JPH06172138A - ケラチン質繊維改質法 - Google Patents

ケラチン質繊維改質法

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JPH06172138A
JPH06172138A JP32330892A JP32330892A JPH06172138A JP H06172138 A JPH06172138 A JP H06172138A JP 32330892 A JP32330892 A JP 32330892A JP 32330892 A JP32330892 A JP 32330892A JP H06172138 A JPH06172138 A JP H06172138A
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JP
Japan
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modifying
component
keratinous fibers
anionic surfactant
hair
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Pending
Application number
JP32330892A
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English (en)
Inventor
Tomoyuki Okada
知之 岡田
Shinya Ueda
晋也 上田
Kaoru Tsujii
薫 辻井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 アニオン界面活性剤及び多価金属塩の両者を
別々にケラチン質繊維内に浸透させることにより、ケラ
チン質繊維を改質する。 【効果】 ケラチン質繊維にハリ、コシを効果的かつ持
続的に付与でき、また、処理後の感触も良好である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はケラチン質繊維の改質方
法に関し、さらに詳細にはケラチン質繊維にハリ、コシ
を効果的に与えることのできるケラチン質繊維改質法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より用いられているケラチン質繊
維、即ち毛髪、羊毛等にハリ、コシを与える改質方法と
しては、例えば(1) パーマ剤等に添加したポリマー等を
毛髪表面に吸着させる方法(特開昭52−7449号、同58−
216113号)、(2) 収斂剤による方法(特開昭55−108812
号、同58−109405号、同60−87208号)、(3) タンパク質
の加水分解物を毛髪内に充填する方法、(4) 不溶性の塩
を毛髪内に形成する方法(特開平1−233208号)等が知
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれらの
方法にはいくつかの問題を有していた。即ち、上記 (1)
〜(3) の方法では毛髪等への薬剤の吸着量が少ないため
効果が小さく、また効果の持続性に乏しいものであっ
た。また、(4) の方法では効果は (1)〜(3) の方法より
あるものの、未だ充分とはいえず、しかも効果を得るの
に長い処理時間を要する。また、毛髪をこの方法で処理
した場合にはごわつき、ぱさつき等を生じて感触的に悪
いものであった。
【0004】従って、充分なハリ、コシを毛髪等のケラ
チン質繊維に付与し、しかも持続性、感触の点でも優れ
た改質法の開発が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような実情に鑑み、
本発明者らは上記問題を解決すべく鋭意検討を行った結
果、アニオン型界面活性剤と多価の金属塩を順次ケラチ
ン質繊維内に充分浸透させることにより、効果的かつ持
続的にケラチン質繊維にハリ、コシを付与できしかも処
理後の感触も優れることを見出し、本発明に至った。
【0006】即ち、本発明は、アニオン界面活性剤と多
価の金属塩をそれぞれ別々にケラチン質繊維に浸透させ
ることを特徴とするケラチン質繊維改質法を提供するも
のである。
【0007】本発明に用いられるアニオン界面活性剤
は、燐酸エステル系界面活性剤、硫酸エステル系界面活
性剤、スルフォネート型界面活性剤、スルフォ脂肪酸型
界面活性剤及びアミノ酸型界面活性剤から選ばれる1種
又は2種以上が挙げられる。例えばアルキル硫酸エステ
ル、アルキルエーテル硫酸エステル、アルキルベンゼン
スルホン酸、オレフィンスルフォン酸、α−スルフォ脂
肪酸エステル、燐酸エステル、ラウロイルアラニン等の
アミノ酸型界面活性剤の酸型又はその塩及びこれらの混
合物が挙げられる。この中で燐酸エステル型界面活性
剤、硫酸エステル型界面活性剤及びアミノ酸型界面活性
剤がより効果が大きく好ましい。特に好ましいものとし
てモノアルキル燐酸エステル、モノフルオロアルキル燐
酸エステル等の燐酸エステル系界面活性剤が挙げられ
る。
【0008】本発明に用いられる多価の金属塩として
は、マグネシウム、カルシウム、鉄(II)、鉄(III)、
マンガン、亜鉛、ニッケル、アルミニウム、ランタン等
の塩化物、水酸化物、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩等が挙
げられる。またこれらの金属塩の混合物でも構わない。
好ましくは、MgCl2 、CaCl2 、FeCl2 、FeCl3 、AlC
l3、ZnCl2 、MgNO3 、CaNO3 、Fe(NO3)2、Fe(NO3)3、Al
(NO3)3等が挙げられる。
【0009】本発明のケラチン質繊維改質法において
は、第一成分としてアニオン界面活性剤又は多価の金属
塩のいずれかを含む処理液をケラチン質繊維に塗布し、
一定時間以上放置した後に、第二成分として第一成分に
含まれていないアニオン界面活性剤又は多価の金属塩の
いずれかを含む処理液を、前記第一成分を塗布したケラ
チン質繊維に塗布することが好ましい。
【0010】即ち、本発明の改質方法は、アニオン界面
活性剤を含む処理液を頭髪等のケラチン質繊維に塗布
し、次いで多価金属塩を含む処理液を塗布する方法か、
あるいはまず金属塩を含む処理液をケラチン質繊維に塗
布し、次いでアニオン界面活性剤を含む処理液を塗布す
る方法によって実施される。両方の成分を同時に施した
場合にはその混合溶液中あるいはケラチン繊維の表面で
不溶物を形成してしまい、有効でない。
【0011】本発明のケラチン質繊維改質法の特徴はこ
のようにアニオン界面活性剤或いは多価金属塩を共にケ
ラチン質繊維に浸透させて繊維内部で両者が架橋するよ
うな構造をとるため、毛髪等の弾性が増加した上にしな
やかに仕上がり、処理後の感触が向上するものである。
前述した従来技術では繊維表面或いは繊維内で水不溶性
物質が形成されるため、ごわつき、きしみ感などが発生
し、処理後の感触に劣る。本発明でいう浸透とは、少な
くとも繊維の内部に界面活性剤或いは多価金属塩が存在
する状態をいい、その存在形態は問わない。更に繊維に
充填されるような場合も含む。
【0012】また第一成分の塗布後そのままの状態で一
定時間、好ましくは3分以上、更に好ましくは5〜20分
間放置し、その後、第二成分の処理を5〜10分間施すこ
とが好ましい。また、第一成分、第二成分の各塗布処理
過程において30〜40℃に加温すると効果が促進され好ま
しい。さらに各成分の処理液に低級アルコールを添加し
ても効果を促進することができる。
【0013】本発明において、第一成分、第二成分の処
理液は、通常、アニオン界面活性剤又は多価金属塩を含
む水溶液である。各成分の配合量としては、アニオン活
性剤は処理液中に0.01〜50重量%、好ましくは1〜25重
量%、多価金属塩は処理液中に0.01〜5モル%、好まし
くは 0.1〜3モル%含まれる。また、アニオン界面活性
剤を含む処理液のpHは6.5 以下、特に5.5 以下が好まし
い。
【0014】尚、本発明の改質法では上記必須成分以外
の通常毛髪化粧料中に使用されている成分を適宜処理液
に配合することができる。
【0015】本発明において、アニオン界面活性剤の浸
透は、ケラチン質繊維中に0.05重量%以上、好ましくは
1.3〜10重量%である。また、多価金属塩の浸透は、ケ
ラチン質繊維中に0.05重量%以上、好ましくは0.2 〜10
重量%である。なお、両者は合計で0.6 重量%以上、特
に1.3 〜10重量%浸透することが望ましい。なお、各成
分の浸透量は、重量変化、溶媒による抽出、切断面をX
線マイクロアナライザー或いは顕微分光測光装置で分析
することによって測定できる。
【0016】本発明の機構は完全には明らかでないが、
アニオン界面活性剤が浸透或いは充填することによる毛
髪内部の疎水化と、多価金属塩による毛髪内部イオン基
の架橋に加え、両化合物が同時に内部に存在することに
よってアニオン界面活性剤を架橋する等の両者間の特別
な相互作用が発生し、その結果としてケラチン質繊維の
飛躍的な弾性向上とその持続性の向上が得られるものと
考えられる。また、本発明に係る処理液には、アニオン
界面活性剤以外の、多価金属塩と架橋ないし相互作用す
るような化合物を含まないことが望ましい。
【0017】従って本発明の方法によって毛髪にハリ、
コシを与え高湿度下でもヘアスタイルの保持性を顕著に
向上し、特に化学処理等によりダメージをうけて弾性が
低下したような毛髪、猫毛と言われるようなコシがない
毛髪についてはその効果はさらに顕著であり、ヘアスタ
イルの形成性、保持性を顕著に向上させる効果がある。
【0018】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれらの実施例により限定されるものではな
い。
【0019】実施例1〜3及び比較例1〜3 パーマネントウェーブ、ヘアダイ等の化学処理を行って
いない毛髪をまず、表1に示す第1剤に40℃で15分間浸
漬し、イオン交換水で洗浄後それを第2剤に40℃で5分
浸漬処理をした。その後その処理毛髪をイオン交換水で
洗浄し、乾燥後相対湿度50%の下で引張り弾性を測定し
た。引張り弾性は引張り試験湿度50%の下で試験機(明
伸工機(株)製モデル TCM−20)を用いて1mm/min.の速
度で0.2mm伸長し、その応力−歪み曲線から常法に従っ
て求めた。但し毛髪の初期長さは2cmとした。このよう
にして求めた弾性率を同様な方法で予め測定しておいた
処理前の弾性率を1として比較した。結果を表2に示
す。表2より、本発明の方法を適用した実施例1〜3は
顕著に弾性を向上していることがわかる。
【0020】ここで処理後の弾性変化率は、 引張り弾性変化率=(処理後の引張り弾性率)/(処理
前の引張り弾性率) によって求めた。
【0021】
【表1】
【0022】ここで表中の%は重量%である(以下同
じ)。
【0023】
【表2】
【0024】実施例4〜5及び比較例4〜5 パーマネントウェーブ、ヘアダイ等の化学処理を行って
いない10g の毛髪の束を水で湿らせた後、表3に示す第
1剤に30℃で20分間浸漬し、イオン交換水で洗浄後それ
を第2剤に40℃で5分浸漬処理した。イオン交換水で充
分に濯ぎ乾燥した後その毛髪について10人によるハリ、
コシについての官能評価を行った結果を表4に示す。本
発明の方法を適用した実施例4、5は感触的にも毛髪に
優れたハリ、コシを付与することが分かる。
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】また、実施例1,2,4,5及び比較例
1,4の第一剤のpH、並びに実施例3の第二剤のpHと、
各剤の改質処理後の燐酸エステル系界面活性剤の毛髪内
部への浸透量を以下の表5に示す。燐酸エステル系界面
活性剤の毛髪内部への浸透はX線マイクロアナライザー
により確認し、重量変化により浸透量を求めた。
【0028】
【表5】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年4月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】
【表5】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アニオン界面活性剤と多価の金属塩をそ
    れぞれ別々にケラチン質繊維に浸透させることを特徴と
    するケラチン質繊維改質法。
  2. 【請求項2】 アニオン界面活性剤が燐酸エステル系界
    面活性剤、硫酸エステル系界面活性剤、スルフォネート
    型界面活性剤、スルフォ脂肪酸型界面活性剤及びアミノ
    酸型界面活性剤から選ばれるいずれかであることを特徴
    とする請求項1記載のケラチン質繊維改質法。
  3. 【請求項3】 アニオン界面活性剤が燐酸エステル系界
    面活性剤であることを特徴とする請求項2記載のケラチ
    ン質繊維改質法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れか1項記載のケラチ
    ン質繊維改質法において、第一成分としてアニオン界面
    活性剤又は多価の金属塩のいずれかを含む処理液をケラ
    チン質繊維に塗布し、一定時間以上放置した後に、第二
    成分として第一成分に含まれていないアニオン界面活性
    剤又は多価の金属塩のいずれかを含む処理液を、前記第
    一成分を塗布したケラチン質繊維に塗布することを特徴
    とするケラチン質繊維改質法。
  5. 【請求項5】 第一成分をケラチン質繊維に塗布した
    後、3分間以上放置することを特徴とする請求項4記載
    のケラチン質繊維改質法。
JP32330892A 1992-12-02 1992-12-02 ケラチン質繊維改質法 Pending JPH06172138A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004107218A (ja) * 2002-09-13 2004-04-08 Hoyu Co Ltd 毛髪化粧料組成物
JP2010138135A (ja) * 2008-12-14 2010-06-24 Tamari Kagaku Kk 縮毛矯正方法

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