JPH06184699A - 高腐食疲労強度ステンレス鋼 - Google Patents
高腐食疲労強度ステンレス鋼Info
- Publication number
- JPH06184699A JPH06184699A JP35607192A JP35607192A JPH06184699A JP H06184699 A JPH06184699 A JP H06184699A JP 35607192 A JP35607192 A JP 35607192A JP 35607192 A JP35607192 A JP 35607192A JP H06184699 A JPH06184699 A JP H06184699A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel
- stainless steel
- phase
- strength
- fatigue strength
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 C 0.08%以下,Si 0.2〜2%,
Mn 0.2〜2%,Ni 3〜6%,Cr 17〜2
5%,Mo 1〜4%,Cu 0.5〜4%,W0.5
〜3%,N 0.1〜0.3%,Nb 0.03〜0.
16%,V:0.01〜0.21%,残部実質的にFe
からなり、 Nb+0.5V≦0.225(%) Nb+0.1V≧0.041(%) を満たす化学組成を有し、オーステナイト相とδ−フエ
ライト相(δ−フエライト相 30〜60面積%)から
なる二相組織を有するステンレス鋼。所望により、T
i,Al,Zr,Coの1種ないし2種以上の元素が適
量添加される。 【効果】 強度、靱性、耐食性にすぐれ、高度の腐食疲
労強度を有する。製紙用サクシヨンロールのスリーブ材
等として好適である。
Mn 0.2〜2%,Ni 3〜6%,Cr 17〜2
5%,Mo 1〜4%,Cu 0.5〜4%,W0.5
〜3%,N 0.1〜0.3%,Nb 0.03〜0.
16%,V:0.01〜0.21%,残部実質的にFe
からなり、 Nb+0.5V≦0.225(%) Nb+0.1V≧0.041(%) を満たす化学組成を有し、オーステナイト相とδ−フエ
ライト相(δ−フエライト相 30〜60面積%)から
なる二相組織を有するステンレス鋼。所望により、T
i,Al,Zr,Coの1種ないし2種以上の元素が適
量添加される。 【効果】 強度、靱性、耐食性にすぐれ、高度の腐食疲
労強度を有する。製紙用サクシヨンロールのスリーブ材
等として好適である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製紙機のサクシヨンロ
ール材料等として有用な、高耐力、高耐食性を有する、
腐食疲労強度にすぐれたステンレス鋼に関する。
ール材料等として有用な、高耐力、高耐食性を有する、
腐食疲労強度にすぐれたステンレス鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】製紙工程における抄紙された湿潤紙を脱
水処理するサクシヨンロールの胴部材(スリーブ)は、
湿潤紙から搾出される水分(白水と称される)を吸引排
除する多数の小孔(サクシヨンホール)が約20〜50
%(面積)の開口率(ロール1本当りの孔数は数十萬個
にも及ぶ)を以て分散穿設された中空円筒状部材であ
る。サクシヨンロールのスリーブは、その材料特性とし
て湿潤紙から搾出される白水(塩素イオンCl- や硫酸
イオンSO4 --等を含む強酸性腐食液である)に対する
腐食抵抗性と、湿潤紙から白水を搾出するためのプレス
ロールの押圧力(ニツプ圧)の反復負荷に耐え得る強
度、およびその腐食因子と繰り返し応力の重量作用によ
る腐食疲労に対する抵抗性を兼ね備えたものであること
が必要である。
水処理するサクシヨンロールの胴部材(スリーブ)は、
湿潤紙から搾出される水分(白水と称される)を吸引排
除する多数の小孔(サクシヨンホール)が約20〜50
%(面積)の開口率(ロール1本当りの孔数は数十萬個
にも及ぶ)を以て分散穿設された中空円筒状部材であ
る。サクシヨンロールのスリーブは、その材料特性とし
て湿潤紙から搾出される白水(塩素イオンCl- や硫酸
イオンSO4 --等を含む強酸性腐食液である)に対する
腐食抵抗性と、湿潤紙から白水を搾出するためのプレス
ロールの押圧力(ニツプ圧)の反復負荷に耐え得る強
度、およびその腐食因子と繰り返し応力の重量作用によ
る腐食疲労に対する抵抗性を兼ね備えたものであること
が必要である。
【0003】従来より、上記サクシヨンロールのスリー
ブ材料として、二相ステンレス鋼(JIS G4307
SUS329J1,G5121 SCS13A,同S
CS14A等)が使用されてきた。二相ステンレス鋼
は、延性に富むオーステナイト相と、強度の高いδ−フ
エライト相とがほぼ等量に混在した二相組織であること
による高強度と高靱性を備えた耐食合金である。その二
相ステンレス鋼の材料特性について、強度、耐食性、腐
食疲労強度等の改善を目的として、例えばCo,Cu等
を添加したもの(特公昭60−59291号公報)、M
o含有量を富化したもの(特公昭62−8505号公
報)、あるいはCo,Cu,N等を添加したもの(特公
平2−32343号公報)等が提案されている。
ブ材料として、二相ステンレス鋼(JIS G4307
SUS329J1,G5121 SCS13A,同S
CS14A等)が使用されてきた。二相ステンレス鋼
は、延性に富むオーステナイト相と、強度の高いδ−フ
エライト相とがほぼ等量に混在した二相組織であること
による高強度と高靱性を備えた耐食合金である。その二
相ステンレス鋼の材料特性について、強度、耐食性、腐
食疲労強度等の改善を目的として、例えばCo,Cu等
を添加したもの(特公昭60−59291号公報)、M
o含有量を富化したもの(特公昭62−8505号公
報)、あるいはCo,Cu,N等を添加したもの(特公
平2−32343号公報)等が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近時、製紙工程ではラ
インの高速度化がますます進められ、これに伴いサクシ
ヨンロールのスリーブの負荷はますます大きくなつてい
る。この高速度ライン操業においてサクシヨンロールの
折損事故等を防止し、安定な使用を確保するために、そ
のロールスリーブとしてより高い腐食疲労強度を有する
ものが要求されている。サクシヨンロールの高腐食疲労
強度化を実現するには、耐食性、殊に孔食等の局部腐食
に対する抵抗性や靱性等を損なうことなく、強度を高め
ることが必要である。そこで、本発明は、上記高負荷操
業に供されるサクシヨンロールのスリーブをはじめ、耐
食性、強度、靱性等にすぐれ、高腐食疲労強度を有する
ことを要求される各種構造材料として有用なステンレス
鋼を提供しようとするものである。
インの高速度化がますます進められ、これに伴いサクシ
ヨンロールのスリーブの負荷はますます大きくなつてい
る。この高速度ライン操業においてサクシヨンロールの
折損事故等を防止し、安定な使用を確保するために、そ
のロールスリーブとしてより高い腐食疲労強度を有する
ものが要求されている。サクシヨンロールの高腐食疲労
強度化を実現するには、耐食性、殊に孔食等の局部腐食
に対する抵抗性や靱性等を損なうことなく、強度を高め
ることが必要である。そこで、本発明は、上記高負荷操
業に供されるサクシヨンロールのスリーブをはじめ、耐
食性、強度、靱性等にすぐれ、高腐食疲労強度を有する
ことを要求される各種構造材料として有用なステンレス
鋼を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のステンレス鋼
は、C:0.08%以下,Si:0.2〜2%,Mn:
0.2〜2%,Ni:3〜6%,Cr:17〜25%,
Mo:1〜4%,Cu:0.5〜4%,W:0.5〜3
%,N:0.1〜0.3%,Nb:0.03〜0.16
%,V:0.01〜0.21%,残部実質的にFeから
なり、オーステナイト相と、30〜60%(面積)のδ
−フエライト相からなる二相組織を有することを特徴と
している。本発明のステンレス鋼は、所望により、Fe
の一部が、Ti:1%以下,Al:1%以下,Zr:1
%以下,Co:1%以下から選ばれる1種ないし2種以
上の元素で置換された化学組成が与えられる。
は、C:0.08%以下,Si:0.2〜2%,Mn:
0.2〜2%,Ni:3〜6%,Cr:17〜25%,
Mo:1〜4%,Cu:0.5〜4%,W:0.5〜3
%,N:0.1〜0.3%,Nb:0.03〜0.16
%,V:0.01〜0.21%,残部実質的にFeから
なり、オーステナイト相と、30〜60%(面積)のδ
−フエライト相からなる二相組織を有することを特徴と
している。本発明のステンレス鋼は、所望により、Fe
の一部が、Ti:1%以下,Al:1%以下,Zr:1
%以下,Co:1%以下から選ばれる1種ないし2種以
上の元素で置換された化学組成が与えられる。
【0006】
【作用】Cr,Mo,N等の元素は本発明のステンレス
鋼に高耐食性を付与し、オーステナイト相とδ−フエラ
イト相からなる二相組織により本発明のステンレス鋼に
強度と靱性が与えられる。また、NbおよびVは、微細
な(Nb−V)(C−N)化合物やV(C−N)化合物
を生成し、析出強化作用および転位のピンニング作用に
より、鋼の高強度化や、鋼の初期疲労亀裂の先端に対す
る応力集中の緩和に寄与する。またNb,Vの一部はM
23C6 型炭化物やレーブス相(Ni3 Mo,Fe2 M
o,等)に固溶してその凝集粗大化を抑制防止する。本
発明のステンレス鋼は、これらの総合効果として高度に
改良された腐食疲労強度を発現する。
鋼に高耐食性を付与し、オーステナイト相とδ−フエラ
イト相からなる二相組織により本発明のステンレス鋼に
強度と靱性が与えられる。また、NbおよびVは、微細
な(Nb−V)(C−N)化合物やV(C−N)化合物
を生成し、析出強化作用および転位のピンニング作用に
より、鋼の高強度化や、鋼の初期疲労亀裂の先端に対す
る応力集中の緩和に寄与する。またNb,Vの一部はM
23C6 型炭化物やレーブス相(Ni3 Mo,Fe2 M
o,等)に固溶してその凝集粗大化を抑制防止する。本
発明のステンレス鋼は、これらの総合効果として高度に
改良された腐食疲労強度を発現する。
【0007】以下、本発明について詳しく説明する。本
発明の鋼の化学組成の限定理由は次のとおりである。元
素含有量を示す%は重量%である。
発明の鋼の化学組成の限定理由は次のとおりである。元
素含有量を示す%は重量%である。
【0008】C:0.08%以下 Cは、鋼基地に侵入型に固溶して鋼を強化し、またN
b,V等の微細な炭化物を形成しその析出強化作用によ
り鋼の強度を高める。しかし、多量に添加するとCr炭
化物(Cr23C6 )を析出し、析出物周辺のCr濃度の
低下により鋼の耐食性を減じ、靱性も低下するので、
0.08%以下とする。好ましくは、0.01〜0.0
8%である。
b,V等の微細な炭化物を形成しその析出強化作用によ
り鋼の強度を高める。しかし、多量に添加するとCr炭
化物(Cr23C6 )を析出し、析出物周辺のCr濃度の
低下により鋼の耐食性を減じ、靱性も低下するので、
0.08%以下とする。好ましくは、0.01〜0.0
8%である。
【0009】Si:0.2〜2% Siは、溶鋼の脱酸および湯流れ性の改善のために0.
2%以上を必要とするが、多量に添加すると、鋼の靱性
の低下、溶接性の低下をきたすので、2%を上限とす
る。
2%以上を必要とするが、多量に添加すると、鋼の靱性
の低下、溶接性の低下をきたすので、2%を上限とす
る。
【0010】Mn:0.2〜2% Mnは、溶鋼の脱酸・脱硫元素として、また鋳造性改善
のため0.2%以上添加されるが、多量の添加すると腐
食性が低下するので、2%を上限とする。
のため0.2%以上添加されるが、多量の添加すると腐
食性が低下するので、2%を上限とする。
【0011】Ni:3〜6% Niは、強力なオーステナイト生成元素であり、鋼組織
における所定量のオーステナイト相を形成し、靱性を確
保するために、少なくとも3%を必要とする。しかし、
6%を越える添加は、経済性を損なうだけでなく、鋼組
織におけるδ−フエライト相とオーステナイト相の量的
バランスを失するので、6%を上限とする。
における所定量のオーステナイト相を形成し、靱性を確
保するために、少なくとも3%を必要とする。しかし、
6%を越える添加は、経済性を損なうだけでなく、鋼組
織におけるδ−フエライト相とオーステナイト相の量的
バランスを失するので、6%を上限とする。
【0012】Cr:17〜25% Crは、フエライト生成元素として、また鋼の耐食性、
特に強酸性腐食環境での孔食や粒界腐食等に対する抵抗
性の確保に欠くことができない元素である。その量は少
なくとも17%を必要とし、増量に伴つて効果を増す。
しかし、多量に添加すると、鋳造性の悪化、および鋼組
織におけるオーステナイト相の量比の不足による靱性の
低下をきたすので、25%を上限とする。
特に強酸性腐食環境での孔食や粒界腐食等に対する抵抗
性の確保に欠くことができない元素である。その量は少
なくとも17%を必要とし、増量に伴つて効果を増す。
しかし、多量に添加すると、鋳造性の悪化、および鋼組
織におけるオーステナイト相の量比の不足による靱性の
低下をきたすので、25%を上限とする。
【0013】Mo:1〜4% Moは、耐食性、殊に孔食、隙間腐食等に対する抵抗性
の強化に有効な元素である。非酸化性酸、塩素イオン含
有液に対する耐食性改善効果を得るためには1%以上の
添加が必要である。しかし、4%を越えると、その効果
はほぼ飽和し、またσ相の析出による脆化と鋳造割れ等
が生じ易くなるので、4%を上限とする。
の強化に有効な元素である。非酸化性酸、塩素イオン含
有液に対する耐食性改善効果を得るためには1%以上の
添加が必要である。しかし、4%を越えると、その効果
はほぼ飽和し、またσ相の析出による脆化と鋳造割れ等
が生じ易くなるので、4%を上限とする。
【0014】Cu:0.5〜4% Cuは、オーステナイト相の固溶強化、および耐食性改
善効果を有する。この効果は0.5%以上の添加により
得られる。添加増量により効果を増し、約2%以上にお
いては、フエライト相からα’相が析出することによる
強化作用が付加される。しかし、多量に添加すると、鋼
の靱性を損なうので、4%を上限とする。
善効果を有する。この効果は0.5%以上の添加により
得られる。添加増量により効果を増し、約2%以上にお
いては、フエライト相からα’相が析出することによる
強化作用が付加される。しかし、多量に添加すると、鋼
の靱性を損なうので、4%を上限とする。
【0015】W:0.5〜3% Wは、フエライト相を固溶強化して鋼の強度を高める。
この効果を得るために少なくとも0.5%が必要であ
る。また、Wは鋼の耐食性を改善し、その効果は前記C
uとの共存により増大する。しかし、3%を越えると、
これらの効果はほぼ飽和し、経済性を損なうので、これ
を上限とする。
この効果を得るために少なくとも0.5%が必要であ
る。また、Wは鋼の耐食性を改善し、その効果は前記C
uとの共存により増大する。しかし、3%を越えると、
これらの効果はほぼ飽和し、経済性を損なうので、これ
を上限とする。
【0016】N:0.1〜0.3% Nは、侵入型に固溶して鋼基地を強化するほか、オース
テナイト相に対するCr,Mo等の耐食元素の分配率を
高め、鋼の耐食性を改善する効果を有する。Nの一部は
Nb,V等と結合し、複炭窒化物を析出して鋼の強化に
寄与する。これらの効果を得るために、0.1%以上の
添加を必要とする。しかし、多量に添加すると、耐食性
や靱性を減じるので、0.3%を上限とする。
テナイト相に対するCr,Mo等の耐食元素の分配率を
高め、鋼の耐食性を改善する効果を有する。Nの一部は
Nb,V等と結合し、複炭窒化物を析出して鋼の強化に
寄与する。これらの効果を得るために、0.1%以上の
添加を必要とする。しかし、多量に添加すると、耐食性
や靱性を減じるので、0.3%を上限とする。
【0017】Nb:0.03〜0.16% Nbは、Vと複合的に添加され、C,N等と結合して微
細な(Nb−V)(C−N)化合物を析出し、析出強化
作用により鋼の強度を高める。その析出物は、Vが共存
しない場合のNbの炭化物や炭窒化物の析出粒子に比
し、微細で均一に分散する。その微細析出物の均一分散
は、転位を拘束し、そのピンニング作用により鋼の強度
を高めると共に、鋼の初期疲労亀裂の先端に対する応力
集中を緩和する。また、Nbの一部は、M23C6 型炭化
物(Cr23C6 等)や、レーブス相に固溶して、その凝
集粗大化およびそれに付随する鋼の耐食性、腐食疲労強
度の低下を抑制防止する。これらの効果を得るには、少
なくとも0.03%の添加を必要とする。しかし、多量
に添加すると、上記析出粒子が粗大化し、析出強化作用
が弱まり、また転位のピンニング作用が失われるので、
0.16%を上限とする。
細な(Nb−V)(C−N)化合物を析出し、析出強化
作用により鋼の強度を高める。その析出物は、Vが共存
しない場合のNbの炭化物や炭窒化物の析出粒子に比
し、微細で均一に分散する。その微細析出物の均一分散
は、転位を拘束し、そのピンニング作用により鋼の強度
を高めると共に、鋼の初期疲労亀裂の先端に対する応力
集中を緩和する。また、Nbの一部は、M23C6 型炭化
物(Cr23C6 等)や、レーブス相に固溶して、その凝
集粗大化およびそれに付随する鋼の耐食性、腐食疲労強
度の低下を抑制防止する。これらの効果を得るには、少
なくとも0.03%の添加を必要とする。しかし、多量
に添加すると、上記析出粒子が粗大化し、析出強化作用
が弱まり、また転位のピンニング作用が失われるので、
0.16%を上限とする。
【0018】V:0.01〜0.21% Vは、(Nb−V)(C−N)化合物や、V(C−N)
化合物等の析出物を形成し鋼を強化する。Nbの共存下
に生成するこれらの析出物は微細であり、その均一分散
により転位が拘束され、鋼の強度が増し、かつ鋼の初期
疲労亀裂の先端の応力集中が緩和される。また、Vの一
部は前記Nbと同様に、M23C6 型炭化物やレーブス相
中に固溶して、それらの凝集粗大化およびそれに付随す
る鋼の耐食性、腐食疲労強度の低下を抑制防止する。こ
れらの効果を発現させるために、0.01%以上の添加
を必要とするが、多量に添加すると、上記析出物の粗大
化をきたし、析出強化作用や転位のピンニング作用が損
なわれるので、0.21%を上限とする。
化合物等の析出物を形成し鋼を強化する。Nbの共存下
に生成するこれらの析出物は微細であり、その均一分散
により転位が拘束され、鋼の強度が増し、かつ鋼の初期
疲労亀裂の先端の応力集中が緩和される。また、Vの一
部は前記Nbと同様に、M23C6 型炭化物やレーブス相
中に固溶して、それらの凝集粗大化およびそれに付随す
る鋼の耐食性、腐食疲労強度の低下を抑制防止する。こ
れらの効果を発現させるために、0.01%以上の添加
を必要とするが、多量に添加すると、上記析出物の粗大
化をきたし、析出強化作用や転位のピンニング作用が損
なわれるので、0.21%を上限とする。
【0019】Nb+0.1V:0.041%以上 Nb+0.5V:0.225%以下 NbおよびVの上記効果は、両元素の共存下に得られ
る。その複合添加による腐食疲労強度の改善効果を十分
に発現させるためには、Nb%と0.1V%の合計両を
0.041%以上とすることが必要である。また、多量
添加に伴う弊害を回避し、高腐食疲労強度を確保するた
めには、Nb%と0.5V%の合計量が0.225%を
越えないように両元素の含有量を規制することが必要で
ある。
る。その複合添加による腐食疲労強度の改善効果を十分
に発現させるためには、Nb%と0.1V%の合計両を
0.041%以上とすることが必要である。また、多量
添加に伴う弊害を回避し、高腐食疲労強度を確保するた
めには、Nb%と0.5V%の合計量が0.225%を
越えないように両元素の含有量を規制することが必要で
ある。
【0020】本発明のステンレス鋼は、所望によりT
i,Al,Zr,Coから任意に選択される1種ないし
2種以上の元素を含有する化学組成に調整される。 T
i:1%以下 Tiは、炭化物を形成してCを固定することにより、C
r炭化物(Cr23C6等)の析出とそれに伴う耐食性の
低下を防止する。添加量が1%を越えると、効果はほぼ
飽和するだけでなく、鋼の靱性の低下を招くので、1%
以下とする。好ましくは0.01〜1%である。
i,Al,Zr,Coから任意に選択される1種ないし
2種以上の元素を含有する化学組成に調整される。 T
i:1%以下 Tiは、炭化物を形成してCを固定することにより、C
r炭化物(Cr23C6等)の析出とそれに伴う耐食性の
低下を防止する。添加量が1%を越えると、効果はほぼ
飽和するだけでなく、鋼の靱性の低下を招くので、1%
以下とする。好ましくは0.01〜1%である。
【0021】Al:1%以下 Alは、炭化物を形成し析出強化作用により鋼の強度を
高める。多量に添加すると、鋼の靱性を損なうので、1
%以下とする。好ましくは、0.2〜1%である。
高める。多量に添加すると、鋼の靱性を損なうので、1
%以下とする。好ましくは、0.2〜1%である。
【0022】Zr:1%以下 Zrは、オーステナイト相を固溶強化するほか、Cとの
強い親和力により安定なMC型炭化物を形成して鋼の耐
食性を高める。また、強力な清浄作用や組織の微細化作
用を有し鋼の材質改善に奏効する。多量に添加すると、
鋼の清浄度を害するので、1%以下とする。好ましく
は、0.02〜1%である。
強い親和力により安定なMC型炭化物を形成して鋼の耐
食性を高める。また、強力な清浄作用や組織の微細化作
用を有し鋼の材質改善に奏効する。多量に添加すると、
鋼の清浄度を害するので、1%以下とする。好ましく
は、0.02〜1%である。
【0023】Co:1%以下 Coは、オーステナイト相を固溶強化し、また鋼の腐食
疲労強度の改善に有効な元素である。その腐食疲労強度
の改善効果は、Cu,Wとの共存により強められる。添
加量が1%を越えると、効果はほぼ飽和し経済性を損な
うので、これを上限とする。好ましくは、0.1〜1%
である。
疲労強度の改善に有効な元素である。その腐食疲労強度
の改善効果は、Cu,Wとの共存により強められる。添
加量が1%を越えると、効果はほぼ飽和し経済性を損な
うので、これを上限とする。好ましくは、0.1〜1%
である。
【0024】本発明のステンレス鋼は、オーステナイト
相とδ−フエライト相とからなる二相組織を有する。δ
−フエライト相の占める割合を30〜60%(面積)の
範囲に規定したのは、30%に満たないと、鋼の強度が
不足し、他方60%を越えると、靱性の不足をきたすか
らであり、30〜60%の量比として強度と靱性のバラ
ンスを確保している。
相とδ−フエライト相とからなる二相組織を有する。δ
−フエライト相の占める割合を30〜60%(面積)の
範囲に規定したのは、30%に満たないと、鋼の強度が
不足し、他方60%を越えると、靱性の不足をきたすか
らであり、30〜60%の量比として強度と靱性のバラ
ンスを確保している。
【0025】本発明のステンレス鋼は、その鋳造材を溶
体化処理し、ついで析出強化熱処理を行うことにより製
造される。溶体化処理は、通常の二相ステンレス鋼と同
じように、温度 約1000〜1200℃に適当な時間
(鋳造材の肉厚1インチ当り、約1〜4Hr)加熱保持
した後、急冷(水冷が適当である)することにより行わ
れる。この溶体化処理により、鋳造組織はオーステナイ
ト相とδ−フエライト相からなる清浄な二相組織とな
る。析出硬化熱処理は、温度 約600〜700℃に適
当時間(肉厚1インチ当り、約0.5〜4Hr)加熱保
持した後、空冷することにより行われる。この熱処理に
より、鋼基地中に、(Nb−V)(C−N)化合物、V
(C−N)化合物等が微細に均一分散した組織が形成さ
れる。
体化処理し、ついで析出強化熱処理を行うことにより製
造される。溶体化処理は、通常の二相ステンレス鋼と同
じように、温度 約1000〜1200℃に適当な時間
(鋳造材の肉厚1インチ当り、約1〜4Hr)加熱保持
した後、急冷(水冷が適当である)することにより行わ
れる。この溶体化処理により、鋳造組織はオーステナイ
ト相とδ−フエライト相からなる清浄な二相組織とな
る。析出硬化熱処理は、温度 約600〜700℃に適
当時間(肉厚1インチ当り、約0.5〜4Hr)加熱保
持した後、空冷することにより行われる。この熱処理に
より、鋼基地中に、(Nb−V)(C−N)化合物、V
(C−N)化合物等が微細に均一分散した組織が形成さ
れる。
【0026】
【実施例】表1および表2(表1の続き)に示す化学組
成を有する遠心力鋳造材に熱処理を施して供試材とし、
それぞれについて腐食疲労試験を行う。表中、No.7〜
13、No.15〜19は発明例であり、その他の供試材
は比較例である。比較材は発明例に類似しているが、い
ずれかの元素含有量(下線付)が本発明の規定からはず
れている例である。各供試材は、1100℃に2Hr加
熱保持した後、水冷(約50℃/分)する溶体化熱処理
と、600℃に1Hr加熱保持した後、空冷する析出強
化熱処理を行つた。
成を有する遠心力鋳造材に熱処理を施して供試材とし、
それぞれについて腐食疲労試験を行う。表中、No.7〜
13、No.15〜19は発明例であり、その他の供試材
は比較例である。比較材は発明例に類似しているが、い
ずれかの元素含有量(下線付)が本発明の規定からはず
れている例である。各供試材は、1100℃に2Hr加
熱保持した後、水冷(約50℃/分)する溶体化熱処理
と、600℃に1Hr加熱保持した後、空冷する析出強
化熱処理を行つた。
【0027】腐食疲労試験 小野式回転曲げ疲労試験により、破断回数を求める。 腐食液:Cl- 100ppm,SO4 -- 1000pp
m,S2 O3 10p pm,pH 3.5 液温 室温 応力振幅:295MPa,回転数:3000rpm 表1および表2の右欄に試験結果(破断回数)を示す。
図1は横軸にV含有量、縦軸にNb含有量をとり、各供
試材の破断回数(×107 )を示している。図中の領域
a−b−c−d−e−fは本発明の規定するV(%)−
Nb(%)の領域である。
m,S2 O3 10p pm,pH 3.5 液温 室温 応力振幅:295MPa,回転数:3000rpm 表1および表2の右欄に試験結果(破断回数)を示す。
図1は横軸にV含有量、縦軸にNb含有量をとり、各供
試材の破断回数(×107 )を示している。図中の領域
a−b−c−d−e−fは本発明の規定するV(%)−
Nb(%)の領域である。
【0028】発明例は、高い破断回数Nを有し、その腐
食疲労強度も比較例のそれを大きく上廻つている。比較
例No.1〜3,No.6の破断回数Nが低いのはNb量の
不足のため、微細化合物の生成による析出強化作用や転
位のピンニング作用が十分に発現されなかつたからであ
る。そのNb量の不足による材質改善効果の不足は、N
o.4,No.5のようにV量を富化しても補償し得ず、む
しろVの過剰添加により破断回数の低下は大きくなる。
No.14はNb量は適正であるが、V量が過剰であるた
めに、またNo.20では、NbおよびVの各含有量はそ
れぞれの規定を満たしてはいるものの、イ式の算出値が
上限を越えているため、破断回数は低いレベルにとどま
つている。また、No.21〜23の破断回数Nが低いの
は、Nb量が過剰なため、析出物による鋼の強化作用や
転位のピンニング作用等が不十分なものとなつたからで
あり、その破断回数の低下は、No.22とNo.23の比
較が示すように、イ式の上限値(0.225%)からの
逸脱が大きくなる程、顕著になつている。
食疲労強度も比較例のそれを大きく上廻つている。比較
例No.1〜3,No.6の破断回数Nが低いのはNb量の
不足のため、微細化合物の生成による析出強化作用や転
位のピンニング作用が十分に発現されなかつたからであ
る。そのNb量の不足による材質改善効果の不足は、N
o.4,No.5のようにV量を富化しても補償し得ず、む
しろVの過剰添加により破断回数の低下は大きくなる。
No.14はNb量は適正であるが、V量が過剰であるた
めに、またNo.20では、NbおよびVの各含有量はそ
れぞれの規定を満たしてはいるものの、イ式の算出値が
上限を越えているため、破断回数は低いレベルにとどま
つている。また、No.21〜23の破断回数Nが低いの
は、Nb量が過剰なため、析出物による鋼の強化作用や
転位のピンニング作用等が不十分なものとなつたからで
あり、その破断回数の低下は、No.22とNo.23の比
較が示すように、イ式の上限値(0.225%)からの
逸脱が大きくなる程、顕著になつている。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【発明の効果】本発明のステンレス鋼は、従来の二相ス
テンレス鋼等では得られない高度の腐食疲労強度を有し
ているので、製紙工程のサクシヨンロールのスリーブ材
料として使用することにより、近時の高負荷操業におけ
るサクシヨンロールの耐用寿命の向上、ロールメンテナ
ンスの改善等の効果が得られる。本発明のステンレス鋼
は、サクシヨンロールのスリーブ材料だけでなく、腐食
因子と繰り返し応力が重量作用する環境で使用される各
種の構造部材料として有用である。
テンレス鋼等では得られない高度の腐食疲労強度を有し
ているので、製紙工程のサクシヨンロールのスリーブ材
料として使用することにより、近時の高負荷操業におけ
るサクシヨンロールの耐用寿命の向上、ロールメンテナ
ンスの改善等の効果が得られる。本発明のステンレス鋼
は、サクシヨンロールのスリーブ材料だけでなく、腐食
因子と繰り返し応力が重量作用する環境で使用される各
種の構造部材料として有用である。
【図1】V(%)−Nb(%)のグラフにおける破断回
数の分布を示すグラフである。
数の分布を示すグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】 C:0.08%以下,Si:0.2〜2
%,Mn:0.2〜2%,Ni:3〜6%,Cr:17
〜25%,Mo:1〜4%,Cu:0.5〜4%,W:
0.5〜3%,N:0.1〜0.3%,Nb:0.03
〜0.16%,V:0.01〜0.21%,残部実質的
にFeからなり、下式(イ)および(ロ): Nb(%)+0.5V(%)≦0.225…(イ) Nb(%)+0.1V(%)≧0.041…(ロ) を満たす化学組成を有し、オーステナイト相とδ−フエ
ライト相からなる二相組織におけるδ−フエライト相は
30〜60%(面積)であることを特徴とする高腐食疲
労強度ステンレス鋼。 - 【請求項2】 Feの一部が、Ti:1%以下,Al:
1%以下,Zr:1%以下,Co:1%以下から選ばれ
る1種ないし2種以上の元素で置換された化学組成を有
することを特徴とする請求項1に記載の高腐食疲労強度
ステンレス鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35607192A JPH06184699A (ja) | 1992-12-17 | 1992-12-17 | 高腐食疲労強度ステンレス鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35607192A JPH06184699A (ja) | 1992-12-17 | 1992-12-17 | 高腐食疲労強度ステンレス鋼 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06184699A true JPH06184699A (ja) | 1994-07-05 |
Family
ID=18447182
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35607192A Pending JPH06184699A (ja) | 1992-12-17 | 1992-12-17 | 高腐食疲労強度ステンレス鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06184699A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012111536A1 (ja) | 2011-02-14 | 2012-08-23 | 住友金属工業株式会社 | 二相ステンレス鋼およびその製造方法 |
DE102012104254A1 (de) * | 2011-11-02 | 2013-05-02 | Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft | Kostenreduzierter Stahl für die Wasserstofftechnik mit hoher Beständigkeit gegen wasserstoffinduzierte Versprödung |
EP2677056A1 (en) * | 2011-02-14 | 2013-12-25 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Duplex stainless steel |
CN107354392A (zh) * | 2017-09-12 | 2017-11-17 | 江苏金利化工机械有限公司 | 一种既耐腐蚀又耐磨的双相钢合金 |
-
1992
- 1992-12-17 JP JP35607192A patent/JPH06184699A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012111536A1 (ja) | 2011-02-14 | 2012-08-23 | 住友金属工業株式会社 | 二相ステンレス鋼およびその製造方法 |
EP2677056A1 (en) * | 2011-02-14 | 2013-12-25 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Duplex stainless steel |
EP2677056A4 (en) * | 2011-02-14 | 2015-03-25 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp | DUPLEX STAINLESS STEEL |
US9771628B2 (en) | 2011-02-14 | 2017-09-26 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Duplex stainless steel and production method therefor |
DE102012104254A1 (de) * | 2011-11-02 | 2013-05-02 | Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft | Kostenreduzierter Stahl für die Wasserstofftechnik mit hoher Beständigkeit gegen wasserstoffinduzierte Versprödung |
US10407759B2 (en) | 2011-11-02 | 2019-09-10 | Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft | Cost reduced steel for hydrogen technology with high resistance to hydrogen-induced embrittlement |
CN107354392A (zh) * | 2017-09-12 | 2017-11-17 | 江苏金利化工机械有限公司 | 一种既耐腐蚀又耐磨的双相钢合金 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6761777B1 (en) | High chromium nitrogen bearing castable alloy | |
JP2000355738A (ja) | 耐熱疲労性・耐腐食疲労性およびドリル加工性等に優れたフェライト−オーステナイト二相ステンレス鋼および製紙用サクションロール胴部材 | |
JPH08170153A (ja) | 高耐食性2相ステンレス鋼 | |
JPH06184699A (ja) | 高腐食疲労強度ステンレス鋼 | |
US4964924A (en) | Suction roll made of a martensitic stainless steel | |
JP4867638B2 (ja) | 耐遅れ破壊特性および耐腐食性に優れた高強度ボルト | |
US3574002A (en) | Stainless steel having improved corrosion and fatigue resistance | |
JPH10102206A (ja) | 高耐食・高腐食疲労強度二相ステンレス鋼 | |
JP2000328198A (ja) | 熱間加工性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼 | |
JPH06145903A (ja) | 高腐食疲労強度ステンレス鋼 | |
JP2881361B2 (ja) | 高腐食疲労強度ステンレス鋼 | |
JPS58144460A (ja) | 製紙サクションロ−ル用高腐食疲労強度二相ステンレス鋳鋼 | |
JP3598364B2 (ja) | ステンレス鋼 | |
JPS59211556A (ja) | フエライト−オ−ステナイト系二相ステンレス鋼 | |
JPS59143050A (ja) | 抄紙機のサクションロ−ル用高耐食性強靭性二相ステンレス鋳鋼 | |
JPS613833A (ja) | 溶接性にすぐれた高強度鋼の製造方法 | |
JP2004143576A (ja) | 低ニッケルオーステナイト系ステンレス鋼 | |
JP3621818B2 (ja) | ステンレス鋳鋼 | |
JP2580300B2 (ja) | 快削二相ステンレス鋳鋼 | |
JP2740597B2 (ja) | ドリル加工性にすぐれる二相ステンレス鋼 | |
JP2622389B2 (ja) | 高い腐食疲労強度とすぐれた耐食性を備えたマルテンサイト系ステンレス鋼 | |
JP2670937B2 (ja) | 高強度ボルトの製造方法 | |
JPH1171630A (ja) | 高周波焼入用鋼 | |
GB2392919A (en) | A corrosion resistant steel for marine applications | |
JPH07188866A (ja) | 耐硝酸腐食性に優れた高純度フェライト系ステンレス鋼 |