JPH06178385A - 電気音響変換器 - Google Patents

電気音響変換器

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JPH06178385A
JPH06178385A JP35223592A JP35223592A JPH06178385A JP H06178385 A JPH06178385 A JP H06178385A JP 35223592 A JP35223592 A JP 35223592A JP 35223592 A JP35223592 A JP 35223592A JP H06178385 A JPH06178385 A JP H06178385A
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JP
Japan
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component
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JP35223592A
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English (en)
Inventor
Masatoshi Sato
政敏 佐藤
Mikio Uehara
実紀雄 上原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tohoku Pioneer Corp
Pioneer Corp
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Petrochemicals Co Ltd
Tohoku Pioneer Corp
Pioneer Electronic Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 生産性ならびに機械的および音響的特性を向
上する。 【構成】 振動板として、(A)ポリプロピレン系重合
体と(B)a:カルボン酸基または酸無水基、b:エポ
キシ基、c:ヒドロキシル基、d:アミノ基、e:アル
ケニル環状イミノエーテル基、およびf:シラン基から
選択された少なくとも1種の官能基を含有するポリオレ
フィン系樹脂またはゴムとからなる樹脂成分であって、
(A)+(B)樹脂成分1g当り該官能基を10-8〜1
-3g当量含有している樹脂成分100重量部、(C)
ガラスバルーン1〜50重量部、ならびに(D)炭素繊
維および/またはカーボングラファイト5〜30重量部
を含む樹脂組成物を成形物を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気信号を機械振動ま
たは空気振動に変換する電気音響変換器に関し、更に詳
しくはポリプロピレン系重合体と、特定の官能基を含有
するポリオレフィン系樹脂と、ガラスバルーンと、炭素
繊維および/またはカーボングラファイトとからなる、
成形性、寸法安定性および成形加工性等にすぐれた樹脂
組成物を成形してなる、軽量性、高剛性、耐熱性および
高内部損失特性等にすぐれた振動板を用いた電気音響変
換器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スピーカー等の電気音響変換器の
振動板として、種々のプラスチックをマトリックスとし
てシラスバルーン等の無機微小中空体を配合した複合材
料からなるものが用いられてきた。このような複合材料
製スピーカー振動板の製造方法としては、例えば、ポリ
プロピレン系樹脂に、シラスバルーン等の中空微小無機
充填材およびタルク、マイカ等の無機充填材を配合した
樹脂組成物をスピーカー振動板に成形する方法(特開昭
63ー109698号公報)、ならびにプロピレン系重
合体または変性したプロピレン系重合体にシリカおよび
アルミナより構成された無機質中空球を配合することに
よりスピーカー振動板を得る方法(特開平02ー206
999号公報)等が開示されている。また、スピーカー
ボックス、レコードプレーヤーキャビネット等の音響部
品を製造するための樹脂組成物としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等の結晶性ポリオレフィンおよびア
クリル酸アルキルエステルに、ウオラストナイトおよび
中空球状無機物質より選ばれる少なくとも1種以上の無
機充填材、さらに上記組成物にマイカ等の無機充填材を
配合してなる樹脂組成物(特開平03ー223355号
公報)等が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】また、従来の振動板
は、樹脂にシラスバルーン等の微小中空体と無機充填材
等を加えることにより軽量性、高剛性および耐熱性等の
性質や、内部損失等の機能は向上するものの、引張強度
等の機械的強度や耐衝撃性の低下は避けられず、さらに
バランスの取れた振動板の開発が望まれている。本発明
は、これらの問題点を改善したもので、軽量性、耐熱性
および高内部損失特性にすぐれ、特に高剛性、引張強度
等機械特性、高内部損失特性、耐衝撃性にバランスの取
れたすぐれた複合材料からなる振動板を備え、かつその
振動板は原料である樹脂組成物の成形性および寸法安定
性がすぐれている電気音響変換器を提供することを目的
とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、電気信号に従
って振動する振動板を備え、かつ該振動板が、(A)ポ
リプロピレン系重合体と(B)a:カルボン酸基または
酸無水基、b:エポキシ基、c:ヒドロキシル基、d:
アミノ基、e:アルケニル環状イミノエーテル基、およ
びf:シラン基から選択された少なくとも1種の官能基
を含有するポリオレフィン系樹脂またはゴムとからなる
樹脂成分であって、(A)+(B)樹脂成分1g当り該
官能基を10-8〜10-3g当量含有している樹脂成分1
00重量部、(C)ガラスバルーン1〜50重量部、な
らびに(D)炭素繊維および/またはカーボングラファ
イト5〜30重量部を含む樹脂組成物を成形してなるも
のであることを特徴とする電気音響変換器。
【0005】以下本発明の内容を詳述する。本発明で使
用する(A)ポリプロピレン系重合体として具体的に
は、プロピレン単独重合体、エチレンープロピレンブロ
ック共重合体あるいはランダム共重合体などの公知のポ
リプロピレン共重合体を使用することができる。これら
の内ではプロピレン単独重合体(以下ポリプロピレンと
称す)が好ましく、さらに、ポリプロピレンの立体規則
性が高いアイソタクテイックペンタッド分率が0.95
以上のものが最も好ましい。該ポリプロピレンのMFR
は1.0〜50g/10min、好ましくは5〜40g
/10min.の範囲から選択するのがよい。
【0006】本発明に使用する(B)成分である官能基
を含有したポリオレフィン系樹脂またはゴムとは、a:
カルボン酸基または酸無水基、b:エポキシ基、c:ヒ
ドロキシル基、d:アミノ基、e:アルケニル環状イミ
ノエーテル基、f:シラン基から誘導される官能基から
選ばれた少なくとも1種の官能基を含有したポリオレフ
ィン系樹脂またはゴムであって、ポリオレフィン系樹脂
またはゴムに該官能基を含有する化合物の少なくとも1
種を付加したグラフト変性共重合体からなる樹脂、オレ
フィンと該官能基を含有する化合物とのランダム共重合
体からなる樹脂、および該官能基を含有する化合物の少
なくとも1種を含浸させた熱可塑性樹脂、ならびにこれ
らの樹脂またはゴムを含む組成物を包含する。
【0007】上記官能基a:カルボン酸基または酸無水
基を導入する化合物とは、マレイン酸、フマル酸、シト
ラコン酸、イタコン酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸
またはその無水物;アクリル酸、メタクリル酸、フラン
酸、クロトン酸、ペンテン酸等の不飽和モノカルボン酸
等が挙げられる。
【0008】b:エポキシ基を導入する化合物として
は、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等
のグリシジル類;イタコン酸モノグリシジルエステル、
ブテントリカルボン酸モノグリシジルエステル、ブテン
トリカルボン酸ジグリシジルエステル、ブテントリカル
ボン酸トリグリシジルエステル、α−クロロアクリル酸
グリシジルエステル、マレイン酸グリシジルエステル、
クロトン酸グリシジルエステル、フマ−ル酸グリシジル
エステル等のグリシジルエステル類;ビニルグリシジル
エ−テル、アリルグリシジルエ−テル、グリシジルオキ
シエチルビニルエ−テル、スチレン−p−グリシジルエ
−テル等のグリシジルエ−テル類;p−グリシジルスチ
レン等が挙げられるが、特に好ましいものとしてはメタ
クリル酸グリシジル、アリルグリシジルエ−テルを挙げ
ることができる。
【0009】c:ヒドロキシル基を導入する化合物とし
ては、1−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0010】d:アミノ基を導入する化合物としては、
アミノエチル(メタ)アクリレート、プロピルアミノエ
チル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、アミノプロピル(メタ)アクリレート、フェニルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0011】e:アルケニル環状イミノエーテル基を導
入する化合物は、以下の構造式で表わされるものであ
る。
【0012】
【化1】
【0013】ここでnは1〜3の整数であり、好ましく
は2および3、より好ましくは2である。またR1 、R
2 、R3 、RはそれぞれC1 〜C12の不活性なアルキル
基および/または水素を示し、アルキル基にはそれぞれ
不活性な置換基があってもよい。ここでいう不活性とは
グラフト反応やその生成物の機能に悪影響を及ぼさない
ことを意味する。またR1 〜R3 およびRはすべて同一
である必要はない。好ましくはR1 とR2 は水素、R3
は水素あるいはメチル基、Rは水素である。すなわち、
上記構造式で表わされる化合物のうち好ましいものは、
2−ビニルおよび/または2−イソプロペニル−2−オ
キサゾリン、2−ビニルおよび/または2−イソプロペ
ニル−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジンで
ある。これらは単独でも混合物でもよい。この中でも特
に2−ビニルおよび/または2−イソプロペニル−2−
オキサゾリンが好ましい。
【0014】f:不飽和シラン化合物としては、ビニル
トリメトキシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル
トリアセチルシラン、ビニルトリクロロシラン等が挙げ
られる。これらの官能基の中では無水マレイン酸基を含
有するものが最も好ましい。
【0015】本発明の、該官能基を含有するポリオレフ
ィン系樹脂またはゴムとしては、特に限定されるもので
はなく、高・中・低密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリ
エチレン、超低密度ポリエチレン、エチレンープロピレ
ン共重合体ゴム、エチレンープロピレンージエン共重合
体ゴム、エチレンー酢酸ビニル共重合体、エチレンーア
クリル酸エチル共重合体等でもよいが、特に、(A)成
分と同種の無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂をベ
ースレジンとして使用することが好ましい。
【0016】前記官能基を有する化合物の少なくとも1
種をポリオレフィン系樹脂またはゴムにグラフト変性す
る方法としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂または
ゴムを適当な有機溶媒に溶解し反応させる溶液法、前記
各成分を溶融混練して反応させる溶融法等があるが、ポ
リプロピレンにおいては特に溶液法により変性されたも
のが好ましい。
【0017】該官能基の含有量は、グラフト変性共重合
体の場合においては、樹脂1g当り10-8〜10-5g当
量、好ましくは10-7〜10-6g当量の範囲であり、該
含有量が10-8g当量未満では、樹脂成分とガラスバル
ーン等の充填材とのカップリング効果が発現し難く、1
-5g当量を超える濃度の付加量を有するグラフト変性
共重合体は製造することは難しい。また、ランダム共重
合体の場合においては、樹脂1g当り10-6〜10-3
当量、好ましくは10-5〜10-4g当量の範囲で選択さ
れる。該含有量が10-6g当量未満では、樹脂成分とガ
ラスバルーン等の充填材とのカップリング効果が発現し
難く、一方、10-3g当量を超える濃度の付加量を有す
るランダム共重合体を製造することは難しい。本発明に
おいて、全重合体1g当り含有される官能基の1g当量
は、官能基を導入する化合物の1モルを意味する。
【0018】本発明に使用する(C)ガラスバルーンと
しては、平均粒径5〜200μm、好ましくは10〜1
00μm、見かけ比重0.4〜1.0g/cm3 、好ま
しくは0.5〜1.0g/cm3 、耐圧強度400kg
/cm2 以上であることが望ましい。平均粒径が200
μmを越えると振動板の表面平滑性が低下して外観が悪
化し、見かけ比重が0.4g/cm3 未満であると、耐
圧強度が低下し、樹脂成分と混合し溶融する際に、押出
成形機や射出成形機の圧力やせん断力、および結晶性樹
脂の固化時の収縮圧力により中空体が破壊されてしまう
欠点が生じ、1.0g/cm3 を超えると、成形品の比
重が高くなり、軽量化の目的が達成出来ない。ガラスバ
ルーンの配合量は、上記した(A)ポリプロピレン系重
合体と(B)ポリオレフィン系樹脂またはゴムからなる
樹脂成分100重量部に対して1〜50重量部、好まし
くは5〜40重量部である。3重量部未満では軽量化の
目的が達成出来ず、50重量部を超えると混練に難があ
る。
【0019】本発明に使用する(D)炭素繊維は、径が
1〜30μm(好ましくは3〜10μm)、長さが1〜
10mmのチョップド繊維が好ましい。径が1μm未満
では凝集など分散の悪化が生じ、30μmを超えるとア
スペクト比(L/D)が小さくなり、繊維強化材として
の補強能力が低下する。また、長さが1mm未満では補
強能力が不十分であり、10mmを超えると成形時の配
向によりソリ等の発生により寸法安定性が悪くなる。炭
素繊維には、PAN系とピッチ系の2種類があり、両者
共に使用できるが、補強効果を生かし、軽量化の目的に
寄与するには、炭素繊維の特性として、引張弾性率10
トン/mm2 以上、引張強度100kg/mm2 以上が
望ましい。
【0020】本発明に使用する(D)カーボングラファ
イトは、振動板の剛性を増すことにより、高い比弾性率
を与え、高内部損失特性を付与すると共に、成形時の流
れ性の改良に寄与して成形品の寸法安定性を保つ優れた
補強効果を示す充填材であり、平均粒系が1〜10μ
m、粒度範囲が1〜15μmが好ましい。
【0021】炭素繊維および/またはカーボングラファ
イトの配合量は5〜30重量%である。5重量%未満で
は振動板としての機械的強度、剛性および内部損失特性
の改良効果が十分でなく、30重量%を超えると樹脂組
成物としての成形性および寸法安定性、ならびに振動板
としての耐衝撃性に劣る。
【0022】本発明の樹脂組成物は、(A)成分と
(B)成分とからなる樹脂成分1g当りの官能基が10
-8〜10-3g当量の範囲になるように調整される。該官
能基が10-8g当量未満では樹脂成分と(C)成分およ
び/または(D)成分である充填材とのカップリング効
果が不十分となり、該樹脂組成物を用いて製造された振
動板の機械的強度等が劣る。また、10-3g当量を超え
ると樹脂組成物のMFRが下がり、加工性が悪く成形性
に支障をきたし、かつ、可撓性がなくなる。
【0023】本発明の樹脂組成物は、(A)成分が製品
における剛性等の機械的強度、耐熱性等の基本的物性の
改良に寄与し、(C)成分のガラスバルーンは軽量化、
高剛性化等に寄与し、(B)成分は(A)成分と(C)
成分とのカップリング効果により、引張強度、曲げ弾性
率等の機械的強度を改善する役割を果す。さらに、
(D)成分としての炭素繊維は補強強化材として機械的
強度、剛性等を付与するものであり、(C)成分のガラ
スバルーンと併用することにより、軽量でかつ引張強度
等機械的特性に優れ、剛性のある成形品を得ることを可
能にする。一方、カーボングラファイトは高内部損失特
性に付与すると共に寸法安定性に寄与するもので、
(C)成分のガラスバルーンとの相互作用により、高剛
性でかつ音響特性に優れ、寸法安定性にすぐれた振動板
を得ることを可能にする。
【0024】ここで、炭素繊維とカーボングラファイト
をそれぞれ単独で使用しても得られる樹脂組成物の剛
性、耐熱性等は向上するが、炭素繊維を単独で使用する
と射出成形時の流れによる配向で、成形品にソリやねじ
れが発生し寸法安定性が保持できないという問題が生じ
ると共に、内部損失特性が不十分であり、一方、カーボ
ングラファイトを単独で使用すると機械的強度が不足す
るなどの欠点を生じるなどの虞がある。
【0025】これらの問題を解決するためには、上述の
ごとく炭素繊維とカーボングラファイトとを併用するの
が好ましいが、両者の使用割合については、炭素繊維/
カーボングラファイトの重量比は20/80〜80/2
0、好ましくは40/60〜60/40の範囲から選択
すると良い。
【0026】本発明のようにガラスバルーン、またはこ
れに加えて無機充填材を使用する場合には、その表面を
無処理でもよいが、その表面をステアリン酸、オレイン
酸等の脂肪酸またはパラフィン、ワックス、有機チタネ
ート等で被覆する等の表面処理を施すのが好ましい。
【0027】本発明においては、(A)〜(D)成分か
らなる組成物に対して、本発明の効果を著しく損なわな
い範囲で難燃剤を配合して難燃性を付与することもでき
る。難燃剤としては、一般に効果のあるとされる難燃剤
を使用することができ、目的、用途によってハロゲン系
難燃剤、リン系難燃剤、無機系難燃剤などの群から少な
くとも1種が選択される。例えば、ハロゲン系難燃剤等
の有機難燃剤は、少量の添加で優れた難燃性を付与する
ことができ、水酸化マグネシウム等の無機系難燃剤にお
いては、ハロゲンフリーの成形物を提供する際に好まし
く使用される。
【0028】さらに、本発明においては上記(A)〜
(D)成分に対して、必要に応じて帯電防止剤、防曇
剤、有機フィラー、酸化防止剤、滑剤、有機あるいはは
無機系顔料、紫外線防止剤、分散剤、可塑剤、核剤等の
公知の添加剤を、本発明の効果を著しく損なわない範囲
で添加することができる。
【0029】本発明の組成物の調整は、従来の樹脂組成
物調製法として一般に用いられる公知の方法により容易
に行なうことができる。例えば、上記(A)〜(D)成
分、所望により難燃剤、添加剤をタンブラー、リボンブ
レンダーまたはヘンシェルタイプミキサー等の混合機を
使用してドライブレンドした後、単軸押出機、二軸押出
機等の連続式溶融混練機により溶融混合し、押出してペ
レットを調整することによって該樹脂組成物を得ること
ができる。また、構成成分の一部をドライブレンドして
単軸押出機、二軸押出機等に供給し、構成成分の残部の
内、ガラスバルーン、繊維強化材等の溶融混合時に破壊
されやすい成分を該押出機の中間部からサイドフィード
することにより供給する等の方法によりペレットを調整
して該樹脂組成物を得ることができる。本発明において
は、これらの方法の内では、ガラスバルーン、炭素繊維
等をサイドフィードにより供給する方法が好ましい。
【0030】このようにして得られるペレットを、一般
的に用いられる射出成形法、押出成形法等によって本発
明の振動板を成形することができる。
【0031】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳しく説明す
るが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。実施例および比較例において使用する(A)〜
(D)成分を以下に示す。
【0032】(A)成分: A1:ポリプロピレン [密度=0.905g/cm3 、MFR=30g/10
min.、アイソタクテイックペンタッド分率=0.9
5、商品名:日石ポリプロ J170P、日本石油化学
(株)製] (B)成分: B1:無水マレイン酸変性プロピレン共重合体(以下MA
nPPと称する) [密度=0.91g/cm3 、MFR=1.2g/10
min.、無水マレイン酸=0.2wt%、PO=0.
05wt%、日本石油化学(株)製] (C)成分: C1:ガラスバルーン [平均粒径=50μm、平均粒子密度=0.60g/c
3 、耐圧強度=700kg/cm2 、住友スリーエム
(株)製] (D)成分: D1:炭素繊維(チョップド繊維) [径=7μm、長さ=6mm、東レ(株)製] D2:カーボングラファイト [平均粒径=4.5μm、日本黒鉛(株)製] D3:マイカ [平均粒系=100μm、クラレ(株)製] D4:グラスファイバー [径=13μm、長さ=6mm、旭ファイバーグラス
(株)製]
【0033】(ペレット調整装置および条件) ブレンダー:タンブラー 押出機 :[65mmφ同方向二軸押出機、スクリュ
ーL/D=30、サイドフィード供給部付] 押出温度 :230℃(シリンダー温度230℃、ダイ
温度210℃) ガラスバルーン、繊維強化剤:サイドフィーダーにより
供給
【0034】上記各成分を表1に示す割合で配合し、上
記装置および条件で樹脂組成物を調整した。この組成物
について、下記測定方法に準拠して物性試験を行なっ
た。その結果を表1に示す。
【0035】(物性試験方法) 密度 :JIS K6758に準拠 MFR :JIS K6758に準拠 曲げ強さ :ASTM D790に準拠 曲げ弾性率 :ASTM D790に準拠 内部損失 :2チャンネルFFTアナライザーにて測
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明の電気音響変換器は、(A)ポリ
プロピレン系重合体と(B)官能基を含有するポリオレ
フィン系樹脂またはゴムからなる樹脂成分に、(C)ガ
ラスバルーンと(D)炭素繊維および/またはカーボン
グラファイトを一定量配合した樹脂組成物を成形してな
る振動板を用いている。上記樹脂組成物は成形性、寸法
安定性および成形加工性にすぐれ、かつ該樹脂組成物を
成形してなる振動板は軽量性、高剛性、機械的強度、耐
熱性および高内部損失特性に優れている。このため、本
発明の電気音響変換器は、生産性ならびに機械的および
音響的特性が向上した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上原 実紀雄 東京都大田区西六郷1の38の19

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気信号に従って振動する振動板を備
    え、かつ該振動板が、 (A)ポリプロピレン系重合体と (B)a:カルボン酸基または酸無水基、b:エポキシ
    基、c:ヒドロキシル基、d:アミノ基、e:アルケニ
    ル環状イミノエーテル基、およびf:シラン基から選択
    された少なくとも1種の官能基を含有するポリオレフィ
    ン系樹脂またはゴムとからなる樹脂成分であって、
    (A)+(B)樹脂成分1g当り該官能基を10-8〜1
    -3g当量含有している樹脂成分100重量部、 (C)ガラスバルーン1〜50重量部、ならびに (D)炭素繊維および/またはカーボングラファイト5
    〜30重量部を含む樹脂組成物を成形してなるものであ
    ることを特徴とする電気音響変換器。
JP35223592A 1992-12-10 1992-12-10 電気音響変換器 Pending JPH06178385A (ja)

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