JPH0617696Y2 - 包装箱に収容する内箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本考案は、包装箱内に収容して商品の緩衝保護を図る内
箱に関するものである。

【従来の技術】

従来、商品の保護を図るため、包装箱内に商品を収容し
た内箱を収容し、或いは外箱となる包装箱の内箱体を貼
着連設したものが使用されている。

【考案が解決しようとする課題】 しかしながら、内箱を収容するだけでは優れた緩衝作用
が図れず、また内箱体を貼着連設するものでは箱体の形
成に手間がかかると共にコスト高になる問題点があっ
た。 そこで本考案は、優れた緩衝作用を奏するよう、包装箱
内に空気層を介して配置できる内箱を安価に提供するも
のである。

【課題を解決するための手段】

このため本考案は、包装箱内に収容して商品の緩衝保
護を図るものであって、収容部を内側に対向配置した一
対の内箱体から成るもので、夫々の内箱体は、載置片の
対向する一対辺縁に夫々折目を介して壁片を連設し、該
壁片に切折目を介して壁片巾より長い巾の脚片を連設す
ると共に、該壁片の両側端部寄りの壁片と脚片とに切折
目で対称とした係合溝を欠設し、対向する他方の一対の
辺縁に夫々折目を介してその辺部より長い長さの外側片
を連設し、該外側片に折目を介して間隔片を，さらに該
間隔片に折目を介して内側片を連設すると共に、該内側
片に一対の係合溝を端縁側に開口させ欠設して成るもの
で、折曲によって起立した壁片に、折り返した内側片を
夫々の係合溝で係着して形成する構成としている。 なお、夫々の内側片に切折目を介して補強片を連設する
と共に、内側片に設けた係合溝を補強片に対向して欠設
することで、内側片に補強片を接着して内側片を二層と
成してもよい。

【作用】

折曲によって、起立接着した脚片とで二層になった壁片
に、外側片，間隔片，内側片を折り返してその内側片を
夫々の係合溝で係着して形成することで、壁片の両側に
外側片，間隔片，内側片とで形成される下向きコ字状の
側片が連設係合された状態と成る。このため外側片，間
隔片，内側片が壁片より突出すると共に、脚片の端部が
載置片より下に位置することから、載置片，壁片及び内
側片とで囲まれる収容部が外箱内の設置面から空気層の
間隔を介して位置することになるのである。 これにより、収容部を内側にして一対の内箱体を対向配
置して内箱とすれば、内箱内が六面の全面で外箱から空
気層の間隔をおいて形成されることになる。

【実施例】

以下、本考案の詳細を図示実施例で説明する。 第１図に示す本例段ボール製内箱は、一対の同一の内箱
体Ｓ，Ｓから形成され、第２図のように、その収容部を
内側に対向配置して成るもので、夫々の内箱体Ｓは、第
３図のように載置片１の対向する一対辺縁に夫々谷折り
の折目Ａを介して壁片２を連設し、該壁片２に切折目Ｂ
を介して壁片巾より長い巾の脚片３を連設すると共に、
該壁片２の両側端部寄りの壁片と脚片とに山折りの切折
目Ｂを対称とした係合溝Ｋａを欠設している。 また載置片１の対向する他方の一対の辺縁に夫々谷折り
の折目Ｃを介してその辺部より長い長さの外側片４を連
設し、該外側片４に谷折りの折目Ｄを介して間隔片５
を，さらに該間隔片５に谷折りの折目Ｅを介して内側片
６を連設すると共に、内側片６に山折りの切折目Ｆを介
して補強片７を連設している。さらに該内側片６と補強
片７に、切折目Ｆを対称とした係合溝Ｋｂを壁片の起立
ライン上に欠設して成る。 そして、第４図のように、折目Ａ，Ｂで折曲して壁片２
の外側に脚片３を貼着して起立させ、折目Ｆで折曲して
補強片７を内側片６に貼着すると共に、折目Ｃ，Ｄ，Ｅ
で折曲して下向きコ字状の側片を形成し、貼着した補強
片７と内側片６を，貼着した壁片２と脚片３に夫々対向
する係合溝Ｋａ，Ｋｂで相互に差し込み係合して第５図
の内箱体Ｓを形成する。 この内箱体Ｓを、第２図のようにその収容部を内側に対
向配置して内箱を構成するのである。 本例によると、外側片４，間隔片５，内側片６の両端部
が壁片２より外に突出すると共に、脚片３の端部が載置
片１より外に突出するのである。 このため、コ字状側片の配置、コ字状の側片に両端突出
状態及び脚片の突出状態によって載置片１，壁片２及び
内側片６とで囲まれる収容部が外箱Ｔの内周面において
六面の全面で外箱Ｔから空気層の間隔をおいて形成され
ることになる（第６図及び第７図参照）。 したがって本例によると、収容部に商品Ｐを収納すれば
空気層による緩衝作用によって良好に保護されるのであ
る。 また、一対の内箱体を向い合わせた場合、間隔片５で相
互に当接するため夫々の内箱体が安定配置できるのであ
る。 さらに、壁片及び内側片が二層構造のため堅固な内箱体
となるのである。 なお、第７図仮想線のように、載置片１の外側及び脚片
３の外側にも薄い部品Ｐａを収容でき、仕切材の用途に
もなるのである。 本例は前記のように構成したが本考案においてはこれに
限定されない。例えば、壁片，脚片や内側片等の形状は
問わない。また、本例のように内側片に補強片を貼着し
なくてもよい。さらに係合溝の形状も適宜である。 なお、内箱の素材は任意であり、段ボールの他、プラス
チック片等でもよい。 また、一対の内箱体は夫々同一構成でなくてもよく、一
方の内箱体の壁片を長くして収容部を深くしたものでも
よい。

【考案の効果】

本考案によると、外側片，間隔片，内側片から成るコ字
状側片の配置、該コ字状の側片の両端突出状態及び脚片
の突出状態によって内箱内の収容部が外箱の内周面から
六面の全面で空気層の間隔をおいて形成されるため緩衝
作用に優れる効果が大きく、一枚板素材の折曲で安価に
製造できるのである。 請求項第２項のものでは、補強片によって内側片が強固
になって堅固な内箱体となるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の斜視図、 第２図はその分離した状態の斜視図、 第３図は内箱体の展開状態の平面図、 第４図はその折曲途中の斜視図、 第５図はその内箱体の斜視図、 第６図は外箱に収容した状態の縦断平面図、 第７図は第６図の縦断側面図である。 １：載置片、２：壁片、３：脚片、 ４：外側片、５：間隔片、６：内側片、 ７：補強片、Ａ，Ｃ，Ｄ，Ｅ：折目、 Ｂ，Ｆ：切折目、Ｓ：内箱体、Ｔ：外箱。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】包装箱内に収容して商品の緩衝保護を図る
   ものであって、収容部を内側に対向配置した一対の内箱
   体から成るもので、夫々の内箱体は、載置片の対向する
   一対辺縁に夫々折目Ａを介して壁片２を連設し、該壁片
   に切折目Ｂを介して壁片巾より長い巾の脚片３を連設す
   ると共に、該壁片２の両側端部寄りの壁片と脚片とに切
   折目Ｆで対称とした係合溝Ｋａを欠設し、対向する他方
   の一対の辺縁に夫々折目Ｃを介してその辺部より長い長
   さの外側片４を連設し、該外側片４に折目Ｄを介して間
   隔片５を，さらに該間隔片５に折目Ｅを介して内側片６
   を連設すると共に、該内側片６に一対の係合溝Ｋｂを端
   縁側に開口させ欠設して成るもので、折曲によって起立
   した壁片２に、折り返した内側片６を夫々の係合溝Ｋ
   ａ，Ｋｂで係着して形成することを特徴とする包装箱に
   収容する内箱。
2. 【請求項２】夫々の内側片６に切折目Ｆを介して補強片
   ７を連設すると共に、内側片６に設けた係合溝Ｋｂを補
   強片７に対向して欠設することで、内側片６に補強片７
   を接着して内側片を二層と成した請求項第１項記載の内
   箱。