JP2006171462A - 多室水洗処理装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】駆動軸、及びこの駆動軸が貫通する貫通孔との間をシールする軸シール部材の磨耗を抑える。
【解決手段】 セル50の底板部に、駆動軸88が貫通する貫通孔91を形成する。貫通孔91に連続させてハウジング室93を形成する。ハウジング室93内に貫通孔91と駆動軸88との間をシールする軸シール部材92を取り付ける。駆動軸88の少なくとも軸シール部材92と接する面を、低摩擦性及び耐磨耗性を有する超高分子ポリエチレン(UHMW−PE)からなるスリーブ119で覆うようにしたので、駆動軸88及び軸シール部材92の磨耗を抑えることができる。
【選択図】 図8

Description

本発明はプリンタプロセッサなどの感光材料処理装置に用いられ、水洗液が貯留される主槽と、この主槽内にセットされ、多室の水洗室を有する水洗室内蔵ラックとを備えた多室水洗処理装置に関するものである。
写真現像所で使用されるプリンタプロセッサなどの感光材料処理装置は、印画紙(カラーペーパー)などの感光材料に画像を露光記録する露光部と、露光済みの感光材料に現像処理を施す現像処理部と、現像処理後の感光材料を乾燥させる乾燥部とを備えている。現像処理部には、発色現像液、漂白定着液、水洗液などの各種処理液を貯留した発色現像槽、漂白定着槽、水洗槽などの複数の処理槽が設けられており、感光材料を各処理液の中に順次通過させることによって現像・漂白定着・水洗の各処理を行う。
このような感光材料処理装置で用いられている水洗槽としては、例えば特許文献1及び2に記載されているように、ブレード(シール部材)などの液中スクイズ部を備えた仕切り部材により、液密な複数(例えば6室)の水洗室に区画された多室の水洗槽を用いるのが通常である。この多室の水洗槽では、最下流の水洗室から水洗液を補充して上流側の水洗室に流下させるカスケード構造を採用することで、下流側の水洗室になるほどその水洗液中に含まれる不純物(鉄、硫化銀等)の濃度を低減させることができるため、効率良く水洗処理を行い、且つ水洗液の補充量も低減することができる。
そして、水洗処理時には、各水洗室が液密に区画されているため、感光材料は各水洗室にそれぞれセットされた搬送ラックの搬送ローラ対により、液中スクイズ部を介して上流側の水洗室から下流側の水洗室に向けて順に搬送されて水洗処理される。この際に、各搬送ラックは駆動を上部の本体側から受けて、ギヤ列または縦駆動軸により液中の搬送ローラ対に駆動を伝達することができるが、各水洗室を液密に区画している場合には、駆動を伝達する駆動系にもシールを行う必要がある。そのため、ギヤ列駆動伝達の場合には構造的にシールが複雑且つ困難となるので、シールが簡単な縦軸駆動伝達方式を採用するのが通常である。この縦軸駆動伝達方式では、駆動軸である縦軸が各水洗室を区画している仕切り部材を貫通するため、仕切り部材に形成された貫通孔と駆動軸との間を軸シールしている。
軸シールは、特許文献3に記載されているように、仕切り部材の貫通孔の一端側にハウジング室を形成し、このハウジング室内に環状の軸シール部材を圧入する。そして、軸シール部材の外周面とハウジング室との嵌合によりシールを行っている。また、軸シール部材の外周面にリップ等の柔軟部材を形成し、この柔軟部材が圧縮されたときの反発力によりシールを行う方法もある。この軸シールに用いられる柔軟部材には、例えばシリコンゴムやEPDMゴムがある。また、駆動軸には、耐薬品性の制約によりSUS316、チタン、ハステロイ等のニッケル合金などが用いられるが、コスト上の制約によりSUS316を用いるのが通常である。
特開2003−084412号公報(第6〜8頁、図1) 特開2003−084413号公報(第4〜6頁、図1) 特開2004−205005号公報(第7〜9頁、図1)
ところで、駆動軸の材料に用いられるSUS316は、表面硬度がHV硬度200(HRC換算で約20度)以下であるので、軸シールで通常必要とされる推奨硬度HRC30度よりも硬度が不足している。そのため、駆動軸は軸シール部材に含まれているカーボン等によって磨耗してしまう。そして、駆動軸が一旦磨耗して軸表面が荒れてしまうと、逆にシール軸部材が磨耗してしまうおそれがある。特に感光材料処理装置で使用される処理液の中には、硫化銀等の微粒子が存在しているため、これがコンパウンド的な働きをして磨耗が促進してしまう。その結果、シール性が低下してしまうおそれがある。
この磨耗を防止するため、例えば(a)駆動軸にフッ素コーティングを施したり、(b)軸シール部材にフッ素コーティングを施したり、(c)軸シール部材を形成するゴム材料にフッ素パウダーを混入させたりするなどして、駆動軸または軸シール部材の摩擦係数μを低くする方法がある。しかしながら、(a)の場合には駆動軸と軸シール部材との摺動部で剥離したフッ素がコンパウンドとなって逆に磨耗が促進するおそれがある。また、(b)の場合では、軸シール部材(ゴム材料)へのコーティングは焼成温度が低くなるため、耐久性が低くなってしまう。さらに、(a)の場合と同様に剥離したフッ素により磨耗が促進されてしまうおそれがある。(c)の場合には、ゴム材料にフッ素パウダーを混入することで、軸シール部材の機械強度が低下して磨耗が発生し易くなってしまう。そのため、簡単には駆動軸及び軸シール部材の摩擦係数μを低くすることができない。
本発明は上記問題を解決するためのものであり、耐磨耗性に優れた軸シール構造を有する多室水洗処理装置を提供することを目的とする。
本発明の多室水洗処理装置は、水洗液が貯留される主槽と、この主槽内の水洗液中にセットされ、液密な複数の水洗室を形成する仕切り部材、前記水洗室間で感光材料の通過を許容し且つ前記水洗液の流通を阻止するスクイズ部、及び前記感光材料を搬送する搬送手段を有し、前記複数の水洗室に前記感光材料を順に通過させる水洗室内蔵ラックと、前記仕切り部材に形成された貫通孔と、前記貫通孔に挿入され、前記感光材料搬送手段に回転を伝達する駆動軸と、前記貫通孔の一端で前記仕切り部材に形成されたハウジング室と、前記ハウジング室内に設けられ、前記貫通孔と前記駆動軸との間をシールする軸シール部材と、前記駆動軸の前記軸シール部材と接する周面に設けられ、低摩擦性及び耐磨耗性を有する高分子材料からなる筒状体とを備えていることを特徴とする。
また、前記筒状体の内径を前記駆動軸の径よりも小さく形成し、前記駆動軸を前記筒状体に圧入させることで、前記筒状体と前記駆動軸との間をシールしていることが好ましい。さらに、所定の使用温度においても前記筒状体と前記駆動軸との間がシールされるように、前記筒状体の内径及び前記駆動軸の径の大きさが規定されていることが好ましい。
また、前記筒状体は熱収縮性を有し、加熱収縮により前記駆動軸の周面に密着されることが好ましい。さらに、前記筒状体は、前記駆動軸に対して相対回転不能に廻り止めされていることが好ましい。
また、前記駆動軸の前記周面に、前記高分子材料からなる層が被覆成形されていることが好ましい。さらに、前記高分子材料からなる層は、前記駆動軸に対して相対回転不能に廻り止めされていることが好ましい。
また、前記筒状体は、被覆成形により前記駆動軸に一体に取り付けられていることが好ましい。また、前記駆動軸は、耐薬品性を有する金属材料から形成されていることが好ましい。さらに、前記高分子材料は、超高分子ポリエチレン、フッ素樹脂、フッ素樹脂を混入したポリブチレンテレフタレート、フッ素樹脂を混入したポリフェニレンサルファイドのいずれかであることが好ましい。
本発明の多室水洗処理装置は、水洗液が貯留される主槽と、仕切り部材で仕切られた複数の水洗室を有する水洗室内蔵ラックと、前記仕切り部材に形成された貫通孔と、前記貫通孔に挿入され、前記感光材料搬送手段に回転を伝達する駆動軸と、前記貫通孔の一端で前記仕切り部材に形成されたハウジング室と、前記ハウジング室内に設けられ、前記貫通孔と前記駆動軸との間をシールする軸シール部材と、前記駆動軸の前記軸シール部材と接する周面に設けられ、低摩擦性及び耐磨耗性を有する高分子材料からなる筒状体とを備えているので、前記駆動軸の磨耗を防止することができる。また、前記軸シール部材の磨耗を抑えて、その耐久性を向上させることができる。これにより、前記駆動軸及び軸シール部材の交換頻度を減らせるので、オペレータの作業を減らすことができ、この構造を備えた装置の消耗品コストを低くすることもできる。
また、前記筒状体の内径を前記駆動軸の径よりも小さく形成し、前記駆動軸を前記筒状体に圧入させたので、前記筒状体と前記駆動軸との間もシールすることができる。
また、所定の使用温度においても前記筒状体と前記駆動軸との間がシールされるように、前記筒状体の内径及び前記駆動軸の径の大きさを規定したので、前記筒状体が膨張しても前記筒状体と前記駆動軸との間をシールすることができる。
さらに、前記筒状体は熱収縮性を有するので、加熱収縮により前記駆動軸の周面に密着させることができる。
また、前記筒状体を前記駆動軸に対して相対回転不能に廻り止めしたので、両者を一体に回転させることができる。
また、前記筒状体を、被覆成形により前記駆動軸に一体に取り付けるようにしたので、同様に前記筒状体と前記駆動軸と間をシールすることができる
図1に示すように、本発明を実施した感光材料処理装置10には、一方の側面に、感光材料としての露光済みのカラーペーパー(以下、単にペーパーという)9を供給する供給部11が設けられている。供給部11の右側には、発色現像液が貯留される発色現像槽12、漂白定着液が貯留される漂白定着槽13、水洗液が貯留される水洗槽14、ペーパー9を温風乾燥する乾燥部15が順に設けられている。また、乾燥部15の側面には、乾燥の終了したペーパー9を排出する排出口16と、排出されたペーパー9を受け取る製品ストック部17が設けられている。なお、本実施形態ではペーパー9は、各画像毎にシート状に切り離されて、発色現像槽12に送られる。また、供給部11の代わりに、シート状の感光材料に画像を焼付露光する焼付露光部を設けてもよい。また、シート状ペーパーに代えて、帯状ペーパーを供給してもよく、この場合には、ペーパーは各画像の境界で図示しないカッタにより切り離されて、排出口16からストック部17へ排出される。
各槽12,13,14の上部にはクロスオーバーラック20,21,22が設けられ、各槽12〜14内には搬送ラック23,24,25,26が設けられる。クロスオーバーラック20〜22は、ペーパー9を搬送するための搬送ローラ対27と、ペーパー9の表面に付着した処理液を除去するスクイズ部を兼ねた搬送ローラ対28とを有している。そして、クロスオーバーラック20〜22は、ペーパー9を各槽12〜14内へ供給するとともに、各槽12〜14から排出されるペーパー9を次の槽13,14や乾燥部15に送る。なお、スクイズ部を搬送ローラ対28とは別個に設けてもよい。
搬送ラック23〜26は、ペーパー9を各槽12〜14内で液中搬送する。そして、これら搬送ラック23〜26は、ペーパー9を挟持搬送する複数の搬送ローラ対35,36,37をそれぞれ保持している。これら、クロスオーバーラック20〜22や搬送ラック23〜26の搬送ローラ対27,28,35〜37は、図示しない送りモータにより回転駆動される。
図2に示すように、水洗槽14は1個の水洗槽本体39及び仕切り板40と、2個の水洗室内蔵ラック41とを備えている。水洗槽本体39は箱型状に構成されており、主槽としてのメインタンク42と、副槽としての循環用サブタンク43,44、水洗液補充用サブタンク45、水洗液オーバーフロー用サブタンク46とを有する。循環用サブタンク43,44はメインタンク42の一方の側部に設けられ、水洗液補充用サブタンク45及びオーバーフロー用サブタンク46はメインタンク42の他方の側部に設けられる。循環用サブタンク43,44は、鉛直方向の連通溝43a,44aを介してメインタンク42に連通している。これら各タンク42〜46内には水洗液47(図3参照)が貯留される。水洗液47は、脱イオン水に殺菌用錠剤を混入して作成したものが用いられるが、この他にリンス液剤を用いてもよい。
仕切り板40は、メインタンク42内の中央部に鉛直方向でセットされ、メインタンク42を2つに仕切る。この仕切り板40で仕切られた2つの水洗室内に水洗室内蔵ラック41がセットされる。水洗室内蔵ラック41は、上部が開口した2組の箱形状のセル50,51と、これらセル50,51に取り付けられる搬送ラック25,26とを有し、鉛直方向でそれぞれ3個の水洗室に仕切られている。従って、図3に示すように、仕切り板40と2個の水洗室内蔵ラック41とにより、水洗槽本体39のメインタンク42が6個の水洗室に仕切られる。以下、これら各水洗室をペーパー9が通過する順に第1〜第6水洗室42a〜42fと称する。
図3に示すように、各セル50,51の鉛直方向の連結部には、シール部材54が配置されており、このシール部材54によりセル51内の水洗室42b,42eが液密に保持される。シール部材54は、シリコンゴム、フッ素ゴム、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、エチレン・プロピレンゴム、オレフィン系エラストマ、水添スチレン系エラストマなどが好ましく用いられる。
また、各セル50,51の底部には、ペーパー9の通過を許容し、水洗液47の流通を阻止する液中スクイズ部55が設けられ、仕切り板40の下部に同様の液中スクイズ部55が設けられている。液中スクイズ部55は、シール部材として弾性ブレード56を備えている。この弾性ブレード56は、熱硬化性ポリウレタン、シリコンゴムなどの耐薬品性を有するエラストマ、あるいはステンレス、チタン、ハステロイ、インコネルなどの金属から構成されている。この弾性ブレード56はスクイズ通路57に対して傾斜するようにセル50,51または仕切り板40に取り付けられており、先端がスクイズ通路57の壁面に弾発的に接触している。この接触によりスクイズ通路57は液密に閉じられ、水洗液47の流通が阻止される。また、ペーパー9の通過時には弾性ブレード56が弾性変形して、スクイズ通路57の側壁との間をペーパー9が通過する。なお、弾性ブレード56は1枚に代えて、2枚用いてもよく、この場合には先端同士を弾発的に接触させて、ペーパー9の通過を許容するとともに、水洗液47の流通を阻止する。
さらに、各水洗室42a〜42fの間には逆止弁58が設けられており、これら各逆止弁58は、第6水洗室42fから第1水洗室42aに向かう方向に水洗液47を流し、これとは逆の第1水洗室42aから第6水洗室42fに向かう方向では水洗液47の流通を停止する。
図4及び図5に示すように、上部セル50の横幅は下部セル51の横幅に比べて大きくされており、これにより、セル50,51を鉛直方向で一方の側面が同一鉛直面となるように面一に組み付けたときに、他方の側部が横に出た状態になる。この横に出た側部下面を以下段部50aと称する。この段部50aには、下方に向かって突出した連結ノズル59(図4参照)が形成されている。また、水洗槽本体39には、段部50aと対面する位置に受け段部39aが形成されている。そして、この受け段部39aには、水洗槽本体39にセットされた水洗室内蔵ラック41の連結ノズル59と対応する位置に、貫通孔60が形成されている。この貫通孔60に連結ノズル59が嵌合することで、第1水洗槽42aとオーバーフロー用サブタンク46とが連通される。
図4に示すように、オーバーフロー用サブタンク46は段部50aを覆うように設けられており、このタンク内に貯留された水洗液47を排出口46aからオーバーフローする。この排出口46aには、図示しない配管を介して廃液タンク61が接続されている。
図5に示すように、水洗液補充用サブタンク45もオーバーフロー用サブタンク46と同様に構成されている。水洗液補充用サブタンク45は、水洗液47の補充の他に循環も行えるように、補充用ノズル65及び循環用ノズル66の2本のノズルを介して第6水洗室42fと連通している。また、この水洗液補充用サブタンク45には、補充液用温調循環系67が備えられている。温調循環系67は、ポンプ68とヒータ69とこれらを連通するパイプ70と温度センサ73とから構成されている。なお、必要に応じてフィルタを循環用ノズル66とポンプ68との間に配置してもよい。
水洗処理時には、補充タンク71及び補充用サブタンク45を介して、新鮮な水洗液47が第6水洗室42fに補充され、これが図3に示す逆止弁58を介して第6〜第1水洗室42f〜42aへ順次流れる。そして、第1水洗室42aを通過し、オーバーフロー用サブタンク46の排出口46aからオーバーフローした水洗液47は、廃液タンク61に排出される。このように、本実施形態では、水洗槽14に逆止弁58を用いたカスケード構造が採用される。
また、図2〜図5に示すように、第1〜第3水洗室42a〜42cには第1水洗液温調循環系75a(図4参照)が設けられ、第4〜第6水洗室42d〜42fには第2水洗液温調循環系75b(図5参照)が設けられている。図4に示すように、第1水洗液温調循環系75aは、フィルタ80a、ポンプ81a、ヒータ82a、及びこれらを連結するパイプ83aとから構成されている。そして、この第1循環用サブタンク43は、連通溝43a(図2参照)を介してメインタンク42と連通される。
ポンプ81aは、第1〜第3水洗室42a〜42cの下方で水洗槽本体39に設けたフィルタ80a付きの排出口84aに接続されており、この排出口84aから吸引した水洗液47をヒータ82aを介して循環用サブタンク43に送る。このサブタンク43内には、温度センサ85a及び液面センサ86aが設けられている。これらセンサ85a,86aの出力は図示しないコントローラに送られる。コントローラは感光材料処理装置10を統括的に制御する他に、水洗液47が所定の温度範囲内になるようにヒータ82aを制御する。また、コントローラは、図5に示すように、処理量に応じて一定量の新鮮な水洗液47を補充タンク71から副水洗槽としての補充用サブタンク45へ補充する。また、液面センサ86aは液面検出の他にイオン濃度も検出し、これをコントローラに送る。コントローラは、液面やイオン濃度が一定範囲から外れたときにアラームを発する。
図5に示すように、第2水洗液温調循環系75bも第1水洗液温調循環系75aと同じように、フィルタ80b、ポンプ81b、ヒータ82b、パイプ83bから構成されており、第1水洗液温調循環系75aと同じように、水洗液47を循環する。
また、図示は省略するが、本実施形態の水洗室内蔵ラック41にはエア抜き及びドレン機構が設けられている。このエア抜き及びドレン機構は、水洗室内蔵ラック41をメインタンク42内に挿入したり抜き出したりする際に用いられる。このエア抜き及びドレン機構は操作ロッド及びバルブを備えている。操作ロッドは、各水洗室42a〜42c,42d〜42fを貫通するように設けられている。また、バルブは各セル50,51の底部に設けられており、操作ロッドの操作によって開閉される。
図3〜図5に示すように、セル50,51内には搬送ラック25が取り付けられている。そして、各搬送ラック25には、それぞれ2組の搬送ローラ対37が図中鉛直方向に並べて保持されている。また、第2水洗室42bを形成するセル51と第5水洗室42eを形成するセル51との下面には、搬送ラック26がそれぞれ取り付けられている。各搬送ラック26には、搬送経路Pを鉛直方向から水平方向(またはその逆)に90°転換させるように、3組の搬送ローラ対37が保持されている。そして、本実施形態では各セル50,51及び搬送ラック25,26は、仕切り板40を中心として線対称となるように取り付けられているので、水洗槽本体39内でペーパー9の搬送経路Pは略U字形状に構成される。
図4及び図5に示すように、各搬送ローラ対37は、駆動軸(縦軸)88及び駆動伝達部89により駆動を得て回転する。この駆動軸88は各セル50,51を鉛直方向に貫通している。そして、セル50,51の底板部には、この駆動軸88が挿入される貫通孔91(図8及び図9参照)が形成されている。また、その貫通孔91の下端には、環状の軸シール部材92(図8及び図9参照)を取り付けるハウジング室93が形成されている。軸シール部材92は、詳しくは後述するが貫通孔91と駆動軸88との間をシールする。なお、各搬送ローラ対37の両端部には図示は省略するが、攪拌フィンが取り付けられている。そして、この攪拌フィンが搬送ローラ対37の回転とともに回転することにより、各水洗室42a〜42f内の水洗液47が効率良く攪拌される。
駆動伝達部89は、図6に示すように駆動軸88に設けたウォーム95と、このウォーム95に噛み合うウォームホィール96と、ウォームホィール96に同軸で設けた中間ギヤ97と、この中間ギヤ97に噛み合う駆動ギヤ98とから構成されている。駆動ギヤ98は、搬送ローラ対37の一方のローラ軸端部99aに固定されている。
また、図7に示すように、他方のローラ軸端部99bには連動ギヤ100がそれぞれ固定されており、これらが噛み合って回転することで、搬送ローラ対37が対向して回転する。さらに、ローラ軸端部99bの連動ギヤ100には中間ギヤ101が噛み合っており、この中間ギヤ101は他の搬送ローラ対37の連動ギヤ100と噛み合っている。従って、駆動軸88の回転は駆動伝達部89、搬送ローラ対37、連動ギヤ100、中間ギヤ101を介して上部搬送ローラ対37に伝達され、これらが共に回転する。なお、他の搬送ラック26も搬送ラック25と同様に構成されており、同一構成部材には同一符号を用いて重複した説明を省略している。また、図6に示すように搬送ラック26は3組の搬送ローラ対37を保持し、図7に示すように中間ギヤ102を2個用いて、これら搬送ローラ対37を共に駆動している。これにより、駆動軸88を回転させることで、全ての搬送ローラ対37がペーパー9を搬送する方向に回転される。
図1に示すように、乾燥部15は、図示しないヒータやダクト104、送風ファンなどから構成され、複数の搬送ローラ対105により搬送されるペーパー9を乾燥する。乾燥済みのペーパー9は、排出口16から製品ストック部17に排出・集積される。なお、製品ストック部17に代えて、周知のソータ部を設けてもよく、この場合には、乾燥されたペーパーはプリント注文毎に分けて集積される。
次に、駆動軸88を軸シール部材92と、詳しくは後述するスリーブ119とを用いて軸シールする軸シール構造について、図8及び図9を用いて説明する。ここで、図8は本実施形態の軸シール構造を示した断面図であり、図9は図8の軸シール構造を分解して示した断面図である。なお、本説明ではセル50の底板部に設けられているものを例に説明を行い、他は同構造であるため説明は省略する。
図8及び図9に示すように、軸シール部材92は芯材120と、キャップ状のシール本体121と、略環状のリップ123とから構成されている。芯材120は、耐薬品性を有する金属材料または合成樹脂材料から形成される。また、シール本体121及びリップ123は、耐薬品性を有するシリコンゴム、エチルプロピレン(EPDM)ゴムなどから形成される。
また、セル50の底板部には、駆動軸88が挿入される貫通孔91と、軸シール部材92が取り付けられるハウジング室93とが形成されている。このハウジング室93には、軸シール部材92を軽く圧入して取り付けられるような外径寸法の内周面93a及び端面93bが形成されている。さらに、このセル50のハウジング室93の周囲には、軸シール部材92が脱落しないように押さえ板125を固定するためのネジ穴126が形成されている。そして、軸シール部材92はハウジング室93内に軽く圧入された後、金属製の押さえ板125及び取付ネジ127によって、ハウジング室93から脱落しないように押さえ付けられる。なお、押さえ板125及び取付ネジ127は、耐薬品性を有するSUS316(ステンレス)、チタン、ハステロイ等から形成される。
軸シール部材92をハウジング室93内に圧入する際には、この軸シール部材92とハウジング室93の端面93bとの間に、環状のOリング128をセットする。このOリング128は、例えばシリコンゴム、エチルプロピレン(EPDM)ゴムなどからされる。そして、軸シール部材92がハウジング室93内に圧入されると、このOリング128が圧縮変形し、その反発力で軸シール部材92とハウジング室93の端面93bとの間をシールする。
このような軸シール部材92を用いて軸シールされる駆動軸88は、本実施形態では、コスト的な制約によりSUS316で形成されている。このSUS316は、上述したように表面硬度が軸シールに必要な硬度よりも低いため、軸シール部材92に含まれているカーボン等により磨耗してしまう。さらに、駆動軸88の周面が磨耗すると逆に軸シール部材92が磨耗して、その耐久性が低下してしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では駆動軸88に筒状(円筒状)のスリーブ119を嵌着して、駆動軸88の少なくとも軸シール部材92と接する周面をスリーブ119で覆う。このスリーブ119を形成する材料としては、例えば本実施形態では超高分子ポリエチレン(UHMW−PE)を用いる。このUHMW−PEは平均分子量が100万以上のものであり、例えばハイゼックスミリオン(三菱化学(株))、ニューライト(作新工業(株))、ソリジュール(ソリジュールジャパン(株))の中から適宜選択することができる。UHMW−PEは摩擦係数μが低いため、駆動軸88を回転させる際の駆動負荷を低減させることができる。さらに、UHMW−PEには、硫化銀等の異物が介在する環境下での耐磨耗性に優れているという利点がある。これにより、駆動軸88の磨耗が防止される。また、軸シール部材92の磨耗を抑えて、その耐久性を向上させることができる。
ここで、駆動軸88をSUS316から形成する代わりに、UHMW−PEから形成する方法も考えられるが、UHMW−PEは駆動軸88として使用するには強度が不足している。そのため、本発明では、駆動軸88をSUS316のような金属材料で形成して、駆動軸88を金属材料と合成樹脂材料との2重構造にしている。
スリーブ119の外周面の径は、軸シール部材92のリップ123の内周径より大きく、且つ軸シール部材92が許容できる範囲であれば、特に限定はされない。また、スリーブ119と駆動軸88との間にはシール性が確保されている必要がある。そのため、スリーブ119の内周径を駆動軸88の径よりも小さくする。そして、スリーブ119に駆動軸88を圧入させることで、スリーブ119と駆動軸88との間のシール性を確保する。
ここで、本実施形態ではスリーブ119はUHMW−PEから形成されているため、周囲の水洗液47の温度(使用温度)によっては、スリーブ119が膨張して駆動軸88との間のシール性が確保されないおそれがある。そのため、水洗槽14内の水洗液47の使用温度でも駆動軸88との間のシール性を確保するため、スリーブ119が膨張しても駆動軸88とスリーブ119とが密着するように、駆動軸88の径とスリーブ119の内周径との寸法を規定する。
また、駆動軸88にスリーブ119を嵌着する際に、軸シール部材92がスリーブ119を介して駆動軸88を保持する保持力F1と、スリーブ119が駆動軸88を保持する保持力F2とがF1>F2になると、駆動軸88を回転させてもスリーブ119が駆動軸88と一体に回転しないおそれがある。そのため、固定ピン130によりスリーブ119を駆動軸88に対して相対回転不能に廻り止めして、両者を一体に回転させることができる。なお、保持力F1<保持力F2になるときは、固定ピン130で廻り止めする必要はない。
本実施形態によれば、駆動軸88の周面にUHMW−PEからなるスリーブ119を嵌着することにより、駆動軸88の磨耗を防止し、且つ軸シール部材92の磨耗を抑えて、その耐久性を向上させることができる。また、駆動軸88を回転させる際の駆動負荷を低減させることができる。
次に本実施形態の作用を説明する。図1に示すように、給紙部11から露光済みのペーパー9が感光材料処理装置10に供給されると、クロスオーバーラック20、搬送ラック23を介して、ペーパー9が発色現像槽12を通過し発色現像処理が行われる。同様にして漂白定着槽13をペーパー9が通過して漂白定着が行われる。漂白定着されたペーパー9は、クロスオーバーラック21,22を介して水洗槽14に搬送される。また、これと同時に駆動軸88が回転駆動されて、水洗室内蔵ラック41内の各搬送ラック25,26に保持されている全て搬送ローラ対37が駆動伝達部(図6及び図7参照)89を介して回転駆動される。これにより、水洗槽14に搬送されてきたペーパー9は、水洗槽本体39の各水洗室42a〜42fを順に搬送されて水洗処理される。
水洗処理では、図5に示すように、補充タンク71からの新鮮な水洗液47がペーパー9の処理量に応じて補充用サブタンク45に一定量補充される。補充された水洗液47は、補充液用温調循環系67により補充用サブタンク45、補充用ノズル65、第6水洗室42f、循環用ノズル66、パイプ70、ポンプ68、ヒータ69を介して循環され、第6水洗室42f内の水洗液温度が一定範囲に保たれる。第6水洗室42fの水洗液47はカスケード流により各逆止弁58(図3参照)を介して、第5〜第1水洗室42e〜42aの順に送られる。そして、図4に示すように、第1水洗室42aは連結ノズル59を介してオーバーフロー用サブタンク46と連通しているため、補充水洗液の量に応じて排出口46aから余剰の水洗液47がオーバーフローし、このオーバーフローした水洗液47は廃液タンク61に送られる。
第3水洗室42c及び第4水洗室42dはメインタンク42内で開放されているため、各水洗液温調循環系75a,75bによって、その水温が所定範囲に維持される。なお、他の第1及び第2水洗室42a,42bや、第5及び第6水洗室42e,42fは、第3及び第4水洗室42c,42dのように、各水洗液温調循環系75a,75bによって直接に温度調節は行われないが、各セル50,51を介して熱が伝達されるため、同様にして一定範囲に水温が維持される。
また、水洗処理を行う際には、駆動軸88と、この駆動軸88が貫通する各セル50,51の底板部に形成された貫通孔91との間を軸シール部材92でシールすることで、貫通孔91と駆動軸88との間から水洗液47が流通するのを防止して、それぞれの水洗室42a〜42fが液密に保たれる。これにより、下流側の水洗室42b〜42fになるほどその水洗液中に含まれる不純物(鉄、硫化銀等)の濃度を低減させられるため、効率良く水洗処理を行うことができ、さらに、水洗液47の補充量も低減することができる。
この際に、本実施形態では、駆動軸88の周面に耐薬品性を有し、摩擦係数μが低く、且つ耐磨耗性を有するUHMW−PEからなるスリーブ119を嵌着したので、駆動軸88の磨耗を防止することができる。また、軸シール部材92の磨耗を抑えて、その耐久性を向上させることができる。これにより、駆動軸88や軸シール部材92の交換頻度を減らすことができるため、オペレータの作業を減らすことができ、さらに、感光材料処理装置10の消耗品コストも低くすることができる。
このようにして、各水洗室42a〜42fを順に搬送されながら水洗処理されたペーパー9は、クロスオーバーラック22の搬送ローラ対28により乾燥部15に送られる。乾燥部15に搬送されたペーパー9は、熱風乾燥された後、製品ストック部17に排出される。
なお、本実施形態では駆動軸88の磨耗を防止し、且つ軸シール部材92の磨耗を抑えて、その耐久性を向上させるために、駆動軸88の周面にUHMW−PE製のスリーブ119を嵌着するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図10に示すように、スリーブ119の代わりにUHMW−PE製の被覆チューブ133で駆動軸88の周面を被覆するようにしてもよい。ここで、図10はスリーブ119の代わりに、被覆チューブ133を用いた他の実施例の軸シール構造の断面図を示したものであり、スリーブ119を用いた上述の駆動軸シール機構と同一の部材については、同一符号を付してその説明は省略する。
この被覆チューブ133としては、被覆チューブ133と駆動軸88との間のシール性が確保されるように、熱収縮性を有する薄肉のチューブが用いられる。従って、この被覆チューブ133を駆動軸88の周面に被覆する際には、まず駆動軸88を被覆チューブ133に挿入する。そして、被覆チューブ133の位置合わせが完了したら、この被覆チューブ133を加熱して収縮させる。これにより、駆動軸88の周面に被覆チューブ133が密着するため、被覆チューブ133との駆動軸88との間のシール性を確保することができる。また、この実施例でも固定ピン130により被覆チューブ133を駆動軸88に対して廻り止めする。さらに、固定ピン130を取り付ける代わりに、駆動軸88の外周面に突起を形成するとともに、被覆チューブ133の内周面に突起に係合する溝を形成して、被覆チューブ133を廻り止めするようにしてもよい。
このように、スリーブ119の代わりに被覆チューブ133を用いた場合でも、駆動軸88の周面をUHMW−PEで覆うことができるので、駆動軸88の磨耗を防止し、且つ軸シール部材92の磨耗を抑えて、その耐久性を向上させるとともに、駆動軸88を回転させる際の駆動負荷を低減させることができる。また、図示は省略するが、駆動軸88に被覆チューブ133を被覆して加熱収縮させる代わりに、金型等を用いて駆動軸88の周面にUHMW−PEからなる樹脂層を被覆成形するようにしてもよい。
また、本実施形態では、スリーブ119や被覆チューブ133を形成する材料として、UHMW−PEを用いているが、耐薬品性を有し、摩擦係数μが低く、且つ耐磨耗性を有する高分子材料であれば、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、フッ素樹脂、フッ素樹脂を混入したポリブチレンテレフタレート、フッ素樹脂を混入したポリフェニレンサルファイド等を用いてもよい。
なお、本実施形態では、軸シール部材92とハウジング室93の端面93bとの間をシールするため、Oリング128を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、環状で且つその断面形状がV字型、Y字型、X字型、その他の形状のシール部材を用いてもよい。また、Oリング128等のシール部材を軸シール部材92とハウジング室93の端面93bとの間に配置する代わりに、軸シール部材92の上面に一体に形成するようにしてもよい。
また、本実施形態では、押さえ板125及び取付ネジ127により、軸シール部材92がハウジング室93から脱落しないように押さえ付けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、この軸シール部材92の外周面にもリップ等の柔軟部材を形成して、その反発力で軸シール部材92が脱落しないようにしてもよい。
なお、本実施形態では図3に示すように、仕切り板40を用いてメインタンク42を2つに区切った後に、これら区切られたメインタンク42の内部に、水洗室内蔵ラック41を挿入することで6つの水洗室42a〜42fを形成したが、これに代えて、図示は省略するが各種形状の仕切り板やセルを用いることで、各水洗室内蔵ラックを構成してもよい。
また、実施形態では、水洗室を縦3列、横2列の6室構成としたが、水洗室の配置及び数量はこれに限定されず、縦m列×横n列(m,nは2以上の整数)でよい。なお、nは偶数が好ましく、この場合には、ペーパーの水洗槽本体39への供給と排出とを同じ上側にすることができ、構成が簡単になる。
なお、本実施形態では、発色現像槽12を1室、漂白定着槽13を1室、水洗槽14を6室に区画しているが、区画数は特に限定されない。また、水洗槽内で各水洗室に仕切るセルと駆動軸との間でシールする場合に本発明を実施したが、この他に、発色現像槽12や漂白定着槽13などを複数の処理室に仕切る場合に、その仕切り部材と駆動軸との間のシールに本発明を実施してもよい。また、本発明は感光材料処理装置10に限定されるものではなく、各種処理液が貯留される処理室が仕切り部材等により仕切られている多室の液処理装置に適用することができる。
本発明の感光材料処理装置の概略図である。 水洗槽本体と水洗室内蔵ラックと仕切り板とを示す斜視図である。 水洗槽を示す断面図である。 図3におけるIV−IV線に沿う断面図である。 図3における V−V 線に沿う断面図である。 図4におけるVI −VI 線に沿う断面図である。 図4におけるVII−VII線に沿う断面図である。 駆動軸の軸シール構造を示す断面図である。 図8における軸シール構造を分解して示す断面図である。 スリーブの代わりに被覆チューブを用いた他の実施例の軸シール構造を示す断面図である。
符号の説明
9 ペーパー
10 感光材料処理装置
14 水洗槽
25,26 搬送ラック
29 駆動軸
37 搬送ローラ対
39 水洗槽本体
40 仕切り板
41 水洗室内蔵ラック
50,51 セル
88 駆動軸
91 貫通孔
92 軸シール部材
93 ハウジング室
119 スリーブ
130 固定ピン
133 被覆チューブ

Claims (8)

  1. 水洗液が貯留される主槽と、
    この主槽内の水洗液中にセットされ、液密な複数の水洗室を形成する仕切り部材、前記水洗室間で感光材料の通過を許容し且つ前記水洗液の流通を阻止するスクイズ部、及び前記感光材料を搬送する搬送手段を有し、前記複数の水洗室に前記感光材料を順に通過させる水洗室内蔵ラックと、
    前記仕切り部材に形成された貫通孔と、
    前記貫通孔に挿入され、前記感光材料搬送手段に回転を伝達する駆動軸と、
    前記貫通孔の一端で前記仕切り部材に形成されたハウジング室と、
    前記ハウジング室内に設けられ、前記貫通孔と前記駆動軸との間をシールする軸シール部材と、
    前記駆動軸の前記軸シール部材と接する周面に設けられ、低摩擦性及び耐磨耗性を有する高分子材料からなる筒状体とを備えていることを特徴とする多室水洗処理装置。
  2. 前記筒状体の内径を前記駆動軸の径よりも小さく形成し、前記駆動軸を前記筒状体に圧入させることで、前記筒状体と前記駆動軸との間をシールしていることを特徴とする請求項1記載の多室水洗処理装置。
  3. 所定の使用温度においても前記筒状体と前記駆動軸との間がシールされるように、前記筒状体の内径及び前記駆動軸の径の大きさが規定されていることを特徴とする請求項1または2記載の多室水洗処理装置。
  4. 前記筒状体は熱収縮性を有し、加熱収縮により前記駆動軸の周面に密着されることを特徴とする請求項1記載の多室水洗処理装置。
  5. 前記筒状体は、前記駆動軸に対して相対回転不能に廻り止めされていることを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項記載の多室水洗処理装置。
  6. 前記筒状体は、被覆成形により前記駆動軸に一体に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の多室水洗処理装置。
  7. 前記駆動軸は、耐薬品性を有する金属から形成されていることを特徴とする請求項1ないし6いずれか1項記載の多室水洗処理装置。
  8. 前記高分子材料は、超高分子ポリエチレン、フッ素樹脂、フッ素樹脂を混入したポリブチレンテレフタレート、フッ素樹脂を混入したポリフェニレンサルファイドのいずれかであることを特徴とする請求項1ないし7いずれか1項記載の多室水洗処理装置。
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