JPH07925A - 非水系溶剤を用いたベーパー洗浄乾燥方法とその装置 - Google Patents

非水系溶剤を用いたベーパー洗浄乾燥方法とその装置

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JPH07925A
JPH07925A JP4328593A JP4328593A JPH07925A JP H07925 A JPH07925 A JP H07925A JP 4328593 A JP4328593 A JP 4328593A JP 4328593 A JP4328593 A JP 4328593A JP H07925 A JPH07925 A JP H07925A
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JP
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cleaning
aqueous solvent
vapor
drying
drying tank
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JP4328593A
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English (en)
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Takeshi Yanagisawa
剛 柳沢
Nobuo Suzuki
信夫 鈴木
Masato Tanaka
正人 田中
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Olympus Corp
Chiyoda Manufacturing Corp
Original Assignee
Chiyoda Manufacturing Corp
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 可燃性の非水系溶剤の洩れがなく安全な洗浄
を行う。 【構成】 真空ポンプ37により洗浄乾燥槽10を減圧
状態とし、この状態でタンク21から非水系溶剤を洗浄
乾燥槽10内に導入する。非水系溶剤は被洗浄物5より
も低い液面の状態で冷却された後、加熱コイル6が加熱
し、ベーパー化するため、被洗浄物5をベーパーにより
洗浄乾燥する。全体がクローズドシステムで、しかも減
圧状態で処理するため、安全である。洗浄乾燥後は非水
系溶剤を分離槽20に回収し、比重差で水と分離した
後、循環使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズ,プリズム,ミ
ラーなどの光学素子、半導体ウエハー、金型用の鏡面入
子、その他の複雑な形状の金物やプラスチック部品、プ
レスや機械加工品等の被洗浄物を非水系溶剤のベーパー
により脱脂洗浄したり、精密洗浄後に乾燥する洗浄乾燥
方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上述のような被洗浄物の洗浄はトリクロ
ロエタン,塩化メチレンなどの塩素系溶剤あるいはフロ
ンなどを用いて行われているが、これらを大気中で使用
することは大気汚染などの公害問題やオゾン層破壊の問
題となる。このため特開平2−198678号公報に
は、これらの溶剤を密閉空間内で使用して洗浄する方法
が開示されている。この方法は、密閉自在な洗浄槽に被
洗浄物を入れると共に、この被洗浄物が浸漬される程度
に溶剤を注入して洗浄し、さらに液を抜くと共に、溶剤
の高温の蒸気を送り込みながらベーパー洗浄と乾燥をす
るものであり、洗浄槽内を負圧に維持することにより、
大気中への溶剤の洩れを防止している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の方
法は洗浄を主目的としており、乾燥は従属的なものとな
っている。すなわち洗浄槽内においては被洗浄物が溶剤
とベーパーで洗浄され乾燥をした後、被洗浄物を取り出
すが、被洗浄物に結露した液が取り切れないまま取り出
されるため、大気中で自然乾燥となるケースが多い。そ
のため洗浄時には溶剤が外部に流出しないにもかかわら
ず、被洗浄物を取り出した後に溶剤の外部への流出が行
われ、根本的な公害防止ができない不都合がある。しか
も乾燥を積極的に行うものではないところから、洗浄の
後に乾燥工程を別途、必要としている。
【0004】また、溶剤を浄化することなく循環使用す
るため、経時的に溶剤が汚れ、これにより高精度な精密
洗浄ができない問題がある。さらに従来の方法はフロン
や塩素系溶剤などの不燃性溶剤を使用するものであり、
非水系溶剤またはアルコール系等の可燃性溶剤に対して
は安全性の観点から適用することができないものであっ
た。
【0005】本発明は上記事情を考慮してなされたもの
であり、洗浄のみならず乾燥を行うことができ、しかも
溶剤の経時的な汚れのない循環使用が可能であり、可燃
性の非水系溶剤をも安全に使用することが可能な非水系
溶剤を用いたベーパー洗浄乾燥方法およびその装置を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の第1の洗浄乾燥方法は、被洗浄物と非接触状態
の液面となるように非水系溶剤を密閉状態の洗浄乾燥槽
に供給し、洗浄乾燥槽の減圧下で非水系溶剤を加熱して
ベーパーとし、当該ベーパーにより被洗浄物を洗浄し且
つ乾燥した後、非水系溶剤のベーパーおよび液体を洗浄
乾燥槽から抜き出して回収し、液再生し、その液を洗浄
乾燥槽へ再供給することを特徴とする。この第1の洗浄
乾燥方法に適用される本発明の装置は、非水系溶剤をベ
ーパー化する加熱手段を備えた密閉可能な洗浄乾燥槽
と、洗浄乾燥槽内を減圧すると共に非水系溶剤のベーパ
ーおよび液体を洗浄乾燥槽から抜き出す吸引手段と、吸
引手段が抜き出した非水系溶剤のベーパーを液化し、同
溶剤の液体と共に貯溜する回収手段と、非水系溶剤を回
収再生する手段から洗浄乾燥槽内に再供給するフィード
バック手段とを備えていることを特徴とする。
【0007】また本発明の第2の洗浄乾燥方法は、被洗
浄物と非接触の液面を保持した状態で非水系溶剤を密閉
状態の洗浄乾燥槽に貯溜し、洗浄乾燥槽の減圧下で非水
系溶剤を加熱してベーパーとし、当該ベーパーにより被
洗浄物を洗浄し、且つ乾燥した後、非水系溶剤のベーパ
ーを洗浄乾燥槽から抜き出して液化し、その後、洗浄乾
燥槽に再供給することを特徴とする。この第2の洗浄乾
燥方法に適用される本発明の装置は、非水系溶剤をベー
パー化する加熱手段を備えると共に被洗浄物と非接触の
液面を保持した状態で非水系溶剤を貯溜する密閉可能な
洗浄乾燥槽と、洗浄乾燥槽内を減圧すると共に非水系溶
剤のベーパーを洗浄乾燥槽から抜き出す吸引手段と、吸
引手段が抜き出した非水系溶剤のベーパーを液化する回
収再生する手段と、液化した非水系溶剤を回収手段から
洗浄乾燥槽内に再供給するフィードバック手段とを備え
ていることを特徴とする。
【0008】さらに本発明の第3の洗浄乾燥方法は、密
閉状態の洗浄乾燥槽を減圧し加熱した状態で非水系溶剤
を供給し、ベーパーとし、当該ベーパーにより被洗浄物
を洗浄し、且つ乾燥した後、非水系溶剤のベーパーを洗
浄乾燥槽から抜き出して液化し、その後、洗浄乾燥槽に
再供給することを特徴とする。この第3の洗浄乾燥方法
に適用される本発明の装置は、非水系溶剤をベーパー化
する加熱手段を備えた密閉可能な洗浄乾燥槽と、洗浄乾
燥槽内を減圧すると共に非水系溶剤のベーパーを洗浄乾
燥槽から抜き出す吸引手段と、吸引手段が抜き出した非
水系溶剤のベーパーを液化する回収手段と、液化した非
水系溶剤を回収手段から洗浄乾燥槽内に再供給するフィ
ードバック手段とを備えていることを特徴とする。
【0009】
【作用】上述構成の第1〜第3の洗浄乾燥方法において
は、洗浄乾燥槽内に貯溜した非水系溶剤または同槽内に
供給した非水系溶剤を加熱してベーパーを発生させ、当
該ベーパーにより洗浄且つ乾燥を行うため、洗浄と乾燥
とが可能となる。しかも、これらの洗浄乾燥を減圧下で
行うため、酸素量が少なくなり、引火性が小さくなる。
このためアルコール系などの可燃性溶剤であっても安全
に使用することができる。また、非水系溶剤のベーパー
および/または液を回収して再使用するものであり、非
水系溶剤の循環使用が可能である。この場合、第1およ
び第3の方法は、精密洗浄乾燥に適し、第2の方法は、
平均的な清浄度での洗浄乾燥に適するものである。
【0010】これら第1〜第3の洗浄乾燥方法に適用す
るそれぞれの洗浄乾燥装置では、非水系溶剤が循環し
て、ベーパー化、洗浄乾燥および回収を繰り返すため、
系統的で効率の良い処理が可能となる。
【0011】
【実施例1】図1は本発明の一実施例を示し、2点鎖線
で区分されるように、洗浄乾燥手段1および回収再生手
段2に大別され、これらの手段1および2が吸引手段3
およびフィードバック手段4により連結されている。洗
浄乾燥手段1は被洗浄物4の脱脂洗浄あるいは精密洗浄
と乾燥を行うものであり、これに加えて洗浄から乾燥を
も連続的に行う。この洗浄乾燥手段1は開閉可能な蓋1
1の閉鎖により内部が密閉状態となる洗浄乾燥槽10を
備え、この洗浄乾燥槽10内には被洗浄物4が載置され
るネット,棚などの受部材12が1段または多段状に設
けられている。また洗浄乾燥槽10の側面の外側部分に
は同槽10を所定温度に保持するための保温ヒータ13
が配置されている。この保温ヒータ13の加熱作動によ
り洗浄乾燥槽10内で揮散している非水系溶剤のベーパ
ーの結露が防止される。かかる洗浄乾燥槽10は減圧状
態下で非水系溶剤のベーパーによって被洗浄物の洗浄お
よび/または乾燥を行うものであり、洗浄乾燥槽10内
を減圧状態から常圧状態へ戻すためのリーク弁14が設
けられている。
【0012】さらに洗浄乾燥槽10内の底部々分は非水
系溶剤を加熱してベーパー化する加熱手段としての加熱
コイル6が配設されている。加熱コイル6は洗浄乾燥槽
10から引き出されており、各引出し端部に送液弁6
a,6bが取付けられ、送液弁6a側が電気ボイラーな
どの加熱源(図示省略)に接続されると共に、送液弁6
b側が工場内の屋内スチームなどの暖房施設(図示省
略)に接続されている。このような加熱コイル6は加熱
源から熱湯や高温の水蒸気、作動油などの熱媒体が供給
されて後述する非水系溶剤7を加熱し、ベーパー化す
る。この加熱後の熱媒体は暖房施設に供給されて潜熱の
有効利用が行われるが、非水系溶剤7のベーパー化を減
圧下(例えば60〜80Torrの真空度)で行うため
ベーパー化に消費される熱媒体の熱量が少なく、これに
より高い熱量を暖房施設へ供給することができる。なお
洗浄乾燥槽10の内部の圧力および温度はこれらが最適
値を維持するように圧力コントローラ15および温度コ
ントローラ16により検出され、制御されている。
【0013】前記回収再生手段2は分離槽20および分
離槽20に連結されたタンク21を備えている。分離槽
20は上部開口が蓋20aで密閉されており、その内部
には水22が貯溜されている。この分離槽20では比重
差により非水系溶剤と水22とを分離するものであり、
比重が小さな非水系溶剤は水槽22の上層に浮上する。
このような分離により、洗浄乾燥槽10内の非水系溶剤
はベーパーの形態、液状の形態のいずれにしても分離槽
20で回収される。分離槽20に連結されたタンク21
はこのようにして分離された非水系溶剤のみが貯溜さ
れ、再使用に対応出来るようにしてあり、密閉構造とな
っている。23は分離槽20内の冷却を行う冷却コイ
ル、24は洗浄乾燥槽10からの非水系溶剤を水22の
層の内部に導くロートである。
【0014】前記吸引手段3は洗浄乾燥槽10と分離槽
20とを連結するメイン配管および洗浄乾燥槽10とタ
ンク21とを連結するサブ配管の2系統により構成され
る。メイン配管は洗浄乾燥槽10の上部から引き出され
る管路30と、洗浄乾燥槽10の底部が引き出される管
路31とを備えている。管路30は非水系溶剤のベーパ
ーを洗浄乾燥槽10から抜き出すものであり、この管路
30には排気弁32とベーパーを冷却して液化するコン
デンサ33とが配設されている。一方、管路31は非水
系溶剤の液を洗浄乾燥槽10から抜き出すものであり、
コンデンサ34が設けられると共に、コンデンサ34の
下流側が2方向に分岐されている。この内、35はメイ
ン配管を構成する分岐管であり、排液弁36が設けられ
ている。この分岐管35およびコンデンサ33を通過し
た管路30は真空ポンプ37に接続され、真空ポンプ3
7の排出端が分離槽20内のロート24に臨んでいる。
【0015】一方、サブ配管は非水系溶剤のベーパーを
抜き出す管路30と、管路31から分岐し洗浄乾燥槽1
0から非水系溶剤7の液を排出する分岐管38とから構
成される。この場合、分岐管38の排出端はタンク21
の内部に臨み、非水系溶剤7をタンク21に直接に排出
する。39はこの分岐管38に設けられた排液弁であ
る。これらのメイン配管およびサブ配管において、真空
ポンプ37は洗浄乾燥槽10内の非水系溶剤をベーパー
または液体の形態で抜き出すと共に、洗浄乾燥槽10内
を所定の減圧状態に保持するように駆動するものであ
る。これらの、メイン配管およびサブ配管は洗浄乾燥槽
10内の状況に応じて択一的に、あるいは同時に使用さ
れるようになっている。
【0016】前記フィードバック手段4はタンク21と
洗浄乾燥槽10とを連結する管路40と、この管路40
に配設された送液ポンプ41および送液弁42とを備え
ている。この場合、管路40における洗浄乾燥槽10へ
の挿入端は被洗浄物5が載置されている受台12よりも
下方に位置しており、これによりフィードバックされた
非水系溶剤が被洗浄物5と接触しないようになってい
る。10aおよび20aは洗浄乾燥槽10およびタンク
20における非水系溶剤の液面を検出するフロートスイ
ッチである。このうち洗浄乾燥槽10側のフロートスイ
ッチ10aはその検出により非水系溶剤7が被洗浄物5
と接触しない液面を保持するように送液ポンプ41の駆
動を制御する。
【0017】次に本実施例の作動を説明する。被洗浄物
5を洗浄する非水系溶剤としては、直鎖状または環状の
シロキサン化合物、テルペンなどの芳香族系化合物、I
PA(イソプロピルアルコール)やエタノールなどのア
ルコール類、その他の化合物を適宜、選択使用すること
ができる。これらの溶剤は可燃性であるが、本実施例は
全体がクローズドシステムとなっているため、外部に揮
散することがなく、安全な洗浄または乾燥を行うことが
できる。まず、保温ヒータ13により洗浄乾燥槽10を
加温した状態で、同槽10の受部材12上に被洗浄物4
をセットし、蓋11を閉じ、密閉する。なお被洗浄物は
界面活性剤による洗浄,市水によるリンス、純水による
リンスを行った後、IPAによる置換を行う通常の洗浄
が行われたものあるいはこの洗浄がなされていない未処
理のものを適用することができる。
【0018】洗浄乾燥槽10の密閉状態で排気弁32お
よび排液弁36を開いて真空ポンプ37を作動し、これ
により洗浄乾燥槽10内を減圧状態とする。この減圧で
所定の真空度、例えば60〜80Torr、となったと
き、排気弁32および排液弁36を閉じる。このとき、
フロートスイッチ10aの制御により送液ポンプ41が
作動すると共に、送液弁42が開き、タンク21内の非
水系溶剤が洗浄乾燥槽10に供給される。この非水系溶
剤は被洗浄物5と接触しない所定の範囲の液面となるま
で供給され、その後、送液ポンプ41の作動が停止する
と共に、送液弁42が閉じる。そして、送液弁6a,6
bが開いて、熱媒体が加熱コイル6に供給され、これに
より非水系溶剤が加熱されてベーパーが発生し、被洗浄
物5の洗浄が行われる。
【0019】かかる洗浄を所定時間行った後、加熱コイ
ル6への熱媒体の供給を停止すると共に、真空ポンプ3
7を作動し、排気弁32および排液弁36を開く。これ
により非水系溶剤のベーパーは排気弁32により、また
非水系溶剤の液は排液弁36により抜出される。そし
て、ベーパーはコンデンサ33により液化され、この液
化液と排液弁36からの液とが分離槽20に回収され
る。分離槽20に導入された非水系溶剤は比重差で水2
2と分離され、オーバーフローした非水系溶剤がタンク
21に移される。これにより洗浄および乾燥に使用した
非水系溶剤の全てを回収することができる。なお、非水
系溶剤としてIPAなどのアルコールを使用した場合、
分離槽20に替えて水−アルコール分離装置を用いるこ
とにより、その分離を行うものである。また、真空ポン
プ37として水封式ポンプを使用した場合においては、
サブ配管側の排液弁39を開いて洗浄乾燥槽10内の非
水系溶剤をタンク21に直接、回収しても良い。そし
て、この回収後に排液弁39を閉じ、排気弁32を開い
て水封式の真空ポンプ37を作動させることにより、洗
浄乾燥槽10内のベーパーと液残りを分離槽20に導
き、回収することができる。
【0020】このような本実施例では、洗浄または乾燥
をクローズドシステムで行うため、非水系溶剤が外部に
洩出あるいは拡散することがない。このため非水系溶剤
が大気や環境を汚染することなく、有効な公害防止が可
能となる。また、洗浄乾燥を減圧下で行うため、酸素が
ほとんど遮断され、可燃性の非水系溶剤であっても使用
の安全性が向上すると共に、低温度での洗浄乾燥が可能
で被洗浄物への熱的ダメージも軽減させることができ
る。さらに非水系溶剤を回収手段2で回収して循環使用
するため、その有効利用が可能となっている。
【0021】
【実施例2】図2は本発明の実施例2を示し、実施例1
と同一の要素は同一の符号を付して対応させることによ
り重複する説明を省略する。この実施例では洗浄乾燥槽
10内の非水系溶剤のベーパーのみを分離槽21に導く
ものであり、そのための排気管30が洗浄乾燥槽10と
分離槽21との間に配設されている。この排気管30に
は排気弁32と真空ポンプ37とが設けられている。こ
の場合、真空ポンプ37は洗浄乾燥後における非水系溶
剤のベーパーの回収を行うと共に、洗浄乾燥以前には洗
浄乾燥槽10内の減圧を行うように作用するものであ
る。また本実施例では排液弁51を備えた排液管50が
洗浄乾燥槽10の底部に取り付けられている。この排液
管50は排液弁51の開作動により洗浄乾燥槽10内の
非水系溶剤を排出するものであり、排出された非水系溶
剤は図示していないが別途、再生装置で再生された後、
再使用に供されるものである。図2において、53は洗
浄乾燥槽10内の非水系溶剤7を冷却する冷却管であ
る。
【0022】本実施例における洗浄乾燥は実施例1と同
様な手順で行われるが、洗浄乾燥槽後においては、非水
系溶剤のベーパーのみが分離槽20に回収されて循環使
用される。この洗浄乾燥を繰り返すことにより、洗浄乾
燥槽10内の液状の非水系溶剤7が経時的に汚れるた
め、定期にまたは不定期に、排液弁50を開放して、非
水系溶剤7を排出し、新たな非水系溶剤を導入するもの
である。
【0023】
【実施例3】図3は本発明の実施例3を示し、実施例1
と同一の要素は同一の符号を付して対応させることによ
り重複する説明を省略する。この実施例では洗浄乾燥槽
10の底部に加熱手段としてラバーヒータ60が設けら
れている。ラバーヒータ60は非水系溶剤が接触する
と、直ちにベーパー化する大きな加熱能力を有したもの
が使用されており、本実施例では洗浄乾燥槽10内に非
水系溶剤が導入されると、同槽10に貯溜されることな
く、直ちにベーパー化する。61はこのラバーヒータ6
0の上方に設けられた拡散板であり、ラバーヒータ60
から上昇する非水系溶剤のベーパーを拡散させて洗浄乾
燥槽10内がベーパーの均一濃度となるように作用す
る。
【0024】また、本実施例において、洗浄乾燥槽10
の底部には排気管62が設けられ、この排気管62が排
気弁63を介して真空ポンプ37に連結されている。真
空ポンプ37は水封式ポンプが使用されており、この真
空ポンプ37と回収再生手段2の分離槽20との間に
は、水を循環させる循環路64が設けられている。65
はこの循環路64に設けられ、分離槽20内の水を水封
式の真空ポンプ37に供給するための循環用ポンプ、6
6は循環する水から不純物を濾過するストレーナであ
る。なお本実施例において、リーク弁14にはエアフィ
ルタ68が連結されることにより、洗浄乾燥槽10内へ
の塵埃の侵入が防止されている。加えてタンク21内の
非水系溶剤を洗浄乾燥槽10内にフィードバックする管
路40には絞り弁69が設けられ、ラバーヒータ60の
加熱で直ちにベーパー化するのに適した量の非水系溶剤
のみが導入されるようになっている。
【0025】このような本実施例において、ラバーヒー
タ60の加熱状態で真空ポンプ4により洗浄乾燥槽10
内を減圧し、非水系溶剤をタンク21から同槽10内に
導入することにより、全ての非水系溶剤は直ちにベーパ
ー化して被洗浄物5をベーパー洗浄およびベーパー乾燥
する。この洗浄乾燥後、非水系溶剤のベーパーは管路3
0および排気管62を通って抜き出され、分離槽20に
回収され、その後、タンク21から循環使用される。従
って本実施例においても、前記各実施例と同様に作用す
るが、非水系溶剤が洗浄乾燥槽10内に貯溜されないた
め、その循環使用効率が向上するメリットがある。
【0026】
【発明の効果】以上のとおり、本発明は、非水系溶剤が
外部に拡散することがなく、しかも減圧下での処理であ
るため、可燃性の溶剤を使用しても安全であり、洗浄お
よび洗浄に続く乾燥をも行うことができる。また非水系
溶剤を回収して循環使用するため、精密洗浄やその乾燥
を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を示す配管図。
【図2】本発明の実施例2を示す配管図。
【図3】本発明の実施例3を示す配管図。
【符号の説明】
1 洗浄乾燥手段 2 回収手段 3 吸引手段 4 フィードバック手段 5 被洗浄物 6 加熱コイル 7 非水系溶剤 10 洗浄乾燥槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 正人 長野県更埴市大字鋳物師屋75番地5 株式 会社千代田製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被洗浄物と非接触状態の液面となるよう
    に非水系溶剤を密閉状態の洗浄乾燥槽にその都度供給
    し、洗浄乾燥槽の減圧下で非水系溶剤を加熱してベーパ
    ーとし、当該ベーパーにより被洗浄物を洗浄し且つ乾燥
    した後、非水系溶剤のベーパーおよび液体を洗浄乾燥槽
    から抜き出して回収し、液再生をし、その液を洗浄乾燥
    槽へ再供給することを特徴とするベーパー洗浄乾燥方
    法。
  2. 【請求項2】 非水系溶剤をベーパー化する加熱手段を
    備えた密閉可能な洗浄乾燥槽と、洗浄乾燥槽内を減圧す
    ると共に非水系溶剤のベーパーおよび液体を洗浄乾燥槽
    から抜き出す吸引手段と、吸引手段が抜き出した非水系
    溶剤のベーパーを液化し、同溶剤の液体と共に貯溜する
    回収再生する手段と、非水系溶剤を回収再生する手段か
    ら洗浄乾燥槽内に再供給するフィードバック手段とを備
    えていることを特徴とするベーパー洗浄乾燥装置。
  3. 【請求項3】 被洗浄物と非接触の液面を保持した状態
    で非水系溶剤を密閉状態の洗浄乾燥槽に貯溜し、洗浄乾
    燥槽の減圧下で非水系溶剤を加熱してベーパーとし、当
    該ベーパーにより被洗浄物を洗浄し、且つ乾燥した後、
    非水系溶剤のベーパーを洗浄乾燥槽から抜き出して液化
    し、その後、洗浄乾燥槽に再供給することを特徴とする
    ベーパー洗浄乾燥方法。
  4. 【請求項4】 非水系溶剤をベーパー化する加熱手段を
    備えると共に被洗浄物と非接触の液面を保持した状態で
    非水系溶剤を貯溜する密閉可能な洗浄乾燥槽と、洗浄乾
    燥槽内を減圧すると共に非水系溶剤のベーパーを洗浄乾
    燥槽から抜き出す吸引手段と、吸引手段が抜き出した非
    水系溶剤のベーパーを液化する回収手段と、液化した非
    水系溶剤を回収手段から洗浄乾燥槽内に再供給するフィ
    ードバック手段とを備えていることを特徴とするベーパ
    ー洗浄乾燥装置。
  5. 【請求項5】 密閉状態の洗浄乾燥槽を減圧し且つ加熱
    した状態で非水系溶剤を供給することでベーパーとし、
    当該ベーパーにより被洗浄物を洗浄し、且つ乾燥した
    後、非水系溶剤のベーパーを洗浄乾燥槽から抜き出して
    液化し、その後、洗浄乾燥槽に再供給することを特徴と
    するベーパー洗浄乾燥方法。
  6. 【請求項6】 非水系溶剤をベーパー化する加熱手段を
    備えた密閉可能な洗浄乾燥槽と、洗浄乾燥槽内を減圧す
    ると共に非水系溶剤のベーパーを洗浄乾燥槽から抜き出
    す吸引手段と、吸引手段が抜き出した非水系溶剤のベー
    パーを液化する回収手段と、液化した非水系溶剤を回収
    手段から洗浄乾燥槽内に再供給するフィードバック手段
    とを備えていることを特徴とするベーパー洗浄乾燥装
    置。
JP4328593A 1993-02-08 1993-02-08 非水系溶剤を用いたベーパー洗浄乾燥方法とその装置 Pending JPH07925A (ja)

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