JPH0618083B2 - 導電性複合体の製造方法 - Google Patents

導電性複合体の製造方法

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JPH0618083B2
JPH0618083B2 JP61252648A JP25264886A JPH0618083B2 JP H0618083 B2 JPH0618083 B2 JP H0618083B2 JP 61252648 A JP61252648 A JP 61252648A JP 25264886 A JP25264886 A JP 25264886A JP H0618083 B2 JPH0618083 B2 JP H0618083B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は静電気防止用資材として、IC包装用資材、作
業着、衣服等に利用される導電性複合体を製造する方法
に関する。
〔従来の技術〕 合成樹脂フィルム、シート、成形品、発泡体、繊維を基
材とし、これに導電性付与処理を施して導電性材料を製
造することは従来から行なわれており、このような導電
性材料はその有する導電性及び基材の特質を生かしてI
C包装用資材等の静電気障害防止用資材として利用され
ている。
従来この種の導電性材料は、導電性フィラーをバインダ
ー中に分散させた導電性塗料を塗布する方法、界面活性
剤を基材中に練混むか、界面活性剤により表面処理する
方法、金、パラジウム等の金属や酸化インジウム等の金
属酸化物を蒸着する方法、ピロールを電解酸化重合する
方法等により、導電性を付与して製造されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら導電性塗料を塗布する方法では塗料と基材
との密着性が低いことから、摩擦により簡単に塗料がは
がれ落ち、また界面活性剤を練混んだり塗布する方法に
よれば透明性に優れた導電性材料が得られるものの、導
電性が湿度の大小に左右されるとともに、導電性が充分
とはいえず、しかも導電性を長期間維持し得ない欠点を
有していた。また金属、金属酸化物を蒸着する方法、ピ
ロールを電解酸化重合する方法では蒸着や電解を行なう
ための製造コストが高くつくとともに複雑な製造装置を
必要とし、しかも後者の方法はフィルム状、シート状の
比較的小寸法の基材にしか適用できないという問題点も
有していた。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、優れた導電性
を有し、かつ導電性の耐久力に優れた導電性複合体を、
きわめて容易に製造することができ更に被処理体が軟質
ポリウレタンフォームや不織布の場合には導電性複合体
の柔軟性は処理前と変わらず、また揉んだり表面をこす
ったりしても導電粉等が脱落することがない優れた導電
性複合体の製造方法を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の導電性複合体の製造方法は、合成樹脂又は繊維
からなる被導電処理材を処理液中に浸漬して該処理液中
で、電子共役系ポリマーを形成し得るモノマーと酸化重
合剤とに接触せしめ、前記モノマーを重合せしめて被導
電処理材と電子共役系ポリマーとからなる導電性の付与
された複合体を得るに当たり、酸化重合剤としてドーパ
ント作用を有する酸化重合剤を用い、且つ該酸化重合剤
と共にドーパントを併用することを特徴とするものであ
る。
本発明に使用する導電性処理材は合成樹脂又は繊維より
なり、合成樹脂よりなる被導電処理材としてはポリビニ
ルアルコール、セロファン、セルロースエステル、ポリ
酢酸ビニル、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラ
ール、ナイロン−6、イオン電解質モノマーの重合体あ
るいは該モノマーと他のモノマーとの共重合体等の高吸
水性樹脂、ナイロン−66、ポリ塩化ビニル、ポリスチ
レン、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリ塩化ビニリデン等の低吸水性樹脂等よりなる
フィルム、シートや射出成形品、圧空成形品、真空成形
品、押出成形品等の成形品が挙げられ、これらフィル
ム、シート、成形品において、上記樹脂を混合して用い
ることができる。更に合成樹脂発泡体も用いることがで
き、これら発泡体としては例えば軟質ポリウレタンフォ
ーム、硬質ポリウレタンフォーム、ポリスチレンフォー
ム、ポリエチレンフォーム、尿素樹脂フォーム、ポリ塩
化ビニルフォーム、フェノール樹脂フォーム、イソシア
ヌレート樹脂フォーム、エポキシ樹脂フォーム等が挙げ
られる。また繊維よりなる被導電処理材としては合成繊
維、天然繊維、無機繊維よりなるものが挙げられ、合成
繊維としてはレーヨン、ナイロン等の高吸水性繊維、ア
ラミド、キュプラ、アセテート、ビニロン、ポリエステ
ル、アクリル、ポリウレタン等の低吸水性繊維等が挙げ
られこれらは混合して用いることができる。また天然繊
維としては羊毛、絹、麻、綿等の繊維が挙げられ、無機
繊維としてはガラス繊維、ロックウール、石綿糸等が挙
げられ、これら天然繊維、無機繊維は相互にあるいは前
記合成繊維と混合して用いることもできる。繊維よりな
る被導電処理材としては上記繊維そのまま、あるいは上
記繊維よりなる織布、不織布、編布等(ガラス布、石綿
布を含む)や綿、ガラス綿、ロックウール、石綿等の綿
状体が用いられる。また繊維そのままを用いる場合、長
繊維、短繊維のいずれであってもよい。本発明において
用いる被導電処理材を構成する合成樹脂、繊維は高吸水
性のものが好ましく、電子共役系ポリマーを形成するモ
ノマーの被導電処理材中への浸透性が高いため、被導電
処理材中に電子共役系ポリマーが形成され、耐久性の非
常に優れた導電性複合体が得られる。また低給水性の材
質を用いる場合でも、コロナ放電処理、プラズマ処理等
を施すと電子共役系ポリマーを形成するモノマーの浸透
性が向上し、より耐久性を向上できる。
本発明において電子共役系ポリマーを形成し得るモノマ
ーとは分子構造中に共役二重結合を有するものであって
酸化によって重合を起こす物質をいい、代表的なものと
しては5員複素環式化合物が挙げられる。この5員複素
環式化合物として本発明に好適に用いられるのは、ピロ
ール、チオフェン、フラン、インドール、又はそれらの
誘導体、例えばN−メチルピロール、3−メチルチオフ
ェン、3−メチルフラン、3−メチルインドール等であ
るが、もとよりこれらに限定されない。これらは単独で
使用することもできるし、混合して使用してもよい。こ
れらのモノマーは処理液中において酸化重合剤と接触せ
しめることにより重合される。本発明は酸化重合剤とし
てドーパント作用を有する酸化重合剤を用い、更に処理
液中にドーパントを含有せしめ、以てドーパント作用を
有する酸化重合剤と共にドーパントを併用するものであ
る。ドーパントとしては一般に使用されるアクセプター
性のドーパントなら全て使用できる。アクセプター性ダ
ーパントとしては五弗化リン等のルイス酸;塩化水素、
硫酸、パラトルエンスルホン等のプロトン酸;過塩素酸
銀、弗化ホウ素銀等の遷移金属化合物等が挙げられる。
酸化重合剤はドーパント作用を有する酸化重合剤が用い
られ、このような酸化重合剤としては、塩素、臭素、ヨ
ウ素等のハロゲン類;ペルオクソ二硫酸、ペルオクソ二
硫酸カリウム等のペルオクソ酸塩類;塩化第二鉄等の遷
移金属塩化物等が挙げられる。
ドーパント作用を有する酸化重合剤と前記ドーパントと
を併用すると、前者のみを用いた場合に比べ導電性を一
層向上することができる。
本発明方法は被導電処理材を処理液中に浸漬し、該処理
液中で、電子共液系ポリマーを形成し得るモノマーと酸
化重合剤とを接触せしめる。被導電処理材を処理液で処
理する方法としては例えばモノマーと酸化重合剤及び
ドーパントを含有する処理液に、モノマーが実質的に重
合する前に被導電処理材を浸漬する方法、酸化重合剤
と及びドーパントを含有する処理液と、モノマーを含有
する処理液に被導電処理材を順次浸漬する方法、酸化
重合剤及びドーパントを含有する処理液に被導電処理材
を浸漬した後、この処理液中にモノマーを添加する方法
が挙げられる。の方法によれば処理時間を短縮するこ
とができる。また酸化重合剤はモノマーに比べて被導電
処理剤への浸透性が低いため、、の方法のようにモ
ノマー含有処理液による処理と酸化重合剤含有処理液に
よる浸漬処理を別に行う方法を採用し、酸化重合剤含有
処理液による浸漬処理を先に行うことにより特に低吸水
性の被導電処理材の場合、ポリマーの被導電処理材中へ
の含浸度が向上することによって、より耐久性のある導
電性が付与される。
モノマー、酸化重合剤が液体の場合、上記処理液として
これらをそのまま用いることもできるが、モノマー、酸
化重合剤をそのまま用いた場合、特にモノマーと酸化重
合剤を混合した処理液中に被導電処理材を浸漬する方法
では処理液中でのポリマーの生成が速く、被導電処理材
とポリマーとの複合体の形成が妨げられて充分な導電性
が付与されない虞があるため、モノマー、酸化重合剤を
適当な溶媒で希釈して用いることが好ましい。この溶媒
としては水や一般に用いられる有機溶媒が用いられ、有
機溶媒としては例えばメタノール、エタノール等の脂肪
族アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等の脂
肪族ケトン類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン
等のエーテル類;塩化メチレン、クロロホルム等のハロ
ゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステ
ル類;ヘキサン等の脂肪族炭化水素類;アセトニトリ
ル、ベンゾニトリル等の含窒素化合物、あるいはこれら
の混合物が挙げられる。これら溶媒の中からモノマー、
ドーパント、酸化重合剤及び被導電処理材に応じて適宜
選択して用いる。処理液中のモノマー濃度、酸化重合剤
濃度は被導電処理材の材質、所望する電導度の大きさに
よっても異なるが、モノマー濃度は5×10-3〜1モル
濃度程度とすることが好ましく、酸化重合剤濃度は1×
10-3〜1モル濃度程度とすることが好ましい。またド
ーパント濃度は1×10-4〜10-2モル濃度程度が好ま
しい。被導電処理材を処理液に浸漬する際の処理液温度
は付与される導電性をより向上上する上で、−5〜30
℃が好ましく、特に−5〜5℃が好ましい。また被導電
処理材の浸漬時間は被導電処理材の材質、所望する電導
度の大きさによっても異なるが、通常1分〜1時間程度
である。
本発明を実施するに当たっては特別な装置を必要とはせ
ず、例えば第1図に示す如き簡単な装置が用いられる。
この装置は処理槽1とモノマー溶液供給口2、酸化重合
剤溶液供給口3、撹拌機4、処理液排出口5とを備え、
処理槽1は上部が開口し、ここから被導電処理材6を処
理液7中に浸漬できるように構成されている。
この装置による被導電処理材6の処理は例えば次のよう
にして行われる。
まず酸化重合剤溶液供給口3よりドーパント作用を有す
る酸化重合剤溶液及びドーパント溶液を処理槽1に供給
し、この中に被導電処理材6を浸漬する。次いでモノマ
ー供給口2よりモノマー溶液(例えばピロール水溶液)
を供給し、撹拌機4によりすばやく混合せしめた後、ゆ
るやかに撹拌しながら処理液7中に被導電処理材6を浸
漬保持する。このようにして被導電処理材6をモノマー
と酸化重合剤とに接触せしめ、ドーパントの存在下にモ
ノマーを重合せしめて被導電処理材6と電子共役系ポリ
マーとの複合体が形成される。この電子共役系ポリマー
の生成により被導電処理材6に導電性が付与される。ま
た処理液7中にドーパントが不純物として混在するため
にドーピング効果により導電性が向上し、より大きな導
電性付与される。
尚、被導電処理材6が成形品である場合にも上記と同一
の装置が用いられる。
〔作用〕
本発明においては被導電処理材を処理液中に浸漬して電
子共役系ポリマーを形成し得るモノマーと酸化重合剤と
にドーパントの存在下で接触せしめることにより、通常
酸化重合剤とモノマーあるいは比較的低分子量のポリマ
ーが被導電処理材中に浸透して該処理材中で重合し、被
導電処理材中に電子共役系ポリマーが形成された複合体
が得られるが、ポリマーが被導電処理材中に一部浸透し
て形成されている場合や被導電処理材の表面にのみポリ
マー層が形成されている場合も本発明に含まれる。
本発明はドーパント作用を有する酸化重合剤とドーパン
トとを併用するので、用いる酸化重合剤がドーパント作
用に特に有効なアニオンをその分子中に持たなくても、
ドーパントとの併用に基づき酸化重合時に遊離酸又はそ
の塩として共存させることができ、その結果、導電性を
著しく向上させることができる。
〔発明の効果〕
本発明は被導電処理材を処理液中に浸漬し、該処理液中
で電子共役系ポリマーを形成し得るモノマーと、ドーパ
ント作用を有する酸化重合剤とに接触せしめ、ドーパン
トの存在下に前記モノマーを重合せしめて電子共役系ポ
リマーと被導電処理材とからなる複合材を形成し、電子
共役系ポリマーにより導電性を付与するものであるか
ら、従来法に比べて導電性複合体の製造が容易である。
また本発明は被導電処理材を処理液中に浸漬して該処理
液中で電子共役系ポリマーと被導電処理材との複合体を
形成する方法を採用したことにより、全体的に均一な導
電性を付与でき且つ基体との密着性も良好な優れた導電
性複合体を提供できる。
しかも本発明はドーパント作用を有する酸化重合剤とド
ーパントとを併用するので、単なる酸化重合剤を用いる
場合或いはドーパント作用を有する酸化重合剤を用いる
としてもそれのみの使用でドーパントとの併用を行わな
い場合に比べ、被導電処理材に極めて高い導電性を付与
できる効果がある。
本発明によれば、その実施に用いる装置はきわめて簡単
な構造ですみ、製造コストも安価である。また被導電処
理材としてフィルム状、シート状、繊維状、布状のもの
のみならず、合成樹脂成形品、合成樹脂発泡体の如き複
雑な形状品やその他、長尺寸法品、大型製品にも適用で
き、多種類、広範囲の導電性複合体を容易かつ安価に製
造できる効果がある。
更に本発明は、被導電処理材として透明なものを用いた
場合でも、その透明性を損なうことなく導電性を付与で
き、従って導電性、透明性に優れた複合体を製造するこ
とが可能である。
次に本発明の実験例を示す 実験例1 1のガラス製ビーカーに0.1M/ペルオクソ二硫酸
カリウム水溶液500mlを入れ、この中に厚さ30μm
のナイロン−6フィルムを浸漬し、次いで0.2M/ピ
ロール水溶液100mlを加えて2〜3℃に保持しながら
マグネチックスターラーで撹拌し、所定時間(3分、5
分、10分の3種)浸漬して取出し、灰色の透明性のあ
るフィルムを得た。この3種のフィルムを蒸留水で洗浄
し、60℃で1時間乾燥した後、表面抵抗値、可視光線
透過率を測定したところ、所望の導電性、透明性を有す
ることが認められた。これらの結果を第1表に示す。
実験例2 実験例1と同様のビーカーに塩化第二鉄0.1M/水−
メタノール溶液(水:メタノール=8:2)500mlを
入れ、この中に厚さ50μmのポリビニルアルコールフ
ィルムを浸漬し、次いでインドールの0.1M/水−メ
タノール溶液(水:メタノール=8:2)100mlを加
え、マグネチックスターラーで撹拌しながら2〜3℃に
保持して1時間浸漬し、淡緑色の透明性のあるフィルム
を得た。このフィルムを実験例1と同様に洗浄、乾燥し
た後、表面抵抗値、可視光線透過率を測定した結果、所
望の導電性、透明性を有することが認められた。これら
の結果を第1表に示す。
実験例3 第1図に示す装置を用い、25℃の0.01M/ペルオ
クソ二硫酸カリウム水溶液10を酸化重合剤供給口3
より処理槽1へ供給し、この中にIC自動装着用の硬質
ポリ塩化ビニル成形品(厚さ500μm)を1時間浸漬
し、次いで液温を2〜3℃に冷却してモノマー供給口2
より3℃の0.01M/ピロール水溶液2を加えて撹
拌下に1時間浸漬し、灰色の透明性のある成形品を得
た。この成形品を蒸留水で洗浄後、室温で5時間放置し
て乾燥させ、表面抵抗値、可視光線透過率を測定したと
ころ所望の導電性、透明性を有していた。これらの結果
を第1表に示す。
実験例4 1のガラス製ビーカーに実験例1と同様のペルオクソ
二硫酸カリウム水溶液500mlを入れ、この中に厚さ2
0μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを浸漬
し、次いで実験例1と同様のピロール水溶液100mlを
加え、撹拌下に2〜3℃で10分間保持して灰色の透明
性のあるフィルムを得た。このフィルムを蒸留水で洗浄
し、100℃で1時間加熱乾燥した後、表面抵抗値、可
視光線透過率を測定したところ、所望の導電性、透明性
を有することが認められた。これらの結果を第1表に示
す。
実験例5 1のガラス製ビーカーに0.1M/ペルオクソ二硫酸
カリウム500mlと、0.2M/ピロール水溶液100
mlを入れ、直ちにこの中にJIS染色堅ろう度試験用ナ
イロン布(JIS L0803準拠)を浸漬して撹拌下
で2℃で30分間保持した。次いでこの布を蒸留水で洗
浄し、60℃で1時間乾燥した後、表面抵抗値を測定し
たところ、所望の導電性を有することが認められた。結
果を第1表に示す。
実験例6 0〜2℃に保持した0.2M/塩化第二鉄水溶液100
0ml中に、10mm×200mm×200mmの白色軟質ポリ
ウレタンフォーム(密度20kg/m3)を浸漬し、ハンド
ローラーで押しつぶして内部気泡を追い出し、ポリウレ
タンフォーム中に塩化第二鉄水溶液を含浸させた。次に
0.2M/ピロール水溶液200mlを添加し、混合液を
撹拌しながら0〜2℃に保持した。フォーム内に含浸さ
れた溶液の組成が液相の組成と同一になるように再びポ
リウレタンフォームをハンドローラーで押しつぶしなが
ら30分間保持した。しかる後、ポリウレタンフォーム
を取出し、蒸留水で洗浄後乾燥して表面が若干灰色がか
ったフォームを得た。このフォームの表面抵抗値の測定
結果を第2表に示す。更にポリウレタンフォームの硬さ
を導電処理前と処理後でJISK6401に基づいて測
定した。その結果、処理前10.3kgf/314cm2で、
処理後10.5kgf/314cm2であり、処理前後で硬さ
の差はなかった。
実験例7 0〜2℃に保持した0.2M/塩化第二鉄水溶液100
0ml中に、3mm×200mm×200mmのガラス繊維布
(ガラス長繊維をバインダーを用いてプレスしてシート
状としたもの)を浸漬し、次いで0.2M/ピロール水
溶液200mlを添加し、この混合溶液を均一に撹拌しな
がら0〜2℃で30分間保持した。しかる後ガラス繊維
布を取り出し蒸留水で洗浄後乾燥し、表面抵抗値を測定
した。結果を第2表に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施に用いる製造装置の一例を示す略
図である。 6……被導電処理材、7……処理液
フロントページの続き (72)発明者 溝口 郁夫 栃木県足利市大沼田町1015−5 (56)参考文献 特開 昭60−148012(JP,A) 特開 昭60−145395(JP,A) 特開 昭60−133027(JP,A) 特開 昭61−72031(JP,A)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成樹脂又は繊維からなる被導電処理材を
    処理液中に浸漬して該処理液中で、電子共役系ポリマー
    を形成し得るモノマーと酸化重合剤とに接触せしめ、前
    記モノマーを重合せしめて被導電処理材と電子共役系ポ
    リマーとからなる導電性の付与された複合体を得るに当
    たり、酸化重合剤としてドーパント作用を有する酸化重
    合剤を用い、且つ該酸化重合剤と共にドーパントを併用
    することを特徴とする導電性複合体の製造方法。
  2. 【請求項2】被導電処理材が合成樹脂フィルム、合成樹
    脂シート又は合成樹脂成形品である特許請求の範囲第1
    項記載の導電性複合体の製造方法。
  3. 【請求項3】被導電処理材が合成樹脂発泡体である特許
    請求の範囲第1項記載の導電性複合体の製造方法。
  4. 【請求項4】被導電処理材が織布、不織布、編布あるい
    は綿状体である特許請求の範囲第1項記載の導電性複合
    体の製造方法。
  5. 【請求項5】被導電処理材が合成繊維、天然繊維あるい
    は無機繊維である特許請求の範囲第1項記載の導電性複
    合体の製造方法。
  6. 【請求項6】電子共役系ポリマーを形成し得るモノマー
    が、ピロール、チオフェン、フラン、インドール、ある
    いはそれらの誘導体である特許請求の範囲第1項〜第5
    項のいずれかに記載の導電性複合体の製造方法。
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