JPH0617036Y2 - ターボ分子ポンプ - Google Patents

ターボ分子ポンプ

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JPH0617036Y2
JPH0617036Y2 JP1988019514U JP1951488U JPH0617036Y2 JP H0617036 Y2 JPH0617036 Y2 JP H0617036Y2 JP 1988019514 U JP1988019514 U JP 1988019514U JP 1951488 U JP1951488 U JP 1951488U JP H0617036 Y2 JPH0617036 Y2 JP H0617036Y2
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JP
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rotor
stator
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casing
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JP1988019514U
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JPH01124396U (ja
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成田  潔
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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  • Non-Positive Displacement Air Blowers (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、低真空から高真空に至るまで好適に適用可能
な広域形のターボ分子ポンプに関するものである。
[従来の技術] ターボ分子ポンプの基本構成は、ロータ外周に設けた動
翼とケーシング内周に一体形成した静翼とを対向させて
タービン翼列を構成し、ロータを高速回転することによ
って吸気したガスをこれらの翼列で叩き飛ばし強制排気
するものである。しかし、このような作用は分子の平均
自由行程が長い高真空域でしか有効に発揮されないた
め、気体に粘性抵抗がある低真空域ではバックポンプを
付設して予備排気するのが通例であった。
しかして、このような実状に鑑み、近時低真空域から高
真空域に至る排気を一台でまかなうことの可能なものと
して、ねじロータを併用した高域形のターボ分子ポンプ
が提案されている。このものは、動翼から下方のロータ
側面を利用し、この部位とケーシング内周面とを近接配
置して、その対向面の一方にらせん状のねじ溝を形成す
ることにより、タービン翼列に連通するねじロータを構
成したものである。そして、タービン翼列である程度圧
縮して粘性流となった気体を、さらにこのねじロータで
圧縮しながら、その粘性抵抗を利用して排気口まで連行
させ得るようにしている。
[考案が解決しようとする課題] ところが、このようなねじロータが有効に機能するため
には、ねじ溝をある程度以上長寸に設けなければならな
い条件があるので、実用的にはロータをかなり縦長にす
る必要があり、ポンプの大型化を招く不具合があった。
このため、ロータの寸法増加を抑えつつ圧縮性能を上げ
ることを目的として、特開昭61−145394号公報
に示すようなものも提案されている。すなわち、このも
のは、ベース上に固定筒部を一体突設するとともに、ロ
ータの動翼よりも下方に回転筒部を設け、前記固定筒部
とケーシング内周の間に前記ロータの回転筒部を挿入し
て、ケーシング内周と回転筒部、回転筒部と固定筒部の
間に、それぞれねじロータを構成しようというものであ
る。しかし、このようにねじロータを数段構えにして
も、各ねじロータはそれぞれ有機的な連携を考慮せずに
略独立して存在するため、実質的なねじロータ長は実際
に設けたねじ溝のトータルの長さ程長くならない。した
がって、初段のねじロータと次段のねじロータの間で気
体が拡散して気体圧が低下するという圧縮性能の問題
と、気体が粘性領域から逸脱してしまい排気口までうま
く連行されいないという排気作用の問題とが生じて、実
際には好適に機能しない場合があった。
また、上述のものはいずれも、ねじロータのステータ側
対向面の一部をケーシング内周に形成しているため、ポ
ンプ本体にケーシングを蓋着する際に、同時にこれらを
内部の動翼や固定筒部、回転筒部等に対して位置決めし
なければならなかった。このため、組立ての際の調節が
難しいという問題も附随していた。
本考案は、以上のような課題に着目してなされたもので
あって、これらをことごとく解消し、ロータの寸法増加
を伴なうことなく圧縮性能を確実に向上して低真空から
高真空に至るまで確実に真空排気することができるとと
もに、組立分解の便宜を図った広域形のターボ分子ポン
プを実現することを目的としている。
[課題を解決するための手段] 本考案は、かかる目的を達成するために、次のような手
段を採用したものである。
すなわち、本考案のターボ分子ポンプは、リング状をな
しケーシングともベースとも独立した着脱可能なステー
タスペーサをケーシング内周に沿ってベース上に積層
し、各スペーサ間に静翼を挾持させて、対向するロータ
外周に設けた動翼との間にタービン翼列を構成するとと
もに、前記ロータの動翼よりも下方に回転筒部を設け、
この回転筒部の外周面、下端面および内周面にそれぞれ
近接して対向し得る各対向面を前記ステータスペーサの
うち最下段のスペーサに一体に形成して、この最下段ス
ペーサと前記回転筒部の各一対の対向面のそれぞれ一方
にねじ溝を形成することにより、前記回転筒部の外周面
から内周面にまで連続するねじロータを構成したことを
特徴としている。
[作用] このような構成により、ねじロータを回転筒部の外周面
から下端面を経て内周面にまで連続的に形成するように
すれば、その間で気体を拡散させることなく連続的に圧
縮排気することができる。したがって、ロータの寸法増
加を招かずにねじ溝の実効長を確実に増大することがで
き、ポンプを大型化することなく確実に圧縮性能と排気
効率を上げることが可能となる。
また、このものはねじロータの対向面を、ケーシングと
もベースとも独立した着脱可能なステータスペーサに設
けているので、タービン翼列やねじロータを形成する際
の各部位の位置決めは、ケーシング蓋着前のポンプ本体
内が表出した状態で完了しておくことができる。したが
って、組立ては簡単にして確実なものとなる。
[実施例] 以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明する。
この実施例のターボ分子ポンプは、図面に示すようにタ
ービン翼列1の下方にねじロータ2を接続した広域形の
もので、ロータ21には動翼11とねじ溝22とを一体
形成した複合型のものを使用している。
具体的に説明すると、ロータ21はラジアル磁気軸受3
1とスラスト磁気軸受32とにより5軸制御可能に軸支
されたロータシャフト3に一体回転可能に軸着されてお
り、その外周面上方に多数の動翼11を軸方向に配列固
定している。一方、ケーシング4内周には、多数のステ
ータスペーサ41をポンプ本体のベース33上に積層し
て配置している。これらのステータスペーサ41はリン
グ状のもので、それぞれ下段のステータスペーサ41上
に位置決め状態で載置されるように成形されており、そ
の厚み寸法は前記各種動翼11間の間隔に略対応してい
る。そして、これら各ステータスペーサ41間に静翼1
2を挾持させ、それらを前記ロータ21の各動翼11間
に延出させており、ここにおいて動翼11と静翼12と
によるタービン翼列1を構成している。このタービン翼
列1の横断面積は、気体の圧縮を行なうことができるよ
うに、本ポンプの吸気口34に連通する上段側から排気
口35に連通する下段側に向かって漸次小さくなるよう
に設定されている。
また、前記ロータ21の動翼11の下方には、前記ロー
タシャフト3を軸心となす回転筒部23が一体に設けら
れている。そして、この回転筒部23の外周面23a
に、螺旋状のねじ溝22を周回形成している。一方、こ
の回転筒部23に対し、前記ステータスペーサ41の最
下段に配されて前記ベース33上に直接載置される最下
段スペーサ41aは、外筒部42と、底板部43と、内
筒部44とからなる二重壁構造をなしている。そして、
外筒部42の内周面42a、底板部43の上面43aお
よび内筒部44の外周面44aがそれぞれ前記回転筒部
23の外周面23a、下端面23bおよび内周面23c
に近接配置されてそれらの対向面となるように設定して
いる。さらに、その底板部上面43aには例えば渦状の
ねじ溝43bが、内筒部外周面44aにはらせん状のね
じ溝44bがそれぞれ刻設されている。そして、これら
のねじ溝43b、44b、および前述したねじ溝22の
溝深さ、排気方向に向かって略連続して漸次浅くなるよ
うに設定している。このようにして、前記回転筒部23
と前記最下段スペーサ41aとの間には、該回転筒部2
3の外周面23aから内周面23cにまで連続するねじ
ロータ2が構成される。
なお、このターボ分子ポンプのロータシャフト3を中心
に構成された回転支持部分は下方に向かって漸次小径と
なるように設けられており、ケーシング4を取外し、ス
テータスペーサ41および静翼12を抜取って、さらに
ロータシャフト3の下端部3aをねじ止めしている袋ナ
ット36を外した状態で、該ロータシャフト3がロータ
21と一緒にモータハウジング37に対して挿脱できる
ようになされており、ここでも組立分解の便宜が図られ
ている。
以上のような構成のものであれば、低真空域ではねじロ
ータ2が有効に機能して従来のバックポンプに代わる働
きをし、高真空域ではタービン翼列1が有効に機能して
稀薄になった気体の圧縮排気を行なうことになる。そし
て、ねじロータ2が回転筒部23の外周面23aから内
周面23cにまで連続して形成されているので、高真空
域に入ってもねじロータ2は気体の断続的な圧縮排気を
続けることができ、粘性を喪失させることないため逆流
等の不具合は生じない。したがって、高真空域でも優れ
た圧縮性能と排気作用が得られることになる。しかも、
ねじ溝22、43b、44bによるねじロータ2のトー
タルの実効長は回転筒部23の縦寸法の略2倍以上とる
ことができるので、ロータ21を軸方向に寸法増加する
必要がない。したがって、ポンプの大型化を招かずして
圧縮性能と排気作用を高めるという優れた効果が得られ
る。
また、このものはねじロータ2のステータ側対向面42
a、43a、44aを、それぞれケーシング4ともベー
ス33とも独立した着脱可能なステータスペーサ41に
設けているので、タービン翼列1やねじロータ2を形成
する際の各部位の位置決めは、ケーシング4を蓋着する
前のポンプ本体内が表出した状態で完了しておくことが
できる。しかも、ステータスペーサ41は積層形のもの
であるため、調節は各スペーサ41毎に行ない得る。し
たがって、組立ては簡単にして確実なものとなり、ポン
プの清掃等も容易に行なうことができる。さらに、ロー
タシャフト3は挿脱可能に配設されているため、ここで
も同様の効果が得られる。
また、このものはねじロータ2での圧縮が確実になされ
るので、限りなく大気圧に近い圧力で使用することがで
き、排気した気体を直接大気中へ放出することが可能で
ある。
その上、この種のターボ分子ポンプを例えば半導体製造
装置の排気ポンプとして使用した場合には、排気ガス成
分であるAlなどの生成物がポンプ内で凝縮、堆
積して定期的なメンテナンスにより生成物を除去する作
業が必要になるが、本願考案は着脱可能な最下段スペー
サ41aに一体的にねじロータ2の対向面42a、43
a、44aを設けたので、スペーサ41やロータ21を
取り外すことによってそれらのスペーサ41やロータ2
1の対抗面42a、43a、44a、23a、23b、
23cに付着した生成物の洗浄を極めて容易に行うこと
ができるものとなり、その結果、ターボ分子ポンプのメ
ンテナンスに便ならしめるとともに、長期に亘ってその
性能を維持し、ひいてはターボ分子ポンプの寿命を延命
化する有益な効果をもたらすものとなる。
なお、本ポンプはロータ21の縦寸法を不適当に長くす
る必要がないため、最下段スペーサ41aの底板部43
が極端に深くなることはなく、ねじ溝43b、44bが
切れないといった不都合はない。
以上、本考案の一実施例について説明したが、ねじ溝は
各一対の対向面23a−42a、23b−43a、23
c−44aのいずれに形成してもよいのは勿論である。
また、一対の対向面23a−42a、および対向面23
c−44aに、互いに近接して重なり合う複数の舌部を
水平に突設して両者間にさらに対向面を数多く形成する
ようにすれば、この部位でもねじ溝の実効長を長くとる
ことが可能である。その他、本考案の趣旨を逸脱しない
範囲で種々変形が可能である。
[考案の効果] 本考案は、以上のような構成により、ロータの寸法増加
を抑えつつねじロータの実効長を長くとることができる
ので、ポンプの大型化を招かずして高い圧縮性能と優れ
た排気作用を得ることができるとともに、ねじロータの
対向面をケーシングともベースとも独立した着脱可能な
ステータスペーサに設けたので、従来のようにねじロー
タの対向面をケーシングやベースそれ自体に形成する場
合に比べて、遥かに組立分解の便が向上したターボ分子
ポンプとして提供できるものである。
その上、本考案は着脱可能な最下段のスペーサに一体的
にねじロータの対向面を設けたので、スペーサやロータ
を取り外すことによって、それらのスペーサやロータの
対向面に付着した生成物の洗浄を極めて容易に行うこと
ができ、その結果、ターボ分子ポンプのメンテナンスに
便ならしめるとともに、長期に亘ってその性能を維持
し、ひいてはターボ分子ポンプの寿命を延命化する有益
な効果をもたらすものとなる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の位置実施例を示す縦断面図である。 1……タービン翼列、2……ねじロータ 3……ロータシャフト、4……ケーシング 11……動翼、12……静翼 21……ロータ、22……ねじ溝 23……回転筒部 23a……対向面(回転外周面) 23b……対向面(下端面) 23c……対向面(内周面) 33……ベース 41……ステータスペーサ 41a……最下段スペーサ 42a……対向面(外筒部内周面) 43a……対向面(外筒部上面) 44a……対向面(外筒部外周面) 43b、44b……ねじ溝

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】リング状をなしケーシングともベースとも
    独立した着脱可能なステータスペーサをケーシング内周
    に沿ってベース上に積層し、各スペーサ間に静翼を挾持
    させて、対向するロータ外周に設けた動翼との間にター
    ビン翼列を構成するとともに、前記ロータの動翼よりも
    下方に回転筒部を設け、この回転筒部の外周面、下端面
    および内周面にそれぞれ近接して対向し得る各対向面を
    前記ステータスペーサのうち最下段のスペーサに一体に
    形成して、この最下段スペーサと前記回転筒部の各一対
    の対向面のそれぞれ一方にねじ溝を形成したことを特徴
    とするターボ分子ポンプ。
JP1988019514U 1988-02-17 1988-02-17 ターボ分子ポンプ Expired - Lifetime JPH0617036Y2 (ja)

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JPH01124396U JPH01124396U (ja) 1989-08-24
JPH0617036Y2 true JPH0617036Y2 (ja) 1994-05-02

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Family Cites Families (6)

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JPH01124396U (ja) 1989-08-24

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