JPH0726333B2 - 導電性繊維の製造方法 - Google Patents
導電性繊維の製造方法Info
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Description
いて、衣類に静電気が帯電していると静電気の放電によ
ってICを破損したり、放電の火花が引火性物質に引火し
て爆発事故および火災などが発生する危険がある。この
ため、IC製造工場または引火性物質を取り扱う場所で
は、通常、作業者は静電気が帯電しないように導電性を
有する衣類を着用している。
ば繊維中に直径10〜15μm程度の極細のステンレス繊維
を折り込んだり、繊維表面を硫化銅で被覆した直径15〜
30μm程度のアクリル繊維を用いるなどの方法が知られ
ている。
製品は、非屈曲状態での耐久性に優れるものの製織が煩
雑で、かつ体屈曲性に劣り、一方硫化銅で被覆したアク
リル繊維よりなるものは、色相が限定されるという問題
があった。
出願人の出願による特願平2−46832号明細書に記載さ
れた導電性繊維がある。
イロンなどのポリアミド含有繊維に、ピロール系化合物
(電気共役系ポリマーを形成しうるモノマー)を重合し
て繊維と複合化させることで導電性を与えたものであ
る。
想を、多種品目の製品化が期待できる耐ポリエステル繊
維に単に応用しようとしても、一般的にポリエステル繊
維は難接着性を有するものであるため、ポリアミド含有
繊維の場合のように単純にピロール系化合物を重合して
ポリエステル繊維と複合化させることはできない。すな
わち、ポリエステル繊維は、レギュラーポリエステルの
ほかに、アニオン性基を導入したカチオン可染ポリエス
テルと呼称されるものが開発されているが、このカチオ
ン可染ポリエステルは、塩基性染料により常温下で染色
可能なものであり、ポリピロールとの接着性はレギュラ
ーポリエステルに比較して若干良好となるものの、前記
6−ナイロン、6,6−ナイロンなどのポリアミド含有繊
維に比べると、ポリピロールとの接着性が著しく低く、
従ってピロール系化合物を良好にポリエステル繊維と複
合化させることはできなった。
で、耐久性に優れた導電性を有するポリエステル繊維の
製造方法を提供することを目的とする。
ち、電子共役系ポリマーを形成しうるモノマーおよび酸
化重合剤を含む処理液中に浸漬して、前記ポリエステル
繊維に電子共役系ポリマーを複合化させてなる導電性繊
維の製造方法を提供するものである。
ジカルボン酸の重縮合物あるいはオキシカルボン酸の重
縮合物のようなポリエステルを紡糸して得られる合成繊
維で、本発明に使用されるポリエステル繊維としては、
ポリエチレンテレフタレート繊維が好適である。
ープルファイバー、マルチフィラメント、紡績糸、織
布、不織布、編布など、どのような形態のものでも使用
できる。なお、この不織布は、ニードルパンチング法、
スパンボンド法、メルトブロー法、ステッチボンド法、
抄紙法のいずれの方法で得られたものでもよい。
構成されるもののほかに、ナイロン、ビニロン、セルロ
ース、ウール、シルク、綿、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、アクリルなどの繊維を含むものでもよいが、ポリ
エステルを含むことが必要であり、特にポリエステル繊
維の含有量が50重量%以上のものが好ましい。さらにま
た、繊維自体の形態も単一組成の繊維であっても、海島
型繊維、心鞘型繊維、分割型繊維、サイドバイサイド型
繊維、交互配列型繊維などの複合繊維であってもよい。
なお、このポリエステル繊維として、カチオン可染ポリ
エステルからなる繊維も使用できる。
るが、分散剤の存在で水に微粒子分散し、ポリエステル
繊維に親和性を示す染料で、大部分が、アゾ染料および
アントラキノン染料であるが、黄色系染料の一部にニト
ロジフェニルアミン誘導体もある。一般に、分子量の比
較的小さな構造で、大部分置換アミン基をもっている。
また、水溶性基を含まず、分散性をよくするためにオキ
シアルキル基、シアノアルキル基などの非イオン性親水
基をもつものが多い。
perse(CCC)、Dianix Fast,Dianix Light(三菱)、Ea
stman Polyester(TE)、Esteroquinone(Fran)、Foro
n(S)、Genacron(G)、Interchem Polydye(IC)、
Kayalon Polyester(化薬)、Latyl(Dup)、Miketon P
olyester(三井)、Palanil(BASF)、Resoline(FB
y)、Samaron(FH)、Sumikaron(住友)、Terasil(Ci
ba)などが挙げられる。
温高圧下での染色法などがあるが、キャリヤーの作業環
境に及ぼす影響を鑑みて、一般的には高温高圧下で行わ
れる。
好ましく、染色条件は、特に限定されず、通常の染色条
件と同様でよいが、繊維に対して所定量が正確に均一で
吸尽されていることが好ましい。
色されたポリエステル繊維を、電子共役系ポリマーを形
成しうるモノマーと接触させ、酸化重合剤の存在下にこ
のモノマーを重合させて繊維製品を複合化させてなるも
のである。
子構造中に共役二重結合を有するものであって、酸化に
よって、重合を起こす物質をいう。
れ、この5員複素環式化合物として本発明に好適に用い
られるものとしては、ピロール、チオフェン、フラン、
インドールまたはそこれらの誘導体、例えばN−メチル
ピロール、3−メチルピロール、3−メチルチオフェ
ン、3−メチルフラン、3−メチルインドールなどであ
るが、もとよりこれらに限定されない。
酸化重合剤と接触させることにより重合される。
ー性のドーパントならすべて使用できる。
ウ素などのハロゲン類;五弗化リンなどのルイス酸;塩
化水素、硫酸などのプロトン酸;塩化第二鉄などの遷移
金属塩化物;過塩素酸銀、フッ化ホウ素銀などの遷移金
属化合物などが挙げられる。
マンガン酸(塩)類;三酸化クロムなどのクロム酸類、
硝酸銀などの硝酸塩類;塩素、臭素、ヨウ素などのハロ
ゲン類;過酸化水素、過酸化ベンゾイルなどの加酸化物
類;ペルオクソ二硫酸、ペルオクソ二硫酸カリウムなど
のベルオクソ酸類、ペルオクソ酸塩類;次亜塩素酸、次
亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸カリウムなどの酸素酸
類、酸素酸塩類;塩化第二鉄、塩化第二銅、塩化第二
錫、塩化第二カリウムなどの遷移金属塩化物;酸化銀な
どの金属酸化物類が挙げられる。これらの酸化重合剤の
うち、ハロゲン類、ペルオクソ酸(塩)類、遷移金属塩
化物などは、ドーパントとしての作用を有するため、こ
れらを酸化重合剤として用いた場合には、特にほかのド
ーパントを併用する必要はないが、ドーパントと併用す
るとさらに導電性を向上することができる。また、その
ほか酸化重合剤として、例えば過硫酸アンモニウム、過
硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過塩素酸第二銅、過
塩素酸第二鉄などが使用でき、これらは単独または組み
合わせて使用できる。
酸化重合剤の使用量は、2〜3モル倍、特に2モル倍程
度が好ましい。
を、前記処理液中に浸漬し、この処理液中で電子共役系
ポリマーを形成しうるモノマーと酸化重合剤とを接触さ
せる。
えばモノマーと酸化重合剤および必要に応じてドーパ
ントを含有する処理液に、モノマーが実質的に重合する
前にポリエステル繊維を浸漬する方法、酸化重合剤と
必要に応じてドーパントを含有する処理液と、モノマー
を含有する処理液にポリエステル繊維を順次浸漬する方
法、酸化重合剤と必要に応じてドーパントを含有する
処理液にポリエステル繊維を浸漬したのち、この処理液
中にモノマーを添加する方法などが挙げられる。
た、酸化重合剤は、モノマーに比べてポリエステル繊維
への浸透性が低いため、、の方法のようにモノマー
含有処理液による処理と酸化重合剤含有処理液による浸
漬処理を別に行う方法を採用し、酸化重合剤含有処理液
による浸漬処理を先に行うことが好ましく、このように
するとポリエステル繊維中への酸化重合剤の含浸量が増
大するため電子共役系ポリマーと、ポリエステル繊維と
の複合化が促進され、より優れた耐久性のある導電性が
得られる。
び酸化重合剤が液体の場合、前記処理液としてこれらの
をそのまま用いることもできるが、モノマー、酸化重合
剤をそのまま用いた場合、特にモノマーと酸化重合剤と
を混合した処理液中にポリエステル繊維を浸漬する方法
では、処理液中でのポリマーの生成が早く、ポリエステ
ル繊維とポリマーとの複合体の形成が妨げられて充分な
導電性が得られない恐れがあるため、モノマー、酸化重
合剤を適当な溶媒で希釈して用いることが好ましい。
が使用でき、有機溶媒としては例えばメタノール、エタ
ノール、n−プロパノール、i−プロパノール、t−ブ
チルアルコール、i−ブチルアルコールなどの脂肪族ア
ルコール類;アセトン、メチルエチルケトンなどの脂肪
族ケトン類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフランな
どのエーテル類;塩化メチレン、クロロホルムなどのハ
ロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエ
ステル類、トルエン、ベンゼンなどの芳香族炭化水素
類;ヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;アセトニトリ
ル、ベンゾニトリルなどの含窒素化合物あるいはこれら
の混合物が挙げられ、これら溶媒の中からモノマー、ド
ーパント、酸化重合剤およびポリエステル繊維に応じて
適宜選択して用いる。処理液中のモノマー濃度、酸化重
合剤濃度は、ポリエステル繊維の材質、所望する導電度
の大きさによっても異なるが、モノマー濃度は5×10-3
〜1モル濃度程度とすることが好ましく、酸化重合剤濃
度は1×10-3〜1モル濃度程度とすることが好ましい。
なお、モノマー濃度は、ポリエステル繊維あたり0.01〜
5重量%程度が好ましい。
程度が好ましい。
は、与えられる導電性をより向上する上で、−20〜30℃
が好ましく、特に−20〜5℃が好ましい。また、ポリエ
ステル繊維の浸漬時間はポリエステル繊維の材質、所望
する導電度の大きさによっても異なるが、通常1分〜4
時間程度である。
染料で染色する。
系ポリマーを形成しうるモノマーおよび酸化重合剤を含
む処理液中に浸漬して、前記ポリエステル繊維に電子共
役系ポリマーを複合化させる。
せ、繊維のミクロ構造がルーズになっているポリエステ
ル繊維に前記モノマーが吸着されやすくなり、該モノマ
ーを重合することによって繊維とポリマーとが複合化し
て耐久性を有する導電性繊維が得られる。
これらの実施例に限定されない。
ドルパンチングして得た200g/m2の不織布を、2.0g/濃
度のDiadavin EWN(Bayer A.G.社製)で、60℃にて充分
に洗浄して帯電防止剤、油剤などを完全に除去したの
ち、分散染料であるKayalon Polyester Blue FS(日本
化薬(株)製)を0.05重量%、ノニオン系均染剤を0.1
重量%を含む130℃の染色液中に60分間浸漬して染色す
ることにより、青色の不織布を得た。
ち、120℃で乾燥した。
含む水溶液(液温18℃)中に240分間浸漬したのち、充
分に水洗し、60℃で乾燥した。
ト(ブラックパネル温度63℃)を200時間行ったのちの
表面抵抗値は2×106Ωであった。
例1と同様にして不織布を得た。
光テスト(ブラックパネル温度63℃)を200時間行った
のちの表面抵抗値は20MΩを超えていた。
色したのち、電子共役系ポリマーを形成しうるモノマー
および酸化重合剤を含む処理液中に浸漬して、前記ポリ
エステル繊維に電子共役系ポリマーを複合化させてなる
導電性繊維であるため、耐久性に優れた導電性を有する
ポリエステル繊維を得ることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】ポリエステル繊維を分散染料で染色したの
ち、電子共役系ポリマーを形成しうるモノマーおよび酸
化重合剤を含む処理液中に浸漬して、前記ポリエステル
繊維に電子共役系ポリマーを複合化させることを特徴と
する導電性繊維の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2093918A JPH0726333B2 (ja) | 1990-04-11 | 1990-04-11 | 導電性繊維の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2093918A JPH0726333B2 (ja) | 1990-04-11 | 1990-04-11 | 導電性繊維の製造方法 |
Publications (2)
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JPH0726333B2 true JPH0726333B2 (ja) | 1995-03-22 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2093918A Expired - Fee Related JPH0726333B2 (ja) | 1990-04-11 | 1990-04-11 | 導電性繊維の製造方法 |
Country Status (1)
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1990
- 1990-04-11 JP JP2093918A patent/JPH0726333B2/ja not_active Expired - Fee Related
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