JPH061728A - ジアルキルナフタレンの異性化法 - Google Patents
ジアルキルナフタレンの異性化法Info
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- JPH061728A JPH061728A JP4180525A JP18052592A JPH061728A JP H061728 A JPH061728 A JP H061728A JP 4180525 A JP4180525 A JP 4180525A JP 18052592 A JP18052592 A JP 18052592A JP H061728 A JPH061728 A JP H061728A
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C5/00—Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing the same number of carbon atoms
- C07C5/22—Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing the same number of carbon atoms by isomerisation
- C07C5/27—Rearrangement of carbon atoms in the hydrocarbon skeleton
- C07C5/2729—Changing the branching point of an open chain or the point of substitution on a ring
- C07C5/2732—Catalytic processes
- C07C5/2737—Catalytic processes with crystalline alumino-silicates, e.g. molecular sieves
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- C07C2529/00—Catalysts comprising molecular sieves
- C07C2529/04—Catalysts comprising molecular sieves having base-exchange properties, e.g. crystalline zeolites, pillared clays
- C07C2529/06—Crystalline aluminosilicate zeolites; Isomorphous compounds thereof
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 ジアルキルナフタレン異性体の少なくとも一
種を異性化する際に、大孔径のゼオライト系触媒の存在
下、80〜180℃の温度で異性化反応を行なう方法。 【効果】 族間異性化反応及び不均化反応が大幅に抑制
され、同族内のジアルキルナフタレン異性体混合物が効
率よく得られる。
種を異性化する際に、大孔径のゼオライト系触媒の存在
下、80〜180℃の温度で異性化反応を行なう方法。 【効果】 族間異性化反応及び不均化反応が大幅に抑制
され、同族内のジアルキルナフタレン異性体混合物が効
率よく得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はジアルキルナフタレンの
異性化法に関するものである。詳しくは、2,6-ジアルキ
ルナフタレン、特に2,6-ジメチルナフタレンを工業的に
有利に製造するために好適なジアルキルナフタレンの異
性化法に関するものである。
異性化法に関するものである。詳しくは、2,6-ジアルキ
ルナフタレン、特に2,6-ジメチルナフタレンを工業的に
有利に製造するために好適なジアルキルナフタレンの異
性化法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ジアルキルナフタレンには多数の異性体
が存在する。例えば、ジメチルナフタレンには10種類の
異性体が存在するが、これらの異性体は、次の(I),(I
I),(III)及び(IV)の4つの族に分類することができ、一
般に各族内で行なわれる族内異性化反応は比較的容易で
あるのに対して、他の族への族間異性化反応は生起し難
いことが知られている(例えば、触媒 Vol.33 No.8 1991
559〜565頁)。 (I) :1,5-、1,6-及び2,6-ジメチルナフタレンのグル−
プ(以下2,6族と略記) (II) :1,7-、1,8-及び2,7-ジメチルナフタレンのグル−
プ(以下2,7族と略記) (III):1,3-、1,4-及び2,3-ジメチルナフタレンのグル−
プ(以下2,3族と略記) (IV) :1,2-ジメチルナフタレンのグル−プ(以下1,2族と
略記)
が存在する。例えば、ジメチルナフタレンには10種類の
異性体が存在するが、これらの異性体は、次の(I),(I
I),(III)及び(IV)の4つの族に分類することができ、一
般に各族内で行なわれる族内異性化反応は比較的容易で
あるのに対して、他の族への族間異性化反応は生起し難
いことが知られている(例えば、触媒 Vol.33 No.8 1991
559〜565頁)。 (I) :1,5-、1,6-及び2,6-ジメチルナフタレンのグル−
プ(以下2,6族と略記) (II) :1,7-、1,8-及び2,7-ジメチルナフタレンのグル−
プ(以下2,7族と略記) (III):1,3-、1,4-及び2,3-ジメチルナフタレンのグル−
プ(以下2,3族と略記) (IV) :1,2-ジメチルナフタレンのグル−プ(以下1,2族と
略記)
【0003】ところで、ジメチルナフタレンの主要な用
途の一つはナフタレンジカルボン酸の製造であり、原料
物質として特に2,6-ジメチルナフタレンが好んで用いら
れる。2,6-ジメチルナフタレンを得る場合、一般にジメ
チルナフタレン異性体混合物を主成分として含む原料油
から2,6-ジメチルナフタレンを分離するが、2,6-ジメチ
ルナフタレン分離後のラフィネ−トの活用を図るために
は、他の族から2,6族への異性化が必要となる。このよ
うな異性化反応には、各種のゼオライト系触媒を使用す
る方法が提案されている(特開昭59-88433号公報)。しか
し、これらの方法では、2,6-異性体の全異性体中に占め
る熱力学的平衡濃度が14%程度に過ぎないため、2,6-異
性体を得る方法としては必ずしも効率的ではない。
途の一つはナフタレンジカルボン酸の製造であり、原料
物質として特に2,6-ジメチルナフタレンが好んで用いら
れる。2,6-ジメチルナフタレンを得る場合、一般にジメ
チルナフタレン異性体混合物を主成分として含む原料油
から2,6-ジメチルナフタレンを分離するが、2,6-ジメチ
ルナフタレン分離後のラフィネ−トの活用を図るために
は、他の族から2,6族への異性化が必要となる。このよ
うな異性化反応には、各種のゼオライト系触媒を使用す
る方法が提案されている(特開昭59-88433号公報)。しか
し、これらの方法では、2,6-異性体の全異性体中に占め
る熱力学的平衡濃度が14%程度に過ぎないため、2,6-異
性体を得る方法としては必ずしも効率的ではない。
【0004】一方、ジアルキルナフタレン、特にジメチ
ルナフタレンをアルキルベンゼンから製造する方法が提
案されている(特表平3-500052号公報)。即ち、アルキル
ベンゼンをブテン類、ブタジエン、プロピレン、エチレ
ン等と反応させて直鎖部分の炭素数が2〜6程度のアルキ
ル鎖を形成させ、環化、脱水素を経てナフタレン環を形
成させる方法であり、その方法によっては、同族内だけ
で異性化する方法が併用される。この族内異性化を実施
できれば、例えば、2,6-ジメチルナフタレン濃度を2,6
族内での熱力学的濃度まで高めることができる。従っ
て、この異性体混合物を原料として2,6族内だけの異性
化を実施すれば、2,6-ジメチルナフタレンの2,6族内で
の熱力学的平衡濃度は約50%という高濃度になるので工
業的実施上極めて有利である。
ルナフタレンをアルキルベンゼンから製造する方法が提
案されている(特表平3-500052号公報)。即ち、アルキル
ベンゼンをブテン類、ブタジエン、プロピレン、エチレ
ン等と反応させて直鎖部分の炭素数が2〜6程度のアルキ
ル鎖を形成させ、環化、脱水素を経てナフタレン環を形
成させる方法であり、その方法によっては、同族内だけ
で異性化する方法が併用される。この族内異性化を実施
できれば、例えば、2,6-ジメチルナフタレン濃度を2,6
族内での熱力学的濃度まで高めることができる。従っ
て、この異性体混合物を原料として2,6族内だけの異性
化を実施すれば、2,6-ジメチルナフタレンの2,6族内で
の熱力学的平衡濃度は約50%という高濃度になるので工
業的実施上極めて有利である。
【0005】2,6族内だけで異性化を制御する試みとし
ては、触媒として水素型モルデナイトと酸性白土の混合
物を用いる方法(特公昭55-47020号公報)や、アルミノポ
ロシリケ−トを用いる方法(特表平1-503389号公報)が提
案され、一般的には、族内異性化反応が優先するもの
の、族間の異性化や、他の不均化、トランスアルキル化
等の副反応を制御することは非常に困難であった。
ては、触媒として水素型モルデナイトと酸性白土の混合
物を用いる方法(特公昭55-47020号公報)や、アルミノポ
ロシリケ−トを用いる方法(特表平1-503389号公報)が提
案され、一般的には、族内異性化反応が優先するもの
の、族間の異性化や、他の不均化、トランスアルキル化
等の副反応を制御することは非常に困難であった。
【0006】また、前記の特表平3-500052号公報には、
ベ−タゼオライト、Y−タイプ超安定ゼオライト等の触
媒を用い、温度約200〜300℃、特に240〜280℃において
2,6族内での異性化を行なう方法が記載されている。こ
の方法は、反応温度が高く、ジメチルナフタレンの沸点
(約260〜280℃)近傍で異性化を行なうので、反応系を液
相に保持するため系内を加圧にすることを要する場合が
ある。更に上記温度では、反応中にコ−ク質が触媒に付
着して汚染され易く、触媒活性が速やかに低下する等の
問題がある。
ベ−タゼオライト、Y−タイプ超安定ゼオライト等の触
媒を用い、温度約200〜300℃、特に240〜280℃において
2,6族内での異性化を行なう方法が記載されている。こ
の方法は、反応温度が高く、ジメチルナフタレンの沸点
(約260〜280℃)近傍で異性化を行なうので、反応系を液
相に保持するため系内を加圧にすることを要する場合が
ある。更に上記温度では、反応中にコ−ク質が触媒に付
着して汚染され易く、触媒活性が速やかに低下する等の
問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ジアルキル
ナフタレンの異性化を容易な操作で実施し得ると共に、
触媒ライフを延長し、しかも同族内の異性化反応が優先
的に進行し、族間の異性化や、他の不均化、トランスア
ルキル化等の副反応を極力抑制することのできる異性化
反応を提供することを目的とする。
ナフタレンの異性化を容易な操作で実施し得ると共に、
触媒ライフを延長し、しかも同族内の異性化反応が優先
的に進行し、族間の異性化や、他の不均化、トランスア
ルキル化等の副反応を極力抑制することのできる異性化
反応を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明者等は同一族内のジアルキルナフタレンの熱
力学的平衡と異性化温度との関係について検討を行なっ
た。例えば、温度100〜450℃における2,6族内の2,6-異
性体の熱力学的平衡濃度の実測したところ、2,6-異性体
の熱力学的平衡濃度は低温度側ほど高いことが判明し
た。
め、本発明者等は同一族内のジアルキルナフタレンの熱
力学的平衡と異性化温度との関係について検討を行なっ
た。例えば、温度100〜450℃における2,6族内の2,6-異
性体の熱力学的平衡濃度の実測したところ、2,6-異性体
の熱力学的平衡濃度は低温度側ほど高いことが判明し
た。
【0009】そして、2,6族内における2,6-、1,6-及び
1,5-各異性体分布の温度依存性は、250〜450℃における
実測値をもとに最小2乗法によって求めた次の(1)、(2)
及び(3)の推算式で表わされることを見い出した。 2,6-異性体:C2,6=56.9775−0.02835T ---- (1) 1,6-異性体:C1,6=39.1240−0.01781T ---- (2) 1,5-異性体:C1,5= 3.8085−0.01076T ---- (3) 式(1)、(2)及び(3)において、C2,6、C1,6、C1,5は、
各異性体の族内モル%を示し、Tは温度(℃)を示す。
1,5-各異性体分布の温度依存性は、250〜450℃における
実測値をもとに最小2乗法によって求めた次の(1)、(2)
及び(3)の推算式で表わされることを見い出した。 2,6-異性体:C2,6=56.9775−0.02835T ---- (1) 1,6-異性体:C1,6=39.1240−0.01781T ---- (2) 1,5-異性体:C1,5= 3.8085−0.01076T ---- (3) 式(1)、(2)及び(3)において、C2,6、C1,6、C1,5は、
各異性体の族内モル%を示し、Tは温度(℃)を示す。
【0010】以上の知見に基づき、低温側領域での異性
化反応につき更に検討を重ねた結果、従来の予測を超え
る80〜180℃という低温度で異性化反応を行なうとき
は、2,6-異性体を著しく高濃度で含有する異性体混合物
を容易に得ることができ、汚染による触媒の活性低下も
少なく、しかも2,6族以外の2,7族、2,3族、1,2族等への
族間異性化が大幅に抑制されることを見い出し本発明に
到達した。即ち、本発明の要旨は、ジアルキルナフタレ
ン異性体の少なくとも一種を、酸素12員環以上の孔径を
有するゼオライト系触媒の存在下において、80〜180℃
の温度で反応させることを特徴とするジアルキルナフタ
レンの異性化法に存する。
化反応につき更に検討を重ねた結果、従来の予測を超え
る80〜180℃という低温度で異性化反応を行なうとき
は、2,6-異性体を著しく高濃度で含有する異性体混合物
を容易に得ることができ、汚染による触媒の活性低下も
少なく、しかも2,6族以外の2,7族、2,3族、1,2族等への
族間異性化が大幅に抑制されることを見い出し本発明に
到達した。即ち、本発明の要旨は、ジアルキルナフタレ
ン異性体の少なくとも一種を、酸素12員環以上の孔径を
有するゼオライト系触媒の存在下において、80〜180℃
の温度で反応させることを特徴とするジアルキルナフタ
レンの異性化法に存する。
【0011】本発明を2,6族内のジメチルナフタレンの
異性化方法について詳細に説明するに、異性化用触媒と
しては、通常DMNの異性化に用いられる大口径のゼオラ
イト、即ち、酸素12員環以上の孔径を有するゼオライト
系触媒が使用される。例えば、ゼオライトベ−タ、超安
定Y型ゼオライト、Y型ゼオライト、X型ゼオライト、
ZSM−3、ZSM−4、ZSM−20が挙げられ、中
でも、ゼオライトベ−タ、超安定Y型ゼオライト及びY
型ゼオライト等が好ましい。
異性化方法について詳細に説明するに、異性化用触媒と
しては、通常DMNの異性化に用いられる大口径のゼオラ
イト、即ち、酸素12員環以上の孔径を有するゼオライト
系触媒が使用される。例えば、ゼオライトベ−タ、超安
定Y型ゼオライト、Y型ゼオライト、X型ゼオライト、
ZSM−3、ZSM−4、ZSM−20が挙げられ、中
でも、ゼオライトベ−タ、超安定Y型ゼオライト及びY
型ゼオライト等が好ましい。
【0012】これらのゼオライトは次式で示される組成
を有し、通常プロトン型にして異性化反応に供される。 M2/mO:xAl2O3:ySiO2:zT6/nOn:kH2O (式中Mは原子価mを有する少なくとも一種のアルカリ金
属又はアルカリ土類金属を表わし、Tは+n価の電荷を有
するアルミニウム、ガリウム、ホウ素、鉄、リン、チタ
ン、亜鉛及びニッケルの少なくとも一種を表わし、x、
y、z、m及びnは0を含む正数を表わす)
を有し、通常プロトン型にして異性化反応に供される。 M2/mO:xAl2O3:ySiO2:zT6/nOn:kH2O (式中Mは原子価mを有する少なくとも一種のアルカリ金
属又はアルカリ土類金属を表わし、Tは+n価の電荷を有
するアルミニウム、ガリウム、ホウ素、鉄、リン、チタ
ン、亜鉛及びニッケルの少なくとも一種を表わし、x、
y、z、m及びnは0を含む正数を表わす)
【0013】異性化触媒は粉末状で用いてもよいが、ベ
−マイト、アルミナ、カオリンシリカ等の結合剤を、触
媒に対して5〜50重量%、好ましくは10〜30重量%程度
混合し、粒径0.5〜5 mm程度の粒状、ペレット状、球状
等に成形して使用することもできる。また、触媒の比表
面積は一般に200〜700 m2/gの範囲から選ばれる。な
お、長時間使用して活性の低下した触媒は、酸素含有ガ
スによる酸化処理、あるいは水素含有ガスによる水素化
処理によって再生することができる。
−マイト、アルミナ、カオリンシリカ等の結合剤を、触
媒に対して5〜50重量%、好ましくは10〜30重量%程度
混合し、粒径0.5〜5 mm程度の粒状、ペレット状、球状
等に成形して使用することもできる。また、触媒の比表
面積は一般に200〜700 m2/gの範囲から選ばれる。な
お、長時間使用して活性の低下した触媒は、酸素含有ガ
スによる酸化処理、あるいは水素含有ガスによる水素化
処理によって再生することができる。
【0014】異性化反応は、ジメチルナフタレンを上記
触媒と混合し、要すれば、窒素、アルゴン等の不活性ガ
スあるいは水素ガスの存在下、液相で加熱することによ
って実施される。反応形式としては、懸濁床方式、固定
床方式、トリクルベッド方式等の種々の方式が採用さ
れ、異性化反応に不活性な脂肪族炭化水素、単環芳香族
炭化水素、脂環炭化水素類を溶媒として用いることもで
きる。
触媒と混合し、要すれば、窒素、アルゴン等の不活性ガ
スあるいは水素ガスの存在下、液相で加熱することによ
って実施される。反応形式としては、懸濁床方式、固定
床方式、トリクルベッド方式等の種々の方式が採用さ
れ、異性化反応に不活性な脂肪族炭化水素、単環芳香族
炭化水素、脂環炭化水素類を溶媒として用いることもで
きる。
【0015】本発明の最も特異とする点は、上述の異性
化反応を80〜180℃の温度で実施することである。即
ち、前述のように、従前の2,6族内のジメチルナフタレ
ンの異性化反応では、専ら約200〜300℃、特に240〜280
℃の温度が最適であるとされていたが、本発明において
は、これより遥かに低温度を採用するものであり、これ
に伴って反応系を常圧下で液相に保持することが容易と
なる上、保温、加熱等のエネルギ−コストの節減に役立
つ。200℃以上の高温下での異性化では、コ−ク質によ
り触媒が汚染されて触媒の活性低下が著しいが、本発明
の温度条件下ではこのような支障を生じることがなく、
触媒の活性低下は大幅に低減される。
化反応を80〜180℃の温度で実施することである。即
ち、前述のように、従前の2,6族内のジメチルナフタレ
ンの異性化反応では、専ら約200〜300℃、特に240〜280
℃の温度が最適であるとされていたが、本発明において
は、これより遥かに低温度を採用するものであり、これ
に伴って反応系を常圧下で液相に保持することが容易と
なる上、保温、加熱等のエネルギ−コストの節減に役立
つ。200℃以上の高温下での異性化では、コ−ク質によ
り触媒が汚染されて触媒の活性低下が著しいが、本発明
の温度条件下ではこのような支障を生じることがなく、
触媒の活性低下は大幅に低減される。
【0016】また、前述のように、2,6族における2,6-
異性体の熱力学的平衡濃度は低温度側ほど高いから、本
発明によれば、目的とする2,6-異性体を著しく高濃度で
含有するジメチルナフタレンの異性体混合物を得ること
ができると共に、2,7族、2,3族、1,2族等の他の族への
族間異性化が大幅に抑制され、加えて、ジメチルナフタ
レンのモノメチルナフタレンやトリメチルナフタレン等
への不均化反応も阻止することができ、極めて効率よく
族内異性化反応を遂行することができる。更に、2,6-異
性体を連続的に製造する場合、リサイクル量が低減でき
工業的実施上有利である。なお、以上は、本発明を2,6
族内のジメチルナフタレンの異性化に適用した場合につ
いて説明したが、2,7族内及び2,3族内のジメチルナフタ
レン及びジメチル以外のジアルキルナフタレンの異性化
にも同様に適用することができる。
異性体の熱力学的平衡濃度は低温度側ほど高いから、本
発明によれば、目的とする2,6-異性体を著しく高濃度で
含有するジメチルナフタレンの異性体混合物を得ること
ができると共に、2,7族、2,3族、1,2族等の他の族への
族間異性化が大幅に抑制され、加えて、ジメチルナフタ
レンのモノメチルナフタレンやトリメチルナフタレン等
への不均化反応も阻止することができ、極めて効率よく
族内異性化反応を遂行することができる。更に、2,6-異
性体を連続的に製造する場合、リサイクル量が低減でき
工業的実施上有利である。なお、以上は、本発明を2,6
族内のジメチルナフタレンの異性化に適用した場合につ
いて説明したが、2,7族内及び2,3族内のジメチルナフタ
レン及びジメチル以外のジアルキルナフタレンの異性化
にも同様に適用することができる。
【0017】
【実施例】以下本発明を実施例について更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限りこれ等の実施
例に限定されるものではない。なお、以下の例におけ
る、触媒濃度、反応時間、反応原料中の異性体(A)の平
衡到達転化率(XAe)、反応生成物中の異性体(B)の平衡
到達率(YBe)は、それぞれ次の意味を表わす。また、ジ
メチルナフタレン、モノメチルナフタレン及びトリメチ
ルナフタレンは、それぞれDMN、MMN及びTMNと略記す
る。
するが、本発明はその要旨を超えない限りこれ等の実施
例に限定されるものではない。なお、以下の例におけ
る、触媒濃度、反応時間、反応原料中の異性体(A)の平
衡到達転化率(XAe)、反応生成物中の異性体(B)の平衡
到達率(YBe)は、それぞれ次の意味を表わす。また、ジ
メチルナフタレン、モノメチルナフタレン及びトリメチ
ルナフタレンは、それぞれDMN、MMN及びTMNと略記す
る。
【0018】☆触媒濃度=(触媒重量)/(原料DMN重量+
触媒)×100(重量%) ☆反応時間=反応設定温度到達時を反応開始(t=0)と
する。 ☆平衡到達転化率(XAe)=[1−(CAP−CAEQ)/(CAF
−CAEQ)]×100(%) [CAP :生成物中の異性体Aの2,6族内濃度(%)] [CAF :原料中の異性体Aの2,6族内の濃度(%)] [CAEQ:反応温度における異性体Aの2,6族内の平衡濃度
(%)] ☆平衡到達率(YBe)=CBP/CBEQ×100(%) [CBP :生成物中の異性体Bの2,6族内濃度(%)] [CBEQ:反応温度における異性体Bの2,6族内の平衡濃度
(%)]
触媒)×100(重量%) ☆反応時間=反応設定温度到達時を反応開始(t=0)と
する。 ☆平衡到達転化率(XAe)=[1−(CAP−CAEQ)/(CAF
−CAEQ)]×100(%) [CAP :生成物中の異性体Aの2,6族内濃度(%)] [CAF :原料中の異性体Aの2,6族内の濃度(%)] [CAEQ:反応温度における異性体Aの2,6族内の平衡濃度
(%)] ☆平衡到達率(YBe)=CBP/CBEQ×100(%) [CBP :生成物中の異性体Bの2,6族内濃度(%)] [CBEQ:反応温度における異性体Bの2,6族内の平衡濃度
(%)]
【0019】実施例1 触媒としてゼオライトベ−タ(PQコ−ポレ−ション製
シリカアルミナ比 25のH型品)を用い、反応供与前に窒
素気流下400℃で2時間焼成して脱水した。ガラス製の反
応器に上記触媒1.99 g及び2,6-DMN(純度99.9%)8.09 g
を仕込み(触媒濃度19.7%)、窒素雰囲気中で攪拌しなが
ら常圧下170℃で異性化反応を行なった。反応開始から3
時間後の2,6族内の組成は、2,6-DMN 51.9%、1,6-DMN 4
2.4%、1,5-DMN 5.7%であり、平衡到達転化率(XAe)は
100.5%、1,5-DMNの平衡到達率は100.5%であった。な
お、2,6族以外のDMN異性体の生成は無く、MMN及びTMNへ
の不均化ロスの合計は0.3%であった。
シリカアルミナ比 25のH型品)を用い、反応供与前に窒
素気流下400℃で2時間焼成して脱水した。ガラス製の反
応器に上記触媒1.99 g及び2,6-DMN(純度99.9%)8.09 g
を仕込み(触媒濃度19.7%)、窒素雰囲気中で攪拌しなが
ら常圧下170℃で異性化反応を行なった。反応開始から3
時間後の2,6族内の組成は、2,6-DMN 51.9%、1,6-DMN 4
2.4%、1,5-DMN 5.7%であり、平衡到達転化率(XAe)は
100.5%、1,5-DMNの平衡到達率は100.5%であった。な
お、2,6族以外のDMN異性体の生成は無く、MMN及びTMNへ
の不均化ロスの合計は0.3%であった。
【0020】実施例2 実施例1において、2,6-DMNの代りに1,5-DMN(純度99.96
%)を用いた以外は、実施例1と同様に異性化反応を実
施した。反応開始から3時間後及び5時間後の2,6族内の
組成、平衡到達転化率(XAe)及び2,6ーDMNの平衡到達率
等を表1に示した。なお、2,6族以外のDMN異性体の生成
は無く、MMN及びTMNへの不均化ロスの合計は少量であっ
た。
%)を用いた以外は、実施例1と同様に異性化反応を実
施した。反応開始から3時間後及び5時間後の2,6族内の
組成、平衡到達転化率(XAe)及び2,6ーDMNの平衡到達率
等を表1に示した。なお、2,6族以外のDMN異性体の生成
は無く、MMN及びTMNへの不均化ロスの合計は少量であっ
た。
【0021】実施例3 実施例1において、反応温度を150℃とした以外は、実
施例1と同様に異性化反応を実施した。反応開始から3
時間後及び5時間後の2,6族内の組成、平衡到達転化率
(XAe)及び1,5ーDMNの平衡到達率等を表1に示した。な
お、2,6族以外のDMN異性体の生成は無く、MMN及びTMNへ
の不均化ロスの合計は少量であった。
施例1と同様に異性化反応を実施した。反応開始から3
時間後及び5時間後の2,6族内の組成、平衡到達転化率
(XAe)及び1,5ーDMNの平衡到達率等を表1に示した。な
お、2,6族以外のDMN異性体の生成は無く、MMN及びTMNへ
の不均化ロスの合計は少量であった。
【0022】実施例4 実施例1において、触媒の使用量を3.83 gとし、2,6-DM
N(純度99.9%)の使用量を9.12 g(触媒濃度29.6%)と
し、かつ反応温度を150℃とした以外は、実施例1と同
様に異性化反応を実施した。反応開始から3時間後の2,6
族内の組成、平衡到達転化率(XAe)及び1,5ーDMNの平衡
到達率等を表1に示した。なお、2,6族以外のDMN異性体
の生成は無く、MMN及びTMNへの不均化ロスの合計は少量
であった。
N(純度99.9%)の使用量を9.12 g(触媒濃度29.6%)と
し、かつ反応温度を150℃とした以外は、実施例1と同
様に異性化反応を実施した。反応開始から3時間後の2,6
族内の組成、平衡到達転化率(XAe)及び1,5ーDMNの平衡
到達率等を表1に示した。なお、2,6族以外のDMN異性体
の生成は無く、MMN及びTMNへの不均化ロスの合計は少量
であった。
【0023】実施例5 実施例1において、触媒の使用量を2.19 gとし、2,6-DM
N(純度99.9%)の使用量を9.07 g(触媒濃度19.4%)と
し、かつ反応温度を130℃とした以外は、実施例1と同
様に異性化反応を実施した。反応開始から3時間後、5時
間後及び7.5時間後における2,6族内の組成、平衡到達転
化率(XAe)及び1,5ーDMNの平衡到達率等を表1に示し
た。
N(純度99.9%)の使用量を9.07 g(触媒濃度19.4%)と
し、かつ反応温度を130℃とした以外は、実施例1と同
様に異性化反応を実施した。反応開始から3時間後、5時
間後及び7.5時間後における2,6族内の組成、平衡到達転
化率(XAe)及び1,5ーDMNの平衡到達率等を表1に示し
た。
【0024】
【表1】
【0025】表1中の(*)印は、2,6-DMN原料では生成
1,5-DMNの平衡到達率を示し、1,5-DMN原料では生成2,6-
DMNの平衡到達率を示す。表1に示すように、反応温度
が170℃及び150℃とした場合(実施例1〜4)、生成物の
殆んどが2,6族内異性体であって、2,6族以外のDMN異性
体や、ナフタレン、MMN、TMN等の不均化生成物の生成量
は極めて微量である。また、2,6族内の2,6-DMNの平衡濃
度は50%以上と高く、2,6族内の平衡も早期に達成され
る。また、反応温度が130℃の場合(実施例5)は、2,6族
内の平衡到達速度は若干遅いものの、2,6族以外のDMN異
性体や不均化生成物の生成は全く認められない。
1,5-DMNの平衡到達率を示し、1,5-DMN原料では生成2,6-
DMNの平衡到達率を示す。表1に示すように、反応温度
が170℃及び150℃とした場合(実施例1〜4)、生成物の
殆んどが2,6族内異性体であって、2,6族以外のDMN異性
体や、ナフタレン、MMN、TMN等の不均化生成物の生成量
は極めて微量である。また、2,6族内の2,6-DMNの平衡濃
度は50%以上と高く、2,6族内の平衡も早期に達成され
る。また、反応温度が130℃の場合(実施例5)は、2,6族
内の平衡到達速度は若干遅いものの、2,6族以外のDMN異
性体や不均化生成物の生成は全く認められない。
【0026】実施例6 触媒としてH型超安定Y型ゼオライト(H-USY 東ソ−社
製 TSZ-330HSC,シリカアルミナ比:6.4 顆粒品)を用い、
反応供与前に粉砕し、窒素気流下400℃で3時間焼成して
脱水した。ガラス製の反応器に上記触媒1.02 g及び2,6-
DMN(純度99.9%)9.01 gを仕込み(触媒濃度10.2%)、窒
素雰囲気中で攪拌しながら常圧下170℃で異性化反応を
行なった。反応開始から3時間後及び5時間後における2,
6族内の組成、平衡到達転化率(XAe)及び1,5ーDMNの平衡
到達率等を表2に示した。
製 TSZ-330HSC,シリカアルミナ比:6.4 顆粒品)を用い、
反応供与前に粉砕し、窒素気流下400℃で3時間焼成して
脱水した。ガラス製の反応器に上記触媒1.02 g及び2,6-
DMN(純度99.9%)9.01 gを仕込み(触媒濃度10.2%)、窒
素雰囲気中で攪拌しながら常圧下170℃で異性化反応を
行なった。反応開始から3時間後及び5時間後における2,
6族内の組成、平衡到達転化率(XAe)及び1,5ーDMNの平衡
到達率等を表2に示した。
【0027】実施例7 実施例6において、触媒の使用量を2.22 gとし、2,6-DM
N(純度99.9%)の使用量を9.03 g(触媒濃度19.7%)と
し、かつ反応温度を150℃とした以外は、実施例6と同
様に異性化反応を実施した。反応開始から3時間後及び5
時間後における2,6族内の組成、平衡到達転化率(XAe)
及び1,5ーDMNの平衡到達率等を表2に示した。
N(純度99.9%)の使用量を9.03 g(触媒濃度19.7%)と
し、かつ反応温度を150℃とした以外は、実施例6と同
様に異性化反応を実施した。反応開始から3時間後及び5
時間後における2,6族内の組成、平衡到達転化率(XAe)
及び1,5ーDMNの平衡到達率等を表2に示した。
【0028】実施例8 実施例6において、2,6-DMNの代りに1,5-DMN(純度99.96
%)8.13 gを用い、触媒の使用量を3.41 g(触媒濃度29.5
%)とし、かつ反応温度を100℃とした以外は、実施例6
と同様に異性化反応を実施した。反応開始から5時間
後、11時間後及び20時間後における2,6族内の組成、平
衡到達転化率(XAe)及び2,6ーDMNの平衡到達率等を表2
に示した。
%)8.13 gを用い、触媒の使用量を3.41 g(触媒濃度29.5
%)とし、かつ反応温度を100℃とした以外は、実施例6
と同様に異性化反応を実施した。反応開始から5時間
後、11時間後及び20時間後における2,6族内の組成、平
衡到達転化率(XAe)及び2,6ーDMNの平衡到達率等を表2
に示した。
【0029】比較例1 実施例6において、触媒の使用量を1.00 gとし、2,6-DM
N(純度99.9%)の使用量を9.00 g(触媒濃度10.0%)と
し、かつ反応温度を250℃とした以外は、実施例6と同
様に異性化反応を実施した。反応開始から3時間後及び5
時間後における2,6族内の組成、平衡到達転化率(XAe)
及び1,5ーDMNの平衡到達率等を表2に示した。
N(純度99.9%)の使用量を9.00 g(触媒濃度10.0%)と
し、かつ反応温度を250℃とした以外は、実施例6と同
様に異性化反応を実施した。反応開始から3時間後及び5
時間後における2,6族内の組成、平衡到達転化率(XAe)
及び1,5ーDMNの平衡到達率等を表2に示した。
【0030】
【表2】
【0031】表2中の*印は、MMNとTMNとの合計量を示
し、(*)印は、2,6-DMN原料では生成1,5-DMNの平衡到達
率を示し、1,5-DMN原料では生成2,6-DMNの平衡到達率を
示す。 表2に示すように、反応温度を250℃とした場
合(比較例1)は、2,6族内の平衡は早期に達成されるも
のの、2,6族以外のDMN異性体(12.4〜14.3%)や不均化生
成物(46.6〜49.8%)が多量に生成する。また、反応温度
が250℃と高温であるため、2,6族内の2,6-DMNの平衡濃
度(48.4〜48.7%)が低い。
し、(*)印は、2,6-DMN原料では生成1,5-DMNの平衡到達
率を示し、1,5-DMN原料では生成2,6-DMNの平衡到達率を
示す。 表2に示すように、反応温度を250℃とした場
合(比較例1)は、2,6族内の平衡は早期に達成されるも
のの、2,6族以外のDMN異性体(12.4〜14.3%)や不均化生
成物(46.6〜49.8%)が多量に生成する。また、反応温度
が250℃と高温であるため、2,6族内の2,6-DMNの平衡濃
度(48.4〜48.7%)が低い。
【0032】実施例9 ガラス製の反応器に、実施例1で用いたゼオライトベ−
タ触媒4.50 g及び2,6-DMN(純度99.9%)18.00 gを仕込み
(触媒濃度20.0%)、窒素雰囲気中で攪拌しながら常圧下
170℃で第1回の異性化反応を行なった。5時間反応後、
120℃に冷却してトルエン(特級品)210 gを添加し、濾過
して触媒を回収し、濾液はガスクロマトグラフィ−によ
り分析した。回収した触媒から真空下に付着トルエンを
除去した後、反応器に仕込み、第1回目と同様の操作に
より第2回の異性化反応を5時間行なった。
タ触媒4.50 g及び2,6-DMN(純度99.9%)18.00 gを仕込み
(触媒濃度20.0%)、窒素雰囲気中で攪拌しながら常圧下
170℃で第1回の異性化反応を行なった。5時間反応後、
120℃に冷却してトルエン(特級品)210 gを添加し、濾過
して触媒を回収し、濾液はガスクロマトグラフィ−によ
り分析した。回収した触媒から真空下に付着トルエンを
除去した後、反応器に仕込み、第1回目と同様の操作に
より第2回の異性化反応を5時間行なった。
【0033】第2回の反応後、上記と同様に触媒を回収
し、この触媒を使用して第3回の異性化反応を5時間実
施した。第1回〜第3回の各反応開始から3時間後及び5
時間後における2,6族内の組成、平衡到達転化率(XAe)
及び1,5ーDMNの平衡到達率等を表3に示した。
し、この触媒を使用して第3回の異性化反応を5時間実
施した。第1回〜第3回の各反応開始から3時間後及び5
時間後における2,6族内の組成、平衡到達転化率(XAe)
及び1,5ーDMNの平衡到達率等を表3に示した。
【0034】
【表3】
【0035】表3中の(*)印は生成1,5-DMNの平衡到達
率を示す。表3に示すように、第1回から第3回の何れ
の反応の場合も、反応開始から3時間後には1,5-DMN平衡
到達率が100%に達しており、また、2,6族以外のDMN異
性体や、MMN及びTMN等の不均化物の生成も極めて僅少で
あった。また、上記繰り返し異性化反応の間、触媒の実
質的な活性低下は観察されなかった。
率を示す。表3に示すように、第1回から第3回の何れ
の反応の場合も、反応開始から3時間後には1,5-DMN平衡
到達率が100%に達しており、また、2,6族以外のDMN異
性体や、MMN及びTMN等の不均化物の生成も極めて僅少で
あった。また、上記繰り返し異性化反応の間、触媒の実
質的な活性低下は観察されなかった。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、常圧下、低温度での容
易な操作により、族間異性化反応及び不均化反応が大幅
に抑制され、同族内のジアルキルナフタレン異性体混合
物を極めて効率よく得ることができる。また、2,6-ジア
ルキルナフタレンのような特定の異性体を連続的に製造
する場合、リサイクル量の低減が可能であり、加えて低
温で異性化できるため保温、加熱等のエネルギ−コスト
の節減に役立つ。更に、触媒へのコ−ク質の付着もな
く、工業的に異性化反応を実施することができる。
易な操作により、族間異性化反応及び不均化反応が大幅
に抑制され、同族内のジアルキルナフタレン異性体混合
物を極めて効率よく得ることができる。また、2,6-ジア
ルキルナフタレンのような特定の異性体を連続的に製造
する場合、リサイクル量の低減が可能であり、加えて低
温で異性化できるため保温、加熱等のエネルギ−コスト
の節減に役立つ。更に、触媒へのコ−ク質の付着もな
く、工業的に異性化反応を実施することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 ジアルキルナフタレン異性体の少なくと
も一種を、酸素12員環以上の孔径を有するゼオライト
系触媒の存在下において、80〜180℃の温度で反応
させることを特徴とするジアルキルナフタレンの異性化
法。 - 【請求項2】 ジアルキルナフタレン異性体が、1,5
−ジアルキルナフタレン、1,6−ジアルキルナフタレ
ン及び2,6−ジアルキルナフタレンから選ばれた少な
くとも一種である請求項1記載のジアルキルナフタレン
の異性化法。 - 【請求項3】 酸素12員環以上の孔径を有するゼオラ
イト系触媒がゼオライトベ−タ又は超安定Y型ゼオライ
トである請求項1記載のジアルキルナフタレンの異性化
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4180525A JPH061728A (ja) | 1992-06-16 | 1992-06-16 | ジアルキルナフタレンの異性化法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4180525A JPH061728A (ja) | 1992-06-16 | 1992-06-16 | ジアルキルナフタレンの異性化法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH061728A true JPH061728A (ja) | 1994-01-11 |
Family
ID=16084793
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4180525A Pending JPH061728A (ja) | 1992-06-16 | 1992-06-16 | ジアルキルナフタレンの異性化法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH061728A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000032547A1 (fr) * | 1998-12-03 | 2000-06-08 | Toray Industries, Inc. | Procede de transformation d'un compose aromatique |
-
1992
- 1992-06-16 JP JP4180525A patent/JPH061728A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000032547A1 (fr) * | 1998-12-03 | 2000-06-08 | Toray Industries, Inc. | Procede de transformation d'un compose aromatique |
US6822129B1 (en) * | 1998-12-03 | 2004-11-23 | Toray Industries, Inc. | Method of converting aromatic compound |
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