JP3083439U

JP3083439U - 包装箱

Info

Publication number: JP3083439U
Application number: JP2001004658U
Authority: JP
Inventors: 圭多朗児島; 昌明中村; 弘一峰
Original assignee: 児島段ボール株式会社
Priority date: 2001-07-16
Filing date: 2001-07-16
Publication date: 2002-01-31
Anticipated expiration: 2007-07-16

Abstract

(57)【要約】【課題】衝撃に対する良好なクッション性で物品を効
果的に保護し、しかも合成樹脂等を使用しない低コスト
で環境に優しい包装箱を提供する。【解決手段】平板状の段ボールに上端が開放されたス
リットを所定間隔をおいて複数本並設して支持板１と成
し、同支持板１を箱体Ｂの対向する内面それぞれにスリ
ット同士が同方向となるように嵌入し、対向する各スリ
ットに物品の張り出し部分をそれぞれ差し込んで支持
し、物品を箱体Ｂ内に包装できるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、主として液晶表示パネル等の精密な物品を包装する包装箱に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、液晶表示パネル等の精密な物品を段ボール等の包装箱内に包装する際、衝撃による破損及び物品同士の接触の防止のために発泡スチロールからなる保護材が用いられている。ところで、段ボールや発泡スチロールは使用後廃棄されるが、特に発泡スチロールの廃棄は環境に悪影響を与えることがあり処分が難しいものであった。そこで、発泡スチロールに代わってポリエチレン等を立体的に薄く成形したものや古新聞等を処理して立体的に成形したパルプモールドが保護材として利用され始めている。しかしながら、前者の方法は発泡スチロールと比較して合成樹脂の使用量は減少するが依然合成樹脂を使用することに変わりなく、後者の方法は処理・成形に多額のコストがかかる問題点があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案が解決しようとする課題は、従来のこれらの問題点を解消し、衝撃に対する良好なクッション性で物品を効果的に保護し、しかも合成樹脂等を使用しない低コストで環境に優しい包装箱を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

かかる課題を解決した本考案の構成は、１）平板状の段ボールに上端が開放されたスリットを所定間隔をおいて複数本並設して支持板と成し、同支持板を箱体の対向する内面それぞれにスリット同士が同方向となるように嵌入し、対向する各スリットに物品の張り出し部分をそれぞれ差し込んで支持し、箱体内に包装できるようにした包装箱２）各支持板の両側に差込口をそれぞれ設け、同差込口に平板状の段ボールからなる側板の両端をそれぞれ差し込んで対向する支持板同士を連結し、支持板間を一定間隔に保持できるようにした前記１）記載の包装箱３）一対の側板の上端に収容された物品の上端を押止するように段ボールからなる押え具を設け、物品の飛び出しを防止できるようにした前記２）記載の包装箱４）押え具が、長方形状の段ボールを断面略コ字状となるように折曲し、長手両辺に物品の上端を押止する押え片をそれぞれ水平に設け、短手両端に側板の上端が差し込まれる切れ目をそれぞれ垂直に設けたものである前記３）記載の包装箱５）支持板が、長方形状の段ボールにスリットを長手方向に沿って設け、中央部に短手方向の折り目を付けて全体を折り畳んだもので、折り目を上端にして箱体内に嵌入した前記１）〜４）いずれか記載の包装箱６）箱体の内面及び最も外側の支持板の外面との間に略コ字状の段ボールからなる保護板を介在し、外力による衝撃を緩和できるようにした前記１）〜５）いずれか記載の包装箱７）最も内側の支持板間で挟まれる空間の底部に上げ底の底板を嵌合し、物品を収容した空間が外力により変形しないようにした前記１）〜６）いずれか記載の包装箱にある。

【０００５】

【作用】

本考案によれば、支持板のスリット間の部分が柔軟性を有しており、適度なクッション性を与えて物品が良好に保護・保持される。また、様々な寸法の物品やその耐衝撃性に応じて支持板を必要十分な枚数に変更でき、適用範囲が広い。さらに、押え具や底板、保護板を付加することにより、物品を収容した空間を変形し難くするとともに外力による衝撃を効果的に緩和させ、優れた保護形態を構成できる。さらにまた、段ボールで構成された各部材は合成樹脂等を使用しないので、使用後再利用できるとともに廃棄時も環境に与える影響が少ない。

【０００６】

【考案の実施の形態】

本考案の包装箱は、液晶表示パネル等の精密な物品用に限らず、全ての包装に応用できるものである。また、箱体も段ボールを用いることにより、全てが容易に再利用でき、しかも廃棄時も環境に悪影響を与えず好ましい。

【０００７】以下、本考案の実施例を図面に基いて具体的に説明する。

【０００８】

【実施例】

図１〜８に示す実施例は、複数枚の液晶表示パネルからなる物品を所定間隔をおいて保持し、これを段ボール箱内に収容して外力による衝撃等から物品を保護できるようにした包装箱の例である。図１は、実施例の包装箱の斜視図である。図２は、実施例の保持板の説明図である。図３は、実施例の第２保持板の説明図である。図４は、実施例の側板の説明図である。図５は、実施例の保護板の説明図である。図６は、実施例の押え具の説明図である。図７は、実施例の包装箱の組み立て順序を示す説明図である。図８は、実施例の物品が包装箱内に収容される状態の斜視図である。図９は、実施例の包装箱の下部の説明図である。

【０００９】図中、１は保持板であって、図２（ａ）に示すように段ボールからなる長方形状の板材にスリット１ａを左右端に渡って所定間隔に複数本設け、スリット１ａの上下に８箇所差込口１ｂを設けている。そして、これを図２（ｂ）に示すように折り目線１ｃに沿って折り畳み、二層構造としている。２は第２保持板であって、図３（ａ）に示すように段ボールからなる長方形状の板材に中央から片側にスリット２ａを所定間隔をおいて保持板１のスリット１ａと同じ数設け、スリット２ａの上下及び他側の上下に８箇所差込口２ｂを設けている。そして、これを図３（ｂ）に示すように折り目線２ｃに沿って折り畳み、二層構造としている。３は側板であって、図４に示すように段ボールからなる縦長の長方形状の板材の上下両端に前記保持板１の差込口１ａ及び第２保持板２の差込口２ａに差し込む差込片３ａをそれぞれ設け、上端２箇所に切れ目３ｂを設けている。４は保護板であって、図５（ａ）に示すように段ボールからなる長方形状の板材を三面に区画して左右を壁面４ａ、中央を底面４ｂとし、各壁面４ａの上下に前記側板３の差込片３ａが差し込まれる差込口４ｃをそれぞれ８箇所づつ設けている。そして、図５（ｂ）に示すように折り目線４ｄに沿って折り曲げて略コ字状に形成している。５は押え具であって、図６（ａ）に示すように段ボールからなる長方形状の板材の四隅を切除し、上下に押え片５ａをそれぞれ設けるとともに四隅に切れ目５ｂをそれぞれ設け、図６（ｂ）に示すように折り目線５ｃに沿って断面略コ字状に折り曲げている。６は段ボール製の底板、Ｂは段ボール製の箱体、Ｓは液晶表示パネルからなる物品である。

【００１０】本実施例では、まず図７（ａ）に示すように一対の支持板１をスリット１ａが同方向になるようにそれぞれ２枚づつ重ね合わせるとともに、一対の第２支持板２をスリット２ａが形成されていない面を外側にしてスリット２ａが支持板１のスリット１ａと同方向となるようにそれぞれ重ね合わせる。そして、所定間隔をおいて配置した一対の側板３の両端の各差込片３ａを前記支持板１及び第２支持板２の各差込口１ａ，２ａに貫通するように差し込み、物品Ｓを包囲する空間を形成するように組み立てる。次に、図７（ｂ）に示すように空間の底部から底板６を嵌着した後、保護板４を下方から空間の底部（底板６）及び一対の第２支持板２をそれぞれ覆うようにして包囲し、保護板４の各差込口４ｃに一対の側板３の各差込片３ａをそれぞれ差し込んで固定する。次に、図７（ｃ）に示すように組み立てられた保護具を箱体Ｂ内に収容する。そして図８に示すように対向する各スリットに物品Ｓの両端をそれぞれ差し込んで収容し、上方から押え具５を被せて押え片５ａで物品Ｓの上端を押止するとともに各切れ目５ｂを一対の側板３の各切れ目３ｂにそれぞれ差し込んで固定し、箱体Ｂの開口を封止して物品Ｓが包装される。

【００１１】本実施例はこのようにように構成したから、一対の支持板の物品を支持するスリット間の部分が柔軟性を有しており、適度なクッション性を与えて物品が良好に保護・保持される。また、様々な寸法の物品やその耐衝撃性に応じて支持板を必要な枚数に変更でき、適用範囲を広くできる。さらに、押え具や底板、保護板を付加することにより、物品を収容した空間を変形し難くするとともに外力からの衝撃を効果的に緩和させ、優れた保護形態を構成できる。さらにまた、段ボールで構成された各部材は合成樹脂等を使用しないので、使用後再利用できるとともに廃棄時も環境に与える影響が少ない。

【００１２】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば衝撃に対する良好なクッション性で物品を効果的に保護し、しかも合成樹脂等を使用しない低コストで環境に優しい包装箱を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の包装箱の斜視図である。

【図２】実施例の保持板の説明図である。

【図３】実施例の第２保持板の説明図である。

【図４】実施例の側板の説明図である。

【図５】実施例の保護板の説明図である。

【図６】実施例の押え具の説明図である。

【図７】実施例の包装箱の組み立て順序を示す説明図で
ある。

【図８】実施例の物品が包装箱内に収容される状態の斜
視図である。

【図９】実施例の包装箱の下部の説明図である。

【符号の説明】

１保持板１ａスリット１ｂ差入口１ｃ折り目線２第２保持板２ａスリット２ｂ差込口２ｃ折り目線３側板３ａ差込片３ｂ切れ目４保護板４ａ壁面４ｂ底面４ｃ差込口５押え具５ａ押え片５ｂ切れ目５ｃ折り目線６底板Ｂ箱体Ｓ物品

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】平板状の段ボールに上端が開放されたス
リットを所定間隔をおいて複数本並設して支持板と成
し、同支持板を箱体の対向する内面それぞれにスリット
同士が同方向となるように嵌入し、対向する各スリット
に物品の張り出し部分をそれぞれ差し込んで支持し、箱
体内に包装できるようにした包装箱。
【請求項２】各支持板の両側に差込口をそれぞれ設
け、同差込口に平板状の段ボールからなる側板の両端を
それぞれ差し込んで対向する支持板同士を連結し、支持
板間を一定間隔に保持できるようにした請求項１記載の
包装箱。
【請求項３】一対の側板の上端に収容された物品の上
端を押止するように段ボールからなる押え具を設け、物
品の飛び出しを防止できるようにした請求項２記載の包
装箱。
【請求項４】押え具が、長方形状の段ボールを断面略
コ字状となるように折曲し、長手両辺に物品の上端を押
止する押え片をそれぞれ水平に設け、短手両端に側板の
上端が差し込まれる切れ目をそれぞれ垂直に設けたもの
である請求項３記載の包装箱。
【請求項５】支持板が、長方形状の段ボールにスリッ
トを長手方向に沿って設け、中央部に短手方向の折り目
を付けて全体を折り畳んだもので、折り目を上端にして
箱体内に嵌入した請求項１〜４いずれか記載の包装箱。
【請求項６】箱体の内面及び最も外側の支持板の外面
との間に略コ字状の段ボールからなる保護板を介在し、
外力による衝撃を緩和できるようにした請求項１〜５い
ずれか記載の包装箱。
【請求項７】最も内側の支持板間で挟まれる空間の底
部に上げ底の底板を嵌合し、物品を収容した空間が外力
により変形しないようにした請求項１〜６いずれか記載
の包装箱。