JPH06173758A - シリンダヘッドカバーの取付構造 - Google Patents
シリンダヘッドカバーの取付構造Info
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- JPH06173758A JPH06173758A JP32831592A JP32831592A JPH06173758A JP H06173758 A JPH06173758 A JP H06173758A JP 32831592 A JP32831592 A JP 32831592A JP 32831592 A JP32831592 A JP 32831592A JP H06173758 A JPH06173758 A JP H06173758A
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- Japan
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- cylinder head
- head cover
- baffle plate
- gasket
- blow
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02F—CYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
- F02F7/00—Casings, e.g. crankcases or frames
- F02F7/006—Camshaft or pushrod housings
Landscapes
- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Gasket Seals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 聴感特性の上で問題となる１〜２ｋＨｚにお
いてシリンダヘッド２からシリンダヘッドカバー１への
加振入力の伝達を防振し、かつ機関全体の重量増を回避
する。 【構成】 シリンダヘッドカバー１とシリンダヘッド２
との間に弾性ガスケット１１が介装されるとともに、ボ
ルト１５との間にゴムブッシュ１６を有し、カバー１が
弾性支持される。ブローバイガス通路２３を画成するた
めのバッフルプレート３は、カバー１に対し非固定であ
り、外周の端縁３ａがガスケット１１の厚さ方向の中間
部に挾持され、ばね−質量系における中間質量体として
挙動する。
いてシリンダヘッド２からシリンダヘッドカバー１への
加振入力の伝達を防振し、かつ機関全体の重量増を回避
する。 【構成】 シリンダヘッドカバー１とシリンダヘッド２
との間に弾性ガスケット１１が介装されるとともに、ボ
ルト１５との間にゴムブッシュ１６を有し、カバー１が
弾性支持される。ブローバイガス通路２３を画成するた
めのバッフルプレート３は、カバー１に対し非固定であ
り、外周の端縁３ａがガスケット１１の厚さ方向の中間
部に挾持され、ばね−質量系における中間質量体として
挙動する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、シリンダヘッド上面
に取り付けられるシリンダヘッドカバーの取付構造の改
良に関する。
に取り付けられるシリンダヘッドカバーの取付構造の改
良に関する。
【０００２】
【従来の技術】シリンダヘッドカバーは、一般に複数の
ボルトでもってシリンダヘッド上面のフランジ面に固定
されており、その接合面に、ゴム等の弾性材料からなる
ガスケットが介装されている。このガスケットは、油密
等の確保のためのシール機能を果たすほか、その弾性に
よって防振部品として機能し、エンジン本体からシリン
ダヘッドカバーへ伝わる加振入力をある程度低減してい
る。
ボルトでもってシリンダヘッド上面のフランジ面に固定
されており、その接合面に、ゴム等の弾性材料からなる
ガスケットが介装されている。このガスケットは、油密
等の確保のためのシール機能を果たすほか、その弾性に
よって防振部品として機能し、エンジン本体からシリン
ダヘッドカバーへ伝わる加振入力をある程度低減してい
る。
【０００３】そして実開昭６０−２６３９６号公報に
は、加振入力の伝達を更に低減させるために、シリンダ
ヘッドカバーとシリンダヘッドとの間に弾性を有するガ
スケットを介装するとともに、取付用ボルトとシリンダ
ヘッドカバーとの間にも弾性部材を配して、シリンダヘ
ッドカバーを弾性支持するようにした構成が示されてい
る。
は、加振入力の伝達を更に低減させるために、シリンダ
ヘッドカバーとシリンダヘッドとの間に弾性を有するガ
スケットを介装するとともに、取付用ボルトとシリンダ
ヘッドカバーとの間にも弾性部材を配して、シリンダヘ
ッドカバーを弾性支持するようにした構成が示されてい
る。
【０００４】尚、内燃機関のブローバイガス処理装置の
一部として、実開昭５９−１５８９０号公報に例示され
ているように、シリンダヘッドカバーの内側にブローバ
イガス通路を画成するために、シリンダヘッドカバーに
適宜形状の仕切壁を突設するとともに、これを覆うよう
に金属板からなるバッフルプレートを固定した構成が広
く採用されている。
一部として、実開昭５９−１５８９０号公報に例示され
ているように、シリンダヘッドカバーの内側にブローバ
イガス通路を画成するために、シリンダヘッドカバーに
適宜形状の仕切壁を突設するとともに、これを覆うよう
に金属板からなるバッフルプレートを固定した構成が広
く採用されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のように、シ
リンダヘッドカバーとシリンダヘッドとの間にガスケッ
トを配して防振を図った構成では、防振性能が必ずしも
十分ではなく、人間の聴感特性が敏感な１〜２ｋＨｚの
領域で十分な振動騒音の低減を図ることができない。
リンダヘッドカバーとシリンダヘッドとの間にガスケッ
トを配して防振を図った構成では、防振性能が必ずしも
十分ではなく、人間の聴感特性が敏感な１〜２ｋＨｚの
領域で十分な振動騒音の低減を図ることができない。
【０００６】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、ガ
スケットの厚さ方向の中間部にバッフルプレートを中間
質量体として配設し、防振性能の向上を図った。すなわ
ち、この発明は、シリンダヘッドカバーの周縁とシリン
ダヘッドのフランジ面との間に弾性を有するガスケット
を介装し、かつ取付用ボルトと上記シリンダヘッドカバ
ーとの間に弾性部材を配して上記シリンダヘッドカバー
を弾性支持してなるシリンダヘッドカバーの取付構造に
おいて、上記シリンダヘッドカバーの内側に位置して該
シリンダヘッドカバーとの間にブローバイガス通路を画
成するバッフルプレートを、シリンダヘッドカバーに対
し非固定状態にするとともに、該バッフルプレートの外
周側の端縁を上記ガスケットの厚さ方向の中間部に挾持
させて該バッフルプレートを支持したことを特徴として
いる。
スケットの厚さ方向の中間部にバッフルプレートを中間
質量体として配設し、防振性能の向上を図った。すなわ
ち、この発明は、シリンダヘッドカバーの周縁とシリン
ダヘッドのフランジ面との間に弾性を有するガスケット
を介装し、かつ取付用ボルトと上記シリンダヘッドカバ
ーとの間に弾性部材を配して上記シリンダヘッドカバー
を弾性支持してなるシリンダヘッドカバーの取付構造に
おいて、上記シリンダヘッドカバーの内側に位置して該
シリンダヘッドカバーとの間にブローバイガス通路を画
成するバッフルプレートを、シリンダヘッドカバーに対
し非固定状態にするとともに、該バッフルプレートの外
周側の端縁を上記ガスケットの厚さ方向の中間部に挾持
させて該バッフルプレートを支持したことを特徴として
いる。
【０００７】また請求項２のように、上記ガスケットに
よるシール部分以外の部分について、バッフルプレート
とシリンダヘッドカバー内壁との当接部に弾性シール部
材を介装するようにしても良い。更に、請求項３のよう
にバッフルプレートに邪魔板を設けても良い。
よるシール部分以外の部分について、バッフルプレート
とシリンダヘッドカバー内壁との当接部に弾性シール部
材を介装するようにしても良い。更に、請求項３のよう
にバッフルプレートに邪魔板を設けても良い。
【０００８】
【作用】シリンダヘッドに弾性支持されたシリンダヘッ
ドカバーは、ばねに相当するガスケットおよび質量体に
相当するシリンダヘッドカバーとにより一種のばね−質
量系としてモデル化することができるが、ばねとなるガ
スケットの厚さ方向の中間部に中間質量体を配設すれ
ば、高周波側で一層防振効果が高まる。
ドカバーは、ばねに相当するガスケットおよび質量体に
相当するシリンダヘッドカバーとにより一種のばね−質
量系としてモデル化することができるが、ばねとなるガ
スケットの厚さ方向の中間部に中間質量体を配設すれ
ば、高周波側で一層防振効果が高まる。
【０００９】上記構成では、ブローバイガス通路を画成
するためのバッフルプレートが上記中間質量体として利
用される。つまり別部材を用いずに十分に大きな質量を
有する中間質量体が与えられる。
するためのバッフルプレートが上記中間質量体として利
用される。つまり別部材を用いずに十分に大きな質量を
有する中間質量体が与えられる。
【００１０】またバッフルプレートとシリンダヘッドカ
バー内壁との当接部に弾性シール部材を介装すれば、バ
ッフルプレートの自由な挙動を妨げずにブローバイガス
通路等のシールが行える。
バー内壁との当接部に弾性シール部材を介装すれば、バ
ッフルプレートの自由な挙動を妨げずにブローバイガス
通路等のシールが行える。
【００１１】またバッフルプレートに邪魔板を設けた構
成では、オイル成分を含むブローバイガスがこの邪魔板
に衝突することによりオイルが分離され、油滴となって
邪魔板に付着する。このとき、邪魔板がバッフルプレー
トとともに常時振動しているので、オイルの分離が促進
される。
成では、オイル成分を含むブローバイガスがこの邪魔板
に衝突することによりオイルが分離され、油滴となって
邪魔板に付着する。このとき、邪魔板がバッフルプレー
トとともに常時振動しているので、オイルの分離が促進
される。
【００１２】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明する。
詳細に説明する。
【００１３】図１および図２は、シリンダヘッドカバー
１をシリンダヘッド２にバッフルプレート３とともに取
り付けた状態を示す断面図、図３はバッフルプレート３
の斜視図である。
１をシリンダヘッド２にバッフルプレート３とともに取
り付けた状態を示す断面図、図３はバッフルプレート３
の斜視図である。
【００１４】シリンダヘッドカバー１は、例えばアルミ
ニウム合金を用いて鋳造したものであって、外周縁にフ
ランジ部４が形成されている。また中央部にプラグ挿入
孔５が開口形成されているとともに、このプラグ挿入孔
５の両側に、シリンダヘッドカバー１長手方向に沿うよ
うに一対の仕切壁６が突設されている。この一対の仕切
壁６は、機関前端側の部分でＵ字形に互いに連続してい
る。そして、図２に示すように、機関前端部をシリンダ
ヘッドカバー１の幅方向に仕切るように仕切壁７が突設
されている。尚、図において、８は上記プラグ挿入孔５
に連続するようにシリンダヘッド２に取り付けられたプ
ラグ用スリーブ、９は該プラグ用スリーブ８上端部とシ
リンダヘッドカバー１との間をシールするリング状のシ
ール部材である。
ニウム合金を用いて鋳造したものであって、外周縁にフ
ランジ部４が形成されている。また中央部にプラグ挿入
孔５が開口形成されているとともに、このプラグ挿入孔
５の両側に、シリンダヘッドカバー１長手方向に沿うよ
うに一対の仕切壁６が突設されている。この一対の仕切
壁６は、機関前端側の部分でＵ字形に互いに連続してい
る。そして、図２に示すように、機関前端部をシリンダ
ヘッドカバー１の幅方向に仕切るように仕切壁７が突設
されている。尚、図において、８は上記プラグ挿入孔５
に連続するようにシリンダヘッド２に取り付けられたプ
ラグ用スリーブ、９は該プラグ用スリーブ８上端部とシ
リンダヘッドカバー１との間をシールするリング状のシ
ール部材である。
【００１５】上記シリンダヘッドカバー１のフランジ部
４とシリンダヘッド２側のフランジ面１０との間には、
略矩形の環状に連続したガスケット１１が介装されてい
る。このガスケット１１は、弾性材料、例えばアクリル
ゴムを用いて一体に成形したものであって、図３に示す
ように、ボルト貫通孔１２が設けられる部分はフランジ
部４に合わせて幅広となっており、かつ前端部には、カ
ムシャフト配設位置に対応する一対のアーチ部１３が形
成されている。
４とシリンダヘッド２側のフランジ面１０との間には、
略矩形の環状に連続したガスケット１１が介装されてい
る。このガスケット１１は、弾性材料、例えばアクリル
ゴムを用いて一体に成形したものであって、図３に示す
ように、ボルト貫通孔１２が設けられる部分はフランジ
部４に合わせて幅広となっており、かつ前端部には、カ
ムシャフト配設位置に対応する一対のアーチ部１３が形
成されている。
【００１６】シリンダヘッドカバー１は、図１に示すよ
うに、上記ガスケット１１のボルト貫通孔１２とフラン
ジ部４のボルト貫通孔１４とを貫通するボルト１５によ
ってシリンダヘッド２に取り付けられているが、ボルト
頭部１５ａと上記フランジ部４上面との間に、弾性を有
するゴムブッシュ１６が介装されており、このゴムブッ
シュ１６とガスケット１１とに挟まれた形でシリンダヘ
ッドカバー１が弾性支持されている。尚、ゴムブッシュ
１６の上下に座金１７，１８が設けられている。
うに、上記ガスケット１１のボルト貫通孔１２とフラン
ジ部４のボルト貫通孔１４とを貫通するボルト１５によ
ってシリンダヘッド２に取り付けられているが、ボルト
頭部１５ａと上記フランジ部４上面との間に、弾性を有
するゴムブッシュ１６が介装されており、このゴムブッ
シュ１６とガスケット１１とに挟まれた形でシリンダヘ
ッドカバー１が弾性支持されている。尚、ゴムブッシュ
１６の上下に座金１７，１８が設けられている。
【００１７】シリンダヘッドカバー１の内側に配設され
るバッフルプレート３は、金属板をプレス成形したもの
であって、図１および図３に示すように、幅方向の断面
が台形状となるように折曲されているとともに、中央部
に、前述した仕切壁６に沿うようにＵ字形に切欠部１９
が形成されている。また、前後両端部には、外周側の端
縁３ａのみを帯状に残した形で開口部２０，２１がそれ
ぞれ設けられている。そして、このバッフルプレート３
の外周側の端縁３ａは、その全周に亙り、ガスケット１
１の厚さ方向の中間部に設けた凹溝内に挾持されてい
る。尚、取付用ボルト１５が貫通する部分では、図１に
示すように、端縁３ａにも十分な大きさのボルト貫通孔
が設けられ、ボルト１５と干渉しないようになってい
る。つまり、上記バッフルプレート３は、シリンダヘッ
ドカバー１に対して非固定状態となっており、外周側の
端縁３ａがガスケット１１を介して弾性支持されてい
る。
るバッフルプレート３は、金属板をプレス成形したもの
であって、図１および図３に示すように、幅方向の断面
が台形状となるように折曲されているとともに、中央部
に、前述した仕切壁６に沿うようにＵ字形に切欠部１９
が形成されている。また、前後両端部には、外周側の端
縁３ａのみを帯状に残した形で開口部２０，２１がそれ
ぞれ設けられている。そして、このバッフルプレート３
の外周側の端縁３ａは、その全周に亙り、ガスケット１
１の厚さ方向の中間部に設けた凹溝内に挾持されてい
る。尚、取付用ボルト１５が貫通する部分では、図１に
示すように、端縁３ａにも十分な大きさのボルト貫通孔
が設けられ、ボルト１５と干渉しないようになってい
る。つまり、上記バッフルプレート３は、シリンダヘッ
ドカバー１に対して非固定状態となっており、外周側の
端縁３ａがガスケット１１を介して弾性支持されてい
る。
【００１８】また、上記バッフルプレート３の切欠部１
９の側縁および開口部２０，２１の側縁には、図３に示
すように、Ｕ字形断面をなす例えばゴム等からなる弾性
シール部材２２が固着されており、図１，図２に示すよ
うに、この弾性シール部材２２を介してシリンダヘッド
カバー１の仕切壁６，７や端部壁１ａの側面に当接する
ようになっている。
９の側縁および開口部２０，２１の側縁には、図３に示
すように、Ｕ字形断面をなす例えばゴム等からなる弾性
シール部材２２が固着されており、図１，図２に示すよ
うに、この弾性シール部材２２を介してシリンダヘッド
カバー１の仕切壁６，７や端部壁１ａの側面に当接する
ようになっている。
【００１９】このバッフルプレート３とシリンダヘッド
カバー１とを組み合わせることによって、両者間にはブ
ローバイガス通路２３が画成されている。このブローバ
イガス通路２３は、上述した仕切壁６および仕切壁７に
よって略Ｕ字形に連続した状態に形成されており、その
一端部が、バッフルプレート３に開口したブローバイガ
ス入口２４を介してシリンダヘッド２上部空間に連通し
ている。そして、他端部は、図２に示すように、シリン
ダヘッドカバー１端部に設けたブローバイガス取出口２
５に接続されている。また、ブローバイガスからオイル
成分を分離するために、図３に示すように、バッフルプ
レート３上面に複数の邪魔板２６が固定されており、ブ
ローバイガス通路２３内に図２のように突出している。
尚、同図に示すように、シリンダヘッドカバー１側にも
邪魔板２７が突設されている。更に、この分離したオイ
ルをシリンダヘッド２内に戻すために、バッフルプレー
ト３の傾斜した側面に、オイル戻し孔２８が形成されて
いる。
カバー１とを組み合わせることによって、両者間にはブ
ローバイガス通路２３が画成されている。このブローバ
イガス通路２３は、上述した仕切壁６および仕切壁７に
よって略Ｕ字形に連続した状態に形成されており、その
一端部が、バッフルプレート３に開口したブローバイガ
ス入口２４を介してシリンダヘッド２上部空間に連通し
ている。そして、他端部は、図２に示すように、シリン
ダヘッドカバー１端部に設けたブローバイガス取出口２
５に接続されている。また、ブローバイガスからオイル
成分を分離するために、図３に示すように、バッフルプ
レート３上面に複数の邪魔板２６が固定されており、ブ
ローバイガス通路２３内に図２のように突出している。
尚、同図に示すように、シリンダヘッドカバー１側にも
邪魔板２７が突設されている。更に、この分離したオイ
ルをシリンダヘッド２内に戻すために、バッフルプレー
ト３の傾斜した側面に、オイル戻し孔２８が形成されて
いる。
【００２０】上記実施例の構成においては、シリンダヘ
ッドカバー１が上述したように弾性支持されているとと
もに、該シリンダヘッドカバー１に対し自由に変位し得
るバッフルプレート３がガスケット１１の厚さ方向の中
間部に支持されているため、バッフルプレート３が中間
質量体として機能する。すなわち、図５は、この取付部
における振動系をモデル化して示したもので、シリンダ
ヘッドカバー１が質量Ｍ、バッフルプレート３が中間質
量体ｍに相当し、ガスケット１１の上下に区分された弾
性材層がばねｋ1，ｋ2に相当する。このように、中間質
量体ｍを設けたことにより、シリンダヘッド２の変位ｘ
0とシリンダヘッドカバー１の変位ｘ2との間では、人間
の聴感特性が敏感な約１ｋＨｚ〜２ｋＨｚの領域におい
て防振性能の向上が図れる。
ッドカバー１が上述したように弾性支持されているとと
もに、該シリンダヘッドカバー１に対し自由に変位し得
るバッフルプレート３がガスケット１１の厚さ方向の中
間部に支持されているため、バッフルプレート３が中間
質量体として機能する。すなわち、図５は、この取付部
における振動系をモデル化して示したもので、シリンダ
ヘッドカバー１が質量Ｍ、バッフルプレート３が中間質
量体ｍに相当し、ガスケット１１の上下に区分された弾
性材層がばねｋ1，ｋ2に相当する。このように、中間質
量体ｍを設けたことにより、シリンダヘッド２の変位ｘ
0とシリンダヘッドカバー１の変位ｘ2との間では、人間
の聴感特性が敏感な約１ｋＨｚ〜２ｋＨｚの領域におい
て防振性能の向上が図れる。
【００２１】図４は、中間質量体ｍとなるバッフルプレ
ート３を具備しない従来の取付構造におけるシリンダヘ
ッドカバー１の振動レベルと、バッフルプレート３を中
間質量体ｍとした実施例の構成における振動レベルとの
差を示したものである。つまり、この差が０ｄＢ以上の
領域では、中間質量体ｍの効果があることになる。図で
は、質量比μ（＝ｍ／Ｍ、但しＭ＝２ｋｇである）が
０．２の場合と０．３の場合との２つの特性を示してい
るが、いずれの場合も、１ｋＨｚ〜２ｋＨｚの領域でシ
リンダヘッドカバー１の振動レベルが大幅に低下する。
ここで、中間質量体ｍの効果は、図示するように中間質
量体ｍが重いほど大となるが、上記のようにバッフルプ
レート３を中間質量体ｍとして利用することにより、十
分な重量の確保が極めて容易となる。
ート３を具備しない従来の取付構造におけるシリンダヘ
ッドカバー１の振動レベルと、バッフルプレート３を中
間質量体ｍとした実施例の構成における振動レベルとの
差を示したものである。つまり、この差が０ｄＢ以上の
領域では、中間質量体ｍの効果があることになる。図で
は、質量比μ（＝ｍ／Ｍ、但しＭ＝２ｋｇである）が
０．２の場合と０．３の場合との２つの特性を示してい
るが、いずれの場合も、１ｋＨｚ〜２ｋＨｚの領域でシ
リンダヘッドカバー１の振動レベルが大幅に低下する。
ここで、中間質量体ｍの効果は、図示するように中間質
量体ｍが重いほど大となるが、上記のようにバッフルプ
レート３を中間質量体ｍとして利用することにより、十
分な重量の確保が極めて容易となる。
【００２２】すなわち、上記実施例の構成によれば、ブ
ローバイガス通路２３の画成のために必要なバッフルプ
レート３を中間質量体ｍとして利用するため、部品点数
の増加を回避できるとともに、中間質量体ｍとして十分
な重さを容易に確保できる。しかも、このように中間質
量体ｍの重さを確保したとしても、内燃機関全体の重量
増は非常に少ない。
ローバイガス通路２３の画成のために必要なバッフルプ
レート３を中間質量体ｍとして利用するため、部品点数
の増加を回避できるとともに、中間質量体ｍとして十分
な重さを容易に確保できる。しかも、このように中間質
量体ｍの重さを確保したとしても、内燃機関全体の重量
増は非常に少ない。
【００２３】また上記構成では、ブローバイガス通路２
３内をブローバイガスが流れる際に、該通路２３の邪魔
板２６，２７に衝突して流れが曲げられることによりオ
イルが分離するが、中間質量体ｍとしてのバッフルプレ
ート３が邪魔板２６とともに常時振動しているため、オ
イルの分離，排出が一層効率良く行え、オイルの持ち出
しが抑制される。尚、バッフルプレート３とシリンダヘ
ッドカバー１内壁との間は弾性シール部材２２によって
シールされているので、バッフルプレート３の自由な挙
動を妨げずにブローバイガス通路２３が確実にシールさ
れる。
３内をブローバイガスが流れる際に、該通路２３の邪魔
板２６，２７に衝突して流れが曲げられることによりオ
イルが分離するが、中間質量体ｍとしてのバッフルプレ
ート３が邪魔板２６とともに常時振動しているため、オ
イルの分離，排出が一層効率良く行え、オイルの持ち出
しが抑制される。尚、バッフルプレート３とシリンダヘ
ッドカバー１内壁との間は弾性シール部材２２によって
シールされているので、バッフルプレート３の自由な挙
動を妨げずにブローバイガス通路２３が確実にシールさ
れる。
【００２４】またバッフルプレート３をねじ等によりシ
リンダヘッドカバー１に取り付ける工数やねじ等の部品
が不要になる。しかも、バッフルプレート３とガスケッ
ト１１とを予め図３のようにサブアッセンブリすること
ができるため、ガスケット１１をシリンダヘッド２とシ
リンダヘッドカバー１との間に組み込む際の取り扱いが
容易となり、内燃機関の組立ラインにおける作業性が向
上する。
リンダヘッドカバー１に取り付ける工数やねじ等の部品
が不要になる。しかも、バッフルプレート３とガスケッ
ト１１とを予め図３のようにサブアッセンブリすること
ができるため、ガスケット１１をシリンダヘッド２とシ
リンダヘッドカバー１との間に組み込む際の取り扱いが
容易となり、内燃機関の組立ラインにおける作業性が向
上する。
【００２５】尚、上記実施例では、バッフルプレート３
の外周側の端縁３ａを全周に亙ってガスケット１１中間
部に挾持させてあるが、前後端部など全周の一部でガス
ケット１１と嵌合しない部分が存在していても良い。
の外周側の端縁３ａを全周に亙ってガスケット１１中間
部に挾持させてあるが、前後端部など全周の一部でガス
ケット１１と嵌合しない部分が存在していても良い。
【００２６】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、この発明
に係るシリンダヘッドカバーの取付構造によれば、弾性
を有するガスケットの厚さ方向の中間部に中間質量体が
設けられた形となるため、人間の聴感特性の上で問題と
なる１〜２ｋＨｚの加振入力を効果的に防振でき、シリ
ンダヘッドカバーから２次的に放射される騒音を低減で
きる。特にブローバイガス通路を画成するためにシリン
ダヘッドカバーの内側に配置されるバッフルプレートを
中間質量体として利用するので、防振効果向上に十分な
重さを容易に確保できるとともに、内燃機関全体の重量
増加を抑制できる。
に係るシリンダヘッドカバーの取付構造によれば、弾性
を有するガスケットの厚さ方向の中間部に中間質量体が
設けられた形となるため、人間の聴感特性の上で問題と
なる１〜２ｋＨｚの加振入力を効果的に防振でき、シリ
ンダヘッドカバーから２次的に放射される騒音を低減で
きる。特にブローバイガス通路を画成するためにシリン
ダヘッドカバーの内側に配置されるバッフルプレートを
中間質量体として利用するので、防振効果向上に十分な
重さを容易に確保できるとともに、内燃機関全体の重量
増加を抑制できる。
【００２７】またバッフルプレートとシリンダヘッドカ
バー内壁との当接部に弾性シール部材を介装することに
より、ブローバイガス通路のシールが確実なものとな
る。
バー内壁との当接部に弾性シール部材を介装することに
より、ブローバイガス通路のシールが確実なものとな
る。
【００２８】更に、邪魔板を設けてオイル成分の分離を
図った構成では、バッフルプレートが常時振動するた
め、オイルの分離，排出を一層効率良く行うことができ
る。
図った構成では、バッフルプレートが常時振動するた
め、オイルの分離，排出を一層効率良く行うことができ
る。
【図１】この発明の一実施例を示すシリンダヘッド要部
の横断面図。
の横断面図。
【図２】図１のＡ−Ａ線に沿った縦断面図。
【図３】ガスケットを取り付けた状態のバッフルプレー
トの斜視図。
トの斜視図。
【図４】中間質量体を具備しない従来のものとの振動レ
ベルの差を示す特性図。
ベルの差を示す特性図。
【図５】この実施例の振動モデルを示す説明図。
１…シリンダヘッドカバー ２…シリンダヘッド ３…バッフルプレート ６，７…仕切壁 １１…ガスケット １５…ボルト １６…ゴムブッシュ ２２…弾性シール部材 ２３…ブローバイガス通路 ２６…邪魔板
Claims (3)
- 【請求項１】 シリンダヘッドカバーの周縁とシリンダ
ヘッドのフランジ面との間に弾性を有するガスケットを
介装し、かつ取付用ボルトと上記シリンダヘッドカバー
との間に弾性部材を配して上記シリンダヘッドカバーを
弾性支持してなるシリンダヘッドカバーの取付構造にお
いて、上記シリンダヘッドカバーの内側に位置して該シ
リンダヘッドカバーとの間にブローバイガス通路を画成
するバッフルプレートを、シリンダヘッドカバーに対し
非固定状態にするとともに、該バッフルプレートの外周
側の端縁を上記ガスケットの厚さ方向の中間部に挾持さ
せて該バッフルプレートを支持したことを特徴とするシ
リンダヘッドカバーの取付構造。 - 【請求項２】 上記ガスケットによるシール部分を除き
上記バッフルプレートと上記シリンダヘッドカバー内壁
との当接部に弾性シール部材を介装したことを特徴とす
る請求項１記載のシリンダヘッドカバーの取付構造。 - 【請求項３】 上記バッフルプレートに、上記ブローバ
イガス通路内に突出する邪魔板が設けられていることを
特徴とする請求項１あるいは請求項２に記載のシリンダ
ヘッドカバーの取付構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32831592A JPH06173758A (ja) | 1992-12-09 | 1992-12-09 | シリンダヘッドカバーの取付構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32831592A JPH06173758A (ja) | 1992-12-09 | 1992-12-09 | シリンダヘッドカバーの取付構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06173758A true JPH06173758A (ja) | 1994-06-21 |
Family
ID=18208868
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP32831592A Pending JPH06173758A (ja) | 1992-12-09 | 1992-12-09 | シリンダヘッドカバーの取付構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06173758A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6938595B2 (en) * | 2002-09-25 | 2005-09-06 | Hyundai Motor Company | Engine cylinder head cover and assembly method thereof |
| CN1306159C (zh) * | 2003-11-26 | 2007-03-21 | 本田技研工业株式会社 | 内燃机的气缸盖罩 |
| DE202006014707U1 (de) * | 2006-09-21 | 2008-02-14 | Mann+Hummel Gmbh | Dichtung für eine dichte Verbindung zweier Formteile |
| DE102006039355A1 (de) * | 2006-08-22 | 2008-03-13 | Reinz-Dichtungs-Gmbh | Zylinderkopfhaube |
| JP2010019169A (ja) * | 2008-07-10 | 2010-01-28 | Toyota Boshoku Corp | ガスケット及びシリンダヘッド部のシール構造 |
-
1992
- 1992-12-09 JP JP32831592A patent/JPH06173758A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6938595B2 (en) * | 2002-09-25 | 2005-09-06 | Hyundai Motor Company | Engine cylinder head cover and assembly method thereof |
| US6955147B2 (en) * | 2002-09-25 | 2005-10-18 | Hyundai Motor Company | Engine cylinder head cover and assembly method thereof |
| CN1306159C (zh) * | 2003-11-26 | 2007-03-21 | 本田技研工业株式会社 | 内燃机的气缸盖罩 |
| DE102006039355A1 (de) * | 2006-08-22 | 2008-03-13 | Reinz-Dichtungs-Gmbh | Zylinderkopfhaube |
| DE202006014707U1 (de) * | 2006-09-21 | 2008-02-14 | Mann+Hummel Gmbh | Dichtung für eine dichte Verbindung zweier Formteile |
| JP2010019169A (ja) * | 2008-07-10 | 2010-01-28 | Toyota Boshoku Corp | ガスケット及びシリンダヘッド部のシール構造 |
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