JPH06184960A - 羊毛繊維の染色方法 - Google Patents

羊毛繊維の染色方法

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JPH06184960A
JPH06184960A JP4354493A JP35449392A JPH06184960A JP H06184960 A JPH06184960 A JP H06184960A JP 4354493 A JP4354493 A JP 4354493A JP 35449392 A JP35449392 A JP 35449392A JP H06184960 A JPH06184960 A JP H06184960A
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wool fiber
dye
wool
anionic dye
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JP4354493A
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English (en)
Inventor
Michinobu Kaimori
道信 改森
Tadaatsu Sakurai
忠温 櫻井
Nobuo Harada
信夫 原田
Takashi Akiyama
隆 秋山
Yoshiya Matsuoka
美哉 松岡
Denshiro Matsushita
傳四郎 松下
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 羊毛繊維を染色するにあたり、アニオン系の
様々な染料の他に、耐光堅牢度の高い顔料や、蛍光色な
どの様々な色彩を有する顔料を用いることができ、これ
らの染料や顔料を用いて一定した条件のもとで羊毛繊維
を短時間で簡単に染色できるようにし、またデニム調の
ような濃淡や、色むらが生じるようにして羊毛繊維を染
色することも容易に行えるようにする。 【構成】 羊毛繊維を活性化処理し、浴比1:80,p
H2.31の条件下で染料(C.I.Acid Red
133)を2.4%owf作用させて26℃で60分
間染色した場合の染料吸尽率が20%以上になるように
羊毛繊維を改質し、この改質された羊毛繊維にアニオン
系色素をカチオン系樹脂を介して付着させ、その後、こ
のアニオン系色素を上記羊毛繊維に染着させて羊毛繊維
を染色するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、スライバー等の繊維
束,糸,織物,セーター等の製品等の状態における羊毛
繊維の染色方法に係り、特に、アニオン系の様々な染料
の他に顔料等を用いた場合においても、一定した条件の
もとで羊毛繊維を短時間で簡単に染色できる羊毛繊維の
染色方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、羊毛繊維を染色するにあたって
は、一般に、レベリング染料,ハーフミリング染料,ミ
リング染料,スーパーミリング染料等の酸性染料、1:
1型染料,1:2型スルホアミド染料,1:2型スルホ
ネート染料等の含金属染料、酸性媒染染料、反応性染料
等の各種アニオン系染料を使用し、煮沸もしくはこれに
近い温度で羊毛繊維を浸染したり、印捺後に100℃近
くの温度で蒸熱してプリントするようにしていた。
【0003】しかし、上記のようにして羊毛繊維を染色
する場合、使用できる染料の種類が限られ、特に、耐光
堅牢度の高い顔料や、蛍光色などの様々な色彩を有する
顔料を使用して、羊毛繊維を染色することができないと
いう問題があった。すなわち、羊毛繊維をカチオン化し
て、これに顔料を付着させても、色濃度が不足し、また
摩擦堅牢度も低く、実用価値の低いものしか得られなか
った。
【0004】また、羊毛繊維の染色に使用する染料の種
類によって最適な染色条件が異なっており、一定の条件
のもとで羊毛繊維を染色することができず、羊毛繊維の
染色に熟練を要する等の問題があった。
【0005】さらに、上記のような染料によって羊毛繊
維を浸染させた場合、羊毛繊維の内部まで染色されてし
まい、その染色に長い時間を要し、またデニム調のよう
な濃淡や、色むらが生じるようにして染色することが非
常に困難になる等の問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、羊毛繊維
を染色する場合における上記のような問題を解決するこ
とを課題とするものである。
【0007】すなわち、この発明においては、羊毛繊維
を染色するにあたり、アニオン系の様々な染料の他に、
耐光堅牢度の高い顔料や、蛍光色などの様々な色彩を有
する顔料を用いることができ、これらの染料や顔料を用
いて一定した条件のもとで羊毛繊維を短時間で簡単に染
色できるようにし、またデニム調のような濃淡や、色む
らが生じるようにして羊毛繊維を染色することも容易に
行えるようにすることを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】この発明においては、上
記のような課題を解決するため、羊毛繊維を活性化処理
し、浴比1:80,pH2.31の条件下で染料(C.
I.Acid Red133)を2.4%owf作用さ
せて26℃で60分間染色した場合における染料吸尽率
が20%以上になるように羊毛繊維を改質した後、この
ように改質された羊毛繊維にアニオン系色素をカチオン
系樹脂を介して付着させ、その後、このアニオン系色素
を、上記の改質された羊毛繊維に染着させるようにした
のである。
【0008】また、この発明においては、特にデニム調
の濃淡や、色むらが生じるようにして羊毛繊維を染色す
るため、羊毛繊維を活性化処理し、浴比1:80,pH
2.31の条件下で染料(C.I.Acid Red
133)を2.4%owf作用させて26℃で60分間
染色した場合における染料吸尽率が20%以上になるよ
うに羊毛繊維を改質した後、このように改質された羊毛
繊維にアニオン系色素をカチオン系樹脂を介して付着さ
せ、その後、このアニオン系色素を上記の改質された羊
毛繊維に染着させるにあたり、上記アニオン系色素を羊
毛繊維に染着させる前及び/又は染着させた後に、物理
的処理により上記アニオン系色素の一部を羊毛繊維から
脱落させるようにしたのである。
【0009】また、上記のようにデニム調の濃淡や、色
むらが生じるようにして羊毛繊維を染色するため、もう
一つの方法として、羊毛繊維を活性化処理し、浴比1:
80,pH2.31の条件下で染料(C.I.Acid
Red 133)を2.4%owf作用させて26℃
で60分間染色した場合における染料吸尽率が20%以
上になるように改質し、このように改質された羊毛繊維
にアニオン系色素をカチオン系樹脂を介して付着させた
後、上記カチオン系樹脂よりも強いカチオン性を有する
処理剤を加え、この処理剤により羊毛繊維に付着させた
上記アニオン系色素の一部を脱落させ、その後、羊毛繊
維に付着されて残留するアニオン系色素を羊毛繊維に染
着させるようにしたのである。
【0010】ここで、この発明において使用する羊毛繊
維は、スライバー等の繊維束,糸,織物,さらにセータ
ー等の製品等、いずれの段階のものであってもよい。
【0011】そして、このような羊毛繊維を活性化処理
して改質するにあたっては、羊毛繊維に対して公知の方
法による塩素化処理または塩素化樹脂加工処理,あるい
は酵素による処理,還元剤による処理,酸化処理を行う
ようにする。
【0012】また、このように改質された羊毛繊維にア
ニオン系色素を混合させたカチオン系樹脂を付着させる
にあたり、カチオン系樹脂としては、ポリアミドエピク
ロルヒドリン樹脂,ポリアミド樹脂,ポリアクリルアミ
ド樹脂等の公知のカチオン系樹脂を用いることができ
る。
【0013】一方、上記アニオン系色素としては、酸性
染料,含金属染料,酸性媒染染料,反応性染料等のアニ
オン系の染料に限らず、蛍光顔料等の様々なアニオン系
の顔料を使用することができる。
【0014】また、上記のように羊毛繊維にカチオン系
樹脂と一緒に付着させたアニオン系色素を染着するにあ
たり、アニオン系色素が染着力の高い染料などの場合に
は、例えば、上記の羊毛繊維をスチーミング等により高
温処理して、アニオン系色素を上記の羊毛繊維に染着さ
せることができる。
【0015】一方、上記アニオン系色素が顔料のように
染着力が低いものである場合には、上記のようにアニオ
ン系色素が付着された羊毛繊維を樹脂でコーティングし
て、アニオン系色素を羊毛繊維に強固に付着、すなわち
染着させるようにする。なお、この場合、コーティング
する樹脂としては、アクリル樹脂等を使用することがで
きる。
【0016】また、セーター等の製品の状態で羊毛繊維
を染色する場合において、上記のアニオン系色素が混合
されたカチオン系樹脂を、セーター等の製品における生
地だけではなく、縫い目等の構造的に付着しにくい部分
にも付着させて、縫い目等の部分も染色するためには、
活性化処理された羊毛繊維に対して、最初はpH低くし
ておき、その後、アルカリ剤を徐々に投入してpHを次
第に高めるようにし、これによってカチオン系樹脂を介
してアニオン系色素をセーター等の製品における羊毛繊
維に徐々に付着させるようにすることが好ましい。
【0017】また、上記のように羊毛繊維をデニム調の
ような濃淡や、色むらが生じるように染色するにあた
り、アニオン系色素を羊毛繊維に染着させる前に、物理
的処理によって上記アニオン系色素の一部を羊毛繊維か
ら脱落させるにあたっては、アニオン系色素を染着させ
る前の羊毛繊維に対してタンブラー処理等を行うように
し、またアニオン系色素を羊毛繊維に染着させた後に、
物理的処理によって上記アニオン系色素の一部を羊毛繊
維から脱落させるにあたっては、アニオン系色素が染着
された羊毛繊維をやすりやサンドペーパー等で研磨し、
いわゆるサンディングによって、アニオン系色素の一部
を羊毛繊維から脱落させるようにすることができる。
【0018】
【作用】この発明に係る羊毛繊維の染色方法において
は、羊毛繊維を活性化処理して、浴比1:80,pH
2.31の条件下で、染料(C.I.Acid Red
133)を2.4%owf作用させて26℃で60分
間染色した場合における染料吸尽率が20%以上になる
ように改質したため、羊毛繊維の表面が強くアニオン化
される。
【0019】そして、このように改質されてアニオン化
した羊毛繊維に、アニオン系色素を混合させたカチオン
系樹脂を付着させるようにすると、どの様なタイプのア
ニオン系色素であっても、カチオン系樹脂を介してアニ
オン化した羊毛繊維に選択的にうまく付着されるように
なる。また、このようにカチオン系樹脂を介してアニオ
ン系色素を羊毛繊維に付着させるため、カチオン系樹脂
によってアニオン系色素の動きが拘束され、羊毛繊維の
内部までアニオン系色素が浸透されず、羊毛繊維の表面
にアニオン系色素が付着されるようになる。
【0020】そして、このように羊毛繊維の表面にカチ
オン系樹脂と混合されて付着したアニオン系色素を上記
の改質された羊毛繊維に染着させるようにしたため、様
々なアニオン系染料の他に、一般には羊毛繊維に染着さ
れない耐光堅牢度の高い顔料や、蛍光色などの様々な色
彩を有する顔料を用いて、羊毛繊維を染色することがで
きると共に、これらのアニオン系染料や顔料を用いて、
低温のもとでも羊毛繊維を短時間で簡単に染色できるよ
うになる。
【0021】また、この発明に係る羊毛繊維の染色方法
においては、改質された羊毛繊維にカチオン系樹脂を介
してアニオン系色素を付着させるにあたり、pHが低い
条件下ほど、改質された羊毛繊維におけるアニオン化の
度合いが弱まり、カチオン系樹脂を介してアニオン系色
素がこの羊毛繊維に徐々に付着されるようになる。この
ため、セーター等の製品の状態で羊毛繊維を染色する場
合に、最初はpH低くしておき、その後、アルカリ剤を
徐々に投入してpHを次第に高めることによって、セー
ター等の製品における生地だけでなく、縫い目等の構造
的に付着しにくい部分にも、上記のアニオン系色素がカ
チオン系樹脂を介して徐々に付着されるようになる。
【0022】また、この発明に係る羊毛繊維の染色方法
においては、上記のようにアニオン系色素が羊毛繊維の
内部まで浸透されず、羊毛繊維の表面に付着されるた
め、アニオン系色素を羊毛繊維に染着させる前及び/又
は染着させた後に物理的処理を行い、あるいは、アニオ
ン系色素を混合させたカチオン系樹脂を羊毛繊維に付着
させた後、上記のカチオン系樹脂よりも強いカチオン性
を有する処理剤を加えることにより、上記アニオン系色
素の一部を上記羊毛繊維の表面から簡単に脱落させるこ
とができ、デニム調のような濃淡や、色むらが生じるよ
うにして羊毛繊維を染色することも容易に行えるように
なる。
【0023】
【実施例】以下、この発明の実施例に係る羊毛繊維の染
色方法について具体的に説明すると共に、比較例を挙げ
て、この実施例に係る羊毛繊維の染色方法が優れている
ことを明らかにする。
【0024】(実施例1)この実施例においては、繊度
が21μmの羊毛繊維からなる60番双糸を用いて、規
格経糸密度及び規格緯糸密度が各々68本/インチにな
るようにして、規格幅180cmの2/2の綾織物を製
織し、このように製織された綾織物を洗絨した後、連続
煮絨した。
【0025】そして、このように煮絨した綾織物に対
し、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム(ハイライトG
60GW,日産化学社製)を用い、有効塩素1.0%o
wfを作用させて塩素化処理した後、さらにこの綾織物
に亜硫酸ソーダを0.5%owf作用させて脱塩処理を
行い、上記綾織物における羊毛繊維を改質させた。
【0026】ここで、このように改質された綾織物に対
して、浴比1:80,pH2.31の条件下で、染料
(C.I.Acid Red 133)を2.4%ow
f作用させて26℃で60分間染色し、この羊毛繊維の
染料吸尽率を調べた結果、このように改質された羊毛繊
維の染料吸尽率は35%であった。
【0027】次に、上記のように改質された綾織物に、
カチオン系樹脂と一緒にアニオン系色素を付着させるに
あたり、この実施例においては、アニオン系色素とし
て、含金属染料Lanasan Yellow CF
(Sandoz社製)と、含金属染料Lanasan
Red CF(Sandoz社製)と、含金属染料La
nasan Blue CF(Sandoz社製)とを
用い、またカチオン系樹脂としては、ポリアミドエピク
ロルヒドリン樹脂(Pollamin XC300,東
邦化学社製)を用いるようにした。
【0028】そして、上記の改質された綾織物に対し、
浴比1:20,40℃の条件下で10分間、上記の含金
属染料Lanasan Yellow CFを0.4%
owf、Lanasan Red CFを0.3%ow
f、Lanasan Blue CFを0.3%ow
f、上記カチオン系樹脂Pollamin XC300
を1.5%owf作用させて、これらのアニオン系色素
をカチオン系樹脂と一緒に綾織物に付着させた。
【0029】次に、このようにしてアニオン系色素が付
着された綾織物を乾絨させた後、この綾織物を100℃
で40分間スチーミングし、上記アニオン系色素を綾織
物に染着させた後、上記綾織物に剪毛、刷毛、釜蒸絨を
行ってサージを仕上げた。
【0030】このようにして仕上げたサージにおいて
は、上記アニオン系色素が羊毛繊維の表面に充分に染着
されていた。
【0031】(比較例1)この比較例においては、上記
実施例1において羊毛繊維を塩素化処理する工程と脱塩
処理する工程とを省いて羊毛繊維を改質しないように
し、それ以外は、上記実施例1の場合と同様にして、羊
毛繊維にカチオン系樹脂と一緒にアニオン系色素を付着
させるようにした。
【0032】しかし、このように改質されていない羊毛
繊維にカチオン系樹脂と一緒にアニオン系色素を付着さ
せるようにした場合、アニオン系色素の大部分は染液中
に残留したままで、羊毛繊維にはほとんど付着されなか
った。
【0033】(実施例2)この実施例においては、繊度
が22μmの羊毛繊維からなる48番双糸を綛の状態に
し、浴比1:20,pH8.5の条件下で、Na2 SO
3 を5%owf作用させて50℃で30分間処理し、次
いで、上記のように処理した糸に対して、浴比1:2
0,pH7の条件下で、酵素(プロチン Aー3L,大
和化学社製)を5%owf作用させて50℃で60分間
処理し、上記糸における羊毛繊維を改質させた。
【0034】ここで、このように改質された糸に対し
て、浴比1:80,pH2.31の条件下で、染料
(C.I.Acid Red 133)を2.4%ow
f作用させて26℃で60分間染色し、その羊毛繊維の
染料吸尽率を調べた結果、このように改質された羊毛繊
維の染料吸尽率は32%であった。
【0035】次に、上記のように改質された糸に、カチ
オン系樹脂と一緒にアニオン系色素を付着させるにあた
り、アニオン系色素として、酸性染料C.I.Acid
Red 215を用いる一方、カチオン系樹脂とし
て、ポリアミノ−ポリアミド樹脂(ハーキュレス社製)
を用いるようにした。
【0036】そして、上記のように改質された糸に対
し、浴比1:20,40℃の条件下で10分間、上記の
酸性染料C.I.Acid Red 215を1.0%
owf、上記ポリアミノポリアミド樹脂を2.0%ow
f作用させて、このアニオン系色素をカチオン系樹脂と
一緒に上記糸に付着させた。
【0037】次に、このようにアニオン系色素が付着さ
れた糸を脱水乾燥させた後、この糸を100℃で40分
間スチーミングして、上記アニオン系色素を羊毛繊維に
染着させるようにした。
【0038】このようにして得られた糸においては、そ
の羊毛繊維の表面にアニオン系色素の色である赤色がき
れいに染着されていた。
【0039】(比較例2)この比較例においては、上記
実施例2において羊毛繊維を活性化処理する工程を省い
て、羊毛繊維を改質させないようにし、それ以外は、上
記実施例2の場合と同様にして、羊毛繊維にカチオン系
樹脂と一緒にアニオン系色素を付着させるようにした。
【0040】しかし、このように改質されていない羊毛
繊維の糸にカチオン系樹脂と一緒にアニオン系色素を付
着させるようにした場合、アニオン系色素の大部分は染
液中に残留したままで、羊毛繊維にはほとんど付着され
なかった。
【0041】(実施例3)この実施例においては、繊度
が22μmの羊毛繊維で構成された48番双糸をパッケ
ージの状態にして、有効塩素2.0%owfを作用させ
て塩素化処理し、この糸における羊毛繊維を改質させ
た。
【0042】ここで、このように改質された糸に対し
て、浴比1:80,pH2.31の条件下で、染料
(C.I.Acid Red 133)を2.4%ow
f作用させて26℃で60分間染色し、その羊毛繊維の
染料吸尽率を調べた結果、このように改質された羊毛繊
維の染料吸尽率は53%であった。
【0043】次に、上記のように改質された糸に、カチ
オン系樹脂と一緒にアニオン系色素を付着させるにあた
り、アニオン系色素として、顔料WS Yellow
3G−E(東洋インキ社製)を用いる一方、カチオン系
樹脂として、ポリアミド樹脂(Synthemide
K−250,東海製油社製)を用いるようにした。
【0044】そして、上記の改質された糸に対して、浴
比1:6,40℃の条件下で10分間、上記の顔料WS
Yellow 3G−Eを3.0%owf、上記カチ
オン系樹脂Synthemide K−250を2.0
%owf作用させて、上記のアニオン系色素をカチオン
系樹脂と一緒に糸に付着させた。
【0045】次に、このようにアニオン系色素が付着さ
れた糸に対して、浴比1:6,40℃の条件下で、アク
リル系樹脂(ラクゾール AC−400,洛東化成社
製)5.0%owfを10分間作用させて、羊毛繊維の
表面を上記のアクリル系樹脂でコートし、上記のアニオ
ン系色素を羊毛繊維に染着させるようにした。
【0046】このようにして染色した場合、アニオン系
色素として顔料を使用したにも拘らず、得られた糸にお
ける羊毛繊維の表面に顔料が充分に染着されていた。
【0047】(比較例3)この比較例においては、上記
実施例3において羊毛繊維を塩素化処理する工程を省い
て、羊毛繊維を改質させないようにし、それ以外は、上
記実施例3の場合と同様にして、羊毛繊維にカチオン系
樹脂と一緒にアニオン系色素を付着させるようにした。
【0048】しかし、このように改質されていない羊毛
繊維にカチオン系樹脂と一緒にアニオン系色素を付着さ
せるようにした場合、アニオン系色素の大部分は染液中
に残留したままで、羊毛繊維にはほとんど付着されなか
った。
【0049】(実施例4)この実施例においては、繊度
が22μmの羊毛繊維で構成された48番双糸をパッケ
ージの状態にし、H22 が20cc/l,Na2 CO
3 が2g/lの割合で含まれた処理液を50℃で60分
間作用させて、この糸における羊毛繊維を改質させた。
【0050】ここで、このように改質された糸に対し
て、浴比1:80,pH2.31の条件下で、染料
(C.I.Acid Red 133)を2.4%ow
f作用させて26℃で60分間染色し、その羊毛繊維の
染料吸尽率を調べた結果、このように改質された羊毛繊
維の染料吸尽率は24%であった。
【0051】次に、上記のように改質された糸に、カチ
オン系樹脂と一緒にアニオン系色素を付着させるにあた
り、アニオン系色素として、含金属染料Eryonyl
Blue M−RW(Ciba−Gaigy社製)を
用い、またカチオン系樹脂として、ポリアミドエピクロ
ルヒドリン樹脂(Pollamin XC300,東邦
化学社製)を用いるようにした。
【0052】そして、上記の改質された糸に対し、浴比
1:20,40℃の条件下で10分間、上記の含金属染
料Eryonyl Blue M−RWを2.0%ow
f、上記カチオン系樹脂Pollamin XC300
を1.5%owf作用させて、このアニオン系色素をカ
チオン系樹脂と一緒に上記糸に付着させた。
【0053】次に、上記のようにしてアニオン系色素を
付着させた糸に対し、2.0%ギ酸を加えて、90℃で
10分間高温処理し、上記のアニオン系色素を羊毛繊維
に染着させた。
【0054】このようにして得られた糸においては、そ
の羊毛繊維の表面に上記のアニオン系色素が充分に染着
されていた。
【0055】(比較例4)この比較例においては、上記
実施例4において羊毛繊維を改質させる工程を省いて、
羊毛繊維を改質させないようにし、それ以外は、上記実
施例4の場合と同様にして、羊毛繊維にカチオン系樹脂
と一緒にアニオン系色素を付着させるようにした。
【0056】しかし、このように改質されていない羊毛
繊維にカチオン系樹脂と一緒にアニオン系色素を付着さ
せるようにした場合、アニオン系色素の大部分は染液中
に残留したままで、羊毛繊維にはほとんど付着されなか
った。
【0057】(比較例5)この比較例においては、改質
されていない羊毛繊維を用い、この羊毛繊維に対して、
カチオン剤(アピアゲン CL,洛東化成社製)を5%
owf、90%酢酸を1.5%owf作用させ、70℃
で20分間この羊毛繊維をカチオン化処理した。
【0058】そして、このようにカチオン化処理した羊
毛繊維に対して、顔料WS Violet F4B−6
(東洋インキ社製)を2.4%owf、無水ボウ硝を5
0owf作用させ、70℃で30分間かけて上記顔料を
この羊毛繊維に付着させるようにした。
【0059】次に、このように顔料を付着させた羊毛繊
維に対して、アクリル系樹脂(ラクゾール AC−40
0,洛東化成社製)5.0%owfを40℃で10分間
作用させて、上記羊毛繊維の表面をこのアクリル系樹脂
でコートした。
【0060】このようにすると、羊毛繊維に上記の顔料
が少し付着されて、この羊毛繊維が淡く着色されたが、
乾摩擦堅牢度及び湿摩擦堅牢度がいずれも2級以下で実
用上の価値低いものしか得られなかった。
【0061】また、上記のように羊毛繊維をカチオン化
処理した場合、羊毛繊維の染色に一般に用いられている
アニオン系染料では、この羊毛繊維を充分に染色するこ
とができなかった。
【0062】これに対して、この発明の実施例の方法で
羊毛繊維を染色すると、上記のように顔料及び羊毛繊維
の染色に一般に用いられているアニオン系染料のいずれ
を用いても、羊毛繊維が充分に着色され、また乾摩擦堅
牢度及び湿摩擦堅牢度のいずれも良好であり、いずれの
ものも乾摩擦堅牢度は4級、湿摩擦堅牢度は3級を確保
していた。
【0063】(実施例5)この実施例においては、繊度
が21μmの羊毛繊維を用いた60番双糸を編み立てて
製品化したセーターをドラム染色機内に入れ、ジクロロ
イソシアヌル酸ナトリウム(ハイライトG60GW,日
産化学社製)を用い、有効塩素1.0%owf作用させ
て上記セーターを塩素化処理した後、さらにこのセータ
ーに亜硫酸ソーダを0.5%owf作用させて脱塩処理
を行い、このセーターにおける羊毛繊維を改質した。
【0064】ここで、このように改質したセーターに対
して、浴比1:80,pH2.31の条件下で、染料
(C.I.Acid Red 133)を2.4%ow
f作用させて26℃で60分間染色し、その羊毛繊維の
染料吸尽率を調べた結果、このように改質された羊毛繊
維の染料吸尽率は35%であった。
【0065】次に、上記のように改質されたセーター
に、カチオン系樹脂と一緒にアニオン系色素を付着させ
るにあたり、アニオン系色素として、含金属染料Lan
asan Yellow CF(Sandoz社製)
と、含金属染料LanasanRed CF(Sand
oz社製)と、含金属染料Lanasan BlueC
F(Sandoz社製)とを用い、またカチオン系樹脂
として、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂(Poll
amin XC300,東邦化学社製)を用いるように
した。
【0066】そして、上記のように改質されたセーター
に対して、最初はpHを4.0に調整し、浴比1:1
0,常温の条件下で、上記の含金属染料Lanasan
Yellow CFを0.4%owf、Lanasa
n Red CFを0.3%owf、Lanasan
Blue CFを0.3%owf、上記カチオン系樹脂
Pollamin XC300を1.5%owf作用さ
せ、続けて上記ドラム染色機におけるドラムを回転させ
ながら、Na2 CO3 溶液を徐々に加え、30分間掛け
てpH7.5まで上昇させ、上記のアニオン系色素をカ
チオン系樹脂と一緒にこのセーターに徐々に付着させ、
さらにNa2 CO3 溶液を加えてpH8に調整し、この
状態で、上記のアニオン系色素を混合させたカチオン系
樹脂を上記セーターに10分間作用させて、アニオン系
色素をカチオン系樹脂と一緒にセーターに付着させた。
【0067】次いで、このようにアニオン系色素が付着
されたセーターを脱水し、乾燥させた後、このセーター
を100℃で30分間スチーミングして、上記のアニオ
ン系色素をセーターの羊毛繊維に染着させるようにし
た。
【0068】このようにして得られたセーターは、生地
だけでなく縫い目の部分における羊毛繊維にも上記のア
ニオン系色素が充分に染着されていた。
【0069】(実施例6)この実施例においては、繊度
が22μmの羊毛繊維のスライバーに対し、有効塩素
4.0%owf作用させて塩素化処理し、このスライバ
ーにおける羊毛繊維を改質させた。
【0070】ここで、このように改質されたスライバー
に対して、浴比1:80,pH2.31の条件下で、染
料(C.I.Acid Red 133)を2.4%o
wf作用させて26℃で60分間染色し、羊毛繊維の染
料吸尽率を調べた結果、このように改質された羊毛繊維
の染料吸尽率は95%であった。
【0071】そして、上記のように改質された羊毛繊維
を用いて48番双糸を得、この双糸を用いてセーターを
編み立てた。
【0072】次に、上記のように改質された羊毛繊維を
用いて編み立てたセーターに、カチオン系樹脂と一種に
アニオン系色素を付着させるにあたり、アニオン系色素
として、顔料WS Yellow 3G−E(東洋イン
キ社製)を用い、またカチオン系樹脂として、ポリアミ
ドエピクロルヒドリン樹脂(Pollamin XC3
00,東邦化学社製)を用いるようにした。
【0073】そして、上記のセーターをロータリー染色
機にいれ、最初はpH4.0に調整して、浴比1:1
0,常温の条件下で、上記の顔料WS Yellow
3G−Eを3.0%owf、上記のカチオン系樹脂Po
llamin XC300を1.5%owf作用させ、
その後、Na2 CO3 溶液を徐々に加えて、30分間掛
けてpH7.5まで上昇させ、このアニオン系色素をカ
チオン系樹脂と一緒にセーターに徐々に付着させ、さら
にNa2 CO3 溶液を加えてpH8に調整し、この状態
で、上記のアニオン系色素を混合したカチオン系樹脂を
セーターに10分間作用させて、アニオン系色素をカチ
オン系樹脂と一緒にこのセーターに付着させた。
【0074】次いで、上記のようにアニオン系色素が付
着されたセーターに対し、浴比1:6,40℃の条件下
で、アクリル系樹脂(ラクゾール AC−400,洛東
化成社製)5.0%owfを10分間作用させて、アニ
オン系色素が付着されたセーターの表面を上記樹脂でコ
ートし、セーターに付着された上記のアニオン系色素を
染着させるようにした。
【0075】このようにして得られたセーターにおいて
は、アニオン系色素として顔料を用いたにも拘らず、こ
の顔料が羊毛繊維に充分に染着されると共に、この顔料
が生地だけでなく縫い目の羊毛繊維にも充分に染着され
た。
【0076】(実施例7)この実施例においては、繊度
が22μmの羊毛繊維を用い、この羊毛繊維に対し、フ
ライスナー社製のスプリットパッド装置を用い、有効塩
素1.0%owfを作用させて塩素化処理し、さらにこ
の羊毛繊維に亜硫酸ソーダを0.5%owf作用させて
脱塩処理し、その後、この羊毛繊維を水洗、乾燥させ
て、改質された羊毛繊維を得た。
【0077】ここで、このように改質された羊毛繊維に
対して、浴比1:80,pH2.31の条件下で、染料
(C.I.Acid Red 133)を2.4%ow
f作用させて26℃で60分間染色し、この羊毛繊維の
染料吸尽率を調べた結果、このように改質された羊毛繊
維の染料吸尽率は43%であった。
【0078】そして、このように改質された羊毛繊維を
30%、黒に先染めした通常の羊毛繊維を70%用い
て、白黒の48番双糸の霜降り糸を得、さらに、この霜
降り糸を用いて平織物を得た。
【0079】次に、上記の平織物に対して、カチオン系
樹脂と一緒にアニオン系色素を付着させるにあたり、ア
ニオン系色素として、蛍光顔料WS Fluo Gre
enMG(東洋インキ社製)を用い、またカチオン系樹
脂として、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂(Pol
lamin XC300,東邦化学社製)を用いるよう
にした。
【0080】そして、上記の平織物に対し、浴比1:2
0,40℃の条件下で10分間、上記の蛍光顔料WS
Fluo Green MGを4.0%owf、上記カ
チオン系樹脂Pollamin XC300を1.5%
owf作用させて、アニオン系色素をカチオン系樹脂と
一緒に平織物に付着させるようにした。このようにする
と、この平織物における改質された羊毛繊維にだけアニ
オン系色素がカチオン系樹脂と一緒に付着された。
【0081】その後、このように改質された羊毛繊維に
アニオン系色素が付着された平織物に対し、浴比1:2
0,40℃の条件下で、アクリル系樹脂(ラクゾール
AC−400,洛東化成社製)5.0%owfを10分
間作用させて、平織物の表面を上記樹脂でコートし、上
記のアニオン系色素をこの平織物における改質された羊
毛繊維に染着させた。
【0082】このようにして得られた平織物において
は、上記のように改質された羊毛繊維の部分にだけ上記
アニオン系色素が染着されて、改質された羊毛繊維の部
分が蛍光色の緑色に染色される一方、黒で先染めされた
通常の羊毛繊維で構成された部分は、上記のアニオン系
色素によって染色されずに黒の状態で残り、蛍光色の緑
色と黒色とが混ざった霜降り調の平織物が得られた。
【0083】(実施例8)この実施例においては、繊度
が21μmの羊毛繊維からなる60番双糸を用いて、規
格経糸密度及び規格緯糸密度が各々68本/インチにな
るようにして、規格幅180cmの2/2の綾織物を製
織し、このように製織された綾織物を洗絨した後、連続
煮絨した。
【0084】そして、上記のように処理した綾織物に対
し、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム(ハイライトG
60GW,日産化学社製)を用い、有効塩素1.0%o
wfを作用させて塩素化処理し、さらにこの綾織物に亜
硫酸ソーダを0.5%owf作用させて脱塩処理を行
い、上記綾織物における羊毛繊維を改質させた。
【0085】ここで、このように改質された綾織物に対
し、浴比1:80,pH2.31の条件下で、染料
(C.I.Acid Red 133)を2.4%ow
f作用させて26℃で60分間染色し、その羊毛繊維の
染料吸尽率を調べた結果、このように改質された羊毛繊
維の染料吸尽率は35%であった。
【0086】次に、上記のように改質された綾織物に、
カチオン系樹脂と一緒にアニオン系色素を付着させるに
あたり、アニオン系色素として、含金属染料Lanas
anYellow CF(Sandoz社製)と、含金
属染料Lanasan Red CF(Sandoz社
製)と、含金属染料Lanasan Blue CF
(Sandoz社製)とを用い、またカチオン系樹脂と
して、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂(Polla
min XC300,東邦化学社製)を用いるようにし
た。
【0087】そして、上記の改質された綾織物に対し、
浴比1:20,40℃の条件下で10分間、上記の含金
属染料Lanasan Yellow CFを0.4%
owf、Lanasan Red CFを0.3%ow
f、Lanasan Blue CFを0.3%ow
f、上記カチオン系樹脂Pollamin XC300
を1.5%owf作用させて、これらのアニオン系色素
をカチオン系樹脂と一緒に綾織物に付着させた。
【0088】次に、このようにアニオン系色素が付着さ
れた綾織物を乾燥させた後、この綾織物をタンブラーに
入れて60分間処理した。このようにアニオン系色素が
付着された綾織物をタンブラーに入れて処理すると、こ
の綾織物の表面がこすれて、綾織物に付着されていたア
ニオン系色素の一部が脱落した。
【0089】このようにして綾織物に付着されていたア
ニオン系色素の一部を脱落させた後は、この綾織物を1
00℃で40分間スチーミングして、この綾織物に付着
されている上記アニオン系色素を染着させ、その後、こ
の綾織物に剪毛、刷毛、釜蒸絨を行ってサージを仕上げ
た。
【0090】このようにしてサージを仕上げると、上記
のようにアニオン系色素の一部が脱落され、しわ状の強
い染めむら有するデニム調のサージが得られた。
【0091】(実施例9)この実施例においては、繊度
が21μmの羊毛繊維からなる60番双糸を用いて、規
格経糸密度及び規格緯糸密度が各々68本/インチにな
るようにして、規格幅180cmの2/2の綾織物を製
織し、このように製織された綾織物を洗絨した後、連続
煮絨した。
【0092】そして、このように処理した綾織物に対
し、H22 が20cc/l,Na2CO3 が2g/l
の割合で含まれた処理液を50℃で60分間作用させた
後、この綾織物に対して、浴比1:20,pH7,50
℃の条件下で、酵素(プロチンAー3L,大和化学社
製)5.0%owfを60分間作用させて、この綾織物
における羊毛繊維を改質させた。
【0093】ここで、このように改質された綾織物に対
し、浴比1:80,pH2.31の条件下で、染料
(C.I.Acid Red 133)を2.4%ow
f作用させて26℃で60分間染色し、その羊毛繊維の
染料吸尽率を調べた結果、このように改質された羊毛繊
維の染料吸尽率は39%であった。
【0094】次に、上記のように改質された綾織物に、
カチオン系樹脂と一緒にアニオン系色素を付着させるに
あたり、アニオン系色素として、酸性染料C.I.Ac
idRed 215を用い、またカチオン系樹脂とし
て、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂(Pollam
in XC300,東邦化学社製)を用いるようにし
た。
【0095】そして、上記の改質された綾織物に対し、
浴比1:20,40℃の条件下で10分間、上記酸性染
料C.I.Acid Red 215を1.0%ow
f、上記カチオン系樹脂Pollamin XC300
を2.0%owf作用させて、アニオン系色素をカチオ
ン系樹脂と一緒にこの綾織物に付着させた。
【0096】次に、このようにアニオン系色素が付着さ
れた綾織物を脱水し、乾燥させた後、この綾織物を10
0℃で40分間スチーミングして、上記アニオン系色素
を綾織物に染着させた。
【0097】次いで、このようにアニオン系色素が染着
された綾織物を乾燥させた後、この綾織物の表面をサン
ディングし、この綾織物の表面に染着されたアニオン系
色素の一部を脱落させた。
【0098】そして、このようにアニオン系色素を一部
脱落させた綾織物に対し、剪毛,刷毛,釜蒸絨を行って
サージを仕上げたところ、アニオン系色素が全体に均一
なむら状に染着され、全体におとなしい濃淡に染色され
たデニム調のサージが得られた。
【0099】(実施例10)この実施例においては、繊
度が22μmの羊毛繊維からなる48番双糸をパッケー
ジの状態にして、有効塩素2.0%owfを作用させ
て、この糸を塩素化処理し、この糸における羊毛繊維を
改質させた。
【0100】ここで、このように改質させた糸に対し
て、浴比1:80,pH2.31の条件下で、染料
(C.I.Acid Red 133)を2.4%ow
f作用させて26℃で60分間染色し、この羊毛繊維の
染料吸尽率を調べた結果、このように改質された羊毛繊
維の染料吸尽率は49%であった。
【0101】次に、上記のように改質された糸に、カチ
オン系樹脂と一緒にアニオン系色素を付着させるにあた
り、アニオン系色素として、顔料WS Navy R−
3(東洋インキ社製)を用い、またカチオン系樹脂とし
て、ポリアクリルアミド樹脂(Mirbene 30
1,昭和高分子社製)を用いるようにした。
【0102】そして、上記の改質された糸に対し、浴比
1:8,40℃の条件下で10分間、上記顔料WS N
avy R−3を7.0%owf、上記カチオン系樹脂
Mirbene 301を2.0%owf作用させて、
上記のアニオン系色素をカチオン系樹脂と一緒にこの糸
に付着させた。
【0103】次いで、このようにアニオン系色素が付着
された糸に対して、浴比1:8,40℃の条件下で10
分間、上記のカチオン系樹脂より強いカチオン性を有す
る脱色剤(アビアゲン CL,洛東化成社製)を5.0
%owf作用させ、この糸にカチオン系樹脂と一緒に付
着された上記アニオン系色素の一部をこの脱色剤により
脱落させた。
【0104】そして、上記のようにアニオン系色素の一
部が脱落された糸に対し、浴比1:8,40℃の条件下
で、アクリル系樹脂(ラクゾール AC−400,洛東
化成社製)5.0%owfを10分間作用させて、この
糸の表面を上記樹脂でコートし、糸の表面に付着されて
残っているアニオン系色素を染着させた。
【0105】このようにして上記糸を染色すると、アニ
オン系色素の色が全体に均一なむら状に染着された濃淡
調の紺色糸が得られ、このようにして得られた糸を使用
して織物を仕上げたところ、全体におとなしい濃淡を有
するデニム調の織物が得られた。
【0106】(実施例11)この実施例においては、繊
度が21μmの羊毛繊維からなる60番双糸を用いて、
規格経糸密度及び規格緯糸密度が各々68本/インチに
なるようにして、規格幅180cmの2/2の綾織物を
製織し、このように製織された綾織物を洗絨した後、連
続煮絨した。
【0107】そして、このように処理した綾織物に対
し、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム(ハイライトG
60GW,日産化学社製)を用い、有効塩素1.0%o
wfを作用させて塩素化処理した後、さらにこの綾織物
に亜硫酸ソーダを0.5%owf作用させて脱塩処理を
行い、この綾織物における羊毛繊維を改質させた。
【0108】ここで、このように改質された綾織物に対
し、浴比1:80,pH2.31の条件下で、染料
(C.I.Acid Red 133)を2.4%ow
f作用させて26℃で60分間染色し、その羊毛繊維の
染料吸尽率を調べた結果、このように改質された綾織物
における羊毛繊維の染料吸尽率は35%であった。
【0109】次に、上記の改質された綾織物に、カチオ
ン系樹脂と一緒にアニオン系色素を付着させるにあた
り、アニオン系色素として、含金属染料Lanasan
Yellow CF(Sandoz社製)と、含金属
染料Lanasan RedCF(Sandoz社製)
と、含金属染料Lanasan Blue CF(Sa
ndoz社製)とを用い、またカチオン系樹脂として、
ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂(Pollamin
XC300,東邦化学社製)を用いるようにした。
【0110】そして、上記の改質された綾織物に対し、
上記の含金属染料LanasanYellow CFが
4g/l、Lanasan Red CFが3g/l、
Lanasan Blue CFが3g/l、上記カチ
オン系樹脂Pollamin XC300が5g/lの
割合で混合された処理液をパッド法により付与し、これ
らのアニオン系色素をカチオン系樹脂と一緒にこの綾織
物に付着させ、絞り率100%で絞った。
【0111】そして、このようにアニオン系色素が付着
された綾織物を乾燥させた後、この綾織物を100℃で
40分間スチーミングして、この綾織物に付着された上
記のアニオン系色素を染着させた。
【0112】次いで、このようにアニオン系色素が染着
された綾織物を乾燥した後、この綾織物の表面をサンデ
ィングし、この綾織物の表面に染着されたアニオン系色
素の一部を脱落させた。
【0113】そして、このようにアニオン系色素が一部
脱落された綾織物を釜蒸絨してサージを仕上げたとこ
ろ、アニオン系色素が全体に均一なむら状に染着され、
全体におとなしい濃淡を有するデニム調のサージが得ら
れた。
【0114】(実施例12)この実施例においては、繊
度が21μmの羊毛繊維を用いた60番双糸を編み立て
て製品化したセーターに対し、バドル染色機を用いて、
22 が20cc/l,Na2 CO3 が2g/lの割
合で含まれた処理液を50℃で60分間作用させて、こ
のセーターにおける羊毛繊維を改質させた。
【0115】ここで、このように改質されたセーターに
対し、浴比1:80,pH2.31の条件下で、染料
(C.I.Acid Red 133)を2.4%ow
f作用させて26℃で60分間染色し、その羊毛繊維の
染料吸尽率を調べた結果、このように改質されたセータ
ーにおける羊毛繊維の染料吸尽率は24%であった。
【0116】そして、このように改質されたセーターに
前染色を行った。ここで、上記のセーターに前染色を行
うにあたっては、最初はアンモニア水によってpHを
9.0に調整し、煮沸しながら上記セーターに青色染料
(Lanasol Blue8G,Ciba−Geig
y社製)を2.0%owf作用させ、pHが7.3より
低下した時点で、酢酸を30分間掛けて徐々に注入し、
最終的にpHが6となるようにして、上記セーターを青
色に前染色した。
【0117】次に、上記のようにして前染色されたセー
ターに、カチオン系樹脂と一緒にアニオン系色素を付着
させるにあたり、アニオン系色素として、顔料Ryud
ye−W Red GR(大日本インキ社製)を用い、
またカチオン系樹脂として、ポリアミド樹脂(Synt
hemide K−250,東海製油社製)を用いるよ
うにした。
【0118】そして、上記のように前染色されたセータ
ーに対し、浴比1:5,40℃の条件で10分間、上記
顔料Ryudye−W Red GRを5.0%ow
f、上記カチオン系樹脂Synthemide K−2
50を2.5%owf作用させて、アニオン系色素をカ
チオン系樹脂と一緒に上記セーターに付着させた。
【0119】次いで、このようにアニオン系色素が付着
されたセーターに対し、浴比1:5,40℃の条件下で
10分間、上記のカチオン系樹脂より強いカチオン性を
有する脱色剤(アビアゲン CL,洛東化成社製)を
3.0%owf作用させて、このセーターにカチオン系
樹脂と一緒に付着された上記アニオン系色素の一部をこ
の脱色剤によって脱落させた。
【0120】そして、このようにアニオン系色素が一部
脱落されたセーターをワッシャー中に入れ、ドラムを回
転させながら、このセーターに対してアクリル樹脂(ラ
クゾール AC−400,洛東化成社製)5.0%ow
fを10分間作用させて、このセーターの表面を上記樹
脂でコートし、セーターに残って付着されている上記の
アニオン系色素を染着させた後、このセーターを脱水し
て乾燥させた。
【0121】このようにして得られたセーターは、前染
色された青色の地色の上に、上記アニオン系色素の赤色
が全体に均一なむら状に染着され、地色の青色とアニオ
ン系色素による赤色とが全体に混ざり合った状態になっ
ていた。
【0122】(実施例13)この実施例においては、繊
度が22μmの羊毛繊維からなるスライバーに対して、
浴比1:10,pH8.5,50℃の条件下で30分
間、Na2 SO3 を5.0%owf作用させた後、さら
に、このスラーバーに対し、浴比1:10,pH7,5
0℃の条件下で60分間、酵素(プロチン Aー3L,
大和化学社製)を5.0%owf作用させて、このスラ
イバーの羊毛繊維を改質させた。
【0123】ここで、このように改質されたスライバー
に対して、浴比1:80,pH2.31の条件下で、染
料(C.I.Acid Red 133)を2.4%o
wf作用させて26℃で60分間染色し、羊毛繊維の染
料吸尽率を調べた結果、このように改質された羊毛繊維
の染料吸尽率は32%であった。
【0124】次に、このように改質された羊毛繊維のス
ライバーを45%、ポリエステル繊維のスライバーを5
5%用いて、48番双糸の混紡糸を得た。
【0125】次に、このようにして得た混紡糸を、パッ
ケージの状態にして前染色した。ここで、上記の混紡糸
を前染色するにあたっては、この混紡糸に対し、102
℃で40分間、染料C.I.Disperce Red
50を1.5%owf、染料C.I.Acid Re
d 276を0.7%owfと、染色助剤(Y.K.キ
ャリヤーOL,山川薬品社製)を5.0%owf作用さ
せて、混紡糸における羊毛繊維及びポリエステル繊維を
赤色に前染色した。
【0126】その後、このように前染色した混紡糸に対
して、洗剤(バンゾール 0−6,ニッコー技研製)1
g/lの処理液を80℃で10分間作用させてソーピン
グを行った。
【0127】次に、上記のようにソーピングした混紡糸
にカチオン系樹脂と一緒にアニオン系色素を付着させる
にあたり、アニオン系色素として、蛍光顔料WS Fl
uoGreen MG(東洋インキ社製)を用い、また
カチオン系樹脂として、ポリアミノ−ポリアミド樹脂
(ハーキュレス社製)を用いるようにした。
【0128】そして、上記のソーピングした混紡糸に対
し、浴比1:10,40℃の条件下で10分間、上記顔
料WS Fluo Green MGを4.0%ow
f、上記カチオン系樹脂を2.0%owf作用させて、
アニオン系色素をカチオン系樹脂と一緒にこの混紡糸に
付着させるようにした。
【0129】このようにして混紡糸にカチオン系樹脂と
一緒にアニオン系色素を付着させた場合、混紡糸中にお
いて前記のように改質された羊毛繊維の部分にだけアニ
オン系色素が付着され、ポリエステル繊維の部分にはア
ニオン系色素が付着されなかった。
【0130】次に、上記のようにアニオン系色素が改質
された羊毛繊維の部分に付着された混紡糸に対し、浴比
1:20,40℃の条件下で10分間、上記のカチオン
系樹脂より強いカチオン性を有する脱色剤(アビアゲン
CL,洛東化成社製)を3.0%owf作用させ、こ
の脱色剤により、混紡糸の改質された羊毛繊維に付着し
たアニオン系色素の一部を脱落させた。
【0131】そして、上記のように羊毛繊維に付着した
アニオン系色素の一部が脱落された混紡糸に対し、浴比
1:10,40℃の条件下で10分間、アクリル樹脂
(ラクゾール AC−400,洛東化成社製)5.0%
owfを作用させて、この混紡糸の表面を上記樹脂でコ
ートし、羊毛繊維に付着しているアニオン系色素を染着
させた。
【0132】この結果、前染色により赤色に染色された
ポリエステル繊維と、前染色による赤色の上にアニオン
系色素である顔料の緑色の蛍光色が全体に均一なむら状
に染着された羊毛繊維とが混ざりあった特異な色彩を有
する混紡糸が得られた。
【0133】(実施例14)この実施例においては、繊
度が22μmの羊毛繊維を用い、この羊毛繊維に対し、
フライスナー社製のスプリットパッド装置を用いテ、有
効塩素1.0%owfを作用させて塩素化処理し、さら
にこの羊毛繊維に亜硫酸ソーダを0.5%owf作用さ
せて脱塩処理し、その後、この羊毛繊維を水洗、乾燥さ
せて、改質された羊毛繊維を得た。
【0134】ここで、このように改質された羊毛繊維に
対して、浴比1:80,pH2.31の条件下で、染料
(C.I.Acid Red 133)を2.4%ow
f作用させて26℃で60分間染色し、この羊毛繊維の
染料吸尽率を調べた結果、このように改質された羊毛繊
維の染料吸尽率は43%であった。
【0135】そして、このように改質された羊毛繊維を
用いた48番双糸と、改質されていない通常の羊毛繊維
を用いた48番双糸とを混用して平織物を得た。
【0136】次に、このようにして得た平織物におい
て、改質された羊毛繊維にカチオン系樹脂と一緒にアニ
オン系色素を付着させるにあたり、この実施例において
は、アニオン系色素として、青色の反応性染料(Lan
asol Blue 8G,Ciba−Geigy社
製)を用い、またカチオン系樹脂として、ポリアミドエ
ピクロルヒドリン樹脂(Pollamin XC30
0,東邦化学社製)を用いるようにした。
【0137】そして、上記の平織物に対し、浴比1:2
0,40℃の条件下で30分間、上記の青色染料Lan
asol Blue 8Gを1.0%owf、上記のカ
チオン系樹脂Pollamin XC300を2.0%
owf作用させて、アニオン系色素をカチオン系樹脂と
一緒にこの平織物に付着させるようにした。
【0138】このようにして平織物にカチオン系樹脂と
一緒にアニオン系色素を付着させた場合、この平織物中
において前記のように改質された羊毛繊維の部分にだけ
アニオン系色素が付着され、改質されていない通常の羊
毛繊維の部分にはアニオン系色素が付着されなかった。
【0139】次に、上記のようにアニオン系色素が改質
された羊毛繊維の部分に付着された平織物に対し、浴比
1:20,40℃の条件下で10分間、上記のカチオン
系樹脂より強いカチオン性を有する脱色剤(アビアゲン
CL,洛東化成社製)を3.0%owf作用させ、こ
の脱色剤により、上記平織物において改質された羊毛繊
維の部分に付着しているアニオン系色素の一部を脱落さ
せた。
【0140】そして、上記のように改質された羊毛繊維
に付着したアニオン系色素の一部が脱落された平織物に
対し、90℃の条件下で10分間、ギ酸を3%owf作
用させ、この平織物において改質された羊毛繊維に付着
して残っているアニオン系色素を染着させた。
【0141】この結果、改質されていない通常の羊毛繊
維の部分は白で、改質された羊毛繊維の部分はブルーの
均一なむら状になり、白地とブルーの均一なむら状にな
った新規な平織物がが得られた。
【0142】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明に係る羊
毛繊維の染色方法においては、羊毛繊維を活性化処理し
て、浴比1:80,pH2.31の条件下で、染料
(C.I.Acid Red 133)を2.4%ow
f作用させて26℃で60分間染色した場合における染
料吸尽率が20%以上になるように改質し、このように
改質されて羊毛繊維に、アニオン系色素を混合させたカ
チオン系樹脂を付着させるようにしたため、上記の改質
により羊毛繊維がアニオン化され、このようにアニオン
化された羊毛繊維に対し、上記のカチオン系樹脂を介し
て様々なアニオン系の染料の他、耐光堅牢度の高い顔料
や、蛍光色などの様々な色彩を有する顔料を一定した条
件のもとで簡単に染色できるようになった。
【0143】また、この発明に係る羊毛繊維の染色方法
においては、上記のように改質された羊毛繊維に、カチ
オン系樹脂を介してアニオン系色素を付着させるため、
カチオン系樹脂によってアニオン系色素の動きが拘束さ
れ、羊毛繊維の内部までアニオン系色素が浸透されず、
羊毛繊維の表面にだけアニオン系色素を付着させて染色
することができ、その染色が短時間で行えるようになっ
た。
【0144】さらに、この発明に係る羊毛繊維の染色方
法においては、上記のように羊毛繊維の表面にだけアニ
オン系色素を付着させて染色することができるため、ア
ニオン系色素を羊毛繊維に染着させる前及び/又は染着
させた後に、物理的処理を行い、あるいは、アニオン系
色素を混合させたカチオン系樹脂を羊毛繊維に付着させ
た後、上記のカチオン系樹脂よりも強いカチオン性を有
する処理剤を加えることにより、上記アニオン系色素の
一部を上記羊毛繊維の表面から簡単に脱落させることが
でき、デニム調の濃淡や、色むらが生じるようにして羊
毛繊維を染色することも容易に行えるようになった。
【0145】さらに、この発明に係る羊毛繊維の染色方
法においては、上記のように活性化処理されてアニオン
化した羊毛繊維に対し、アニオン系色素をカチオン系樹
脂と混合させて付着させるようにしたため、pHが低い
条件下ほど活性化処理された羊毛繊維におけるアニオン
化が弱まり、カチオン系樹脂と混合されたアニオン系色
素を羊毛繊維に徐々に付着させることもできるようにな
った。
【0146】このため、上記のように改質された羊毛繊
維をセーター等の製品の状態で染色する場合に、最初は
pHを低くしておき、その後、アルカリ剤を徐々に投入
してpHを次第に高めることにより、セーター等の製品
における生地だけでなく縫い目等の構造的に付着しにく
い部分にも、上記のアニオン系色素を確実に付着させて
染色することができるようになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋山 隆 大阪市北区梅田一丁目2番2号 鐘紡株式 会社内 (72)発明者 松岡 美哉 三重県鈴鹿市庄野羽山四丁目1番1号 鐘 紡株式会社羊毛研究所内 (72)発明者 松下 傳四郎 大阪市北区梅田一丁目2番2号 鐘紡株式 会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 羊毛繊維を活性化処理し、浴比1:8
    0,pH2.31の条件下で染料(C.I.Acid
    Red 133)を2.4%owf作用させて26℃で
    60分間染色した場合における染料吸尽率が20%以上
    になるように羊毛繊維を改質した後、このように改質さ
    れた羊毛繊維にアニオン系色素をカチオン系樹脂を介し
    て付着させ、その後、このアニオン系色素を上記の改質
    された羊毛繊維に染着させることを特徴とする羊毛繊維
    の染色方法。
  2. 【請求項2】 羊毛繊維を活性化処理し、浴比1:8
    0,pH2.31の条件下で染料(C.I.Acid
    Red 133)を2.4%owf作用させて26℃で
    60分間染色した場合における染料吸尽率が20%以上
    になるように羊毛繊維を改質した後、このように改質さ
    れた羊毛繊維にアニオン系色素をカチオン系樹脂を介し
    て付着させ、その後、このアニオン系色素を上記の改質
    された羊毛繊維に染着させるにあたり、上記アニオン系
    色素を羊毛繊維に染着させる前及び/又は染着させた後
    に、物理的処理により上記アニオン系色素の一部を羊毛
    繊維から脱落させることを特徴とする羊毛繊維の染色方
    法。
  3. 【請求項3】 羊毛繊維を活性化処理し、浴比1:8
    0,pH2.31の条件下で染料(C.I.Acid
    Red 133)を2.4%owf作用させて26℃で
    60分間染色した場合における染料吸尽率が20%以上
    になるように改質し、このように改質された羊毛繊維に
    アニオン系色素をカチオン系樹脂を介して付着させた
    後、上記カチオン系樹脂よりも強いカチオン性を有する
    処理剤を加え、この処理剤により羊毛繊維に付着させた
    上記アニオン系色素の一部を脱落させ、その後、羊毛繊
    維に付着されて残留するアニオン系色素を羊毛繊維に染
    着させることを特徴とする羊毛繊維の染色方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007518884A (ja) * 2003-09-18 2007-07-12 マルワ インダストリーズ リミテッド ウール及びウール混合物のインジゴ染色方法
CN106758315A (zh) * 2016-12-06 2017-05-31 南京九致信息科技有限公司 海藻糖改性羊毛纤维的染色方法
CN110714343A (zh) * 2019-11-01 2020-01-21 华纺股份有限公司 一种家纺成品的仿旧染色方法

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