JPH06171257A - 感光性平版印刷版 - Google Patents

感光性平版印刷版

Info

Publication number
JPH06171257A
JPH06171257A JP35103092A JP35103092A JPH06171257A JP H06171257 A JPH06171257 A JP H06171257A JP 35103092 A JP35103092 A JP 35103092A JP 35103092 A JP35103092 A JP 35103092A JP H06171257 A JPH06171257 A JP H06171257A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
support
photosensitive
printing plate
treated
treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP35103092A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriyoshi Kojima
紀美 小島
Shinichi Matsubara
真一 松原
Katsuhiko Tono
克彦 東野
Koji Takagi
宏司 高木
Kunitaka Naito
国孝 内藤
Tatsutada Tsuchiya
達格 土谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Kasei Corp
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Kasei Corp, Konica Minolta Inc filed Critical Mitsubishi Kasei Corp
Priority to JP35103092A priority Critical patent/JPH06171257A/ja
Publication of JPH06171257A publication Critical patent/JPH06171257A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 現像後の非画像部の残膜を減少させ、印刷時
の汚れを防止すると同時に、印刷時の汚れ難さと優れた
耐刷力を両立せしめる。 【構成】 砂目立て処理及び陽極酸化処理を行なった支
持体の表面を、(1)亜硝酸塩水溶液で処理した後にシ
ランカップリング剤で処理し、次いで該支持体表面に感
光層を設けてなるか、(2)変性ポリビニルアルコール
で処理した後、該支持体表面に感光層を設けてなるか、
(3)亜硝酸塩水溶液で処理した後、界面活性剤で処理
し、次いで該支持体表面に感光層を設けてなるか、又は
(4)亜硝酸塩及び界面活性剤を含む水溶液で処理し、
次いで該支持体表面に感光層を設けてなる、感光性平版
印刷版。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感光性平版印刷版に関す
るものであり、特に新規な支持体を有する感光性平版印
刷版に関するものである。
【0002】
【発明の背景】従来、感光性平版印刷版に用いられる支
持体としては、印刷適性の面から親水性、保水性、感光
層との接着性等に優れたものが要求され、このような観
点から通常アルミニウム板等が用いられている。また、
このような支持体の場合、上記のような点から珪酸ナト
リウム水溶液等による珪酸塩処理が施されることが多か
った。
【0003】しかしながら、上記の如き支持体の場合、
これを用いた感光性平版印刷版を現像処理して得られた
平版印刷版は非画像部の残膜が多く、印刷時の汚れの原
因となる等の重大な欠点があった。
【0004】このような問題を解決するための方法が、
特開昭56-21126号、特開昭64-14090号及び特開平 3-292
88号各公報に各々記載されているが、これらの方法のい
ずれも得られる平版印刷版の非画像部の残膜及び印刷時
の汚れ難さが不十分であるとともに耐刷力が低下し、砂
目表面が現像液に侵されやすくなるという欠点を有して
いた。
【0005】
【発明の目的】従って本発明の目的は、現像後の非画像
部の残膜を減少させ、印刷時の汚れを防止すると同時
に、印刷時の汚れ難さと優れた耐刷力を両立せしめる感
光性平版印刷版を提供することにある。
【0006】
【発明の構成】本発明の上記目的は、(1)砂目立て処
理及び陽極酸化処理を行なった支持体の表面を亜硝酸塩
水溶液で処理した後にシランカップリング剤で処理し、
次いで該支持体表面に感光層を設けてなる感光性平版印
刷版、(2)砂目立て処理及び陽極酸化処理を行なった
支持体の表面を変性ポリビニルアルコールで処理した
後、該支持体表面に感光層を設けてなる感光性平版印刷
版、(3)砂目立て処理及び陽極酸化処理を行なった支
持体の表面を亜硝酸塩水溶液で処理した後、界面活性剤
で処理し、次いで該支持体表面に感光層を設けてなる感
光性平版印刷版、又は(4)砂目立て処理及び陽極酸化
処理を行なった支持体の表面を亜硝酸塩及び界面活性剤
を含む水溶液で処理し、次いで該支持体表面に感光層を
設けてなる感光性平版印刷版、を提供することにより達
成される。
【0007】以下に本発明を更に詳細に説明する。
【0008】上記(1)の発明において用いられるシラ
ンカップリング剤としては、例えばγ−アミノプロピル
トリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−
アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−ア
ミノエチル)−γ−アミノトリメトキシシラン、γ−メ
ルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリ
メトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ジメチル
ジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、テトラ
メトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルジ
メトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルビ
ニルエトキシシラン、メチルビニルジエキトシシラン、
ジフェニルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシ
ラン、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラ
ン、メチルトリクロロシラン、メチルジクロロシラン、
ジメチルクロロシラン、ジメチルビニルクロロシラン、
メチルビニルジクロロシラン、トリフェニルクロロシラ
ン、3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシランなどが
挙げられる。
【0009】上記シランカップリング剤は水中に 0.001
〜1重量%、特に 0.001〜 0.1重量%の濃度となるよう
に溶解されたものを用いることが好ましく、支持体処理
時における水溶液の pH値は6〜9、温度が70〜95℃で
あることが好ましい。
【0010】上記(2)の発明において用いられる変性
ポリビニルアルコールとしては、例えばカルボキシル
基、スルホン酸基、リン酸基またはこれらの誘導体によ
り変性させたポリビニルアルコール、ポリビニルアルコ
ールの4級アンモニウム塩、Si含有ポリビニルアルコ
ール等が挙げられる。
【0011】上記変性ポリビニルアルコールは水中に
0.001〜1重量%、特に 0.001〜 0.1重量%の濃度とな
るように溶解されたものを用いることが好ましく、支持
体処理時における水溶液の pH値は6〜9、濃度が70〜
95℃であることが好ましい。
【0012】本願において上記(3)又は(4)の発明
において用いられる界面活性剤としては、両性界面活性
剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオ
ン界面活性剤及びフッ素系界面活性剤のいずれを用いる
こともでき、両性界面活性剤としては、例えば、ラウリ
ルジメチルアミンオキサイド、ラウリルカルボキシメチ
ルヒドロキシエチル、イミダゾリニウムベタイン等、ア
ニオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸塩、アルキ
ル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、
アルキルナフタレンスルフォン酸塩、アルキルスルホコ
ハク酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸
塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫
酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリル硫酸
エステル塩、ナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合
物、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル等、カ
チオン界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン
塩、第4級アンモニウム塩、アルキルベタイン等、ノニ
オン界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンア
ルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエ
ーテル、ポリオキシエチレン誘導体、オキシエチレン・
オキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エス
テル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステ
ル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ア
ルキルアルカノールアミド等、フッ素系界面活性剤とし
ては、例えばフルオロ脂肪族基を含むアクリレートまた
はメタアクリレート及び(ポリオキシアルキレン)アク
リレートまたは(ポリオキシアルキレン)メタアクリレ
ートの共重合体等が挙げられる。
【0013】これらの界面活性剤は、水中に 0.001〜
0.1重量%、特に 0.001〜 0.1重量%の濃度となるよう
溶解された水溶液として用いることが好ましい。
【0014】また、上記界面活性剤水溶液は前記(3)
の発明においては支持体処理時における pH値が1〜1
3、温度が20〜95℃であることが好ましいが、前記
(4)の発明においては亜硝酸塩をも含む界面活性剤水
溶液の支持体処理時の pH値及び温度はそれぞれ pH1
〜13、20〜95℃であることが好ましい。
【0015】前記(1)〜(4)の発明(以下本発明と
称す)において用いられる支持体としては、通常の平版
印刷機にセットできるたわみ性と印刷時に加わる荷重に
耐えるものが好ましく、例えばアルミニウム、マグネシ
ウム、亜鉛、クロム鉄、銅、ニッケル等の金属板、及び
これらの金属の合金板等が挙げられ、更にはクロム、亜
鉛、銅、ニッケル、アルミニウム及び鉄等がメッキまた
は蒸着によって被覆されている金属板でもよい。これら
のうち好ましい支持体は、アルミニウムまたはその合金
である。
【0016】本発明に用いられる支持体には、この技術
分野において通常使用されている脱脂処理、砂目立て処
理および陽極酸化処理等が施されるが、少なくとも砂目
立て処理および陽極酸化処理がこの順で行われた支持体
を用いることが好ましい。
【0017】アルミニウム表面の圧延油を除去するため
の脱脂処理としてはトリクレン、シンナーなどによる溶
剤脱脂、ケロシンとトリエタノールなどによるエマルジ
ョン脱脂等がある。また、脱脂のみでは除去できない汚
れや自然酸化皮膜を除去するために、濃度1〜10%の苛
性ソーダ等のアルカリ溶液に、20〜70℃で5秒〜10分浸
漬し、次いで濃度10〜20%の硝酸又は硫酸等の酸性溶液
に10〜50℃で5秒〜5分浸漬し、アルカリエッチング後
の中和およびスマットの除去を行う方法等が挙げられ
る。
【0018】感光層との密着性を良好にし、かつ保水性
を改善するために行われる砂目立て処理方法としては、
機械的に表面を粗面化する、いわゆる機械的粗面化法
と、電気化学的に表面を粗面化する、いわゆる電気化学
的粗面化法がある。機械的粗面化法には例えばボール研
磨、ブラシ研磨、ブラスト研磨、バフ研磨等の方法があ
る。また電気化学的粗面化法には、例えば塩酸または硝
酸等を含む電解液中で交流或いは直流によって支持体を
電解処理する方法等がある。この内のいずれか1つ、も
しくは2つ以上の方法を併用することにより、支持体を
砂目立てすることができる。
【0019】前述のような砂目立処理して得られた支持
体の表面には、スマットが生成しているので、このスマ
ットを除去するために適宜水洗あるいはアルカリエッチ
ング等の処理を行なうことが一般に好ましい。このよう
な処理としては、例えば特公昭48-28123号公報に記載さ
れているアルカリエッチング法や特開昭53-12739号公報
に記載されている硫酸デスマット法等の処理方法が挙げ
られる。
【0020】本発明に用いられる支持体には、通常、耐
摩耗性、耐薬品性、保水性を向上させるために、陽極酸
化によって酸化被膜を形成させる。この陽極酸化では一
般的に、硫酸および/または燐酸等を10〜50%の濃度で
含む水溶液を電解液として電流密度1〜10A/dm2 で電
解する方法が好ましく用いられるが、他に米国特許第1,
412,768号明細書に記載されている硫酸中で高電流密度
で電解する方法や米国特許第 3,511,661号明細書に記載
されている燐酸を用いて電解する方法等がある。
【0021】本発明、特に(1),(3)及び(4)の
発明においては上記前処理に次いで、亜硝酸塩水溶液に
よる処理が施される。
【0022】本発明において用いられる亜硝酸塩の例と
しては、周期律表のIa,IIa,IIb,IIIb,IVa,I
Vb,VIa,VIIa,VIII族の金属の亜硝酸塩またはアン
モニウム塩、すなわち亜硝酸アンモニウムが挙げられ、
その金属塩としては、例えば、LiNO2 ,NaNO
2 ,KNO2 ,Mg(NO22 ,Ca(NO22
Zn(NO22 ,Al(NO23 ,Zr(NO2
4 ,Sn(NO24 ,Cr(NO23 ,Co(NO
22 ,Mn(NO22 ,Ni(NO22 等が好ま
しく、特に、アルカリ金属亜硝酸塩が好ましい。このよ
うな亜硝酸塩は、勿論2種以上併用することができ、更
に亜硝酸と併用することもできる。
【0023】亜硝酸塩は水溶液中に 0.001〜10重量%含
有されていることが好ましい。
【0024】上記処理液で支持体表面を処理する場合の
処理条件としては、室温〜 100℃程度に保った亜硝酸塩
水溶液中に3秒〜300 秒の間浸漬するかまたは亜硝酸塩
水溶液を支持体に塗布するのが好ましい。
【0025】更には亜硝酸塩 0.1重量%〜2重量%水溶
液に70℃〜95℃で5秒〜60秒の間支持体を浸漬する処理
が好ましい。該亜硝酸ソーダ処理の効果を高めるため
に、当該処理中に超音波をかけてもよく、また、当該処
理の前に支持体を80℃〜95℃程度の熱水又はアルカリ水
溶液中に浸漬してもよい。
【0026】前記(4)の発明においては、上記亜硝酸
塩水溶液は前述の界面活性剤をも含有するが、その処理
条件においては、前述の亜硝酸塩及び界面活性剤を含む
水溶液の処理条件に従うものとする。
【0027】また、前記(2)の発明においても変性ポ
リビニルアルコールで処理する前に上記の亜硝酸塩水溶
液で処理することは任意である。
【0028】次に、上記処理された支持体上に感光性組
成物からなる感光層を塗布することにより本発明の感光
性平版印刷版が得られる。この感光層中に用いられる感
光性物質は、特に限定されるものでなく、通常、感光性
平版印刷版に用いられている、例えば下記のような各種
のものが使用される。
【0029】1)光架橋系感光性樹脂組成物 光架橋系感光性樹脂組成物中の感光成分は、分子中に不
飽和二重結合を有する感光性樹脂からなるもので、例え
ば米国特許第 3,030,208号明細書、同第 3,435,237号明
細書および同第 3,622,320号明細書等に記載されている
如き、重合体主鎖中に感光基として
【0030】
【化1】 を含む感光性樹脂、および重合体の側鎖に感光基を有す
るポリビニルシンナメート等があげられる。
【0031】2)光重合系感光性樹脂組成物 付加重合性不飽和化合物を含む光重合性組成物であっ
て、二重結合を有する単量体、または二重結合を有する
単量体と高分子バインダーとからなり、このような組成
物の代表的なものは、例えば米国特許第 2,760,863号明
細書および同第 2,791,504号明細書等に記載されてい
る。
【0032】一例を挙げるとメタクリル酸メチルを含む
組成物、メタクリル酸メチル、ポリメチルメタクリレー
トを含む組成物、メタクリル酸メチル、ポリメチルメタ
クリレートおよびポリエチレングリコールジメタクリレ
ートモノマーを含む組成物、メタクリル酸メチル、アル
キッド樹脂とポリエチレングリコールジメタクリレート
モノマーを含む組成物等の光重合性組成物が用いられ
る。
【0033】この光重合系感光性樹脂組成物には、この
技術分野で通常知られている光重合開始剤(例えばベン
ゾインメチルエーテル等のベンゾイン誘導体、ベンゾフ
ェノン等のベンゾフェノン誘導体、チオキサントン誘導
体、アントラキノン誘導体、アクリドン誘導体等)が添
加される。
【0034】3)ジアゾ化合物を含む感光性組成物 この感光性組成物中のジアゾ化合物は、例えば、好まし
くは芳香族ジアゾニウム塩とホルムアルデヒドまたはア
セトアルデヒドとの縮合物で代表されるジアゾ樹脂であ
る。特に好ましくは、p−ジアゾジフェニルアミンとホ
ルムアルデヒドまたはアセトアルデヒドとの縮合物の
塩、例えばヘキサフルオロホウ燐酸塩、テトラフルオロ
ホウ酸塩、過塩素酸塩または過ヨウ素酸塩と前記縮合物
との反応生成物であるジアゾ樹脂無機塩や、米国特許第
3,300,309号明細書中に記載されているような、前記縮
合物とスルホン酸類との反応生成物であるジアゾ樹脂有
機塩等が挙げられる。さらにジアゾ樹脂は、好ましくは
結合剤と共に使用される。かかる結合剤としては種々の
高分子化合物を使用することができるが、好ましくは特
開昭54-98613号公報に記載されているような芳香族性水
酸基を有する単量体、例えばN−(4−ヒドロキシフェ
ニル)アクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニ
ル)メタクリルアミド、o−,m−、またはp−ヒドロ
キシスチレン、o−,m−、またはp−ヒドロキシフェ
ニルメタクリレート等と他の単量体との共重合体、米国
特許第 4,123,276号明細書中に記載されているようなヒ
ドロキシエチルアクリレート単位またはヒドロキシエチ
ルメタクリレート単位を主な繰り返し単位として含むポ
リマー、シェラック、ロジン等の天然樹脂、ポリビニル
アルコール、米国特許第 3,751,257号明細書中に記載さ
れているようなポリアミド樹脂、米国特許第 3,660,097
号明細書中に記載されているような線状ポリウレタン樹
脂、ポリビニルアルコールのフタレート化樹脂、ビスフ
ェノールAとエピクロルヒドリンから縮合されたエポキ
シ樹脂、酢酸セルロース、セルロースアセテートフタレ
ート等のセルロース誘導体が包含される。
【0035】4)o−キノンジアジド化合物を含む感光
性組成物 本発明において使用されるo−キノンジアジド化合物を
含む感光性組成物においては、o−キノンジアジド化合
物とアルカリ可溶性樹脂を併用することが好ましい。
【0036】o−キノンジアジド化合物としては、例え
ばo−ナフトキノンジアジドスルホン酸と、フェノール
類及びアルデヒド又はケトンの重縮合樹脂とのエステル
化合物が挙げられる。
【0037】前記フェノール類としては、例えば、フェ
ノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾ
ール、3,5−キシレノール、カルバクロール、チモー
ル等の一価フェノール、カテコール、レゾルシン、ヒド
ロキノン等の二価フェノール、ピロガロール、フロログ
ルシン等の三価フェノール等が挙げられる。前記アルデ
ヒドとしてはホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、ア
セトアルデヒド、クロトンアルデヒド、フルフラール等
が挙げられる。これらのうち好ましいものはホルムアル
デヒド及びベンズアルデヒドである。前記ケトンとして
はアセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。
【0038】前記重縮合樹脂の具体的な例としては、フ
ェノール・ホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾール・ホ
ルムアルデヒド樹脂、m−,p−混合クレゾール・ホル
ムアルデヒド樹脂、レゾルシン・ベンズアルデヒド樹
脂、ピロガロール・アセトン樹脂等が挙げられる。
【0039】前記o−ナフトキノンジアジド化合物のフ
ェノール類のOH基に対するo−ナフトキノンジアジド
スルホン酸の縮合率(OH基1個に対する反応率)は、
15%〜80%が好ましく、より好ましくは20〜45%であ
る。
【0040】更に本発明に用いられるo−キノンジアジ
ド化合物としては特開昭58-43451号公報に記載のある以
下の化合物も使用できる。即ち、例えば1,2−ベンゾ
キノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−ナフトキ
ノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−ベンゾキノ
ンジアジドスルホン酸アミド、1,2−ナフトキノンジ
アジドスルホン酸アミドなどの公知の1,2−キノンジ
アジド化合物、更に具体的にはジェイ・コサール(J. K
osar)著「ライト−センシティブ・システムズ」(Ligh
t-Sensitive Systems)第 339〜 352頁(1965年)、ジ
ョン・ウィリー・アンドサンズ(John Willey & Son
s)社(ニューヨーク)やダブリュ・エス・ディ・フォ
レスト(W.S.De Forest)著「フォトレジスト」(Photo
resist)第50巻、(1975年)、マックローヒル(Mc Gra
w Hill)社(ニューヨーク)に記載されている1,2−
ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸フェニルエステ
ル、1,2,1′,2′−ジ−(ベンゾキノンジアジド
−4−スルホニル)−ジヒドロキシビフェニル、1,2
−ベンゾキノンジアジド−4−(N−エチル−M−β−
ナフチル)−スルホンアミド、1,2−ナフトキノンジ
アジド−5−スルホン酸シクロヘキシルエステル、1−
(1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニル)−
3,5−ジメチルピラゾール、1,2−ナフトキノンジ
アジド−5−スルホン−4′−ヒドロキシジフェニル−
4′−アゾ−β−ナフトール−エステル、N,N−ジ−
(1,2−ナフトキノンジアジト−5−スルホニル)−
アニリン、2′−(1,2−ナフトキノンジアジド−5
−スルホニルオキシ)−1−ヒドロキシ−アントラキノ
ン、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン−
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンエステル、1,2
−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸−2,3,4
−トリヒドロキシベンゾフェノンエステル、1,2−ナ
フトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリド2モルと
4,4′−ジアミノベンゾフェノン1モルとの縮合物、
1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリ
ド2モルと4,4′−ジヒドロキシ−1,1′−ジフェ
ニルスルホン1モルとの縮合物、1,2−ナフトキノン
ジアジド−5−スルホン酸クロリド1モルとプルプロガ
リン1モルとの縮合物、1,2−ナフトキノンジアジド
−5−(N−ジヒドロアビエチル)−スルホンアミドな
どの1,2−キノンジアジド化合物を例示することがで
きる。又、特公昭 37-1953号、同 37-3627号、同37-131
09号、同40-26126号、同 40-3801号、同 45-5604号、同
45-27345号、同51-13013号、特開昭48-96575号、同48-6
3802号、同48-63803号各公報に記載された1,2−キノ
ンジアジド化合物も挙げることができる。
【0041】上記o−キノンジアジド化合物のうち、
1,2−ベンゾキノンジアジドスルホニルクロリド又は
1,2−ナフトキノンジアジドスルホニルクロリドをピ
ロガロール・アセトン縮合樹脂又は2,3,4−トリヒ
ドロキシベンゾフェノンと反応させて得られるo−キノ
ンジアジドエステル化合物が特に好ましい。本発明に用
いられるo−キノンジアジド化合物としては上記化合物
を各々単独で用いてもよいし、2種以上組合せて用いて
もよい。
【0042】o−キノンジアジド化合物の感光性組成物
中に占める割合は、5〜60重量%が好ましく、特に好ま
しくは、10〜50重量%である。
【0043】アルカリ可溶性樹脂としては、ノボラック
樹脂、フェノール性水酸基を有するビニル系重合体、特
開昭55-57841号公報に記載されている多価フェノールと
アルデヒド又はケトンとの縮合樹脂等が挙げられる。
【0044】本発明に使用されるノボラック樹脂として
は、例えばフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、クレゾ
ール・ホルムアルデヒド樹脂、特開昭55-57841号公報に
記載されているようなフェノール・クレゾール・ホルム
アルデヒド共重合体樹脂、特開昭 55-127553号公報に記
載されているようなp−置換フェノールとフェノールも
しくは、クレゾールとホルムアルデヒドとの共重合体樹
脂等が挙げられる。
【0045】前記ノボラック樹脂の分子量(ポリスチレ
ン標準)は、好ましくは数平均分子量Mnが3.00×102
〜7.50×103 、重量平均分子量Mwが1.00×103 〜3.00
×10 4 、より好ましくはMnが5.00×102 〜4.00×10
3 、Mwが3.00×103 〜2.00×104 である。
【0046】上記ノボラック樹脂は単独で用いてもよい
し、2種以上組合せて用いてもよい。
【0047】上記ノボラック樹脂の感光性組成物中に占
める割合は5〜95重量%である。
【0048】又、本発明に用いられるフェノール性水酸
基を有するビニル系重合体としては、該フェノール性水
酸基を有する単位を分子構造中に有する重合体であり、
下記一般式[I]〜[V]の少なくとも1つの構造単位
を含む重合体が好ましい。
【0049】
【化2】 [式中、R1 およびR2 はそれぞれ水素原子、アルキル
基又はカルボキシル基、好ましくは水素原子を表わす。
3 は水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基を表わ
し、好ましくは水素原子又はメチル基、エチル基等のア
ルキル基を表わす。R4 は水素原子、アルキル基、アリ
ール基又はアラルキル基を表わし、好ましくは水素原子
を表わす。Aは窒素原子又は酸素原子と芳香族炭素原子
とを連結する、置換基を有していてもよいアルキレン基
を表わし、mは0〜10の整数を表わし、Bは置換基を有
していてもよいフェニレン基又は置換基を有してもよい
ナフチレン基を表わす。]
【0050】本発明に用いられる重合体としては共重合
体型の構造を有するものが好ましく、前記一般式[I]
〜一般式[V]でそれぞれ示される構造単位と組合せて
用いることができる単量体単位としては、例えばエチレ
ン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソブレ
ン等のエチレン系不飽和オレフィン類、例えばスチレ
ン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−ク
ロロスチレン等のスチレン類、例えばアクリル酸、メタ
クリル酸等のアクリル酸類、例えばイタコン、マレイン
酸、無水マレイン酸等の不飽和脂肪族ジカルボン酸類、
例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ド
デシル、アクリル酸−2−クロロエチル、アクリル酸フ
ェニル、α−クロロアクリル酸メチル、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸エチル等のα
−メチレン脂肪族モノカルボン酸のエステル類、例えば
アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル
類、例えばアクリルアミド等のアミド類、例えばアクリ
ルアニリド、p−クロロアクリルアニリド、m−ニトロ
アクリルアニリド、m−メトキシアクリルアニリド等の
アニリド類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、
ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類、
例えばメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、
イソブチルビニルエーテル、β−クロロエチルビニルエ
ーテル等のビニルエーテル類、塩化ビニル、ビニリデン
クロライド、ビニリデンシアナイド、例えば1−メチル
−1−メトキシエチレン、1,1−ジメトキシエチレ
ン、1,2−ジメトキシエチレン、1,1−ジメトキシ
カルボニルエチレン、1−メチル−1−ニトロエチレン
等のエチレン誘導体類、例えばN−ビニルピロール、N
−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビ
ニルピロリデン、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル
系単量体がある。これらのビニル系単量体は、不飽和二
重結合が開裂した構造で高分子化合物中に存在する。
【0051】上記の単量体のうち脂肪族モノカルボン酸
のエステル類、ニトリル類が本発明の目的に対して優れ
た性能を示し、好ましい。
【0052】これらの単量体は、本発明に用いられる重
合体中にブロック又はランダムのいずれかの状態で結合
していてもよい。
【0053】本発明に用いられるビニル系重合体の感光
性組成物中に占める割合は 0.5〜70重量%である。
【0054】ビニル系重合体は、上記重合体を単独で用
いてもよいし、又2種以上組合せて用いてもよい。又、
他の高分子化合物等と組合わせて用いることもできる。
【0055】感光性組成物には、露光より可視画像を形
成させるプリントアウト材料を添加することができる。
プリントアウト材料は露光により酸もしくは遊離基を生
成する化合物と相互作用することによってその色調を変
える有機染料より成るもので、露光により酸もしくは遊
離基を生成する化合物としては、例えば特開昭50-36209
号公報に記載のo−ナフトキノンジアジド−4−スルホ
ン酸ハロゲニド、特開昭53-36223号公報に記載のトリハ
ロメチル−2−ピロンやトリハロメチル−トリアジン、
特開昭 55-6244号公報に記載されているo−ナフトキノ
ンジアジド−4−スルホン酸クロライドと電子吸引性置
換基を有するフェノール類、またはアニリン酸とのエス
テル化合物またはアミド化合物、特開昭55-77742号公
報、特開昭57-148784号公報等に記載のハロメチルビニ
ルオキサジアゾール化合物及びジアゾニウム塩等が挙げ
られる。
【0056】また前記の有機染料としては、ビクトリア
ピュアーブルーBOH(保土ヶ谷化学(株)製)、パテ
ントピュアーブルー(住友三国化学(株)製)、オイル
ブルー# 603(オリエント化学工業(株)製)、スーダ
ンブルーII(BASF製)、クリスタルバイオレット、
マラカイトグリーン、フクシン、メチルバイオレット、
エチルバイオレット、メチルオレンジ、ブリリアントグ
リーン、コンゴーレッド、エオシン、ローダミン66等を
挙げることができる。また感光性組成物には、上記の素
材の他、必要に応じて可塑剤、界面活性剤、有機酸、酸
無水物などを添加することができる。
【0057】更に本発明に用いられる感光性組成物に
は、該感光性組成物の感脂性を向上するために例えば、
p−tert−ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂やp
−n−オクチルフェノールホルムアルデヒド樹脂や、あ
るいはこれらの樹脂がo−キノンジアジド化合物で部分
的にエステル化されている樹脂などを添加することもで
きる。
【0058】これらの各成分を下記の溶媒に溶解させ、
本発明に用いられる支持体表面に塗布乾燥させることに
より、感光層を設けて、本発明の感光性平版印刷版を製
造することができる。
【0059】本発明に用いられる感光性組成物を溶解す
る際に使用し得る溶媒としては、メチルセロソルブ、メ
チルセロソルブアセテート、エチルセロソルブ、エチル
セロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソ
プロピルエーテル、プロピレングリコール、プロピレン
グリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレン
グリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチ
ルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエチルエー
テル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、ギ酸ア
ミル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブ
チル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸
メチル、酪酸エチル、ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド、ジオキサン、アセトン、メチルエチルケ
トン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、ジ
アセトンアルコール、アセチルアセトン、γ−ブチロラ
クトン等が挙げられる。これらの溶媒は、単独あるいは
2種以上混合して使用することができる。
【0060】感光性組成物を支持体表面に塗布する際に
用いる塗布方法としては、従来公知の方法、例えば、回
転塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗布、エアーナイ
フ塗布、ロール塗布、ブレード塗布及びカーテン塗布等
が用いられる。この際塗布量は用途により異るが、例え
ば固形分として0.05〜5.0g/m2の塗布量が好ましい。こ
うして得られた感光性平版印刷版の使用に際しては、従
来から常用されている方法を適用することができ、例え
ば線画像、網点画像などを有する透明原画を感光面に密
着して露光し、次いでこれを適当な現像液を用いて非画
像部の感光性層を除去することによりレリーフ像が得ら
れる。露光に好適な光源としては、水銀灯、メタルハラ
イドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、カーボ
ンアーク灯などが使用され、また現像に使用される現像
液としては、アルカリ水溶液が好ましく、例えば、珪酸
ナトリウム、珪酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、第三リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの水溶液のよう
なアルカリ水溶液がある。このときのアルカリ水溶液の
濃度は、感光性組成物及びアルカリの種類により異る
が、概して 0.1〜10重量%の範囲が適当であり、又酸ア
ルカリ水溶液には必要に応じ界面活性剤やアルコールな
どのような有機溶媒を加えることもできる。
【0061】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を更に具体的
に説明する。
【0062】実施例1 [支持体−1〜7の作製]厚さ 0.3mmのアルミニウム板
(材質1050、調質H16)を5%水酸化ナトリウム水溶液
中で65℃で1分間脱脂処理を行った後、水洗し、10%硫
酸水溶液中で25℃、1分間浸漬し、中和した後水洗し
た。このアルミニウム板を 1.0重量%の塩酸水溶液中、
25℃で交流電流密度 100A/dm2で60秒間電解粗面化を
行った後、5%水酸化ナトリウム水溶液中で60℃、10秒
間のデスマット処理を行い、その後、20%硫酸溶液中で
温度20℃、電気密度3A/dm2、処理時間1分の条件で
陽極酸化処理を行う。こうして得られたアルミニウム板
を支持体Aとする。支持体Aを0.5重量%の亜硝酸ナト
リウム水溶液中に90℃で10秒間浸漬してから水洗した。
こうして得られたアルミニウム板を、支持体Bとする。
支持体Bを、表1に示す条件( pH= 8.0)の水溶液に
85℃30秒浸漬した後、80℃で5分間乾燥して支持体1〜
7を得た。
【0063】
【表1】
【0064】[感光性平版印刷版の試料1〜7の作製]
前記のようにして作製した支持体1〜7の各々に次の組
成の感光性組成物からなる塗布液をワイヤーバーを用い
て塗布し、80℃で2分間乾燥して感光性平版印刷版試料
1〜7を得た。 [感光性組成物塗布液] ノボラック樹脂*A 6.7 g o−キノンジアジド化合物*B 1.5 g 界面活性剤*C 0.2 g ビクトリアピュアブルーBOH(保土ヶ谷化学(株)製) 0.08 g ハロゲン遊離基を生成する化合物*D 0.15 g メチルセロソルブ 100ml
【0065】ついで、光源として、2kWメタルハライ
ドランプを使用し、得られた感光性平版印刷版試料1〜
7を8mW/cm2で60秒間照射することにより露光した。
【0066】この露光済の感光性平版印刷版の各々は、
市販されている現像液(SD−32、コニカ社製、5倍に
希釈、現像時間30秒、現像温度25℃)で現像し、平版印
刷版試料1〜7を得た。なお上記塗布液組成中*A〜*
Dの化合物は下記のものを用いた。
【0067】得られた平版印刷版試料1〜7のそれぞれ
について、残膜による汚れ、耐刷力、裏面の侵されを後
述の如く評価した。結果を表2に示す。
【0068】*A:ノボラック樹脂[フェノールとm−
クレゾールとp−クレゾールとホルムアルデヒドとの共
重縮合樹脂(フェノール、m−クレゾールおよびp−ク
レゾールの各々のモル比が 2.0: 4.8: 3.2、Mw=6,
500 、Mw/Mn= 5.4)]
【0069】
【化3】 *C:界面活性剤 エマルゲン120 (ポリオキシエチレンラウリルエーテ
ル、花王社製) *D:ハロゲン遊離基を生成する化合物 2−トリクロロメチル−5−(p−メトキシスチリル)
−1,3,4−オキサジアゾール(特開昭54-74728号公
報の実施例1に記載された化合物)
【0070】
【表2】
【0071】[評価方法] (残膜による汚れテスト)前記露光条件により得られた
平版印刷版に5本(5mm×15mm)の画像部を形成させ、
消去液(SIR−15 コニカ(株)製)により画像部を
消去した。消去時間を5水準(表2に示す)に分け、そ
の時の消去によるフリンジ汚れを現像インキ(SPO−
1 コニカ(株)製)盛りをして確認した。 評価:○…良好 △…消去跡が現れる(インキは着肉しないが、残膜が目
視で明らかに確認できる) ×…汚れる(インキが着肉する)
【0072】(耐刷力)前記方法により得られた平版印
刷版を印刷機(ハイデルGTO)においてコート紙印刷
インキ(東洋インキ製造(株)製ニューブライト紅)及
び湿し水(SEU−3; 2.5%、コニカ(株)製)を使
用し印刷を行い、印刷物の画像部のベタ部に着肉不良が
現れるかまたは非画像部にインキが着肉するまで印刷を
続け、その時の印刷枚数を数えた。
【0073】(裏面の侵され評価方法)感光性平版印刷
版を多数枚用意し、透明ポジティブフィルムを密着させ
て2KWのメタルハライドランプで70cmの距離から60秒
間露光した。
【0074】自動現像機PSU−820 (コニカ(株)
製、現像部、水洗部およびガム部を有する)に現像液S
D−31(コニカ(株)製、使用状態での pH=13.0)を
セットし、現像液温を27℃に、現像時間を20秒間に設定
した。
【0075】また水洗タンクに水を15リットル、ガム液
タンクにSGW−2(コニカ(株)製ガム液)を水と
1:1の比率で混合したものを10リットル仕込んだ。こ
のような処理条件で前記ポジ型感光性平版印刷版を処理
することにより得られた平版印刷版について裏面の腐食
による水酸化アルミニウムの粉ふき状態を目視にて評価
した。 評価:○…全くみられない △…少し白くうきでている ×…強く白くうきでている
【0076】実施例2 [支持体−8〜21の作製]実施例1で作製した支持体A
及びBを表3に示す条件( pH=8.0、濃度0.01重量
%)の水溶液に85℃30秒浸漬した後、80℃で5分間乾燥
して支持体8〜21を得た。
【0077】
【表3】
【0078】[感光性平版印刷版の試料8〜21の作製]
前記のようにして作製した支持体8〜21に実施例1と同
様の組成の感光性組成物の塗布液をワイヤーバーを用い
て塗布し、80℃で2分間乾燥して感光性平版印刷版試料
8〜21を得た。
【0079】更にこれらを実施例1と同様に露光、現像
処理して、各々の感光性平版印刷版試料に対応する平版
印刷版試料8〜21を得た。
【0080】得られた平版印刷版試料8〜21のそれぞれ
について、残膜による汚れ、耐刷力、裏面の侵されを実
施例1と同様の方法で評価した。結果を表4に示す。
【0081】
【表4】
【0082】実施例3 [支持体22〜33の作製]実施例1で作製した支持体A及
びBを表5に示す条件( pH=8.0、濃度0.02重量%)
の水溶液に85℃30秒浸漬した後、80℃で5分間乾燥して
支持体22〜33を得た。
【0083】
【表5】
【0084】[感光性平版印刷版の試料22〜33の作製]
上記のようにして作製した支持体22〜33に実施例1と同
様の組成の感光性組成物の塗布液をワイヤーバーを用い
て塗布し、80℃2分間乾燥して感光性平版印刷版試料22
〜33を得た。
【0085】更にこれらを実施例1と同様に露光、現像
処理して、各々の感光性平版印刷版試料に対応する平版
印刷版試料22〜33を得た。
【0086】得られた平版印刷版試料22〜33のそれぞれ
について、残膜による汚れ、耐刷力、裏面の侵されを実
施例1と同様の方法で評価した。結果を表6に示す。但
し残膜による汚れテストにおいては5mm×15mmの画像部
を6本形成させ、更に消去時間は表6に示す6水準とし
た。また、裏面の侵され評価方法においては現像時間を
20秒、40秒の2水準とした。
【0087】
【表6】
【0088】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
り現像後の非画像部の残膜を減少させ、印刷時の汚れを
防止すると同時に、印刷時の汚れ難さと優れた耐刷力を
両立せしめる感光性平版印刷版を提供することができ
る。
【0089】また、本発明により、現像液により、非画
像部または支持体の裏面が侵されにくい感光性平版印刷
版を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東野 克彦 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 高木 宏司 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 内藤 国孝 茨城県鹿島郡波崎町砂山14番地 三菱化成 株式会社鹿島工場内 (72)発明者 土谷 達格 茨城県鹿島郡波崎町砂山14番地 三菱化成 株式会社鹿島工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砂目立て処理及び陽極酸化処理を行なっ
    た支持体の表面を亜硝酸塩水溶液で処理した後にシラン
    カップリング剤で処理し、次いで該支持体表面に感光層
    を設けてなる感光性平版印刷版。
  2. 【請求項2】 砂目立て処理及び陽極酸化処理を行なっ
    た支持体の表面を変性ポリビニルアルコールで処理した
    後、該支持体表面に感光層を設けてなる感光性平版印刷
    版。
  3. 【請求項3】 砂目立て処理及び陽極酸化処理を行なっ
    た支持体の表面を亜硝酸塩水溶液で処理した後、界面活
    性剤で処理し、次いで該支持体表面に感光層を設けてな
    る感光性平版印刷版。
  4. 【請求項4】 砂目立て処理及び陽極酸化処理を行なっ
    た支持体の表面を亜硝酸塩及び界面活性剤を含む水溶液
    で処理し、次いで該支持体表面に感光層を設けてなる感
    光性平版印刷版。
JP35103092A 1992-12-04 1992-12-04 感光性平版印刷版 Pending JPH06171257A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35103092A JPH06171257A (ja) 1992-12-04 1992-12-04 感光性平版印刷版

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35103092A JPH06171257A (ja) 1992-12-04 1992-12-04 感光性平版印刷版

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06171257A true JPH06171257A (ja) 1994-06-21

Family

ID=18414569

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35103092A Pending JPH06171257A (ja) 1992-12-04 1992-12-04 感光性平版印刷版

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06171257A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3743174B2 (ja) 感光性平版印刷版
JPH06171257A (ja) 感光性平版印刷版
JPH08320559A (ja) 感光性組成物及び感光性平版印刷版
JPH0627646A (ja) 感光性平版印刷版
JPH0968798A (ja) 感光性組成物及び感光性平版印刷版
JP3534901B2 (ja) 感光性組成物並びに感光性平版印刷版及びその現像方法
JP3644771B2 (ja) 感光性平版印刷版
JP3497005B2 (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法
JPH09319076A (ja) 感光性平版印刷版
JP3423949B2 (ja) 感光性平版印刷版及びその支持体並びに製版方法
JPH0752575A (ja) 感光性平版印刷版
JPH07333831A (ja) 感光性平版印刷版
JPH0798500A (ja) 感光性平版印刷版
JPH08292557A (ja) 感光性平版印刷版及びその製造方法
JPH02212846A (ja) 感光性平版印刷版
JPH04244896A (ja) 感光性平版印刷版
JPH02186352A (ja) 界面活性剤で処理された感光性平版印刷版
JPH08324144A (ja) 平版印刷版用支持体及びその製造方法並びに感光性平版印刷版
JPH02186353A (ja) 非イオン性界面活性剤で処理された感光性平版印刷版
JPH05221177A (ja) 感光性平版印刷版
JPH02276688A (ja) 感光性平版印刷版
JPH0764279A (ja) 感光性平版印刷版
JPH02158738A (ja) 感光性平版印刷版
JPH0223348A (ja) 感光性平版印刷版
JPH07219214A (ja) 感光性組成物及び感光性平版印刷版