JPH06191875A - アルカリ金属および銅のリン酸塩ガラス - Google Patents

アルカリ金属および銅のリン酸塩ガラス

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JPH06191875A
JPH06191875A JP5276461A JP27646193A JPH06191875A JP H06191875 A JPH06191875 A JP H06191875A JP 5276461 A JP5276461 A JP 5276461A JP 27646193 A JP27646193 A JP 27646193A JP H06191875 A JPH06191875 A JP H06191875A
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copper
zno
bao
cuo
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Bruce G Aitken
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C3/00Glass compositions
    • C03C3/12Silica-free oxide glass compositions
    • C03C3/16Silica-free oxide glass compositions containing phosphorus

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  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
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  • Glass Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 375 ℃より低い転移温度を有し、化学耐久性
がリン酸亜鉛ベースのガラスの耐久性より大きく改良さ
れたガラス組成物を提供する。 【構成】 0−15%のLi2 O、0−20%のNa2 O、
0−10%のK2 O、0−15%のTl2 O、12−30%のL
2 O+Na2 O+K2 O+Tl2 O、10−50%のCu
O、28−36%のP2 5 、0−15%のMgO、0−20%
のCaO、0−20%のSrO、0−7%のWO3 、0−
20%のBaO、0−25%のMgO+CaO+SrO+B
aO、0−5%のAl2 3 、0−5%のB2 3 、0
−5%のAl2 3 +B2 3 、0−37%のZnO、0
−36%のSb2 3 、0−3%のCeO2 、0−7%の
MoO3 、0−20%のMnOおよび0−2%のRE2
3 ら実質的になる。少なくとも2つのアルカリ金属酸
化物が存在し、ガラス中に存在する銅の主な割合がCu
+2酸化状態にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルカリ金属および銅の
リン酸塩ガラスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】低転移温度(Tg)を示す無機ガラスを
発明して、それにより融解と形成操作を低温で行ない、
結果としてエネルギーコストを倹約するかなりの研究が
過去に行なわれている。近年では、低転移温度を示すガ
ラスは、低温封止ガラスおよびガラス有機高分子複合材
料を含む多くの用途にとって潜在的に有用な材料である
ことが認識されている。米国特許第5,043,369 号(バー
ン等)に開示されている極最近の開発には、ガラス有機
高分子アロイの製造が含まれている。それらのアロイ
は、一致する作業温度を有するガラスおよび熱可塑性ま
たは熱硬化性高分子から調製する。それゆえ、ガラスと
高分子は、作業温度で結合せしめられて密接な混合物を
形成している。すなわち、ガラスと高分子は、ともにブ
レンドされ、望ましくは、少なくとも部分的な混和性お
よび/またはガラスと高分子との間の反応があり、ガラ
スと高分子間の接着と結合を促進している、実質的に均
質な細目微小構造(microstructure)を
示すボディを形成するのに十分に流動状態にある。製品
は、ブレンド物から造形され、次いで室温まで冷却せし
められる。そのような製品は、個々のガラスと高分子に
より示される特性の複合物からなる化学および物理特性
を示す。例えば、アロイは、高表面硬度、高剛性、およ
び高靭性の組合せを示すことが多い。
【0003】一般的なリン酸亜鉛系内の基礎組成を有す
るガラスは、ガラス高分子アロイのガラス成分に特に適
することが分かっている。その組成系の最近の研究にお
けるいくつかの実例を以下に示す。
【0004】米国特許第4,940,677 号(ビオール等)
は、450 ℃より低い、好ましくは350℃より低い転移温
度を示し、モルパーセントで、少なくとも合計が65%
の、23−55%のZnO、28−40%のP2 5 、および10
−35%のR2 O、ここでR2 Oが、0−25%のLi
2 O、0−25%のNa2 O、および0−25%のK2 Oの
群から選択される指示した比率の少なくとも2つのアル
カリ金属酸化物からなり、並びに合計で35%までの、0
−6%のAl2 3 、0−8%のB2 3 、0−8%の
Al2 3 +B2 3 、0−15%のCu2 O、0−5%
のF、0−35%のPbO、0−35%のSnO、0−35%
のPbO+SnO、0−5%のZrO2 、0−4%のS
iO2 、および0−10%のMgOと、0−10%のCaO
と、0−10%のSrOと、0−12%のBaOと、0−10
%のMnOとからなる0−15%のMgO+CaO+Sr
O+BaO+MnOの群から選択される指示した比率で
の任意の成分からなるガラスを開示している。
【0005】米国特許第4,996,172 号(ビオール等)
は、350 ℃より低い転移温度を示し、モルパーセント
で、30−55%のZnO、28−45%のP2 5 、10−35%
のR2 O、ここでR2 Oが、0−25%のLi2 O、0−
25%のNa2 O、および0−25%のK2 Oの指示した比
率の少なくとも2つのアルカリ金属酸化物からなり、0
−4%のAl2 3 、合計で0−10%の、CaO、Mg
O、およびMnOの群から選択される少なくとも1つの
2価金属酸化物、0−15%のCuO、0−35%のPb
O、0−35%のSnO、0−35%のSnO+PbO、お
よび合計で0.5 −5%のY2 3 および/またはランタ
ニド系列の少なくとも1つの希土類金属酸化物から実質
的になるガラスを記載している。
【0006】米国特許第5,021,366 号(エイトケン)
は、300 °−340 ℃の間のアニール点を有し、フッ素を
含まず、モルパーセントで、5−10%のLi2 O、5−
15%のNa2 O、0−6%のK2 O、15−25%のLi2
O+Na2 O+K2 O、10−33%のZnO、0−20%の
CaO、0−20%のSrO、0−20%のBaO、12−25
%のCaO+SrO+BaO、30−36%のP2 5 、0
−5%のAl2 3 、0−2%のCeO2 、0−20%の
SnO、0−20%のPbO、0−12%のSb2 3 、0
−6%のBi2 3 、および0−20%のSnO+PbO
+Sb2 3 +Bi2 3 から実質的になるガラスを開
示している。
【0007】米国特許第5,071,795 号(ビオール等)
は、350 ℃以下の転移温度を示し、モルパーセントで、
0−25%のLi2 O、5−20%のNa2 O、0−12%の
2 O、15−35%のLi2 O+Na2 O+K2 O、25−
50%のZnO、0−3%のAl2 O3 、25−37%のP2
5 、および0−10%のSrOから実質的になり、重量パ
ーセントで分析した、0.5 −8%のClおよび0−5%
のFを含むガラスを記載している。10%までのCu
2 O、3%までのSiO2 、および合計で8%までの少
なくとも1つのアルカリ土類金属酸化物も含んでいても
よい。
【0008】米国特許第5,122,484 号(ビオール等)
は、約425 ℃以下の転移温度を有し、テレビ受像管用途
における封止フリットとしての使用に特に設計されたガ
ラスを記載している。このガラス組成物は、PbOを含
まず、重量パーセントで、0.75−5%のLi2 O、2−
10%のNa2 O、2−10%のK2 O、5−25%のLi2 O
+Na2 O+K2 O、29−42%のZnO、38−50%のP
2 5 、0−5%のAl2 3 、0−10%のSnO2
0−10%のMoO3 、0−10%のWO3 、2−15%のM
oO3 +WO3 、0−8%のCl(分析)、および2−
25%のSnO2 +MoO3 +WO3 +Clから実質的にな
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】低転移温度を有するリ
ン酸塩ベースのガラス組成物の1つの固有の欠点は、ケ
イ酸塩ベースのガラスと比較した場合、水および酸と塩
の緩やかな水溶液の攻撃に対する低減した抵抗である。
上述したリン酸亜鉛ガラスは、他のリン酸塩ベースのガ
ラスと比較したときに、化学的攻撃に対して比較的優れ
た抵抗を示す。言うまでもなく、より大きな化学耐久性
とともに低転移温度を示す新しいガラス組成物を発見す
る研究が続けられている。
【0010】したがって、本発明の主な目的は、375 ℃
より低い、好ましくは約300 °−350 ℃の間の転移温度
を有し、化学耐久性がリン酸亜鉛ベースのガラスの耐久
性より大きく改良されたガラス組成物を開発することに
あった。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の主題は、実質的
に亜鉛を含まないリン酸塩組成物からなり得るガラスの
発見に見出だされた。より詳しくは、本発明のガラス
は、Cu+2酸化状態の銅がZn+2を置換している、アル
カリ金属リン酸塩系の基礎組成を有する。アルカリ金属
リン酸塩ガラス中でZnOの代わりにCuOを使用する
ことには、いくつかの利点がある。
【0012】(1) ガラスは優れた安定性を示すので、
45%までのCuOを含有するZn不含有ガラスを、失透
せしめることなく調製できる。
【0013】(2) CuOによりZnOを完全に置換す
ると通常、転移温度は20°−25℃のみの増加となり、高
いCuOの含有量と低いZnOの含有量の組合せによ
り、CuOまたはZnOのいずれかのみを含有するガラ
スよりも低い転移温度を示すガラスを製造できる。
【0014】(3) 6時間に亘る沸水中への浸漬後の損
失重量の測定により考えられるガラスの化学耐久性は、
著しく改良された。
【0015】前出の特許第4,940,677 号において、銅は
有用な添加剤として認識されており、その特許は、「C
2 Oは15%まで含有してもよい」ことを明白に述べて
おり、それにより、そこに含まれる銅は、2価の状態と
いうよりはむしろ1価の状態で存在することを示してい
る。別の方法で表現すると、銅は、Cu+2イオンよりも
むしろCu+ イオンとして、またはCuOよりはむしろ
Cu2 Oの酸化物として存在する。主題となる本発明の
ガラス中の銅の酸化状態の磁化率測定は、ほとんどの銅
がCu+2状態で存在することを示している。したがっ
て、アルカリ金属に対して同様な方法で機能する代わり
に、銅は、本発明のガラスにおいて亜鉛とアルカリ土類
金属と似た役割を果たす。この現象は、ガラスのTgを
低い値に保持する銅の能力(Znのような挙動)、およ
びガラスの化学耐久性を高める能力(アルカリ土類金属
のような挙動)を説明するものとして推測されている。
最高濃度の銅を含有する発明のガラスは、Znを含有す
る発明の類似ガラスよりいくぶん高い転移温度を示す
が、所望であれば、そのガラス組成物にフッ化物を添加
することにより、実質的に化学耐久性には不利な影響を
ほとんど与えず、そしてCuOの水準を低減せしめるこ
となくTgを下げることができる。
【0016】本発明は、低いTg(375 ℃より低く、好
ましくは350 ℃より低い)と沸水による攻撃に対する優
れた抵抗性の組合せを示し、少なくとも10モルパーセン
トの濃度でCuOを含有する、アルカリ金属、リン酸銅
ガラスを調製でき、その組合せによりそのガラスが、ガ
ラス高分子複合材料および低温封止ガラスの製造に非常
に適切なものとなるという発見に基づく。したがって、
本発明のガラスは、酸化物基準のモルパーセントで表し
て、0−15%のLi2 O、0−20%のNa2 O、0−10
%のK2 O、0−15%のTl2 O、12−30%のLi2
+Na2 O+K2 O+Tl2 O、10−50%のCuO、28−
36%のP2 5 、0−15%のMgO、0−20%のCa
O、0−20%のSrO、0−7%のWO3 、0−20%の
BaO、0−25%のMgO+CaO+SrO+BaO、
0−5%のAl2 3 、0−5%のB2 3 、0−5%
のAl2 3 +B2 3 、0−37%のZnO、0−36%
のSb2 3 、0−3%のCeO2 、0−7%のMoO
3 、0−20%のMnOおよび0−2%の* RE2 3
ら実質的になり、少なくとも2つのアルカリ金属酸化物
が存在し、12重量%までのフッ化物が必要に応じて含ま
れる。
【0017】* RE2 3 =ランタニド系列の希土類金
属酸化物。
【0018】好ましいガラスは、少なくとも2つのアル
カリ金属酸化物を含有し、モルパーセントで、5−10%
のLi2 O、5−15%のNa2 O、0−7%のK2 O、
13−25%のLi2 O+Na2 O+K2 O、15−45%のC
uO、30−35%のP2 5 、0−15%のCaO、0−15
%のSrO、0−15%のBaO、0−15%のCaO+S
rO+BaO、0−3%のAl2 3 、0−3%のB2
3 、0−3%のAl2 3 +B2 3 、0−30%のZ
nO、0−8%のF(重量%)および0−27%のSb2
3 から実質的になる。
【0019】モルパーセントで表した組成範囲を重量パ
ーセントで表した正確な組成範囲に転化することは、数
学的に可能ではないが、以下の値は重量パーセントで本
発明のガラスの基礎組成を近似したものである:0−7.
5 %のLi2 O、0−15.5%のNa2 O、0−11.5%の
2 O、0−48.0%のTl2 O、1.9 −54.1%のLi2
O+Na2 O+K2 O+Tl2 O、3.3 −45.7%のCu
O、16.3−60.9%のP2 5 、0−7.7 %のMgO、0
−14.0%のCaO、0−23.4%のSrO、0−18.1%の
WO3 、0−30.8%のBaO、0−35.0%のMgO+C
aO+SrO+BaO、0−6.4 %のAl2 3 、0−
4.4 %のB2 3 、0−6.4 %のAl2 O3 +B2 3
0−34.9%のZnO、0−64.8%のSb2 3 、0−6.
4 %のCeO2 、0−12.1%のMoO3 、0−21.1%の
MnOおよび0−9.3 %のRE2 3
【0020】
【実施例】以下、実施例を参照しながら本発明を詳細に
説明する。
【0021】表Iは、実験室規模で溶融せしめ、本発明
のパラメータを説明する酸化物基準のモルパーセントで
示したガラス組成物の群を記載している。どの陽イオン
とフッ化物が結合しているかが分からないので、フッ化
物は、ガラスバッチ中に含まれた金属フッ化物で単に表
に示す。表IAは、酸化物基準の重量部で表したガラス
組成物の同一の群を記載している。各成分の合計がほぼ
100 となるので、全ての目的にとって、記載した値は重
量パーセントを表すと考えられる。実際のバッチ成分
は、ともに溶融せしめられたときに、適切な比率で所望
の酸化物に転化される酸化物または他の化合物のいずれ
の材料であってもよい。例えば、Li2 CO3 は、Li
2 Oの供給源を構成し、ZnFはZnOとFの供給源を
提供できる。
【0022】バッチ成分を配合し、均質な溶融体に達す
るのを補助するために、ともにタンブル混合して、白金
るつぼに装填した。るつぼに蓋をした後、そのるつぼを
約1000℃で運転している炉中に移し、バッチを約3時間
に亘り溶融せしめた。その後、溶融体をスチールの型に
注ぎ入れ、約6”×4”×0.5 ”(約15.2×10.2×1.3
cm)の寸法を有するガラススラブを形成した。このス
ラブは、約300 ℃で運転しているアニール器(anne
aler)中に直ちに移送した。
【0023】上記記載は実験室規模の溶融と形成のみを
反映したものでり、大規模な溶融が商業用の溶融装置中
で行なえ、従来のガラス形成技術と装置を用いて、製造
した溶融ガラスを造形できることが理解されよう。バッ
チ成分を、均質な溶融体を生成するのに十分な時間と温
度で溶融することのみが必要である。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】表IIは、ガラス業界に慣習的な技術により
測定し、℃で示した、転移温度(Tg)、アニール点
(Ta)、および軟化点(Ts)を記載している。表II
はまた、6時間に亘る沸水中の浸漬後のガラスにより示
されたパーセントで表した損失重量、および湿潤器中で
500 時間に亘り60℃と98%の相対湿度への露出後のガラ
スの外観に基づく耐候性を記載している。0.1 %より大
きな損失重量は、不満足な化学耐久性を示すものと考え
られ、0.01%未満の損失重量がより好ましい。ガラスに
より示された耐候性特性の凡例を以下に示す:nc=外
観に変化なし;xl=極めて軽い艶消しの外観またはか
すんだ外観;vl=非常に軽い艶消しの外観またはかす
んだ外観;lf=軽い艶消しの外観またはかすんだ外
観;ca=固まった。最も好ましいガラスは、艶消しも
くもりも示さない。言うまでもなく、ガラスを小さな角
度からながめたときのみに艶消しまたはくもりが観察さ
れる場合(xlまたはvlとして示された)、ガラスは
ほとんどの用途への使用に満足であると考えられる。
(上述した耐候性試験を施した場合、前出の特許第4,94
0,677 号に包含されるガラスは一般的に、著しくくもっ
た外観を示した。)最後に、表IIは、磁化率測定により
測定した、Cu+2の形状でガラス中に存在する銅の百分
率を記録している。
【0029】
【表5】
【0030】表IIから分かるように、本発明のガラスに
含まれる銅は、主にCu+2の酸化状態で存在する。さら
に、このガラスは、上述した沸水試験において約0.01%
とそれ未満の損失重量を示すが、前出の特許第4,940,67
7 号のガラスは、同様な試験において0.1 %とそれより
大きな損失重量を示す。実施例10(Znを含まない)と
実施例20(Cu+2を含まない)の特性の比較は、前者の
一部の実質的な無損失と比較して、後者のガラスは0.5
%の損失重量を被り、耐候性試験において酷くくもった
点で特に興味があるものである。最後に、表Iと表IIの
研究は、本発明の組成物の要点を支持する;すなわち、
本発明のガラスのTgが、従来技術の亜鉛不含有ガラス
により通常示されているよりもいくぶん高いが、Cu+2
の酸化状態の高水準の存在により、より良好な化学耐久
性を示すガラスが提供される。
【0031】銅がCu+2状態で主に存在するガラス組成
物と、銅がCu+1状態で主に存在するガラス組成物に示
される化学特性と物理特性を明確に比較するために、前
出の特許第4,940,677 号の実施例8を用いて、以下のよ
うに実験室で研究を行なった。その特許に記載されてい
るように、実施例8のガラスは、モルパーセントで、7
%のLi2 O、7%のNa2 O、10%のCu2 O、39%
のZnO、2%のAl2 O3 、および39%のP2 5 から
なる。(Cu2 Oの代わりに、CuOで配合する場合、
そのガラスは、モルパーセントで、6.4 %のLi2 O、
6.4 %のNa2 O、18.2%のCuO、35.5%のZnO、1.
8 %のAl2 3 、および31.8%のP25 からな
る。) 2組のバッチを配合し、ともにタンブル混合して、るつ
ぼに装填した。そしてバッチを溶融し、スラブに注ぎ入
れ、上述した方法によりアニールした。第1の組のバッ
チは、銅の第1銅(Cu+ )供給源、すなわち、Cu2
O、を用いて配合し、第2の組のバッチは、銅の第2銅
(Cu+2)供給源、すなわち、Cu2 2 7 、ピロリ
ン酸第2銅を用いて配合した。各組の1つのバッチを還
元状態、すなわち、SiO2 るつぼとともにP2 5
供給源としてのリン酸アンモニウム二水素(NH4 2
PO4 )を用いて溶融した。各組の一方のバッチを酸化
状態、すなわち白金るつぼとともにZnOとP2 5
供給源としてのピロリン酸亜鉛(Zn2 2 7 )を用
いて溶融した。下記の表III において、実施例Aは、銅
の供給源としてCu2 Oを用い、P2 5 の供給源とし
てのNH4 2 PO4 用いた還元条件下で溶融した。
実施例Bは、ZnOとP2 5 の供給源としてのZn2
2 7 を用いた酸化条件下で溶融した。実施例Cは、
銅の供給源としてCu2 2 7 を用い、P2 5 の供
給源としてのNH4 2 PO4 を用いた還元条件下で溶
融した。実施例Dは、銅の供給源としてCu2 2 7
を用い、ZnOとP2 5 の供給源としてのZn2 2
7 を用いた酸化条件下で溶融した。
【0032】表III はまた、転移温度(Tg)、損失重
量%およびCu+2の形状でガラス中に存在する銅の百分
率、並びにアニールしたガラススラブの目視による外観
を記載している。
【0033】
【表6】
【0034】上記データから分かるように、所定の溶融
パラメータでの銅の相対酸化状態、およびそれゆえのガ
ラスの化学特性と物理特性は、酸化条件または還元条件
を用いることにより影響を受けない。言うまでもなく、
出発材料が第2銅の状態で銅を含有するバッチから調製
したガラスは、銅を主に第2銅の状態に保持するが、第
1銅の銅供給源材料を用いたバッチから調製したガラス
は、銅を主に第1銅の状態に保持する。第2銅高含有ガ
ラスは、第1銅高含有ガラスより、高い転移温度、良好
な耐久性、および良好な安定性を示す。
【0035】実施例19は本発明のガラスの最も好まし
い実施態様を構成する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 375 ℃より低い転移温度および6時間に
    亘る沸水中への浸漬後の0.1 %未満の損失重量を示すガ
    ラスであって、該ガラスが、酸化物基準のモルパーセン
    トで表して、0−15%のLi2 O、0−20%のNa
    2 O、0−10%のK2 O、0−15%のTl2 O、12−30
    %のLi2 O+Na2 O+K2 O+Tl2 O、10−50%の
    CuO、28−36%のP2 5 、0−15%のMgO、0−
    20%のCaO、0−20%のSrO、0−7%のWO3
    0−20%のBaO、0−25%のMgO+CaO+SrO
    +BaO、0−5%のAl2 3 、0−5%のB
    2 3 、0−5%のAl2 3 +B2 3 、0−37%の
    ZnO、0−36%のSb2 3 、0−3%のCeO2
    0−7%のMoO3 、0−20%のMnOおよび0−2%
    のRE2 3 から実質的になり、少なくとも2つのアル
    カリ金属酸化物が存在し、前記ガラス中に存在する銅の
    主な割合がCu+2酸化状態にあり、12重量%までのフッ
    化物が必要に応じて含まれることを特徴とするガラス。
  2. 【請求項2】 5−10%のLi2 O、5−15%のNa2
    O、0−7%のK2 O、13−25%のLi2 O+Na2 O+
    2 O、15−45%のCuO、30−35%のP25 、0−1
    5%のCaO、0−15%のSrO、0−15%のBaO、
    0−15%のCaO+SrO+BaO、0−3%のAl2
    3 、0−3%のB2 3 、0−3%のAl2 3 +B
    2 3 、0−30%のZnOおよび0−27%のSb2 3
    から実質的になり、少なくとも2つのアルカリ金属酸化
    物が存在し、8重量%までのフッ化物が必要に応じて含
    まれることを特徴とする請求項1記載のガラス。
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