JPH0618508B2 - でん粉を原料とする粒子状食品のバラ状凍結法 - Google Patents
でん粉を原料とする粒子状食品のバラ状凍結法Info
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- JPH0618508B2 JPH0618508B2 JP61049448A JP4944886A JPH0618508B2 JP H0618508 B2 JPH0618508 B2 JP H0618508B2 JP 61049448 A JP61049448 A JP 61049448A JP 4944886 A JP4944886 A JP 4944886A JP H0618508 B2 JPH0618508 B2 JP H0618508B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、でん粉を原料とする例えばタピオカパール、
白玉もち等の粒子状食品をバラ状に凍結する方法に関す
る。
白玉もち等の粒子状食品をバラ状に凍結する方法に関す
る。
〔従来の技術及びその問題点〕 でん粉を原料とする例えばタピオカパール、白玉もち等
の粒子状の加工食品は、でん粉の性質上加熱後表面に粘
性を有するので、冷凍加工食品を製造する場合に、加熱
後の凍結工程においてその粘性により粒子同士が付着
し、その結果ブロック状になってしまうため、冷凍加工
性や解凍性が非常に悪く、したがってでん粉を原料とす
る粒子状の冷凍加工食品は殆ど見られなかった。また従
来よりある乾燥品では調理に手間がかかり、使い勝手が
悪く、一般消費量が少なかった。
の粒子状の加工食品は、でん粉の性質上加熱後表面に粘
性を有するので、冷凍加工食品を製造する場合に、加熱
後の凍結工程においてその粘性により粒子同士が付着
し、その結果ブロック状になってしまうため、冷凍加工
性や解凍性が非常に悪く、したがってでん粉を原料とす
る粒子状の冷凍加工食品は殆ど見られなかった。また従
来よりある乾燥品では調理に手間がかかり、使い勝手が
悪く、一般消費量が少なかった。
そこで本発明は、冷凍加工性や解凍性に優れ、かつ迅速
に調理できるでん粉を原料とする粒子状食品をバラ状に
凍結する方法を提供することを目的とする。
に調理できるでん粉を原料とする粒子状食品をバラ状に
凍結する方法を提供することを目的とする。
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、でん粉を原
料とする粒子を湯中で沸騰処理した後、該粒子をアルコ
ール溶液に浸漬して表面処理をし、次いで水洗いし、さ
らに攪拌させながら急速に凍結させることを特徴とす
る。
料とする粒子を湯中で沸騰処理した後、該粒子をアルコ
ール溶液に浸漬して表面処理をし、次いで水洗いし、さ
らに攪拌させながら急速に凍結させることを特徴とす
る。
でん粉を原料とする例えばタピオカパール等の粒子状食
品は、本来その固有の性質により、加水加熱後に強い粘
性を持っているため、互いに付着してブロック状とな
り、非常に加工性が悪く、またその粘性は加熱後経時的
に強くなる傾向がある。
品は、本来その固有の性質により、加水加熱後に強い粘
性を持っているため、互いに付着してブロック状とな
り、非常に加工性が悪く、またその粘性は加熱後経時的
に強くなる傾向がある。
そこで、本発明の方法は、この粘性を有する粒子状食品
を湯中ボイル・水切後エチルアルコール溶液に浸漬し
て、粒子表面の粘性部分を脱水変性させ、その後流水中
でもみ洗いをし、変性した部分を水中に剥離し、バラ状
化しやすい状態とするとともに、粒子に付着したアルコ
ール分を除去しアルコール臭を除く。その後水切りをし
てドライアイス等の寒剤と混合し、攪拌しながらバラ状
に凍結する。
を湯中ボイル・水切後エチルアルコール溶液に浸漬し
て、粒子表面の粘性部分を脱水変性させ、その後流水中
でもみ洗いをし、変性した部分を水中に剥離し、バラ状
化しやすい状態とするとともに、粒子に付着したアルコ
ール分を除去しアルコール臭を除く。その後水切りをし
てドライアイス等の寒剤と混合し、攪拌しながらバラ状
に凍結する。
この時用いられるエチルアルコールは高濃度であれば何
%でも可であるが、食味等を考慮した時は、約20%溶
液が好ましい。また浸漬時間はエチルアルコールの濃度
にもよるが、20%溶液程度のものでは約30秒間であ
る。
%でも可であるが、食味等を考慮した時は、約20%溶
液が好ましい。また浸漬時間はエチルアルコールの濃度
にもよるが、20%溶液程度のものでは約30秒間であ
る。
次に、本発明方法の一実施例をタピオカパールを例示し
て説明する。
て説明する。
なお、タピオカ(tapioca)は、熱帯作物キャッ
サバ(cassava)一名マニオカ(manioc
a)またはマニオック(manioc)の塊根から採取
されるでん粉であり、前記塊根をすり潰してでん粉を洗
い出し、水中に沈殿させて集め、よく水洗いした後、天
日または火熱により乾燥することにより得られ、タピオ
カパールは、前記乾燥する少し前に細長い布袋に入れ、
振り動かして径3〜5mmくらいの丸い粒にし、これを加
熱して表面を糊精化して半透明の真珠状としたものであ
る(参考文献:1972年4月25日平凡社発行の「世
界大百科事典 19)。
サバ(cassava)一名マニオカ(manioc
a)またはマニオック(manioc)の塊根から採取
されるでん粉であり、前記塊根をすり潰してでん粉を洗
い出し、水中に沈殿させて集め、よく水洗いした後、天
日または火熱により乾燥することにより得られ、タピオ
カパールは、前記乾燥する少し前に細長い布袋に入れ、
振り動かして径3〜5mmくらいの丸い粒にし、これを加
熱して表面を糊精化して半透明の真珠状としたものであ
る(参考文献:1972年4月25日平凡社発行の「世
界大百科事典 19)。
まず、乾燥タピオカパール1kgを沸騰している15の
湯中に投入しボイルする。このボイル時間は、タピオカ
パールのサイズにより異なるが直径5mm程度のもので約
70分間である。
湯中に投入しボイルする。このボイル時間は、タピオカ
パールのサイズにより異なるが直径5mm程度のもので約
70分間である。
そしてボイルされたタピオカパールをザルに取り、冷水
を流して冷却する。この時点でタピオカパールの重さは
約2.4kgに膨潤している。
を流して冷却する。この時点でタピオカパールの重さは
約2.4kgに膨潤している。
冷却後水切りした後、このタピオカパールを20%エチ
ルアルコール溶液に約30秒間浸漬して、表面の粘性部
分を脱水変性させてエチルアルコール溶液から取出し、
流水で十分に洗浄して変性した粘性部分を剥離除去す
る。
ルアルコール溶液に約30秒間浸漬して、表面の粘性部
分を脱水変性させてエチルアルコール溶液から取出し、
流水で十分に洗浄して変性した粘性部分を剥離除去す
る。
次に断熱材を周囲に施した凍結装置内にこのタピオカパ
ールと、該タピオカパール1kgに対し0.75kgのドラ
イアイスを投入し、混合攪拌させてタピオカパールを急
速に凍結させ、これによりバラ状に凍結されたタピオカ
パールを得る。
ールと、該タピオカパール1kgに対し0.75kgのドラ
イアイスを投入し、混合攪拌させてタピオカパールを急
速に凍結させ、これによりバラ状に凍結されたタピオカ
パールを得る。
このようにして製造された50gの冷凍タピオカパール
は、湯中に30秒間浸すことで解凍され、美味しいゆで
たてのタピオカパールとなった。
は、湯中に30秒間浸すことで解凍され、美味しいゆで
たてのタピオカパールとなった。
以下、浸漬に使用するエチルアルコール濃度を変えて製
造した冷凍タピオカパールの外観比較を第1表に示す。
これによると、エチルアルコールに浸漬した後、水洗い
を施さなかったものを除き、他は50%台のパーセンテ
ージで形状良好なものを得ることができる。
造した冷凍タピオカパールの外観比較を第1表に示す。
これによると、エチルアルコールに浸漬した後、水洗い
を施さなかったものを除き、他は50%台のパーセンテ
ージで形状良好なものを得ることができる。
エチルアルコールに浸漬しなかったNO.8も50%に近
い数値を示すが、凍結時外観や、水で解凍した際の比較
例を順に追って見れば商品化に至らないことは自明であ
る。
い数値を示すが、凍結時外観や、水で解凍した際の比較
例を順に追って見れば商品化に至らないことは自明であ
る。
次にエチルアルコール浸漬を施したもので比較すると、
凍結時外観では差を見い出すことはないが、水で解凍し
た際にはNO.7は表面にでこぼこが現われる。さらに、
お湯で解凍した際にはNO.1乃至7のいずれも臭いを発
することはないが、NO.1ではきれいな表面であるもの
の、割れが多くて粒状は小さい。またNO.2はNO.1より
も粒形は大きいが表面はでこぼこになる。ところが、お
湯で解凍したもののうち、NO.3乃至5は形状が特に良
いという結果が表われている。
凍結時外観では差を見い出すことはないが、水で解凍し
た際にはNO.7は表面にでこぼこが現われる。さらに、
お湯で解凍した際にはNO.1乃至7のいずれも臭いを発
することはないが、NO.1ではきれいな表面であるもの
の、割れが多くて粒状は小さい。またNO.2はNO.1より
も粒形は大きいが表面はでこぼこになる。ところが、お
湯で解凍したもののうち、NO.3乃至5は形状が特に良
いという結果が表われている。
以上の結果から、総合的に比較例を判断すると、NO.3
乃至5が良く、中でも18.8%のエチルアルコール濃
度で処理したNO.3が最も形状良好なものの割合いが多
いことは明らかである。そこで20%程度のエチルアル
コール濃度で被処理物浸漬をするとよい。
乃至5が良く、中でも18.8%のエチルアルコール濃
度で処理したNO.3が最も形状良好なものの割合いが多
いことは明らかである。そこで20%程度のエチルアル
コール濃度で被処理物浸漬をするとよい。
なお、上記実施例ではアルコールとしてエチルアルコー
ルを使用した場合について説明したが、この他のアルコ
ールとして食品衛生法で認められているマンニトール,
ソルビトール,グリセロール等のアルコール類が使用し
得ることは勿論である。
ルを使用した場合について説明したが、この他のアルコ
ールとして食品衛生法で認められているマンニトール,
ソルビトール,グリセロール等のアルコール類が使用し
得ることは勿論である。
また、上記実施例では、乾燥タピオカパールのバラ状凍
結法について説明したが、米,麦,さつまいもやじゃが
いも等のいも類から採取される食用でん粉を原料とする
粒子状の各種加工食品も、いも類の一種であるキャッサ
バから採取されるタピオカと同様に加熱後表面に粘性を
有するので、上述の乾燥タピオカパールのバラ状凍結法
と同様の処理を施すことにより、バラ状に凍結すること
ができる。
結法について説明したが、米,麦,さつまいもやじゃが
いも等のいも類から採取される食用でん粉を原料とする
粒子状の各種加工食品も、いも類の一種であるキャッサ
バから採取されるタピオカと同様に加熱後表面に粘性を
有するので、上述の乾燥タピオカパールのバラ状凍結法
と同様の処理を施すことにより、バラ状に凍結すること
ができる。
本発明は以上のように、でん粉を原料とする粒子を湯中
で沸騰処理した後、該粒子をアルコール溶液に浸漬して
表面処理をし、次いで水洗いし、さらに攪拌しながら急
速に凍結させるので、完全にバラ化されたバラ状食品
(I.Q.F化)を得ることができる。
で沸騰処理した後、該粒子をアルコール溶液に浸漬して
表面処理をし、次いで水洗いし、さらに攪拌しながら急
速に凍結させるので、完全にバラ化されたバラ状食品
(I.Q.F化)を得ることができる。
また、本発明方法で製造された食品は、調理加工済みで
あるから、簡単に必要量だけ使用できて無駄がなく、解
凍時間も短かくなる。
あるから、簡単に必要量だけ使用できて無駄がなく、解
凍時間も短かくなる。
さらにエチルアルコールを用いれば、それ自体が食品で
あり、残留等食品衛生上全く心配がない。
あり、残留等食品衛生上全く心配がない。
Claims (2)
- 【請求項1】でん粉を原料とする粒子を湯中で沸騰処理
した後、該粒子をアルコール溶液に浸漬して表面処理を
し、次いで水洗いし、さらに攪拌しながら急速に凍結さ
せることを特徴とするでん粉を原料とする粒子状食品の
バラ状凍結法。 - 【請求項2】前記アルコール溶液はエチルアルコール溶
液であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
でん粉を原料とする粒子状食品のバラ状凍結法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61049448A JPH0618508B2 (ja) | 1986-03-06 | 1986-03-06 | でん粉を原料とする粒子状食品のバラ状凍結法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61049448A JPH0618508B2 (ja) | 1986-03-06 | 1986-03-06 | でん粉を原料とする粒子状食品のバラ状凍結法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62205760A JPS62205760A (ja) | 1987-09-10 |
JPH0618508B2 true JPH0618508B2 (ja) | 1994-03-16 |
Family
ID=12831414
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61049448A Expired - Lifetime JPH0618508B2 (ja) | 1986-03-06 | 1986-03-06 | でん粉を原料とする粒子状食品のバラ状凍結法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0618508B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TW201336427A (zh) * | 2013-05-09 | 2013-09-16 | Fong Chen Frozen Food Co Ltd | 單凍即食珍珠粉圓的製造方法 |
CN108433009A (zh) * | 2018-01-26 | 2018-08-24 | 太仓鼎膳食品有限公司 | 一种速冻调制食品及其制作方法 |
-
1986
- 1986-03-06 JP JP61049448A patent/JPH0618508B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62205760A (ja) | 1987-09-10 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |