JPH09211830A - 感光材料処理装置 - Google Patents

感光材料処理装置

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Publication number
JPH09211830A
JPH09211830A JP1534196A JP1534196A JPH09211830A JP H09211830 A JPH09211830 A JP H09211830A JP 1534196 A JP1534196 A JP 1534196A JP 1534196 A JP1534196 A JP 1534196A JP H09211830 A JPH09211830 A JP H09211830A
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JP
Japan
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tank
photosensitive material
processing
color developing
roller
Prior art date
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Pending
Application number
JP1534196A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Kurokawa
俊夫 黒川
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09211830A publication Critical patent/JPH09211830A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理液の少量化を図り、ランニングコストを
低減すると共に装置を小型化する。 【解決手段】 発色現像槽12内の空間12Cが発色現
像槽12のガイド部12Bによってスリット状に形成さ
れる。発色現像槽12内にカラーネガフィルムFの搬送
経路Tに沿って所定の間隔で膨らんだ空間である膨出部
28が5個所配置される。膨出部28内に両端部にそれ
ぞれ駆動輪を有した一対の搬送ローラ30が相互に対向
してそれぞれ回転可能に配置される。従って、一対の搬
送ローラ30が回転されると、一対の搬送ローラ30の
駆動輪間に挟持されつつカラーネガフィルムFが発色現
像槽12内の搬送経路Tに沿って搬送されることにな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光材料を処理す
る処理液の貯留量を少なくした感光材料処理装置に関
し、ハロゲン化銀写真感光材料(例えば、カラーネガフ
ィルム)の現像処理に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】感光材料である写真用のカラーネガフィ
ルムは撮影後に現像処理する必要がある。この為、発色
現像液、漂白液、定着液、リンス液、水洗水等の処理液
をそれぞれ処理槽に貯留したカラーネガフィルム現像用
の処理装置内に、撮影済のカラーネガフィルムを送り込
んで、発色現像液、漂白液、定着液、リンス液、水洗水
等にこのカラーネガフィルムを順次漬けて現像処理して
いた。そして、確実な現像処理をするために、この処理
装置に内蔵された従来の各処理槽には、それぞれ多量の
処理液が貯留されていた。
【0003】また、酸化等により処理液の劣化が進行す
るので、一日当たりのカラーネガフィルムの処理量が少
ない場合においてもカラーネガフィルムの現像品質を良
好に保つために、多量の処理液に合わせて多量の補充液
を処理液に補充して、処理液の特性を常時一定に維持し
なければならなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上より、前述の処理
装置では多量の処理液が必要となるので、処理液の安定
化の為に補充液も多量に必要となって処理装置のランニ
ングコストが増大すると共に、多量の処理液を貯留する
為に処理槽が大型化するのに伴って処理装置が大型化す
る欠点を有していた。
【0005】本発明は上記事実を考慮し、処理液の少量
化を図り、ランニングコストを低減すると共に小型化さ
れた感光材料処理装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1による感光材料
処理装置は、感光材料を処理する処理液が貯留され且つ
U字状に形成された処理槽と、処理槽の内壁面の一部に
より形成され且つ感光材料を案内すると共に感光材料の
搬送経路を構成するガイド部と、処理槽内に配置されて
感光材料を搬送経路に沿って搬送する搬送手段と、を有
したことを特徴とする。
【0007】請求項2による感光材料処理装置は、感光
材料を処理する処理液が貯留され且つU字状に形成され
た処理槽と、処理槽の内壁面の一部により形成され且つ
感光材料を案内すると共に感光材料の搬送経路を構成す
るガイド部と、処理槽内に配置されて感光材料を搬送経
路に沿って搬送する搬送ローラと、搬送経路に沿って感
光材料を搬送する搬送ローラに処理槽の外部より非接触
で駆動力を伝達する動力伝達部材と、を有したことを特
徴とする。
【0008】請求項3による感光材料処理装置は、それ
ぞれU字状に樹脂材料により形成されると共に長手方向
に沿って溝状に延びる凹部がそれぞれ形成される一対の
槽構成部材を接合して構成され且つ、感光材料を処理す
る処理液が貯留される処理槽と、処理槽の内壁面の一部
により形成され且つ感光材料を案内すると共に感光材料
の搬送経路を構成するガイド部と、処理槽内に配置され
て感光材料を搬送経路に沿って搬送する搬送ローラと、
搬送経路に沿って感光材料を搬送する搬送ローラに処理
槽の外部より非接触で駆動力を伝達する動力伝達部材
と、を有したことを特徴とする。
【0009】請求項1に係る感光材料処理装置の作用を
以下に説明する。U字状に形成された処理槽に感光材料
を処理する処理液が貯留され、この処理槽の内壁面の一
部により形成されるガイド部が、感光材料を案内すると
共に感光材料の搬送経路を構成する。そして、搬送手段
がこの感光材料を搬送経路に沿って搬送する。
【0010】従って、U字状の処理槽の内壁面で感光材
料の搬送経路をU字状に構成するので、処理液の少量化
が図れ、処理液の特性を維持するために多量の補充液を
必要とすることがない。また、上記の構造で処理液を少
量化することにより、処理液を貯留する処理槽の小型化
が図れ、これに伴って感光材料処理装置の小型化が図れ
る。
【0011】請求項2に係る感光材料処理装置の作用を
以下に説明する。本請求項も請求項1と同様な作用を奏
する。但し、本請求項では、搬送手段の替わりに搬送ロ
ーラが用いられ、搬送経路に沿って感光材料を搬送する
この搬送ローラに、動力伝達部材が処理槽の外部より非
接触で駆動力を伝達する。
【0012】この為、処理槽内にチェーン等の動力伝達
部材を配置しなくとも、搬送ローラに動力を伝達できる
ので、処理槽の小型化が容易となる。
【0013】請求項3に係る感光材料処理装置の作用を
以下に説明する。本請求項も請求項1及び請求項2と同
様な作用を奏する。但し、本請求項では、それぞれU字
状に樹脂材料により形成されると共に長手方向に沿って
溝状に延びる凹部がそれぞれ形成される一対の槽構成部
材を接合することによって、処理槽が構成されることに
なる。
【0014】この為、樹脂材料製の一対の槽構成部材に
よって、容易にU字状の処理槽を形成することができる
ようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の感光材料処理装置に係る
一実施の形態を図面に示し、これらの図に基づき本実施
の形態を説明する。
【0016】図1に示すように、本実施の形態に係る感
光材料処理装置10は、U字状に形成される発色現像槽
12に同じくU字状に形成される漂白定着槽14が連結
材18Aを介して繋がり、さらに、それぞれU字状に形
成されつつ一列に連結材18C、18Dにより連結され
た3つの安定槽16が、漂白定着槽14に連結材18B
を介して繋がった構造となっている。そして、発色現像
槽12内には発色現像液が貯留され、漂白定着槽14内
には漂白定着液が貯留され、3つの安定槽16内には、
それぞれ水洗水が貯留されている。
【0017】従って、この感光材料処理装置10の発色
現像槽12の開放端側から撮影済のカラーネガフィルム
Fが挿入されると、処理槽であるこれら発色現像槽1
2、漂白定着槽14及び3つの安定槽16に順にカラー
ネガフィルムFが漬けられてカラーネガフィルムFの現
像処理がされる。
【0018】また、最後の安定槽16の開放端側には乾
燥ファン22が配置されており、この乾燥ファン22に
安定槽16内から出てきたカラーネガフィルムFが挿入
されて乾燥されることになる。
【0019】これら処理槽の内の例えば発色現像槽12
を図2に拡大して示し、発色現像槽12の横断面を図3
に表す。この図3に示すように、発色現像槽12内の空
間12Cは、発色現像槽12の内壁面の一部であるガイ
ド部12BによりカラーネガフィルムFが案内されつつ
搬送されるように、このガイド部12Bによってスリッ
ト状に形成されている。
【0020】つまり、発色現像槽12内の空間12Cの
幅方向の長さがカラーネガフィルムFの幅寸法より若干
大きくされ、この空間12Cの厚みがカラーネガフィル
ムFの厚みより若干厚くされたスリット状に、この空間
12Cがガイド部12Bにより形成されている。この
為、このガイド部12Bが、U字状のカラーネガフィル
ムFの搬送経路Tを構成することにもなる。また、発色
現像槽12の幅方向の中央部の壁部12Aには、図3
上、上下面とも窪みとなる凹部26が搬送経路Tに沿っ
て溝状に形成されており、カラーネガフィルムFの画像
形成部分には発色現像槽12の内壁面が接しないように
されている。
【0021】以上より、発色現像槽12はスリット状の
タンクとされていて、この発色現像槽12のタンク容量
をVミリリットルとし、発色現像液にカラーネガフィル
ムFが接触し始める位置から発色現像液内よりカラーネ
ガフィルムFが排出される位置までの距離であるパス長
をLcmとしたときに、V/Lの値が25以下とされて発
色現像液の少量化が図られている。
【0022】尚ここで、タンク容量には、循環系の液量
や発色現像液の温調のために用いられることがあるサブ
タンク等の容量は除外する。
【0023】さらに、漂白定着槽14及び安定槽16等
の他の処理槽の内部にも同様にスリット状の空間が形成
されており、また、上記の連結材18A、18B、18
C、18Dも発色現像槽12と同様に、内部にスリット
状の通路を有したU字状に形成され、発色現像槽12、
漂白定着槽14及び3つの安定槽16と接合されるよう
に、それぞれ逆U字状に配置される。
【0024】図2及び図4に示すように、発色現像槽1
2内には、U字状のカラーネガフィルムFの搬送経路T
に沿って所定の間隔で膨らんだ空間である膨出部28が
5個所配置されている。これらの膨出部28内には、両
端部にそれぞれ駆動輪30Aを有した搬送手段である一
対の搬送ローラ30が相互に対向してそれぞれ回転可能
に配置されている。
【0025】従って、一対の搬送ローラ30が回転され
ると、一対の搬送ローラ30の駆動輪30A間にカラー
ネガフィルムFの両サイド部分が挟持されつつ、カラー
ネガフィルムFが発色現像槽12内の搬送経路Tに沿っ
て搬送されることになる。
【0026】そして、これら搬送ローラ30の駆動輪3
0Aの内の一方には、周方向に沿って並ぶように磁極が
配置された円板状の磁石32が、取り付けられている。
これら一対の搬送ローラ30の磁石32と発色現像槽1
2の壁部12Aを介して対向する発色現像槽12の外側
の部分には、一対の伝達ローラ34が配置されている。
この一対の伝達ローラ34の一端側である磁石32と対
向する側には、搬送ローラ30の駆動輪30Aと同様に
周方向に沿って磁極が並ぶように配置された円板状の磁
石36がそれぞれ設置されており、一対の伝達ローラ3
4の他端側には、相互に噛み合うギヤ38がそれぞれ取
り付けられている。
【0027】さらに、一方の伝達ローラ34の他端側よ
り突出した回転軸40の先端部にスプロケット42が取
り付けられている。また、漂白定着槽14及び安定槽1
6等の他の処理槽にも同様に一対の搬送ローラ30を内
蔵した膨出部28がそれぞれ複数形成されており、これ
らの膨出部28にも、スプロケット42を有した一対の
伝達ローラ34がそれぞれ配置されている。そして、感
光材料処理装置10全体にわたって各スプロケット42
にチェーン44が巻き掛けられており、感光材料処理装
置10に配置されたモータ46によりこのチェーン44
が駆動回転されることになる。
【0028】以上より、チェーン44がモータ46によ
り回転されるのに伴って、スプロケット42を有した一
方の伝達ローラ34がそれぞれ回転され、これに合わせ
て、ギヤ38で噛み合っている他方の伝達ローラ34も
回転される。この結果、一対の伝達ローラ34の磁石3
6と発色現像槽12の壁部12Aを介して対向する搬送
ローラ30の磁石32が磁力の影響を受け、磁石32を
有した一対の搬送ローラ30が一対の伝達ローラ34と
共に回転することになる。
【0029】従って、これらチェーン44及び一対の伝
達ローラ34等が、搬送ローラ30に発色現像槽12の
外部より非接触で駆動力を伝達する動力伝達部材を構成
することになる。
【0030】他方、図2に示すように、発色現像槽12
の最下部である中央部と、発色現像槽12の導入及び排
出側寄りの部分との間を繋ぐように、配管52が配置さ
れている。この配管52の途中には、発色現像槽12の
中央部から発色現像槽12の導入側寄りの部分及び発色
現像槽12の排出側寄りの部分へ発色現像液を送るため
のポンプ54が、設置されている。さらに、配管52の
ポンプ54の下流側の位置には、ポンプ54により送ら
れる発色現像液を所定の温度に加熱するヒータ56が設
置されている。
【0031】このヒータ56には、配管52内を流れる
発色現像液の温度を検出するための図示しないセンサが
内蔵されていて、ヒータ56の作動状態をセンサによる
発色現像液の検出温度に基づき調整可能となっている。
また、この配管52のヒータ56の下流側の位置で、発
色現像槽12の導入側寄りの部分及び発色現像槽12の
排出側寄りの部分へ繋がれるように、配管52が枝分か
れしている。
【0032】このポンプ54の上流側の配管52の部分
には配管58の一端側が接続されており、この配管58
の他端側が補充液を貯留した補充タンク60に接続され
ている。この配管58の途中には、補充タンク60内の
補充液を配管52に送り込むためのポンプ62が配置さ
れている。従って、ヒータ56はこのポンプ62により
送られた補充液をも加熱することになる。
【0033】本実施の形態はカラーネガフィルムの例を
説明したが、白黒フィルムの処理も現像槽12、定着槽
14とすれば同様に実施可能である。
【0034】次に本実施の形態の感光材料処理装置10
の組立てを説明する。まず、図5に示すように、それぞ
れU字状に形成されると共に、幅方向の中央部であって
長手方向に沿って溝状に延びる凹部26がそれぞれ形成
される一対の槽構成部材72A、72Bを、射出成形、
ブロー成形やスタンピング成形などにより作製する。
【0035】さらに、これら一対の槽構成部材72A、
72Bの膨出部28となる膨らんだ部分に一対の搬送ロ
ーラ30をそれぞれ入れた状態で、凹部26側を相互に
対向してこれら一対の槽構成部材72A、72Bを接着
しつつ接合することにより、U字状の発色現像槽12が
完成される。
【0036】また、漂白定着槽14及び安定槽16も上
記と同様に完成され、連結材18A、18B、18C、
18Dも、同様に射出成形等により作製された図示しな
い一対の部材を接合することにより、完成される。
【0037】この後、これら発色現像槽12、漂白定着
槽14、安定槽16及び連結材18A、18B、18
C、18Dを組み立て、膨出部28に対応して伝達ロー
ラ34を配置すると共に、チェーン44を各伝達ローラ
34のスプロケット42に巻き掛ける。さらに、発色現
像槽12への配管52、58と同様に、発色現像槽1
2、漂白定着槽14及び安定槽16にそれぞれ配管を接
合して、発色現像液等の処理液の循環及び補充液の追加
を可能とすることにより、感光材料処理装置10が完成
する。
【0038】次に本実施の形態の作用を説明する。U字
状に形成された発色現像槽12にカラーネガフィルムF
を処理する発色現像液が貯留され、この発色現像槽12
の内壁面の一部により形成されるガイド部12Bが、カ
ラーネガフィルムFを案内すると共にカラーネガフィル
ムFの搬送経路Tを構成する。そして、搬送ローラ30
がこのカラーネガフィルムFを搬送経路Tに沿って搬送
する。
【0039】従って、U字状の発色現像槽12の内壁面
でカラーネガフィルムFの搬送経路Tを構成するので、
従来の発色現像槽12と比較して発色現像液の少量化が
図れ、発色現像液の特性を維持するために多量の補充液
を必要とすることがなく、感光材料処理装置10のラン
ニングコストが低減される。また、上記の構造で発色現
像液を少量化することにより、発色現像液を貯留する発
色現像槽12の小型化が図れ、これに伴って感光材料処
理装置10の小型化が図れる。
【0040】さらに、搬送経路Tに沿ってカラーネガフ
ィルムFを搬送する搬送ローラ30に、伝達ローラ34
が発色現像槽12の外部より非接触で駆動力を伝達す
る。この為、発色現像槽12内にチェーン等の部材を配
置しなくとも、搬送ローラ30に動力を伝達できるの
で、発色現像槽12の小型化が容易となる。
【0041】また、それぞれU字状に樹脂材料により形
成されると共に長手方向に沿って溝状に延びる凹部26
がそれぞれ形成される一対の槽構成部材72A、72B
を接合することにより、発色現像槽12が構成される。
この為、樹脂材料製の一対の槽構成部材72A、72B
によりU字状という複雑な形状の発色現像槽12を容易
に形成できるようになった。
【0042】そして、漂白定着槽14及び安定槽16等
の他の処理槽も上記と同様に作用することになる。
【0043】ここで処理槽を形成する樹脂材料として結
晶性樹脂が考えられ、この結晶性樹脂としては、次のも
のが考えられる。
【0044】つまり、PE(ポリエチレン)、PP(ポ
リプロピレン)、PA(ポリアミド)、POM(ポリア
セタール)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、
PET(ポリエチレンテレフタレート)、PPS(ポリ
フェニレンサルファイド)、フッ素樹脂(PTFE(ポ
リテトラフルオロエチレン)、PFA(ポリテトラフル
オロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共
重合体)、FEP(ポリテトラフルオロエチレン/ヘキ
サフルオロプロピレン共重合体)、ETFE(エチレン
/ポリテトラフルオロエチレン共重合体)、PCTFE
(ポリクロライドテトラフルオロエチレン)、ECTF
E(エチレン/ポリクロライドテトラフルオロエチレン
共重合体)、PvdF(ポリフッ化ビニリデン)、Pv
F(ポリフッ化ビニル))等である。
【0045】そして、特にガイド部12Bや処理液(例
えば、発色現像液)が析出し易い液界面部分などにこれ
らの樹脂材料は適している。また、射出成形等によりこ
れらの樹脂材料自身で処理槽を製作しても良く、上記の
フッ化物をPPEなどの他の材質へのコーティング、ラ
イニングなどの表面処理材として使用しても良く、これ
によっても効果を発揮することになる。
【0046】以上の通り、LVTT(ローボリュウムシ
ンクタンク)タイプの処理槽を有する感光材料処理装置
である写真現像機は、処理液量が少なくかつ酸化、蒸発
などの劣化因子に対して耐久性が高いだけでなく、処理
能力に比べ、タンク寸法を小さく出来るので、写真現像
機本体の小型化に寄与することになる。
【0047】従来、処理槽のタンクは、材質の耐久性な
どの観点より、塩化ビニール樹脂、PPOなどの非結晶
性樹脂によるものが多用されている。しかし、本発明に
よるLVTTタイプのタンクではタンク寸法が小さくな
り、結晶性樹脂を使用しても、ひけ、そりなどの寸法変
化が小さくなり、実用的なタンクを製作する上で許容で
きるレベルになってきた。そして、金型も小さくなり、
精密な金型製作も容易になり、合わせて寸法精度の向上
が図られ、タンク肉厚も薄くできるようになり、従来、
困難であった外部よりのマグネットカップリングによる
駆動伝達の機構の実用化や、ローラ部品のタンク部材へ
の組付け組み込みなども可能となった。
【0048】このように写真現像機のタンクにLVTT
タイプの少液量のタンクを採用することで、写真性の維
持管理が向上するだけでなく、写真現像機の設計製作面
で極めて有効な効果が生じることが分かる。
【0049】また従来、摩擦とか擦り傷に対して良好で
あったが、寸法精度、製作性などで使用出来なかった結
晶性の樹脂が使用出来る様になり、擦り傷対策が向上す
るだけでなく、写真現像機のタンク製作面でも、極めて
効果的である。
【0050】本発明の実施の形態に係る感光材料処理装
置10である処理機は、本実施の形態以外の各種搬送方
式を用いることができ、以下に各種搬送方式等を説明す
る。
【0051】カラーフィルムの搬送機構としては、対向
ローラー、千鳥ローラー等により、ローラーのニップ力
で感光材料を搬送するローラー搬送型処理機が知られて
いる(写真工業2月号(1975)の第71ページに記
載)。
【0052】この方法は小さい装置の作り易さから本発
明に好ましく使用できる。また、特開平4−95953
号記載のように、感光材料が通過するような溝を設け
て、搬送ルートを制御する方法を加えて用いると、なお
好ましい。この方法では、一般に支持体が厚い感光材料
の場合の搬送に適性があり、薄い支持体の場合には対向
ローラー型が好ましい。
【0053】更に薄い支持体の場合には、搬送ローラで
ある対向ローラーの対をたくさん設置するとか、厚い支
持体(タブリーダーとも言う)の後端に感光材料を接合
させて処理するのが好ましい。場合によっては処理槽挿
入部に動力伝達機構を介して動力が伝達されるフィード
機構(挿入機構)を設けても良い。
【0054】一方、本発明のLVTTタイプのような場
合、タンクの断面は極めて小さく、そこに駆動系のチェ
ーンや歯車などの動力伝達機構を組み入れるのは極めて
困難で、動力伝達機構をタンク外に設置すると、LVT
Tの目的にも合致する。
【0055】この場合、液中のローラのシャフトは液外
と液中を貫通する必要があり、液シールが必要となる。
しかし、写真処理液の雰囲気中での液シールは材料構造
が極めて難しく、タンクを挟んだ駆動伝達は上記実施の
形態のマグネットカップリングが最適である。このマグ
ネットカップリングによれば、駆動伝達系は液外、搬送
ローラは液中で、非接触で駆動伝達され、本発明に応用
されると、極めて効果的である。
【0056】また、感光材料を処理する時に、予め処理
槽に前通ししてあるリーダーの後端に露光済み感光材料
を接合して、このリーダーを巻き取る等の駆動を加えて
感光材料を処理する方法があるが、この方式は撮影感光
材料では一般にシネ式現像、プリント感光材料ではリー
ダートレーラー搬送現像と言われている(写真工業3月
号(1975)の第70ページ、同4月号(1975)
の第40ページ、同5月号(1975)の第36ページ
及び、同6月号(1975)の第41ページに記載)。
【0057】これらの処理方式は感光材料の前後のいわ
ゆる長尺のリーダーを接合して処理する必要であるが、
プリント材料のように多量に生産する必要がある場合に
は、適した方法である。
【0058】これと類似した搬送法として、エンドレス
リーダーベルト方式、エンドレスチェーン方式が知られ
ている(写真工業5月号(1975)の第36ページや
同6月号(1975)の第41ページに記載)。
【0059】しかし、これらの方法は液持ちだし、液持
込みが多く本発明には適さない。上述した予め処理槽に
前通ししてあるリーダーの後端に露光済み感光材料を接
合する方式でリーダーが長尺でなく短い物を使い、この
リーダー(ショートリーダーとも言う)を特別な駆動で
移動させる事により結果として、感光材料を搬送する方
法も最近用いられ、本発明に適用することができ、好ま
しい態様の1つである。
【0060】この方法は、ショートリーダーに付けられ
た穴に対応する凸部を多数有するベルト(タイミングベ
ルト)の回転移動でショートリーダーを動かし、その結
果感光材料を処理する方法である。
【0061】他の方法として、ショートリーダーに付け
られた穴に対応する凸部を有するギヤ(スプロケット)
の回転でショートリーダーを移動させ、感光材料を処理
する方法が知られている。例えば特開平4−10113
9に記載の方法である。
【0062】この方法は好ましい搬送方式の1つであ
る。特にスプロケットで搬送する方法は好ましい。
【0063】本発明のような小液量の処理方式として、
ベルト搬送方式、エンドレスベルト方式、磁気搬送方式
及びスプロケット搬送等が有り、ベルト搬送方式として
特開平2−67551、特開平2−103043が知ら
れ、エンドレスベルト方式として特開平2−6755
0、実開平2−58744が知られ、磁気搬送方式とし
て特開平1−154155が知られ、スプロケット搬送
として特開平4−101139が知られている。
【0064】一方、本発明の処理槽は温度のコントロー
ルや浮遊物の除去のために循環されるのが好ましい。循
環の速度は処理槽の大きさで異なるが、毎分0.1〜3
0リットル、好ましくは0.2〜10リットルである。
循環が弱すぎると、温度のコントリールが困難になり、
強すぎると、液が劣化したり、溢れたりする場合が生じ
る。
【0065】本発明の循環方法においては、循環系は処
理槽の底部より処理液を吸入し、槽の上部に排出する方
法が望ましい。槽の上部とは液面より深さ10cm以内
の箇所であり、この箇所に排出される場合が特に好まし
い。また、液面の上部に圧力による液の溢れを防止する
目的で、ワイパーブレード等により、液面付近を覆う方
法か好ましく用いることができる。同時にこのワイパー
ブレードはスクイジーとしても作用することができる。
【0066】ポンプとしてはイワキ社製のマグネットポ
ンプMD−10、MD−20、MD−30等が好ましく
用いられる。
【0067】さらに、上記循環系に強力に噴射する噴射
口を設けて(ジェット攪拌)、感光材料の膜面に当て、
短時間で目標の写真特性を得たり、脱銀速度を速めた
り、水洗浴や安定浴での各種成分の洗い出しを促進する
ことができる。
【0068】ジェット攪拌の方式としては、特開平3−
41447、特開平4−83251、同5−1142
1、同5−224382、同5−281688、同7−
199436号等に記載されている。
【0069】各処理液におけるジェット攪拌のより具体
的な方法としては、特開昭62−183460号第3頁
右下欄〜第4頁右下欄の発明の実施例の項に記載された
乳剤面に向かい合って設けられたノズルからポンプで圧
送された液を吐出させる方式が好ましい。
【0070】ポンプとしてはイワキ社製のマグネットポ
ンプMD−10、MD−15、MD−20等を使用する
ことが出来る。ノズルの穴径は直径0.3〜2mm、好
ましくは0.5〜1.5mmである。また、ノズルはチ
ャンバー板面及び感光材料面に対しできるだけ垂直方向
に、かつ円形に開いていることが好ましいが、角度とし
ては搬送方向側から60度〜120度、形状として長方
形やスリット状でもよい。ノズルの数はタンク容量1L
当り5個〜200個、好ましくは10個〜100個であ
る。
【0071】また、噴流が感光材料の一部に偏って当た
ると、現像ムラや残色ムラが発生するため、同じ場所だ
けにあたらないように、ノズルの位置を順次ずらしてお
くことが好ましい。例えば搬送方向に対し垂直に2〜8
個程度の穴列を、適当な間隔で位置を少しずつ変えたも
のである。ノズルから感光材料までの距離は近すぎると
上記のムラが発生し易く、遠すぎると攪拌効果が弱まる
ので、0.5〜12mmとするのが好ましく、より好ま
しくは1〜9mmである。
【0072】各ノズルから吐出する液の流速も、同様に
最適範囲が存在し、好ましくは0.5〜5m/秒、特に
好ましくは1〜3m/秒である。
【0073】本発明の処理機は、露光済の感光材料の処
理量に応じて、補充される機能を有する場合が好まし
い。
【0074】補充の方法は、各種方式を採用することが
できる。例えば、特開平5−173299号記載のよう
に、循環系の直接濃縮液を補充する方法、特開平6−1
94811号記載のようにストックタンクに濃縮液を一
度ストックし、その後補充する方法、特開昭64−55
560、同64−55561、同64−55562号記
載のように完成液のカートリッジから直接処理槽に補充
する完成補充液方式、特開平3−134666号記載の
ように、カートリッジからストックタンクに一旦補充液
を自動供給し、その後、処理槽に補充される方法、EP
−590583A1記載のように濃縮液と水を直接処理
槽に補充する方法、特開平5−188533、同6−2
02297、同7−169339号等に記載の固体処理
剤と水を補充する方法等が挙げられる。
【0075】本発明の処理機においては、液面の開口面
積は比較的小さいために、補充は循環系やサブタンクを
設けて、その箇所に補充するのが好ましい。また、循環
系に補充する場合には、循環経路の一部に膨らみを設け
(ハンプタンク)、その箇所に補充するのも好ましい方
法である。
【0076】また、処理液の補充に関しては、補充ポン
プが用いられるが、ベローズ式補充ポンプが好ましい。
また、補充精度を向上させる方法として、ポンプ停止時
の逆流を防止するため、補充ノズルへの送液チューブの
径を細くすることは有効である。好ましい内径は1〜8
mm、特に好ましくは2〜5mmである。
【0077】本発明の感光材料処理装置である自動現像
機には種々の部品材料が用いられるが、好ましい材料を
以下に記載する。
【0078】処理槽のタンク材質としては、変性PPO
(変性ポリフェニレンオキサイド)、変性PPE(変性
ポリフェニレンエーテル)樹脂が好ましい。変性PPO
は日本ジーイープラスチック社製「ノリル」、変性PP
Eは旭化成工業製「ザイロン」、三菱瓦斯化学製「ユピ
エース」等が挙げられる。これらの材質は現像液、定着
液、漂白定着液などに対して耐薬品性の優れた材料であ
る。これらの材料は射出成形に適しており、また低発泡
成形やシンプレス成形、ガスカウンタープレッシャー成
形などの各種の中空成形も行うことができる利点があ
る。これらの成形方法を利用して処理槽のガイドやラッ
ク類の一体成形化が可能になった。これらの材質は、一
般のABSよりも耐熱温度が高いため自動現像機の乾燥
部材質にも使用できる。さらに耐熱や剛性を必要な時は
ガラス繊維強化やフィラー添加されたグレードを使用す
ることができる。
【0079】また、ABS(アクリロニトリル・ブタジ
エン・スチレン樹脂)は、処理液(例えば、漂白液、定
着液、漂白定着液)に対する耐薬品性を有しているた
め、タンクの一部やラック類に使用することができる。
電気化学工業製「デンカ」、宇部興産製「サイコラッ
ク」や三菱モンサント化成、日本合成ゴムなど各社のA
BS樹脂を使用できる。ABSは、80℃以下の環境で
使用することが好ましい。また、ABSは射出成形によ
る成形性が良好で、成形時のヒケが少なく平面性良く成
形できるため自動現像機のハウジングにも適した材料で
ある。プロセサーの供給部やカセット類にも適した材質
である。
【0080】また、オレフィン系樹脂のPE(ポリエチ
レン)、PP(ポリプロピレン)は、処理液一般に(例
えば、カラー現像液、漂白液、定着液、安定液)に対し
て高い耐薬品性を有している。PEは昭和電工、宇部興
産などで多数の製品がある。PPは宇部興産、チッソ、
三井東圧化学、旭化成など多数の製品がある。自動現像
機では補充タンクや廃液タンクなどの材質として使用さ
れている。材料が安価で中空成形で容易に大型タンクを
製作できるため、高い寸法精度を必要としない部位に好
ましく用いることができる。
【0081】また、PVC(ポリ塩化ビニル樹脂)は、
耐薬品性に優れ、安価で簡単に溶接できるため加工性に
すぐれている。
【0082】PVCとしては電気化学工業や理研ビニル
工業などのほかに各種モールダーメーカーなど多くの会
社より多品種が生産されている。タキロン工業「タキロ
ンプレート」や三菱樹脂「ヒシプレート」から押出成形
された板材が市販されており、また各種変性処理された
PVCも市販されており容易に用いることができる。ア
クリル変性PVCとしては、筒中プラスチック「カイダ
ック」やサンアロー化学などから市販されている。アク
リル変性PVCは、表面が平滑に仕上がり撥水性が良
く、タンクに使用した場合、処理液の析出(例 発色現
像液から主薬などの析出)をひきおこしにくく適した材
料である。PVCの押出や射出成形品の表面を平滑にす
るための工夫としては、変性PVCの他に大豆油などを
添加して成形時の流動性を向上させることは効果が高
い。大豆油(好ましくは変性大豆油)の添加は、樹脂表
面を平滑化し、スリキズなどによって感光材料の品質を
損ねないだけでなく、成形時の流動性を向上させる効果
がある。
【0083】発色現像主薬などの析出対策や感光材料の
搬送性向上のために処理槽や処理部のガイドの材質とし
て、結晶性ポリマーを用いることができる。PBT(ポ
リブチレンテレフタレート)、HDPE(超高密度ポリ
エチレン樹脂)、PTFE(ポリ四ふっ化エチレン樹
脂)、PFA(四ふっ化エチレン・パーフルオロアルコ
キシエチレン樹脂)、PVDF(ポリふっ化ビニリデン
樹脂)などが感光材料が接触するガイドや処理液(例え
ば、発色現像液)が析出しやすい液界面部分などに適し
ている。上記のふっ化物はPPEなどの他の材質にコー
ティングしても効果を発揮する。
【0084】処理部のローラー材質としては、PVC
(ポリ塩化ビニル樹脂)、PP(ポリプロピレン)、P
E(ポリエチレン)、UHMPE(超高分子量ポリエチ
レン)、PMP(ポリメチルペンテン)、PPS(ポリ
フェニレンサルファイド)、変性PPO(変性ポリフェ
ニレンオキサイド)、変性PPE(変性ポリフェニレン
エーテル)などの熱可塑性樹脂が適している。PP、P
E、PMPなどのオレフィン系樹脂はローラー表面を平
滑に射出成形でき、比重が小さいため回転負荷が小さく
できるため、搬送される感光材料の乳剤面側にキズがつ
きにくく適している。これらは、ターン部の鼓ローラー
などに良く使われている。UHMPEやPTFE(PF
AやPVDFを含む)などの材質は、感光材料が摺動す
る部分や処理液の撥水を必要とする部分に適している。
ローラーに処理液の析出部が付着して固化したものによ
って感光材料がきずつけられるのを防ぐ効果がある。こ
れらの材質をローラー表面(コーティングを含む)に備
えたローラーは、処理液の界面に位置するローラーやス
クイズ部分のローラーに適している。PVCは、押出成
形によってローラーに加工しやすく適している。また、
2重押出成形によってローラーの表面に硬度の低い軟質
の樹脂部分を有したローラーを容易に製造することがで
き、感光材料に対してソフトタッチで接触でき好まし
い。搬送力を伴うローラーにはPVCの他に変性PP
O、変性PPE、変性PPSなどが剛性を高く、高い回
転トルクに耐えることができるため適している。これら
は、剛性をさらに高めるためにガラス繊維強化やマイ
カ、タルク、チタン酸カリウムなどのミネラル添加の強
化剤を使用することが好ましい。強化物を添加すること
によってローラーの曲げ弾性率が向上して経時変化によ
るクリープ変形を防止でき長期の使用によってローラー
がたわむことがなく安定した搬送性を確保することがで
きる。また、無機物を樹脂に添加して成形することでロ
ーラー表面に現れた無機質粒子によって表面を梨地状に
荒らして搬送物のスリップを防止することができる。添
加する無機物の粒子径や添加量を調製しローラー表面粗
さをコントロールできる。
【0085】搬送ローラーの直径が小さいものや感光材
料の幅が広くローラー長の長いものには熱硬化性樹脂が
適している。PF(フェノール樹脂)、熱硬化性ウレタ
ン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂が好ましい。エポキシ
樹脂もアルカリ性処理液以外の一部の処理液には適して
いる。PFとしてはレゾール系が好ましく、三井東圧化
学「OR−85」は特に適している。補強のためにグラ
ファイトを添加するとよい。このローラーは細く(例え
ば外径8mm)できるため、処理ラックを小型化でき
る。熱硬化性ウレタン樹脂としては、日本ユニポリマー
「ユニロン」、大日本インキ化学工業「パンデック
ス」、武田薬品工業「タケネート」などが適している。
【0086】現像液による耐汚染防止のためにはフッ素
系樹脂で被膜されたローラーも好ましい。具体的には、
特開平4−161955号に開示された樹脂などを用い
ることができる。
【0087】ニップローラー等の軟質ローラーには、エ
ラストマーを用いることができる。例えば、オレフィン
系エラストマー、スチレン系エラストマー、ウレタン系
エラストマー、塩ビ系エラストマーなどが好ましい。
【0088】処理部のギヤ、スプロケットとしては、P
A(ポリアミド)、PBT(ポリブチレンテレフタレー
ト)、UHMPE(超高分子量ポリエチレン)、PPS
(ポリフェニレンサルファイド)、LCP(全芳香族ポ
リエステル樹脂、液晶ポリマー)、PEEK(ポリエー
テルエーテルケトン)など熱可塑性結晶性樹脂が適して
いる。PAとしては、66ナイロン、6ナイロン、12
ナイロン等のポリアミド樹脂のほかに分子鎖中に芳香族
環をもつ芳香族系ポリアミドや変性ポリアミドが含まれ
る。66ナイロン、6ナイロンとしては東レやデュポン
「ザイテル」、12ナイロンとしては東レ「リルサ
ン」、ダイセル・ヒュルス「ダイアミド」などが適して
いる。芳香族系ポリアミドとしては、三菱瓦斯化学「レ
ニー」ポリアミドMXD6、変性ポリアミドでは三井石
油化学「アーレン」変性ポリアミド6Tなどが適してい
る。PAは、吸水率が高いため処理液中で膨潤しやすい
ためガラス繊維強化や炭素繊維強化グレードが好まし
い。芳香族系ポリアミドは、比較的吸水率が低いため膨
潤しにくく、高い寸法精度を得ることができる。そのほ
かコンプレッション成形によって得られたMCナイロン
のような高分子量品は繊維強化なしでも十分な性能を得
ることができる。そのほかに、「ポリスライダー」のよ
うな含油ナイロン樹脂も使われる。PBTはPAとは反
対に極めて吸水率が低いため処理液に対して高い耐薬品
性を有している。東レや大日本インキ化学工業のPBT
や日本ジーイープラスチックス「バロックス」が用いら
れる。PBTはガラス繊維強化品でも未強化品でも部位
に応じて使用される。ギヤの噛み合いを良化するために
はガラス強化品と未強化品と組み合わせて使用すること
が好ましい。UHMPEとしては、未強化品が適してお
り、三井石油化学「リューブマー」、「ハイゼックスミ
リオン」、作新工業「ニューライト」、旭化成「サンフ
ァイン」、大日本印刷「超高分子ポリエチレンUHM
W」が適している。PPSとしては、ガラス繊維や炭素
繊維強化のものが好ましい。LCPとしては、ICIジ
ャパン「ビクトレックス」、住友化学「スミカスーパ
ー」、日本石油「ザイダー」、ポリプラスチックス「ベ
クトラ」などを用いることができる。PEEKは、現像
機のいずれの処理液に対しても極めて耐薬品性や耐久性
が良好で未強化品で十分な性能を発揮する好適な材質で
ある。
【0089】配管、配管の継手、アジテーションジェッ
トパイプの継手、シール材などのゴム材質およびエラス
トマーとしては、EPDMゴム、シリコンゴム、バイト
ンゴム、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラス
トマー、ウレタン系エラストマー、塩ビ系エラストマー
などが好ましい。具体例としては、住友ベークライト
(株)製「スミフレックス」、三井石油化学(株)製
「ミラストマー」(オレフィン系エラストマー)、三菱
油化(株)製「サーモラン」(ゴム入りオレフィン系エ
ラストマー)、同「ラバロン」、日本モンサント化成
(株)又はエーイーエス・ジャパン(株)製「サントプ
レーン」、三菱化成ビニル(株)製「サンプレーン」
(高弾性塩ビ系エラストマー)、特開平3−19805
2号に記載のシリコンゴムやバイトンゴムなどを挙げる
ことができる。
【0090】以上述べてきた処理装置の処理槽を初めと
した各々の個所に用いられるプラスチックなどの材料に
ついては、「プラスチック成形材料商取引便覧−特性デ
ーターベース−1991年版」(株)合成樹脂工業新聞
社発行に基づいて容易に選択、入手することができる。
【0091】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係る感光材料
処理装置は、処理液の少量化を図ることにより、ランニ
ングコストが低減されると共に装置が小型化されるとい
う優れた効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る感光材料処理装置
の概略全体構成図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る発色現像槽周辺の
概略拡大構成図である。
【図3】図2の3−3矢視線図である。
【図4】図2の4−4矢視線図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る発色現像槽及び連
結材の分解図である。
【符号の説明】
10 感光材料処理装置 12 発色現像槽(処理槽) 12B ガイド部 14 漂白定着槽(処理槽) 16 安定槽(処理槽) 30 搬送ローラ(搬送手段) 34 伝達ローラ(動力伝達部材) 44 チェーン(動力伝達部材) 72A 槽構成部材 72B 槽構成部材 F カラーネガフィルム(感光材料)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光材料を処理する処理液が貯留され且
    つU字状に形成された処理槽と、 処理槽の内壁面の一部により形成され且つ感光材料を案
    内すると共に感光材料の搬送経路を構成するガイド部
    と、 処理槽内に配置されて感光材料を搬送経路に沿って搬送
    する搬送手段と、 を有したことを特徴とする感光材料処理装置。
  2. 【請求項2】 感光材料を処理する処理液が貯留され且
    つU字状に形成された処理槽と、 処理槽の内壁面の一部により形成され且つ感光材料を案
    内すると共に感光材料の搬送経路を構成するガイド部
    と、 処理槽内に配置されて感光材料を搬送経路に沿って搬送
    する搬送ローラと、 搬送経路に沿って感光材料を搬送する搬送ローラに処理
    槽の外部より非接触で駆動力を伝達する動力伝達部材
    と、 を有したことを特徴とする感光材料処理装置。
  3. 【請求項3】 それぞれU字状に樹脂材料により形成さ
    れると共に長手方向に沿って溝状に延びる凹部がそれぞ
    れ形成される一対の槽構成部材を接合して構成され且
    つ、感光材料を処理する処理液が貯留される処理槽と、 処理槽の内壁面の一部により形成され且つ感光材料を案
    内すると共に感光材料の搬送経路を構成するガイド部
    と、 処理槽内に配置されて感光材料を搬送経路に沿って搬送
    する搬送ローラと、 搬送経路に沿って感光材料を搬送する搬送ローラに処理
    槽の外部より非接触で駆動力を伝達する動力伝達部材
    と、 を有したことを特徴とする感光材料処理装置。
JP1534196A 1996-01-31 1996-01-31 感光材料処理装置 Pending JPH09211830A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016088705A (ja) * 2014-11-06 2016-05-23 凸版印刷株式会社 ウエブ加工装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016088705A (ja) * 2014-11-06 2016-05-23 凸版印刷株式会社 ウエブ加工装置

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