JP2874334B2 - 導電性繊維およびその製造方法 - Google Patents

導電性繊維およびその製造方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、導電性繊維およびその製造方法に関し、さ
らに具体的には耐久的に優れる有色の導電性繊維および
その製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、湿潤時の寸法安定性や耐熱性に優れるポリエス
テル繊維を有色の導電性繊維になす場合には、レギュラ
ータイプのポリエステル繊維を単に分散染料で、または
塩基性染料可染型ポリエステル繊維を単に塩基性染料で
染色したのち、水性溶媒溶液中でピロール、ピロール誘
導体、チオフェン、アニリンなどによる酸化重合反応を
行っている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、従来の導電性繊維の製造方法のうち、レギ
ュラータイプのポリエステル繊維を単に分散染料で染色
し、これを導電化しても、初期導電性はよいが、耐久性
が不充分である。
また、塩基性染料可染型ポリエステル繊維を塩基性染
料で染色したポリエステル繊維を導電化すると、初期値
抵抗値が未染色系に比べて大きく低下する効果はある
が、導電性が経時的に悪化する。
この現象は、塩基性染料が導電性高分子中に結合して
導電性に寄与しているドーパントを引き抜くために導電
性が経時的に悪化するものと推定される。
本発明は、この知見に基づきなされたもので、ドーパ
ントとして作用するアニオン基を有する塩基性染料可染
型(カチオン可染型)ポリエステル繊維をベースに用
い、導電性高分子中に結合されているドーパントを引き
抜く塩基性染料を使用せずに、耐久性に優れる導電性繊
維およびその製造方法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、分散染料で染色した塩基性染料可染型ポリ
エステル繊維の少なくとも表面に電子共役系ポリマーを
複合化させたことを特徴とする導電性繊維を提供するも
のである。
また、本発明は、塩基性染料可染型ポリエステル繊維
を分散染料で染色したのち、該繊維表面を還元洗浄し、
次にまた電子共役系ポリマーを形成しうるモノマーおよ
び酸化重合剤を含む処理液中に浸漬して、前記ポリエス
テル繊維に電子共役系ポリマーを複合化させることを特
徴とする導電性繊維の製造方法を提供するものである。
本発明に使用される塩基性染料可染型ポリエステル繊
維としては、カルボキシル基(−CO2 -基)、あるいはス
ルホン酸基(−SO3 -基)のいずれの基を有するポリエス
テル繊維でもよく、その含有率も繊維特性を維持してい
れば特に限定されず、一般にカチオン可染型ポリエステ
ル繊維と指称されているポリエステル繊維のすべてが対
称となる。
また、この塩基性染料可染型ポリエステルの繊維形態
は、例えばステープルファイバー、マルチフィラメン
ト、紡績糸、織布、不織布、編布など、どのような形態
のものでも使用できる。
なお、不織布の場合、ニードルパンチング法、スパン
ボンド法、メルトブロー法、ステッチボンド法、抄紙法
のいずれの方法で得られたものでもよい。
さらに、この塩基性染料可染型ポリエステルは、ポリ
エステル単独で構成されるもののほかに、ナイロン、ビ
ニロン、セルロース、ウール、シルク、綿、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、アクリルなどの繊維を含むもので
もよいが、ポリエステルを含むことが必要であり、特に
ポリエステルの含有量が50重量%以上のものが好まし
い。
さらにまた、繊維自体の形態も単一組成の繊維であっ
ても、海島型繊維、芯鞘型繊維、分割型繊維、サイドバ
イサイド型繊維、交互配列型繊維などの複合繊維やマイ
クロクレーター型繊維、中空繊維であってもよい。
また、本発明に使用される分散染料とは、水に不溶で
あるが、分散剤の存在で水に微粒子分散し、ポリエステ
ル繊維に親和性を示す染料で、大部分が、アゾ染料およ
びアントラキノン染料であるが、黄色系染料の一部にニ
トロジフェニルアミン誘導体もある。一般に、分子量の
比較的小さな構造で、大部分置換アミノ基を持ってい
る。また、水溶性基を含まず、分散性をよくするために
オキシアルキル基、シアノアルキル基などの非イオン性
親水基を持つものが多い。
この分散染料としては、例えばAmacron(AAP)、Calc
osperse(CCC)、Dianix Fast,Dianix Light(三
菱)、Eastman Polyester(TE)、Esteroquinone(Fra
n)、Foron(S)、Genacron(G)、Interchem Polyd
ye(IC)、Kayalon Polyester(化薬)、Letyl(Du
p)、Miketon Polyester(三井)、Palanil(BASF)、
Resoline(FBy)、Samaron(FH)、Sumikaron(住
友)、Terasil(Ciba)などが挙げられる。
分散染料での染色は、常圧下でのキャリアー染色法、
高温高圧下での染色法などがあるが、キャリヤーの作業
環境に及ぼす影響を鑑みて、一般的には高温高圧下で行
われる。この高圧染色の場合、酸性下120〜160℃に加熱
して行われ、その際に使用される加工設備は塩基性染料
可染型ポリエステルの繊維形態によって適宜選択され
る。
分散染料の染料濃度は、0.001〜0.2重量%程度が好ま
しく、染色条件は、特に限定されず、通常の染色条件と
同様でよいが、繊維に対して所定量が正確に均一に吸尽
されていることが好ましい。
本発明では、塩基性染料可染型ポリエステル繊維を前
記のように分散染料で染色したのち、次いでこれを還元
洗浄する。
ここで、還元洗浄とは、塩基性染料可染型ポリエステ
ル繊維を分散染料で染色した際、繊維表面の分散染料を
還元除去し、繊維表面に極性基を顕在化させるための処
理である。
この還元洗浄は、アルカリ下、ハイドロサルファイト
などを用いて行うが、界面活性剤を併用してもよい。例
えば、水酸化ナトリウム0.5〜2g/、ハイドロサルファ
イト0.5〜3g/が溶解した40〜60℃の水溶液中に、分散
染料で染色した塩基性染料可染型ポリエステル繊維を5
〜20分間浸漬することで行なわれる。
なお、還元洗浄が完了した塩基性染料可染型ポリエス
テル繊維は、通常、後記する導電性高分子による重合反
応が酸性下で進行するのために、充分に水洗したのち低
濃度の酸性水溶液にて洗浄されるのが好ましいが、必ず
しもこの酸洗浄は必要ではない。
使用される酸としては、そのアニオンが導電性高分子
のアニオンとして好ましいものがよく、例えば塩酸、硫
酸、酢酸、リン酸、過塩素酸、酢酸、プロピオン酸、ギ
酸、サリチル酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、p−
トルエンスルホン酸、アミノベンゼンスルホン酸、メタ
クリル酸、アクリル酸、イタコン酸などが挙げられ、こ
れらは単独であるいは組み合わせて使用してもよい。
本発明の導電性繊維は、前記のようにして酸洗浄した
塩基性染料可染型ポリエステル繊維を、電子共役系ポリ
マーを形成しうるモノマーと接触させ、酸化重合剤の存
在下にこのモノマーを重合させて繊維製品を複合化させ
てなるものである。
この電子共役系ポリマーを形成しうるモノマーとは、
分子構造中に共役二重結合を有するものであって、酸化
によって、重合を起こす物質をいう。
代表的なものとしては、複素5員環化合物が挙げら
れ、この複素5員環化合物として本発明に好適に用いら
れるものとしては、ピロール、チオフェン、フラン、イ
ンドールまたはそれらの誘導体、例えばピロール誘導体
としてはN−メチルピロール、3−メチルピロール、3,
4−ジメチルピロール、3−メチル−4−カルボキシピ
ロール、3メチル−4−カルボン酸オクチルエステル、
3−メチル−4−カルボン酸−ベンジルエステル、3−
メチル−4−カルボン酸ヘキシルエステル、3−メチル
−4−カルボン酸ラウリルエステルなどが挙げられ、そ
のほかにもチオフェン誘導体として例えば3−メチルチ
オフェン、フラン誘導体として例えば3−メチルフラ
ン、インドール誘導体として例えば3−メチルインドー
ルなどが挙げられるが、特にピロールおよびその誘導体
が好ましいものの、もとよりこれらに限定されない。
これらのモノマーは、好ましくはドーパントの存在下
に酸化重合剤と接触させることにより重合される。
この導電性モノマーは、塩基性染料可染型ポリエステ
ル繊維に対して、0.3〜5重量%程度添加されるが、こ
れは要求物性により適宜条件設定される。
ドーパントとしては、一般に使用されるアクセブター
性のドーパントならすべて使用できる。
アクセブター性のドーパントとしては、塩素、臭素、
ヨウ素などのハロゲン類;五フッ化リンなどのルイス
酸;塩化水素、硫酸などのプロトン酸;塩化第二鉄など
の遷移金属塩化物;過塩素酸銀、フッ化ホウ素銀などの
遷移金属化合物などが挙げられる。
また、酸化重合剤としては、過マンガン酸あるいは、
過マンガン酸(塩)類;三酸化クロムなどのクロム酸
類、硝酸銀などの硝酸塩類;塩素、臭素、ヨウ素などの
ハロゲン類;過酸化水素、過酸化ベンゾイルなどの過酸
化物類;ペルオクソ二硫酸、ペルオクソ二硫酸カリウム
などのペルオクソ酸類、ペルオクソ酸塩類;次亜塩素
酸、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸カリウムなどの酸
素酸類、酸素酸塩類;塩化第二鉄、塩化第二銅、塩化第
二錫、塩化第二カリウムなどの遷移金属塩化物;酸化銀
などの金属酸化物類、そのほか過硫酸アンモニウム、過
硫酸カリウム、重クロム酸カリウム、重クロム酸ナトリ
ウムなどが挙げられる。これらの酸化重合剤のうち、ハ
ロゲン類、ペルオクソ酸(塩)類、遷移金属塩化物など
は、ドーパントとしての作用を有するため、これらを酸
化重合剤として用いた場合には、特にほかのドーパント
を併用する必要はないが、ドーパントと併用するとさら
に導電性を向上することができる。また、そのほか酸化
重合剤として、例えば過硫酸アンモニウム、過硫酸ナト
リウム、過塩素酸第二銅、過塩素酸第二鉄などが使用で
き、これらは単独または組み合わせて使用できる。
この電子共役系ポリマーを形成しうるモノマーに対す
る酸化重合剤の使用量は、1〜3モル倍、特に1.5〜2.5
モル倍程度が好ましいが、これ以上使用しても差し障り
ない。
本発明では、分散染料で染色された塩基性染料可染型
ポリエステル繊維を還元洗浄したのち、前記処理液中に
浸漬し、この処理液中で電子共役系ポリマーを形成しう
るモノマーと酸化重合剤とを接触させる。
ポリエステル繊維を処理液で処理する方法としては、
例えばモノマーと酸化重合剤および必要に応じてドー
パントを含有する処理液に、モノマーが実質的に重合す
る前に塩基性染料可染型ポリエステル繊維を浸漬する方
法、酸化重合剤と必要に応じてドーパントを含有する
処理液と、モノマーを含有する処理液に塩基性染料可染
型ポリエステル繊維を順次浸漬する方法、酸化重合剤
と必要に応じてドーパントを含有する処理液に塩基性染
料可染型ポリエステル繊維を浸漬したのち、この処理液
中にモノマーを添加する方法などが挙げられる。
の方法によれば処理時間を短縮することができる。
また、酸化重合剤は、モノマーに比べてポリエステル繊
維への浸透性が低いため、、の方法のようにモノマ
ー含有処理液による処理と酸化重合剤含有処理液によ浸
漬処理を別に行う方法を採用し、酸化重合剤含有処理液
による浸漬処理を先に行うことが好ましく、このように
すると塩基性染料可染型ポリエステル繊維中への酸化重
合剤の含浸量が増大するため電子共役系ポリマーと、ポ
リエステル繊維との複合化が促進され、より優れた耐久
性のある導電性が得られる。
これらの電子共役系ポリマーを形成しうるモノマーお
よび酸化重合剤が液体の場合、前記処理液としてこれら
のをそのまま用いることもできるが、モノマー、酸化重
合剤をそのまま用いた場合、特にモノマーと酸化重合剤
とを混合した処理液中に塩基性染料可染型ポリエステル
繊維を浸漬する方法では、処理液中でのポリマーの生成
が早く、塩基性染料可染型ポリエステル繊維とポリマー
との複合体の形成が妨げられて充分な導電性が得られな
い恐れがあるため、モノマー、酸化重合剤を適当な溶媒
で希釈して用いることが好ましい。
この溶媒としては、水や一般に用いられている有機溶
媒が使用でき、有機溶媒としては例えばメタノール、エ
タノール、n−プロパノール、i−−プロパノール、t
−ブチルアルコール、i−ブチルアルコールなどの脂肪
族アルコール類;アセトン、メチルエチルケトンなどの
脂肪族ケトン類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ンなどのエーテル類;塩化メチレン、クロロホルムなど
のハロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチルなど
のエステル類、トルエン、ベンゼンなどの芳香族炭化水
素類;ヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;アセトニトリ
ル、ベンゾニトリルなどの含窒素化合物あるいはこれら
の混合物が挙げられ、これら溶媒の中からモノマー、ド
ーパント、酸化重合剤およびポリエステル繊維に応じて
適宜選択して用いる。処理液中のモノマー濃度、酸化重
合剤濃度は、ポリエステル繊維の材質、所望する導電度
の大きさによっても異なるが、モノマー濃度は5×10-3
〜1モル濃度程度とすることが好ましく、酸化重合剤濃
度は1×10-3〜1モル濃度程度とすることが好ましい。
なお、モノマー濃度は、ポリエステル繊維あたり0.01〜
5重量%程度が好ましい。
また、ドーパント濃度は、1×10-4〜1×10-2モル濃
度程度が好ましい。
塩基性染料可染型ポリエステル繊維を処理液に浸漬す
る際の処理液温度は、与えられる導電性をより向上する
上で、−20〜30℃、特に3〜30℃程度が好ましい。ま
た、塩基性染料可染型ポリエステル繊維の浸漬時間は該
ポリエステル繊維の材質、所望する導電度の大きさによ
っても異なるが、通常、0.5〜10時間程度である。
さらに、この重合反応は電気酸化による重合を抑制す
るためになるべく空気を遮断した、例えば窒素雰囲気中
で行うのが好ましい。
さらにまた、この導電性高分子による重合反応は、塩
基性染料可染型ポリエステルの酸洗浄後、乾燥してから
行ったり、乾燥しないでただちに行ってもよい。しか
し、乾燥しないでただちにこの重合反応を行った方が簡
便で経済的であるため好ましい。
〔作用〕
本発明の導電性繊維は、分散染料で染色した塩基性染
料可染型ポリエステル繊維の少なくとも表面に電子共役
系ポリマーを複合化させてなるものである。すなわち、
本発明の導電性繊維を得るには、まず塩基性染料可染型
ポリエステル繊維を酸性下に分散染料で染色する。
そののち、該繊維を還元洗浄する。これにより、繊維
表面に染色または汚染状態にある分散染料が還元除去さ
れ、極性基が繊維表面に顕在化する。
次にまた、該還元洗浄された繊維を電子共役系ポリマ
ーを形成しうるモノマーおよび酸化重合剤を含む処理液
中に浸漬して、前記ポリエステル繊維に電子共役系ポリ
マーを複合化させる。
このようにすることで、あらかじめ導電性高分子中に
結合されてドーパントを引き抜く塩基性物質を還元除去
しておくことで、耐久性に優れた導電性繊維が得られ
る。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明
は、これらの実施例に限定されない。
実施例1 塩基性可染型ポリエステル繊維110デニール/24フィラ
メントの三本撚り糸を、カセロンポリエステルブルー
(日本化薬(株)製)、1%owf、酢酸2.5g/、均染剤
(丸菱油化(株)製、レベラン)1g/を用いて、130℃
で60分間染色したのち、水酸化ナトリウム1g/、ハイ
ドロサルファイトナトリウム1g/を用いて60℃で15分
間還元洗浄した。
次いで、この塩基性染料可染型ポリエステル繊維を充
分に水洗したのち、酢酸1g/を用いて40℃で30分間洗
浄し、さらに水洗した。
次にまた、ピロールモノマー1.5%owf、塩化第二鉄を
ピロールモノマー1モルに対して2.2モル、イソプロパ
ノール5重量%を含む水性溶媒中において25℃で180分
間反応させた。
得られた導電性繊維の表面抵抗値は3×102Ω/cmと良
好な導電性を示し、その後90日間経過してから再度測定
した結果、導電性繊維の表面抵抗値は3.2×102Ω/cmと
ほとんど変化なく優れた耐久性を示した。
比較例1 染色しないで導電化処理した以外は、実施例1と同様
にして導電性繊維を得た。
得られた導電性繊維の表面抵抗値は10kΩ/cmと導電性
が低く、導電性繊維としての使用が不可能なものであっ
た。
比較例2 染色したのち、還元洗浄しない以外は、実施例1と同
様にして導電性繊維を得た。
得られた導電性繊維の表面抵抗値は実施例1と同様に
3×102Ω/cmと良好な導電性を示したが、ポリエステル
繊維に電子共役系ポリマーが複合化されていないため、
90日間経過後の再測定では、表面抵抗値は4.5×105Ω/c
mと導電性が著しく低下した。
比較例3 塩基性染料可染型ポリエステル繊維110デニール/24フ
ィラメントの3本撚り糸を、カチロンブルー(保土谷化
学(株)製)、1%owf、酢酸2.5g/、レベラン1g/
を用い、108℃で60分間染色した。次いで、充分に水洗
したのち、ピロールモノマー1.5owf、塩化第二鉄をピロ
ールモノマー1モルに対して2.3モル、イソプロパノー
ル5重量%を含む水性溶媒中にて、25℃で180分間反応
させた。得られた導電性繊維の表面抵抗値は3.1×102Ω
/cmで良好であったが、90日後の抵抗値は3.1×102Ω/cm
であった。
〔発明の効果〕
本発明は、分散染料で染色した塩基性染料可染型ポリ
エステル繊維の少なくとも表面に電子共役系ポリマーを
複合化させているので、導電性に優れる。特に、あらか
じめ導電性高分子中に結合されているドーパントを引き
抜く恐れのある塩基性物質を還元除去しておくと、耐久
性に優れた導電性繊維を得ることができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分散染料で染色した塩基性染料可染型ポリ
    エステル繊維の少なくとも表面に電子共役系ポリマーを
    複合化させたことを特徴とする導電性繊維。
  2. 【請求項2】塩基性染料可染型ポリエステル繊維を分散
    染料で染色したのち、該繊維表面を還元洗浄し、次にま
    た電子共役系ポリマーを形成しうるモノマーおよび酸化
    重合剤を含む処理液中に浸漬して、前記ポリエステル繊
    維に電子共役系ポリマーを複合化させることを特徴とす
    る導電性繊維の製造方法。
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