JPH0618803B2 - スチレンとブタジエンの共重合体の形成方法 - Google Patents

スチレンとブタジエンの共重合体の形成方法

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JPH0618803B2
JPH0618803B2 JP58240772A JP24077283A JPH0618803B2 JP H0618803 B2 JPH0618803 B2 JP H0618803B2 JP 58240772 A JP58240772 A JP 58240772A JP 24077283 A JP24077283 A JP 24077283A JP H0618803 B2 JPH0618803 B2 JP H0618803B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、スチレンとブタジエンの共重合体の離散粒子
の懸濁液形成用水性重合方法に関する。
トーナー粒子による静電潜像の現像は既知である。長年
にわたって静電潜像現像系に対して得られた高級化の程
度は非常に目覚ましかった。例えば、1950年後半に
おいて商業化された遅いしかも困難な手作業系は毎秒2
枚の多数の複写を吐き出すすばらしい高速現像系に発展
した。従って、静電複写の発展の間にトーナー用性能標
準はますますきびしくなった。初期の手作業現像系にお
いては、手作業で像形成面およびトーナー粒子およびキ
ャリヤー粒子を含有するトレーを傾けて、トーナー粒子
およびキャリヤー粒子は静電潜像を有する像形成面上を
単に移動された。したしながら、近年、トーナー粒子
は、非常に高速で移動する像形成面上を何千回も自動的
に再循環される。従って、激しい、長期間のしかも連続
使用の物理的酷使に耐えるために耐久性のトーナー材料
が必要である。さらに、像形状に沈積されたトーナー粒
子は、今や非常に短時間に溶融されなければならない。
静電複写および複製機の寸法の制限により、溶融路は比
較的短かくなければならない。一層高速で適切な定着を
得るために限られた溶融路の制約内で溶融するために沈
積されたトーナー像に加えられる熱エネルギーを増大し
ようと思う場合は、トーナー像を有する基体の炭化また
は発火温度に近付く。フラッシュ溶解技術を利用するこ
とによって溶融路を短縮しようとする試みは、若干のト
ーナーの成分の分解によって有害なヒュームの形成を生
ずることが多い。さらに、静電複写像形成系を運転する
エネルギーのコストおよび利用可能性は使用者にはます
ます大きな問題である。さらに、トーナー材料は、静電
潜像現像のために適切な摩擦荷電性を有しなければなら
ず、しかも貯蔵および輸送中に集塊してはならない。従
って、高速静電複写機および複製機の荒い環境に耐えし
かも一層低いエネルギー水準において溶融できる安定な
電気的および物理的性質を有するすぐれたトーナーが大
いに必要とされている。
最新の高速複写機および複製機に求められる必要条件を
満たす重合体を配合しようとして多くの試みがなされて
いる。高度の複写機および複製機のきびしい標準を満た
し得る性質を示すために開発されている1重合体は、ス
チレン対ブタジエン部分の限定された比、十分に規定さ
れた最低ガラス転移温度(Tg)および慎重に制御された
重量平均分子量(Mw)範囲を有するスチレンとブタジエ
ンの非常に特別の共重合体である。
スチレンとブタジエンの共重合体は、種々の技術によっ
て製造できる。乳化重合は最も普通の重合方法である。
しかしながら、乳化重合方法には、乳化重合方法の間に
生成されたラテックスから固体重合体を分離するに必要
な凝固操作の制御が複雑かつ困難なことを初め多数の欠
点がある。さらに、このような重合方法は、乳化重合を
行うために用いられた望ましくない残留汚染物質を生じ
る。さらに、乳化重合技術は、重合体を形成および分離
するに要する複雑な処理工程のために比較的高価なこと
もある。
スチレンとブタジエンの共重合体を水性媒質中において
重合してスチレン−ブタジエン共重合体粒子を形成する
試みがなされている。これらの技術の例は、米国特許第
2,836,584号、第4,169,828号、および第4,170,699号明
細書に具体的に説明されている。残念なことに、これら
の方法には、トーナー樹脂を製造するために使用された
場合に伴う欠点がある。例えば、米国特許第2,836,584
号明細書の方法には、ラテックスの形成を防止するため
のポリビニルアルコール、レドックス型重合開始剤また
は触媒および共重合体の物性を制御するための長鎖メル
カプタンが必要である。さらに、メルカプタンを含有す
る材料は、大気中に硫化水素を放出し、四価の硫黄化合
物はメリカプタンの分解によるフラッシュ溶解の間に紙
基体に吸収される。ゼログラフィー複写における硫化水
素の臭のために、このような消費者製品は許容できなく
なる。米国特許第4,169,828号および第4,170,699号明細
書に記載された重合方法は、これらの材料をもって製造
された静電トーナーの電気的性質に悪影響を与えるアミ
ノ酸またはグルタミン酸のような補助変性剤の存在下に
重亜硫酸塩または過硫酸塩変性剤の存在を要する。
従って、単なるろ過によって反応媒質から容易に分離で
きる独特なスチレンブタジエン共重合体粒子の懸濁液を
形成するすぐれたしかも一層有効な水性重合方法が必要
である。また最近の高速静電像形成系の要する必要条件
を満たすに必要な性質を有するトーナー重合体を与える
重合方法も必要である。
本発明の目的は、前記の欠点を克服するスチレンとブタ
ジエンの共重合体の独特の懸濁粒子を形成する水性重合
方法を提供することである。
本発明の他の目的は、トーナー像の熱溶融の間にメルカ
プタン、硫化水素または他の望ましくない化合物を放出
しないスチレンとブタジエンの共重合体を形成する水性
重合方法を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、静電複写的に望ましくない
成分を最小にするスチレンとブタジエンの共重合体を形
成する水性重合方法を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、短かい反応時間を有する、
スチレンとブタジエンの共重合体を形成する水性重合方
法を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、すぐれた定着性をトーナー
に与える分子特性を有するスチレンとブタジエンの共重
合体を形成する水性重合方法を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、最終共重合体生成物の残留
単量体の量を最小にするスチレンとブタジエンの共重合
体を形成する水性重合方法を提供することである。
前記の目的およびその他は、本発明によって、水、スチ
レン単量体、ブタジエン単量体、懸濁安定剤および水に
不溶性、スチレン単量体に可溶性でしかもブタジエン単
量体に可溶性の遊離基重合開始剤を連鎖を生長させる量
で含む水性混合物を、不活性ふん囲気中において、レド
ックス開始剤およびメルカプタン化合物の不存在下に、
単量体がTg値約45℃と65℃の間および重量平均分子
量約10,000と約250,000の間を有する離散共重合体粒子
の水性懸濁液を形成するまで温度約50℃と約130℃
の間の温度に加熱するスチレンとブタジエンの共重合体
を形成する方法を提供することにより達成される。最終
共重合体の大きい分子量分布は、追加のスチレン単量
体、ブタジエン単量体、懸濁安定剤および開始剤を、加
熱工程の間に少なくとも一度水性混合物に導入すること
によって得ることができる。最初の水性混合物と比べて
単量体の新しい装入量に関して異なった割合で追加開始
剤を加える。最適の収率および最低残留単量体含量は、
水性混合物を、所定の多段加熱プロフィルにより、少な
くとも2種の異なった開始剤と共に加熱することによっ
て得られる。異なった開始剤を互に異なった割合で加え
る。
任意の適当なスチレン単量体または重合性スチレン誘導
体は、本発明の重合方法において使用できる。代表的な
重合性スチレン誘導体としては、α−メチルスチレン、
ビニルトルエン、エチルスチレン、モノクロロスチレ
ン、ジクロロスチレン、p−メトキシスチレンのような
アルコキシスチレンなどがある。スチレンは、その低コ
ストおよび入手可能性のために好ましい。
本発明の方法において使用される他の単量体状反応体は
1,3−ブタジエンである。
スチレン単量体反応体対ブタジエン単量体反応体の好ま
しい比は、重量で約80:20と約95:5の間であ
る。非常に低いスチレン単量体の比によって、許容でき
ない低トーナー樹脂ブロッキング温度およびこのような
樹脂から得られたトーナー粒子の集塊に至るTgの低下を
生じる傾向がある。非常に高いスチレン単量体の比によ
って、高い軟化点を有する共重合体を生じ、また高い定
着温度および高い定着エネルギーを要するトーナーを生
じる。
水に不溶性、スチレン単量体に可溶性かつブタジエン単
量体に可溶性の遊離基重合開始剤の任意の適当な連鎖生
長量を、本発明の方法において、使用できる。代表的な
単量体可溶性遊離基重合開始剤としては、過酸化ラウロ
イル、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、過酸化デカ
ノイル、アゾビスイソブチロニトリル、過安息香酸tert
−ブチル、tert−ブチル(エチルヘキシル)モノペルオ
キシカーボネート、ペルオキシジカーボネート、2,2
−アゾビス(2,4−ジメチル1,4−メトキシバレロ
ニトリル)、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)およびこれらの混合物がある。最適の結果
は、過酸化物、ペルオキシカーボネート、ペルオキシベ
ンゾエート、アゾニトリル遊離基重合開始剤などによっ
て得られる。これらの遊離基重合開始剤は、約50℃と
約130℃の間の反応温度において約8時間未満の反応
時間で適当の重合を行うためには、約50℃約130℃
の間の温度において半減期約1時間を有しなければなら
ない。反応混合物が遊離基開始剤をスチレン単量体およ
びブタジエン単量体の全重量当たり約0.05重量%から約
6.5重量%までを含む場合、満足な結果を得ることがで
きる。遊離基重合開始剤約0.1重量%から約6重量%ま
での範囲が好ましい。なぜならばこの範囲は許容し得る
重合速度を与えしかもこれらの共重合体を含有するトー
ナーが低温において溶融できる分子特性を有する共重合
体の合成をもたらすからである。余りに高濃度では、低
すぎる分子量を生じる。反応時間は、開始剤の濃度が約
0.05%より低い場合には長すぎる。さらに、開始剤濃度
が低すぎる場合は、懸濁液が不安定となり、しかも非常
に高い分子量を有する重合体を生成する。反応温度にお
ける遊離基重合開始剤の熱分解速度は、重合の許容し得
る速度および高転化率を導くためには形成された遊離基
種を反応性単量体に拡散するに十分な時間を与えるため
に、重要である。
任意の適当な懸濁安定剤は、本発明の水性反応混合物に
利用できる。好ましくは、懸濁安定剤はリン酸三カルシ
ウム、リン酸バリウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜
鉛、リン酸マグネシウム、ベントナイト、タルクなどの
微粉難水溶性粉末である。使用できる懸濁安定剤の量
は、スチレン単量体およびブタジエン単量体の全重量当
たり約0.05重量%から約6.0重量%までの範囲にある。
懸濁安定剤約0.05重量%から約4.0重量%の範囲が好ま
しい。なぜならばこの範囲は、共重合体粒子の安定な懸
濁液を確保するからである。
イオン性界面活性剤を利用して懸濁安定剤を分散でき
る。リン酸三カルシウムのような懸濁安定剤を助けて懸
濁液を一層有効に安定化するアルキルナフタリンスルホ
ン酸ナトリウム〔イー・アイ・デュポン・デ・ネモアス
・アンド・カンパニーから入手できるアルカノール(Al
kanol)XC〕を用いてすぐれた結果が得られた。この目
的のために他の適当なイオン性界面活性剤を使用でき
る。代表的なイオン性界面活性剤としては、オレイン酸
ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、
テトラデシル硫酸ナトリウムなどがある。イオン性界面
活性剤は、懸濁安定剤の全重量当たり約0.2重量%と約
4重量%の間の量で存在させるべきである。
本発明の重合方法において使用される水の量は、変わり
得るが、伝熱および単量体および重合体の取り扱いのた
めに、水/「スチレン単量体とブタジエン単量体との組
み合わせ」の重量割合は約1:1と約2:1の間が好ま
しい。水の量が約1:1より少ない場合、反応条件下に
おいて懸濁共重合体粒子の集塊を避けるのが困難にな
る。比2:1より大きい水の量を用いると、共重合体の
低収率は商業的に魅力がなくなる傾向がある。
反応は、窒素、アルゴンなどの不活性ふん囲気中におい
て行うべきである。さらに、重合反応は、気体ブタジエ
ンの損失を避けるために密閉系において行われ、しかも
単量体をフラッシュされたブタジエンの背圧に抗して反
応器中に追いこむために圧力約20psiと約140psiの
間、一層好ましくは約40psiと約100psiの間で行う
べきである。一層低圧は、単量体を反応器に押しこむに
は不十分であり、また一層高圧には特別に設計された高
価な反応器が必要であろう。
加熱中の反応混合物の撹拌は、懸濁共重合体粒子の集塊
を避けしかも反応熱を拡散させるために非常に望まし
い。任意の適当な従来の技術を利用できる。代表的な撹
拌系としては、機械的撹拌翼、磁気ミキサー、超音波撹
拌機などがある。ブタジエンによって生じる爆発の危険
のために機械的撹拌機の駆動用にエアーモーターまたは
防爆電動機を利用することが推奨される。
重合温度は、ある程度遊離基重合開始剤の半減期および
水対利用単量体の重量比によって決まる。一般に、約5
0℃と約130℃の間の温度が満足である。約50℃よ
り低い温度は、通常望ましくない長い反応時間を必要と
する。約130℃より高温は、分子構造および生成物の
分子特性に影響する。二重結合は高い反応温度において
望ましくな分枝、グラフト、架橋、などを誘起または加
速し得る。反応性遊離基開始剤は、約50℃の温度にお
いて使用できるが、一方一層反応性の少ない遊離基重合
開始剤については一層高い温度を使用すべきである。温
度は、単一のあらかじめ選ばれた水準に上昇され、その
後あらかじめ選ばれた反応時間の間保たれてもよい。約
100℃より低い反応温度は、共重合高分子においてブ
タジエン構造に影響し、しかも分枝などを誘起する可能
性をさらに減少する。約100℃より高い反応温度によ
って、残留未重合単量体が減少ししかも反応の収率が増
大する。
最終反応生成物中の残留スチレン単量体の著しい減少
は、水性混合物を約50℃と約100℃未満の間の第1
の温度に加熱し、少なくとも1種の遊離基重合開始剤の
実質的な熱分解解離が起こるまで第1の温度を維持し、
その後水性反応混合物の温度を約90℃より高くしかも
約130℃未満であるが第1の温度より少なくとも15
℃高い温度に上昇し、次いで第2の遊離基重合開始剤の
実質的熱分解解離を得るに十分な時間第2の温度を保つ
ことを含む所定の加熱プロフィルによって水性混合物を
加熱することによって得ることができることが分かっ
た。実質的熱分解解離によって、遊離基重合開始剤の最
初の装入量当たり少なくとも約50%が実際に解離する
ことを意味するように意図されている。
この多段加熱方法の第1加熱工程において用いられる遊
離基重合開始剤は、好ましくは1時間の半減期温度約5
0℃と100℃の間を有しなければならない。この範囲
内の1時間の半減期温度を有する代表的遊離基重合開始
剤としては、過酸化ベンゾイル(91℃)、過酸化ラウ
ロイル(80℃)、過酸化アセチル(87℃)、ジ(n
−プロピル)ペルオキシジカーボネート(66℃)、ジ
イソプロピルペルオキシカーボネート(67℃)、ジ
(sec−ブチル)ペルオキシジカーボネート(67
℃)、ジ(2−エチルヘキシル)ペルオキシジカーボー
ネート(67℃)、ジ(2−フエノキシエチル)ペルオ
キシジカーボネート(67℃)、2,2′−アゾビス
(イソブチロニトリル)(82℃)、2,2′−アゾビ
ス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)
(48℃)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)(68℃)、2−tert−ブチルアゾ−2
−シアノプロパノール(97℃)、2−tert−ブチルア
ゾ−2−シアノ−4−メトキシ−4−メチルペンタン
(87℃)などがある。
この多段加熱方法の第2の加熱工程において用いられる
遊離基重合開始剤は、好ましくは1時間の半減期温度約
90℃と130℃の間を有しなければならない。この範
囲内の半減期温度を有する代表的遊離基重合開始剤とし
ては、oo−tert−ブチル−o−(2−エチルヘキシル)
モノペルオキシカーボネート、tert−ブチルペルオキシ
ベンゾエート、tert−ブチルペルオキシ2−エチルヘキ
サノエート(92℃)、tert−ブチルペルオキシマレイ
ン酸(110℃)、2,5−ジメチル−2,5−ジ〔ベ
ンジルペルオキシ〕ヘキサン(118℃)、1−シアノ
−1−〔tert−ブチルアゾ〕シクロヘキサン(117
℃)などがある。
第2加熱工程用の開始剤は、第1加熱工程用開始剤の1
時間の半減期温度において実質的に不活性でなければな
らない。このことから、2種の開始剤の半減期温度の間
に少なくとも約15℃の差が必要である。第1の加熱工
程について挙げられた開始剤の若干は第1加熱工程用に
挙げた他の開始剤の1時間の半減期温度よりも約15℃
以上高い1時間半減期温度を有するので、これらの前者
の開始剤は、第2加熱工程用の開始剤として働く、一層
高い1時間の半減期を有する前者の開始剤を用いる第1
の加熱工程において後者の開始剤と共に使用できる。例
えば、ジ(n−プロピル)ペルオキシ−ジカーボネート
を2−tert−ブチルアゾ−2−シアノプロパノールと共
に使用できる。
第1の加熱工程において開始剤を単量体の全重量当たり
約0.05重量%から約6.5重量%まで用いた場合、および
開始剤を少なくとも第2の加熱工程において開始剤を最
初の単量体の全重量当たり約0.08重量%から約0.3重量
%までを用いた場合に満足な結果を得ることができる。
最初(一次)開始剤水準は、所望の分子量を得るように
選ばれる。第2(仕上)開始剤水準は、所望の残留単量
体水準を得るように選ばれる。しかしながら、2種の開
始剤水準は互に排他的でない。第2の開始剤は、重合体
の分子量に影響し得るし、また一次開始剤水準は、残留
単量体水準に間接的に影響し得る。開始剤水準および温
度プロフィルの慎重な選択によって最終の分子特性が制
御される。
スチレンとブタジエン共重合体の重合を行う反応時間
は、またある程度遊離基重合開始剤の半減期および使用
する水対単量体の重量比によっても決まる。さらに、ま
た反応時間は最終共重合体生成物に所望の重量平均分子
量によっても決まる。温度が、予め選ばれた単一反応時
間用の単一水準のみで上昇されるか、多重反応時間用の
多重水準で上昇されるかに関係なく、本発明の方法の全
反応時間は比較的短かく、しかも通常約8時間より短か
い。しかしながら、反応時間は、高速静電複写機および
複製機における理想的トーナー樹脂特性のためにスチレ
ンとブタジエン共重合体重量平均分子量約10,000と約25
0,000の間を得るに十分長くなければならない。
本発明の多段加熱プロフィル実施態様用の適当なプロフ
ィルは、開始剤の半減期特性を考えることによって決定
できる。一層低い温度領域は、エネルギー効率および懸
濁安定性の両者のために多量の単量体を重合させるに十
分長くなければならない。上部温度反応の時間は、最終
生成物の残留単量体含量の所望の減少を得、しかも最終
Mwを制御しながら出来るだけ短くなるように選ばれる。
従って、所望の温度プロフィルは、時間−温度反応およ
び重合体特性の測定を行うことによって容易に求めるこ
とができる。他の変数は、1つの温度から他の(ラン
プ)への移動に費された時間の長さであり、しかもこれ
は一般に残りの第1工程開始剤が非爆発的に分解できる
時間を反応系に与えつつ出来るだけ短く保たれる。
本発明の多段加熱プロフィル実施態様は、最終樹脂生成
物の残留単量体を共重合体生成物の全重量当たり約0.05
重量%の少量に減少できることが分かった。最終共重合
体生成物の残留単量体含量は、樹脂が静電複写機および
複製機の溶融条件にさらされる場合に生じるブロッキン
グ温度の低下および望ましくない環境的影響を避けるよ
うに出来るだけ少なくすべきである。一般に、多段加熱
プロフィルには、第1の加熱工程において全単量体混合
物の約70重量%と約95重量%の間が略々所望の分子
量に重合され、その後、次の1工程またはそれ以上に加
熱されて組成物に残存する残留単量体を重合させるのが
望ましい。多段加熱プロフィルによって、第1加熱工程
に続く1つの加熱工程またはそれ以上において活性遊離
基重合開始剤を一層少量使用できる。後続の1つの加熱
工程またはそれ以上は、一層完全な重合用に開始剤の単
量体への一層有効な拡散を促進すると考えられる。ま
た、多段加熱プロフィル実施態様は最適の分子量分布を
も与える。分子量分布(MWD)は、重量平均分子量
(Mw)対数平均分子量(Mn)の比として定義される。
さらに、広い分子量分布によって特徴づけられる重合体
は、著しく一層大きい温度変動を相殺し、それによって
静電複写溶融系に一層大きい運転の寛容度を与える一層
大きい溶融温度範囲を示す。比較のために、多段加熱プ
ロフィルの実施態様によって、分子量分布約9までを有
する共重合体を与えることができるが、これに対して簡
単な一段加熱方法の実施態様によって、分子量分布約2
と約5の間を有するトーナー樹脂が与えられる。
また、すぐれた分子量分布は、加熱工程の間に、追加ス
チレン単量体、ブタジエン単量体、ラジカル開始剤およ
び懸濁安定剤を少なくとも一度、水性混合物に導入する
多重注入実施態様によって得ることもできる。望むなら
ば、懸濁安定剤は、他成分の導入前、同時または後に導
入してもよい。加熱工程の開始と終了の間のほぼ中間
に、追加スチレン単量体、ブタジエン単量体および遊離
基開始剤を導入する場合に最適の結果が得られる。この
追加スチレン単量体対ブタジエン単量体の割合は重量で
約80:20と約95:5の間である。多重注入の実施
態様によって生成したトーナー重合体は、分子量分布約
2.0と約8.0の間を有する。一般に、スチレン単量体とブ
タジエン単量体の最初の装入量は重合プロセスにおいて
用いられるスチレン単量体とブタジエン単量体の全装入
量の約40重量%から70重量%までを構成する。追加
スチレン単量体およびブタジエン単量体は、分子量分布
を最大にするために反応に加えられるのが好ましい。追
加スチレン単量体およびブタジエン単量体の重量当たり
の追加開始剤の重量%は、最初の装入に用いられた開始
剤の重量%の約1.2倍と約2倍の間が好ましい。換言す
れば、若しも最初の装入中に開始剤を最初の装入の単量
体の重量当たり3重量%用いるならば、追加装入には開
始剤を追加装入の単量体の重量当たり3.6重量%から6
重量%まで使用しなければならない。追加装入のタイミ
ングは反応体の割合、具体的な開始剤、温度などの要因
によって決まるので、試運転は最終共重合体生成物に最
大分子量分布を与える添加時間を選ぶために種々の添加
時間で行うことがよい。追加装入は、第2装入の単量体
の少なくとも約90%の重合を行うに十分早くなければ
ならない。
望むならば、多段加熱プロフィルの実施態様および多重
注入の実施態様の工程は組み合せることができる。この
場合、第2単量体注入および高温開始剤は多段加熱プロ
フィル実施態様の第2加熱工程の直前に導入できる。
一段加熱(単一注入)実施態様、多重注入実施態様およ
び多重開始剤を多段加熱プロフィル実施態様と比較する
と、最終共重合体生成物の残留スチレン単量体は、単一
注入法を用いる場合共重合体の全重量当たり約0.5重量
%の少量、多重注入実施態様においては共重合体の全重
量当たり約1重量%の少量および多段加熱プロフィル実
施態様に対して多重開始剤で約0.05重量%の少量に減少
できる。従って、すぐれた分子量分布を用いる多重注入
実施態様は、好ましい実施態様であり、しかもその一層
大きい分子量分布および著しく低い残留スチレン単量体
を有する多段加熱プロフィル実施態様を用いる多重開始
剤は最適の実施態様であると考えられる。
多重注入と多重開始剤および多段加熱の組み合せは、非
常に広いMWDおよび低残留単量体が望まれる特別の場合
に好ましい。
下記の例は、共重合体重合方法およびこの方法によって
得られたすぐれた共重合体に関して本発明をさらに明確
に規定する。特記しない限り百分率は重量による。下記
の例は種々の対照例および本発明の種々の好ましい実施
態様を具体的に説明するよう意図されている。
下記の特別の例の全反応は、内径6.3cm、深さ9.7cmおよ
び容積300mlを有するステンレス鋼製パール(Parr)の
300ml圧力反応器中で行われた。この反応器は、内部
冷却コイル、熱電対、および4枚羽根のタービン撹拌機
を備えていた。反応器ヘッドは、圧力計およびガスおよ
び反応体入口を内蔵していた。凝縮器を用いて、単量体
の添加前に酸素を除くために反応器を窒素をもってフラ
ッシングする間の水の損失を防いだ。冷水を循環する冷
却コイルによって冷却を行った。加熱は、加熱ジャケッ
トによって行われた。
例 1 圧力反応器に、脱イオン水約80ml、リン酸三カルシウ
ム1.65gおよびイー・アイ・デュポン・デ・ネモアス・
カンパニーから入手できるアルキルナフタリンスルホン
酸ナトリウム(Alkanol XC)0.25gを装入した。次いで、
反応器ヘッドを反応器に固着し、次に反応器を、導入さ
れた精製窒素をもってフラッシュし、この間反応器を約
200rpmにおいて撹拌しながら85℃に加熱した。凝
縮器は、排出する窒素によって運ばれる水の損失を防い
だ。冷却器が加熱された時に過酸化ベンゾイル2.96gお
よびスチレン約54gを混合し、次いで両端に弁を備え
たステンレス鋼製シリンダー中に導入した。次いで、
1,3−ブタジエン約6.7gをステンレス鋼製シリンダ
ー中に導入した。その後、反応器上の凝縮器をす早くシ
リンダーと取り替え、圧力反応器を大気に対して閉じ
て、窒素流をとめた。単量体を液相で窒素圧力約80ps
i下に撹拌されている水性媒質に導入した。反応器圧力
の増大が認められ、次いで温度は約90℃に上昇した。
共重合反応は、最高圧力約80psiにおいて約5時間行
われた。次いで反応器を室温に冷却して、ガス抜きを行
った。得られた白色の均一な重合体ビーズを1.0 N HNO3
をもって洗浄し、次に水洗して、ろ過によって集め次い
で乾燥した。得られた共重合体は、Mn約13,000、Mw約4
9,000、MWD約3.77および残留スチレン含量共重合体の全
重量当たり約1.49%未満を有した。
例 2 下記第1表に示した脱イオン水約120ml、有機スルホ
ン酸ナトリウム(Alkanol XC)約39mg、リン酸三カルシ
ウム約2.48g、スチレン単量体約54.6g、ブタジエン単
量体の種々の量、および過酸化ベンゾイルの種々の量を
用いて例1の操作を繰り返した。重合開始剤の種々の濃
度用の反応温度も下記の表に示して、温度および開始剤
の量の分子量分布におよぼす影響を具体的に説明する。
上記の表の結果から、一層高い開始剤濃度については、
温度の影響は限られ、しかも低温においては開始剤濃度
の影響は不明であることが分かる。さらに、この表は、
重合温度の上昇および開始剤濃度の低下によって重量平
均分子量(Mw)の増加および分子量分布(MWD)の拡大(broa
dening)が生じることを示している。両者のパラメータ
ーが同時に適切な方向に変化された場合に最も驚異的な
影響が示される。
例 3 脱イオン水約120ml、リン酸三カルシウム約2.48g、
有機ナフタリンスルホン酸ナトリウム(Alkanol XC)約0.
039g、過酸化ベンゾイル約0.33g、スチレン単量体約
27gおよび1,3−ブタジエン単量体約3.6gを用い
て例1の操作を繰り返した。反応器の温度を約90℃に
上昇し、次いで5時間この温度に保った。しかしなが
ら、温度を90℃に上昇した1.5時間後に、60psiの窒
素によって駆動されるパール・インストルメント・カン
パニー(Parr Instrument Co.)によって供給された触媒
添加装置(Catalyst Addition Apparatus)を用いてリン
酸三カルシウム1.5gを添加した。次いで、1シリンダ
ー中のスチレン単量体約27g、過酸化ベンゾイル約1.
3gおよび他のシリンダー中のブタジエン単量体約3.6g
を最初圧力約75psiの下で次に85psiに上昇した圧力
下で窒素によって反応器に導入した。反応をさらに3.5
時間続けさせた後、得られた共重合体粒子の懸濁液は安
定であることが分かり、しかも共重合体粒子は数平均分
子量13,319、重量平均分子量46,285、分子量分布3.48お
よび収率約86%を有した。反応混合物を約90℃に加
熱した2.5時間後、追加スチレン単量体、ブタジエン単
量体および重合開始剤を導入した以外は、前記の反応を
繰り返した。反応をさらに2.5時間続けさせた後、得ら
れた共重合体粒子の懸濁液は安定であることが分かり、
しかも共重合体は、数平均分子量13,526、重量平均分子
量90,904、分子量分布6.72および収率約93%を有し
た。反応混合物を約90℃に加熱した3.5時間後に追加
装入を導入した以外は、また操作を繰り返した。反応を
さらに1.5時間続けさせた後に、懸濁液が破壊され、次
いで重合体ビーズは集塊した。なぜならば追加装入の単
量体の約70重量%未満が重合したからである。集塊し
た共重合体は数平均分子量16,161、重量平均分子量46.0
34および分子量分布2.84を有した。収率は、集塊された
試料については測定されなかった。残りの1.5時間は、
単量体の重合には不十分であり、この時間によって懸濁
液が破壊し、しかも反応が終了した。この例は、さらに
1.5時間および3.5時間によって狭いMWDを有する生成物
を生じるが、2.5時間は所望のMWD約7を与えることを具
体的に説明している。この例はまた、追加装入は、十分
な重合を行うに十分早く導入しそれによって懸濁液の破
壊を避けなければならないことも示している。
例 4 脱イオン水約120ml、リン酸三カルシウム約2.48gお
よび有機ナフタリンスルホン酸ナトリウム(Alkanol XC)
約39mgを用いて、例3の操作を繰り返した。反応器を
窒素をもってフラッシュし、次いで90℃に加熱した。
スチレン約27g、1,3−ブタジエン約3.6gおよび
過酸化ベンゾイル約0.32gを圧力約40psiの窒素によ
って弁付シリンダーを経て導入した。スチレン約27
g、過酸化ベンゾイル約1.29gおよびリン酸三カルシウ
ム約1.25gのスラリー混合物を作製し、次いで最初の重
合体混合物の反応を始めて約2.5時間に他の弁付シリン
ダーを経て導入される1,3−ブタジエン3.6gと共に
弁付シリンダーによって反応器に導入した。反応器自体
は、反応を始めて2.5時間に圧力約35psiであった。こ
の反応を約5時間後に冷却し、次いで反応生成物を例1
に記載のように洗浄した。この反応によってMw約127,00
0、Mn約16,500、MWD約7.7および残留スチレン含量を重
合体の全重量当たり約0.53重量%有する重合体の収率9
3%が得られた。
例 5 リン酸三カルシウムをスラリーとしての代わりに粉末と
して別口導入した以外は例4の操作を繰り返した。この
リン酸三カルシウムは最初、反応器上で外端にあるOリ
ングによって保持されたキャップにより反応器内部から
分離された小室に貯蔵される。反応器内部の圧力によ
り、このキャップを小室内に保持される。このリン酸三
カルシウムは、反応が開始した2.5時間後に、窒素源に
至る弁を経て室の圧力を増加し、それによって、キャッ
プが急に開いて、リン酸三カルシウムを反応器に押し入
れることによって単量体反応体と同時に添加される。得
られた反応生成物は、例4において得られた反応生成物
と実質的に同一の性質を有した。
例 6 圧力反応器に脱イオン水約90mlを装入した。反応器ヘ
ッドを反応器に固着した。この反応器を撹拌しながら約
35℃から40℃に加熱し、その後、脱イオン水約30
ml中のリン酸三カルシウム約2.5gとAlkanol XC約0.039
gのスラリーを反応器に加えた。凝縮器を反応器に取り
つけ、次いで約500rpmにおいて撹拌しながら加熱を
約90℃まで続けながら窒素パージを開始した。約90
℃において、加圧窒素によって、反応器にスチレン約5
4gおよびブタジエン約7.3g中の過酸化ベンゾイル約
1.7gおよびtert−ブチルペルオキシベンゾエート約0.2
mlを装入した。次いで、反応器を閉じて、温度を約24
0分約90℃に保ち、その後約125℃に上昇した。こ
の反応を全反応時間325分後に終了した。得られたス
チレンとブタジエンの共重合体は、重量平均分子量約8
8,000、分子量分布4.34および残留スチレン含量を重合
体の全重量当たり約0.16重量%有した。共重合体の収率
は約97%であった。
例 7 過酸化ベンゾイルの種々の量を用いた以外は、例6の方
法を繰り返した。結果を下表に示す。
表に示したように、良好な分子量分布および低い残留ス
チレンですぐれた収率が得られた。
例 8 1,3−ブタジエン単量体の種々の量を用いた以外は、
例6の方法を繰り返した。また、リン酸三カルシウムの
量はブタジエン重合13%について3.00gまでおよびブ
タジエン重合14%および15%については3.75gまで
増加して懸濁液を保った。換言すれば、懸濁液はこの増
加がなければ破壊する。結果を下表に示す。
表に示したように、すぐれた分子量分布をもってすぐれ
た収率が得られた。
例 9 単量体の添加の時点まで、反応器を例6に記載されたよ
うに準備し、その後スチレン約54gおよび1,3−ブ
タジエン約7.3g中の過酸化ベンゾイル約1.3gおよびoo
−tert−ブチル−o−(2−エチルヘキシル)モノペル
オキシカーボネート(TBEC)約0.2gを窒素圧力によって
添加した。反応器を閉じて、約90℃において約240
分保ち、BPOの解離約92%を得、次いで約60分で約
120℃に上昇してTBECの解離約51%を得た。最後の
加熱工程を約120℃において約120分行って第2混
合物についてTBECの解離約71%を得、次いで180分
行って第3混合物用にTBECの解離約85%を得た以外
は、新しい反応体をもって、この操作を2回繰り返し
た。これらの3回の実験の結果は下記のようであった。
表に示すように、優秀から抜群までの分子量分布および
低残留スチレンをもって優秀な収率が得られた。
例10 単量体添加の時点まで例6に記載されたように反応器を
準備し、その後、スチレン約54gおよび1,3−ブタ
ジエン約7.3g中の過酸化ベンゾイルの種々の量およびo
o−tert−ブチル−o−(2−エチルヘキシル)モノペ
ルオキシカーボネート(TBEC)約0.2gを窒素圧力によっ
て加えた。反応器を閉じて、約90℃に約180分保っ
て、BPOの解離約82%を得、次いで約120℃に約1
20分上昇した。全時間325分の終了後に反応を終了
した。開始剤の種々の量を用いたこれらの反応の結果は
下記の通りであった。
表に示したように、優秀な分子量分布をもって、優秀な
結果が得られた。
例11 過酸化ベンゾイル約1.7gをTBECの種々の量と共に用い
た以外は温度プロフィルを初め例10の方法を繰り返し
た。結果を下記に示す。
表に示すように、TBEC0.24について優秀な分子量分布を
もって優秀な結果が得られた。
例12 この実験は、本発明の多段加熱プロフィルと多重注入実
施態様の組み合せを行うために用いることができる。圧
力反応器に脱イオン水約90mlを装入する。次いで反応
器ヘッドを反応器に固着する。反応器を撹拌しながら約
35℃から40℃までに加熱し、その後脱イオン水約3
0ml中のオルトリン酸アルミニウム約3.0gおよびオレ
イン酸ナトリウム約0.055gのスラリーを反応器に加え
る。凝縮器を反応器に取りつけて、約500rpmにおい
て撹拌しながら加熱を約90℃まで続けながら窒素パー
ジを開始する。約90℃において、加圧窒素によってス
チレン約27gおよびブタジエン約3.6g中の過酸化ベ
ンゾイル約0.43gおよびtert−ブチルペルオキシベンゾ
エート約0.1mlを反応器に装入する。オルトリン酸アル
ミニウム約2.0gのスチレン約27gとブタジエン約3.6
g中の過酸化ベンゾイル約1.2gとtert−ブチルペルオ
キシベンゾエート約0.5mlの混合物中のスラリーとして
の第2添加を行った時に、反応器を約90℃に約150
分保つ。反応器温度をさらに60分約90℃に保ち、そ
の後約125℃に上昇する。反応は、全反応時間約31
0分後に終了できる。
本発明は、特別の好ましい実施態様に関して記載された
が、これに限定されることは意図されず、むしろ当業者
は発明の範囲および特許請求の範囲内の変形および修正
は、この中で行うことができることを認める。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 236:10) (56)参考文献 特開 昭57−10610(JP,A) 特開 昭56−106913(JP,A) 特開 昭51−80316(JP,A)

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スチレンとブタジエンとの共重合体の形成
    方法であって、 (a)水、 (b)スチレン単量体、 (c)ブタジエン単量体、 (d)懸濁安定剤、および (e)水に不溶性、前記スチレン単量体およびブタジエン
    単量体に可溶性である遊離基重合開始剤(しかもこの遊
    離基重合開始剤は50℃と130℃との間で1時間の半減期
    を有するものであり、連鎖を生長させる量で使用する)
    を含み、 前記スチレン単量体と前記ブタジエン単量体の比が重量
    で80:20と95:5の間である、水性混合物を調製し、 次いで、前記水性混合物を不活性雰囲気下であって、レ
    ドックス開始剤およびメルカプタン化合物の不存在下
    に、 前記スチレン単量体および前記ブタジエン単量体の少な
    くとも90%が共重合して、Tg値が45℃と65℃の間であ
    り、重量平均分子量が10,000と250,000の間である共重
    合体の離散粒子の水性懸濁液を形成するまで、 50℃と130℃の間の温度に所定の加熱プロフィルに従っ
    て加熱し、そのように加熱するにあたり、 前記水性混合物を、50℃と100℃未満の間の第1の温度
    に加熱し、前記第1の温度を前記所定の加熱プロフィル
    に従って維持し、 前記水性混合物を前記所定の加熱プロフィルに従って前
    記第1の温度より少なくとも15℃高く、しかも90℃より
    高くかつ130℃未満の第2の温度に加熱し、次いで、前
    記第2の温度を前記所定の加熱プロフィルに従って維持
    することを含むことを特徴とする、スチレンとブタジエ
    ンとの共重合体の形成方法。
  2. 【請求項2】加熱の前に、少なくとも1種が90℃より高
    い第2温度段階においてのみ実質的に活性になる少なく
    とも2種の遊離基重合開始剤を水性混合物中に導入する
    ことを含む、特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】水性混合物を第2の温度に加熱する前に、
    第1の温度の前記スチレン単量体および前記ブタジエン
    単量体の全重量の70重量%と95重量%の間を重合するこ
    とを含む、特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  4. 【請求項4】共重合体の前記分子量分布が2と9の間で
    ある、特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】第1の温度に加熱した後に追加スチレン単
    量体、ブタジエン単量体および懸濁安定剤を、前記追加
    スチレン単量体対ブタジエン単量体の割合が重量で80:
    20と95:5の間において少なくとも一度前記水性混合物
    に導入し、次いで前記追加スチレン単量体およびブタジ
    エン単量体の少なくとも90%が共重合するまで前記追加
    スチレン単量体およびブタジエン単量体を前記第2の温
    度において重合することを含む、特許請求の範囲第1項
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】第1の温度に加熱した後に、第2の温度に
    おいてのみ実質的に活性となる少なくとも1種の遊離基
    重合開始剤の、単量体の全重量当たり0.05重量%と6.5
    重量%の間を水性混合物に導入し、共重合体の分子量分
    布を拡大することを含む、特許請求の範囲第1項に記載
    の方法。
  7. 【請求項7】スチレンとブタジエンとの共重合体の形成
    方法であって、 (a)水、 (b)スチレン単量体、 (c)ブタジエン単量体、 (d)懸濁安定剤、および (e)水に不溶性、前記スチレン単量体およびブタジエン
    単量体に可溶性である遊離基重合開始剤(しかもこの遊
    離基重合開始剤は50℃と130℃との間で1時間の半減期
    を有するものであり、連鎖を生長させる量で使用する)
    を含み、 前記スチレン単量体と前記ブタジエン単量体の比が重量
    で80:20と95:5の間である、水性混合物を調製し、 次いで、前記水性混合物を不活性雰囲気下であって、レ
    ドックス開始剤およびメルカプタン化合物の不存在下
    に、 前記スチレン単量体および前記ブタジエン単量体の少な
    くとも90%が共重合して、Tg値が45℃と65℃の間であ
    り、重量平均分子量が10,000と250,000の間である共重
    合体の離散粒子の水性懸濁液を形成するまで、 50℃と130℃の間の温度に加熱することを特徴とする、
    スチレンとブタジエンとの共重合体の形成方法。
  8. 【請求項8】水性混合物を温度100℃より低い温度に加
    熱することを含む、特許請求の範囲第7項に記載の方
    法。
  9. 【請求項9】水性混合物を8時間未満加熱することを含
    む、特許請求の範囲第7項に記載の方法。
  10. 【請求項10】水性混合物が、遊離基重合開始剤を、前
    記スチレン単量体および前記ブタジエン単量体の全重量
    当たり0.05重量%から6.5重量%まで含み、前記開始剤
    が50℃と100℃の間の温度において1時間の半減期を有
    する、特許請求の範囲第7項に記載の方法。
  11. 【請求項11】水性混合物が、懸濁安定剤を、スチレン
    単量体およびブタジエン単量体の全重量当たり0.05重量
    %から6.0重量%まで含む、特許請求の範囲第7項に記
    載の方法。
  12. 【請求項12】共重合体の分子量分布が2と9の間であ
    る特許請求の範囲第7項に記載の方法。
  13. 【請求項13】水性混合物を圧力20psiと140psiの間に
    保つことを含む、特許請求の範囲第7項に記載の方法。
  14. 【請求項14】水性混合物を加熱しながら撹拌すること
    を含む、特許請求の範囲第7項に記載の方法。
  15. 【請求項15】水対スチレン単量体とブタジエン単量体
    の組合せの重合割合が1:1と2:1の間である、特許
    請求の範囲第7項に記載の方法。
  16. 【請求項16】追加スチレン単量体、ブタジエン単量
    体、遊離基重合開始剤および懸濁安定剤を、前記追加ス
    チレン単量体対ブタジエン単量体の割合が重量で80:20
    と95:5の間であり、かつ前記追加遊離基重合開始剤が
    単量体の全重量当たり0.05重量%と6.5重量%の間にお
    いて、50℃と130℃の間の温度に加熱した後に少なくと
    も一度水性混合物に導入し、前記共重合体の分子量分布
    を拡大することを含む、特許請求の範囲第7項に記載の
    方法。
  17. 【請求項17】追加スチレン単量体、ブタジエン単量体
    および懸濁安定剤を、加熱工程の開始と終了の間の中間
    の前記水性混合物に導入することを含む、特許請求の範
    囲第16項に記載の方法。
  18. 【請求項18】懸濁安定剤が、追加スチレン単量体およ
    びブタジエン単量体の直前または同時に導入される、特
    許請求の範囲第16項に記載の方法。
  19. 【請求項19】共重合体の分子量分布が2と8の間であ
    る、特許請求の範囲第16項に記載の方法。
  20. 【請求項20】追加スチレン単量体およびブタジエン単
    量体が水性混合物に導入される単量体の全重量当たり60
    重量%と30重量%の間を構成する、特許請求の範囲第16
    項に記載の方法。
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