JPH11199986A - ステンレス鋳鋼 - Google Patents

ステンレス鋳鋼

Info

Publication number
JPH11199986A
JPH11199986A JP270898A JP270898A JPH11199986A JP H11199986 A JPH11199986 A JP H11199986A JP 270898 A JP270898 A JP 270898A JP 270898 A JP270898 A JP 270898A JP H11199986 A JPH11199986 A JP H11199986A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
present
cast steel
paper machine
suction roll
case
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP270898A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3621818B2 (ja
Inventor
Kouji Morita
鴻司 森田
Takeshi Ishihara
猛 石原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP00270898A priority Critical patent/JP3621818B2/ja
Publication of JPH11199986A publication Critical patent/JPH11199986A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3621818B2 publication Critical patent/JP3621818B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸性水溶液中において高い耐腐食性及び高い
腐食疲労強度を必要とする部材に適したステンレス鋳鋼
に関する。 【解決手段】 重量%で、C:0.06%以下、Si:
0.1〜1.5%、Mn:0.1〜1%、Ni:5〜1
5%、Cr:21〜29%、Mo:0.5〜5%、C
u:0.5〜5%、残部がFeとする不可避的不純物と
からなり、また、F=Cr(%)+2.06Mo(%)
+2.33Si(%)、A=Ni(%)+26.6C
(%)+0.53Mn(%)+0.3Cu(%)、R=
2/3F−Aとした場合に、6.5≦R≦11を満た
し、かつ、Pc=Cr(%)+f1 ・Ni(%)+f2
・Mo(%)+1.28Cu(%)、(ここに、Ni
(%)<7.3でf1 =1.98、Ni(%)≧7.3
でf1 ・Ni(%)=14.5、Mo(%)<2.5で
2 =4.2、Mo(%)≧2.5でf2 ・Mo(%)
=10.5)とした場合に、Pc≧42を満たすことを
特徴とするオーステナイト−フェライト2相系のステン
レス鋳鋼。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸性水溶液中にお
いて高い耐腐食性及び高い腐食疲労強度を必要とする部
材に適し、特に抄紙機のサクションロールに適用される
に好適なステンレス鋳鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】抄紙機サクションロール用ステンレス鋳
鋼としては、0.15%C−13%Crを主成分とする
マルテンサイト系ステンレス鋳鋼JIS SCS1(A
STMCA15)がその代表的なものである。また、S
CS1(ASTM CA15)材を基本にしてNiやM
oを数%程度添加した材料や、オーステナイト系ステン
レス鋳鋼なども使用されている。さらに、抄紙機サクシ
ョンロール用として極めて好適で、1970年代から世
界的に発生した抄紙機サクションロールの腐食疲労によ
る折損事故防止に大きく貢献し、1980年代から広く
用いられている材料として、特公昭56−36861号
公報に開示のステンレス鋳鋼がある。
【0003】該公報開示のステンレス鋳鋼は、重量%
で、C:0.1%以下、Si:1.5〜3%、Mn:2
%以下、Ni:5〜11%、Cr:18〜28%、T
i:0.01〜0.5%、及びMo:0.05〜2.5
%、Cu:0.05〜2.5%のうち少なくとも1種、
残部がFeからなり、さらに F=Cr(%)+2.06Mo(%)+2.33Si
(%)+6.1Ti(%) A=Ni(%)+26.6C(%)+0.53Mn
(%)+0.3Cu(%)+18.5N(%) R=2/3F−A とした場合に、R値が 6.5≦R≦13.5 を満たすことを特徴とするステンレス鋳鋼である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特公昭56−3686
1号公報開示のステンレス鋳鋼の発明によって、198
0年代から近年に至る抄紙機サクションロールの腐食ト
ラブルあるいは腐食疲労による折損事故等は極めて少な
くなった。しかしながら、最近の抄紙機の高性能は使用
環境の高温化によって著しく苛酷な腐食環境を招いてい
る。その結果、従来のCA15材やその改良材あるいは
オーステナイト系ステンレス鋼は言うに及ばず、特公昭
56−36861号公報開示のステンレス鋳鋼において
さえも腐食あるいは腐食疲労が懸念される状況になりつ
つある。本発明はこのような状況に鑑み、苛酷化された
抄紙機の使用環境においても特公昭56−36861号
公報開示のステンレス鋳鋼に優る耐腐食性と高い腐食疲
労強度を有する抄紙機サクションロール用として極めて
好適なステンレス鋳鋼を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は重量%で、C:
0.06%以下、Si:0.1〜1.5%、Mn:0.
1〜1%、Ni:5〜15%、Cr:21〜29%、M
o:0.5〜5%、Cu:0.5〜5%、残部がFeと
する不可避的不純物とからなり、また、 F=Cr(%)+2.06Mo(%)+2.33Si
(%) A=Ni(%)+26.6C(%)+0.53Mn
(%)+0.3Cu(%) R=2/3F−A とした場合に、 6.5≦R≦11 を満たし、かつ、 Pc=Cr(%)+f1 ・Ni(%)+f2 ・Mo
(%)+1.28Cu(%) (ここに、Ni(%)<7.3でf1 =1.98、Ni
(%)≧7.3でf1・Ni(%)=14.5、Mo
(%)<2.5でf2 =4.2、Mo(%)≧2.5で
2 ・Mo(%)=10.5) とした場合に、 Pc≧42 を満たすことを特徴とするオーステナイト−フェライト
2相系のステンレス鋳鋼であり、これらの条件を満たす
ことによって、機械的性質が良好で、特公昭56−36
861号公報開示のステンレス鋳鋼に優る耐腐食性と高
い腐食疲労強度を有する抄紙機サクションロール用とし
て極めて好適なステンレス鋳鋼を得ることができる。
【0006】(作用)以下に本発明鋳鋼に含有される各
化学成分の組成限定理由を説明する。なお、以下の説明
中のパーセントは重量%を意味する。
【0007】C:Cは強力なオーステナイト相生成元素
であり、また、その添加量の増加によって強度を上昇さ
せることも可能ではあるが、耐食性や靱延性の低下を招
くことにもなる。また、C量はTi、Nb等の炭化物安
定化元素が添加される場合には、これらとの関係におい
て限定されるべき面も有しているが、本発明にはおいて
は0.06%以下に制限する。
【0008】Si:Siは有効な脱酸剤として用いられ
るが、0.1%未満では脱酸効果が十分ではない。一
方、Siはフェライト相生成元素であり、その添加によ
ってフェライト量の調整や強度及び耐食性等の上昇を図
ることができることから、特公昭56−36861号公
報開示のステンレス鋳鋼においては1.5〜3%の範囲
で添加されている。しかしながら、Siの添加はCr含
有量が高い場合及びMoが共存する場合においては、脆
弱なσ相を生成し易くなる。そこで、本発明においては
Siを0.1〜1.5%に制限する。
【0009】Mn:Mnは脱酸、脱硫の作用があるが、
0.1%未満では十分な効果が得られない。また、オー
ステナイト相を安定化し、強度増加にも有効であるが、
2〜3%を超える添加は靱延性を害し耐食性にも悪影響
を及ぼす。さらに、脆弱なσ相生成を助長する作用もあ
る。そこで、本発明においては0.1〜1%に制限す
る。
【0010】Ni:Niはオーステナイト相生成元素と
して主たるものであり、その添加量はCrその他のフェ
ライト相生成元素との関連においても限定されるが、5
%未満では靱延性、耐食性、オーステナイト相の安定化
の面で好ましい結果が得られ難い。一方、Ni量の増加
は靱延性を増す反面、強度面から好ましくなく、組織バ
ランス面から他成分の増量が必要となる。また、抄紙機
サクションロールの主たる使用環境である硫酸酸性の水
溶液中における耐食性改善はNi含有量に比例したもの
ではなく頭打ちの傾向となることもあって、Niの多量
の添加は経済的に不利になる。そこで、これらの特性及
び経済性を考慮し、本発明においては5〜15%の範囲
に限定する。
【0011】Cr:CrはNiと対比される主たるフェ
ライト生成元素で強度及び耐食性の改善効果が高い。そ
の添加量はNiをはじめとするオーステナイト生成元素
及び他のフェライト生成元素の添加量との関連において
も限定されるが、Cr量が30%を超える付近において
靱延性の急激な低下が起こるので、その上限を29%と
する。また、組織バランス及びその安定性の面から、そ
の下限を21%に制限する。
【0012】Mo:Moはフェライト相生成元素であ
り、その添加は耐食性を改善し、また、強度上昇効果も
あるが0.5%未満では効果が少ない。また、Cr含有
量が高い場合及びSiが共存する場合においては脆弱な
σ相を生成し易くなる。そこで、本発明では0.5〜5
%に制限する。
【0013】Cu:Cuはオーステナイト相生成元素で
あり、鋳造性及び耐食性の向上効果が著しく、本発明鋼
の諸特性に対しても有効な作用を与えるが、最大0.4
%程度はスクラップ等の原材料から不純物成分として混
入する場合があり、その効果も大きくない。さらに、多
量の添加は局部的な析出によって諸特性を害するので、
本発明では0.5〜5%に限定する。
【0014】個々の成分組成に関する限定は前記のとお
りであるが、単に個々の成分組成を限定するのみでは本
発明鋳鋼の特性を発揮することはできず、これらを組合
わせた場合において、 F=Cr(%)+2.06Mo(%)+2.33Si
(%) A=Ni(%)+26.6C(%)+0.53Mn
(%)+0.3Cu(%) R=2/3F−A とした場合に、 6.5≦R≦11 を満たし、かつ、 Pc=Cr(%)+f1 ・Ni(%)+f2 ・Mo
(%)+1.28Cu(%) (ここに、Ni(%)<7.3でf1 =1.98、Ni
(%)≧7.3でf1・Ni(%)=14.5、Mo
(%)<2.5でf2 =4.2、Mo(%)≧2.5で
2 ・Mo(%)=10.5) とした場合に、 Pc≧42 を満たす場合に特性を発揮し得るのである。
【0015】この理由は以下の本発明の実施例において
説明する。
【0016】
【実施例】図1は前述の提案式によるF値及びA値を、
後掲の表1に示した合金について算定してプロットした
ものであり、プロット点に付した数字は同表の合金番号
と対応している。同図において、黒塗のプロット点は下
記(1)〜(4)に示す機械的特性値及び硬さの適否判
定基準を全て満足する合金である。一方、白抜きのプロ
ット点は同じく下記(1)〜(4)に示す機械的特性値
及び硬さの適否判定基準のいずれか1つ以上を満足しな
い合金である。 (1)降伏強さ(0.2%耐力):345MPa以上、
(2)引張強さ:540MPa以上、(3)伸び:18
%以上、(4)硬さ:HB285以下 なお、ここで機械的性質及び硬さの判定基準として用い
た上記(1)〜(3)の機械的性質は、これまでに数多
く製作された抄紙機用サクションロールの設計のベース
となっているステンレス鋳鋼JIS SCS1(AST
M CA15)のJIS規格値(JIS G5121)
であり、抄紙機用サクションロール材として具備すべき
と考えられる機械的特性値である。
【0017】また、抄紙機用サクションロールは吸引孔
と呼ばれる肉厚貫通した小孔を、ほぼロール全面にわた
って多数ドリル加工する必要がある。したがって、高い
硬さの材料は機械加工性の面から抄紙機用サクションロ
ール材としては適さない。これまでに抄紙機用サクショ
ンロール材として用いられたことがある代表的な規格鋳
鋼品としては、SCS1(ASTM CA15)を初め
として、SCS3(同CA15M)、SCS4、SCS
5、SCS6(同CA6NM)、あるいはSCS13A
(同CF8)、SCS14A(同CF8M)、SCS1
6A(同CF3M)、SCS19A(同CF3)などが
あり、これらの鋳鋼品の硬さはJIS規格(G512
1)によると、後掲の表2に示すとおりである。これら
の鋳鋼品の機械加工性は材料による差はあるものの、前
述のドリル孔加工ができないものではない。そこで、同
表における硬さの最高値であるHB≦285を抄紙機用
サクションロールにおける機械加工性の面から許容でき
る最高硬さであるとして、上記(4)の判定基準として
用いている。
【0018】図1において、直線(イ)及び(ロ)は本
発明における提案したパラメータの一つであるR値の上
下限値であるR=11及びR=6.5をそれぞれ示すも
のである。同図によると、本発明による提案パラメータ
の一つである6.5≦R≦11の範囲にある合金は前に
示した(1)〜(4)の抄紙機サクションロール材とし
ての機械的特性値及び硬さの適否判定基準を全て満足し
ているものである。
【0019】一方、個々の化学成分は本発明の範囲内で
はあるものの、本発明で提案したパラメータR値の範囲
(6.5≦R≦11)を外れていることから、本発明鋳
鋼とは見なすことができない合金番号11〜15(化学
成分及びR値は第1表参照)の合金は、抄紙機サクショ
ンロール材としての機械的特性値及び硬さの適否判定基
準を満足していないものである。
【0020】すなわち、本発明鋳鋼は、単に個々の成分
組成を限定するのみで好適な特性を発揮するものでなは
く、これらを組合わせた場合において、提案するR値の
範囲(6.5≦R≦11)を併せ満足することによっ
て、抄紙機サクションロール材として好適な機械的特性
を発揮し得るのである。
【0021】なお、図1において直線(イ)及び(ロ)
と併せ示した直線(ハ)及び(ニ)は、本発明における
範囲内の合金成分によるF値の上下限値を、直線(ホ)
及び(ヘ)は同じくA値の上下限値を示すものである。
したがって、本発明範囲のステンレス鋳鋼は、これらの
直線(イ)〜(ヘ)によって囲まれた範囲に限定される
こととなる。
【0022】本発明鋳鋼の機械的性質及び硬さに関する
限定は、以上のとおりであるが、抄紙機サクションロー
ルの主たる使用環境は抄紙環境は抄紙白水と呼ばれる硫
酸酸性の水溶液中であることから、抄紙機サクションロ
ール材としては、前記の機械的特性及び硬さのみでな
く、硫酸酸性の水溶液中における耐食性も必要となる。
【0023】図2は表1に示した合金の5%硫酸沸騰水
溶液中における腐食減量と、本発明において提案する評
価パラメータの一つであるPcの関係を●印及び○印で
プロットしたものである。●印は図1で示したと同じ
く、前述した抄紙機サクションロール材としての機械的
特性値及び硬さの適否判定基準(1)〜(4)を全て満
たす合金であり、○印は適否判定基準(1)〜(4)の
1つ以上を満足しない合金である。また、同図には文献
〔長谷川正義監修、ステンレス鋼便覧、P262、日刊
工業新聞社(昭和48年8月)〕におけるステンレス鋼
のデータも本発明において提案する評価パラメータの一
つであるPcを用いて算定し、小さい△印で併せてプロ
ットしてある。同図によると、ばらつきはあるものの、
5%硫酸沸騰水溶液中における腐食減量は文献データを
も含めてPc値によって評価し得ることが分かる。
【0024】これまでに抄紙機サクションロール材とし
て用いられたことがある代表的な規格材としては、表2
に示した鋳鋼品があることを前述した。このうち、SC
S16A(ASTM CF3M)(表1の合金番号2
2)は、JIS G5121の機械的性質の規格からも
明らかなように、強度が低いため高応力下で使用するサ
クションロール材としては適した材質ではない。しかし
ながら、耐食性に優れているため、その耐食性の良さを
生かして、作用応力が低いサクションロール材及び他の
抄紙機用耐食部材として用いられていることから、耐食
性については、SCS16A(ASTM CF3M)を
抄紙機サクションロール材の耐食性判定基準として用い
ることができる。
【0025】図2における直線(イ)及び(ロ)は表1
で比較合金として示したCF3M相当材である合金番号
22のPc値及び5%硫酸沸騰水溶液中の腐食減量を耐
食性の判定基準として示したものである。同図による
と、本発明鋳鋼である合金番号1〜9はいずれも抄紙機
用サクションロール材として具備すべき機械的性質と、
耐食ステンレス鋳鋼SCS16A(ASTMCF3M)
を凌ぐ高い耐食性を併せもつ抄紙機サクションロール材
として好適なステンレス鋳鋼であることが分かる。
【0026】次に、抄紙機サクションロールの使用環境
を模擬した人工白水中における回転曲げ腐食疲労試験を
合金番号3の本発明合金について実施した例を図3に示
す。ここで用いた人工白水は塩素イオン1000ppm
を含み、硫酸アルミニウムカリウムを主成分とする水溶
液であり、pH3.5、液温80℃としている。また同
図には、比較のため表1において比較合金して示した合
金番号17の特公昭56─36861号公報開示の合金
について同一水溶液中で実施した回転曲げ腐食疲労試験
結果を併せて示した。ただし、本回転曲げ腐食疲労試験
における液温は40℃であり、前記の本発明合金につい
て実施した腐食疲労環境に比較すると、極めて緩やかな
腐食環境となっている。
【0027】図3において横軸は破断迄の繰返し回数
(回)、縦軸は負荷応力(MPa)を示し、図中●印は
表1中の合金番号3の本発明鋳鋼を、○印は表1中の合
金番号17の特公昭56−36861号公報開示の比較
合金を示し、矢印は破断しなかった実験データを示す。
図中例えば負荷応力が170MPaの場合特公昭56−
36861号公報開示の比較合金17が応力繰返し数約
1.5×107 回で破断するのに対して、本発明鋳鋼3
においては、液温が高く極めて厳しい腐食環境下である
にもかかわらず、負荷応力が170MPa程度では応力
繰返し数約1.5×108 回を越えても破断しておら
ず、本発明鋳鋼が明らかに優れており、長寿命であるこ
とが分かる。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】以上詳述したように本発明のステンレス
鋳鋼は、機械的性質と耐食性に優れ、かつ腐食疲労強度
を有し、特に抄紙機用サクションロール材に使用されて
好適であるが、用途はサクションロール材に限定される
ものではなく、本発明鋳鋼のもつ前記長所を必要とする
鋳造部材に広く適用されて有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のステンレス鋳鋼の実施例に係るF値と
A値の関係図表。
【図2】本発明のステンレス鋳鋼の実施例に係るPc値
と腐食減量の関係図表。
【図3】本発明のステンレス鋳鋼の一実施例の腐食疲労
試験結果を示す図表。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、C:0.06%以下、Si:
    0.1〜1.5%、Mn:0.1〜1%、Ni:5〜1
    5%、Cr:21〜29%、Mo:0.5〜5%、C
    u:0.5〜5%、残部がFeと不可避的不純物とから
    なり、また、 F=Cr(%)+2.06Mo(%)+2.33Si
    (%) A=Ni(%)+26.6C(%)+0.53Mn
    (%)+0.3Cu(%) R=2/3F−A とした場合に、 6.5≦R≦11 を満たし、かつ、 Pc=Cr(%)+f1 ・Ni(%)+f2 ・Mo
    (%)+1.28Cu(%) (ここに、Ni(%)<7.3でf1 =1.98、Ni
    (%)≧7.3でf1・Ni(%)=14.5、Mo
    (%)<2.5でf2 =4.2、Mo(%)≧2.5で
    2 ・Mo(%)=10.5) とした場合に、 Pc≧42 を満たすことを特徴とするオーステナイト−フェライト
    2相系のステンレス鋳鋼。
JP00270898A 1998-01-09 1998-01-09 ステンレス鋳鋼 Expired - Fee Related JP3621818B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00270898A JP3621818B2 (ja) 1998-01-09 1998-01-09 ステンレス鋳鋼

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00270898A JP3621818B2 (ja) 1998-01-09 1998-01-09 ステンレス鋳鋼

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11199986A true JPH11199986A (ja) 1999-07-27
JP3621818B2 JP3621818B2 (ja) 2005-02-16

Family

ID=11536806

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP00270898A Expired - Fee Related JP3621818B2 (ja) 1998-01-09 1998-01-09 ステンレス鋳鋼

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3621818B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006041344A1 (en) * 2004-09-07 2006-04-20 Outokumpu Oyj A steel shell for a suction roll and a method of producing a steel product
JPWO2004094808A1 (ja) * 2003-03-31 2006-07-13 日立金属株式会社 内燃機関用ピストン
CN108239727A (zh) * 2016-12-23 2018-07-03 株式会社Posco 具有优异耐腐蚀性的双相不锈钢及其制造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2004094808A1 (ja) * 2003-03-31 2006-07-13 日立金属株式会社 内燃機関用ピストン
JP4500259B2 (ja) * 2003-03-31 2010-07-14 日立金属株式会社 内燃機関用ピストン及びその製造方法
WO2006041344A1 (en) * 2004-09-07 2006-04-20 Outokumpu Oyj A steel shell for a suction roll and a method of producing a steel product
EA010540B1 (ru) * 2004-09-07 2008-10-30 Отокумпу Оюй Стальная рубашка для отсасывающего вала и способ получения стальной продукции
CN108239727A (zh) * 2016-12-23 2018-07-03 株式会社Posco 具有优异耐腐蚀性的双相不锈钢及其制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3621818B2 (ja) 2005-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6761777B1 (en) High chromium nitrogen bearing castable alloy
US5298093A (en) Duplex stainless steel having improved strength and corrosion resistance
US5582656A (en) Ferritic-austenitic stainless steel
US5543109A (en) Heat resistant high chromium austenitic alloy excellent in strength at elevated temperatures
RU2586366C2 (ru) Аустенитная нержавеющая сталь
JP2008274398A (ja) オーステナイト系快削ステンレス鋼
KR20050044557A (ko) 슈퍼 오스테나이트계 스테인레스강
KR20070107166A (ko) 오스테나이트계 스테인레스강
KR20090078813A (ko) 듀플렉스 스테인리스 강 합금 및 이 합금의 용도
CA2642764C (en) Stainless steel weld overlays with enhanced wear resistance
WO2005073424A1 (en) High-chromium nitrogen containing castable alloy
EP1263999B1 (en) Corrosion resistant austenitic alloy
US4964924A (en) Suction roll made of a martensitic stainless steel
JPS61179835A (ja) 高温強度の優れた耐食性オーステナイト鋼
JPH11199986A (ja) ステンレス鋳鋼
JP2000328198A (ja) 熱間加工性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼
JPH07138708A (ja) 高温強度と熱間加工性の良好なオーステナイト鋼
JP2000256803A (ja) 高温強度と延性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼
JP5098552B2 (ja) 2相ステンレス鋼、並びに、これを用いた条鋼、鋼線、線材、及び、鋼製部品
JPS62297443A (ja) 熱間加工性に優れる高耐食オ−ステナイトステンレス鋼
JPS59211556A (ja) フエライト−オ−ステナイト系二相ステンレス鋼
JP2716937B2 (ja) 熱間加工性に優れる高耐食オーステナイトステンレス鋼
JP2580300B2 (ja) 快削二相ステンレス鋳鋼
JP2004143576A (ja) 低ニッケルオーステナイト系ステンレス鋼
JPH06184699A (ja) 高腐食疲労強度ステンレス鋼

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20030304

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040927

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041119

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081126

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees