JPH0618761Y2 - 棒材の研掃装置 - Google Patents

棒材の研掃装置

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JPH0618761Y2
JPH0618761Y2 JP1987116292U JP11629287U JPH0618761Y2 JP H0618761 Y2 JPH0618761 Y2 JP H0618761Y2 JP 1987116292 U JP1987116292 U JP 1987116292U JP 11629287 U JP11629287 U JP 11629287U JP H0618761 Y2 JPH0618761 Y2 JP H0618761Y2
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rod
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美臣 桑原
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Aichi Steel Corp
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、パイプ、丸棒などの横断面ほぼ円形状をなす
棒材の軸芯方向の端面部分を研掃する研掃装置の改良に
関する。本考案は例えば、パイプ、丸棒などの棒材の軸
芯方向の端面部分の外周部を面取りする際に利用するこ
とができる。
[従来の技術] 棒材の研掃装置について、棒材の軸芯方向の端側を面取
りする研掃装置を例にとって従来の技術を説明する。従
来より、棒材の研掃装置の分野では、棒材をその軸芯を
中心に転動させつつ棒材の軸芯方向の端側の端面部分の
全周を面取りする研掃装置が提供されている。
この面取り装置は、実公昭55−15951号公報によ
って既に開示されている。この装置は、第14図にその
斜視図を示すように、横断面円形状をなす棒材Wを外周
部で受ける付勢ローラ200に螺旋ローラ400を並べ
ている。螺旋ローラ400の外周部には螺旋状にねじ山
401が設けられている。そして螺旋ローラ400の前
方に、軸芯101を中心として回転自在な面取り用の砥
石100を配置している。
この棒材の研掃装置を使用するにあたっては、第14図
にしめすように、付勢ローラ200の外周部に受けられ
た棒材Wを、螺旋ローラ400のねじ山401間に位置
するようにセットする。そして付勢ローラ200が矢印
C方向に回転駆動するともに、螺旋ローラ400が矢印
C方向に回転駆動すると、螺旋ローラ400のねじ山4
01が回るため、ねじ山401間に位置する棒材Wは、
これの軸芯を中心として転動されつつ棒材Wの軸芯と直
交する方向に棒材Wを送る。このとき、付勢ローラ20
0の回転駆動によって棒材Wにこれの軸芯方向にそって
矢印B方向へ付勢される。
この結果、棒材Wが転動しながら棒材Wの端側の端面部
分が回転砥石100の砥石面および面板600に向けて
押し付けられる。従って棒材Wの端側の端面部分は、こ
れの全周にわたり回転砥石100の砥石面によって面取
りされる。
ところで棒材Wはたわみやすい。棒材Wの長さが長い
程、たわみ量は大きい。この棒材の研掃装置では、棒材
Wが僅かでもたわんでいると、棒材Wが転動する際に、
面取りされる軸芯方向の端側が浮上る。このように面取
りされる棒材Wの軸芯方向の端側が浮上ると、棒材Wの
面取りが不均一となり、面取りを良好になしえないとい
った問題がある。
[考案が解決しようとする問題点] 本考案は、上記した棒材の面取り装置を改良したもので
あり、棒材が転動する際、研掃される棒材の軸芯方向の
端側が浮上ることを規制し、棒材の軸芯方向の端側の研
掃を良好にするに有利な棒材の研掃装置を提供すること
を目的とする。
[問題点を解決するための手段] 本考案にかかる棒材の研掃装置は、棒材を受ける棒材受
け部と棒材受け部に受けられた棒材をその軸芯を中心に
転動させるとともに棒材の軸芯と直交する方向に該棒材
を転動送りする棒材送り部とをもつ棒材搬送部と、 棒材搬送部に隣設され、棒材搬送部で転動送りされる棒
材の軸芯方向の端側の端面部分が接触し端面部分を研掃
する研掃具とで構成され、 棒材搬送部と研掃具との間には、棒材搬送部で転動送り
される棒材の軸芯方向の端側で高さ方向における棒材受
け部との間の幅を棒材の径を越える所定幅に規制する押
え具が設けられており、 押え具は、 外周部に雄ねじを備えたねじ軸を有する基部と、 ねじ軸に保持されねじ軸の相対回転に伴い高さ方向にお
いて昇降可能な昇降部と、 棒材が転動送りされる方向にそって水平に延びると共に
転動送りされる棒材の上部に対面する長尺規制面を備
え、ほぼ平行に持上げ可能に昇降部に吊持された重量調
整可能な重錘部とを具備し、 棒材の転動送りの際の端側の浮上りを押え具の規制長尺
面で規制するようにしたことを特徴とするものである。
本考案を特色づける押え具は、棒材搬送部で送られる棒
材の軸芯方向の端側で棒材受け部との間の幅を所定幅に
規制するものである。所定幅は、棒材の径の大きさに応
じて適宜選択できる。この場合、所定幅のなかに棒材が
納まるように、所定幅の大きさを棒材の径に応じて選択
する。押え具は、基部と、基部に昇降自在に設けられ高
さ方向にのびる長孔をもつ昇降部と、昇降部の長孔に係
合されて長孔にそって変位自在な係合部をもつ重錘部と
で構成することができる。このような構成とすれば、長
孔の長軸の長さ相当ぶん、係合部が高さ方向に変位でき
るので、重錘部も高さ方向に変位できる。重錘部は、重
量調整可能であり、重りを脱着自在に載せる重り載置部
をもつ構成にできる。重り載置部に載せる重りの量は、
大小調節できることが望ましい。係合部としては長孔に
嵌合するピンで形成できる。昇降部としては、上下方向
にのびるねじ軸を基部に取付け、ねじ軸を相対回転して
螺進退させる機構を採用する。押え具の重錘部には、ナ
イロン樹脂、フッ素樹脂などからなる保護被膜を被覆す
ることが望ましい。棒材の損傷をおさえるためである。
棒材搬送部の棒材送り部は、螺旋状のねじ山が外周部に
設けられた複数個の螺旋ローラで形成することができ
る。また、棒材搬送部の棒材受け部は、外周部が棒材を
受ける受け面となる複数個の付勢ローラで形成すること
ができる。
付勢ローラには、棒材に回転力を与えて棒材のスリップ
を抑えるべく、傾斜角度調整機構が組付けられているこ
とが望ましい。傾斜角度調整機構は、回転砥石の軸芯に
対して付勢ローラが傾斜するように、付勢ローラを揺動
させるものである。付勢ローラの傾斜角度の幅は、回転
砥石の軸芯に対して0〜60度であることが望ましく、
特に30〜50度であることが望ましい。
なお、螺旋ローラでは、螺旋状のねじ山を、ねじ高さの
高い螺旋状のねじ山と、ねじ高さの低い螺旋状のねじ山
とから構成できる。この場合、ねじ高さの高い螺旋状の
ねじ山の間に、ねじ高さの低い螺旋状のねじ山を螺旋ロ
ーラの外周部に形成することにしてもよい。このような
構成とすれば、外径の大きい棒材を、ねじ高さの高い螺
旋状のねじ山間で移送させることができ、外径の小さな
棒材を、ねじ高さの高い螺旋状のねじ山とねじ高さの低
い螺旋状のねじ山との間で移送することができ、棒材の
径の大小に対応できる。また棒材送り部は、棒材をその
軸芯と直交する方向に転動送りするものであればよく、
上記した螺旋ローラに限らず、チェーンコンベヤ、ベル
トコンベヤを利用して構成してもよい。
研掃具は、面取り機能、ばりとり機能、研削機能、研磨
機能、清掃機能などの少なくとも一をもてば足りる。研
掃具は、例えば砥石、ブラシ、バフなどで形成できる。
研掃具は、例えば、回転自在な砥石と砥石を回転させる
駆動モータとで形成することができる。
[作用] 本考案にかかる棒材の研掃装置では、棒材搬送部が駆動
すると、棒材は、その軸芯を中心として転動するととも
に、棒材の軸芯方向と直交する方向に転動送りされる。
このとき、棒材受け部が付勢ローラで形成されている場
合には、棒材の軸芯方向にそって推力が付与され、従っ
て棒材の端側は研掃具の研掃面に付勢される。この結
果、棒材の端側の側面部分の研掃がなされる。
ところで本考案にかかる棒材の研掃装置では、棒材が転
動する際に、棒材の軸芯方向の端側が浮上る場合であっ
ても、押え具の長尺規制面により、棒材の軸芯方向の端
側が押えられるので、棒材の軸芯方向の端側の浮上りが
規制される。又、浮き上がる棒材の端側が重錘部の長尺
規制面にあたりこれを持ち上げる場合には、重錘部はほ
ぼ平行に持上がり、長尺規制面の水平度は維持される。
故に、棒材の転動性を確保できる。
[考案の効果] 本考案にかかる棒材の研掃装置では、押え具により、棒
材の軸芯方向の端側の浮上りを規制できる。そのため、
棒材の浮上りに起因する面取り等の研掃の不均一を極力
少なくすることができる。したがって、棒材の軸芯方向
の端側の研掃を良好になしうる。又、前述したように、
浮き上がる棒材の端側が重錘部の長尺規制面にあたりこ
れを持上げる場合には、重錘部はほぼ平行に持上がり、
長尺規制面の水平度は維持されるので、棒材の転動性を
確保するのに有利であり、従って棒材の転動不良に起因
する研掃不能や研掃不良を回避できる。更に本考案装置
では、重錘部は重量調整のため、棒材の曲がり量や材質
や種類に応じて、棒材に対する負荷を調整できる利点が
得られる。更にねじ軸の相対回転により昇降部の高さ位
置も調整でき、重錘部の長尺規制面の高さ位置も調整で
きるので、棒材の曲がり量や棒材の径等に応じて棒材の
通過隙間の幅寸法も調整できる利点が得られ、汎用性に
富む。
[実施例] 以下、本考案にかかる研掃装置を、棒材を面取りするた
めの研掃装置に適用した一実施例について、第1図〜第
13図を参照して説明する。本実施例にかかる棒材の研
掃装置全体の平面図は第1図に示されている。
(構成) 第1図に示すように、本実施例にかかる研掃装置は、棒
材Wの軸芯方向の一方の端側の端面部分を研掃するため
の部分Aと、棒材Wの軸芯方向の他方の端側の端面部分
を研掃するための部分Bとに分れている。
棒材送り部としての螺旋ローラ2から説明する。第1図
に示すように、螺旋ローラ2は、外円周部にねじ山15
を螺旋状に設けたローラ本体16と、ローラ本体16の
両端部を回転自在に保持する軸受け17、18とで構成
されている。複数個の螺旋ローラ2は、同期回転するよ
うにされている。ここで第1図から明かなように、駆動
モータ2aが駆動すると、チェーンコンベヤ2bを介し
て駆動軸2cが回転し、更に方向変換機構2dを介して
回転軸2eが回転する。ここで回転軸2eと螺旋ローラ
2とは連結されているので、螺旋ローラ2が回転する。
このように螺旋ローラ2が回転すると、従来の場合と同
様にねじ山15が回るので、棒材Wは、これの軸芯を中
心として転動しつつ軸芯と直交する方向へ搬送される。
次に棒材受け部としての付勢ローラ1について、第3
図、第4図を参照して説明する。付勢ローラ1は棒材W
が載置されて棒材Wを受けるものである。ここで、棒材
Wを受けた付勢ローラ1が回転すると、付勢ローラ1と
棒材Wとの摩擦力で棒材Wにはこれの軸芯方向へ推力が
作用する。付勢ローラ1は、外周部が棒材Wを受ける受
け面となる平滑なローラ本体3と、ローラ本体3の軸芯
方向の両端部を回転自在に保持する軸受け4、5と、軸
受け4、5が据付けられ可動フレーム6、7をつなぐ回
転テーブル7aと、固定フレーム8とで構成されてい
る。一方のフレーム6にはロック部9が設けられてい
る。ロック部9はボルト10とロックナット11とで構
成されている。ボルト10は、固定フレーム8の円弧状
のスリット12にそって移動できる。ここで、ローラ本
体3は、一方の軸受け4のピン4aを中心として矢印A
方向および矢印A方向と逆の方向に揺動し、これにより
螺旋ローラ2に対して傾斜自在とされている。適宜の位
置に付勢ローラ1を傾斜させたら、ロック部9で、その
位置に付勢ローラ1を固定する。付勢ローラ1が傾斜し
た状態で回転すると、付勢ローラ1で受けられている棒
材Wには、これの軸芯方向へ推力が作用すると共に回転
力が作用する。このように棒材Wに回転力が作用する
と、棒材Wのスリップが抑制される。なお、付勢ローラ
1の傾斜角度は指示部13により目盛り部14で示され
る。第1図に示すように部分Aと部分Bとでは、付勢ロ
ーラ1の傾斜は逆に設定されている。その理由は、部分
Aでは棒材Wの軸芯方向の一方の端側を面取りすべく、
棒材Wを第1図に示す矢印F方向に付勢し、部分Bでは
棒材Wの軸芯方向の他方の端側を面取りすべく棒材Wを
第1図に示す矢印G方向に付勢するためである。複数本
の付勢ローラ1にはモータ1cが連結されているもの
と、連結されていないものがある。モータ1cが連結さ
れている付勢ローラ1はモータ1cで伝達部材1dを介
して回転される。又、モータ1cが連結されていない付
勢ローラ1は遊転するものである。
次に、研掃具としての面取り装置19、ばり取り装置2
0について説明する。部分Aおよび部分Bともに面取り
装置19、ばり取り装置20が配置されている。面取り
装置19では、第6図に示すように、固定フレーム21
の軸受け22に移動自在に可動フレーム23の軸24が
支持されている。可動フレーム23には面取り用の回転
砥石25および駆動モータ26が取付けられている。回
転砥石25はチェーンベルト27を介して駆動モータ2
6により駆動される。ここで、図略のハンドルを回わし
てウォームジャッキ28を作動すると、可動フレーム2
3の軸24は矢印A方向およびこれと逆の方向に移動
し、これにより回転砥石25は斜め上方に位置調整さ
れ、面取り度が調整される。
第7図に示すようにばり取り装置20では、固定フレー
ム29に矢印D方向およびこれと逆の方向に昇降自在に
昇降フレーム30が取付けられている。操作ハンドル3
1を操作すると、ウォームジャッキ32を介して昇降フ
レーム30が昇降する。昇降フレーム30の軸受け33
には可動フレーム34の軸35が移動自在に支持されて
いる。可動フレーム34に、ばり取り用の回転砥石36
および駆動モータ37が取付けられている。回転砥石3
6は駆動モータ37によりチェーンベルト38を介して
回転される。昇降フレーム30に、操作ハンドル39で
回転されるねじ軸40が取付けられている。操作ハンド
ル39を操作しねじ軸40を回転すると、可動フレーム
34が横方向に移動し、これにより回転砥石36が位置
調整され、ばり取り度が調節される。第6図、第7図に
示すように、回転砥石25、36の上方に面板41、4
2が回転砥石25、36の軸芯とほぼ平行に配置されて
いる。面板41、42には、棒材Wの軸芯方向の端側が
当接される。第10図に示すように面板41はフレーム
43に締付け具44で固定されている。なお、締め付け
具44を緩めた状態で面板41は上下により位置調整で
きる。面板42についても同様な構成である。
本実施例にかかる棒材の研掃装置では、第2図に示すよ
うに、複数個の付勢ローラ1の頂部をつなぐ平面S−S
は、ほぼ水平面である。そして、この平面S−Sは、回
転砥石25、36の回転軸芯を含む水平面X−Xと、回
転砥石25、36の頂部に接する水平面Y−Yとの間に
位置している。また、この平面S−Sは、螺旋ローラ2
の螺旋状のねじ山15の溝底をつなぐ水平面R−Rより
も寸法Cだけ高いようにされている。
さて本実施例にかかる棒材の面取り装置の要部構成につ
いて説明する。第1図にしめすように螺旋ローラ2と面
取り装置19との間には、押え具47が配置されてお
り、螺旋ローラ2とばり取り装置20との間には、押え
具48が配置されている。第9図に、押え具47の側面
図が示されている。第8図に押え具48の側面図が示さ
れている。第9図に示すように、押え具47では、これ
の基部49にねじ軸50が取りつけられている。ねじ軸
50には、ねじ軸50を回転する操作ハンドル51が設
けられている。ねじ軸50はロック用ハンドル52で回
り止めされロックされる。ねじ軸50には、昇降部53
が取付けられている。昇降部53の脚53aには、高さ
方向にのびる長孔54が形成されている。長孔54に
は、係合部としてのピン55が嵌合している。ピン55
は重錘部56に設けられている。重錘部56の両側には
傾斜した棒材案内部56aが形成され、その間には長尺
規制面56xが形成されている。長尺規制面56xは、
棒材Wが転動送りされる方向にそって水平に長く延びる
と共に、棒材Wの上部に対面する。重錘部56の載置部
57には重り58を脱着自在に載置でき、その重り58
は止め具59で保持される。載置部57に載置される重
り58の量は、棒材Wの種類に応じて設定する。重錘部
56は、棒材Wの損傷を抑制すべく、ナイロン樹脂製の
保護被膜で被覆されている。ここで、重錘部56は、上
下方向つまり矢印E方向に長孔54の長軸相当ぶん変位
できる。したがって重錘部56に棒材Wが当たっても、
そのぶん重錘部56は重り58の重量に抗して浮き上が
る。基部49には目盛り部60が設けられている。目盛
り部60にそってねじ軸50の指示部61は昇降する。
故に、目盛り部60は昇降部53の昇降量を示すもので
ある。なお、基部49は第10図に示すようにフレーム
43に固定されている。
第8図に示すように、もう一方の押え具48は前記した
押え具49とほぼ同様の構成である。即ち、押え具48
では、これの基部62にねじ軸63が取りつけられてい
る。ねじ軸63には、ねじ軸63を回転する操作ハンド
ル64が設けられている。ねじ軸63はロック用ハンド
ル65で回り止めされロックされる。ねじ軸63には、
昇降部66が取付けられている。昇降部66の脚66a
には、高さ方向にのびる長孔67が形成されている。長
孔67には、係合部としてのピン68が嵌合している。
ピン68は重錘部69に設けられている。重錘部69の
両側には傾斜した棒材案内部69aが形成され、その間
には長尺規制面69xが形成されている。長尺規制面6
9xは、棒材Wが転動送りされる方向にそって水平に長
く延びると共に、棒材Wの上部に対面する。重錘部69
の載置部70には重り71を載置でき、その重り71は
止め具72で保持される。載置部70に載置される重り
71の量は、棒材Wの種類に応じて設定する。重錘部6
9は、棒材Wの損傷を抑制すべく、ナイロン樹脂製の保
護被膜で被覆されている。ここで、重錘部69は、上下
方向つまり矢印E方向に長孔67の長軸相当ぶん変位で
きる。したがって重錘部69に棒材Wが当たっても、そ
のぶん重錘部69は重り71の重量に抗して浮き上が
る。なお、基部62には目盛り部73が設けられてい
る。目盛り部73にそってねじ軸63の指示部74は昇
降する。故に、目盛り部73は昇降部66の昇降量を示
すものである。
第5図に示すように回転砥石25と螺旋ローラ2との間
には、棒材持上げ装置76が配置されている。棒材持上
げ装置76について第11図〜第13図を参照して説明
する。棒材持上げ装置76では、フレーム77のブラケ
ット78にピン79を介してシリンダ装置80が縦形に
取付けられている。フレーム77のシリンダ装置80の
両側にガイドロッド81が上下方向にスライド自在に取
付けられている。シリンダ装置80のピストンロッド8
2の先端部およびガイドロッド81の先端部に、棒材W
を持上げるための持上げ部83が取付けられている。棒
材持上げ装置76は、棒材Wの軸芯方向の端側の端面部
分を面取りしすぎるおそれのあるときなど、シリンダ装
置80を駆動しピストンロッド82を上方に伸ばし、持
上げ部83で棒材Wを持上げる。
(作用) さて本実施例にかかる棒材の研掃装置を使用する場合に
ついて説明する。まず、部分Aで棒材Wの軸芯方向の一
方の端側を面取りする場合について説明する。この場合
第1図に示すモータ2aを駆動させ螺旋ローラ2を回転
させる。同様に付勢ローラ1も回転させる。また面取り
装置19の回転砥石25をモータ26によって回転させ
る。ばり取り装置20の回転砥石36をモータ37によ
って回転させる。このようにしながら、第1図に示すよ
うに棒材Wを、供給装置により、従来と同様に、複数個
並べた螺旋ローラ2の螺旋状のねじ山15の間に供給す
る。供給された棒材Wは、第2図に示すように、螺旋ロ
ーラ2のねじ山15の溝底面よりも寸法Cだけ上方にあ
る付勢ローラ1の外周部よって支持される。
上記のように螺旋ローラ2の螺旋状のねじ山15の間に
供給された棒材Wの一方の端側は、第2図に示す矢印H
方向に回転している付勢ローラ2と棒材Wとの間の摩擦
力によって、第2図に示すように面取り装置19の回転
砥石25の砥石面25aおよび面板41に一定の推力で
付勢されて接触する。このように接触した状態のまま、
棒材Wは、螺旋ローラ2の螺旋状のねじ山15によって
回転砥石25の軸芯とほぼ平行に、棒材Wの軸芯を中心
として転動しつつ移送される。したがって、第2図に示
すように、棒材Wの軸芯方向の端側の端面部分は面板4
1によって案内されつつ回転砥石25の砥石面25aで
研削される。この結果、棒材Wの軸芯方向の一方の端面
は面取りが行われることになる。但し、第5図に示すよ
うに面取りの際棒材Wの端面部分には、ばりW10が生
じやすい。
上記のように面取り作業が完了したら、更に螺旋ローラ
2の回転によって棒材Wはこれの軸芯と直交する方向へ
搬送される。従って、その棒材Wの一方の端側はばり取
り装置20の回転砥石36の砥石面36aに接触する。
このように接触した状態のまま、棒材Wは、螺旋ローラ
2の螺旋状のねじ山15によって回転砥石36の軸芯と
ほぼ平行に、棒材Wの軸芯を中心として転動しつつ移送
される。したがって、棒材Wの軸芯方向の一方の端面部
分に生じていたばりW10は、除去されることになる。
このようにして部分Aで棒材Wの一方の端側の端面部分
の研掃が終了すると、その棒材Wは部分Bに至る。部分
Bでは、棒材Wは逆の方向へ付勢される。従って部分B
で、棒材Wの他方の端側の端面部分は、面取り装置19
で面取りされ、ばり取り装置20でばり取りされる。
(効果) ところで、面取り装置19の回転砥石25で面取りする
場合、ばり取り装置20の回転砥石25でばり取りする
場合には、従来の場合と同様に、棒材Wのたわみ等に起
因して棒材Wの軸芯方向の端側が浮き上がることがあ
る。この点本実施例では面取り装置19側では押え具4
7が設けられ、ばり取り装置20側では押え具48が設
けられている。そのため、付勢ローラ1の上で受けられ
螺旋ローラ2で送られる棒材Wは、転動しつつ、第9図
に示すように付勢ローラ1の外周部と押え具47の重錘
部56の長尺規制面56xとの間の隙間を通過する。同
様に、棒材Wは転動しつつ、第8図に示すように付勢ロ
ーラ1の外周部と押え具48の重錘部69の長尺規制面
69xとの間の隙間を通過する。このとき、面取り装置
19側でも押え具47の重錘部56により、ばり取り装
置20側でも押え具48の重錘部69により、棒材Wの
過剰の浮きあがりを規制することができる。よって棒材
Wの端側の端面部分は面取り装置19の回転砥石25の
砥石面25aに確実に接触し、同様にばり取り装置20
の回転砥石36の砥石面36aに確実に接触する。よっ
て面取り作業、ばり取り作業を良好になしうる。
本実施例では棒材Wの浮きあがり度が大きいときには、
押え具47、48の重錘部56、69の長尺規制面56
x、69xに棒材Wがあたる。すると、重錘部56、6
9は重り58、71に抗して平行に持上がる。その理由
は、押え具47では、互いに平行に高さ方向にのびる2
個の長孔54に重錘部56の各ピン55が係合している
ため、長孔54による案内機能が発揮されるからであ
る。また押え具48でも、互いに平行に高さ方向にのび
る2個の長孔67に重錘部69の各ピン68が係合して
いるため、長孔67による案内機能が発揮されるからで
ある。この様に本例では重錘部56、69の長尺規制面
56x、69xが水平のまま持上がるので、棒材Wの転
動性を損なうことを防止するのに有利である。さらに重
錘部56、69の重り58、71の重量を適宜調整すれ
ば、棒材Wの曲がり量や材質や種類に応じて、棒材Wに
対する負荷を調整できる利点が得られる。更にねじ軸5
0、63の相対回転により昇降部53、66の高さ位置
も調整できるので、棒材Wの曲がり量や棒材の径等に応
じて棒材Wの通過隙間の幅寸法、即ち、棒材Wを載置し
た付勢ローラ2と長尺規制面56x、69xとの隙間幅
の寸法も調整できる利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の一実施例を示し、第1図は装置全体の平
面図、第2図は付勢ローラで棒材を受けている状態の概
略側面図、第3図は付勢ローラの傾斜調整機構を示す概
略平面図、第4図は付勢ローラの傾斜調整機構を示す概
略側面図、第5図は面取り装置、ばり取り装置の平面
図、第6図は面取り装置の側面図、第7図はばり取り装
置の側面図、第8図はばり取り装置側の押え具の側面
図、第9図は面取り装置側の押え具の側面図、第10図
は回転砥石に棒材の端側を接触している状態の側面図、
第11図〜第13図は棒材持上げ装置を示し、第11図
は棒材持上げ部の正面図、第12図はシリンダ装置の側
面図、第13図はガイドロッドの側面図である。第14
図は従来の研掃装置の概略斜視図である。 図中、1は付勢ローラ(棒材受け部)、2は螺旋ローラ
(棒材送り部)、19は面取り装置(研掃具)、20は
ばり取り装置(研掃具)、47、48は押え具、49、
62は基部、53、66は昇降部、54、67は長孔、
56、69は重錘部、58、71は重りを示す。

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】棒材を受ける棒材受け部と該棒材受け部に
    受けられた該棒材をその軸芯を中心に転動させるととも
    に該棒材の軸芯と直交する方向に該棒材を転動送りする
    棒材送り部とをもつ棒材搬送部と、 該棒材搬送部に隣設され、該棒材搬送部で転動送りされ
    る該棒材の軸芯方向の端側の端面部分が接触し該端面部
    分を研掃する研掃具とで構成され、 該棒材搬送部と該研掃具との間には、該棒材搬送部で転
    動送りされる該棒材の軸芯方向の該端側で高さ方向にお
    ける棒材受け部との間の幅を棒材の径を越える所定幅に
    規制する押え具が設けられており、 該押え具は、 外周部に雄ねじを備えたねじ軸を有する基部と、 該ねじ軸に保持され該ねじ軸の相対回転に伴い高さ方向
    において昇降可能な昇降部と、 棒材が転動送りされる方向にそって水平に延びると共に
    転動送りされる棒材の上部に対面する長尺規制面を備
    え、ほぼ平行に持上げ可能に該昇降部に吊持された重量
    調整可能な重錘部とを具備し、 該棒材の転動送りの際の該端側の浮上りを該押え具の規
    制長尺面で規制するようにしたことを特徴とする棒材の
    研掃装置。
  2. 【請求項2】昇降部は高さ方向にのびる互いに平行な2
    個の長孔をもち、重錘部は各該長孔に係合されて該長孔
    にそって変位自在な2個の係合部をもつ実用新案登録請
    求の範囲第1項記載の棒材の研掃装置。
  3. 【請求項3】押え具の重錘部は、樹脂などからなる保護
    被膜をもつ実用新案登録請求の範囲第1項に記載の棒材
    の研掃装置。
  4. 【請求項4】棒材搬送部の棒材送り部は、螺旋状のねじ
    山が外周部に形成された複数個の螺旋ローラで形成され
    ており、棒材搬送部の棒材受け部は、外周部が棒材を受
    ける受け面となる複数個の付勢ローラで形成されている
    実用新案登録請求の範囲第1項記載の棒材の研掃装置。
  5. 【請求項5】研掃具は、回転自在な砥石と該砥石を回転
    させる駆動モータとで形成されている実用新案登録請求
    の範囲第1項記載の棒材の研掃装置。
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