JPH06185211A - 建方工法 - Google Patents

建方工法

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JPH06185211A
JPH06185211A JP33633192A JP33633192A JPH06185211A JP H06185211 A JPH06185211 A JP H06185211A JP 33633192 A JP33633192 A JP 33633192A JP 33633192 A JP33633192 A JP 33633192A JP H06185211 A JPH06185211 A JP H06185211A
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Hiroyuki Araki
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Abstract

(57)【要約】 【目的】コンクリート基礎上で組み上げた屋根部および
建屋上部をジャッキ装置で押し上げ、その空間に1階部
を組み立てる狭小地等における建方工法。 【構成】コンクリート基礎1の上に載置した梁の上に建
屋の屋根部A1を組み立てた後、建築用ジャッキ装置1
00を用いて梁を持ち上げ、梁を持ち上げる揚荷柱11
7を油圧シリンダ101に係合させ、油圧シリンダ10
1の伸縮と揚荷柱117の継ぎ足しを交互に行って組み
立てた建屋の上部から順次所定の高さに持ち上げ、小屋
梁2と床梁3との間あるいは床梁3とコンクリート基礎
1との間に壁軸組50,70や外壁材51,71を組み
付ける建方工法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンクリート基礎上で
屋根部を組み上げ、この部分を建築用ジャッキ装置で押
し上げた後、その空間に壁軸組や外壁材などを組み付け
る建方工法である。
【0002】
【従来の技術】プレハブ住宅などの施工方法として、例
えばトラッククレーンで建築資材を吊り上げながら建屋
を組み立てる工法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、住宅密集地
や進入道路が狭い場所で工事を行う場合、トラッククレ
ーンが使えないことがあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の建方工法は、コ
ンクリート基礎の上に載置した梁の上に建屋の屋根部を
組み立てた後、建築用ジャッキ装置を用いて梁を持ち上
げるが、梁を持ち上げる揚荷柱を油圧シリンダに係合さ
せ、油圧シリンダの伸縮と揚荷柱の継ぎ足しを交互に行
って、組み立てた建屋の上部から順次所定の高さに持ち
上げ、小屋梁と床梁との間あるいは床梁とコンクリート
基礎との間に壁軸組や外壁材を組み付けるようになした
ものである。
【0005】
【作用】コンクリート基礎上で屋根部を組み上げた後、
この部分を所定の位置まで建築用ジャッキ装置で押し上
げ、その空間に壁軸組や外壁材などを組み付ける建方工
法である。
【0006】したがって、高所での作業がなくなるため
安全で能率のよい建物の施工ができる。
【0007】
【実施例】図面は本発明に係る建方工法の一実施例を示
すものである。
【0008】コンクリート基礎1の上にスペーサである
仮設材4を介して2階の床梁3を載置し、この床梁3の
上にさらにスペーサである仮設材4を介して小屋梁2を
載置している。
【0009】仮設材4および小屋梁2、床梁3はH形鋼
で形成したもので、1個の高さが100mm〜200mmで
ある。
【0010】31は床梁3の梁つなぎで、21は小屋梁
2の梁つなぎである。
【0011】小屋梁2は、図1、図2および図10にお
いて、地上約500mm〜1000mmの所に載置してあ
る。この状態で、小屋梁2を建築用ジャッキ装置100
Aの揚荷柱117で支持する。床梁3はたわみを防止す
るため、建築用ジャッキ装置100Aに備えた支持柱1
70で支持している。
【0012】屋根部A1を形成するとき、建築用ジャッ
キ装置100Aは、図19に例示するように、床梁3の
4個所に配置している。
【0013】しかし、建屋上部A2を仕上げると、バル
コニー部分等に新たに建築用ジャッキ装置100Bを補
充して大きな荷重に耐えるようにするとよい。
【0014】本発明に係る建方工法は、上物である屋根
部A1から順にコンクリート基礎1上で組み立て、この
組み立てたものを建築用ジャッキ装置100A,100
Bで順次上昇させて建屋を築くことに特徴がある。
【0015】仕上げた建屋の上部から順次上方へ押し上
げる建築用ジャッキ装置100(100A,100B)
について説明する。
【0016】101は並列に立設した2本の油圧シリン
ダである。油圧シリンダ101はシリンダチューブ10
2とシリンダチューブ102から下向きに突出するピス
トンロッド103からなり、油圧配管201を介してシ
リンダチューブ102にポンプ200から作動油を供給
することにより2本のピストンロッド103を同期的に
伸縮させる。202は制御装置で、203は制御コード
である(図19参照)。
【0017】シリンダチューブ102同士は上部におい
て、クロスビーム104を用いて所定の間隔で連結して
いる。クロスビーム104は二つ割りで構成されてシリ
ンダチューブ102に着脱可能となされている。10
8,180はクロスビーム104係止用のフランジであ
る。
【0018】ピストンロッド103の下端同士は平板部
材のベース105により連結される。
【0019】ベース105にはピストンロッド103の
間に台座106が固定され、油圧シリンダ101と並列
に立設される支持柱170および継ぎ足し支持柱を支持
する。
【0020】クロスビーム104をシリンダチューブ1
02の上部に形成したフランジ108と中央部に形成し
たフランジ180の位置に着け換えることができる。
【0021】クロスビーム104の中央には、揚荷柱1
17、継ぎ足し揚荷柱107、支持柱170および継ぎ
足し支持柱を直立状に貫き通す通孔140を形成してい
る。揚荷柱117と継ぎ足し揚荷柱107、継ぎ足し揚
荷柱107同士、支持柱170と継ぎ足し支持柱17
1、継ぎ足し支持柱171同士はいずれも同じ径のパイ
プで形成し、互いに上下に連結することができる。
【0022】なお、支持柱170は長さにおいて異なる
が揚荷柱117と全く同じ構成である。また、長さにお
いて異なるが継ぎ足し支持柱171は継ぎ足し揚荷柱1
07と全く同じ構成である。
【0023】継ぎ足し揚荷柱107および継ぎ足し支持
柱171はピストンロッド103の全ストローク量より
若干短いパイプ状部材で構成し、先端には径を徐々に縮
小したテーパ部130を設け、基端内側にはテーパ部1
30の外周に嵌合する形状のソケット131を設けて継
ぎ足し可能となしている。
【0024】なお、揚荷柱117の下端にも同様に、継
ぎ足し揚荷柱107のテーパ部130に嵌合する形状の
ソケット131を設けている。
【0025】ベース105上に固定した台座106も径
を上方に行くに従って徐々に縮小したテーパ部161と
なし、支持柱170および継ぎ足し支持柱171の下端
に形成したソケット131を嵌合させる。また、床梁3
上にもこの台座106と同様の台座160を固定し、揚
荷柱117および継ぎ足し揚荷柱107に形成したソケ
ット131を嵌合させる。
【0026】なお、揚荷柱117の上端と支持柱17
0、継ぎ足し支持柱171の上端には図示しない受け部
材を設け、小屋梁2および床梁3を支持する。
【0027】揚荷柱117、継ぎ足し揚荷柱107、支
持柱170の外周面の所定位置に係合孔150を形成
し、クロスビーム104に設けたピン111を突入させ
る。このピン111はクロスビーム104の通孔140
内に臨ませ、図示しないハンドルの操作でピン111の
入退出を行う。ピン111はハンドルの操作で作動する
ラチット機構により通孔140へ容易に入退出すること
ができるようになされている。
【0028】係合孔150の形成位置は、揚荷柱117
と支持柱170においては外周面の上部で、継ぎ足し揚
荷柱107においては外周面の下部で、継ぎ足し支持柱
171においては外周面の中央よりやや上部である。
【0029】通孔140内に貫き通した揚荷柱117な
どに形成した係合孔150にピン111を突入係止させ
ると油圧シリンダ101の伸縮力が揚荷柱117などに
伝えられる。
【0030】ピン111と係合孔150の係合状態はク
ロスビーム104に設けた図示しない近接スイッチで検
出して、制御コード203から制御装置202に信号が
送られ、確認ができる。
【0031】揚荷柱117、継ぎ足し揚荷柱107、支
持柱170、継ぎ足し支持柱171の基端外周に切り欠
き凹部190を形成し、台座106,160のテーパ部
161に形成した凸部162と係合することができるよ
うになしている。この切り欠き凹部190が凸部162
と係合したとき、揚荷柱117、継ぎ足し揚荷柱10
7、支持柱170、継ぎ足し支持柱171に形成した係
合孔150とクロスビーム104のピン111が対向す
ることができるようになしている。
【0032】油圧シリンダ101の一方の側方には油圧
シリンダ101と同期して伸縮し、ピストンロッド10
3の伸縮量を検出するストロークセンサ120を並列的
に立設している。ストロークセンサ120はシリンダチ
ューブ102の側方に固定した筒状部材で形成されたガ
イド121と、上部をガイド121の内部と摺接し、下
端をベース105に固定したロッド122で構成されて
いる。ガイド121の内部を摺動するロッド122の上
端には近接スイッチがガイド121の内周に近接して固
定され、この近接スイッチはガイド121の側面を貫通
して所定の間隔で設けられた検出孔123を通過する度
に制御コード203から制御装置202に信号を送る。
【0033】上記した建築用ジャッキ装置100Aで床
梁3および小屋梁2を支持した後、小屋梁2の上に屋根
部A1を組み立てる。小屋梁2を地上約500mm〜10
00mmの所に載置しているため、屋根部A1の組み立て
は、高い所でも約1000mm〜2000mmくらいの所で
安全に作業を行うことができる。
【0034】屋根部A1の構成は、例えば、小屋梁2の
上に束22を立てて母屋23等を組み合わせ、この上に
野地板24や屋根材25を葺いている。26は軒先の腕
木で、27は破風である(図1参照)。
【0035】このように屋根部A1をコンクリート基礎
1の上で組み立てた後、建築用ジャッキ装置100A,
100Bを用いて組み立てた各部を順次上昇させて建屋
を構築する。建方の手順を図2ないし図9で示す外観の
正面図と、図10ないし図18で示す部分断面図とで説
明する。また、建築用ジャッキ装置100の動作は図2
0ないし図30で示す正面図で説明する。
【0036】まず、組み立てた屋根部A1を所定の高さ
まで上昇させる。小屋梁2および床梁3は少なくとも4
点が建築用ジャッキ装置100Aで支持されている(図
19参照)。
【0037】制御装置202により、ピン111と係合
孔150が係合され、クロスビーム104と揚荷柱11
7が連結されていることを確認する。
【0038】各油圧シリンダ101に作動油を供給して
ピストンロッド103を同期的に伸長駆動させる。ピス
トンロッド103が伸長するのに伴い、揚荷柱117を
押し上げ小屋梁2は屋根部A1とともに上昇する(図1
1、図20参照)。
【0039】こうしてピストンロッド103がいっぱい
に伸長したら、図12および図21に示すように、上昇
した揚荷柱117と床梁3上の台座160との間に第1
の継ぎ足し揚荷柱107を挿入する。このとき第1の継
ぎ足し揚荷柱107下端に形成した切り欠き凹部190
を台座160に形成した凸部162に係合させておけ
ば、継ぎ足し揚荷柱107の係合孔150はクロスビー
ム104のピン111と係合可能な位置に配設される。
【0040】継ぎ足し揚荷柱107はピストンロッド1
03の全ストローク量より若干短いので、先端のテーパ
部130を揚荷柱117のソケット131に嵌入し、基
端を床梁3上の台座160に載せればこの作業は容易に
行える。
【0041】なお、継ぎ足し揚荷柱107を支持する床
梁3は、たわみを防止するため床梁3とベース105と
の間に支持柱170が介装されている。
【0042】次にクロスビーム104のピン111を揚
荷柱117の係合孔150から引き抜いた後に、各油圧
シリンダ101をいっせいに収縮させる。これに伴っ
て、油圧シリンダ101で支持されていた屋根部A1の
荷重が第1の継ぎ足し揚荷柱107に加わることにな
る。第1の継ぎ足し揚荷柱107の下端は床梁3上に固
定した台座160と係合している。
【0043】このようにして、油圧シリンダ101を図
22の位置まで収縮したら、クロスビーム104のピン
111を第1の継ぎ足し揚荷柱107の係合孔150に
突入係止させ、再び油圧シリンダ101を伸長させて小
屋梁2および屋根部A1を持ち上げる。
【0044】これにより、小屋梁2および屋根部A1は
油圧シリンダ101のストローク距離相当分だけさらに
上昇するので、上昇した第1の継ぎ足し揚荷柱107と
床梁3の台座160との間に第2の継ぎ足し揚荷柱10
7を継ぎ足す。
【0045】なお、ピストンロッド103の最収縮位置
から第1の継ぎ足し揚荷柱107を上昇させる際にも、
制御装置202によりピン111と係合孔150との係
合状態を確認してから油圧シリンダ101に作動油を供
給する。
【0046】上記の作業を所定の本数の継ぎ足し揚荷柱
107が継ぎ足されるまで繰り返すことにより、小屋梁
2と屋根部A1は所定の高さに上昇される(図4、図1
5、図26参照)。
【0047】この状態で小屋梁2と床梁3との間に建屋
上部A2(2階部分)の壁軸組50、外壁材51、小屋
根52、バルコニー53および窓枠サッシ54などを組
み付け施工を行う。
【0048】建屋上部A2の施工が終了すると、小屋梁
2を支持していた全ての継ぎ足し揚荷柱107および揚
荷柱117を一旦取り外した後に、床梁3および建屋上
部A2を所定の高さまで持ち上げる。
【0049】小屋梁2を支持している継ぎ足し揚荷柱1
07を取り外すには、ジヤッキアップ時とは逆に、油圧
シリンダ101で上方の継ぎ足し揚荷柱107を支持し
た状態で最下段の継ぎ足し揚荷柱107を取り外す作業
を繰り返すことで行われる。その場合に、各継ぎ足し揚
荷柱107はテーパ部130とソケット131によって
結合しているので、油圧シリンダ101により小屋梁2
が支持され、下段の継ぎ足し揚荷柱107に対する荷重
が取り除かれれば、この下段の継ぎ足し揚荷柱107は
その上段の継ぎ足し揚荷柱107から簡単に切り離すこ
とができる。
【0050】すなわち、まず油圧シリンダ101を最伸
長位置まで上昇させて、最下段の継ぎ足し揚荷柱107
への荷重を取り除いてから最下段の継ぎ足し揚荷柱10
7を取り外す。次に油圧シリンダ101を収縮させて下
から2段目の継ぎ足し揚荷柱107を床梁3上の台座1
60に当接させる。
【0051】油圧シリンダ101を伸長させてピン11
1をその上の継ぎ足し揚荷柱107の係合孔150に係
合させる。このとき油圧シリンダ101を伸長させるに
はピン111を台座160に当接している継ぎ足し揚荷
柱107の係合孔150から引き抜く必要がある。
【0052】ピン111を係合孔150から引き抜いた
後、制御装置202で全ての近接スイッチが非支持状態
であることを確認してから油圧シリンダ101を伸長さ
せる。
【0053】油圧シリンダ101が所定の位置まで上昇
したら、ピン111を上方の継ぎ足し揚荷柱107の係
合孔150に係合させる。こうして、油圧シリンダ10
1を伸縮させながら、継ぎ足し揚荷柱107を最下段か
ら順次取り外す。
【0054】次に床梁3を持ち上げるには、図16およ
び図27に示すように、クロスビーム104を床梁3の
下側に移動させる。すなわち、半割りのクロスビーム1
04同士の締結を緩めてシリンダチューブ102,10
2から取り外し、シリンダチューブ102,102の中
央部の所定の位置に設けられたフランジ180のところ
で再びクロスビーム104を締結し、シリンダチューブ
102同士を連結する。
【0055】このようにして、クロスビーム104を床
梁3の下方に移動し、床梁3を支持した支持柱170を
このクロスビーム104の通孔140に貫き通させる。
【0056】クロスビーム104のピン111を支持柱
170に形成した係合孔150に突入係止させた後、小
屋梁2および屋根部A1の持ち上げと同様に油圧シリン
ダ101を伸長させて支持柱170を上昇させる。上昇
した支持柱170とベース105上の台座106との間
に継ぎ足し支持柱171を挿入し、油圧シリンダ101
を収縮させて下方に継ぎ足した継ぎ足し支持柱171の
係合孔150にピン111を係合させ,再び油圧シリン
ダ101を伸長させる工程を繰り返して床梁3および建
屋上部A2を所定の高さまで持ち上げる。
【0057】この建屋上部A2を所定の高さまで持ち上
げるとき、バルコニー部分等に建築用ジャッキ装置10
0Bを補充して大きな荷重に耐えることができるように
するとよい。
【0058】ところで、ジャッキアップ時に、各建築用
ジャッキ装置100A,100Bに加わる荷重が一定で
ない場合がある。また、建築用ジャッキ装置100A,
100Bごとに上昇速度が異なって建屋に傾きや歪みが
発生することがある。そこで、各建築用ジャッキ装置1
00A,100Bに設けたストロークセンサ120と制
御装置202やポンプ200によって各油圧シリンダ1
01の上昇速度を均一に保持し、建屋に傾きや歪みを生
じることなく全体を平衡させてジャッキアップする。
【0059】すなわち、油圧シリンダ101と同期して
伸縮するストロークセンサ120の近接スイッチは、油
圧シリンダ101が最収縮位置から上昇するとガイド1
21に所定のピッチで設けた検出孔123を上端から下
端に向けて順次検出する。この際に各ピッチ毎に各油圧
シリンダ101の上昇速度が一致するように、最初に近
接スイッチの検出信号を発生した油圧シリンダ101の
作動油の供給を停止して上昇を中止させ、他の油圧シリ
ンダ101の近接スイッチが全て検出信号を発生した後
に再び作動油を供給して油圧シリンダ101の上昇を再
開する。
【0060】このように検出信号の発生位置では先行す
る油圧シリンダ101が一旦停止して全ての油圧シリン
ダ101が同一伸長量となり、この操作を所定の高さま
で繰り返すことにより建屋全体の平行を保持して持ち上
げる。
【0061】なお、1つのピッチ内で油圧シリンダ10
1の上昇速度に差を生じることもあるが、検出孔123
の配設ピッチを建屋の傾きまたは歪みに影響しない範囲
で定めることにより速度差の影響を無視できる。油圧シ
リンダ101の同期制御は他の制御手段を用いてもでき
る。
【0062】建屋上部A2を図7、図17に示すように
所定の高さまで持ち上げた後に、床梁3とコンクリート
基礎1との間に建屋下部A3(1階部分)の壁軸組7
0、外壁材71、窓枠サッシ72および玄関ドア73な
どを組み付け施工して建屋A4を完成させる。
【0063】上記した2階のある建屋の建方工法の実施
例において、建築用ジャッキ装置の揚荷柱は小屋梁のみ
を支持しておき、床梁3を持ち上げるとき、小屋梁を支
持していた揚荷柱を用いてジャッキアップするようにし
てもよい。また、平屋の建築にも本発明の建方工法を適
用できる。
【0064】コンクリート基礎1の上にスペーサである
仮設材4を介して小屋梁2を載置し、小屋梁2の4箇所
を建築用ジャッキ装置100Aの揚荷柱117で支持す
る。建築用ジャッキ装置100Aで小屋梁2を支持した
後、小屋梁2の上に屋根部A1を組み立て、屋根部A1
を組み立てた小屋梁2を持ち上げるが、クロスビーム1
04に連結している揚荷柱117を油圧シリンダ101
に供給した作動油でピストンロッド103を伸長させて
上昇させ、ピストンロッド103がいっぱいに伸長した
ら上昇した揚荷柱117とベース105との間にピスト
ンロッド103の全ストローク量より若干短い第1の継
ぎ足し揚荷柱107を挿入する。
【0065】クロスビーム104のピン111を揚荷柱
117の係合孔150から引き抜き、各油圧シリンダ1
01をいっせいに収縮させて屋根部A1の荷重が第1の
継ぎ足し揚荷柱107に加わるようになし、次にクロス
ビーム104のピン111を第1の継ぎ足し揚荷柱10
7の係合孔150に突出係止させた後、再び油圧シリン
ダ101を伸長させて、小屋梁2および屋根部A1を持
ち上げ、第1の継ぎ足し揚荷柱107とベース105と
の間に第2の継ぎ足し揚荷柱107を継ぎ足し、この継
ぎ足し作業を繰り返して小屋梁2および屋根部A1を所
定の高さまで上昇させ、この状態で小屋梁2とコンクリ
ート基礎1との間に壁軸組70、外壁材71、窓枠サッ
シ、玄関ドアなどの組み付けを行うようになしている。
【0066】なお、建屋上部A2を建築用ジャッキ装置
100を用いて所定の位置までジャッキアップすると、
上記したようにコンクリート基礎1と床梁3もしくは小
屋梁2との間には壁軸組70,50が組み付けられる。
【0067】
【発明の効果】コンクリート基礎上に載置した小屋梁の
上に屋根部を組み立て、小屋梁を支持する揚荷柱を油圧
シリンダに係合させ、油圧シリンダの伸縮と揚荷柱の継
ぎ足しを交互に行い、油圧シリンダの上昇速度を均等に
することにより組み立てた建屋の上部から順次所定の高
さに持ち上げることができる。
【0068】したがって、建屋に傾きや歪みを生ずるこ
となく、高所作業を行わずに建物を構築することが可能
となる。
【0069】トラッククレーンを使用しないため、住宅
密集地や進入道路が狭い場所での施工に適する。
【0070】建屋の組み立て作業を全てコンクリート基
礎の上で行うことができるため、安全ネットや足場など
の仮設設備が不要で、生産性がよく、建築費用を削減す
ることができる。
【0071】コンクリート基礎上での組み立て作業であ
るため、細かな部分の工事を行うことができるととも
に、施工品質の向上をはかることができる。また、屋根
部が先に仕上がっているので、雨天でも部材を濡らさな
いで工事ができる。
【0072】高所作業がないため、作業の安全性が確保
できる。
【0073】雨天に左右されずに建屋の組み立て工事を
行うことができるため、計画生産ができる。工期は一般
の建方工法より約10〜20%短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明建方工法の最初の工程を示す部分拡大断
面図である。
【図2】本発明建方工法により屋根部の形成を正面から
示した断面図である。
【図3】コンクリート基礎上で屋根部を仕上げた正面図
である。
【図4】仕上げた屋根部を建築用ジャッキ装置を用いて
所定の位置までジャッキアップした正面図である。
【図5】所定の位置まで持ち上げられた小屋梁とコンク
リート基礎上に載置している床梁との間に2階の壁軸組
を組み付けた正面図である。
【図6】コンクリート基礎上で2階の外装材を組み付け
た正面図である。
【図7】屋根部と建屋上部を建築用ジャッキ装置を用い
て所定の位置までジャッキアップした正面図である。
【図8】所定の位置まで持ち上げられた床梁とコンクリ
ート基礎との間に1階の壁軸組を組み付けた正面図であ
る。
【図9】1階の外装材を組み付けて完成した建屋の正面
図である。
【図10】コンクリート基礎上で屋根部を形成した部分
断面図である。
【図11】仕上げた屋根部を建築用ジャッキ装置を用い
てジャッキアップする部分断面図である。
【図12】揚荷柱の下に第1の継ぎ足し揚荷柱を挿入し
た部分断面図である。
【図13】第1の継ぎ足し揚荷柱とクロスビームとを係
合させた部分断面図である。
【図14】複数本の継ぎ足し揚荷柱を継ぎ足して屋根部
を所定の位置までジャッキアップした部分断面図であ
る。
【図15】小屋梁と床梁との間に壁軸組を組み付けた部
分断面図である。
【図16】クロスビームをシリンダチューブの中央部に
着け換え、支持柱にクロスビームを係合させた部分断面
図である。
【図17】屋根部および建屋上部を所定の位置にジャッ
キアップした部分断面図である。
【図18】所定の位置まで持ち上げられた床梁とコンク
リート基礎との間に1階の壁軸組を組み付けた部分断面
図である
【図19】建築用ジャッキ装置の作動と制御を示す概略
斜視図である。
【図20】建築用ジャッキ装置の揚荷柱をピストンロッ
ドのストロークいっぱいに上昇させた正面図である。
【図21】揚荷柱と床梁上の台座との間に第1の継ぎ足
し揚荷柱を挿入した正面図である。
【図22】ピストンロッドを収縮させてクロスビームの
ピンを第1の継ぎ足し揚荷柱に形成した係合孔に係合さ
せた正面図である。
【図23】第1の継ぎ足し揚荷柱をピストンロッドのス
トロークいっぱいに上昇させた正面図である。
【図24】第1の継ぎ足し揚荷柱と床梁上の台座との間
に第2の継ぎ足し揚荷柱を挿入した正面図である。
【図25】ピストンロッドを収縮させてクロスビームの
ピンを第2の継ぎ足し揚荷柱に形成した係合孔に係合さ
せた正面図である。
【図26】小屋梁を所定の位置にジャッキアップした建
築用ジャッキ装置の正面図である。
【図27】小屋梁と床梁との間に2階の壁軸組を組み付
け、クロスビームをシリンダチューブの中央部に着け換
え、クロスビームのピンを支持柱に係合させた正面図で
ある。
【図28】床梁を支持する支持柱をピストンロッドのス
トロークいっぱいに上昇させた正面図である。
【図29】ベース上の台座と支持柱との間に第1の継ぎ
足し支持柱を挿入した正面図である。
【図30】油圧シリンダを収縮させてクロスビームのピ
ンを第1の継ぎ足し支持柱に係合させた正面図である。
【図31】床梁上の台座とベース上の台座を拡大して示
す正面図である。
【図32】継ぎ足しストラットおよび継ぎ足し支持柱の
断面図である。
【符号の説明】
1 コンクリート基礎 2 小屋梁 3 床梁 4 仮設材 50,70 壁軸組 51,71 外壁材 52 小屋根 53 バルコニー 54,72 窓枠サッシ 73 玄関ドア 100 建築用ジャッキ装置 101 油圧シリンダ 102 シリンダチューブ 103 ピストンロッド 104 クロスビーム 105 ベース 106,160 台座 107 継ぎ足し揚荷柱 108,180 フランジ 111 ピン 117 揚荷柱 120 ストロークセンサ 130 テーパ部 131 ソケット 150 係合孔 170 支持柱 171 継ぎ足し支持柱 200 ポンプ 202 制御装置 203 制御コード A1 屋根部 A2 建屋上部 A3 建屋下部 A4 建屋

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート基礎の上に載置した梁の上
    に建屋の屋根部を組み立てた後、建築用ジャッキ装置を
    用いて梁を持ち上げるが、梁を持ち上げる揚荷柱を油圧
    シリンダに係合させ、油圧シリンダの伸縮と揚荷柱の継
    ぎ足しを交互に行って、組み立てた建屋の上部から順次
    所定の高さに持ち上げ、小屋梁と床梁との間あるいは床
    梁とコンクリート基礎との間に壁軸組や外壁材を組み付
    けることを特徴とする建方工法。
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