JPH09511539A - 水溶液重合プロセス - Google Patents

水溶液重合プロセス

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JPH09511539A JP7525796A JP52579695A JPH09511539A JP H09511539 A JPH09511539 A JP H09511539A JP 7525796 A JP7525796 A JP 7525796A JP 52579695 A JP52579695 A JP 52579695A JP H09511539 A JPH09511539 A JP H09511539A
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Abstract

(57)【要約】 フリーラジカル開始剤、安定フリーラジカル試薬、少なくとも1種の重合可能なモノマー化合物、任意使用の1種以上の親水性共溶媒を含む水溶液を加熱して、モノマーからポリマーへ高い転化率を示し且つ狭い多分散性の水溶性熱可塑性樹脂を合成する水溶液重合プロセス。

Description

【発明の詳細な説明】 水溶液重合プロセス 発明の背景 本発明は一般的に、水性又は水溶性ポリマー樹脂の調製プロセスに関する。更 に詳細には、本発明は、狭い多分散特性を有する水溶性樹脂生成物を提供するた めの水溶液重合プロセスに関し、該重合プロセスは、モノマーのポリマーへの転 化率が高く進行する。特に、本発明は、数平均分子量(Mn)が約1000以上 、且つ重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する多分散比が約1. 0乃至約2.0のポリマーをもたらす水溶液重合プロセスに関する。 本発明は、実施例では、水溶性又は水−共溶媒(補溶媒)混和性のモノマーか ら多分散性の狭い樹脂を合成可能にする疑似リビング重合プロセスを提供する。 このプロセスは、実施例では、既知の水溶性フリーラジカル開始剤を安定フリー ラジカル剤及び水溶性モノマーと共に使用して、多分散性の狭い水溶性樹脂を提 供することができる。 他の実施例では、本発明の水溶液重合プロセスは、多分散特性の狭いブロック コポリマー及びマルチブロックポリマーを調製するために使用される。ここでは 、少なくとも1つのブロックは水溶性であり、次に付加されるブロック又はセグ メントは部分的にだけあるいは完全に水に不溶性である。これにより、十分に限 定された多分散性及び疎水性−疎油性バランス(HLB)特性を有する表面活性 又は界面活性剤材料を調製するための手段が提供される。 本発明のプロセスにより生成されるポリマー樹脂は、実施例では、実質的にモ ノモーダル(単一様相)である。すなわち、分子量分布が狭く、ポアソン特性を 示し、ショルダーもサイドバンドも持たない。実施例では、組合された開始及び 重合工程を含む加熱工程を繰返すことによって、狭い多分散性及び1より大きい 既知の又は選択可能なモダリティ(様相)の両方の特徴を有する組成的に同じ樹 脂タイプのポリマー樹脂のモノモーダル混合物を得るための手段が提供される。 実施例では、本発明のプロセスは、マルチキログラム又はより大きいスケールの 水溶液重合プロセスを実行するための手段を提供する。前述の実施例は、単一の ポット反応器環境で達成される。実施例では、ポリマー連鎖の成長は疑似リビン グ機構により進行し、狭い分子量分布又は多分散性を維持しながら非常に低い分 子量から非常に高い分子量まで(例えば、約2000より低い分子量から約20 0000までの分子量)の可変的な分子量の樹脂を提供することができる。実施 例では、ブロック又はマルチブロックコポリマーは、前述の安定フリーラジカル で調整された水溶液重合プロセスにより合成される。このプロセスでは、形成さ れる各ブロックは、次に付加及び反応されるモノマーにより長さが十分に画定さ れており、形成される各付加ブロックも狭い分子量分布を有する。 多分散性の狭い樹脂、ブロック及びマルチブロックポリマーの調製のために使 用される既知のアニオン及びカチオン重合プロセスが、水性又はプロトン性溶媒 含有の重合媒体中では不可能と信じられることは一般的に認められている。本発 明は、これまで水溶液重合システムでは事実上不可能であると信じられていたブ ロック及びマルチブロックコポリマーの調製を可能にする。 既知の重合プロセスのうち、狭い分子量分布又は多分散性を有するポリマー又 はコポリマーを調製するための好ましい方法は、アニオンプロセスによるもので ある。アニオン重合プロセスは大気中の酸素及び湿気のないところで実行されな ければならず、取扱いが困難で危険な開始剤を必要とし、従ってこのような重合 プロセスは一般的に小型のバッチ式反応装置に限定されるので、狭い多分散性を 有する樹脂の産業上の応用における使用及び有効性は制限される。更に、使用さ れるモノマー及び溶媒は高純度且つ無水でなければならず、これにより、アニオ ンプロセスはこれらの必要条件を持たない代替プロセスよりも高価なものとされ る。従って、アニオン重合プロセスは困難であり、コストがかかる。前述のアニ オン重合プロセスの欠点及び不利な点を克服し、分子量分布の狭い樹脂を提供す る水溶性フリーラジカル重合プロセスを有することが所望される。 フリーラジカル重合プロセスは、一般的に、典型的に使用されるモノマー又は 溶媒中の不純物に対してアニオンプロセスよりも化学的に感度が低く、水に対し て実質的又は完全に不感応性である。 本発明は、実施例では、樹脂の分子量、分子量分布、生成物のモダリティ及び 同様の特性を制御できる重合プロセスを提供する。 フリーラジカル重合プロセスにより調製されるコポリマーは、本質的に、広い 分子量分布又は多分散性を有する(一般的に約4より大きい)。1つの理由は、 選択される多くのフリーラジカル開始剤が数分乃至幾時間もの比較的長い半減期 を有することであり、従ってポリマー連鎖は全てが同時に開始されず、開始剤は 重合プロセスの間いつでも種々の長さの成長連鎖を提供する。もう1つの理由は 、フリーラジカルプロセス中の伝搬連鎖がカップリング及び不均化(いずれも連 鎖停止及び多分散性拡幅反応である)として知られるプロセスで相互に反応でき ることである。その際、反応プロセス中の異なる時間に異なる長さの連鎖が停止 され、その結果、非常に短いものから非常に長いものまで長さが広く異なる(従 って、広い多分散性を有する)ポリマー連鎖から成る樹脂が得られる。フリーラ ジカル重合プロセスが狭い分子量分布生成のために可能にされるべきならば、全 てのポリマー連鎖はほぼ同時に開始されなければならず、カップリング又は不均 化プロセスによる早期停止は回避又は除去されなければならない。 共通に所有及び譲渡された米国特許第5、322、912号では、モノマーの ポリマーへの転化率が高く、且つ多分散性の狭い熱可塑性樹脂(単数又は複数) を形成するために、フリーラジカル開始剤と、安定フリーラジカル剤と、少なく とも1つの重合可能なモノマー化合物と、から成る混合物を約100乃至約16 0℃に加熱することを含む、熱可塑性樹脂(単数又は複数)の調製のためのフリ ーラジカル重合プロセスが開示されている。 以下の特許は本発明の背景にとって重要であり、その開示はここにその全体が 参照によって組み込まれている。 1993年12月7日にホリーに発行された米国特許第5、268、437号 では、界面活性添加剤、スケール抑制剤、分散剤及び結晶成長調節剤として有用 な低分子量の水溶性ポリマー生成物を生成するために、モノエチレン不飽和カル ボン酸モノマーの重合のための高温水溶液プロセスが開示されている。適切なモ ノマーには、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、クロト ン酸及びイタコン酸が含まれる。反応は、約130乃至240℃、好ましくは約 140乃至約230℃の範囲の温度で実行され、多分散性は2.5より狭い。プ ロセスは連続的、半連続的又はバッチ式でもよい。 1985年10月8日にブランドらに発行された米国特許第4、546、16 0号では、高硬質固体用途に適する多分散性が3より狭い生成物を高収率で提供 するために、少量の開始剤及び任意使用の溶媒を短い滞留時間及び適度な反応温 度で使用して低分子量の均一ポリマーを調製するためにアクリル酸モノマーを連 続的にバルク重合させるプロセスが開示されている。 1986年4月8日にソロモンらに発行された米国特許第4、581、429 号は、ブロック及びグラフトコポリマーを含む短い連鎖又はオリゴマーのホモポ リマー及びコポリマーを生成するために、ポリマー連鎖の成長を制御するフリー ラジカル重合プロセスを開示する。プロセスは式(一部)=N−O−Xを有する 開始剤を使用する。ここで、Xは不飽和モノマーを重合させることができるフリ ーラジカル種である。得られるポリマー生成物の分子量は一般的に約2500乃 至7000であり、一般的に約1.4乃至1.8の多分散性を有し、モノマーか らポリマーへの転化率は低い。反応は低い転化率を有するのが典型的であり、約 100℃より低い比較的低い反応温度を使用し、多段階を用いる。 1991年10月22日にドゥルリナーらに発行された米国特許第5、059 657号は、ジアゾタート、シアン酸塩又は次亜硝酸塩、及びN−クロロスクシ ンイミド、N−ブロモスクシンイミド又はジアゾニウム塩とモノマーを接触させ ることによるアクリル酸又はマレイミドモノマーのための重合プロセスを開示す る。生成されるポリマーは、ブロックコポリマー形成における使用が関与する更 なる重合を開始することができる。 1988年4月5日にシェラージュニアらへ発行された米国特許第4、736 004号は、エチレン不飽和を含む重合可能なモノマーを重合するのに使用でき るフリーラジカルを熱分解時に生成する新規の持続性過フッ素化フリーラジカル を開示する。 前述の米国特許出願番号第07/976、604号(D/92579)のイン ターナショナルサーチレポートで引用されるその他の参考文献は、J.Am.Chem .Soc.,1983,5706-5708;Macromol.,1987,1473-1488;Macromol.,1991,65 72-6577;米国特許第4、628、019号(末松ら、1986年8月10日発 行 );米国特許第3、947、078号(クリスタル、1976年8月10日発行 );及び米国特許第3、965、021号(クレメンスら、1976年6月22 日発行)である。 以下の参考文献も重要である:米国特許第3、682、875号;同第3、8 79、360号;同第3、954、722号;同第4、201、848号;同第 4、542、182号;同第4、581、429号;同第4、777、230号 ;同第5、059、657号;同第5、173、551号;同第5、191、0 08号;同第5、191、009号;同第5、194、496号;同第5、21 6、096号;及び同第5、247、024号。 先行技術の水溶液重合反応プロセスでは、例えば生成ポリマーの多分散性及び モダリティ(様相)の両方を予測又は制御するのが困難である等の種々の重要な 問題が存在する。これらの水溶液重合プロセスは、重量平均分子量(Mw)が高 く数平均分子量(Mn)が低いポリマーを生成し、その結果多分散性が広くなる 又は分子量(Mn)が低くなり、ある場合には転化率が低くなる。更に、重合反 応は発熱反応なので、先行技術の水溶液重合プロセスは過度の量の熱を発生しや すい。反応媒体の粘度が増大すると、熱の損失はより困難になる。これは、「重 合の原理(G.オディアン、第2版、ウィリー−インターサイエンス、ニューヨ ーク、1981年、272頁)」(その開示は参照によってここに完全に組み込 まれる)で議論及び説明されるように、トロムスドルフ効果と称される。これは 、特に、表面積が制限され熱損失能力が制限された大規模の反応容器中で実行さ れる、高濃度の可溶性モノマー(例えば30乃至50重量パーセント以上の可溶 性モノマー)での反応の場合である。更には、フリーラジカル水溶液重合プロセ スの発熱性は、反応物の濃度又は反応容器サイズのスケールアップを厳しく制限 するものであることが多い。 更に、従来のフリーラジカル重合プロセスにおけるゲル体形成は、特に高濃度 の反応では、広い分子量分布及び/又は生成物樹脂の濾過、乾燥及び取扱い時に 遭遇される困難をもたらす。 これら及びその他の不利な点は、本発明の水溶液重合プロセスでは回避又は最 小限にされる。 従って、経済的及びスケール化可能なフリーラジカル重合技法によって狭い多 分散性のポリマー樹脂を調製するための水溶液重合プロセスの必要性が残ってい る。このポリマーは所望される物理特性(例えば、硬さ、低ゲル含量、処理能力 、透明度、高光沢、耐久性等)の多く又は全てを有し、先行技術のフリーラジカ ル水溶液重合方法に関連するゲル形成、発熱、体積制限された多段階反応システ ム、精製、ポリマー樹脂生成物の性能特性等の問題を回避する。 本発明の水溶液重合プロセス及び熱可塑性樹脂生成物は、例えば、電子写真式 画像形成プロセスに使用される水溶性トナー及び液体浸漬現像インク樹脂を含む 専門的用途として、あるいはモノモーダル又はモノモーダル混合物の狭い分子量 樹脂又は各ブロック成分の分子量分布が狭いブロックコポリマーが例えば熱可塑 性フィルム及び水媒介コーティングテクノロジーでの使用に適切である場合等の 、多くの応用で有用である。 発明の概要 本発明の目的は; 水溶性ポリマー樹脂の調製のための水溶液重合プロセスを提供すること; 実施例では、モノマーからポリマーへの転化率が高く、多分散特性が狭い水溶 性樹脂(単数又は複数)を形成するために、フリーラジカル開始剤と、安定フリ ーラジカル剤と、少なくとも1つの重合可能なモノマー化合物と、任意使用の1 つ以上の親水性共溶媒と、から成る水溶液を加熱することにより水溶性モノマー を重合するための水溶液プロセスを提供すること; モノマーからポリマーへの転化率が高く、多分散特性が狭いジブロック及びマ ルチブロック水溶性ポリマーの生成のための水溶液重合プロセスを提供すること ; 得られるポリマーの分子量を制御する手段として水と混和しない有機溶媒又は 連鎖移動剤の使用を必要としない水溶液重合プロセスを提供すること; 1000より大きい数平均分子量を有するポリマー樹脂生成物をもたらす水溶 液重合プロセスを提供すること; 約1000乃至約200000より大きい数平均分子量及び約1.0乃至約2 .0の多分散性を有する水溶性ポリマー混合物を提供すること; 残余モノマーレベルが低く、産業上容認可能なレベル内であるように、十分に 低い多分散特性及び高モノマー転化率を有するポリマー又はポリマー混合物を提 供すること; 狭い多分散性のホモポリマー又はコポリマー熱可塑性樹脂生成物を高収率で与 える水溶液重合反応システムを提供すること; 水や、水と水に混和性の有機溶媒との混合物のような従来の反応媒体を最少量 存在させて実行される水溶液重合反応システムを提供すること; 水溶液重合プロセスの発熱及びモダリティ特性を調整する働きをする安定フリ ーラジカル剤を用いて伝搬フリーラジカル連鎖を可逆的に停止させることによっ て、カップリング又は不均化停止反応が最小限にされるプロセスを提供すること ; 例えば第3級アミンを含む促進剤化合物の添加によってフリーラジカル過酸化 物開始剤の解離の加速を提供し、全てのポリマー連鎖がほぼ同時又はほとんど同 一の時間に開始されるのを保証すること; 例えばスルホン酸又はカルボン酸等の少量の有機酸の反応媒体への添加を提供 し、ポリマー樹脂の多分散性を広げることなく、また自己重合効果を誘導するこ となくモノマー反応の速度を増大させること; 適切な水溶性又は水−共溶媒混和性のモノマー(単数又は複数)と、フリーラ ジカル開始剤と、任意使用の最少量の乳化剤又は界面活性剤(速度増大を提供す る又は分離を簡単にするが、重合中の乳化又は層分離を回避する)と、安定フリ ーラジカル剤と、を使用する単一ポットプロセスによって水溶性の熱可塑性樹脂 の調製プロセスを提供すること; 成長ポリマー又はコポリマー鎖の分子量が重合反応の時間全体にわたって増大 し、時間又は数平均分子量に関するモノマーのポリマーへの転化率又は重合度が ほぼ直線的である重合プロセス、すなわち前述のトロムスドルフ効果なしに発生 する重合プロセス、を用いる水溶性樹脂の調製プロセスを提供すること; 並びに、少量の無機酸、有機酸及びアミン促進剤化合物の任意的な添加によっ て時間効率のよい経済的な方法で達成される、狭い多分散特性を持つ水溶性樹脂 の調製のための水溶液重合プロセスを提供することである。 発明の詳細な説明 本発明は、十分に画定された分子量特性及び狭い多分散性を持った水溶性ポリ マー樹脂を調製するための水溶液重合プロセスを提供する。このプロセスはバッ チ式、半連続的又は連続的なプロセスとして実行されることができる。このプロ セスは、水又は水−共溶媒混合物に約5乃至約99重量パーセントの反応混合物 を提供し、約100℃乃至約180℃で実行され、低分子量及び狭い多分散性を 有し、且つ残余塩含量の低い又は塩を含まないポリマー生成物を生成する。 実施例では、本発明は、モノマーのポリマーへの転化率が高く多分散性の狭い 水溶性熱可塑性樹脂(単数又は複数)を形成するために、例えば、フリーラジカ ル開始剤と、安定フリーラジカル剤と、実質的に水溶性又は水及び適切な共溶媒 の混合物に可溶性の少なくとも1つの重合可能なモノマー化合物と、任意使用の 1つ以上の親水性共溶媒と、から成る水溶液を加熱することを含む水溶液重合プ ロセスにより狭い多分散性のポリマー樹脂を形成することによって、先行技術の 水溶液重合プロセスの問題及び不利な点を克服する。ここで使用されるように、 「実質的に水溶性」という用語は、例えば、全モノマーの約75乃至80重量パ ーセント以上が水と混和性であり、全モノマーの約80乃至95重量パーセント 以上、好ましくは約98パーセント以上が水相中で残存又は重合することを示す 。 実施例では、本発明は、熱過疎性樹脂を形成するために過硫酸塩フリーラジカ ル開始剤と、ニトロキシド安定フリーラジカル剤と、少なくとも1つの重合可能 なモノマー化合物と、から成る水又は水−共溶媒溶液を約30分乃至約10時間 の間、約100乃至約180℃に加熱し、溶液を冷却し、得られる熱可塑性樹脂 を任意的に分離、洗浄及び乾燥することを含む、水溶性熱可塑性樹脂(単数又は 複数)の調製のための水溶液重合プロセスを提供する。このプロセスでは、熱可 塑性樹脂は、約1.0乃至約1.5の狭い多分散性、1のモダリティを所有し、 約10乃至約100パーセントのモノマーのポリマーへの転化が達成される。 上記プロセスは、実施例では、例えば、フリーラジカル開始剤、安定フリーラ ジカル剤、及び少なくとも1つの重合可能なモノマー化合物から成る第2水溶液 を前記水溶性熱可塑性樹脂(単数又は複数)へ添加し(ここで、第2水溶液の重 合可能なモノマー化合物は始めのモノマー水溶液の重合可能なモノマー化合物と 同一又は異なるモノマー成分を含み、第2水溶液のフリーラジカル開始剤及び安 定フリーラジカル剤は水溶液のフリーラジカル開始剤及び安定フリーラジカル剤 と同一又は異なるものであり、組合された混合物が形成される);第1熱可塑性 樹脂及び添加された第2モノマーから形成される第1生成物樹脂と第2モノマー から形成される第2生成物樹脂から成る熱可塑性樹脂混合物を含む第3溶液を形 成するために、組合された混合物を加熱し;第3混合物を冷却し;熱可塑性生成 物樹脂の混合物を第3溶液から任意的に分離する(ここで、第1生成物樹脂及び 第2生成物樹脂はそれぞれ狭い多分散性を有する)ことによって、バイモーダル (二様相)又はマルチモーダル(多様相)水溶性熱可塑性樹脂の形成を可能にす るために拡張され得る。得られる熱可塑性樹脂混合物は2のモダリティを有する 。例えば3乃至約20のより高いモダリティは、最後の冷却及び分離工程の前に 、モノマー、フリーラジカル開始剤及び安定フリーラジカル剤の更に新しい混合 物を次に添加することによって、所望されるなら便利に達成することができる。 本発明の他の実施例では、少なくとも1つの重合可能なモノマー化合物から成 るモノマーのみを含む第2溶液を前記の第1形成水溶性熱可塑性樹脂へその場又 は別の反応容器中で添加し(ここで、第2溶液の重合可能なモノマー化合物は第 1重合水溶液の重合可能なモノマー化合物とは異なるモノマー成分を含み、組合 された混合物が形成される);熱可塑性樹脂及び第2モノマーから形成される第 1生成物樹脂から成る水溶性又は水−共溶媒混和性のジブロックコポリマー熱可 塑性樹脂を含む第3溶液を形成するために、組合された混合物を加熱し;第3溶 液を冷却し:第3溶液からジブロックコポリマー熱可塑性樹脂生成物を任意的に 分離する(ここで、ジブロックコポリマー熱可塑性樹脂は狭い多分散性を有する )ことを含む、水溶性ジブロック熱可塑性樹脂の調製のための水溶液重合プロセ スが提供される。 本発明の更に他の実施例では、第1中間水溶性生成物樹脂を形成するためにフ リーラジカル開始剤、安定フリーラジカル剤及び少なくとも1つの重合可能なモ ノマー化合物から成る第1水溶液を加熱し;少なくとも1つの実質的に水溶性の 重合可能なモノマー化合物から成る第2水溶液を第1中間水溶性生成物樹脂へ添 加し(ここで、第2溶液の重合可能なモノマー化合物は第1水溶液の重合可能な モノマー化合物とは異なり、組合された溶液を形成する);第1中間生成物樹脂 及び添加された第2モノマーから形成される第1生成物樹脂から成るブロックコ ポリマー熱可塑性樹脂を含む第3水溶液を形成するために、組合された溶液を加 熱し;第3水溶液を冷却し;次に、N+2ブロックを有するマルチブロックコポ リマー熱可塑性樹脂を含む第4水溶液を形成するために、添加、加熱及び冷却の 上記工程をN回繰り返す(ここでNはシーケンスが繰り返される回数を示す数で あり、マルチブロックコポリマー熱可塑性樹脂は狭い多分散性及び1のモダリテ ィを有する)ことを含む、モノモーダルマルチブロックコポリマー熱可塑性樹脂 の調製のための水溶液重合プロセスが提供される。第1形成熱可塑性樹脂の形成 の次に添加されるモノマーは、水溶性でも水に不溶性でもよい。添加モノマー及 び得られるポリマーセグメントの水溶性特性の賢明な選択は、例えば界面活性剤 及び乳化剤として有用な狭い多分散性を有するブロック及びマルチブロックコポ リマーの便利な合成ルートを可能にする。 本発明の更に他の実施例では、(a)(i)1つ以上の水溶性モノマーー又はそ の水溶液、(ii)安定フリーラジカル又はその水溶液、及び(iii)モノマーの重合 を開始するのに有効量のフリーラジカル開始剤又はその水溶液を、水又は水混和 性共溶媒の溶液を含む反応容器中へ供給することにより反応混合物を形成し;( b)狭い多分散性及び高転化率を有する水溶性樹脂を形成するために反応混合物 を約100℃乃至約180℃に加熱することを含む、水溶性モノマーを重合する ためのプロセスが提供される。このプロセス実施例は、1つ以上の水溶性モノマ ー、フリーラジカル開始剤及び安定フリーラジカルを、同時に、あるいは(i)の 次に(ii)、更に次に(iii)の順序で次々に添加することにより達成することがで きる。 本発明で使用するのに適切なカルボン酸モノマーの1つのクラスは、C3−C6 のモノエチレン不飽和モノカルボン酸、並びにそのアルカリ金属及びアンモニウ ム塩である。C3−C6のモノエチレン不飽和モノカルボン酸には、アクリル酸、 メタクリル酸、クロトン酸、ビニル酢酸及びアクリロキシプロピオン酸が含まれ る。アクリル酸及びメタクリル酸は、好ましいモノエチレン不飽和モノカル ボン酸モノマーである。 本発明に適切なカルボン酸モノマーのもう1つのクラスは、C4−C6のモノエ チレン不飽和ジカルボン酸及びそのアルカリ金属及びアンモニウム塩、並びにシ スジカルボン酸の無水物である。適切な例には、マレイン酸、無水マレイン酸、 イタコン酸、メサコン酸、フマル酸及びシトラコン酸が含まれる。無水マレイン 酸及びイタコン酸は、好ましいモノエチレン不飽和ジカルボン酸モノマーである 。 本発明で有用な酸モノマーは、酸の形でも、酸のアルカリ金属又はアンモニウ ム塩の形でもよい。モノマー酸を中和するのに有用な適切な塩基には、水酸化ナ トリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム等が含まれる。酸モノマーは0 乃至50パーセント、好ましくは0乃至約20パーセントのレベルへ中和されて よい。更に好ましくは、カルボン酸モノマーは完全に中和された形で使用される 。カルボン酸モノマーの部分的中和は反応装置の部品の腐食を最小限にする又は 除去するが、モノマーのポリマー生成物への転化は減少される。モノマーは重合 前又は重合中に中和されうる。ポリマー生成物は、部分的又は完全に中和された 形で特に有用であることが多い。 更に、重合可能なモノマー全体の50重量パーセントまでは、モノエチレン不 飽和カルボン酸非含有のモノマーでもよい。適切なモノエチレン不飽和カルボン 酸非含有のモノマーはカルボン酸モノマーと共重合可能でなければならない。本 発明に適する典型的なモノエチレン不飽和カルボン酸非含有のモノマーには、ア クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、 メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル及びメタクリル酸イソブチル等のアク リル酸又はメタクリル酸のアルキルエステル;アクリル酸ヒドロキシエチル、ア クリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシエチル及びメタクリル酸 ヒドロキシプロピル等のアクリル酸又はメタクリル酸のヒドロキシアルキルエス テル;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−第3ブチルアクリルアミド、N −メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド;アクリロニトリル 、メタクリロニトリル、アリルアルコール、アリルスルホン酸、アリルホスホン 酸、ビニルホスホン酸、アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチ ルアミノエチル、メタクリル酸ホスホエチル、N−ビニルピロリドン、N−ビニ ルホルムアミド、N−ビニルイミダゾール、酢酸ビニル、スチレン、ヒドロキシ ル化スチレン、スチレンスルホン酸及びその塩、ビニルスルホン酸及びその塩、 並びに2−アクリルアミド−2−メチルプロパン−スルホン酸及びその塩が含ま れる。 本発明の親水性モノマー、ポリマー及びコポリマーは、実施例では、例えば反 応媒体のpHを変えたり、他の良く知られた従来の分離技法によって、互いに又 は重合反応混合物から分離することができる。 その他の適切な水溶性モノマーは、塩化ジアリルジメチルアンモニウム、アク リルアミド、そのアルキル及びアリールアミド誘導体、並びに第4級化アルキル 及びアリールアクリルアミド誘導体である。 本発明のプロセスに適切な開始剤は、重合温度において少なくとも1秒の半減 期を有する従来のフリーラジカル開始剤である。好ましくは、開始剤は、反応温 度において約10秒乃至約2時間、好ましくは約10秒乃至約10分の半減期を 有する。これらの開始剤には、酸素、過酸化水素、あるアルキルヒドロペルオキ シド、ジアルキル過酸化物、過エステル、過炭酸塩、過酸化物、過硫酸塩及びア ゾ開始剤が含まれるが、これらに限定されない。幾つかの適切な開始剤の具体例 には、過酸化水素、t−ブチルヒドロペルオキシド、過酸化ジ第3ブチル、第3 アミルヒドロペルオキシド、過硫酸カリウム及び過酸化メチルエチルケトンが含 まれる。開始剤は、通常、重合可能なモノマーの全体量を基準として約0.05 パーセント乃至約33パーセントの量で使用される。好ましい範囲は、重合可能 なモノマー全体の約0.5乃至約20重量パーセントである。 水溶性レドックス開始剤も使用することができる。これらの開始剤には、上記 の熱開始剤等の適切な酸化剤と共に使用される、重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナ トリウム、イソアスコルビン酸、ホルムアルデヒド−スルホキシル酸ナトリウム 等が含まれるが、限定はされない。使用する場合、レドックス開始剤は、モノマ ー全量に基づいて0.05パーセント乃至16パーセントの量で使用される。好 ましい範囲は、全モノマーの約0.5乃至約5重量パーセントである。これらの 開始剤の多くは、水溶性ポリマー生成物中に塩の副産物を導入する。使用する場 合、これらの開始剤の量は最小限であるのが好ましい。 親水性の安定フリーラジカル化合物は、例えば米国特許第5、264、204 号で知られている。この特許は、これらの化合物を用いる磁気共鳴器官及び組織 画像形成方法を開示する。多数のその他の適切な安定フリーラジカル化合物は市 販されており、例えば「安定ニトロキシドの合成化学(L.B.ボロダルスキーら、 CRCプレス、1993年、ISBN:0−8493−4590−1)」(その 開示はその全体がここに参照によって組み込まれる)に開示されるように、合成 的に容易に入手できる。 モノマーは水溶液として重合される。反応混合物は、約5乃至約95重量パー セントの溶媒としての水、好ましくは約20乃至約90重量パーセントの水、最 も好ましくは25乃至約85重量パーセントの溶媒としての水を含む。 水溶液重合反応は、反応混合物がモノマー転化の間中均一な単一相であること の保証を助けるために、水混和性又は親水性の共溶媒が補充される。水溶性又は 水混和性の共溶媒は、全ての重合反応が完了するまで反応物又はポリマー生成物 の沈殿又は相分離を回避する溶媒系を提供する上で水溶性溶媒媒体が有効である 限り選択することができる。本発明で有用な典型的な共溶媒は、脂肪族アルコー ル、グリコール、エーテル、グリコールエーテル、ピロリジン、N−アルキルピ ロリジノン、N−アルキルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレ ングリコール、アミド、カルボン酸及びその塩、エステル、オルガノスルフィド 、スルホキシド、スルホン、アルコール誘導体、ブチルCARBITOL又はC ELLOSOLVE等のヒドロキシエーテル誘導体、アミノアルコール、ケトン 等、その誘導体及びその混合物から成る群から選択することができる。具体例に は、メタノール、エタノール、プロパノール、ジオキサン、エチレングリコール 、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、ジプロピレング リコール、テトラヒドロフラン、及び他の水溶性又は水混和性の物質並びにその 混合物が含まれる。水と水溶性又は混和性有機液体との混合物が水溶性反応媒体 として選択される場合、水と共溶媒の重量比は典型的には約100:0乃至約1 0:90の範囲であり、好ましくは約97:3乃至約25:75である。 重合温度は約100℃乃至約180℃の範囲であり、好ましくは約110℃乃 至約175℃である。約100℃より低い温度では反応速度が遅く、酸や塩基の 促進添加剤化合物の助けなしでは産業上実用的でない。180℃より高い温度で はモノマーのポリマーへの転化率が減少し、不確かで望ましくない副産物が形成 される。しばしば、これらの副産物はポリマー混合物を変色させ、それらを除去 するために精製工程を必要とする。あるいは、それらは処理しにくい。 水又は水及び混和性共溶媒の混合物が反応溶媒として使用されるので、高い重 合温度は、重合反応容器が高圧で働くように備えられることを必要とする。一般 的に、約10乃至約2000ポンド/平方インチ(psi)で重合を実行するの が好ましく、更に好ましくは約50乃至約1000psiである。 言及される分子量は、特に他の記述がない限り、例えばポリエチレンオキシド 標準物を用いてゲル浸透クロマトグラフィーにより測定される。 理論により限定されることは所望しないが、本発明の重合反応プロセスが約1 00℃又はそれ以上の温度(正確な温度は使用される開始剤による)で実行され る場合、全てのポリマー連鎖はほぼ同時に開始することが予期されると信じる。 これは、狭い多分散性を有するポリマー連鎖生成物を形成する上で重要な特徴で あると信じる。 前述の望ましくない連鎖カップリング又は不均化停止反応(先行技術のフリー ラジカル重合システムの条件下ではよく起こる)は、リビングフリー連鎖の有効 瞬間濃度及び利用性がきわめて小さいので、本発明の条件下では抑制される。更 に、本発明の安定フリーラジカル剤は重合を開始しないので、全てのポリマー連 鎖がほぼ同時に開始される初期期間の後は、新しい連鎖は開始されない。 安定フリーラジカル剤が伝搬連鎖へ添加され、連鎖は一時的に、しかし可逆的 に停止されるので、本発明の伝搬連鎖は疑似リビングであるといわれる。上記の 米国特許出願第07/976、604号(特許番号はまだ付与されていない)参 照。その開示はその全体がここに参照によって組み込まれる。ここで使用される 「保護される」という用語は、例えば、乱雑というよりはむしろ選択的な更なる 、モノマーとの反応のための連鎖ラジカル種の利用可能性を示す。調整されない フリーラジカル重合連鎖(即ち安定フリーラジカル剤が存在しないフリーラジカ ル重合プロセス)は、反対に、典型的には秒オーダーで不加逆的に停止する寿命 を通して、反応性又は「開放」連鎖末端を有する。 本発明は以下のように実施例において幾つかの特別な利点を提供する。 本発明のプロセスでは、ポリマー生成物の多分散性は、安定フリーラジカル剤 とフリーラジカル開始剤のモル濃度の比率を変えることによってモノマー/コモ ノマー系に応じて約1.0乃至約2.0、あるいは所望されるなら更に高く変え ることができる。本発明の重合プロセス条件が安定フリーラジカル(SFR)添 加剤を使用せずに試みられる場合、広い分子量の樹脂が得られる。 安定フリーラジカル剤で調整された水溶液重合反応は、好ましくは上記のグリ コールやアルコール等の高沸点の水混和性溶媒の水溶性混合物を用いて、様々な 媒体(例えば水又は水と水混和性共溶媒の混合物)中で実行される。 モノマー又は混合モノマーのポリマー形成反応の間、反応時間は約1時間乃至 60時間にわたって変えられる。好ましくは約2乃至10時間の間であり、最適 なのは約3乃至7時間である。最適な反応時間は、温度、反応の容積及びスケー ル、並びに選択される重合開始剤及び安定フリーラジカル剤の量及びタイプによ って変わる。 重合反応温度は、調整可能な外部熱源を提供することにより加熱工程の間比較 的一定に保たれ、その温度は約60℃乃至約180℃である。好ましくは100 ℃と160℃の間であり、ある実施例では約120℃乃至150℃が最適である 。200℃より上で実行される反応は、多分散性の広がりを起こしやすい。反応 容積は、経済的又は便利なスケールにおける簡単な添加、混合、反応、及び生成 物樹脂の分離を可能にするサイズで選択される。 フリーラジカル開始剤は、不飽和モノマーのフリーラジカル重合プロセスを開 始することのできるフリーラジカル重合開始剤であり、過酸化ベンゾイル等の過 酸化物開始剤、過硫酸カリウム等の過硫酸塩開始剤、アゾビスイソブチロニトリ ル等のアゾ開始剤等が含まれる。使用される開始剤の濃度は、重合されるべきモ ノマー全量の約0.2乃至約16.0重量パーセントであり、所望される樹脂分 子量によって決定される。開始剤濃度が使用されるモノマーの重量又はモル当量 に対して減少されると、熱可塑性樹脂生成物の分子量が増大する。 本発明のプロセスで使用される水溶性フリーラジカル開始剤は、水溶液重合で 典型的に使用されるものである。水溶性フリーラジカル開始時の例には、過硫酸 塩;水溶性過酸化物及びヒドロペルオキシド;更に詳細には、過硫酸ナトリウム 、カリウム及びアンモニウム;過酸化水素等の過酸化物、t−ブチルヒドロペル オキシド、クメンヒドロペルオキシド、パラ−メンタンヒドロペルオキシド;並 びにペルオキシ炭酸塩がある。所望されるなら、同様の分解機構を有するその他 の水溶性開始剤を使用することもできる。 好ましい開始剤は、約60乃至90℃で1時間の半減期、約50乃至80℃で 10時間の半減期を有するものである。幾分高い1時間半減期/温度関係を有す る過エステル及び過酸等の他の過酸化物も、第3級アミン等の促進剤化合物を伴 うならば使用することができる。このような開始剤は、例えば、2,4−ジメチ ル−2,5−ジベンジルペルオキシヘキサン(138℃)、t−ブチルペルオキ シベンゾエート(125℃)、ジ−t−ブチルジペルオキシフタレート(123 ℃)、メチルエチルケトンペルオキシド(133℃)等である。かっこ内の数字 は1時間半減期温度である。 例えば2,4−ペンタンジオンペルオキシド(167℃)、ジ−t−ブチルペ ルオキシド(149℃)、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキ シ)−ヘキシン(149℃)、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペル オキシ)−ヘキシン(149℃)、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル ペルオキシ)ヘキサン(138℃)等、更に他の開始剤も、本発明のプロセスの 変形で促進剤化合物を伴うならば使用することができる。 好ましい開始剤化合物は、t−ブチルペルオキシイソブチレート(120℃) 、2−エチルヘキサン酸t−ブチルペルオキシ(95℃)、ピバリン酸t−ブチ ル(76℃)、及び2−エチルヘキサン酸t−アミルペルオキシ(92℃)であ る。特に好ましいフリーラジカル開始剤は水溶性及び部分的に水溶性の過硫酸塩 化合物である。 重合されるべきモノマー(単数又は複数)は、水又は極性プロトン性又は非プ ロトン性有機溶媒の水溶性混合物に溶解される。得られる水溶液は、通常、上記 に定義されるように過酸化物又は過硫酸塩等の適切な水溶性フリーラジカル発生 開始剤を含む。モノマー(単数又は複数)は、以下に定義されるように、フリー ラジカル開始剤及び安定フリーラジカル剤に対して有効量で使用される。 安定フリーラジカル剤はどんな安定フリーラジカルでもよく、例えばPROX YL(2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニロキシ)及びその誘導体 、DOXYL(4,4−ジメチル−3−オキサゾリニロキシ)及びその誘導体、 並びにTEMPO(2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニロキシ)及 びその誘導体等のニトロキシドフリーラジカルを含む。これらの安定フリーラジ カル剤材料は、例えば「テトラヘドロンレターズ、22、1165(1981) 」(モードら)等の文献で、フリーラジカル重合抑制剤として良く知られている 。その他の適切なニトロキシドは、ジ−t−ブチルニトロキシド及び関連のジ− t−アルキル置換ニトロキシドである。しかしながら、本発明の重合条件下では 、安定フリーラジカル剤は、通常高反応性で区別不能な伝搬中間フリーラジカル 種を利用するために、抑制剤としてではなく調整剤として働く。安定フリーラジ カル剤は好ましくは、均質な水及びモノマー相(全てのモノマー重合が主に発生 する)に可溶性である。限られた水溶性を有する安定フリーラジカル剤でも有用 であるが、水混和性共溶媒を必要とする。さもないと、安定フリーラジカル化合 物は予測性の低い重合プロセスになる。安定フリーラジカル剤が水相から大部分 が分離するならば、安定フリーラジカル剤、フリーラジカル開始剤及び伝搬フリ ーラジカルポリマー連鎖種のモル比の間に所望されるバランスが崩される。 水相中に存するフリーラジカル開始剤(INIT)に対する安定フリーラジカ ル(SFR)剤のモル比は約0.5乃至5.0であり、好ましくは約0.4乃至 4.0の範囲である。理論により限定されるのは望まないが、実施例において、 フリーラジカル開始剤(例えば過硫酸カリウム)に対する安定フリーラジカル剤 (例えばTEMPO)のモル比〔SFR:INIT.〕は約2.0であり、プロ セスの成功に重要であると信じる。〔SFR:INIT.〕が高すぎると、反応 速度は著しく抑制される。〔SFR:INIT.〕が低すぎると、反応生成物は 望ましくないことに多分散性が増大する。水溶性スチレン化合物が本発明のプロ セスの安定フリーラジカル剤なしにポリスチレン誘導体へ重合される場合、単離 される生成物ポリマーは2.0以上の多分散性を有することに注意すべきである 。 実施例では、モノマー含量と安定フリーラジカル剤とフリーラジカル開始剤と のモル比は、約6.0:0.2:1乃至約10000:2.5:1であり、好ま しくは約125:2.0:1乃至約7000:1.3:1の範囲である。 本発明のプロセスは、実施例では、選択的で低い、中間及び高い、モノマーの ポリマーへの転化率又は重合度(好ましくは、例えば90重量パーセント以上) を提供する。 狭い多分散特性を有する低重量平均分子量の樹脂生成物は、本発明の中間及び 高分子量生成物の場合も同様であるように、連鎖移動剤を使用せずに得ることが できる。 本発明のプロセスは、実施例では、狭い多分散性生成物を与えながら、比較的 高い重量平均分子量(約2000乃至約200000のサイズ範囲の重量平均分 子量)を提供する。 使用可能なモノマーはフリーラジカル重合を受けることのできるモノマーであ り、スチレン、置換スチレン及びその誘導体、例えば、水酸化及びメチル化スチ レン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ブタジエン、並びに安定フ リーラジカル反応付加物及び次の高分子量ポリマー生成物(例えば、イソプレン 及びミルセンの水溶性誘導体のポリマー)を提供するために特定の安定フリーラ ジカルで調整された重合反応条件下で十分に反応性のある共役ジエンモノマーが 含まれるが、これらに限定はされない。 硫酸や塩酸等の無機酸、並びに有機スルホン及びカルボン酸から成る群から選 択される少量のプロトン性酸を添加することによって、実施例では、モノマーの 重合反応速度は加速され、反応時間は16時間以上から約3乃至約7時間へ短縮 される。ここで、カンファースルホン酸は好ましい有機スルホン酸であり、添加 される酸に対する安定フリーラジカルのモル比は約1:1乃至11:1であり、 好ましい比は約1.5:1と5:1の間である。上記の量を越える無機及び有機 酸の過剰添加は、樹脂の多分散性を広くする。 重合反応を60乃至80℃より低く冷却することによって、安定フリーラジカ ルで調整された重合プロセスは有効に抑制又は停止される。モノマー、安定フリ ーラジカル及び開始剤を含む混合物の、加熱を伴う新たな又は次の各添加は、狭 い分子量分布を有する新ポリマー種を提供し、各新ポリマー種は既に生じた他の ポリマー種とは無関係に成長し続ける。これにより、十分に画定された狭い多分 散性のバイモーダル及びマルチモーダルなポリマー混合物を形成する能力が提供 される。 あるいは、ブロックコポリマー樹脂も調製され、これにより、各所望のブロッ クが形成された後、更なる開始剤も安定フリーラジカル剤も添加することなく新 しいモノマー(単数又は複数)が添加され、新しいブロックを形成する。ここに おいて、各ブロック成分は長さが十分に画定されており、狭い分子量分布を有し 、繰返しシーケンスや、取込みのために選択したモノマーに応じた特性を有する 。第1形成熱可塑性樹脂の形成の次に添加されるモノマーは、水溶性でも水に不 溶性でもよい。添加モノマー及び得られるポリマーセグメントの水溶性特性の賢 明な選択は、例えば界面活性剤及び乳化剤として有用な狭い多分散性を有するブ ロック及びマルチブロックコポリマーの便利な合成ルートを可能にする。 本発明のポリマー生成物は、任意的に、例えばジビニルベンゼン等の既知の架 橋、カップリング又は硬化剤を用いて、その場又は別の後重合プロセス工程にお いて架橋されてもよい。 例えば着色剤、潤滑剤、遊離又は移動剤、界面活性剤、安定剤、消泡剤、酸化 防止剤等、本発明の目的を妨害せずに、得られる生成物に更なる性能強化を提供 する更に任意の既知の添加剤が重合反応で使用されてもよい。 別々のモノモーダル混合物、即ち十分に画定されたマルチモーダル分子量分布 を有するポリマー樹脂は、その実施例において、特に静電複写式トナー組成物で は改良された流動性及び弾性を含む溶融レオロジー特性、並びに摩擦帯電、混合 速度及び貯蔵寿命安定性等の改良された性能特性のように、幾つかの利点を提供 する。 上記の米国特許第5、312、912号には、スチレンモノマー、フリーラジ カル開始剤、及び安定フリーラジカル剤を一定温度で用いて、バルクであるいは 溶媒又は希釈剤のない(即ち、混ぜ物がない)状態で重合されるモノマーが開示 されている。数平均分子量に対する重量パーセントモノマー転化率のプロットは 、安定フリーラジカル剤で調整されたプロセスを用いるバルク重合反応媒体では ほぼ直線的な関係が保持されることを示す。この関係は本発明において有効であ ると信じる。従って、トロムスドルフ効果、即ち、モノマー転化反応速度の既知 の発熱加熱又は自己促進、並びに未調整フリーラジカル重合反応で観察される分 子量の無作為化は、本発明の水溶液重合プロセスでは、高固体含量、高転化及び 高温フリーラジカル開始重合反応においてでさえ有効に抑制される。 トナー組成物は、多数の既知の方法により調製することができる。例えば、水 溶性スチレンブタジエンコポリマー誘導体等の本発明のプロセスで得られる樹脂 粒子と、磁鉄鉱、カーボンブラック又はその混合物、及びシアン、イエロー、マ ゼンタ、緑、茶、赤又はその混合物等の顔料粒子と、好ましくは約0.5パーセ ント乃至約5パーセントの電荷強化添加剤と、をトナー押出し装置(例えば、ウ エルナーフレイデラーから得られるZSK53)中で混合及び加熱し、形成され たトナー組成物を装置から除去する。冷却に続いて、トナー組成物は、約25ミ クロンより小さい、好ましくは約6乃至約12ミクロンの体積中心値直径(この 直径はコールターカウンタにより決定される)を有するトナー粒子を達成するた めに、例えばスチュートバントマイクロナイザを用いて粉砕される。次に、トナ ー組成物は、トナー微粒子、即ち体積中心値直径が約4ミクロンより小さいトナ ー粒子を除去するために、例えばドナルドソンモデルB分級機を用いて分類され る。 本発明のトナー及び現像剤組成物のために選択される適切なトナー樹脂の実例 には、ポリアミド、スチレンアクリレート、スチレンメタクリレート、スチレン ブタジエン、ビニル樹脂(2つ以上のビニルモノマーのホモポリマー及びコポリ マーを含む、ビニルモノマーはスチレン、p−クロロスチレン、ブタジエン、イ ソプレン及びミルセンを含む);アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ ル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸n− オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル及び メタクリル酸ブチルを含むモノカルボン酸エステルのようなビニルエステル;ア クリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等が含まれる。好ましい トナー樹脂には、スチレンブタジエンコポリマー及びその混合物等が含まれる。 その他の好ましいトナー樹脂には、スチレン/メタクリレートコポリマー、PL IOLITES(登録商標);懸濁重合スチレンブタジエン(米国特許第4、5 58、108号参照、その開示は参照によってここに完全に組み込まれる)が含 まれる。 トナー組成物中に、樹脂粒子は、例えば約70乃至約90重量パーセントの十 分で有効な量だけ存在する。従って、1重量パーセントの電荷強化添加剤が存在 し、10重量パーセントのカーボンブラック等の顔料又は着色剤がそこに含まれ る場合、約89重量パーセントの樹脂が選択される。また、電荷強化添加剤は顔 料粒子上にコーティングされてもよい。コーティングとして使用される場合、電 荷強化添加剤は、約0.1重量パーセント乃至約5重量パーセント、好ましくは 約0.3重量パーセント乃至約1重量パーセントの量で存在する。 例えば、REGAL330のようなカーボンブラック、ニグロシン染料、アニ リンブルー、磁鉄鉱、又はその混合物を含む多数のよく知られた適切な顔料又は 染料は、トナー粒子のための着色剤として選択されることができる。顔料(好ま しくはカーボンブラック)は、トナー組成物を濃く着色させるために十分な量だ け存在しなければならない。一般的に、顔料粒子は、トナー組成物の全重量を基 準として、約1重量パーセント乃至約20重量パーセント、好ましくは約2乃至 約10重量パーセントの量で存在する。しかしながら、それより少ない又は多い 量の顔料粒子を選択することができる。 顔料粒子が磁鉄鉱から成る場合(これにより、ある場合には単一成分トナーが 可能になる。この磁鉄鉱はマピコブラックとして市販されているものを含む酸化 鉄(FeO・Fe23)の混合物である)、これらは、約10重量パーセント乃 至約70重量パーセントの量、好ましくは約10重量パーセント乃至約50重量 パーセントの量でトナー組成物中に存在する。カーボンブラック及び磁鉄鉱の混 合物(約1乃至約15重量パーセントのカーボンブラック、好ましくは約2乃至 約6重量パーセントのカーボンブラック、及び例えば約5乃至約60、好ましく は約10乃至約50重量パーセントの量のマピコブラック等の磁鉄鉱)を選択す ることができる。 本発明のトナー組成物と流動補助添加剤を含む外部添加剤粒子とをブレンドす ることもできる(これらの添加剤は通常その表面に存在する)。これらの添加剤 の例には、アエロジル等のコロイドシリカ、ステアリン酸亜鉛、酸化アルミニウ ム、酸化セリウムを含む金属塩及び脂肪酸金属塩、及びその混合物が含まれる。 これらの添加剤は一般的に約0.1重量パーセント乃至約5重量パーセントの量 、好ましくは約0.1重量パーセント乃至約1重量パーセントの量で存在する。 上記の添加剤のいくつかは、米国特許第3、590、000号及び同第3、80 0、588号に説明されており、その開示は参照によってここに完全に組み込ま れる。 更に本発明に関して、アエロジル等のコロイドシリカは、約1乃至約30重量 パーセント、好ましくは10重量パーセント量の電荷添加剤で表面処理され、そ の後、0.1乃至10、好ましくは0.1乃至1重量パーセントの量でトナーへ 添加される。 また、トナー組成物には、アライドケミカルアンドペトロライト社から入手可 能なポリプロピレン及びポリエチレン、イーストマンケミカルプロダクツ社から 入手可能なEPOLENE N−15、三洋化成工業株式会社から入手可能な低 重量平均分子量ポリプロピレンVISCOL 550−P、並びに同様の材料の ような低分子量ワックスが含まれてもよい。選択される市販のポリエチレンは約 1000乃至約1500の分子量を有し、トナー組成物のために利用される市販 のポリプロピレンは約4000乃至約5000の分子量を有すると信じられる。 本発明に有用なポリエチレン及びポリプロピレン組成物の多くは、英国特許第1 、442、835号に説明されており、その開示は参照によってここに完全に組 み込まれている。 低分子量ワックス材料は本発明のトナー組成物又はポリマー樹脂ビーズ中に種 々の量で任意的に存在するが、一般的にはこれらのワックスは、約1重量パーセ ント乃至約15重量パーセントの量、好ましくは約2重量パーセント乃至約10 重量パーセントの量でトナー組成物中に存在し、実施例では溶融ロール解放剤と して働く。 本発明の範囲に包含されるのは、トナー樹脂粒子、キャリヤ粒子、本明細書に 説明される電荷強化添加剤、並びに顔料又は着色剤としての赤、青、緑、茶、マ ゼンタ、シアン及び/又は黄色の粒子及びその混合物から成る着色トナー及び現 像剤組成物である。更に詳細には、電荷強化添加剤を有する現像剤組成物を利用 するカラー画像発生に関しては、顔料として選択されるマゼンタ材料の実例には 、2,9−ジメチル−置換キナクリドン及びアントラキノン染料(CI6071 0、CI分散レッド15としてカラーインデックスで同定される)や、ジアゾ染 料(CI26050、CI溶媒レッド19としてカラーインデックスで同定され る)等が含まれる。顔料として使用されるシアン材料の実例には、銅テトラ−4 −(オクタデシルスルホンアミド)フタロシアニン、X−銅フタロシアニン顔料 (CI74160、CI顔料ブルーとしてカラーインデックスに示される)、及 びアントラトレンブルー(CI69810、スペシャルブルーX−2137とし てカラーインデックスで同定される)等が含まれる。選択できるイエロー顔料の 実例は、ジアリライドイエロ−3,3−ジクロロベンジデンアセトアセトアニリ ド、モノアゾ顔料(CI12700、CI溶媒イエロー16としてとしてカラー インデックスで同定される)、ニトロフェニルアミンスルホンアミド(フォロン イエローSE/GLN、CI分散イエロー33としてカラーインデックスで同定 される)、2,5−ジメトキシ−4−スルホンアニリドフェニルアゾ−4′−ク ロロ−2,5−ジメトキシアセトアセトアニリド、及びパーマネントイエローF GLである。上記の顔料は、本発明の目的が達成されれば種々の適切な有効量で トナー組成物に組み込まれる。1つの実施例では、これらの着色顔料粒子は、ト ナー樹脂粒子の重量で計算される約2重量パーセント乃至約15重量パーセント の量だけトナー組成物中に存在する。 現像剤組成物の形成のために、トナー粒子と、キャリヤ成分(特に、トナー組 成物と反対の極性を摩擦帯電的に有することのできるもの)とが混合される。従 って、キャリヤ粒子は、正に帯電したトナー粒子がキャリヤ粒子へ付着してそれ を包囲できるようにする負の極性を有するように選択される。キャリヤ粒子の実 例には、鉄粉、鋼、ニッケル、鉄、銅亜鉛フェライトを含むフェライト等が含ま れる。更に、米国特許第3、847、604号(その開示は参照によってここに 完全に組み込まれる)に説明されるように、キャリヤ粒子としてニッケルベリー キャリヤを選択することができる。選択されたキャリヤ粒子は、コーティングと 共にあるいはコーティングなしに使用される。コーティングは一般的に、スチレ ン、メタクリル酸メチル及びトリエトキシシラン等のシランのターポリマーを含 む(米国特許第3、526、533号、同第4、937、166号及び同第4、 935、326号を参照。これらの開示は参照によってここに完全に組み込まれ る)。例えば、KYNAR及びポリメタクリル酸メチル混合物(40/60)が 含まれる。コーティング重量はここに示されるように変えることができるが、一 般的には約0.3乃至約2、好ましくは約0.5乃至約1.5重量パーセントの コーティング重量が選択される。 更に、キャリヤ粒子(形状は球形であるのが好ましい)の直径は、一般的に約 50ミクロン乃至約1000ミクロンであり、実施例では約175ミクロンであ る。これにより、キャリヤ粒子は、現像プロセスの間に静電画像への付着を回避 するのに十分な密度及び慣性を有することができる。キャリヤ成分はトナー組成 物と種々の適切な組合せで混合されるが、約10重量部乃至約200重量部のキ ャリヤに対して約1乃至5部のトナーが選択される場合に最良の結果が得られる 。 本発明のトナー組成物は、ここに示されるように、トナー樹脂粒子、顔料粒子 又は着色剤及び電荷強化添加剤を押出し溶融混合した後機械的摩滅を行う等、多 数の既知の方法により調製されることができる。その他の方法には、スプレード ライ、溶融分散、エマルジョン凝集、及び押出し処理等の、当業界で良く知られ た方法が含まれる。また、ここに示されるようにバルクトナーに電荷強化添加剤 を持たないトナー組成物は、調製された後に、電荷添加剤で表面処理したコロイ ドシリカを添加することができる。 トナー及び現像剤組成物は、正又は負に帯電することが可能であれば、従来の 受光体を含む静電複写式画像形成装置で使用するために選択できる。従って、ト ナー及び現像剤組成物は、米国特許第4、265、990号(その開示は参照に よってここに完全に組み込まれる)に開示されるような負に帯電可能な層状受光 体と共に使用できる。画像形成及び印刷プロセスのために選択される無機受光体 の実例には、セレン;セレン砒素、セレンテルル等のセレン合金;ハロゲンドー プ化セレン物質;並びにハロゲンドープ化セレン合金が含まれる。 トナー組成物は通常調製の次に噴射及び分級され、約5乃至約25ミクロン、 更に好ましくは約8乃至約12ミクロンの好ましい平均直径を有するトナー粒子 を可能にする。また、トナー組成物は、好ましくは、約0.1乃至約2フェムト ターロン/ミクロンの摩擦帯電的電荷(既知の電荷スペクトログラフにより決定 される)を有する。トナーの混合時間は、既知の電荷スペクトログラフにより決 定されるように、好ましくは約5秒乃至1分であり、更に詳細には約5乃至約1 5秒である。高速混合特性を有するこれらのトナー組成物は、例えば、ある場合 には例えば20グラム/分を越える高いトナー分散速度においてでさえも、電子 写真式画像形成装置における画像の現像(この画像は実質的に背景の付着がない )を可能にする。更に、このようなトナー組成物は、高速電子写真式装置(即ち 、70コピー/分を越える装置)のために選択することができる。 また、本発明の樹脂から調製されるトナー組成物は、所望される狭い電荷分布 、最適の摩擦帯電的帯電値(既知のファラデーケージ法で決定されるように好ま しくは10乃至約40、更に好ましくは約10乃至約35マイクロクーロン/グ ラム。ある実施例では約0.1乃至約5重量パーセントの電荷強化添加剤を有す る)、及び高速混合帯電時間(電荷スペクトログラフで決定されるように15秒 より短い、更に好ましくはある実施例では約1乃至約14秒である)を有する。 以下の例は本発明の様々な種類を更に定義するために与えられている。これら の例は本発明を説明することを意図するものであって、本発明の範囲を限定しな いことに注意する。割合(部及びパーセント)は、他に示されていなければ重量 によるものである。 例I スチレンスルホネートナトリウム塩(10g)、2,2,6,6−テトラメチ ル−1−ピペリジニロキシのフリーラジカル(TEMPO)(0.31g)、及 び重亜硫酸ナトリウム(0.13g)は、40gのエチレングリコール/水(3 :1)の中で共に混合され、約45℃に加熱された。過硫酸カリウム(0.27 g)が添加され、反応混合物は65℃へ加熱されてそこで2時間保持された。次 に反応混合物は、8時間還流するように加熱された(115℃と125℃の間) 。400mLのアセトン/水(1:1)中の生成物の沈殿は、GPCで決定され るようにMw=14394、Mn=10624、及び多分散性1.35のポリマー を与えた。 例II スチレンスルホネートナトリウム塩(30g)、2,2,6,6−テトラメチ ル−1−ピペリジニロキシのフリーラジカル(TEMPO)(1.9g)、及び 重亜硫酸ナトリウム(0.8g)は、120gのエチレングリコール/水(3: 1)の中で共に混合され、約45℃に加熱された。過硫酸カリウム(1.6g) が添加され、反応混合物は65℃へ加熱されてそこで2時間保持された。次に反 応混合物は、8時間還流するように加熱された(115℃と125℃の間)。1 Lのアセトン/水(1:1)中の生成物の沈殿は、GPCで決定されるようにMw =3711、Mn=2893、及び多分散性1.28のポリマーを与えた。 例III 以下が使用されること以外は例IIが繰り返された。スチレンスルホネートナト リウム塩(150g)、TEMPO(0.9g)、過硫酸カリウム(0.8g) 、重亜硫酸ナトリウム(0.4g)が400gのエチレングリコール/水(3: 1)と4.5時間混合される。生成物は、1.5Lのメタノール/アセトン(2 :1)中で沈殿され、GPCで決定されるようにMw=44795、Mn=359 80、及び多分散性1.24のポリマーを与えた。 例IV 磁性トナーの調製及び評価 例Iの安定フリーラジカル重合プロセスで得られるポリマー樹脂(混合物全体 の74重量パーセント)は、10重量パーセントのREGAL330カーボンブ ラック及び16重量パーセントのMAPICO BLACK磁鉄鉱と共に120 ℃で溶融押出しされ、押出し物はウォーリングブレンダで粉砕され、8ミクロン 数平均サイズの粒子へ噴射される。正帯電磁性トナーは、噴射トナー(2グラム )を0.12グラムの1:1重量比のAEROSIL R972(デグサ)及び TP−302ナフタレンスルホネート及び第4級アンモニウム塩(ナケム/ホド ガヤSI)電荷制御剤で表面処理して調製される。 次に現像剤組成物は、上記トナー組成物3.34重量部と、70重量パーセン トのKYNARポリフッ化ビニリデン及び30重量パーセントのポリメタクリル 酸メチルを含むポリマー混合物で被覆された鋼コア(コーティング重量は約0. 9パーセントである)から成るキャリヤ96.66重量部と、を混合して調製さ れる。カスケード現像は、「負の」ターゲットを用いてゼロックスモデルD受光 体を現像するために使用できる。光の露光は5秒と10秒の間に設定され、正の 調色画像を受光体から用紙へ暗転写するために負のバイアスが使用される。 溶融の評価は、7.62cm(3インチ)/秒で操作されるゼロックス社50 28ソフトシリコンロール溶融機を用いて実行される。 トナーとしての狭い多分散性を有する安定フリーラジカル重合ポリマーの最小 定着及びホットオフセット温度は、広い多分散性を与える安定フリーラジカル剤 を用いないフリーラジカル重合プロセスにより合成される樹脂から調製されるト ナーよりも改良されることが期待される。実際の溶融ロール温度は、オメガ高温 計を用いて決定され、ワックスペーパーインディケータでチェックされた。現像 トナー画像が溶融後に用紙へ付着される度合いは、スコッチテープテストを用い て評価される。定着レベルは優秀であり、高分子量及び狭い多分散性の樹脂を有 する他のトナー調製方法から調製されるトナー組成物で得られる定着に匹敵する ものであると期待される。典型的には、95パーセントより多いトナー画像は、 濃度計で決定されるように、テープ片を除去した後にコピーシートへ定着された ままである。 画像は、アルミニウムの支持基体と、三方晶セレンの光発生層と、アリールア ミンN,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)1,1−ビ フェニル−4,4′−ジアミン45重量パーセントが55重量パーセントのポリ カーボネートMAKROLONに分散された電荷移動層と、から成る負帯電層状 画像形成部材を用いて、ゼログラフィ画像形成テスト設備で現像される(米国特 許第4、265、990号参照、その開示は参照によってここに完全に組み込ま れる)。例えば例XIから誘導されるコポリマーから調製されるトナー組成物の 画像は、背景の付着がない優れた品質を有し、多数の画像形成サイクル(約75 000画像形成サイクルを越えると信じられる)にわたって高解像度を有するこ とが期待される。 着色トナー、単一成分トナー、多成分トナー、特別な性能添加剤を含むトナー 等を含むその他のトナー組成物は、従来の手段によって、本発明のポリマー及び コポリマー樹脂から容易に調製できる。 本発明の安定フリーラジカル剤で調整された水溶液重合プロセスは、広範な有 機モノマーへ応用されて、所望の電子写真特性を有する新規なトナー樹脂材料を 提供することができる。例えば、ブロックコポリマーは、受光体顔料のための分 散剤としての応用を有する。マルチモーダル樹脂は低融点樹脂へ応用され、ある モノモーダル樹脂は、カーボンブラック及び顔料粒子の表面を修飾して、ホスト ポリマー又は分散媒体と更によく混和する顔料粒子を製造するために使用される 。ポリ(スルホン化スチレン−ブタジエン)等の狭い分子量の水溶性樹脂は、一 般的な応用、特に水溶性アルカリ溶液中で高温で加熱することにより達成される 脱色又は脱墨応用のための改良化トナー樹脂としての応用がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C08F 20/10 7824−4J C08F 20/10 20/56 7824−4J 20/56 28/02 7824−4J 28/02 30/02 7824−4J 30/02 36/04 9062−4J 36/04 297/00 7537−4J 297/00

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.水溶性の熱可塑性樹脂(単数又は複数種)を調製するための水溶液重合プ ロセスであって、 モノマーのポリマーへの転化率が高く、且つ多分散性の狭い前記水溶性熱可塑 性樹脂(単数又は複数)を形成するために、フリーラジカル開始剤と、安定フリ ーラジカル剤と、少なくとも1種の重合可能なモノマー化合物と、任意的な1種 以上の親水性共溶媒と、から成る水溶液を加熱することを含む水溶液重合プロセ ス。 2.重合可能なモノマー化合物は実質的に水溶性又は水及び適切な共溶媒の混 合物に可溶性のフリーラジカル反応性不飽和モノマーであり、 モノマーは、スチレンスルホン酸及びスチレンカルボン酸;ビニルスルホン酸 及びスルホン酸ビニル、ビニルホスホン酸及びその誘導体、アミン、カルボキシ ル、アルデヒド、アルキル、シアノ及びヒドロキシル置換アクリル酸及びアクリ ル酸エステル(2乃至約20の炭素原子を有する);ビニルスルホン;共役ジエ ン;アクリルアミド;メタクリルアミド;アクリル酸;メタクリル酸;アクロレ イン;ジメチルアミノメタクリレート;式CH2=C(−R1)−(C=Z)−R2 のヒドロキシ−低級アルキル、及びアミノ−低級アルキルアクリレート;の酸 、アンモニウム塩及びアルカリ金属塩からなる群から選択され、 前記式で、R1は水素及び炭素原子が1乃至約7のアルキルから成る群から選 択され、R2は−OR1及び−NR1 2から成る群から選択され、Zは酸素及び硫黄 原子から成る群から選択される請求項1に記載の水溶液重合プロセス。 3.加熱は、約70乃至約160℃の温度で約1乃至約60時間の間、達成さ れる請求項1に記載の水溶液重合プロセス。 4.安定フリーラジカル剤はニトロキシド安定フリーラジカルから成る請求項 1に記載の水溶液重合プロセス。 5.前記混合物を加熱する間に、水溶性又は水−共溶媒可溶性の無機酸、有機 スルホン酸又は有機カルボン酸を添加することにより、前記モノマー化合物の前 記重合からの前記熱可塑性樹脂(単数又は複数)の形成速度を増大させることを 更に含む請求項1に記載の水溶液重合プロセス。 6.前記混合物へ第3級アミン促進剤を添加することにより、前記フリーラジ カル開始剤の解離速度を増大又は加速させることを更に含み、 前記フリーラジカル開始剤は有機過酸化物である請求項1に記載の水溶液重合 プロセス。 7.前記熱可塑性樹脂(単数又は複数)は約1.1乃至約2.0の狭い多分散 性を有し、ポリマーへのモノマー転化は約50乃至約90パーセントである請求 項1に記載の水溶液重合プロセス。 8.フリーラジカル開始剤と、安定フリーラジカル剤と、少なくとも1種の重 合可能なモノマー化合物と、から成る第2水溶液を前記水溶性熱可塑性樹脂(単 数又は複数)へ添加するステップであって、前記第2水溶液の前記重合可能なモ ノマー化合物は前記水溶液の前記重合可能なモノマー化合物とは異なるモノマー 成分を含み、前記第2水溶液の前記フリーラジカル開始剤及び前記安定フリーラ ジカル剤は前記水溶液の前記フリーラジカル開始剤及び前記安定フリーラジカル 剤と同一又は異なり、組合された混合物が形成されるステップと、 請求項1の前記熱可塑性樹脂及び添加された前記第2モノマーから形成される 第1生成物樹脂と、前記第2モノマーから形成される第2生成物樹脂と、から成 る熱可塑性樹脂混合物を含む第3溶液を形成するために前記組合された混合物を 加熱するステップと、 前記第3混合物を冷却するステップと、 前記第3溶液から前記熱可塑性生成物樹脂混合物を任意的に単離するステップ であって、前記第1生成物樹脂及び前記第2生成物樹脂はそれぞれ狭い多分散性 を有し、熱可塑性樹脂混合物は2のモダリティを有するステップと、 を更に含む請求項1に記載の水溶液重合プロセス。 9.少なくとも1種の重合可能なモノマー化合物から成る第2溶液を前記水溶 性熱可塑性樹脂(単数又は複数)へ添加するステップであって、前記第2溶液の 前記重合可能なモノマー化合物は前記水溶液の前記重合可能なモノマー化合物と は異なるモノマー成分を含み、組合された混合物が形成されるステップと、 請求項1の前記熱可塑性樹脂及び前記第2モノマーから形成される第1生成物 樹脂から成る水溶性又は水−共溶媒混和性のジブロックコポリマー熱可塑性樹脂 を含む第3溶液を形成するために前記組合された混合物を加熱するステップと、 前記第3溶液を冷却するステップと、 前記第3溶液から前記ジブロックコポリマー熱可塑性樹脂生成物を任意的に単 離するステップであって、ジブロックコポリマー熱可塑性樹脂は狭い多分散性及 びモダリティ1を有するステップと、 を更に含む請求項1に記載の水溶液重合プロセス。 10.熱可塑性樹脂を調製するためのフリーラジカル重合プロセスであって、 前記熱可塑性樹脂を形成するために、過硫酸塩フリーラジカル開始剤と、ニト ロキシド安定フリーラジカル剤と、少なくとも1種の重合可能なモノマー化合物 と、から成る水溶液又は水−共溶媒溶液を約30分乃至約10時間の間約100 乃至約160℃に加熱するステップと、 前記溶液を冷却するステップと、 前記熱可塑性樹脂を任意的に単離するステップと、 前記熱可塑性樹脂を任意的に洗浄及び乾燥するステップと、 を含み、 前記熱可塑性樹脂は約1.1乃至約1.5の狭い多分散性及び1のモダリティ を有し、ポリマーへのモノマー転化は約10乃至約100パーセントが達成され るフリーラジカル重合プロセス。 11.ブロック又はマルチブロックコポリマー熱可塑性樹脂を調製するための フリーラジカル重合プロセスであって、 第1中間水溶性生成物樹脂を形成するために、フリーラジカル開始剤と、安定 フリーラジカル剤と、少なくとも1種の重合可能なモノマー化合物と、から成る 第1水溶液を加熱するステップと、 少なくとも1種の重合可能なモノマー化合物から成る第2水溶液を前記第1中 間水溶性生成物樹脂へ添加するステップであって、前記第2溶液の前記重合可能 なモノマー化合物は前記第1水溶液の前記重合可能なモノマー化合物とは異なり 、任意的に水に不溶性であり、組合された溶液が形成されるステップと、 前記第1中間生成物樹脂及び添加された前記第2モノマーから形成される第1 生成物樹脂から成るブロックコポリマー熱可塑性樹脂を含む第3水溶液を形成す るために前記組合された溶液を加熱するステップと、 前記第3水溶液を冷却するステップと、 N+2ブロックを有するマルチブロックコポリマー熱可塑性樹脂を含む第4水 溶液を形成するために、添加、加熱及び冷却の上記ステップをN回続いて繰り返 すステップであって、Nは前記シーケンスが繰り返される回数を示す1乃至約2 0の数であり、ブロック又はマルチブロックコポリマー樹脂は水に可溶性又は不 溶性であり、前記マルチブロックコポリマー熱可塑性樹脂は狭い多分散性及びモ ダリティ1を有するステップと、 を含むフリーラジカル重合プロセス。 12.上記の請求項のいずれかのプロセスにより得られるポリマー又はコポリ マー樹脂組成物であって、 前記樹脂(単数又は複数)は約2000乃至約200000の重量平均分子量 (Mw)、約1500乃至約100000の数平均分子量(Mn)、及び約1.0 乃至約2.0の多分散性を有し、樹脂は実質的に水溶性であるポリマー又はコポ リマー樹脂組成物。
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