JPH06186474A - 液晶プロジェクション装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 手動によるフォーカス合わせの操作を行う事
なく、自動的にピントを合わせる得るため、非常に使い
勝手を良くすることができる 【構成】 液晶表示パネル３の透過光により投影映像を
形成する液晶プロジェクション装置において、投影映像
のフォーカスを合わせるためのフォーカスレンズ１と、
フォーカスレンズ１を駆動させるためのモーター７と、
投影映像を受像して電気信号に変換するＣＣＤセンサ５
と、変換電気信号が目標状態になるようにモーター７を
制御して投影映像のフォーカスを合わせる信号処理回路
６とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、投影型の液晶プロジェ
クション装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般的に用いられる液晶プロジェクショ
ン装置（液晶プロジェクションテレビとも称される）
は、液晶パネルに映像を形成し、その透過光によりスク
リーンや壁面に映像を投影するものである。ユーザは、
この投影映像を快適に視認することを望み、そのために
は、投影映像のフォーカス（ピント）を合わせてこの投
影映像を鮮明にする必要がある。従来の液晶プロジェク
ション装置において、投影映像のフォーカスを合わせよ
うとする際には、テレビジョン信号やビデオ信号などの
外部映像信号を入力してスクリーン上に投影映像を映し
出し、ユーザは、この投影映像を見ながらすべて手動操
作により、例えばフォーカスレンズを回してフォーカス
を合わせている。

【０００３】図５は、従来の液晶プロジェクション装置
の光学系の構成例である。この液晶プロジェクション装
置は、フォーカスレンズ１、液晶パネル３及び光源４を
主に有する。この液晶プロジェクション装置において
は、フォーカスレンズ１を回す等して光軸方向に前後動
させて投影映像のフォーカスを合わせる。

【０００４】

【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、上記
従来の液晶プロジェクション装置おいては、一般的に外
部映像信号は動画であるため、投影映像のフォーカスが
合っているか否かの視認が困難であり、したがって、非
常にフォーカスを合わせ辛く使い勝手が悪いという問題
点があった。

【０００５】本発明は、前記従来の問題点を解消するべ
くなされたものであって、自動的に投影映像のフォーカ
スを合わせることができるようにして、使い勝手を向上
させた液晶プロジェクション装置を提供することを課題
とする。

【０００６】

【問題を解決するための手段】本発明は、液晶表示素子
の透過光により投影映像を形成する液晶プロジェクショ
ン装置において、投影映像のフォーカスを合わせるため
のフォーカスレンズと、フォーカスレンズを駆動させる
ためのレンズ駆動機構と、投影映像を受像して電気信号
に変換する光電変換部と、変換電気信号が目標状態にな
るようにレンズ駆動機構を制御して投影映像のフォーカ
スを合わせる制御部とを備えたことにより、前記課題を
解決するものである。

【０００７】

【作用】本発明は、上記のように構成されているため、
次のように作用する。すなわち、液晶プロジェクション
装置が例えば内部信号により映像を投影する。この投影
映像を受像して電気信号に変換する。変換電気信号が目
標状態になるようにレンズ駆動機構を制御して、フォー
カスレンズを自動的に駆動し、フォーカスを合わせる。

【０００８】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。実施例の液晶プロジェクション装置は、図
１に示す構成を有し、内部信号で生成された投影映像を
受像して、光電変換し、変換信号のエッジからフォーカ
ス調整を行おうとするものである。

【０００９】図１において、１は投影映像のフォーカス
を合わせるためのフォーカス調整用レンズ、２はこの装
置外部に映し出された投影映像を取り込む際に使うハー
フミラー、３は投影用液晶パネル、４は投影用光源、５
はハーフミラー２により取り込んだ映像を電気信号に換
えるＣＣＤ（電荷結合素子）センサ、６はＣＣＤセンサ
５の出力信号からエッジ（縁；映像中のコントラストの
高い部分になる）を検出する処理回路、７は処理回路６
で処理された信号によって、フォーカス調整用レンズ１
のフォーカス合わせ用の作動力を発生するモーター、８
はモーター７の作動力をフォーカス調整用レンズ１に伝
達して該レンズ８を作動させるギア、９はフォーカス調
整用の内部信号の発生器である。

【００１０】なお、ＳＷは、液晶パネル３への映像信号
を内部信号発生器９の出力、または、外部信号のいずれ
かに切り換えるためのスイッチである。この外部信号に
は、テレビジョン映像信号やビデオ映像信号等がある。

【００１１】ハーフミラー２は、光源４からの投影光は
透過させてフォーカスレンズ１に入射させるが、フォー
カスレンズ１を介して外部から取り込まれた投影映像の
光りは反射してＣＣＤセンサ５に入射させる。

【００１２】前記信号処理回路６は、詳細には図２に示
すように、演算回路６ａ、アンプ６ｂ、特性調整用ボリ
ューム６ｃ、フォーカス位置調整用ボリューム６ｄを有
する。演算回路６ａは、ＣＣＤセンサ５出力の電気信号
と特性調整用のボリューム６ｃとを比較してフォーカス
を合わせる信号を出力するものである。アンプ６ｂは、
演算回路６ａ出力を増幅してモーター７に駆動用の電力
を供給するものである。特性調整用のボリューム６ｃ
は、フォーカスの合う位置を指定するものである。フォ
ーカス位置調整用のボリューム６ｄは、モーター７の駆
動バランスを取るものである。

【００１３】図３はフォーカス調整の原理の説明図であ
る。図３において、（３−１）はフォーカスレンズ１と
ＣＣＤセンサ５の位置関係を示す。（３−２）はフォー
カス調整用のため内部信号で形成される投影映像（内部
信号発生器９から出力される）を示す。（３−３）は
（３−１）で示したレンズ位置の時のＣＣＤセンサ５出
力レベルのカーブを示す。（３−４）はＣＣＤセンサ５
の出力分布を示し、（ａ）は（３−１）で示すレンズ位
置IIのときの（３−２）の映像を取り込んだＣＣＤセン
サ５の出力分布波形を示し、（ｂ）はレンズ位置Iまた
はIIIのときにフォーカスが外れた投影映像を取り込ん
だ場合の出力分布波形を示す。

【００１４】信号処理回路６は、フォーカス調整におい
て次のように作動する。まず、ＣＣＤセンサ５で捕らえ
られた信号は、演算回路６ａに入力され特性調整用ボリ
ューム６ｃによってフォーカスと出力との関係特性が整
えられる。その信号出力は駆動アンプ８に入力され、モ
ーター７に入力される。そして、フォーカス位置調整用
ボリューム６ｃの基準電位を設定することにより、モー
タ６のバランスが取れるよう調整できる。

【００１５】ここで、特性調整用のボリューム６ｃは、
フォーカスレンズ１の位置に対し出力レベルが比例変化
するように特性を変えるためのボリュームである。すな
わち、図３の（３−３）において、横軸（レンズ位置）
のフォーカスの合う位置IIにボリューム６ｃを設定する
ことにより、例えばレンズ１の位置が、それよりも右側
（レンズの位置III側）にある場合、演算回路６ａは、
前記ボリューム６ｃで設定した値を基準として、ＣＣＤ
センサ５の出力レベルを反転させて、モーター７の駆動
信号を出力する。これにより、モーター７はこの信号に
したがって、フォーカスレンズ１を位置IIに向けて駆動
する。結果として、フォーカスレンズ１の位置に対して
ＣＣＤセンサ５の出力レベルが比例変化するようにな
る。

【００１６】前記の関係を図４で説明する。図４にＣＣ
Ｄセンサ５出力レベルとレンズ１の位置との関係を実線
で示す。図４で、ボリューム６ｃの設定ａ＊をＣＣＤセ
ンサ出力特性のピーク（ポイントａ）に合わせて、ポイ
ントａより右側のレンズ位置のセンサ５出力レベルが、
前記設定ａ＊を中心にセンサ５出力レベル方向に上下に
反転する。これにより、結果として図中斜線で示すよう
に、レンズ１の位置に対してＣＣＤセンサ５の出力レベ
ルが比例変化するようになる。また、その結果、ボリュ
ーム６ｄの設定をｂ＊とすると、この設定ｂ＊とＣＣＤ
センサ５の出力特性との差がモータの駆動エネルギーと
なり、ｂがピントの合ったレンズ位置になる。なお、実
際の調整では、ａとｂは同じポイントになると考えられ
る。

【００１７】次に、実施例の液晶プロジェクション装置
の作用について説明する。フォーカス調整に際しては、
まず、スイッチＳＷを信号発生器９側に切り替えて、該
発生器９の出力信号により液晶パネル３にフォーカス調
整用の映像を映し出す。映し出された映像は、図３の
（３−２）に示すものとする。この映像は、光源４によ
りハーフミラー２とフォーカスレンズ１に投影され、さ
らに、装置外部のスクリーン上に投影映像として映し出
される。そして、映し出された投影映像は、再びフォー
カスレンズ１を通りハーフミラー２で反射されＣＣＤ素
子５に入射される。

【００１８】この時、ＣＣＤセンサ５には、フォーカス
の合っていない映像が入力され、電気信号へと変換され
るとする。この時の電気信号は図３の（３−４）の
（ｂ）のようになる。信号処理回路６は、この電気信号
に基づき、演算回路６ａによりフォーカス調整用の信号
を演算し、さらに、アンプ６ｂによりこの演算信号をモ
ーター７の駆動用電圧に変換して、モーター７に入力す
る。これにより、モーター７は、ギア８を介してフォー
カスレンズ１を駆動する。その結果、投影映像のフォー
カスに変化が生じる。その投影映像は、再びフォーカス
レンズ１を通してハーフミラー２に入射し、該ハーフミ
ラー２で反射されてＣＣＤセンサ５に入射する。この時
に、ＣＣＤセンサ５にフォーカスの合った投影映像が入
力された場合、ＣＣＤセンサ５の出力する電気信号は図
３の（３−４）の（ａ）のようになる。信号処理回路６
はこの信号に基づき、演算をして、モーター７にそれを
停止させる電圧を出力する。

【００１９】以上のようにして、投影映像のフォーカス
が合ったならば、スイッチＳＷを外部側に切り替え、外
部の映像信号を液晶パネル３に入力する。したがって、
前記スイッチＳＷの切り替えだけで、自動的に投影映像
のフォーカスを適正に合わせることができる。なお、本
発明は、前記実施例の構成に限定されるものではなく、
本発明の技術的範囲内ならば、いずれの態様をも取り得
るものである。例えば、レンズ駆動機構にダイレクトド
ライブモーターを用いてギアを不要にし得る。

【００２０】

【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、手
動によるフォーカス合わせの操作を行う事なく、自動的
にピントを合わせる得るため、非常に使い勝手を良くす
ることができるという優れた効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の液晶プロジェクション装置の
構成説明図である。

【図２】図１の信号処理回路の構成説明図である。

【図３】図１の液晶プロジェクション装置におけるＣＣ
Ｄセンサの出力とフォーカス合わせの関係の説明図であ
る。

【図４】ＣＣＤセンサ出力とフォーカス合わせの関係の
説明図である。

【図５】従来の液晶プロジェクション装置の構成説明図
である。

【符号の説明】

１ フォーカスレンズ ２ ハーフミラー ３ 液晶パネル ４ 光源 ５ ＣＣＤセンサ ６ 信号処理回路 ７ 駆動用のモーター ９ 内部信号発生回路 ＳＷ 切り替えスイッチ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 液晶表示素子の透過光により投影映像を
   形成する液晶プロジェクション装置において、 投影映像のフォーカスを合わせるためのフォーカスレン
   ズと、 フォーカスレンズを駆動させるためのレンズ駆動機構
   と、 投影映像を受像して電気信号に変換する光電変換部と、 変換電気信号が目標状態になるようにレンズ駆動機構を
   制御して投影映像のフォーカスを合わせる制御部と、 を備えたことを特徴とする液晶プロジェクション装置。