JP3621818B2 - ステンレス鋳鋼 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸性水溶液中において高い耐腐食性及び高い腐食疲労強度を必要とする部材に適し、特に抄紙機のサクションロールに適用されるに好適なステンレス鋳鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】
抄紙機サクションロール用ステンレス鋳鋼としては、0.15%C−13%Crを主成分とするマルテンサイト系ステンレス鋳鋼JIS SCS1(ASTMCA15)がその代表的なものである。また、SCS1(ASTM CA15)材を基本にしてNiやMoを数%程度添加した材料や、オーステナイト系ステンレス鋳鋼なども使用されている。
さらに、抄紙機サクションロール用として極めて好適で、1970年代から世界的に発生した抄紙機サクションロールの腐食疲労による折損事故防止に大きく貢献し、1980年代から広く用いられている材料として、特公昭56−36861号公報に開示のステンレス鋳鋼がある。
【0003】
該公報開示のステンレス鋳鋼は、重量%で、C:0.1%以下、Si:1.5〜3%、Mn:2%以下、Ni:5〜11%、Cr:18〜28%、Ti:0.01〜0.5%、及びMo:0.05〜2.5%、Cu:0.05〜2.5%のうち少なくとも1種、残部がFeからなり、さらに
F=Cr(%)+2.06Mo(%)+2.33Si(%)+6.1Ti(%)
A=Ni(%)+26.6C(%)+0.53Mn(%)+0.3Cu(%)+18.5N(%)
R=2/3F−A
とした場合に、R値が
6.5≦R≦13.5
を満たすことを特徴とするステンレス鋳鋼である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特公昭56−36861号公報開示のステンレス鋳鋼の発明によって、1980年代から近年に至る抄紙機サクションロールの腐食トラブルあるいは腐食疲労による折損事故等は極めて少なくなった。
しかしながら、最近の抄紙機の高性能は使用環境の高温化によって著しく苛酷な腐食環境を招いている。その結果、従来のCA15材やその改良材あるいはオーステナイト系ステンレス鋼は言うに及ばず、特公昭56−36861号公報開示のステンレス鋳鋼においてさえも腐食あるいは腐食疲労が懸念される状況になりつつある。
本発明はこのような状況に鑑み、苛酷化された抄紙機の使用環境においても特公昭56−36861号公報開示のステンレス鋳鋼に優る耐腐食性と高い腐食疲労強度を有する抄紙機サクションロール用として極めて好適なステンレス鋳鋼を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は重量%で、C:0.06%以下、Si:0.1〜1.5%、Mn:0.1〜1%、Ni:5〜15%、Cr:21〜29%、Mo:0.5〜5%、Cu:0.5〜5%、残部がFeとする不可避的不純物とからなり、また、
F=Cr(%)+2.06Mo(%)+2.33Si(%)
A=Ni(%)+26.6C(%)+0.53Mn(%)+0.3Cu(%)
R=2/3F−A
とした場合に、
6.5≦R≦11
を満たし、かつ、
Pc=Cr(%)+f・Ni(%)+f・Mo(%)+1.28Cu(%)
(ここに、Ni(%)<7.3でf=1.98、Ni(%)≧7.3でf・Ni(%)=14.5、Mo(%)<2.5でf=4.2、Mo(%)≧2.5でf・Mo(%)=10.5)
とした場合に、
Pc≧42
を満たすことを特徴とするオーステナイト−フェライト2相系のステンレス鋳鋼であり、これらの条件を満たすことによって、機械的性質が良好で、特公昭56−36861号公報開示のステンレス鋳鋼に優る耐腐食性と高い腐食疲労強度を有する抄紙機サクションロール用として極めて好適なステンレス鋳鋼を得ることができる。
【0006】
(作用)
以下に本発明鋳鋼に含有される各化学成分の組成限定理由を説明する。なお、以下の説明中のパーセントは重量%を意味する。
【0007】
C:Cは強力なオーステナイト相生成元素であり、また、その添加量の増加によって強度を上昇させることも可能ではあるが、耐食性や靱延性の低下を招くことにもなる。また、C量はTi、Nb等の炭化物安定化元素が添加される場合には、これらとの関係において限定されるべき面も有しているが、本発明にはおいては0.06%以下に制限する。
【0008】
Si:Siは有効な脱酸剤として用いられるが、0.1%未満では脱酸効果が十分ではない。一方、Siはフェライト相生成元素であり、その添加によってフェライト量の調整や強度及び耐食性等の上昇を図ることができることから、特公昭56−36861号公報開示のステンレス鋳鋼においては1.5〜3%の範囲で添加されている。しかしながら、Siの添加はCr含有量が高い場合及びMoが共存する場合においては、脆弱なσ相を生成し易くなる。そこで、本発明においてはSiを0.1〜1.5%に制限する。
【0009】
Mn:Mnは脱酸、脱硫の作用があるが、0.1%未満では十分な効果が得られない。また、オーステナイト相を安定化し、強度増加にも有効であるが、2〜3%を超える添加は靱延性を害し耐食性にも悪影響を及ぼす。さらに、脆弱なσ相生成を助長する作用もある。そこで、本発明においては0.1〜1%に制限する。
【0010】
Ni:Niはオーステナイト相生成元素として主たるものであり、その添加量はCrその他のフェライト相生成元素との関連においても限定されるが、5%未満では靱延性、耐食性、オーステナイト相の安定化の面で好ましい結果が得られ難い。一方、Ni量の増加は靱延性を増す反面、強度面から好ましくなく、組織バランス面から他成分の増量が必要となる。また、抄紙機サクションロールの主たる使用環境である硫酸酸性の水溶液中における耐食性改善はNi含有量に比例したものではなく頭打ちの傾向となることもあって、Niの多量の添加は経済的に不利になる。そこで、これらの特性及び経済性を考慮し、本発明においては5〜15%の範囲に限定する。
【0011】
Cr:CrはNiと対比される主たるフェライト生成元素で強度及び耐食性の改善効果が高い。その添加量はNiをはじめとするオーステナイト生成元素及び他のフェライト生成元素の添加量との関連においても限定されるが、Cr量が30%を超える付近において靱延性の急激な低下が起こるので、その上限を29%とする。また、組織バランス及びその安定性の面から、その下限を21%に制限する。
【0012】
Mo:Moはフェライト相生成元素であり、その添加は耐食性を改善し、また、強度上昇効果もあるが0.5%未満では効果が少ない。また、Cr含有量が高い場合及びSiが共存する場合においては脆弱なσ相を生成し易くなる。そこで、本発明では0.5〜5%に制限する。
【0013】
Cu:Cuはオーステナイト相生成元素であり、鋳造性及び耐食性の向上効果が著しく、本発明鋼の諸特性に対しても有効な作用を与えるが、最大0.4%程度はスクラップ等の原材料から不純物成分として混入する場合があり、その効果も大きくない。さらに、多量の添加は局部的な析出によって諸特性を害するので、本発明では0.5〜5%に限定する。
【0014】
個々の成分組成に関する限定は前記のとおりであるが、単に個々の成分組成を限定するのみでは本発明鋳鋼の特性を発揮することはできず、これらを組合わせた場合において、特公昭56−36861号公報の記載に準じて、フェライト及びオーステナイトの各生成傾向をとりまとめて評価するF値及びA値をそれぞれ、
F=Cr(%)+2.06Mo(%)+2.33Si(%)
A=Ni(%)+26.6C(%)+0.53Mn(%)+0.3Cu(%)とし、
R=2/3F−A
とした場合に、
6.5≦R≦11(すなわち、後述する図1においてRの上限値であるR=11を表示する直線(イ)と、下限値であるR=6.5を表示する直線(ロ)の間の領域)を満たし、かつ、
Pc=Cr(%)+f1 ・Ni(%)+f2 ・Mo(%)+1.28Cu(%)
(ここに、Ni(%)<7.3でf1 =1.98、Ni(%)≧7.3でf1・Ni(%)=14.5、Mo(%)<2.5でf2 =4.2、Mo(%)≧2.5でf2 ・Mo(%)=10.5)
とした場合に、
Pc≧42を満たす場合に特性を発揮し得るのである。
なお、本発明の鋳鋼においては、Cr、Ni、Mo及びCuの含有量の増加とともに腐食速度がほぼ直線的に低下すること、また、Ni及びMoについては特定含有量以上で飽和する傾向にあることが実験的に確認されている。そこで、これら各元素の含有量と腐食速度との相関を表す直線(図示せず)の係数を、Crの場合の係数を1.0に基準化してNi(f 1 )、Mo(f 2 )及びCu(1.28)それぞれの場合について算出し、これらの係数にそれぞれの含有合金元素量を乗じて総計したもの(Cr%+f 1 ・Ni%+f 2 ・Mo+1.28Cu)を上記Pc値と定義し、各鋳鋼の組成から求めた上記Pc値とその鋳鋼の腐食減量との相関(本願明細書の図2に例示)の有無を調べた。また上記Pc値において、Ni及びMoを含有させた場合は、これらの特定含有量を境に含有量と腐食速度との相関を表す直線の傾きが異なるので上記のようにNi及びMoの濃度によってf 1 及びf 2 が異なっている。
【0015】
この理由は以下の本発明の実施例において説明する。
【0016】
【実施例】
図1は前述の提案式によるF値及びA値を、後掲の表1に示した合金について算定してプロットしたものであり、プロット点に付した数字は同表の合金番号と対応している。
同図において、黒塗のプロット点は下記(1)〜(4)に示す機械的特性値及び硬さの適否判定基準を全て満足する合金である。一方、白抜きのプロット点は同じく下記(1)〜(4)に示す機械的特性値及び硬さの適否判定基準のいずれか1つ以上を満足しない合金である。
(1)降伏強さ(0.2%耐力):345MPa以上、(2)引張強さ:540MPa以上、(3)伸び:18%以上、(4)硬さ:HB285以下
なお、ここで機械的性質及び硬さの判定基準として用いた上記(1)〜(3)の機械的性質は、これまでに数多く製作された抄紙機用サクションロールの設計のベースとなっているステンレス鋳鋼JIS SCS1(ASTM CA15)のJIS規格値(JIS G5121)であり、抄紙機用サクションロール材として具備すべきと考えられる機械的特性値である。
【0017】
また、抄紙機用サクションロールは吸引孔と呼ばれる肉厚貫通した小孔を、ほぼロール全面にわたって多数ドリル加工する必要がある。したがって、高い硬さの材料は機械加工性の面から抄紙機用サクションロール材としては適さない。これまでに抄紙機用サクションロール材として用いられたことがある代表的な規格鋳鋼品としては、SCS1(ASTM CA15)を初めとして、SCS3(同CA15M)、SCS4、SCS5、SCS6(同CA6NM)、あるいはSCS13A(同CF8)、SCS14A(同CF8M)、SCS16A(同CF3M)、SCS19A(同CF3)などがあり、これらの鋳鋼品の硬さはJIS規格(G5121)によると、後掲の表2に示すとおりである。これらの鋳鋼品の機械加工性は材料による差はあるものの、前述のドリル孔加工ができないものではない。そこで、同表における硬さの最高値であるHB≦285を抄紙機用サクションロールにおける機械加工性の面から許容できる最高硬さであるとして、上記(4)の判定基準として用いている。
【0018】
図1において、直線(イ)及び(ロ)は本発明における提案したパラメータの一つであるR値の上下限値であるR=11及びR=6.5をそれぞれ示すものである。同図によると、本発明による提案パラメータの一つである6.5≦R≦11の範囲にある合金は前に示した(1)〜(4)の抄紙機サクションロール材としての機械的特性値及び硬さの適否判定基準を全て満足しているものである。
【0019】
一方、個々の化学成分は本発明の範囲内ではあるものの、本発明で提案したパラメータR値の範囲(6.5≦R≦11)を外れていることから、本発明鋳鋼とは見なすことができない合金番号11〜15(化学成分及びR値は第1表参照)の合金は、抄紙機サクションロール材としての機械的特性値及び硬さの適否判定基準を満足していないものである。
【0020】
すなわち、本発明鋳鋼は、単に個々の成分組成を限定するのみで好適な特性を発揮するものでなはく、これらを組合わせた場合において、提案するR値の範囲(6.5≦R≦11)を併せ満足することによって、抄紙機サクションロール材として好適な機械的特性を発揮し得るのである。
【0021】
なお、図1において直線(イ)及び(ロ)と併せ示した直線(ハ)及び(ニ)は、本発明における範囲内の合金成分によるF値の上下限値を、直線(ホ)及び(ヘ)は同じくA値の上下限値を示すものである。したがって、本発明範囲のステンレス鋳鋼は、これらの直線(イ)〜(ヘ)によって囲まれた範囲に限定されることとなる。
【0022】
本発明鋳鋼の機械的性質及び硬さに関する限定は、以上のとおりであるが、抄紙機サクションロールの主たる使用環境は抄紙環境は抄紙白水と呼ばれる硫酸酸性の水溶液中であることから、抄紙機サクションロール材としては、前記の機械的特性及び硬さのみでなく、硫酸酸性の水溶液中における耐食性も必要となる。
【0023】
図2は表1に示した合金の5%硫酸沸騰水溶液中における腐食減量と、本発明において提案する評価パラメータの一つであるPcの関係を●印及び○印でプロットしたものである。●印は図1で示したと同じく、前述した抄紙機サクションロール材としての機械的特性値及び硬さの適否判定基準(1)〜(4)を全て満たす合金であり、○印は適否判定基準(1)〜(4)の1つ以上を満足しない合金である。また、同図には文献〔長谷川正義監修、ステンレス鋼便覧、P262、日刊工業新聞社(昭和48年8月)〕におけるステンレス鋼のデータも本発明において提案する評価パラメータの一つであるPcを用いて算定し、小さい△印で併せてプロットしてある。同図によると、ばらつきはあるものの、5%硫酸沸騰水溶液中における腐食減量は文献データをも含めてPc値によって評価し得ることが分かる。
【0024】
これまでに抄紙機サクションロール材として用いられたことがある代表的な規格材としては、表2に示した鋳鋼品があることを前述した。このうち、SCS16A(ASTM CF3M)(表1の合金番号22)は、JIS G5121の機械的性質の規格からも明らかなように、強度が低いため高応力下で使用するサクションロール材としては適した材質ではない。しかしながら、耐食性に優れているため、その耐食性の良さを生かして、作用応力が低いサクションロール材及び他の抄紙機用耐食部材として用いられていることから、耐食性については、SCS16A(ASTM CF3M)を抄紙機サクションロール材の耐食性判定基準として用いることができる。
【0025】
図2における直線(イ)及び(ロ)は表1で比較合金として示したCF3M相当材である合金番号22のPc値及び5%硫酸沸騰水溶液中の腐食減量を耐食性の判定基準として示したものである。
同図によると、本発明鋳鋼である合金番号1〜9はいずれも抄紙機用サクションロール材として具備すべき機械的性質と、耐食ステンレス鋳鋼SCS16A(ASTMCF3M)を凌ぐ高い耐食性を併せもつ抄紙機サクションロール材として好適なステンレス鋳鋼であることが分かる。
【0026】
次に、抄紙機サクションロールの使用環境を模擬した人工白水中における回転曲げ腐食疲労試験を合金番号3の本発明合金について実施した例を図3に示す。ここで用いた人工白水は塩素イオン1000ppmを含み、硫酸アルミニウムカリウムを主成分とする水溶液であり、pH3.5、液温80℃としている。
また同図には、比較のため表1において比較合金して示した合金番号17の特公昭56─36861号公報開示の合金について同一水溶液中で実施した回転曲げ腐食疲労試験結果を併せて示した。ただし、本回転曲げ腐食疲労試験における液温は40℃であり、前記の本発明合金について実施した腐食疲労環境に比較すると、極めて緩やかな腐食環境となっている。
【0027】
図3において横軸は破断迄の繰返し回数(回)、縦軸は負荷応力(MPa)を示し、図中●印は表1中の合金番号3の本発明鋳鋼を、○印は表1中の合金番号17の特公昭56−36861号公報開示の比較合金を示し、矢印は破断しなかった実験データを示す。図中例えば負荷応力が170MPaの場合特公昭56−36861号公報開示の比較合金17が応力繰返し数約1.5×10回で破断するのに対して、本発明鋳鋼3においては、液温が高く極めて厳しい腐食環境下であるにもかかわらず、負荷応力が170MPa程度では応力繰返し数約1.5×10回を越えても破断しておらず、本発明鋳鋼が明らかに優れており、長寿命であることが分かる。
【0028】
【表1】
Figure 0003621818
【0029】
【表2】
Figure 0003621818
【0030】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明のステンレス鋳鋼は、機械的性質と耐食性に優れ、かつ腐食疲労強度を有し、特に抄紙機用サクションロール材に使用されて好適であるが、用途はサクションロール材に限定されるものではなく、本発明鋳鋼のもつ前記長所を必要とする鋳造部材に広く適用されて有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のステンレス鋳鋼の実施例に係るF値とA値の関係図表。
【図2】本発明のステンレス鋳鋼の実施例に係るPc値と腐食減量の関係図表。
【図3】本発明のステンレス鋳鋼の一実施例の腐食疲労試験結果を示す図表。

Claims (1)

  1. 重量%で、C:0.06%以下、Si:0.1〜1.5%、Mn:0.1〜1%、Ni:5〜15%、Cr:21〜29%、Mo:0.5〜5%、Cu:0.5〜5%、残部がFeと不可避的不純物とからなり、また、
    F=Cr(%)+2.06Mo(%)+2.33Si(%)
    A=Ni(%)+26.6C(%)+0.53Mn(%)+0.3Cu(%)
    R=2/3F−A
    とした場合に、
    6.5≦R≦11
    を満たし、かつ、
    Pc=Cr(%)+f・Ni(%)+f・Mo(%)+1.28Cu(%)
    (ここに、Ni(%)<7.3でf=1.98、Ni(%)≧7.3でf・Ni(%)=14.5、Mo(%)<2.5でf=4.2、Mo(%)≧2.5でf・Mo(%)=10.5)
    とした場合に、
    Pc≧42
    を満たすことを特徴とするオーステナイト−フェライト2相系のステンレス鋳鋼。
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