JPH06173975A - 油圧式動力伝達継手 - Google Patents

油圧式動力伝達継手

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JPH06173975A
JPH06173975A JP33130792A JP33130792A JPH06173975A JP H06173975 A JPH06173975 A JP H06173975A JP 33130792 A JP33130792 A JP 33130792A JP 33130792 A JP33130792 A JP 33130792A JP H06173975 A JPH06173975 A JP H06173975A
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JP
Japan
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valve
oil
control valve
chamber
oil chamber
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JP33130792A
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English (en)
Inventor
Takehisa Yamada
剛央 山田
Satoru Suzuki
悟 鈴木
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Fuji Univance Corp
Original Assignee
Fuji Univance Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両の駆動力配分に使用する油圧式動力伝達
継手に関し、良好なトルク特性を得ることができ、また
応答性を高めることができ、さらにコストを低減するこ
とを目的とする。 【構成】 内部に高圧油路を有し、オイルポンプの一部
を構成する弁体と、互いに継手内低圧室と連通し、同圧
に保持されるとともに、弁体の両側に設けた第1,第2
の油室と、高圧油路を通って、第1の油室と、第2の油
室を通ずるように、弁体を貫通して設けた円筒孔と、円
筒孔の軸芯にそって移動可能に設けられるとともに、高
圧油路と第1の油室との開閉を行うポペット弁部と高圧
油路と第2の油室とをシール状態に保持するピストン部
を一体に形成し、ポペット弁部のシール部直径と、ピス
トン部の直径を等しくしたフリー用の制御弁を備えるよ
うにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の駆動力配分に使
用する油圧式動力伝達継手に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、特願平3−338215号
において、図11に示すような油圧式動力伝達継手を提
案している。すなわち、この油圧式動力伝達継手は、相
対回転可能な入出力軸間に設けられ、該入出力軸の差動
回転によって駆動される油圧ポンプと、該油圧ポンプの
出口部に設けられ吐出油の流動抵抗を制御する制御弁
と、外部からの信号によって該制御弁を作動させるアク
チュエータを備え、上記入出力軸の回転速度差および外
部からの制御信号に応じたトルクを伝達する油圧式動力
伝達継手において、外部の部材に固定され、ソレノイド
コイル101を取り巻いて継手と非接触状態に保持され
る磁気枠102と、継手内部に軸方向への移動および傾
斜可能に支持されるとともに、前記コイル101への通
電によって磁気吸引力を発生する可動磁性体103と、
により前記アクチュエータを構成し、前記可動磁性体1
03の継手軸中心から離れた対称位置に、前記制御弁と
しての第1の制御弁104と、第2の制御弁105を設
けるとともに、前記第1の制御弁104に対しては弱く
作用し、第2の制御弁105に対しては強く作用するよ
うに、前記可動磁性体103を吸引方向とは逆方向に付
勢するリターンスプリングを設け、前記コイル101へ
の電流を非通電状態にすることにより前記第1,第2両
方の制御弁104,105を作動させない状態と、弱通
電状態にすることにより前記第1の制御弁104のみを
作動させる第2の制御状態と、強通電状態にすることに
より前記第1,第2両方の制御弁104,105を作動
させる第3の制御状態の3段階に制御するようにしたも
のである。
【0003】ここで、図12に示すように、弁体106
の高圧室107を開放する第2の制御弁105としてス
プールバルブを用いている。第2の制御弁105は、弁
体106に形成した円筒孔108内に摺動自在に収納さ
れ、円筒孔108をシールするとともに円筒孔108を
開放する弁頭部109と、高圧室107に連通する連通
溝110と、円筒孔108をシールするシール部111
と、可動磁性体103と係合する係合部112を有して
いる。
【0004】シール長さをA、開口長さをB、バルブス
トロークをCとすると、シール長さAと開口長さBの和
がバルブストロークCになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の油圧式動力伝達継手にあっては、高圧室を開
放するフリー用の制御弁としてスプールバルブを用いて
いるため、バルブ閉止時に充分なシール長さAがとれな
いだけでなく、バルブ開放時充分な開口長さBがとれな
かった。このため、バルブ閉止時、すなわち、継手がト
ルクを発生するときには、バルブからのリークが多く、
充分なトルクを得ることができず、一方、バルブ開放
時、すなわち、継手がフリーになるときにはバルブの流
動抵抗が大きく、充分にトルクが低くならなかった。そ
の結果、良好なトルク特性を得ることができなかった。
【0006】また、スプールバルブを用いているため、
シール長さAの分ストロークしてから初めて実質的に開
口するので、応答性が悪かった。さらに、スプールバル
ブを用いているため、シール長さA、開口長さBを限ら
れたバルブストロークC内で得ようとすると、その閉止
時の位置を正確に出す必要があり、位置決めに関与する
各部材に高い精度が必要とされ、コストが上昇する。
【0007】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、スプールバルブの代りにポペ
ット弁タイプの制御弁を用いることで、良好なトルク特
性を得ることができ、また、応答性を高めることがで
き、さらに、コストを低減することができる油圧式動力
伝達継手を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、相対回転可能な入出力軸間に設けられ、
オイルを密封したハウジング内に、前記入出力軸間の相
対回転によって作動する容積型のオイルポンプと、該オ
イルポンプの吐出油路に流動抵抗発生手段を設けるとと
もに、オイルポンプから流動抵抗発生手段に至る途中の
高圧油路に、外部からの信号によって動作し、前記高圧
油路の開放、閉止を行う弁機構を設け、前記入出力軸間
の相対回転数および外部からの制御信号に応じたトルク
を発生する油圧式動力伝達継手において、内部に前記高
圧油路を有し、前記オイルポンプの一部を構成する弁体
と、互いに継手内低圧室と連通し、同圧に保持されると
ともに、前記弁体の両側に設けた第1,第2の油室と、
前記高圧油路を通って、第1の油室と、第2の油室を通
ずるように、前記弁体を貫通して設けた円筒孔と、該円
筒孔の軸芯にそって移動可能に設けられるとともに、前
記高圧油路と第1の油室との開閉を行うポペット弁部と
前記高圧油路と第2の油室とをシール状態に保持するピ
ストン部を一体に形成し、前記ポペット弁部のシール部
直径と、ピストン部の直径を等しくしたフリー用の制御
弁を備えたものである。
【0009】
【作用】このような構成を備えた本発明の油圧式動力伝
達継手によれば、高圧油路を開放するフリー用の制御弁
として、ポペット弁タイプのバルブを用いるようにした
ため、バルブ閉止時にはポペット弁部が高圧油路と第1
の油室の連通を遮断し、充分なシール性を確保すること
ができるので、継手がトルクを発生するときにはバルブ
からのリークが少なく、充分なトルクを得ることがで
き、一方、バルブの開放時には、充分な開口長さをとる
ことができるので、継手がフリーになるときにはバルブ
の流動抵抗が小さく、充分にトルクを低くすることがで
きる。
【0010】その結果、良好なトルク特性を得ることが
できる。また、フリー用の制御弁は、バルブストローク
の初めから開口するので、応答性を高めることができ
る。さらに、バルブ閉止時の位置決めの際、弁体のバル
ブシート部がポペット弁部のストッパとなるため、フリ
ー用の制御弁やバルブの各部材の精度を上げる必要がな
いので、コストを低減することができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1〜図8は本発明の一実施例を示す図である。
まず、構成を説明すると、図1および図2において、1
はハウジングであり、ハウジング1は図示しない出力軸
に連結され、出力軸と一体的に回転する。
【0012】ハウジング1は非磁性体でできたハウジン
グ非磁性部1Aと、溶接した部分2を含めて磁性体でで
きた他の部分が一体となっている。3はカムであり、カ
ム3はハウジング1の内側面にスラストニードルベアリ
ング4を介して所定の角度回転可能に支持される。カム
3は、複数のカム山とカム谷からなるカム面3Aを有
し、その外周であって、側面にカム山があるところに位
置決め兼トルク伝達用の複数の突起3Bを有する。
【0013】カム3は、その突起3Bがハウジング1に
形成した切欠き1Bに係合して、ロータ5の回転方向に
ハウジング1と一体で回転し、ロータ5の回転方向が変
わると、カム3はロータ5とともにつれ回りし、カム3
の突起3Bがハウジング1の切欠き1Bに当るまで回転
した後に、ハウジング1と一体で回転する。ロータ5は
ハウジング1内に回転自在に収納され、入力軸6に結合
され、入力軸6と一体で回転する。
【0014】ロータ5には、軸方向に複数個のプランジ
ャー室7が形成され、プランジャー室7内は複数個のプ
ランジャー8がリターンスプリング9を介して摺動自在
に収納されている。また、ロータ5には複数の吸入吐出
孔10が各プランジャー室7に通じるように形成されて
いる。11は吸入ポート12および吐出ポート13が形
成されたバルブであり、バルブ11は、ハウジング1の
切欠き1Bに突起14を係合させることにより、ハウジ
ング1に位置決め固定されている。
【0015】また、吐出ポート13は高圧室15に連通
し、高圧室15の出口部に流動抵抗発生手段としてのオ
リフィス16が形成される。図3に示すように、オリフ
ィス16の出口部を丸孔としてバルブ11の平面部17
に垂直に開口して開口孔18が形成される。この開口孔
18の直径は、オリフィス16の直径より大きく形成し
ている。
【0016】また、図4に示すように、開口孔18に連
通する溝19がバルブ11の外周に周方向に形成され、
溝19に連通する溝20が水平方向に形成され、これら
の溝19,20がオリフィス16からの流出油を流出さ
せる流出路21を構成している。矢印Dは、オリフィス
16からの流出油の流れを示している。なお、矢印Eは
後述するフリーバルブからの流出油の流れを示す。
【0017】この流出路21により、流出油を後述する
可動磁性体を設けた油室22に流出させずに、油圧ポン
プを設けた油室23側に流出させるようにしている。プ
ランジャー8が吸入工程にある場合は、バルブ11の吸
入ポート12とロータ5の吸入吐出孔10が通じる位置
関係となり、オリフィス16、開口孔18、流出路2
1、吸入ポート12、ロータ5の吸入吐出孔10を通じ
て、プランジャー室7にオイルを吸入することができ
る。
【0018】また、プランジャー8が吐出工程にある場
合は、吸入工程と逆の関係となり、ロータ5の吸入吐出
孔10はバルブ11の吐出ポート13、高圧室15に通
じる。バルブ11はベアリング24で支持され、バルブ
11はハウジング1の内周に固定され、ハウジング1と
一体で回転する。
【0019】25は磁気枠であり、磁気枠25は外部の
部材に固定され、継手と非接触状態に保持される。磁気
枠25は継手軸に対して同心状に配置され、磁気枠25
内にはソレノイドコイル26が収納される。27はソレ
ノイドコイル26への通電により磁気吸引力を発生する
可動磁性体であり、可動磁性体27はハウジング1内に
移動可能に収納される。可動磁性体27の図中右方向へ
のストッパとしてはビス28がバルブ11に設けられて
いる。また、ビス28は可動磁性体27のまわり止めと
しての機能をもつ。
【0020】29はフリーバルブとしてのポペット弁タ
イプの第1の制御弁であり、第1の制御弁29は一端側
がバルブ11の円筒孔であるバルブ孔30を閉止し、ま
た、他端側が可動磁性体27に形成した挿入用切欠き部
31に挿入されている。すなわち、図5に示すように、
高圧室15を内部に形成したバルブ11の両側には、互
いに継手内低圧室に連通し、同圧に保持される第1,第
2の油室32,33が設けられ、第1,第2の油室3
2,33を連通する円筒孔であるバルブ孔30の軸芯に
そって移動可能に第1の制御弁29が設けられる。
【0021】第1の制御弁29は、図6に示すように、
高圧室15と第1の油室32の開閉を行うポペット弁部
29Aと、高圧室15に連通する連通溝29Bと、バル
ブ孔30の軸芯にそって移動可能に設けられ、高圧室1
5と第2の油室33をシール状態に保持するピストン部
29Cと、可動磁性体と係合する係合部29Dを有す
る。
【0022】ここで、ピストン部29Cの直径は、ポペ
ット弁部29Aのシール部直径と等しくなるように形成
される。通常のポペット弁は、圧力をそのバルブ面に直
接受けるため、バルブ閉止時の油圧による発生荷重が大
きく、閉止状態を保持することができない。そこで、前
記のように、ポペット弁部29Aと一体にポペット弁部
29Aの受圧面積と同径のピストン部29Cを圧力バラ
ンスピストンとして設け、係合部29D側を第2の油室
33に開放することによって、第1の制御弁29にかか
る油圧をバランスさせ、スプールバルブと同等の荷重で
作動可能とした。
【0023】図5において、Fは開口長さを示し、開口
長さFは、バルブストロークとなるようにしている。し
たがって、開口長さFを充分とることができる。また、
ポペット弁部29Aがバルブ孔30に着座するため、充
分なシール性を確保することができる。また、バルブ閉
止時の位置決めは、バルブ11のバルブシート部がポペ
ット弁部29Aのストッパとなるので、第1の制御弁2
9、バルブ11の各部材の精度を上げる必要がない。
【0024】さらに、第1の制御弁29は、バルブスト
ロークの初めから開口することになる。36はロックバ
ルブとしての第2の制御弁であり、第2の制御弁36
は、バルブ11の平面部17と垂直で、かつ開口孔18
と同心になる軸芯にそって移動することができるよう
に、バルブ11に形成したガイド部37に摺動自在に挿
入されるとともに、その一端部は可動磁性体27に挿入
される。なお、ガイド部37はオリフィス16からの流
出油が可動磁性体27に当らないようにガードする機能
も有する。
【0025】前記の図3に示すように、第2の制御弁3
6は、オリフィス16の出口部の開口孔18の直径より
大きな丸断面の棒形状に形成され、開口孔18に密着し
て閉止する接触面36Aと平面部17との角度Gは、所
定角、例えば45度以下となるようにした。すなわち、
第2の制御弁36の他端部は、球面または円錐形になっ
ている。
【0026】可動磁性体27により、第2の制御弁36
が図1中左方向に移動して、開口孔18を閉止すると、
オリフィス16が閉止され、ロックの状態になる。可動
磁性体27、ソレノイドコイル26および磁気枠25が
全体としてアクチュエータを構成しており、アクチュエ
ータは第1,第2の制御弁29,36の作動を制御す
る。
【0027】バルブ11と可動磁性体27の間には、図
7に示すように、下側の2ケ所において、リターンスプ
リング38,39が、それぞれ介装されている。リター
ンスプリング38,39は可動磁性体27の継手軸中心
を通る垂直線に対して、それぞれ対称となる位置に設け
られ、リターンスプリング38,39間には第1の制御
弁29が、それぞれ設けられている。すなわち、リター
ンスプリング38,39はバルブ11に形成された収納
孔40,41にそれぞれ収納される。
【0028】図1中、42はハウジング1と一体で回転
するアキュームレータピストンであり、アキュームレー
タピストン42は、封入油の熱膨張を吸収するために設
けられている。アキュームレータピストン42とハウジ
ング1に固定したカバー43の間にはリターンスプリン
グ44が介装されている。なお、45はスプライン、4
6,47は注油孔、48,49はオイルシール、50は
ニードルベアリング、51はシールリング、52〜54
はストッパリングである。
【0029】次に、動作を説明する。まず、通常特性に
ついて説明する。ソレノイドコイル26に通電しないと
きは、可動磁性体27は磁気吸引力を発生せず、図1の
位置に保持される。したがって、リターンスプリング3
8,39は圧縮されない。
【0030】このため、第1の制御弁29は高圧室15
と第1の油室32を連通させるバルブ孔30を閉止した
状態にある。すなわち、第1の制御弁29のポペット弁
部29Aは、バルブ11のバルブ孔30のバルブシート
部に着座して、高圧室15と第1の油室32の連通を遮
断する。このように、ポペット弁部29Aでバルブ孔3
0を閉止するので、充分なシール性を得ることができ
る。
【0031】一方、第2の制御弁36はオリフィス16
を開放しているので、オイルは図1の矢印Hで示すよう
に流れる。吐出ポート13に押し出されたオイルは、高
圧室15、オリフィス16、開口孔18を通り、ガイド
部37により密閉されて、流出路21を経て、吸入ポー
ト12に供給される。
【0032】すなわち、オイルは、可動磁性体27が設
けられている油室22側には流出しないで、油圧ポンプ
が設けられている油室23側に流れる。そして、オリフ
ィス16の抵抗により高圧室15、吐出ポート13およ
びプランジャー室7の油圧が上昇し、プランジャー8に
反力が発生する。このプランジャー反力に逆ってカム3
を回転させることによりトルクが発生し、カム3とロー
タ5との間でトルクが伝達される。
【0033】このときのトルク特性は、図8のIに示さ
れ、差動回転数ΔNの2乗に比例したトルクTとなる。
次に、ロックの特性について説明する。ソレノイドコイ
ル26に弱通電したときは、リターンスプリング38,
39が設けられていない可動磁性体27の上側は、バル
ブ11に当接した状態になる。
【0034】このため、第1の制御弁29は高圧室15
と第1の油室32を連通するバルブ孔30を閉止した状
態のままであるが、第2の制御弁36はオリフィス16
を閉止する。すなわち、前記の図3に示すように、第2
の制御弁36は、その球面で開口孔18に密着してオリ
フィス16を閉止する。接触面36Aと平面部17の角
度は45度以下であり、平面部17に対して小さな接触
角で接触する。
【0035】このときトルク特性は、図8のJに示さ
れ、ロックの状態になる。次に、フリーの特性について
説明する。ソレノイドコイル26に強通電したときは、
可動磁性体27はリターンスプリング38,39を圧縮
して、移動し、全体がバルブ11に当接した状態にな
る。このため、第2の制御弁36はオリフィス16を閉
止した状態を保持し、第1の制御弁29は、高圧室15
と第1の油室32を連通するバルブ孔30を開放する。
このため、高圧室15のオイルは、オリフィス16を通
らないで、そのまま吸入ポート12に流れる。
【0036】すなわち、ポペット弁部29Aは、バルブ
ストロークの初めから開口し、高圧室15のオイルは、
連通溝29B、第1の油室32を通って吸入ポート12
に流れる。第1の制御弁29の開口長さFは充分確保す
ることができ、流動抵抗が少なくなり、応答性も高くな
る。
【0037】このときのトルク特性は、図8のKに示さ
れ、フリーの状態になる。このように、第1の制御弁2
9をポペット弁タイプのバルブとして、ポペット弁部2
9Aでバルブ孔30に着座して閉止するようにしたた
め、充分なシール性を確保することができる。したがっ
て、バルブ閉止時、すなわち、継手がトルクを発生する
ときに、第2の制御弁36からのリークが少なくなり、
充分なトルクを得ることができる。また、開口長さFが
バルブストロークとなるため、バルブ開放時に充分な開
口長さFをとることができる。したがって、バルブ開放
時、すなわち、継手がフリーになるときに、第2の制御
弁36の流動抵抗が小さいので、トルクを充分低くする
ことができる。その結果、良好なトルク特性を得ること
ができる。
【0038】また、第1の制御弁29は、バルブストロ
ークの初めから開口するため、応答性を高めることがで
きる。さらに、バルブ閉止時の位置決めを行うとき、バ
ルブ11のバルブシート部がポペット弁部29Aがスト
ッパとなるので、第1の制御弁29、バルブ11の精度
を上げる必要がなくなり、コストを低減することができ
る。
【0039】次に、図9および図10は本発明の第2の
実施例を示す図である。図9において、11は前記バル
ブであり、バルブ11には、高圧室15が形成され、バ
ルブ11の両側には第1の油室32と第2の油室33が
それぞれ設けられる。バルブ11には高圧室15に連通
する円筒孔であるバルブ孔30が形成され、バルブ孔3
0内には、フリー用の第1の制御弁55が摺動自在に収
納される。
【0040】第1の制御弁55は、図10に示すよう
に、高圧室15と第1の油室32の開閉を行うポペット
弁部55Aと、高圧室15と第2の油室33をシール状
態に保持するピストン部55Cと、可動磁性体27と係
合する係合部55Dを有する。通常のポペット弁は、圧
力をそのバルブ面に直接受けるため、バルブ閉止時の油
圧による発生荷重が大きく、可動磁性体27を正常に作
動させることができない。
【0041】そこで、ポペット弁部55Aと一体に受圧
面積と同径のピストン部55Cを圧力バランスピストン
として設け、係合部55Dを第2の油室33に開放する
ことによって、第1の制御弁55にかかる油圧をバラン
スさせ、スプールバルブと同等の荷重で作動するように
した。バルブ閉止時には、高圧室15に開口するバルブ
孔30のバルブシート部にポペット弁部55Aが着座し
て、バルブ孔30を閉止し、充分なシール性を得ること
ができる。
【0042】第1の制御弁55が図9中右方向に移動す
ると、高圧室15と第1の油室32は連通し、バルブ孔
30が開放される。このバルブ開放時には、開口長さF
を充分とることができ、流動抵抗は小さい、その結果、
良好なトルク特性を得ることができる。また、バルブス
トロークの初めから開口するので、応答性を高めること
ができる。
【0043】さらに、第1の制御弁55、バルブ11の
精度を上げる必要がないため、コストを低減することが
できる。
【0044】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、フリー用の制御弁をポペット弁タイプのバルブとし
たため、バルブ閉止時に充分なシール性を確保すること
ができ、リークが少なくなるので、充分なトルクを得る
ことができ、また、バルブ開放時に充分な開口長さをと
ることができるので、流動抵抗が小さくなり、充分トル
クを低くすることができる。その結果、良好なトルク特
性を得ることができる。
【0045】また、バルブストロークの初めから開口す
るため、応答性を高めることができる。さらに、制御
弁、バルブの各部材の精度を上げる必要がないので、コ
ストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図
【図2】側面図
【図3】要部断面図
【図4】バルブの斜視図
【図5】第1の制御弁の動作を示す図
【図6】第1の制御弁の斜視図
【図7】バルブと可動磁性体を示す図
【図8】トルク特性を示すグラフ
【図9】本発明の第2の実施例を示す図
【図10】第1の制御弁の斜視図
【図11】従来例を示す断面図
【図12】問題点の説明図
【符号の説明】
1:ハウジング 1A:非磁性部 1B:切欠き 2:溶接した部分 3:カム 3A:カム面 3B:突起 4:スラストニードルベアリング 5:ロータ 6:入力軸 7:プランジャー室 8:プランジャー 9:リターンスプリング 10:吸入吐出孔 11:バルブ 12:吸入ポート 13:吐出ポート 14:突起 15:高圧室 16:オリフィス(流動抵抗発生手段) 17:平面部 18:開口孔 19,20:溝 21:流出路 22,23:油室 24:ベアリング 25:磁気枠 26:ソレノイドコイル 27:可動磁性体 28:ビス 29:第1の制御弁 29A:ポペット弁部 29B:連通溝 29C:ピストン部 29D:係合部 30:バルブ孔 31:挿入用切欠き部 32:第1の油室 33:第2の油室 36:第2の制御弁 36A:接触面 37:ガイド部 38,39:リターンスプリング 40,41:収納孔 42:アキュームレータピストン 43:カバー 44:リターンスプリング 45:スプライン 46,47:注油孔 48,49:オイルシール 50:ニードルベアリング 51:シールリング 52〜54:ストッパリング 55:第1の制御弁 55A:ポペット弁部 55C:ピストン部 55D:係合部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相対回転可能な入出力軸間に設けられ、オ
    イルを密封したハウジング内に、前記入出力軸間の相対
    回転によって作動する容積型のオイルポンプと、該オイ
    ルポンプの吐出油路に流動抵抗発生手段を設けるととも
    に、オイルポンプから流動抵抗発生手段に至る途中の高
    圧油路に、外部からの信号によって動作し、前記高圧油
    路の開放、閉止を行う弁機構を設け、前記入出力軸間の
    相対回転数および外部からの制御信号に応じたトルクを
    発生する油圧式動力伝達継手において、 内部に前記高圧油路を有し、前記オイルポンプの一部を
    構成する弁体と、 互いに継手内低圧室と連通し、同圧に保持されるととも
    に、前記弁体の両側に設けた第1,第2の油室と、 前記高圧油路を通って、第1の油室と、第2の油室を通
    ずるように、前記弁体を貫通して設けた円筒孔と、 該円筒孔の軸芯にそって移動可能に設けられるととも
    に、前記高圧油路と第1の油室との開閉を行うポペット
    弁部と前記高圧油路と第2の油室とをシール状態に保持
    するピストン部を一体に形成し、前記ポペット弁部のシ
    ール部直径と、ピストン部の直径を等しくしたフリー用
    の制御弁を備えたことを特徴とする油圧式動力伝達継
    手。
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