JPH06175324A - 感光材料処理装置 - Google Patents

感光材料処理装置

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JPH06175324A
JPH06175324A JP35218392A JP35218392A JPH06175324A JP H06175324 A JPH06175324 A JP H06175324A JP 35218392 A JP35218392 A JP 35218392A JP 35218392 A JP35218392 A JP 35218392A JP H06175324 A JPH06175324 A JP H06175324A
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JP
Japan
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processing
liquid
tank
sub
processing tank
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JP35218392A
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Inventor
Takashi Nakamura
敬 中村
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】低補充処理、少液量処理、迅速処理でも、処理
液の蒸発による悪影響を受けずに一定に品質の写真画像
を得られる感光材料処理装置を提供。 【構成】 オーバーフロー口6を有する処理槽2と、該
処理槽2内の処理液面より低く保持され該処理槽2から
のオーバーフロー液を貯溜するサブタンク4と、前記処
理槽2内の処理液が所定レベルのときに前記サブタンク
4内の処理液を前記処理槽2に戻す送液手段12とを有
するハロゲン化銀写真感光材料処理装置。処理槽2内の
処理液が蒸発減少した場合、サブタンク4に一時貯溜し
た同じ成分の液を処理槽2に戻し、処理液の組成を変え
ずに適正に液面を回復させて処理時間の変動を防止す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少量の処理液で良好に
感光材料を処理するハロゲン化銀写真感光材料処理装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】写真感光材料、例えばハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料の湿式処理は、例えば発色現像、漂白定
着、水洗、安定などの各処理工程からなっており、この
うち漂白定着は漂白、定着と分けられたり、これらと組
み合わされて行われ、また各工程の間に必要により水洗
工程などが挿入される。これらの発色現像、漂白定着な
どにはそれぞれ発色現像液、漂白定着液が使用される
が、前記感光材料を処理するに伴い、前記発色現像液中
の現像主薬が酸化されることにより消耗し、あるいは漂
白定着液中には脱銀作用により銀イオンが蓄積し、また
漂白剤が消費して減少するなどにより、それらの処理能
力が低下する。そこで、それぞれ各処理液にその処理液
の組成に近い組成をもち必要な成分を含有する補充液を
供給して、それらの処理能力が低下しないように維持さ
れることが行われている。
【0003】しかし、各液にその処理能力が低下しない
程度に補充液を供給すると、ほぼその供給量に近い量の
オーバーフロー液が排出され、この液が廃液となる。こ
の廃液を投棄するには無害化処理が必要であり、そのた
めの処理装置は大規模になり大型かつ高価である。そこ
で、廃液を無害化処理する代わりに、写真感光材料を処
理しても生じる廃液が少ない感光材料処理装置が開発さ
れている。
【0004】例えば、本発明者らは、特開平3−209
471号、同3−273237号、同3−293661
号、同4−243253号、同4−250449号、同
4−249242号、同4−276746号、同4−3
20265号、同4−323650号、同4−3285
45号により、写真処理液の通電再生方法を提案した。
【0005】これらの技術によれば、発色現像槽に電極
を設けて通電して電解還元するときには、酸化された発
色現像主薬がある程度還元されて元の発色現像主薬に戻
り、また感光材料から放出されるハロゲンを陰イオン交
換膜により分別して除去できることにより補充量を著し
く低減できる。また漂白定着槽に電極を設けて通電する
ときには、特開平4−276746号の方法に従えば、
陰極に銀が析出して漂白定着液中の銀イオン濃度を低減
でき、陽極では還元された漂白剤が酸化されてもとの漂
白剤に戻り、発色現像液あるいは漂白定着液の処理能力
をかなり回復させることができる。この方法によれば各
処理槽への補充液の量を著しく減少させることができ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、成分を補う
補充液の量は低減できたものの、処理量に応じた補充と
は別に、処理液中の水分が蒸発したことによる処理液の
減少分も補充する必要がある。この理由は、処理液中の
水分が蒸発して液面が低下すると、感光材料を処理液に
浸漬するための搬送路長が変化してしまうため、処理時
間が変わってしまうからである。処理頻度が高ければ補
充液も適度に補充されるので、蒸発減少の影響は少ない
が、閑散処理では補充液もほとんど補充されないので、
蒸発減少の影響が大きい。特に、処理液と空気との接触
を低減するために処理液面が小さくなるように構成した
スリット状の処理槽であると、液面レベルの変動程度が
著しい。
【0007】液面レベルが変動して処理時間が変わる
と、一定の性能で写真処理できず、良好な写真画像が得
られないという問題がある。特に、迅速処理により処理
時間が短時間である処理系では、処理時間がわずかでも
変動するとその時間変動の寄与率が大きく、写真性能が
大幅に変動してしまう。また、蒸発減少した処理液に補
充液を補充すると液面は回復するが、補充液は低補充化
のために高濃度となっているので、処理量とは無関係に
液面回復だけのために補充液を補充すると、処理槽内の
処理液の組成が大幅に変動してしまい、同様に処理性能
が変動してしまうという問題がある。
【0008】このように、少液量処理や、迅速処理や、
低補充処理では、処理液の蒸発減少が写真性能に大きく
影響してしまい、一定品質の写真画像を得ることができ
ないという問題がある。
【0009】本発明の目的は、上記従来の問題を解決す
ることにあり、少液量処理、迅速処理、低補充処理で
も、処理液の蒸発減少による性能変動がなく、一定の品
質の写真画像を得ることのできるハロゲン化銀写真感光
材料処理装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る上記目的は
下記構成により達成される。 (1)オーバーフロー口を有する処理槽と、該処理槽内
の処理液面より低く保持され該処理槽からのオーバーフ
ロー液を貯溜するサブタンクと、前記処理槽内の処理液
が所定レベルのときに前記サブタンク内の処理液を前記
処理槽に戻す送液手段とを有することを特徴とするハロ
ゲン化銀写真感光材料処理装置。
【0011】(2)液面センサを備えた処理槽と、該処
理槽の余剰の処理液を貯溜するサブタンクと、前記処理
槽内の処理液が所定レベルとなるように前記サブタンク
と前記処理槽との間で処理液を移動する送液手段とを有
することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料処理装
置。
【0012】(3)液面センサを備えた処理槽と、該処
理槽と連結された体積可変のサブタンクとを有し、前記
処理槽内の処理液が所定レベルとなるように前記液面セ
ンサからの信号に基づいて前記サブタンクの体積を変化
させて、前記処理槽と前記サブタンクとの間で処理液を
移動させることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料
処理装置。
【0013】本発明により液面が回復されるのは、処理
液が蒸発減少したときであり、ハロゲン化銀写真感光材
料の処理量に応じた、消費した成分を補充するための補
充は従来と同様に行われる。
【0014】
【作用】処理槽内の処理液をサブタンクに一時貯溜して
おき、これを適宜処理槽内に戻して液面を一定に維持す
れば、処理液中のハロゲン化銀写真感光材料の搬送路長
は一定であり、処理時間の変動がなくなる。また、サブ
タンクから処理槽内に戻される処理液は処理槽内の処理
液とほぼ同じ組成の液であるので、処理槽内の処理液組
成が大幅に変動することはない。
【0015】本発明は、特に低補充処理、少液量処理、
迅速処理のような、液面変動が写真性能に大きく影響を
及ぼす処理に好適である。これらの各処理については、
下記公報に記載されている。
【0016】低補充処理については、特開平2−58号
公報等に記載されており、本発明による液面回復が有効
である。特に、現像液等の処理液に通電して、処理液を
再生することによって補充液を低減した構成の処理装置
のように、感光材料の処理量に応じた補充液の補充量が
極めて少ない処理や、補充液を濃厚化したことにより補
充量が極めて少なくなった場合に好適な処理である。こ
の種の処理では、低補充化を達成したことにより、補充
頻度又は補充量が少ないので、処理液から蒸発した水分
がそのまま液面低下につながるので、蒸発減少による影
響がきわめて大きい。したがって、この蒸発減少分を成
分補充用の補充液で補充せずに、サブタンクに貯溜した
液で補うことにより、処理液成分を変えずに液面を適正
に回復することができる。
【0017】少液量処理については、特開昭63−13
1138号公報等に記載されており、本発明による液面
回復が有効である。少液量処理については、処理液充填
部の断面をスリット状に形成した構成や、処理液充填部
を多室として形成して多段処理する構成があり、使用処
理液量が、従来のタンク処理に比べてきわめて少なくな
った処理に好適である。使用処理液が少ないと、処理液
量に対する処理液から蒸発して減少した水分の占める割
合が大きいので、蒸発減少量が大きく影響する。この蒸
発減少分を補充液で補うと、成分が消費されていないに
もかかわらず成分が補充されてしまい、処理液組成が大
幅に変わってしまうが、サブタンクに一時貯溜した同成
分の液を補充して液面を回復させることにより、処理液
の組成を変えずに適正な液面が得られる。
【0018】迅速処理については、特開平2−58号公
報等に記載されており、本発明による液面回復が有効で
ある。写真乳剤や、処理液の処方や、工程の改良等によ
り極めて短時間で写真処理することが可能となったが、
短時間処理であると許容時間誤差が少ないので、処理時
間がわずかに変動しただけでも写真性能に大きく響く。
そのため、処理液が蒸発減少した際には、これを放置せ
ずに直ちに液面を回復させる必要があり、しかも液面回
復によっても処理液組成の変動を防止する必要がある。
そこで、上記のようにサブタンクに一時貯溜した液によ
り液面を回復させることにより、処理液組成を変えずに
適正な液面が得られる。
【0019】本発明に類似した技術として、特開平4−
271345号公報には、処理槽からオーバーフローし
た処理液を補充液として処理槽に再度補充する技術が開
示されている。しかし、この技術は、オーバーフローし
た液中の未使用成分を再生用に用いることにより処理液
を有効利用して廃液を低減することを目的としており、
本発明とは目的が異なる。該公報に記載の技術では、感
光材料の処理量に応じて処理液の疲労度を算出して補充
液を補充するので、処理液の蒸発減少による液面低下が
あってもこれに対処することはできず、処理時間の変動
を防止することはできない。したがって、この技術では
本発明の目的を達成することができない。
【0020】本発明において感光材料と処理剤は以下の
ものが使用できる。まず、感光材料について説明する。
本発明に使用できるハロゲン化銀感光材料は用途別では
アマチュア用、産業材料用、医療用、科学用など処理方
式別では白黒現像用、カラー現像用、通常のネガタイプ
処理方式、光・反転によるポジ方式、化学反転によるポ
ジ方式、乳剤に反転機構を持たせたポジ方式拡散転写等
によるポジ方式が使用できる。
【0021】支持体としては透明支持体、不透明、半透
明支持体いずれでもよく、支持体厚は30〜500μm
レベルのものは使用できる。乳剤としては、種々のハロ
ゲン種及びハロゲン種の組合せのもの、即ち、1成分
系、2成分系、3成分系のもの、粒子形成過程で粒子内
にハロゲンの分布を変えたもの、粒子を積層した粒子構
造のもの、コア/シエル比率を変えたもの、コンバージ
ョンを加えた乳剤、接合型乳剤いずれのものも使用でき
る。
【0022】更に粒子の形態として、6面体、8面体、
14面体構造のものやそれらの混合体、双晶のもの、平
板状のもの、球状のものが使用できる。平板状のものと
しては種々のアスペクト比のものやそれらの混合物又は
他の粒子との混合物などが使用できる。また粒子サイズ
が揃っていたり分布を持っていたりしてもよい。例えば
0.1μm未満、0.1〜0.4μm、0.4〜1μ
m、1μm以上などの組合せ、単独もありうる。
【0023】乳剤はゼラチン以外のバインダーを含んで
もよい。例えば天然高分子、合成高分子やこれらが各種
粒子サイズで分散して混合されていることが好ましい。
また層別に配分を変えてもよい。これらのハロゲン化銀
粒子には各種の増感色素、減感色素、安定剤、化学増感
剤、物理増感剤を吸着させるなど仕込みの最中に共存さ
せてもよい。更に乳剤混合物の中には各種染料、界面活
性剤、硬膜剤、オイル等を含んでもよい。直接又はオイ
ル中に褪色防止剤、混色防止剤、造核剤、マット剤、ス
ベリ剤、媒染剤、色調剤、現像助剤、現像剤を含んでも
よい。
【0024】粒子生成過程の中に各種金属を加えてもよ
いし、直接乳剤に加えてもよい。適する金属としては
金、白金、ルビジウム、パラジウム、鉄、コバルト、ニ
ッケル、イリジウム、ロジウム、銀などであるが、各種
キレート剤と混合して使用してもよい。
【0025】カラー感光材料の場合には更に各種カプラ
ーを含有してもよい。例えばピバロイル系・ベンゾイル
系のYカプラー、ピラゾロン系・ピラゾロアゾール系の
Mカプラー、フェノール系・ナフトール系のCカプラー
が挙げられる。更には、機能性カプラーとして各種DI
Rカプラー、カラードカプラー、ポリマーカプラー、各
種離脱基を有するカプラーが使用できる。
【0026】上述した乳剤と各種添加剤との組合せ、カ
ラー感光材料の場合には更に各種カプラーを組合せて感
光材料層を形成させることができる。白黒感光材料でも
機能を分化して2層、3層にしてもよいし、カラー感光
材料の場合には3色、場合によっては4〜5に分けた光
に感じるように分けて層を組立ててもよい。
【0027】最終的には乳剤層以外に、下塗層、中間
層、保護層、ハクリ層、分離層、中和層、フイルター
層、蒸着層、反射層、遮光層などを設けてもよい。さら
に支持体のバックにはカール補正、スタチック防止、磁
気記録等の目的でバック層を設けた感光材料が使用でき
る。これらの総合値として感度はISO 0.1〜IS
O 2000のもの、階調は0.1〜10のものが使用
できる。
【0028】本発明に使用できる処理剤について説明す
る。本発明に使用できる処理剤はプレミックスされた処
理剤使用時に調合する処理剤等、あらゆるものを使用で
きる。処理液種としては白黒、カラー現像液、漂白液、
定着液、漂白定着液、安定化液、その他停止液、中和
液、硬膜液、補力液、減力液、超増感液、調色液などが
使用できる。
【0029】これらの処理液には目的に応じて各種の化
合物を含んだものを使用できる。例えば現像液では、白
黒現像主薬、カラー現像主薬、現像助剤、カブリ防止
剤、表面現像抑制剤、現像促進剤、キレート剤、緩衝
剤、保恒剤、析出防止剤、スラッジ防止剤、タール防止
剤などが添加できる。特殊な例としてDIR放出主薬、
色素現像主薬、カラープリカーサー主薬、減感剤、フエ
ロ焼防止剤、外型カプラー、競争カプラーなども添加で
きる。
【0030】これら以外にpHを調節するためのアルカ
リ剤、酸剤、表面張力を変えるための各種活性剤なども
加えることができる。これらの例は現像液以外に加えて
もよい。最終液にはこれら以外に蛍光増白剤、画像安定
化剤、水切り剤、防カビ剤、防菌剤なども加えることが
できる。これらの処理剤を感光材料に適用して行う処理
順序は規定の順序でもよいし、場合によっては変えても
よい。
【0031】本発明に用いることのできる処理液として
は、特開平3−33845号公報第9頁〜第13頁に記
載のものが挙げられる。本発明に用いることのできる感
光材料としては、特開平3−33845号公報第13〜
第26頁に記載のものが挙げられる。
【0032】本発明では、いかなる現像処理方式も用い
ることができる。具体的にはバッチ処理(詳細には「写
真工業」1974年11月号98頁などに記載)、ドラ
ム処理(詳細には「写真工業」1974年12月号45
頁などに記載)、ハンガー処理(詳細には「写真工業」
1975年1月号80頁などに記載)などを挙げること
ができる。また、感光材料の処理量に応じて補充液を補
充しながら行なう連続処理を挙げることができる。
【0033】また、現像処理は、通常、自動現像機(自
現機)を用いて行われる。具体的には、ローラー自現機
(詳細には「写真工業」1975年2月号71頁などに
記載)、シネ式自現機(詳細には「写真工業」1975
年3月号70頁、同4月号40頁などに記載)、リーダ
ーベルト方式の自現機(詳細には「写真工業」1975
年5月号36頁などに記載)、ローラー搬送型自現機
(詳細には「写真工業」1975年6月号41頁などに
記載)などを用いることができる。
【0034】自動現像機を構成する機能項目中、処理液
を自動的に感光材料に供給するために重要な機能として
は、処理薬品を物理的に拡散させる為の攪拌と化学反応
を早めるための温度管理である。これらについての詳細
は、写真工業10月号(1974)82頁、同7月号
(1975)41頁に記載されている。また、処理槽に
入る前の自現機必須の機能としては感光材料収納容器
(マガジン、カセット、パトローネ、包材等)、感光材
料接合手段、切断手段(スプライサ、カッター等)、露
光装置、DXコードなどの感光材料が保有する情報の読
取装置、その他の検出器(例、メギレ検出)などを挙げ
ることができる。
【0035】また、処理槽を出た後の自現機必須の機能
としては、乾燥がある。この乾燥については桐栄良三編
「乾燥装置」(日刊工業新聞社刊)や「写真工業」7月
号(1975)41頁に詳細が載っている。更に、処理
機の別の観点として処理液と空気との界面面積(S)や
処理液容量(V)に対する開口率(度)(K=S/V)
が挙げられる。これらの観点で特開昭53−57835
号、同61−153645号等の出願がある。また処理
機の液量(V)が小さい自動機は相対的に液交差率が上
昇し、閑散処理時には開口率(K)が小さく、かつタン
ク液量(V)が小さいものが好ましい。これらの観点
で、特開昭63−131138号;同63−21605
0号等に記載された方法を用いることができる。
【0036】また処理機部品と液との交互作用の例で、
部品適正としての錆の観点、写真劣化成分の溶出観点、
部品の物理的劣化観点などがある。これらの観点につい
ては、特開平2−186342号、特開平2−1863
44号に一部記載されている。処理槽の形態としては、
特開平1−267648号;同2−67554号等に記
載された多室処理槽や特開平3−209471号;同3
−273237号;同3−293661号等に記載され
た通電処理槽やEP0456210A2で公開された間
隙(0.2mmレベル)処理のカプセル処理などがあ
る。
【0037】以下に本発明に好ましい自動現像機の一例
について記述する。本発明においては、各処理液間を感
光材料が移動する際の空中時間、即ちクロスオーバー時
間は短い程良く、好ましくは10秒以下、より好ましく
は7秒以下、更に好ましくは5秒以下である。上記のよ
うな短時間のクロスオーバーを達成するため、本発明は
シネ型の自動現像機を用いるのが好ましく、特にリーダ
ー搬送方式が好ましい。このような方式は、富士写真フ
イルム製自動現像機FP−550Bに用いられている。
また、搬送の線速度は大きい方が好ましいが、上記リー
ダー方式では毎分30cm〜2mが一般的であり、好ま
しくは50cm〜1.5mである。
【0038】リーダーや感光材料の搬送手段としては、
特開昭60−191257号、同60−191258
号、同60−191259号に記載のベルト搬送方式が
好ましく、特に、搬送機構としては、特開平3−126
944号、同3−127062号、同3−127061
号に記載の各方式を採用することが好ましい。また、ク
ロスオーバー時間を短縮し、かつ処理液の混入を防止す
るため、クロスオーバーラックの構造は特開平3−12
6943号に記載された混入防止板を有するものが好ま
しい。
【0039】本発明においては、各処理液の攪拌はでき
るだけ強化されていることが本発明の効果をより有効に
発揮する上で好ましい。攪拌強化の具体的方法として、
特開昭62−183460号、特開昭62−18346
1号に記載されている方法、即ち、富士写真フイルム製
カラーネガフィルムプロセッサーFP−230Bに採用
されているような感光材料の乳剤面に処理液の噴流を衝
突させる方法や、特開平62−183461号の回転手
段を用いて攪拌効果を挙げる方法、更には液中に設けた
ワイパーブレードと乳剤面を接触させながら感光材料
(フィルム)を移動させ、乳剤表面を乱流化することに
より攪拌効果を向上させる方法、処理液全体の循環液量
を増加させる方法が挙げられる。これらの内、処理液の
噴流を衝突させる方法が最も好ましく、全処理槽共この
方法を採用することが好ましい。
【0040】特に、定着能を有する処理液で処理する
際、感光材料が定着能を有する処理液と接触した後、1
5秒以内に噴流を衝突させることで攪拌効果は大幅に向
上する。より好ましくは10秒以内、更に好ましくは5
秒以内である。このような効果が得られる原因は今のと
ころ不明であるが、感光材料が定着能を有する液と接触
した直後の攪拌が弱いと残色の原因となる要因が発生
し、強く噴流を衝突させることにより、この要因を取り
除けるものと考えられる。
【0041】各処理液における、噴流衝突の方法は、よ
り具体的には特開昭62−183460号公報第3頁右
下欄〜第4頁右下欄の発明の実施例の項に記載された乳
剤面に向かい合って設けられたノズルからポンプで圧送
された液を吐出させる方式が好ましい。ポンプとしては
イワキ社製のマグネットポンプMD−10、MD−1
5、MD−20等を使用することが出来る。ノズルの穴
径は直径0.5〜2mm、好ましくは0.8〜1.5m
mである。また、ノズルはチャンバー板面及びフィルム
面に対しできるだけ垂直方向に、かつ円形に開いている
ことが好ましいが、角度としては搬送方向側から60度
〜120度、形状としては長方形やスリット状でもよ
い。
【0042】ノズルの数はタンク容量1リットル当り1
個〜50個、好ましくは10個〜30個である。また、
噴流がフィルムの一部に偏って当たると、現像ムラや残
色ムラが発生するため、同じ場所だけに当たらないよう
に、ノズルの位置を順次ずらしておくことが好ましい。
このノズルの好ましい配列は、例えば搬送方向に対し垂
直に4〜8個程度の穴列を、適当な間隔で位置を少しず
つ変えたものである。ノズルからフィルムまでの距離は
近すぎると上記のムラが発生し易く、遠すぎると攪拌効
果が弱まるので、1〜12mmとするのが好ましく、よ
り好ましくは3〜9mmである。
【0043】各ノズルから吐出する液の流速も、同様に
最適範囲が存在し、好ましくは0.5〜5m/秒、特に
好ましくは1〜3m/秒である。処理液全体の循環は、
上記ノズルを通してのみでも、別途循環系を設けても良
い。全循環流量は、各処理槽共タンク容量1リットル当
り1分間に0.2〜5リットル、好ましくは0.5〜4
リットルであるが、漂白、漂白定着、定着の各脱銀工程
においては循環流量は比較的多いほうが良く、好ましい
範囲は1.5〜4リットルである。
【0044】本発明の処理に用いる自動現像機には、漂
白液をエアレーションするための装置を有していること
が好ましい。エアレーションにより、連続処理時の二価
鉄錯体生成による漂白速度の低下や復色不良と呼ばれる
シアンロイコ色素の生成を防止することができる。エア
レーションは特開平2−176746号及び同2−17
6747号に記載されているように孔径300μm以下
の多孔質ノズルを用いて処理槽1リットル当り0.01
リットル以上の流量を供給することが好ましい。
【0045】補充液を補充しながら、感光材料を連続的
あるいは断続的に処理することをランニング処理と呼ぶ
が、ランニング処理中の漂白液は、処理された感光材料
から溶出した界面活性剤により、非常に泡立ち易くな
る。従って、エアレーションを行うと非常に多くの泡が
発生し、処理槽から溢れることがある。これを防止する
ために、消泡手段を設けることが好ましく、具体的に
は、特開平4−3057号、同4−56853号、同4
−56854号に記載されているような方法が有効であ
る。
【0046】本発明の処理において、ランニング処理時
に起こる処理液の蒸発濃縮を補正することが好ましい。
最も好ましい蒸発補正方式は、蒸発分に相当する水を予
想して加えるもので、特開平4−1756号に記載され
ているように自動現像機の運転時間、停止時間及び温調
時間の情報に基づいて予め求められた係数により計算さ
れた加水量を添加するものである。この他に、特開平3
−248155号、同3−249644号、同3−24
9645号、同3−249646号、同4−14042
号に記載されているような、液レベルセンサーを用いた
蒸発補正方法も好ましい。
【0047】また、蒸発量を減少させる工夫も必要であ
り、開口面積を少なくしたり、排気ファンの風量を調節
することで行なうことができる。例えば、発色現像液の
好ましい開口率は前記した通りであるが、他の処理液に
ついても同様に開口面積を低下させることが好ましい。
排気ファンは、温調時の結露防止のために取付けられて
いるが、好ましい排気量としては、毎分0.1m3 〜1
3 である、特に好ましい排気量としては、0.2m3
〜0.4m3 である。また、感光材料の乾燥条件も処理
液の蒸発に影響する。乾燥方式として、セラミック温風
ヒーターを用いるのが好ましく、供給風量として毎分4
3 〜20m3 が好ましく、特に6m3 〜10m3 が好
ましい。
【0048】セラミック温風ヒーターの加熱防止用サー
モスタットは、伝熱によって動作させる方法が好まし
く、取付け位置は、放熱フィンや伝熱部を通じて風下ま
たは風上に取り付けるのが好ましい。乾燥温度は、処理
される感光材料の含水量によって調整することが好まし
く、35mm幅のフィルムで45〜55℃、ブローニー
フィルムでは55〜65℃が最適である。処理液の補充
に際しては補充ポンプが用いられるが、ベローズ式補充
ポンプが好ましい。また、補充精度を向上させる方法と
して、ポンプ停止時の逆流を防止するため、補充ノズル
への送液チューブの径を細くすることは有効である。好
ましい内径としては1〜8mm、特に好ましい内径とし
ては2〜5mmである。
【0049】自動現像機には種々の部品材料が用いられ
るが、好ましい材料を以下に記載する。処理槽および温
調槽等のタンク材質、処理ラックや接液部のガイド類の
材質としては、変性PPO(変性ポリフェニレンオキサ
イド)、変性PPE(変性ポリフェニレンエーテル)樹
脂が好ましい。変性PPOは日本ジーイープラスチック
ス製「ノリル」、変性PPEは旭化成工業製「ザイロ
ン」、三菱瓦斯化学製「ユピエース」等が挙げられる。
これらの材質は現像液、定着液、漂白定着液などに対し
て耐薬品性の優れた材料である。これらの材料は射出成
形に適しており、また低発泡成形やシンプレス成形、ガ
スカウンタープレッシャー成形などの各種の中空成形も
行うことができる利点がある。
【0050】これらの成形方法を利用して処理槽と温調
槽の一体成形化や複雑な構造のガイドやラック類の一体
成形化が可能になった。更に肉厚な成形体やブロック等
の肉厚部材を作ることが可能になった。エンジニアリン
グブロー成形によって自動現像機のカバー類などの大型
ハウジング部材などにも利用できる。これらの材質は、
一般のABSよりも耐熱温度が高いため自動現像機の乾
燥部の材質にも使用できる。更に耐熱や剛性を必要なと
きはガラス繊維強化やフィラー添加されたグレードを使
用することができる。
【0051】また、ABS(アクリロニトリル・ブタジ
エン・スチレン樹脂)は、処理液(例えば、カラー現像
液、漂白液、定着液、漂白定着液)に対する耐薬品性を
有しているため、タンクの一部やラック類に使用するこ
とができる。電気化学工業製「デンカ」、宇部興産製
「サイコラック」や三菱モンサント化成、日本合成ゴム
など各社のABS樹脂を使用できる。ABSは、80℃
以下の環境で使用することが好ましい。また、ABSは
射出成形による成形性が良好で、成形時のヒケが少なく
平面性良く成形できるため自動現像機のハウジングにも
適した材料である。プロセッサの供給部やカセット類に
も適した材質である。
【0052】また、オレフィン系樹脂のPE(ポリエチ
レン)、PP(ポリプロピレン)は、処理液一般に(例
えば、カラー現像液、漂白液、定着液、安定液)に対し
て高い耐薬品性を有している。PEは昭和電工、宇部興
産などで多数の製品がある。PPは宇部興産、チッソ、
三井東圧化学、旭化成などで多数の製品がある。自動現
像機では補充タンクや廃液タンクなどの材質として使用
されている。材料が安価で中空成形で容易に大型タンク
を製作できるため、高い寸法精度を必要としない部位に
より好ましく用いることができる。
【0053】また、PVC(ポリ塩化ビニル樹脂)は、
耐薬品性に優れ、安価で簡単に溶接できるため加工性に
すぐれている。PVCとしては電気化学工業や理研ビニ
ル工業などのほかに各種モールダーメーカーなど多くの
会社より多品種が生産されている。タキロン工業製「タ
キロンプレート」や三菱樹脂製「ヒシプレート」のよう
に押出成形された板材が市販されており、また各種変性
処理されたPVCも市販されており容易に用いることが
できる。アクリル変性PVCとしては、筒中プラスチッ
ク製「カイダック」やサンアロー化学などから市販され
ているものがある。
【0054】アクリル変性PVCは、表面が平滑に仕上
がり撥水性が良く、タンクに使用した場合、処理液の析
出(例えば発色現像液から主薬などの析出)を引き起こ
しにくく適した材料である。PVCの押出や射出成形品
の表面を平滑にするための工夫としては、変性PVCの
他に大豆油などを添加して成形時の流動性を向上させる
ことは効果が高い。大豆油(好ましくは変性大豆油)の
添加は、樹脂表面を平滑化し、スリキズなどによって感
光材料の品質を損ねないだけでなく、成形時の流動性を
向上させる効果がある。
【0055】発色現像主薬などの析出対策や感光材料の
搬送性向上のために処理槽や処理部のガイドの材質とし
て、結晶性ポリマーを用いることができる。PBT(ポ
リブチレンテレフタレート)、HDPE(超高密度ポリ
エチレン樹脂)、PTFE(ポリ四フッ化エチレン樹
脂)、PFA(四フッ化エチレン・パーフルオロアルコ
キシエチレン樹脂)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン
樹脂)などが感光材料が接触するガイドや処理液(例え
ば、発色現像液)が析出しやすい液界面部分などに適し
ている。上記のフッ化物はPPEなどの他の材質にコー
ティングしても効果を発揮する。
【0056】処理部のローラー材質としては、PVC
(ポリ塩化ビニル樹脂)、PP(ポリプロピレン)、P
E(ポリエチレン)、UHMPE(超高分子量ポリエチ
レン)、PMP(ポリメチルペンテン)、PPS(ポリ
フェニルサルファイド)、変性PPO(変性ポリフェニ
レンオキサイド)、変性PPE(変性ポリフェニレンエ
ーテル)などの熱可塑性樹脂が適している。PP、P
E、PMPなどのオレフィン系樹脂はローラー表面を平
滑に射出成形でき、比重が小さいため回転負荷が小さく
できるため、搬送される感光材料の乳剤面側にキズがつ
きにくく適している。これらは、ターン部の鼓ローラー
などに良く使われている。
【0057】UHMPEやPTFE(PFAやPVDF
を含む)などの材質は、感光材料が摺動する部分や処理
液の撥水を必要とする部分に適している。ローラーに処
理液の析出物が付着して固化したものによって感光材料
が傷つけられるのを防ぐ効果がある。これらの材質をロ
ーラー表面(コーティングを含む)に備えたローラー
は、処理液の界面に位置するローラーやスクイズ部分の
ローラーに適している。PVCは、押出成形によってロ
ーラーに加工しやすく適している。また、2重押出成形
によってローラーの表面に硬度の低い軟質の樹脂部分を
有したローラーを容易に製造することができ、感光材料
に対してソフトタッチで接触でき好ましい。搬送力を伴
うローラーにはPVCの他に変性PPO、変性PPE、
変性PPSなどが剛性を高く、高い回転トルクに耐える
ことができるため適している。
【0058】これらは、剛性をさらに高めるためにガラ
ス繊維強化やマイカ、タルク、チタン酸カリウムなどの
ミネラル添加の強化剤を使用することが好ましい。強化
物を添加することによってローラーの曲げ弾性率が向上
して経時変化によるクリープ変形を防止でき長期の使用
によってローラーが撓むことがなく安定した搬送性を確
保することができる。また、無機物を樹脂に添加して成
形することでローラー表面に現れた無機質粒子によって
表面を梨地状に荒らして搬送物のスリップを防止するこ
とができる。また、添加する無機物の粒子径や添加量を
調製しローラー表面粗度をコントロールできる。
【0059】搬送ローラーの直径が小さいものや感光材
料の幅が広くローラー長の長いものには熱硬化性樹脂が
適している。PF(フェノール樹脂)、熱硬化性ウレタ
ン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂が好ましい。エポキシ
樹脂もアルカリ性処理液以外の一部の処理液には適して
いる。PFとしてはレゾール系が好ましく、三井東圧化
学製「OR−85」は特に適している。なお、補強のた
めにグラファイトを添加するとよい。このローラーは細
く(例えば外径8mm)できるため、処理ラックを小型
化できる。熱硬化性ウレタン樹脂としては、日本ユニポ
リマー製「ユニロン」、大日本インキ化学工業製「パン
デックス」、武田薬品工業製「タケネート」などが適し
ている。
【0060】現像液による耐汚染防止のためにはフッ素
系樹脂で被膜されたローラーも好ましい。具体的には、
特開平4−161955号に開示された樹脂などを用い
ることができる。ニップローラー等の軟質ローラーに
は、エラストマーを用いることができる。例えば、オレ
フィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ウレ
タン系エラストマー、塩ビ系エラストマーなどが好まし
い。
【0061】処理部のギヤ、スプロケットとしては、P
A(ポリアミド)、PBT(ポリブチレンテレフタレー
ト)、UHMPE(超高分子量ポリエチレン)、PPS
(ポリフェニレンサルファイド)、LCP(全芳香族ポ
リエステル樹脂、液晶ポリマー)、PEEK(ポリエー
テルエーテルケトン)など熱可塑性結晶性樹脂が適して
いる。
【0062】PAとしては、66ナイロン、6ナイロ
ン、12ナイロン等のポリアミド樹脂のほかに分子鎖中
に芳香族環をもつ芳香族系ポリアミドや変性ポリアミド
が含まれる。66ナイロン、6ナイロンとしては東レや
デュポン製「ザイテル」、12ナイロンとしては東レ製
「リルサン」、ダイセル・ヒュルス製「ダイアミド」な
どが適している。
【0063】芳香族系ポリアミドとしては、三菱瓦斯化
学製「レニー」ポリアミドMXD6、変性ポリアミドで
は三井石油化学製「アーレン」変性ポリアミド6Tなど
が適している。PAは、吸水率が高いため処理液中で膨
潤しやすいためガラス繊維強化や炭素繊維強化グレード
が好ましい。芳香族系ポリアミドは、比較的吸水率が低
いため膨潤しにくく、高い寸法精度を得ることができ
る。そのほかコンプレッション成形によって得られたM
Cナイロンのような高分子量品は繊維強化なしでも十分
な性能を得ることができる。そのほかに、「ポリスライ
ダー」のような含油ナイロン樹脂も使われる。
【0064】PBTはPAとは反対に極めて吸水率が低
いため処理液に対して高い耐薬品性を有している。東レ
や大日本インキ化学工業製のPBTや日本ジーイープラ
スチックス製「バロックス」が用いられる。PBTはガ
ラス繊維強化品でも未強化品でも部位に応じて使用され
る。ギヤの噛み合いを良化するためにはガラス繊維強化
品と未強化品とを組み合わせて使用することが好まし
い。
【0065】UHMPEとしては、未強化品が適してお
り、三井石油化学製「リュープマー」、「ハイゼックス
ミリオン」、作新工業製「ニューライト」、旭化成工業
製「サンファイン」、大日本印刷製「超高分子ポリエチ
レンUHMW」が適している。PPSとしては、ガラス
繊維や炭素繊維強化のものが好ましい。LCPとして
は、ICIジャパン製「ビクトレックス」、住友化学製
「エコノール」、日本石油製「ザイダー」、ポリプラス
チックス製「ベクトラ」などを用いることができる。P
EEKは、現像機のいずれの処理液に対しても極めて耐
薬品性や耐久性が良好で未強化品で十分な性能を発揮す
る好適な材質である。軸受などの材質としては、超高分
子ポリエチレンなどが好ましい。
【0066】自動現像機の処理液中で使用されるスプリ
ングとしては通常ステンレス(SUS316)、チタン
などが使用される。チタンではスプリングを適切に作る
ことができない場合、プラスチックスプリングを用いる
ことができる。荷重が加わった時の変形量が少ない(フ
ック則の臨界歪が1.6%以下)用途であれば、PBT
(例えば日本ジーイープラスチックス製「バロックス3
10」など)、PP(例えば旭化成工業製「M−150
0」など)、変性PPO(例えば日本ジーイープラスチ
ックス製「ノリル731J」など)、変性PPE(例え
ば旭化成工業製「ザイロン220V」など)が用いられ
る。
【0067】スプリング力が弱い場合、ガラス繊維強化
した材質を使用することも効果がある。スプリングが長
期にわたって安定したニップ力を得るためには、PSP
(ポリスルホン)、PAR(ポリアリレート)、PES
(ポリエーテルスルホン)、PEI(ポリエーテルイミ
ド)、PAI(ポリアミドイミド)が適している。特に
スーパーエンプラの非結晶性樹脂が優れておりPSF、
PES、PEIは、特に好ましい。PSFは、アモコ製
「ユーデルP1700」、PESはICI製「VICT
REX 4800G」、PEIは日本ジーイープラスチ
ックス製「ウルテム」などが使用できる。強い荷重で長
期に使用するスプリングの場合はPEEKやPPS、L
CPなどの結晶性樹脂が使われる。非結晶性樹脂はクリ
ープが少なく、成形時の寸法精度がきわめて良いため、
低荷重のスプリングにはきわめて適している。
【0068】高い疲労限界応力を必要とする部位では結
晶性樹脂が適しておりPEEKは、ICI製「VICT
REX 450G」、PPS製「ライトン」、LCPI
型として住友化学製「エコノール E2000」、LC
PII型としてポリプラスチック製「ベクトラ A95
0」などが代表的なグレードである。スクイズローラー
等の軟質材料としては、発泡、塩化ビニル樹脂や発泡シ
リコン樹脂、発泡ウレタン樹脂が適している。発泡ウレ
タン樹脂としては東洋ポリマー製「ルビセル」が挙げら
れる。
【0069】配管、配管の継手、アジテーションジェッ
トパイプの継手、シール材などのゴム材質およびエラス
トマーとしては、EPDMゴム、シリコンゴム、バイト
ンゴム、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラス
トマー、ウレタン系エラストマー、塩ビ系エラストマー
などが好ましい。具体例としては、住友ベークライト製
「スミフレックス」、三井石油化学製「ミラストマー」
(オレフィン系エラストマー)、三菱油化製「サーモラ
ン」(ゴム入りオレフィン系エラストマー)、同「ラバ
ロン」、日本モンサント化成又はエーイーエス・ジャパ
ン製「サントプレーン」、三菱化成ビニル製「サンプレ
ーン」(高弾性塩ビ系エラストマー)、特開平3−19
8052号に記載のシリコンゴムやバイトンゴムなどを
挙げることができる。
【0070】搬送ベルトなどのベルトの芯材としては、
超高強度ポリエチレン樹脂繊維(例えば、特開平4−6
554号に記載)、ポリフッ化ビニリデン樹脂繊維(例
えば、特開平4−16941号に記載)、アラミド樹脂
(例えば、東レ・デュポン製「ケブラ」)などを用いる
ことができる。以上述べてきた処理装置の処理槽を初め
とした各々の個所に用いられるプラスチックなどの材料
については、「プラスチック成形材料商取引便覧−特性
データーベース−1991年版」(合成樹脂工業新聞社
発行)に基づいて容易に選択、入手することができる。
【0071】本発明の装置に使用される補充カートリッ
ジの材質は、紙、プラスチック、金属等いかなる材質で
も用いることができるが、特に酸素透過係数が50ミリ
リットル/m2 ・atm・day以下のプラスチック材
料が好ましい。尚、酸素透過係数は「O2 permea
tion of plastic containe
r,Modern Packing;N.J.Caly
an,1968)12月号、第143〜145頁に記載
の方法により測定することができる。
【0072】好ましいプラスチック材料としては、具体
的には塩化ビニリデン(PVDC)、ナイロン(N
Y)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(P
P)、ポリエステル(PES)、エチレン−酢酸ビニル
共重合体(EVA)、エチレン−ビニルアルコール共重
合体(EVAL)、ポリアクリロニトリル(PAN)、
ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンテレフ
タレート(PET)等を挙げることができる。酸素透過
性を低減する目的では、PVDC、NY、PE、EV
A、EVAL及びPETの使用が好ましい。これらの材
料は単一で使用し、成形して使用しても良いし、フイル
ム状にし、複数種貼り合わせて使用する方法(いわゆる
複合フィルム)を用いても良い。また、容器の形状とし
ては、瓶タイプ、キュービックタイプ、ピロータイプ等
の各種形状を使用することができるが、本発明はフレキ
シブルで取扱性が容易で使用後減容化が可能なキュービ
ックタイプ及びこれに類する構造が特に好ましい。
【0073】また、複合フィルムとして使用する場合は
下記に示す構造が特に好ましいが、これらに限定される
ものではない。 ・PE/EVAL/PE ・PE/アルミニウム箔/PE ・NY/PE/NY ・NY/PE/EVAL ・PE/NY/PE/EVAL/PE ・PE/NY/PE/PE/PE/NY/PE ・PE/SiO2 膜/PE ・PE/PVDC/PE ・PE/NY/アルミニウム箔/PE ・PE/PP/アルミニウム箔/PE ・NY/PE/PVDC/NY ・NY/EVAL/PE/EVAL/NY ・NY/PE/EVAL/NY ・NY/PE/PVDC/NY/EVAL/PE ・PP/EVAL/PE ・PP/EVAL/PP ・NY/EVAL/PE ・NY/アルミニウム箔/PE ・紙/アルミニウム箔/PE ・紙/PE/アルミニウム箔/PE ・PE/PVDC/NY/PE ・NY/アルミニウム箔/PE ・PET/EVAL/PE ・PET/アルミニウム箔/PE ・PET/アルミニウム箔/PET/PE
【0074】上記複合フィルムの厚みは5〜1500μ
m程度であり、好ましくは10〜1000μm程度であ
る。また、完成容器の内容量は100ミリリットル〜2
0リットル、好ましくは500ミリリットル〜10リッ
トル程度である。上記容器(カートリッジ)は、ダンボ
ールやプラスチックの外箱を有してもよく、外箱と一体
成形にて作成されていても良い。カートリッジには各種
処理液を充填することができる。充填する処理液として
は、例えば、カラー現像液、黒白現像液、漂白液、調整
液、反転液、定着液、漂白定着液、安定液等を挙げるこ
とができるが、特に酸素透過係数の低いカートリッジに
はカラー現像液、黒白現像液、定着液及び漂白定着液を
充填するのが好ましい。
【0075】
【実施態様】以下、添付図面を参照して本発明の一実施
態様を説明する。ただし本発明は本実施態様のみに限定
されず、本発明の技術的思想に基づいていかなる変更も
可能である。
【0076】図1はハロゲン化銀写真感光材料処理装置
に組み込まれる処理槽の構成図である。この処理槽2に
おいては、現像、漂白定着、漂白、定着、水洗、リン
ス、安定化等のいずれの処理を行ってもよい。感光材料
を搬送する機構については、公知のものを採用すること
ができるので特に図示しない。
【0077】処理槽2にはサブタンク4が連結されてお
り、処理槽2にはサブタンク4に処理液が流下するため
のオーバーフロー口6が設けられている。また、サブタ
ンク4と処理槽2とは配管10により連結されており、
ポンプ12によりサブタンク4内の処理液を処理槽2内
に戻すことができるようになっている。また、処理槽2
には、処理液の下限レベルを検出するためのセンサ14
が設けられている。なお、ここで言う下限レベルとは、
液面が該レベルまで低下しても処理への悪影響はほとん
どない程度の液面レベルを言う。
【0078】処理槽2には、感光材料の処理量に応じて
消費した成分を補うための補充液を補充するための補充
装置16が設けられている。補充装置16は、補充液タ
ンク18、ポンプ20、ノズル22等からなる。処理槽
2には感光材料の処理量に応じて補充液が補充され、感
光材料の処理頻度が変わっても処理液性能が変わらない
ように維持されている。補充された補充液は循環ポンプ
24により処理液とともに循環されて処理液に混合され
る。
【0079】感光材料を頻繁に処理している間は、感光
材料の処理量に応じて消費成分を補うための補充液が補
充されている。そのため、処理槽2には余剰の処理液が
供給されてオーバーフローが起こり、オーバーフローし
た余剰の処理液はサブタンク4内に一時的に貯溜され
る。感光材料が連続して処理されている状態であれば、
補充液も頻繁に処理されているので、処理液中の水分の
蒸発があっても処理液の蒸発減少により液面が低下する
ことはない。したがって、処理液中での感光材料搬送路
長が変動することはなく、感光材料の処理時間が変動す
ることはない。
【0080】これに対し、感光材料の処理頻度が少なく
処理量が少ないときは消費成分も少ないので、性能回復
のための補充量はわずかであり、処理槽2に補充液を補
充しても処理槽2から処理液がオーバーフローしないこ
ともあり得る。また、閑散的に補充液を補充しても、そ
の補充量よりも蒸発量が上回り、規定通りの液面が維持
されていないことがある。液面が変動すると処理液中の
感光材料搬送路長が変化してしまい、感光材料の処理時
間が変化してしまう。
【0081】これを防止するために、処理槽2内の処理
液面が下限レベルを下回ったことをセンサ14が検出し
たら、ポンプ12を駆動してサブタンク4内の液の一部
を処理槽に戻し、液面を適正レベルに回復させる。液面
を適正レベルまで回復すれば、感光材料の処理時間は設
定通りになるので、感光材料を適正な時間で処理するこ
とができる。サブタンク4から処理槽2に戻す液の量
は、処理槽2内におけるセンサ14からオーバーフロー
孔6までの容積以上であればよい。このような量であれ
ば、処理槽2内の液面はオーバーフロー孔のレベルまで
確実に回復され、液面は適正なレベルとなる。
【0082】サブタンク4から処理槽2に戻す液の量
は、処理槽2の構成や処理条件によって異なり、適正な
戻し量はあらかじめ計算や実験等により算出されて記憶
手段に記憶されている。そして、ポンプ12を駆動する
際に、この戻し量をメモリから読み出して参照する。
【0083】単に液面を回復させるだけでよければ、補
充液を補充してもよいが、補充液には処理液中の消費成
分が多量に含まれているので、補充液を補充して液面を
回復させると組成が大幅に変化してしまう。しかし、上
記のようにサブタンク4内の液を処理槽2に補充して液
面を回復させれば、処理槽2内の処理液成分が大幅に変
化することはない。すなわち、サブタンク4内の液は処
理槽2からオーバーフローしたものであるから、処理槽
2内の処理液と組成は同じであり、これを処理槽2内に
戻せば、処理槽2内の処理液組成を変化させずに液面を
回復させることができる。
【0084】液面の適正なレベルはオーバーフロー孔6
の高さ(実線で示す)であり、この高さよりもわずかに
液面が低下する程度であれば、処理性能への影響はほと
んどない。センサ14を設ける高さは、許容可能な液面
低下の下限レベル(破線で示す)であり、液面がこれよ
りも低下すると処理時間の許容誤差範囲を逸脱して処理
に悪影響を及ぼす。許容可能な液面低下量、すなわちオ
ーバーフロー孔6の高さとセンサ14の高さとの差D
は、処理槽内に充填される処理液の規定量や、空気と接
する処理液の面積、感光材料搬送速度等によって決ま
る。
【0085】例えば、直方体形状の処理槽であり、処理
液の規定容量が12リットル、処理液と空気との接触面
積が120cm2 、感光材料搬送速度が1cm/秒のと
きは、液面低下量Dは0.5cmである。したがって、
センサ14はオーバーフロー孔6よりも0.5cm下方
に取り付けられる。
【0086】ここで、処理槽内の規定容量Vに対する、
処理液と空気との接触面積Sの比S/V(cm-1)を開
口度と定義すると、この開口度が小さいほど、処理液の
蒸発減少による処理時間の変動が性能に及ぼす影響が大
きい。そこで、開口度が小さい処理槽ほど、上記構成に
よりサブタンク4から処理槽2に液を補充して液面を回
復させることが有効である。上記構成は、開口度が0.
01cm-1よりも大きい処理槽による処理に好適であ
る。この開口度は、開口液面上の空気の流れが大きいと
きは、実際にはより大きく作用し、開口液面上面に、よ
り狭い空気開口があると、実際上はもっと小さく作用す
るので単なる目安である。
【0087】また、開口度とは別に処理液量が少ない処
理槽での処理も、処理液の蒸発減少による処理時間の変
動が大きいので、上記構成により液面を回復させること
が有効である。更には、処理時間が短い迅速処理も時間
変動の割合が多くなるので、上記構成により液面を回復
させることが有効である。迅速処理では、液面低下によ
り処理時間がわずかに変動するだけでも、全処理時間に
対する変動の割合が大きいので、性能に大きく影響して
しまう。したがって、迅速処理ではできる限り処理時間
が変動しないように、上記構成により処理槽2内の液面
を一定に維持することが好ましい。
【0088】感光材料を連続処理していれば補充液も適
正に補充されるので、処理液が蒸発により減少すること
はなく、処理液は処理槽2からサブタンク4にオーバー
フローし続ける。処理液の蒸発減少がない状態では、サ
ブタンク4から処理槽2に液が戻されることもないの
で、サブタンク4にはオーバーフローした液が貯溜され
て行くが、サブタンク4にもオーバーフロー孔26が形
成されており、余剰の液は該孔26からオーバーフロー
して外部に排出される。
【0089】本実施態様の構成では、処理槽2からサブ
タンク4へ処理液を供給するには、処理槽2からのオー
バーフローによるので、処理槽2からサブタンク4へ向
けて処理液を移動させるポンプ等の送液手段は不要であ
る。したがって、処理装置は構成が簡単でありながら、
上記動作を行えるという利点がある。
【0090】図2は本発明の他の実施態様の処理槽の構
成図である。この処理槽32は、余剰の処理液がオーバ
ーフローによらずポンプ34によりサブタンク4に供給
される構成である。その他の構成については図1に示し
た処理槽と同じであるので、同じ構成については説明を
省略する。
【0091】図1の装置と異なる部分を説明すると、処
理槽32には前述の下限液面を検出するセンサ14とは
別に、上限液面を検出する上限センサ36が設けられて
いる。この処理槽32は、補充液を補充しても処理槽3
2内の処理液面が上限を上回らないように、上限液面を
検出するセンサ36とポンプ34とを利用して、処理槽
32の処理液の一部をサブタンク3に移送するようにな
っている。
【0092】感光材料の処理に伴い補充液を補充して行
くうちに、上限センサ36が液面を検出してON(又は
OFF)となると、ポンプ34が作動して処理槽32内
の処理液の一部をサブタンク4に移送する。そして、処
理槽32から処理液を排出するに従って液面が低下し、
センサ36がOFF(又はON)となるとポンプ34の
駆動を停止する。
【0093】感光材料の連続処理時にはこのような制御
により処理液の上限レベルが維持されているが、閑散処
理等により補充がされないと処理液の蒸発減少により液
面が低下する。液面の低下を下限センサ14が検出する
と、ポンプ12が作動しサブタンク4内の液の一部を処
理槽32に戻し、上限センサ36が液面を検出した時
に、ポンプ12の作動を停止する。
【0094】したがって、前記同様に、処理槽32内の
処理液が蒸発減少しても、サブタンク4内の液を処理槽
32に戻して液面を適正に回復させるので、処理時間が
変動して処理性能が変動することはない。この処理槽3
2は、サブタンク4への液の移動をポンプ34により行
っているので、液を流下させるためにサブタンク4と処
理槽32とを適正に位置付けるなどの制限がなく、サブ
タンク4の設置位置を自由に設定できる。
【0095】図3は本発明の他の実施態様の処理槽の構
成図である。処理槽42には体積可変のサブタンク44
が連結されており、配管46を通って処理槽42とサブ
タンク44との間を処理液が移動可能になっている。サ
ブタンク44は蛇腹形状の側壁を有して伸縮自在であ
り、蛇腹部分を伸縮させることにより容積を変えること
ができる。サブタンク44を変形させるには、サブタン
ク44の液移動方向の両端部(図中では上下端部)44
a,44bを相対移動可能に支持し、駆動機構により一
端を他端に対して相対移動させればよい。このサブタン
ク44の利点は、ポンプを用いなくても処理槽42とサ
ブタンク44との間で液を移動させることができること
にある。
【0096】処理槽42には図2に示すと同様に2つの
センサ36,14が取り付けられ、液面の上限レベルと
下限レベルを検出している。処理液が蒸発減少して下限
センサ14が液面を検出すると、サブタンク44を容積
が減少するように変形させる。すると、サブタンク44
に収容できなかった余剰の液が処理槽42に流入して、
処理槽42内の液面が適正に回復される。サブタンク4
4内の液を処理槽42に戻すためにサブタンク44の収
縮量は一定に設定されており、サブタンク44が一定量
収縮することにより液面が適正レベルに回復するように
なっている。
【0097】また、感光材料の処理に伴い補充液が補充
されて液面が上昇し、上限センサ36が液面を検出する
と、サブタンク44を容積が増大するように伸長する。
すると、処理槽42内の処理液の一部がサブタンク44
内に移動して液面が低下する。このときのサブタンク4
4の伸長量も一定であり、サブタンク44が一定量伸長
することにより液面が適正レベルに回復するようになっ
ている。なお、液面の適正な上限レベルの設定は、図1
に示したようなオーバーフロー孔から処理液をオーバー
フローさせることによってもよい。
【0098】上記の各構成を適用する処理槽は、どの工
程の処理槽であってもよいが、本発明は特に、高い時間
精度や高い組成精度を要求される現像処理、脱銀処理等
に有効である。また、本発明により処理されるハロゲン
化銀写真感光材料の種類も特に限定されないが、特に少
液量処理、迅速処理、低補充処理に対応した写真感光材
料が好適である。
【0099】
【発明の効果】本発明によれば、処理槽内の処理液をサ
ブタンクに一時貯溜しておき、これを適宜処理槽に戻し
て処理槽内の処理液面レベルを一定にするように構成し
たことにより、処理液中の感光材料搬送路長が一定であ
り、処理液への浸漬時間が一定になる。また、液面回復
のために処理槽に補充する液は、処理槽にあった処理液
であるので、成分は同じであり、処理液の組成を変えず
に液面を回復させることができる。したがって、本発明
によれば、処理槽内の処理液が蒸発減少しても、処理液
の性質を変えずに液面を回復させて、写真性能の一定な
写真画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様の処理槽の構成図である。
【図2】本発明の他の実施態様の処理槽の構成図であ
る。
【図3】本発明の更に他の実施態様の処理槽の構成図で
ある。
【符号の説明】
2、32、42 処理槽 4、44 サブタンク 6 オーバーフロー孔 10、46 配管 12、20、24、34 ポンプ 14、36 センサ 16 補充装置 18 補充液タンク 22 ノズル 26 オーバーフロー孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オーバーフロー口を有する処理槽と、該
    処理槽内の処理液面より低く保持され該処理槽からのオ
    ーバーフロー液を貯溜するサブタンクと、前記処理槽内
    の処理液が所定レベルのときに前記サブタンク内の処理
    液を前記処理槽に戻す送液手段とを有することを特徴と
    するハロゲン化銀写真感光材料処理装置。
  2. 【請求項2】 液面センサを備えた処理槽と、該処理槽
    の余剰の処理液を貯溜するサブタンクと、前記処理槽内
    の処理液が所定レベルとなるように前記サブタンクと前
    記処理槽との間で処理液を移動する送液手段とを有する
    ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料処理装置。
  3. 【請求項3】 液面センサを備えた処理槽と、該処理槽
    と連結された体積可変のサブタンクとを有し、前記処理
    槽内の処理液が所定レベルとなるように前記液面センサ
    からの信号に基づいて前記サブタンクの体積を変化させ
    て、前記処理槽と前記サブタンクとの間で処理液を移動
    させることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料処理
    装置。
JP35218392A 1992-12-10 1992-12-10 感光材料処理装置 Pending JPH06175324A (ja)

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