JPH0618780U - フラットケーブル用クリップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】幅の広いフラットケーブル又は幅の狭まいフラ
ットケーブルも単一構造のクリップによって安定保持せ
しめるフラットケーブル用クリップを提供する。 【構成】クリップ１１は、支持板１２と押え枠１３から
なり、支持板の下側に車体等に設けられている係止孔内
に嵌入される鈎部１４及びこの両側方に対設される一対
の弾性舌片１５と、支持板の上面の波形面１６と、波方
向に沿って形成の突条１７と、支持板１２の両側端部に
形成されている夫々の係止孔１８を有している。また押
え枠１３は、支持板の波形面１６と対応合致する波形面
１９と、両側端部に係止孔１８に係止し得る夫々の係止
爪２０を有している。なお２１はフラットケーブルを示
す。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、フラットケーブルを所定位置に安定保持せしめるためのフラットケ ーブル用クリップに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

自動車に設備される各種多数の電気機器に接続される従来の接続回路としては 、多数本の被覆電線を束ねてワイヤハーネスとしているものが多く使用されてい るが、現状ではそれらワイヤハーネスに変るものとして平行隔設される多数本の フラット導線を被覆層で保護してなるテープ状のフラットケーブルの使用が多く なっている。

【０００３】 かかるフラットケーブルにおいても、該フラットケーブルを車体の適宜個所に 配索するに当り、このフラットケーブルが安定した状態で配索保持されることが 要求される。

【０００４】 従ってかかる要求に答えるため、従来では、図１に示されるようなフラットケ ーブル用のクリップが用いられている。つまりこのクリップ１は、例えば車体（ 図示せず）に設けられている係止孔内に嵌入係止される鈎部２を有する平面略長 方形の支持板３と、この支持板３の両側端部に穿設されている夫々の係止孔４に 係止される係止爪５を有する押え枠６とからなっていて、上記支持板３上にフラ ットケーブル７を位置せしめた後、そのフラットケーブル７を押え枠６と支持板 ３とで位置決めすると共にその押え枠６の両側係止爪５を係止孔４に係止せしめ ることで、フラットケーブル７はクリップ１に保持されるものである。なお８は 、支持板３を車体等に係止させたとき、この支持板３と車体との間で生じる隙間 によってガタ付きを生じないようにするための弾性舌片である。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】 ところがかかる構造のクリップ１にあっては、支持板３、押え枠６のフラット ケーブル挟持幅（ａ）が一定であるために、その挟持幅（ａ）に等しい幅のフラ ットケーブルにあっては、そのクリップ１によって位置ずれすることなく安定保 持されるが、例えばその挟持幅（ａ）よりも細い幅のフラットケーブルにあって は、クリップ１により保持されているフラットケーブルが、クリップ１内で、そ のケーブル幅方向に揺動されやすく、従って細幅のフラットケーブルの場合、上 記クリップによる安定保持が困難であるといった問題点があった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、かかる従来の問題点に着目してなされたもので、支持板と押え枠と によりフラットケーブルを挟持する構造のクリップにおいて、このクリップとフ ラットケーブルとの挟持摩擦力が大となるような上記支持板と押え枠の構造とな して、幅の広いフラットケーブル又は幅の狭まいフラットケーブルであっても単 一構造のクリップによって安定保持せしめることができるフラットケーブル用ク リップを提供することにある。

【０００７】

【実施例】

以下に本考案を図面に示す実施例に基いて詳細に説明する。

【０００８】 図２において、１１は本実施例よりなるクリップであって、このクリップ１１ は、支持板１２と押え枠１３とからなり、その支持板１２の下側には不図示の車 体等に設けられている係止孔内に嵌入される鈎部１４及びこの鈎部１４の両側方 に対設される一対の弾性舌片１５と、支持板１２の上面に形成される波形面１６ と、この波形面１６の波方向に沿って形成される突条１７と、支持板１２の両側 端部に形成されている夫々の係止孔１８を有している。

【０００９】 また前記押え枠１３は、上記支持板１２の波形面１６と対応合致する波形面１ ９と、両側端部に前記の係止孔１８に係止し得る夫々の係止爪２０を有している ものである。なお２１はフラットケーブルを示す。

【００１０】 以上が本実施例の構成であって、次にその作用について述べる。つまり配索す るフラットケーブル２１を支持板１２上に位置させ、次いでその支持板１２の係 止孔１８内に押え枠１３の係止爪２０を係止せしめて、フラットケーブル２１を 支持板１２と押え枠１３とで挟持させ、しかる後、この支持板１２の鈎部１４を 車体等に設けられている係止孔（図示せず）に係止させることにより、フラット ケーブル２１の安定した配索が保持できる。

【００１１】 このように本実施例にあっては、フラットケーブル２１が支持板１２と押え枠 １３との波形面で挟持されることから、その支持板１２及び押え枠１３とフラッ トケーブル２１との挟圧抵抗が増大し、従って図４に示すように、そのクリップ によって挟持されるフラットケーブル２１が細幅のものであっても、フラットケ ーブル２１の前後左右方向に揺動されることがなく、単一形状のクリップ１１で あっても、幅の異るフラットケーブル２１の保持が安定かつ確実に行なえるとい う特長がある。

【００１２】

【考案の効果】

以上のように本考案は、固定体に係止する鈎部１４を有する支持板１２と、こ の支持板１２上に係止される押え枠１３とによりフラットケーブル２１を挟持す るフラットケーブル用クリップにおいて、上記支持板１２と押え枠１３との接合 面を、挟持すべきフラットケーブル２１の幅方向に沿って波形面に形成せしめた フラットケーブル用クリップであるから、これによれば、その支持板１２及び押 え枠１３とフラットケーブル２１との挟圧抵抗が増大し、従って、そのクリップ によって挟持されるフラットケーブル２１が細幅のものであっても、フラットケ ーブル２１の前後左右方向に揺動されることがなく、単一形状のクリップ１１で あっても、幅の異るフラットケーブル２１の保持が安定かつ確実に行なえるとい う効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来例のフラットケーブル用クリップを示した
構造説明図。

【図２】本考案実施例のフラットケーブル用クリップを
示した構造説明図。

【図３】本考案実施例のクリップ状態を示した説明図。

【図４】本考案の他の実施例を示すクリップ状態の説明
図。

【符号の説明】

１１…クリップ １２…支持板 １３…押え枠 １４…鈎部 １５…弾性舌片 １６…波形面 １７…突条 １８…係止孔 １９…波形面 ２０…係止爪 ２１…フラットケーブル

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 固定体に係止する鈎部（１４）を有する
   支持板（１２）と、この支持板（１２）上に係止される
   押え枠（１３）とによりフラットケーブル（２１）を挟
   持するフラットケーブル用クリップにおいて、上記支持
   板（１２）と押え枠（１３）との接合面を、挟持すべき
   フラットケーブル（２１）の幅方向に沿って波形面に形
   成せしめたことを特徴とするフラットケーブル用クリッ
   プ。