JP2751829B2 - テーブルロール現地補修用ロール研磨装置 - Google Patents

テーブルロール現地補修用ロール研磨装置

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JP2751829B2
JP2751829B2 JP9469994A JP9469994A JP2751829B2 JP 2751829 B2 JP2751829 B2 JP 2751829B2 JP 9469994 A JP9469994 A JP 9469994A JP 9469994 A JP9469994 A JP 9469994A JP 2751829 B2 JP2751829 B2 JP 2751829B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、各種の搬送テーブル
(ローラテーブルやローラコンベヤなど)のテーブルロ
ールに現地(現場)で溶接肉盛りや溶射肉盛りを施した
後、この肉盛り部を研磨仕上げをする場合、あるいはロ
ール表面疵の研磨仕上げ補修をする場合などに使用する
ロール研磨装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】圧延ラインのローラテーブルなどにおい
て、テーブルロールの外周面に摩耗や疵が生じた場合、
テーブルロール本体を取り外して補修設備のある別の場
所で補修する方法と、ロールを取り外さないでその場で
補修する方法がある。
【0003】前者の方法ではロールの取外し・再組立て
に手間がかかるなどの欠点があるため、後者の現場で補
修を行う方法が採られている。この現場補修において、
ロール外周面が摩耗している場合には、補修対象ロール
を低速で回転させつつ、溶接肉盛りや溶射肉盛りを行っ
ている。そして、この肉盛り状況にもよるが、通常は前
記肉盛り部の仕上げを必要とし、従来においては、作業
員がサンダー(研磨ディスク,研磨ベルトなど)等を使
用して研磨を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このサンダーによる研
磨仕上げ作業は、部分的な研磨仕上げ作業に関しては、
装置もコンパクトであり好都合であるが、ロール摩耗部
の肉盛り補修研磨作業となると、研磨仕上げ面も広範囲
となり、大方の場合、ロール胴長の一部のある範囲にわ
たってロールの全周である。このような広い研磨仕上げ
範囲にもかかわらず、従来は作業員が直接ロールを回し
ながらサンダー研磨仕上げを行っているのが実状であ
り、手作業のため研磨代や研磨範囲が一定せず、仕上が
り状態が良くなく、研磨仕上げ後のロール円筒度も崩れ
てしまっている。
【0005】また、耐摩耗性を向上させた溶接肉盛り
や、仕上げ面重視の余盛り代のアップ等により、研磨仕
上げ作業時間と作業員負荷がより増大している。
【0006】なお、特開平3−71978号公報には、
テーブルロールの要補修部位に自動肉盛溶接を施した
後、この部位を専用の研削装置で研削仕上げすることが
記載されている。この研削装置は、図8に示すように、
両端に車輪Bを有する装置本体Aに、砥石C,砥石回転
用モータD,ベルト伝動機構E,ハンドルF等を設け、
補修対象ロールRを跨いでロール軸方向に移動させる構
成である。
【0007】しかしながら、このような研削装置では、
研削部位に対する上下位置調整を行えないため、仕上げ
面の状態,ロール材質,砥石材質などに対応した適当な
研磨力を得ることができず、また研磨代を設定すること
もできず、精度の良いロール円筒度や仕上げ面を得るこ
とができない。さらに、作業員が装置本体を移動させる
構成なので、ロール軸方向に安定した研削送りを行うこ
とができない。
【0008】この発明は、前述のような問題点を解消す
べくなされたもので、その目的は、テーブルロールを取
り外すことなくその場で回転させながら肉盛部分や疵部
分を研磨するに際して、装置本体を研磨補修対象ロール
の側方に容易にかつ正確に位置決め固定でき、また研磨
力および研磨代を容易に設定調整することができ、手仕
上げに比べ遙かに精度の良いロール円筒度や仕上げ面を
得ることができると共に、作業能率の大幅な向上を図る
ことができ、さらにロールの軸方向に安定した研磨送り
を行うことができ、しかも比較的簡単でコンパクトな装
置とすることのできるテーブルロール現地補修用ロール
研磨装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、テーブルロ
ールを現地補修するに際して、ロール外周面の溶接や溶
射によるり肉盛り部、あるいは疵のある部位などを研磨
仕上げするロール研磨装置であって、研磨補修対象のテ
ーブルロールのテーブル搬送方向側方に設置され、前記
研磨補修対象ロールに対して移動可能かつ固定可能な装
置架台と、この装置架台に支点を中心として上下方向に
揺動可能に取付けられ、研磨補修対象ロールに対するグ
ラインダー研磨力を調整可能かつ研磨仕上げ量を設定調
整可能とされた揺動フレームと、この揺動フレーム内に
設置されたグラインダー横送り機構を介して横移動可能
に取付けられ、先端部にグラインダー砥石、基端部に砥
石回転用モータを有するグラインダー架台とから構成す
る。
【0010】装置架台は、テーブルロール間にエプロン
プレートがある場合には、下部に昇降可能な構造の装置
移動用車輪と固定配置の装置固定用マグネットを設け
る。下降させた装置移動用車輪によりエプロンプレート
上を移動させて、研磨補修対象ロールに対する装置本体
の位置決めを行い、次いで装置移動用車輪を上昇させて
装置固定用マグネットで装置本体をエプロンプレートに
固定する。エプロンプレートが無い場合には、例えば装
置架台を研磨補修対象ロール以外の複数のテーブルロー
ルに装置固定用マグネットで固定し、装置架台の上部を
研磨補修対象ロールに対して進退移動できる構造とす
る。
【0011】グラインダー横送り機構は、例えば揺動フ
レーム内に装置架台移動方向と直交する方向に配設した
横送りねじ軸とガイドロッドなどから構成し、グライン
ダー架台の基部に横送りねじ軸を螺合すると共に、ガイ
ドロッドを挿通させ、横送りねじ軸をハンドルやモータ
で回転させることによりグラインダー架台をロール軸方
向に沿って移動可能とする。グライダー砥石はその砥石
軸がロール軸と平行となるように取り付けられている。
【0012】研磨補修対象ロールに対するグラインダー
砥石の研磨力を調整するグラインダー研磨力可変機構
は、例えば支点軸と支点軸受をそれぞれ揺動フレームと
装置架台に取り付けるボルトのねじ孔を多数穿設するな
どして、支点軸あるいは支点軸受の取付け位置を可変と
することにより構成する。支点位置を移動させることに
より、揺動フレームから上の部分の重心位置と支点位置
の関係が変わり、グラインダー砥石の押付力を変えるこ
とができる。また、このグラインダー研磨力可変機構
は、グラインダー架台の先端部に着脱自在に取り付ける
種々の重さのバランスウェイトでもよく、前述の支点移
動のグラインダー研磨力可変機構と併用することもでき
る。
【0013】研磨仕上げ量設定調整機構は、例えば装置
架台の砥石と反対側の後端部に設けられ、揺動フレーム
を貫通して突出するねじ軸と、このねじ軸に螺着され、
揺動フレームの揺動上昇を阻止するダブルナットまたは
ハンドル等の研磨仕上げ量設定調整部材などから構成す
る。支点を中心に上下にスイングする揺動フレームは、
研磨開始のほぼ水平状態から揺動フレームの後端部が上
昇していくが、研磨開始時にダブルナット下面と揺動フ
レーム上面との間に、研磨代に応じた隙間を設けておけ
ば、グラインダー砥石が下降し所定の研磨代に達する
と、ダブルナット下面に揺動フレーム上面が当接し、グ
ラインダー砥石の下降が停止される。
【0014】研磨時の研磨対象ロールの回転には、テー
ブルロールに接続されている既設の回転駆動装置、作業
員による手回し、または前記既設の回転駆動装置以外の
簡易ロール回転装置などを使用する。
【0015】
【作用】以上のような構成において、ロール間にエプロ
ンプレートがあり、昇降可能な装置移動用車輪と装置固
定用マグネットを使用した場合には、装置本体を研磨補
修対象ロールのテーブル搬送方向側方のエプロンプレー
トの上に載置し、砥石が研磨補修対象ロールの研磨箇所
の真上に位置するように、下降させた車輪で装置本体を
移動させて位置決めし、次いで車輪を上昇させマグネッ
トで固定する。これにより、砥石を研磨箇所の上に容易
かつ正確に位置決め固定することができる。なお、この
時、研磨補修対象ロールの中心軸に対して砥石の砥石軸
を平行に配置することにより、ロール軸方向の研磨精度
を向上させることができる。
【0016】この位置決め固定の際には、ダブルナット
等の研磨仕上げ量設定調整部材を下降させることによ
り、揺動フレーム先端すなわち砥石を上昇させておき、
この状態で研磨補修対象ロールおよび砥石を回転させ
る。次いで、前記研磨仕上げ量設定調整部材を上昇させ
ることにより砥石を下降させ、研磨を開始する。同時
に、研磨代と砥石摩耗量を考慮して研磨仕上げ量設定調
整部材をさらに上昇させて研磨仕上げ量を設定する。所
定の研磨代が得られると、研磨仕上げ量設定調整部材の
下面に揺動フレームの上面が当たり、砥石の下降が自動
的に停止する。これにより手作業による研磨のしすぎな
どがなくなり、手仕上げに比べて遙かに精度の良いロー
ル円筒度や仕上げ面を得ることができ、作業能率も向上
する。また、ロール回転装置を使用した場合には、作業
員は装置の監視のみでよく、作業員負荷が大幅に軽減さ
れる。
【0017】研磨力は支点位置を変え、あるいはバラン
スウェイトを変えるなどして調整することができ、仕上
げ面の状態,ロール材質,砥石材質等が変化しても、常
に最適の研磨力で研磨することかでき、より精度のよい
ロール円筒度や仕上げ面を得ることができる。また、研
磨中に、研磨面に突起物等が存在しても、砥石は支点を
中心にして上昇して逃げることができるので、過負荷に
よる砥石の割損事故を防止することができる。
【0018】研磨面が砥石の幅以上の場合には、横送り
機構によりグラインダー架台をロール軸方向に手動また
は自動で安定して移動させることができ、手仕上げに比
べて遙かに精度の良いロール円筒度や仕上げ面を得るこ
とができ、作業能率も向上する。
【0019】
【実施例】以下、この発明を図示する一実施例に基づい
て詳細に説明する。これは、圧延ラインにおけるローラ
テーブルの現場補修に適用した例である。図1は本発明
の装置の斜視図,図2は側面図,図3は平面図,図4は
背面図である。
【0020】ローラテーブルRTは、図1,図2に示す
ように、図示しない既設の回転駆動装置により回転駆動
されるテーブルロールRと、これらテーブルロールR間
を覆うエプロンプレートPなどから構成され、補修対象
のテーブルロールR側方のエプロンプレートP上に、本
発明に係るロール研磨装置1が設置される。
【0021】このロール研磨装置1は、図1〜図4に示
すように、主としてエプロンプレートP上に移動可能か
つ固定可能に設置される装置架台2と、この装置架台2
上に上下方向に揺動可能に設置される揺動フレーム3
と、この揺動フレーム3内に横移動可能に配置されるグ
ラインダー架台4と、このグラインダー架台4の先端に
設けられる砥石5と、この砥石5をベルト伝動機構7に
より回転駆動する砥石回転用電動モータ6から構成され
ている。揺動フレーム3には、グラインダー横送り機構
8が設けられ、装置架台2と揺動フレーム3との間に
は、グラインダー研磨力可変機構9と、研磨仕上げ量調
整機構10が設けられている。
【0022】装置架台2は、平面視コ字状の基体2aを
補強部材2bで補強した枠体であり(図3参照)、両側
部における下部に装置移動用車輪11が昇降可能に計4
つ配設されている。中央部における下部には装置固定用
マグネット12が砥石5側に若干ずらして固定され、ま
た移動方向の後端部にはコ字状のハンドル13が斜め上
方に向かって突設されている。
【0023】装置移動用車輪11は、ウレタンゴム製な
どのタイヤ11aを車軸11bに回転自在に取付けたも
のであり、揺動リンク14により揺動昇降可能とされて
いる。この揺動リンク14は、その上部が装置架台2下
部のブラケット15にピン着され、その下部に車軸11
bが貫通して取付けられている。この車軸11bはブラ
ケット15の円弧状案内溝15a(図2参照)に挿入さ
れ、車輪のリフト量が規制されている。
【0024】片側で装置移動方向に一対の車輪11は、
その揺動リンク14同士を連結する連結ロッド16によ
り、同期して昇降するように構成され、後部の車輪側に
設けられたクランプを兼ねる昇降レバー17により昇降
される。この昇降レバー17はブラケット15にピン着
され、またブラケット15を貫通した車軸11bにリン
ク18を介して連結されており(図2参照)、昇降レバ
ー17を下降させることにより車輪11が下降してクラ
ンプされ、上昇させることにより車輪11が上昇するよ
うに構成されている。なお、昇降レバー17の上昇位置
は、図2に示す吊りチェーン19で保持される。
【0025】装置固定用マグネット12は、車輪11の
上昇限でマグネット12の下面がエプロンプレートPに
当接するようにされている。また、このマグネット12
は電磁石または永久磁石であり、電磁石の場合には、図
1のオンオフスイッチ12aで励磁と解磁を行う。ま
た、図2に示すように、装置架台2の後端部からマグネ
ット12までの距離が遠い場合には、オンオフレバー1
2bを突出させてオンオフできるようにする。
【0026】揺動フレーム3は、揺動フレーム3の先端
部における両側面に突設した支点軸20と、装置架台2
の先端部における両上面に取付けた支点軸受21により
揺動自在に支持されており、これら支点軸20と支点軸
受21の固定位置を変える構成によりグラインダー研磨
力可変機構9を構成している。即ち、支点軸20の揺動
フレーム3への取付ねじ孔20aを装置移動方向(グラ
インダー架台突出方向)に等間隔で多数穿設し、支点軸
受21の装置架台2への取付ねじ孔21aを同様に多数
穿設する(図1参照)。
【0027】図5に示すように、支点軸20と支点軸受
21の位置を変えることにより、揺動フレーム3・グラ
インダー架台4・砥石5・電動モータ6などの全体の重
心位置と支点位置との関係により、砥石5の押付力が変
わる(図5のように移動させると押付力が増加す
る。)。仕上面の状態,ロール材質,砥石材質などの変
化に応じて、前記押付力すなわち研磨力を調整する。ま
た、後述するグランダー架台4の先端部に着脱可能なバ
ランスウェイト22を取付けて研磨力を調整する方法を
併用してもよい(図2参照)。
【0028】研磨仕上げ量調整機構10は、装置架台の
後端部に下部が軸着され、揺動フレーム3を貫通して上
方に突出するねじ軸30と、このねじ軸30に螺着さ
れ、揺動フレーム3の上面に当接するダブルナット(あ
るいはハンドル)31から構成されている。図6に示す
ように、ダブルナット31をほぼ水平状態の揺動フレー
ム3の上面から離して隙間量をセットしておき、研磨が
進行して砥石が下降し揺動フレーム3の後端部が上昇す
ると、ダブルナット31に揺動フレーム3の上面が当接
し、所定の研磨代が得られることになる。
【0029】この隙間量の設定は、前記グラインダー研
磨力可変機構9の支点位置で変わり、例えば、支点軸2
0が砥石5の中心とねじ軸30の位置との中間に位置す
れば、砥石下降量(研磨代)と同じ寸法となる。なお、
砥石研磨中に研磨面に突起などが存在しても、砥石5は
支点軸20を中心に容易に上方へ逃げるので、突起など
による過負荷での砥石5の割損事故を防止することがで
きる。
【0030】グラインダー横送り機構8は、横送りねじ
軸40と、一対のガイドロッド41と、横送り用ハンド
ル42などから構成されている。横送りねじ軸40とガ
イドロッド41は、揺動フレーム3内に装置架台2移動
方向と直交するように配設し、横送りねじ軸40を揺動
フレーム3の中央に回転自在に取付け、この両側にガイ
ドロッド41を固定する。横送りねじ軸40の端部に
は、揺動フレーム3から突出する突出軸40aを突設
し、この突出軸40aに横送り用ハンドル42を取付け
る。なお、横送り量は限定されないが、この実施例では
装置のバランスを考慮して200mm程度としている。
【0031】グラインダー架台4は、その基部が前記横
送り機構8を介して揺動フレーム3内に収納されてお
り、揺動フレーム3内をテーブルロールRの軸方向に沿
って横移動することになる。グラインダー架台4には、
図示しないナット部材とスリーブを設け、ナット部材に
横送りねじ軸40を螺合し、スリーブにガイドロッド4
1を挿通させる。
【0032】このようなグラインダー架台4の装置架台
2移動方向の前端部には、砥石ヘッド50をその砥石軸
50aがグラインダー架台2の横送り方向(ロールRの
軸方向)と平行となるように固定する。砥石5は砥石軸
50aの先端にバランス調整プレート51で挟持して取
付ける。
【0033】砥石回転用モータ6は、グライダー架台4
の基部上面に、その出力軸6aが砥石軸50aと平行と
なるように設置し、砥石軸50aの反砥石側端部とモー
タ6の出力軸6aとをベルト伝動機構7で連結する。こ
のベルト伝動機構7は、ダブルスプロケット70,71
と2連のVベルト72から構成する。
【0034】ここで、モータ6は、図2〜図4に示すよ
うに、支持台60上のスライド台61を介して装置架台
2移動方向に摺動可能に設け、ベルト張力を調整可能と
する。スライド台61には、嵌合溝61aを形成し、こ
の嵌合溝61aにモータ基部を嵌合する。固定には、固
定台62に螺着した固定ボルト63の先端をスライド台
61の前面に当てて行う。
【0035】また、装置架台2の上面4箇所には、ソケ
ット状の吊金具80を設け、装置本体の吊り込み等を行
えるようにする。また、装置架台2の後端部には、支持
台91を突設し、この上に操作盤90を設置する。
【0036】なお、肉盛り溶接もしくは溶射,これに続
く本発明の研磨に際しては、テーブルロールRを回転さ
せる必要があるが、この回転には、テーブルロールに接
続されている既設のロール回転駆動装置を用いる方法、
作業員が直接手で回す方法、前記ロール回転駆動装置以
外の簡易ロール回転装置を用いる方法を採用することが
できる。
【0037】前述のどの方法を採用しても良いが、安全
面,作業負荷の面から、また既設の回転駆動装置の回転
速度は一般に高速で補修には適さないなどから、比較的
低速の簡易ロール回転装置が好ましい。この簡易ロール
回転装置は、本出願人が既に出願している「テーブルロ
ール現地補修用ロール回転装置」(実願平5−4624
8号)が最適である。
【0038】図7に示すのは、この簡易ロール回転装置
の一例であり、簡易ロール回転装置100は、テーブル
ロールRを跨ぐ形状の装置架台101と、テーブルロー
ルRと駆動プーリー103に無端状に巻き掛けられ、継
手金具で着脱可能なベルト102と、駆動プーリー10
3を回転駆動する電動モータ104・減速機105と、
ベルト102に張力を与えるテンショナー106からな
る。このような装置であれば、ベルトによりエプロンプ
レートのガタツキなどを吸収し、確実に回転力をテーブ
ルロールRに伝達することができ、安定した低速の補修
回転が得られる。
【0039】以上のような構成において、次のように現
場での研磨を行う。
【0040】(1) 車輪11が下降してクランプされてい
る状態で装置架台2をエプロンプレートP上に載置す
る。ここで、配置する前に、あるいは配置した後に、研
磨補修対象ロールの仕上げ面の状態,ロール材質,砥石
材質等に応じて支点軸20または支点軸受21の取付位
置を変え、あるいはバランスウェイト22の重量を変え
るなどして、砥石5の押付力を調整する。
【0041】(2) 補修対象ロールRの溶接もしくは溶射
肉盛部、あるいは疵のある部位に、装置架台2を移動さ
せ、砥石軸50aをテーブルロールPの中心軸と平行
に、かつ直上に位置するようにする。この実施例では、
装置本体は縦横1m以内で重量が150kgを越える程
度の重さであり、容易に位置決めできる。
【0042】(3) 車輪のクランプを外して車輪11を上
昇退避させることにより、マグネット12をエプロンプ
レートP上面に当接させ、装置本体の支持をマグネット
12に移す。この時、砥石5がテーブルロールRに接触
しないように、ダブルナット31を下降させて砥石5を
上昇させておく。
【0043】(4) マグネット12のスイッチを入れ、励
磁されたマグネット12で装置本体をエプロンプレート
Pに固定する。この状態で、テーブルロールRを手で回
し、あるいは前述の簡易ロール回転装置100により低
速で回転させる。
【0044】(5) モータ6で砥石5を回転させ、ダブル
ナット31を上昇させることにより砥石5を下降させ、
砥石5がテーブルロールPの上面に当接した時点で研磨
が開始される。砥石5により揺動フレーム3がほぼ水平
に保持されている状態で、ダブルナット31をさらに上
昇させて、揺動フレーム3の上面とダブルナット31下
面との間に空隙を設ける。この間隔は、研磨代と砥石摩
耗量を考慮して決定する(図6参照)。 (6) 研磨が進行し、砥石5が設定した研磨量に達する
と、ダブルナット31下面に揺動フレーム3の上面が当
たり、砥石5はこれより下に下降することがない。
【0045】所望の研磨量になると自動的に研磨が終了
するので、テーブルロールRを簡易ロール回転装置によ
り回転させる場合には、作業員はグラインダー装置の監
視のみでよい。
【0046】(7) 研磨面が砥石幅以上の場合には、横送
り用ハンドル42を回して砥石5をロール軸方向に送り
移動させながら前述と同様の研磨を行う。
【0047】(8) 研磨仕上げが完了すると、砥石5の回
転を止め、ダブルナット31を下降させて砥石5を上昇
させる。次いで、マグネット12の吸着を解放し、車輪
11を下降・クランプし、次の研磨位置に装置本体を移
動させる。
【0048】なお、以上は圧延ラインのローラエプロン
に適用した例について説明したが、これに限らず、その
他のローラコンベヤなどにおける現場での研磨にも本発
明を適用できることはいうまでもない。エプロンプレー
トが無い場合には、研磨補修対象ロール以外のロールに
マグネットで固定支持し、装置架台の上部をロールに向
かって進退移動できる構造などとする。
【0049】
【発明の効果】前述の通り、この発明に係るロール研磨
装置は、研磨補修対象ロールに対して移動可能かつ固定
可能な装置架台に、揺動フレーム支点を中心として上
下方向に揺動可能に設置し、グラインダー架台を横送り
機構を介して横移動可能に揺動フレームに設けて構成さ
れているため、次のような効果を奏する。
【0050】(1) テーブルロールを取り外すことなくそ
の場で回転させながら肉盛部分や疵部分を研磨するに際
して、研磨補修対象ロールの側方で装置架台を移動させ
固定することにより、砥石を研磨箇所の上に容易にかつ
正確に位置決め固定できる。
【0051】(2) 研磨仕上げ量設定調整部材により砥石
の下降が自動的に停止するため、従来の手作業による研
磨のしすぎなどがなくなり、手仕上げに比べて遙かに精
度の良いロール円筒度や仕上げ面を得ることができ、作
業能率も大幅に向上する。また、ロール回転装置を使用
した場合には、作業員は装置の監視のみでよく、作業員
負荷が大幅に軽減される。
【0052】(3) 研磨力は支点位置を変え、あるいはバ
ランスウェイトを変えるなどして調整することができ、
仕上げ面の状態,ロール材質,砥石材質等が変化して
も、常に最適の研磨力で研磨することかでき、より精度
のよいロール円筒度や仕上げ面を得ることができる。ま
た、研磨中に、研磨面に突起物等が存在しても、砥石は
支点を中心にして上昇して逃げることができるので、過
負荷による砥石の割損事故を防止できる利点がある。
【0053】(4) 研磨面が砥石の幅以上の場合には、横
送り機構によりグラインダー架台をロール軸方向に手動
または自動で安定して研磨送りすることができ、研磨代
などの設定調整と相まってより精度の良いロール円筒度
や仕上げ面を得ることができ、作業能率も向上する。
【0054】(5) 装置全体を比較的簡単でコンパクトな
装置とすることができる。
【0055】(6) 装置本体を設置するだけで、無人運転
も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るロール研磨装置の一実施例を示
す斜視図である。
【図2】図1のロール研磨装置の側面図である。
【図3】図1のロール研磨装置の平面図である。
【図4】図1のロール研磨装置の背面図である。
【図5】グラインダー研磨力可変機構の一例を示す概略
側面図である。
【図6】研磨仕上げ量調整機構の動作を示す概略側面図
である。
【図7】この発明で使用する簡易ロール回転装置の一例
を示す斜視図である。
【図8】従来のロール研削装置を示す概略斜視図であ
る。
【符号の説明】
RT…ローラテーブル R…テーブルロール P…エプロンプレート 1…ロール研磨装置 2…装置架台 3…揺動フレーム 4…グラインダー架台 5…砥石 6…砥石回転用電動モータ 7…ベルト伝動機構 8…グラインダー横送り機構 9…グラインダー研磨力可変機構 10…研磨仕上げ量調整機構 11…装置移動用車輪 12…装置固定用マグネット 13…ハンドル 14…揺動リンク 15…ブラケット 16…連結ロッド 17…昇降レバー 20…支点軸 21…支点軸受 22…バランスウェイト 30…ねじ軸 31…ダブルナット(ハンドル) 40…横送りねじ軸 41…ガイドロッド 42…横送り用ハンドル 50…砥石ヘッド

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テーブルロールを現地補修するに際し
    て、このテーブルロール面を研磨仕上げするロール研磨
    装置であって、 研磨補修対象のテーブルロールのテーブル搬送方向側方
    に設置され、前記研磨補修対象ロールに対して移動可能
    かつ固定可能な装置架台と、 この装置架台に支点を中心として上下方向に揺動可能に
    取付けられ、研磨補修対象ロールに対するグラインダー
    研磨力を調整可能かつ研磨仕上げ量を設定調整可能とさ
    れた揺動フレームと、 この揺動フレーム内に設置されたグラインダー横送り機
    構を介して横移動可能に取付けられ、先端部にグライン
    ダー砥石、基端部に砥石回転用モータを有するグライン
    ダー架台とを備えていることを特徴とするテーブルロー
    ル現地補修用ロール研磨装置。
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