JPH06170345A - 洗浄装置 - Google Patents

洗浄装置

Info

Publication number
JPH06170345A
JPH06170345A JP17690693A JP17690693A JPH06170345A JP H06170345 A JPH06170345 A JP H06170345A JP 17690693 A JP17690693 A JP 17690693A JP 17690693 A JP17690693 A JP 17690693A JP H06170345 A JPH06170345 A JP H06170345A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cleaning
water
solvent
chamber
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP17690693A
Other languages
English (en)
Inventor
Michio Takahashi
橋 道 夫 高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DAIKO TECHNOL KK
Original Assignee
DAIKO TECHNOL KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DAIKO TECHNOL KK filed Critical DAIKO TECHNOL KK
Priority to JP17690693A priority Critical patent/JPH06170345A/ja
Publication of JPH06170345A publication Critical patent/JPH06170345A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)
  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】洗浄溶剤として可燃溶剤を用い、この再生循環
と火災や爆発の災害防止システムを達成し、溶剤として
安価で環境に悪影響を及ぼすことのないアルコール類や
石油系等の可燃溶剤を使用できる洗浄装置を簡単な構成
で提供する。 【構成】可燃溶剤を用いる洗浄槽(11b)を含む洗浄
室(11)と、この洗浄室と隔離可能な乾燥室(13)
とを有する洗浄装置であって、前記乾燥室から排出され
る排気ガス中の可燃溶剤蒸気を除去可能な水スクラバ
(12)と、万一前記洗浄室内および/または乾燥室内
で着火が発生した場合に燃焼ガスを前記水スクラバに導
くガス放散手段(11d,13a)と、前記水スクラバ
底部から排出される可燃溶剤と水から可燃溶剤を分離回
収する分離器(30,46,48,50)と、この分離
器によって回収された可燃溶剤を前記洗浄室に循環する
手段とを備える洗浄装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子・電気部品、一
般機械部品、精密機械部品および光学・ガラス部品なら
びに樹脂加工品等の被洗浄物の洗浄に適した洗浄装置、
詳しくは、水スクラバを用いて可燃性洗浄溶剤の冷却液
化または冷却吸収による回収システムと万一の場合に発
生する燃焼ガスの冷却システムとを実現して可燃性溶剤
を洗浄剤として広範に利用可能にした洗浄装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子・電気部品等の被洗浄物にあって
は、製造過程で付着する固形付着物、イオン性汚れ、油
脂等の汚染物が品質に悪影響を及ぼすため、洗浄装置で
洗浄して汚染物を除去している。従来、このような洗浄
装置は、フロン、トリクロロエタン等の溶剤を洗浄溶剤
として用い、この洗浄溶剤を洗浄槽に貯留してこの洗浄
槽内で被洗浄物を洗浄することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、洗浄溶
剤のうち、クロロフルオロカーボン等の塩素を含むフロ
ン系溶剤を用いる従来の洗浄装置においては、回収につ
いての技術的な対処をしても洗浄装置から洗浄溶剤がい
ずれは大気中に放散し、また、これら溶剤は自然環境下
では分解しにくく、オゾン層の破壊や地球温暖化等の環
境問題を惹起している。したがって、全世界的に使用量
の段階的削減および最終的には全廃が強く求められてい
る。
【0004】一方、トリクロロエタン等の塩素系溶剤は
洗浄剤として金属部品の洗浄や半導体工場のみならず衣
類のクリーニング等にも広く用いられるが、上記フロン
系溶剤と同様オゾン層の破壊と同時に排出物による地下
水汚染が問題となっている。このため、このような従来
の溶剤の代替溶剤、特にフロン代替溶剤の研究開発がな
されているが、フロン系溶剤の持つ無色無臭で気化しや
すい液体であって、無害、不燃性、熱的にも化学的にも
安定で、金属を腐食せず、油脂を良く溶かし洗浄能力に
優れ、表面張力、蒸発潜熱が小さいという洗浄溶剤とし
ての優れた性能と、その量的および質的に安定した製造
技術と、その低価格とを同時に満足するものは開発され
ておらず、現状では非常に高価なものとなるという問題
がある。半導体工場等においては、フロン代替洗浄剤と
して超純水を用いることも提案されているが、超純水は
高価であり、特に洗浄設備が大型となることおよび廃水
処理が必要であるという問題がある。
【0005】一方、メタノール、エタノール、イソプロ
ピルアルコール(IPA)等のアルコール系溶剤や、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルエチルイソブチル
ケトン等のケトン系溶剤あるいはパラフィン類、イソパ
ラフィン類、ナフテン類、芳香族等の石油系溶剤などの
ように、従来よく知られた自然環境下で分解されるこれ
ら溶剤は、洗浄性能が優れ安価であり、少量の溶剤を用
いる限定された使用環境下では広く使用されているが、
これらの溶剤には可燃性があるため、洗浄溶剤を洗浄槽
に貯留して用いる洗浄装置に用いると、火災や爆発など
の災害発生の恐れがあるという問題がある。また、可燃
性溶剤を用いるために設備を窒素ガス封入仕様や防爆仕
様にすると設備が大型化し、高価なものになってしまう
という問題もある。このため、可燃性溶剤を、洗浄装置
として経済的に製作することは一般的に困難であった。
【0006】さらに、従来の洗浄装置においては、洗浄
溶剤の効率的使用のために、使用溶剤を回収するための
単に蒸発器を設置したものもあるが、汚れを分離するた
めに汚れとともに洗浄溶剤も一部廃棄する必要があり、
その取扱が面倒で、その処理などに経費がかかるばかり
か、可燃性溶剤を洗浄剤として用いた場合には火災など
の災害の発生の可能性あるという問題があった。
【0007】この発明は、上記事情に鑑みてなされたも
ので、洗浄溶剤から汚れを選択的に除去し、溶剤を常に
清澄かつ高濃度に保持して廃溶剤の発生を防ぐことがで
きるとともに洗浄溶剤の放散を防止し、溶剤の損失を最
小限としてほぼ完全な溶剤回収を行うことのできる循環
システムを実現し、洗浄性が優れかつ安価な可燃性溶剤
を安全に利用可能とし、取扱が容易で、経済性の向上が
図れる洗浄装置を提供し、同時に環境へ悪影響を及ぼす
ことを防止することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の態様は、可燃溶剤を用いる洗浄槽を
含む洗浄室と、この洗浄室と隔離可能な乾燥室とを有す
る洗浄装置であって、この洗浄装置の洗浄室および/ま
たは乾燥室から排出される可燃溶剤蒸気を吸収除去可能
な水スクラバと、万一前記洗浄室内および/または乾燥
室内で着火が発生した場合に燃焼ガスを前記水スクラバ
に導くガス放散手段と、前記水スクラバ底部から排出さ
れ可燃溶剤および水から可燃溶剤を分離回収する分離器
と、この分離器によって回収された可燃溶剤を前記洗浄
室に循環する手段とを備えることを特徴とする洗浄装置
を提供するものである。
【0009】また、本発明の第2の態様は、本発明の第
1の態様の洗浄装置であって、前記洗浄室と隔離可能な
被洗浄物の搬入室と、この搬入室中のガスを排出して、
前記水スクラバに導く手段とを有することを特徴とする
洗浄装置を提供するものである。
【0010】また、本発明の第3の態様の洗浄装置で
は、上記各態様において、前記乾燥室から排気される排
気ガスを前記水スクラバに導く移送機として、前記水ス
クラバから供給される水によって気密を保持する水封式
真空ポンプを用い、前記乾燥室を排気し、乾燥室からの
排気ガス中の可燃溶剤蒸気およびこの乾燥室から滴下す
る可燃溶剤液をここで気密保持に用いる水で捕捉し、さ
らにここで用いた可燃溶剤を同伴する水と共に前記水封
式真空ポンプからの残存可燃溶剤蒸気を含む非凝縮排気
ガスを前記水スクラバに流入させるように構成する。
【0011】また、本発明の第4の態様の洗浄装置で
は、上記各態様において、前記分離器は、可燃性溶剤の
沸点が水の沸点より低い場合、コンデンサ、向流気液接
触塔およびリボイラを備えた蒸留器として構成され、前
記洗浄室にて洗浄の結果被洗浄物から除去された汚染物
を含有する可燃溶剤を前記向流気液接触塔の塔頂部に蒸
留操作のための還流液として供給するとともに、前記水
スクラバ底部から排出される可燃溶剤および水を前記向
流気液接触塔の塔央部に供給して蒸留を行い、可燃溶剤
と水とを分離し、かつ汚染物を、分離された水とともに
前記リボイラから洗浄装置外に排出させると同時に前記
コンデンサから汚染物が分離され清澄となった可燃溶剤
を回収し、これを洗浄溶剤としてくり返し用いるように
構成する。
【0012】また、本発明の第5の態様の洗浄装置で
は、上記第4の態様において、前記洗浄室は、前記蒸留
器の塔頂から排出される可燃溶剤蒸気の一部または全量
を一旦前記洗浄室を経由させて、被洗浄物の蒸気洗浄を
併せて行い、その後蒸気をコンデンサに導き凝縮させる
ように構成する。
【0013】また、本発明の第6の態様の洗浄装置は、
上記各態様の洗浄装置であって、前記ガス放散手段は、
万一装置内での引火に備えて、発生する燃焼ガスの圧力
によって開放されるガス放散孔またはラプチュアディス
クのいずれかが洗浄室、乾燥室および搬入室に設けら
れ、このガス放散孔またはラプチュアディスクは前記水
スクラバに接続され、放散燃焼ガスは水と直接接触し急
冷されることを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明の第1の態様の洗浄装置は、洗浄溶剤と
して可燃溶剤、例えば水溶性のイソプロピルアルコール
などのアルコール類または水と溶け合わないヘキサンな
どを用い、被洗浄物の搬入出口を持つ乾燥室から排出さ
れる排気ガス中の可燃溶剤蒸気を水スクラバによる水滴
または水膜によって冷却吸収または冷却液化して捕捉す
る。イソプロピルアルコール等の水溶性可燃溶剤は水と
の相互溶解度が非常に高いか無限大であり、スクラバに
用いた吸収媒体である水によって排気ガスから可燃性溶
剤蒸気を極めて効果的にかつほぼ完全に取り除くことが
可能となる。一方、水との相互溶解度の低いヘキサン等
の場合は水との直接接触による冷却によって排気ガス中
の溶剤蒸気を液化して除去できる。一般にはガス中の溶
剤蒸気の除去のために、ガスを間接的に冷却し凝縮回収
しており、この方法では冷却器が必要となる。またこの
方法で溶剤蒸気をほぼ完全に回収するためには、冷却器
の温度をかなり低くする必要があり、場合によっては冷
凍機を必要とすることもある。本発明の方法では、ガス
中の溶剤蒸気の除去が、低温熱源を用いる冷却器を必要
とせず、かつ常温の水との直接接触によって達成するこ
とが可能となり、装置および用役費用を低減させること
ができる。
【0015】水によって冷却吸収または冷却液化して除
去された溶剤は、水と共に水スクラバ底部より排出し、
分離器に導かれ、ついでここで水と溶剤は分離される。
分離回収された溶剤は再び洗浄室に循環され、くり返し
利用される。この分離の方法として本発明の第4の態様
のように蒸留器を用いることもでき、ここで発生した溶
剤蒸気が凝縮液化して溶剤としてくり返し利用される。
ヘキサン等のように水と相互溶解しない場合は、油水2
液相より溶剤相(油相)を分離し、これを蒸発させた
後、凝縮液化すれば溶剤としてくり返し利用できる。こ
の方法では溶剤蒸気がほぼ完全に回収され再利用される
ため、溶剤が外気に漏洩することがなく、本装置周辺の
労働衛生環境の劣化を防ぎ、火災・爆発等の災害を防止
できる。乾燥室は、乾燥運転中にその雰囲気ガスが爆発
範囲に入ることがあり、潜在的危険性が非常に高い。こ
こからの排気ガスを後述する本発明の第3の態様の移送
機やガス放散手段などによって排除するとともにこの排
気ガスは水スクラバによって溶剤蒸気が除去される。水
スクラバと乾燥室はガス放散手段によって互いに連通し
ており、万一乾燥室内のガスに着火することがあって
も、燃焼ガスは水スクラバに移送され急冷されるため装
置内での圧力上昇を防止できるので装置の火災や爆発等
への災害の進行を抑制できる。
【0016】本発明の第2の態様の洗浄装置は、上述の
洗浄装置において、洗浄室と隔離可能な被洗浄物の搬入
室が乾燥室と別体に洗浄室を介して設けられ、この搬入
室の排気ガスをも前記水スクラバに移送するように構成
されている。ここでは被洗浄物は乾燥室を経て搬出され
るため、搬入と搬出が異なった位置で行なわれることに
なってその操作が容易となる。また、一方の被洗浄物が
乾燥工程にある時、他の被洗浄物が洗浄工程にあること
が可能になり作業能率が倍加する。
【0017】そして、この第3の態様の洗浄装置は、上
記各態様の洗浄装置において、前記乾燥室を排気する移
送機として真空ポンプを用い、この真空ポンプとして水
スクラバから供給される水で気密を保持する水封式真空
ポンプを用いて構成することで、真空ポンプ内の水その
ものによって排気ガス中の溶剤蒸気や、乾燥室から滴下
する溶剤を水スクラバへ移送できる。溶剤と水と残存溶
剤蒸気を含む排気ガスはさらに水スクラバに導かれ、こ
こで排気ガスから完全な溶剤の回収が行なわれる。水封
式真空ポンプは回転部が水を隔てて接触しているため金
属面摩擦による火花や熱の発生がなく安全である。
【0018】本発明の第4の態様の洗浄装置は、上述の
各洗浄装置において、可燃溶剤の沸点が水の沸点より低
い場合、分離器をコンデンサ、リボイラおよび向流気液
接触塔より成る蒸留器として形成し、このコンデンサを
向流気液接触塔と別体にまたはその頂部に一体的に設
け、向流気液接触塔の塔頂部に洗浄室からの被洗浄物か
ら除去された汚染物を含有する洗浄溶剤を蒸留用還流液
として用い、その塔央部にスクラバ底部からの洗浄溶剤
と水を供給して蒸留操作を行い、溶剤の回収と水の分離
を行い、汚染物は水とともに分離してリボイラから排出
させる。水の分離により濃度が高まりかつ汚染物が分離
除去され清澄となった塔頂部からの洗浄溶剤蒸気はコン
デンサで凝縮した後に清澄洗浄溶剤として洗浄室に循環
させるので、洗浄槽での洗浄溶剤の洗浄力を高度に維持
することができるので、溶剤をくりかえし利用できるた
め、廃溶剤の発生がなく、経済性が向上する。
【0019】本発明の第5の態様の洗浄装置は、上記第
4の態様の洗浄装置の蒸留器の塔頂部からの洗浄溶剤蒸
気の一部または全量を洗浄室に導入して被洗浄物を蒸気
洗浄した後、コンデンサによって凝縮させる。従って、
被洗浄物は、洗浄槽で洗浄溶剤液によって洗浄されるの
みならず、洗浄室上部の洗浄空間に充満する洗浄溶剤蒸
気でも冷たい被洗浄物の蒸気との温度差によって蒸気が
被洗浄物の表面に凝縮することによる蒸気洗浄が行なわ
れる。ここで、洗浄室を、液洗浄槽および蒸気洗浄空間
の双方またはいずれか一方によって形成し、この洗浄室
を単一または複数個配置するように構成してもよい。
【0020】本発明の第6の態様の洗浄装置は、上述し
た洗浄装置において、前記ガス放散手段として万一乾燥
室、洗浄室あるいは搬入室の雰囲気ガスが着火した場合
にガスの圧力によって開放されるガス放散孔またはラプ
チュアディスクをそれぞれに設けこれらを水スクラバに
接続させ、万一の際に発生する燃焼ガスを水スクラバに
導く構造とし、燃焼ガスを水との直接接触によって急速
に冷却してガス体積を減少させるとともに洗浄溶剤の燃
焼反応によって発生する水蒸気をも凝縮させて装置内部
の急激な圧力上昇を防ぐため火災や爆発等の災害への進
行を未然に防止できる。
【0021】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照して説
明する。図1はこの発明の一実施例にかかる洗浄装置を
表す模式構成図である。
【0022】本発明の洗浄装置は、被洗浄物の洗浄室1
1および被洗浄物の搬入出口を有する真空乾燥室13な
らびにその付帯設備を有するクリーニングユニットと、
水スクラバ12およびその付帯設備を有するスクラバユ
ニットと、蒸留器30の向流気液接触塔24とリボイラ
26およびその付帯設備からなるセパレータユニットと
を備えている。
【0023】図1において、洗浄室11は、内下部に超
音波発生器11aが底部に設けられた洗浄槽11bと、
洗浄槽11bの上部に設けられる蒸気洗浄空間11c
と、蒸気洗浄空間11cの側部に設けられるガス放散孔
11dとを有する。洗浄槽11b内には可燃洗浄溶剤と
して水溶性のイソプロピルアルコールが貯留され、下部
がアルコールポンプ17につながっている。蒸気洗浄空
間11cは、室内に充満する洗浄溶剤蒸気によって、被
洗浄物を洗浄するためのものであり、一側面にガス放散
孔11dが形成されて万一の際にこれが燃焼ガスの圧力
によって開き水スクラバ12にガスを放出し、他の一側
面に隔離シャッター41が形成され、これを介して乾燥
室13につながり、また、上部にコンデンサ25が設け
られている。この蒸気洗浄空間11cは、コンデンサ2
5および水スクラバ12を介し最終的にはベント管14
に接続して大気に通気可能に開放される。また、洗浄槽
11bからは、後述するように、汚れたイソプロピルア
ルコールがアルコールポンプ17で蒸留器30(の向流
気液接触塔24)に蒸留用還流液として送出され、蒸気
洗浄空間11cには、蒸留器30頂部から汚染物が除去
された清浄なイソプロピルアルコール蒸気が流入する。
蒸気洗浄空間11cの底部(洗浄槽11bの洗浄溶剤液
面近傍)には、蒸留器30塔頂部からの清澄なイソプロ
ピルアルコール蒸気の吹出口が設けられ、導入されたイ
ソプロピルアルコール蒸気は、洗浄室内にある被洗浄物
の蒸気洗浄に供され、次いでこの蒸気は頭部に設けられ
たコンデンサ25に流入して凝縮され、配管25aによ
って洗浄槽11bに循環される。ここで洗浄槽11b内
に貯留されるイソプロピルアルコールの濃度は、共沸組
成近傍である方が好ましく、蒸留の操作条件を選ぶこと
によって、イソプロピルアルコールの濃度として90vo
l.%程度を維持することができる。イソプロピルアルコ
ール溶液に水分が10vol.%程度含まれていることによ
って通常は洗浄性能に及ぼす影響は少なく、被洗浄物か
らイオン性汚れを除去する場合は、水の存在がむしろ効
果的でさえある。
【0024】コンデンサ25は、洗浄室11の蒸気洗浄
空間11cの頭部に設けられ、コンデンサでの未凝縮ガ
スは水スクラバ12に、凝縮液は配管25aによって前
述した洗浄槽11bに連絡し、内部に冷水給水管20と
冷水戻り管21とに接続した熱交換器25bを有する。
このコンデンサ25は、給水管20から供給される冷水
を冷媒として熱交換器25bが、10vol.%程度の水を
含むイソプロピルアルコール蒸気を凝縮し、この凝縮し
た含水イソプロピルアルコールを配管25aを経て洗浄
槽11bに循環させる。
【0025】真空乾燥室13には、必要に応じて空気取
入口にホットオイルで流入空気を加熱する電気ヒータ1
5を有することもありうる。真空乾燥室13の排出口は
排気ガスの移送機である真空ポンプ16に連絡し、ま
た、万一の場合所定圧力で破裂するラプチュアディスク
13aを介し燃焼ガスを配管によって水スクラバ12に
送出するように接続されている。この真空乾燥室13
は、乾燥運転時に真空ポンプ16により50torr程度の
圧力に減圧され、洗浄室11で洗浄された被洗浄物を乾
燥し、また、何らかの異常で雰囲気ガスが着火し内圧が
所定圧力を超えるとラプチュアディスク13aが破裂し
て燃焼ガスが水スクラバ12に導かれ、この水スクラバ
12の水により冷却され乾燥室13内の急激なガス圧力
の上昇を防いでいる。なお、上述のラプチュアディスク
13aはガス放散孔11dの代わりに蒸気洗浄空間11
cに設けることも可能である。
【0026】なお、図中明示しないが、蒸気洗浄空間1
1cおよび真空乾燥室13にはコンベア装置等の搬送装
置32が、真空乾燥室13と装置外部を隔離する側壁お
よび蒸気洗浄空間11cと真空乾燥室13とを隔離する
側壁には被洗浄物の移動時に搬送装置32に応答して開
閉するシャッター44,41がそれぞれ設けられる。こ
れらのシャッター41,44は、例えば一例としてエア
シリンダー45,45によって駆動される。詳細な説明
は割愛するが、搬送装置32は、洗浄室11内の蒸気洗
浄空間11c内に被洗浄物を搬入させ、さらに下方に移
動させ、洗浄槽11bにおいて被洗浄物をイソプロピル
アルコールに浸漬させて超音波発生器11aによって洗
浄し、再び蒸気洗浄空間11cに引き上げて、蒸気洗浄
した後、被洗浄物を真空乾燥室13内に移送し、最終的
に装置外へ搬出される。また、電気ヒータ15が設置さ
れた場合、電気ヒータ15は温度センサ(図示せず)を
設けて、この温度センサは図外のコントローラに接続さ
れ電気ヒータ15の発生熱量を制御できる。
【0027】真空ポンプ16は、水で気密性を保持する
水封式のベーンポンプから構成され、吸込ポートが真空
乾燥室13に、吐出ポートが水スクラバ12に連結し、
また、水補充用ポートが水スクラバ12に連結する。こ
の真空ポンプ16は、真空乾燥室13内から乾燥運転前
に存在する空気、イソプロピルアルコール蒸気および熱
媒体として電気ヒータ15によって加熱された後に流入
した空気を吸引排気して減圧し、乾燥によって被洗浄物
から蒸発したイソプロピルアルコール蒸気を水で吸収
し、併せて乾燥室13から滴下する液をも捕捉する。
【0028】水スクラバ12は、上部に多数の水噴射ノ
ズル12aを、水噴射ノズル12aの直下に少量の水を
ためる多数の樋12bを多段状に配置し、下部に水を貯
留する貯水部を有し、また、冷水給水管20が水の補給
できるように開口し、水噴射ノズル12aと貯水部12
cの下部とが水循環ポンプ18およびラインクーラ19
を介し水の循環ができるように接続される。上述したよ
うに、水スクラバ12は、上部にベント管14が接続し
て大気に開放され、また、洗浄室11の蒸気洗浄空間1
1cがガス放散孔11dから、真空乾燥室13がラプチ
ュアディスク13aを介し、また、真空ポンプ16の吐
出ポートが連通し、さらに、貯水部12cの下部が水供
給ポンプ22の吸込ポートに連絡する。ここで多数の水
樋12bは、少量の水をため、落下する水の均一分散を
促し、真空ポンプからの排気ガス中に含まれる残存イソ
プロピルアルコール蒸気を捕捉する効率を上げるために
設けられるとともに、万一雰囲気ガスが着火した場合の
高温燃焼ガスを急冷し、急激な圧力上昇を防止するのに
も役立つ。
【0029】水循環ポンプ18は下部に貯留された水を
循環して上部の水噴射ノズルから水滴あるいは水膜状に
噴出させ、ラインクーラ19は冷水給水管20および冷
水戻り管21と接続され、冷水給水管20から送給され
る冷水を冷媒として循環する水を冷却する。この水スク
ラバ12は、水噴射ノズルから噴出する水で真空乾燥室
13等から流入するイソプロピルアルコール蒸気を捕捉
する。また、万一の場合、ガス放散孔11dまたはラプ
チュアディスク13aを経て流出する燃焼ガスも水スク
ラバに導かれる。なお、上述したように、この水スクラ
バ12は、貯水部下部が真空ポンプ16の水補充用ポー
トと連結し、水を真空ポンプ16の気密用水と共用す
る。
【0030】アルコールポンプ17は吐出ポートが還流
ラインとして蒸留器30の塔頂部に、同様に、水供給ポ
ンプ22も吐出ポートが蒸留器30の塔央部に連絡す
る。蒸留器30は、向流気液接触塔24、向流気液接触
塔24の下部に設けられたリボイラ26を有する。ま
た、洗浄室11の蒸気洗浄空間11cの頭部に設けられ
たコンデンサ25も蒸留器30を構成している。なお、
コンデンサ25は、図示のものに限定されるわけではな
く、どこに設けてもよく、例えば向流気液接触塔24の
上部に直接設けてもよい。
【0031】向流気液接触塔24は、上下方向の流路に
充填物を詰め、この流路の上部に上述のアルコールポン
プ17の吐出ポートが、流路の途中下部側に上述の水供
給ポンプ22の吐出ポートが連結する。この向流気液接
触塔24は、アルコールポンプ17から送られる汚染物
を含んだイソプロピルアルコールを還流液として塔頂
へ、水供給ポンプ22から送られるイソプロピルアルコ
ール含有水を内部流路に途中(塔央部)へ供給し、清浄
な高濃度イソプロピルアルコールを蒸留塔頂より回収す
るとともに水を塔底より分離する。
【0032】リボイラ26は、向流気液接触塔24から
垂下する汚染物を含む水を貯留する貯留部および貯留部
内の水を加熱するヒータ26aを内部に有し、貯留部に
ドレン管29が接続する。このリボイラ26は、ヒータ
26aにより貯留部内の水を加熱する。
【0033】これら向流気液接触塔24およびリボイラ
26からなる蒸留器30は、向流気液接触塔24を下降
する汚染物含有液相とリボイラ26から上昇する気相が
向流接触して両相間の沸点の違いによって物質移動が発
生するため、向流気液接触塔24の気相は塔上部ほどイ
ソプロピルアルコール濃度が高くなり、下部ほど液相は
イソプロピルアルコール濃度が低くなり、リボイラ26
からは水のみを排出できる。注目すべきは、向流気液接
触塔24内においては、沸点の高い汚染物が降下液によ
り搬送されて下方に移動するため、汚染物をリボイラ2
6に移動させ遂には水とともに選択的に洗浄装置外に排
除できる。
【0034】この実施例にあっては、正常乾燥運転時は
真空乾燥室13から蒸気として排出されるイソプロピル
アルコールを真空ポンプ16に用いる水および水スクラ
バ12で用いる水で吸収する。したがって、イソプロピ
ルアルコール蒸気の捕捉に冷凍機などの低温熱源を有す
るコンデンサを必要としない。
【0035】また、この洗浄装置は、水スクラバ12で
吸収に用いた水および水封式真空ポンプ16の気密性維
持に用いた水に含まれるイソプロピルアルコールを蒸留
器30で回収しかつ濃縮して洗浄室11へ循環する。こ
のため、洗浄装置全体としてイソプロピルアルコールの
完全なクローズドシステムが達成され、イソプロピルア
ルコールの大気中への放散が確実に防止できる。
【0036】そして、この実施例の洗浄装置は、洗浄室
11のガス放散孔11dを介して水スクラバ12と接続
しており、乾燥室13や洗浄室11で万一雰囲気ガスが
着火したと仮定しても、燃焼ガスの熱を水スクラバ12
の水で急冷でき、また、溶剤中の水素原子の燃焼により
発生する水蒸気をも凝縮させることができ、燃焼ガスの
体積を急減させることができる。したがって、燃焼によ
るガス体積の爆発的増大を瞬時に抑制でき、火災や爆発
に至る災害を未然に防止することができる。
【0037】また、この実施例の洗浄装置は、乾燥室排
気ガス中に存在するイソプロピルアルコールを真空ポン
プ16に用いる水によって吸収し、最後に水スクラバ1
2において完全に捕捉し、ここで用いた水に溶解あるい
は洗浄槽内の汚染物を含む液体状態のイソプロピルアル
コールを1つの蒸留器30に集めて清浄で高濃度なイソ
プロピルアルコールを回収し、同時に廃溶剤の排出を伴
わず汚れのみを蒸留によって分離される水とともにリボ
イラ26から選択的に排出できる。このため廃液の量が
少なく廃液の処理設備も不要となる。特に、蒸留器30
で回収したイソプロピルアルコールは洗浄室11に循環
させて再利用するため、新溶剤の補給を最小限にできそ
のランニングコストも低減できる。
【0038】なお、乾燥室13には被洗浄物搬出口と搬
入口を兼ねず、図2に示すように別途、被洗浄物搬入口
を持つ搬入室34を洗浄室11の蒸気洗浄空間11cの
側部に設けたクリーニングユニットを用いてもよい。こ
の例では、洗浄室11の蒸気洗浄空間11cと搬入室3
4および真空乾燥室13とを隔離する、それぞれの側壁
にはそれぞれ隔離シャッター41が設けられ、搬入室3
4と装置外部を隔離する側壁には搬入口シャッター42
が設けられ、真空乾燥室13と装置外部を隔離する側壁
には搬出口シャッター43が設けられる。これらのシャ
ッター41,41,42,43は被洗浄物の移送に伴っ
てそれぞれエアシリンダ45,45,45,45によっ
て開閉される。こうすることにより被洗浄物の搬入、搬
出を別個に操作できる。また、一方の被洗浄物が乾燥中
に、同時に他の被洗浄物を搬入し、洗浄することができ
る。
【0039】なお、上述した実施例の洗浄溶剤では、可
燃溶剤としてイソプロピルアルコールを例示するが、他
の溶剤、例えばメタノールあるいはエタノール等のアル
コール系溶剤、アセトン等のケトン系溶剤、ヘキサン等
の石油系溶剤等の従来公知の可燃性洗浄溶剤も水より沸
点が低ければ使用可能である。また、可燃性洗浄溶剤中
に一部不燃性物質を含んで使用すること、また溶剤中に
水より沸点が高い物質が一部含まれていても、混合物と
して蒸留塔の塔頂から溶剤として再生されるものであれ
ばこれも本実施例と同様な適用が可能となる。
【0040】なお、石油系溶剤のように水と相互溶解し
ない場合は、図3に示すように、蒸留塔を用いずに水相
と油相の2相形成させた後、油相を分離し、これを蒸発
させれば清澄な溶剤を回収でき、これを循環利用でき
る。図3に示す洗浄装置は、水と相互溶解しない石油系
可燃溶剤を洗浄溶剤として用いる場合に用いられる洗浄
装置であって、水分離器46と、溶剤分離器48と、蒸
発缶50と、廃溶剤槽52とを有するセパレータユニッ
トを有する。図3に示す洗浄装置は、セパレータユニッ
トを除いて、図1に示す洗浄装置と同一の構成を有する
ので、その説明は省略する。
【0041】水分離器46は、その中央部において洗浄
室の洗浄槽11bの下部と図示しない溶剤ポンプを介し
て接続され、洗浄槽11b内の汚れた洗浄溶剤を抜き出
し、この汚れた洗浄溶剤を上側の油相(溶剤相)と下側
の水相とに分離させ、上側の油相の溶剤を上部からオー
バーフローさせて蒸発缶50に流入させ、下側の水相の
水を下部から排出する。排水には洗浄による汚れが含ま
れている。溶剤分離器48は、その中央部において水ス
クラバ12の貯水槽12cの下部と図示しない水ポンプ
を介して接続され、貯水槽12cから洗浄溶剤の混じっ
た水を抜き出し、この溶剤を同伴する水を上側の油相
(溶剤相)と下側の水相とに分離させ、上側の油相の溶
剤を上部からオーバーフローさせて蒸発缶50に流入さ
せるとともに、下側の水相の水は下部から抜き出して、
水スクラバ12の貯水槽12cに循環させる。
【0042】蒸発缶50は、水分離器46および溶剤分
離器48から流入する洗浄溶剤(汚れを含む)から、洗
浄溶剤のみを蒸発させるためのもので、洗浄溶剤を貯留
する貯留槽54と、貯留槽54の外周部および底部には
熱媒体を入れる熱媒体槽55と、この熱媒体槽55中の
熱媒体を加熱する電気ヒータ56とからなる。貯留槽5
4は、その中央部の下側に水分離器46からの流入ライ
ンが、その中央部の上側に溶剤分離器48からの流入ラ
インが接続され、その上部からは蒸発した清浄な洗浄溶
剤蒸発をコンデンサ25および/または洗浄室11の蒸
気洗浄空間11cに循環させる循環ラインが接続され、
その底部からは、汚れを高濃度で含有する廃溶剤を廃溶
剤槽52へ流出させる流出ラインが接続される。廃溶剤
槽52は、高濃度の汚れを含有する廃溶剤を給水管20
から戻り管21へ戻る冷水で冷却して貯留し、冷却後、
底部から廃溶剤として排出する。ここで、水分離器4
6、溶剤分離器48および廃溶剤槽52の上部はそれぞ
れベント管14に接続される。このセパレータユニット
は基本的に以上のように構成される。このように水と相
分離する場合は、蒸留器を必要とせず、溶剤の沸点制限
がなく、水より沸点が高い場合を含め溶剤の選択範囲が
広くできる。
【0043】また、上述した実施例では、蒸留器の運転
制御についての説明を割愛するが、この蒸留器は連続運
転のみならず、間欠運転を行なわせることも可能であ
る。また、図1、図2および図3に示すいずれの実施例
においても、クリーニングユニット、スクラバユニット
およびセパレータユニットの各ユニットの配置、構成
は、これに限定されず、目的、用途、サイズ、設置場所
等に応じて変更可能なことはもちろんである。例えば、
洗浄室11と水スクラバ12との間のガス放散孔11d
や乾燥室13と水スクラバ12との間のラプチャディス
ク13aなどをガス放散手段として備えている場合、真
空ポンプ16などのガス移送機を必ずしも設けなくても
よい。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の洗浄装置
によれば洗浄溶剤として水溶性可燃溶剤を用いても水ス
クラバを設け、この水スクラバで乾燥運転時の排気ガス
中の可燃性溶剤蒸気を冷却吸収または冷却液化によって
捕捉するため、装置の雰囲気ガスが万一着火した場合で
も燃焼ガスをガス放散手段によって水スクラバに導き、
燃焼ガスの膨張を抑制して火災や爆発の災害を未然に防
止できる。同時に装置外への溶剤蒸気の漏洩も防止でき
るため、装置周辺での火災の発生原因になることや労働
環境の維持にも有効である。このため従来、可燃性溶剤
を洗浄溶剤として用いることに困難を伴っていたが、本
発明の装置によって安全に可燃性溶剤が利用可能とな
る。
【0045】そして、この洗浄装置は、乾燥室内のガス
を吸引する移送機を水封式真空ポンプから構成すること
で、真空ポンプ自体にも洗浄溶剤の冷却吸収または冷却
液化によってガスを除去する機能があり、上記効果に加
え、この水封式ポンプを経て水スクラバと連結してお
り、万一燃焼が発生しても、そのガスを急冷して安全を
確保することができる。
【0046】また、本発明の洗浄装置によれば、洗浄槽
から排出する汚染物を含んだ可燃洗浄溶剤および水スク
ラバで回収された洗浄溶剤を蒸留分離するため、効果的
な水の分離、溶剤の回収、汚染物の除去ができる。ま
た、水と相互溶解しない溶剤の場合は、溶剤液相を分離
して蒸発させ溶剤の回収、汚染物の除去ができる。この
ように溶剤を循環再利用し、溶剤補給費用を最小限にし
てランニングコストも低減することができる。さらに、
この洗浄装置では、特に溶剤の沸点が水の沸点より低い
場合、分離器として蒸留器を利用でき、乾燥室から発生
する排ガス中の洗浄溶剤蒸気を水スクラバで捕捉し、蒸
留器で汚染物を選択的に除去し、廃溶剤を発生させない
ため、上記効果に加え、簡単な設備で全体を完全なクロ
ーズドシステムに構成できる。
【0047】なお、乾燥室とは別に被洗浄物の搬入室を
有する洗浄装置では上記効果に加え、被洗浄物の乾燥と
洗浄を同時に行うことができるという効果も有する。
【0048】またさらに、本発明の洗浄装置によれば、
万一の燃焼発生時に開放されるガス放散孔またはラプチ
ュアディスクを乾燥室あるいは洗浄室に設け、万一の場
合、燃焼ガスを水スクラバに放出させ発生する燃焼ガス
を水スクラバの水で冷却するため、燃焼ガスを急速に冷
却してその体積の急激な増大を防止するため、火災や爆
発等の災害への進行を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる洗浄装置の一実施例の模式構
成図である。
【図2】 本発明にかかる洗浄装置の別の実施例の模式
構成図である。
【図3】 本発明にかかる洗浄装置の別の実施例の模式
構成図である。
【符号の説明】
11 洗浄室 11a 超音波発生器 11b 洗浄槽 11c 蒸気洗浄空間 11d ガス放散孔 12 水スクラバ 12c 貯水槽 13 真空乾燥室 13a ラプチュアディスク 14 ベント管 16 水封式真空ポンプ 17 アルコールポンプ 18 水循環ポンプ 19 ラインクーラ 20 給水管 21 戻り管 24 向流気液接触塔 25 コンデンサ 26 リボイラ 29 ドレン管 30 蒸留器 32 搬送装置 34 搬入室 41 隔離シャッター 42 搬入口シャッター 43 搬出口シャッター 44 搬入出口シャッター 45 エアシリンダー 46 水分離器 48 溶剤分離器 50 蒸発缶 52 廃溶剤槽 54 貯留槽 55 熱媒体槽 56 電気ヒータ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可燃溶剤を用いる洗浄槽を含む洗浄室と、
    この洗浄室と隔離可能な乾燥室とを有する洗浄装置であ
    って、 この洗浄装置の洗浄槽および/または乾燥室から排出さ
    れる可燃溶剤蒸気を除去可能な水スクラバと、 万一前記洗浄室内または乾燥室内で着火が発生した場合
    に燃焼ガスを前記水スクラバに導くガス放散手段と、 前記水スクラバ底部から排出される可燃溶剤および水か
    ら可燃溶剤を分離回収する分離器と、 この分離器によって回収された可燃溶剤を前記洗浄室に
    循環する手段とを備えることを特徴とする洗浄装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の洗浄装置であって、前記
    洗浄室と隔離可能な被洗浄物の搬入室と、この搬入室中
    のガスを排出して、前記水スクラバに導く手段とを有す
    ることを特徴とする洗浄装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の洗浄装置であっ
    て、前記乾燥室から排気される排気ガスを前記水スクラ
    バに導く移送機として、前記水スクラバから供給される
    水によって気密を保持する水封式真空ポンプを用い、前
    記乾燥室を排気し、乾燥室からの排気ガス中の可燃溶剤
    蒸気およびこの乾燥室から滴下する可燃溶剤液をここで
    気密保持に用いる水で捕捉し、さらにここで用いた可燃
    溶剤を同伴する水と共に前記水封式真空ポンプからの残
    存可燃溶剤蒸気を含む非凝縮排気ガスを前記水スクラバ
    に流入させることを特徴とする洗浄装置。
  4. 【請求項4】前記分離器は、可燃溶剤の沸点が水の沸点
    より低い場合、コンデンサ、向流気液接触塔およびリボ
    イラを備えた蒸留器として構成され、前記洗浄室にて洗
    浄の結果被洗浄物から除去された汚染物を含有する可燃
    溶剤を前記向流気液接触塔の塔頂部に蒸留操作のための
    還流液として供給するとともに、前記水スクラバ底部か
    ら排出される可燃溶剤および水を前記向流気液接触塔の
    塔央部に供給して蒸留を行い、可燃溶剤と水とを分離
    し、かつ汚染物を、分離された水とともに前記リボイラ
    から洗浄装置外に排出させると同時に前記コンデンサか
    ら汚染物が分離され清澄となった可燃溶剤を回収し、こ
    れを洗浄溶剤としてくり返し用いることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載の洗浄装置。
  5. 【請求項5】前記洗浄室は、前記蒸留器の塔頂から排出
    される可燃溶剤蒸気の一部または全量を一旦前記洗浄室
    を経由させて、被洗浄物の蒸気洗浄を併せて行い、その
    後蒸気をコンデンサーに導き、凝縮させることを特徴と
    する請求項4に記載の洗浄装置。
  6. 【請求項6】前記ガス放散手段は、万一装置内での引火
    に備えて、発生する燃焼ガスの圧力によって開放される
    ガス放散孔またはラプチュアディスクのいずれかが洗浄
    室、乾燥室および搬入室に設けられ、このガス放散孔ま
    たはラプチュアディスクは前記水スクラバに接続され、
    放散燃焼ガスは水と直接接触し急冷されることを特徴と
    する請求項1〜5のいずれかに記載の洗浄装置。
JP17690693A 1992-07-17 1993-07-16 洗浄装置 Withdrawn JPH06170345A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17690693A JPH06170345A (ja) 1992-07-17 1993-07-16 洗浄装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4-190679 1992-07-17
JP19067992 1992-07-17
JP17690693A JPH06170345A (ja) 1992-07-17 1993-07-16 洗浄装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06170345A true JPH06170345A (ja) 1994-06-21

Family

ID=26497645

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17690693A Withdrawn JPH06170345A (ja) 1992-07-17 1993-07-16 洗浄装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06170345A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002143789A (ja) * 2000-11-14 2002-05-21 Koyo Seiko Co Ltd 水置換方法及び装置
WO2016052676A1 (ja) * 2014-09-30 2016-04-07 Hoya株式会社 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002143789A (ja) * 2000-11-14 2002-05-21 Koyo Seiko Co Ltd 水置換方法及び装置
WO2016052676A1 (ja) * 2014-09-30 2016-04-07 Hoya株式会社 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法
CN106688038A (zh) * 2014-09-30 2017-05-17 Hoya株式会社 磁盘用玻璃基板的制造方法
JPWO2016052676A1 (ja) * 2014-09-30 2017-06-29 Hoya株式会社 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法
JP2018067368A (ja) * 2014-09-30 2018-04-26 Hoya株式会社 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法
CN106688038B (zh) * 2014-09-30 2018-08-17 Hoya株式会社 磁盘用玻璃基板的制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4249208B2 (ja) 減圧蒸留装置
JP3085848B2 (ja) 衣料の洗浄・乾燥方法及び装置
US7444761B2 (en) Intrinsically safe flammable solvent processing method and system
JP2006051502A (ja) 部品洗浄乾燥方法、及び部品洗浄乾燥装置
US6802137B1 (en) Solvent drying method
AU634673B2 (en) Emission control system for fluid compositions having volatile constituents and method thereof
JP3983617B2 (ja) マルチ密閉式洗浄,真空乾燥の方法及びその装置
JPH06170345A (ja) 洗浄装置
JPH07227581A (ja) 真空洗浄・乾燥方法及び装置
US5241976A (en) Cleaning equipment
JP6526858B2 (ja) 洗浄液蒸留再生装置、部品洗浄装置、及び、洗浄液の蒸留再生方法
JPH0663303A (ja) 洗浄装置の溶剤濃縮回収法
JP3818876B2 (ja) 乾燥装置
JPH0631103A (ja) ワーク洗浄用の可燃性溶剤の真空蒸留方法および真空蒸留機
JPH0854184A (ja) 密閉型洗浄器の乾燥方法と装置
JP6320969B2 (ja) 洗浄液蒸留再生装置、及び、部品洗浄装置
US5346534A (en) Process for treating an article with a volatile fluid
JP2003024884A (ja) 洗浄装置
JP3326845B2 (ja) 洗浄乾燥方法および洗浄乾燥装置
JPH11244602A (ja) 蒸留分離装置
JPH07925A (ja) 非水系溶剤を用いたベーパー洗浄乾燥方法とその装置
JPH0663518A (ja) 清浄化する方法とプラント、および蒸留する方法と蒸留するに使用される装置
EP0747140B1 (en) A process and an apparatus for rinsing and/or drying articles that have been subjected to a washing process
KR940004787B1 (ko) 건조방법 및 그 장치
JPH0759282B2 (ja) 可燃性溶剤の蒸留方法および装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20001003