JPH06170040A - パチンコ機 - Google Patents

パチンコ機

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JPH06170040A
JPH06170040A JP35157492A JP35157492A JPH06170040A JP H06170040 A JPH06170040 A JP H06170040A JP 35157492 A JP35157492 A JP 35157492A JP 35157492 A JP35157492 A JP 35157492A JP H06170040 A JPH06170040 A JP H06170040A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成により遊技性が高いと共に出玉管
理が容易なパチンコ機を提供する。 【構成】 電気的制御手段により権利フラグを発生、消
滅させ、権利フラグがない場合は、駆動ソレノイドの作
動により、変動入賞装置13の可動片34を特有の第1
態様で遊技者に有利な第2状態に変換し、権利フラグが
ある場合は、駆動ソレノイドの作動により、変動入賞装
置13を特有の第2態様で第2状態に変換し、特有の第
1態様中に継続スイッチ67がオンした場合に、権利フ
ラグを発生させ、変動入賞装置13に設けた回転体51
を遊技者に有利なように作動させて特有の第2態様に移
行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、所定の条件が成立す
ることにより遊技者に不利な第1状態から遊技者に有利
な第2状態に変換可能なパチンコ機に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】周知のように、所定条件が成立すること
により遊技者に不利な第1状態から遊技者に有利な第2
状態に変換可能な変動入賞装置を備えるパチンコ機は種
々提案されている。この種のパチンコ機は、一般に可動
片によって遊技部と区画可能な入賞領域を有する変動入
賞装置に特別の入賞になる継続入賞口と普通の入賞にな
る一般入賞口とを設け、打球が遊技部に設けた特定入賞
口へ入球した場合に、可動片を所定の態様で回動させて
入賞領域へ打球が流入することを許容すると共に、入賞
領域へ流入した球が更に継続入賞口に入球した場合に、
遊技者に有利な特別遊技へ移行するように構成してあ
る。そして、この特別遊技は可動片を所定の回数開閉す
るか、または入賞領域へ所定の個数流入することを1サ
イクルとし、継続入賞口への更なる入球により許容され
る範囲内でサイクルの更新が可能なように設定してあ
る。しかしながら、この種のゲームは単純で遊技者に飽
きられている。そこで、例えば、特開平4−5980号
公報では、入賞領域内に継続入賞口の入賞率に変化を与
える入賞率変動装置を設けている。また、特開昭61−
222472号公報では、継続入賞口の上方に障害要素
を設けると共に、上記障害要素を排除する障害要素排除
手段が設けてある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の入賞率変動装置を設けたパチンコ機は構成が複
雑になる。また、入賞率変動装置の作動によって継続入
賞口の入賞率が高くなっても、特別遊技が終了すると、
継続入賞口の入賞率が元の状態に戻ってしまい、特別遊
技が継続して発生する期待感がない。そこで、本発明は
上記に鑑み提案されたもので、簡単な構成により遊技性
が高いと共に出玉管理が容易なパチンコ機を提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、取付基板の表面に可動片を備え、該可動片に
電気的駆動源を連絡して打球を受け入れない第1状態と
打球を受け入れ易い第2状態とに変換することができ、
上記可動片が第2状態において受け入れた打球を普通の
入賞とする一般入賞口及び特別の入賞とする継続入賞口
並びに遊技者に有利な状態と遊技者に不利な状態とに変
換可能な作動部材を有する変動入賞装置と、該変動入賞
装置を変換するための条件を創出する特定入賞口とを、
遊技部に配設し、特定入賞口の流路に特定入賞検出器を
臨ませると共に、継続入賞口の流路に継続入賞検出器を
臨ませ、特定入賞検出器からの信号を電気的制御手段に
供給して電気的駆動源の作動により変動入賞装置を時間
や回数で規制された第2状態に変換すると共に、規制さ
れた第2状態において継続入賞口に入った打球による継
続入賞検出器からの信号を電気的制御手段に供給し、電
気的制御手段には、権利フラグを発生、消滅させると共
に当該権利フラグの有無を判別する権利フラグ手段を設
け、権利フラグがない場合は、電気的駆動源の作動によ
り、変動入賞装置を前記規制された第2状態から特有の
第1態様で第2状態に変換し、権利フラグがある場合
は、電気的駆動源の作動により、変動入賞装置を前記規
制された第2状態から特有の第2態様で第2状態に変換
し、前記特有の第1態様中に継続入賞検出器が打球を検
出した場合に、権利フラグを発生させ、前記作動部材を
遊技者に有利なように作動させて前記特有の第2態様に
移行し、第2状態の継続回数により、前記権利フラグを
保持或は消滅するようにして前記特有の第2態様の終了
条件としたものである。
【0005】
【作用】継続入賞口の流路に臨ませた継続入賞検出器の
検出出力に基づいて、制御手段において権利フラグを発
生及び消滅させ、この権利フラグの有無によって特別遊
技の遊技態様を可変する。
【0006】
【実施例】以下、本発明を図面の実施例について説明す
ると、図はパチンコ機1の正面図で、パチンコ機1の概
略は、外枠2の一側に前枠3をヒンジにより開閉可能に
蝶着すると共に、上記前枠3に開設した窓部に金枠4を
設け、窓部の上方部分には遊技盤5を後方から臨ませ、
窓部の下方部分には球を貯留する上皿6を有する上皿セ
ット7を設け、また前枠3の下方部分には発射杆(図示
せず)を駆動して球を遊技盤5の表面のガイドレール8
で囲まれる遊技部9内へ打ち込むためのグリップ10と
上皿6から溢れた球を貯留する下皿11等が配設された
下皿セット12を設けてなる。
【0007】上記遊技盤表面のガイドレール8で囲まれ
た遊技部9には変動入賞装置13と、特定入賞口になる
複数の始動口14と、アウト口15等を配設し、上記変
動入賞装置13の側方位置には肩入賞口16を配設し、
斜め下方位置には袖チューリップ式役物17を配設す
る。また、適宜位置にランプ風車18aや一般風車18
bを配設し、更に図示していない多数の障害釘を配設す
る。一方、ガイドレール8の外側には、賞球表示灯19
や完了表示灯20を始めとする各種表示灯21を設け、
更に前枠3の上縁部分には外部表示灯22を設ける。
【0008】そして、遊技者が発射した球が変動入賞装
置13や袖チューリップ式役物17等に入賞したときに
は、賞球排出装置(図示せず)によって所定数の賞球が
上皿6へ排出され、いずれにも入賞しなかった球はアウ
ト口15に回収されるように構成されている。
【0009】変動入賞装置13は、前面が開口する入賞
室23を形成すると共に、パチンコ機1の遊技盤5に取
付けるためのフランジ状の取付基板24を一体に成形し
た本体ベース25を有している。上記入賞室23の開口
上縁には鎧部26を突設して、遊技部9を流下する球が
上方から入賞室23へ流入することを阻止する。また、
入賞室23の開口側縁には入賞室23と遊技部9とが連
通可能な開放部を残して側壁部27を突設し、球が開放
部以外の箇所から入賞室23へ流入することを阻止す
る。更に、入賞室23の開口下縁には球受枠28を突設
して球が下方から入賞室23へ飛入することを阻止す
る。尚、上記鎧部26には天入賞口29を設けると共
に、前面に上飾板30を添設する。また、側壁部27及
び球受枠28の前面には下飾板31を添設する。
【0010】上記球受枠28には仕切板28aを立設し
て、中央に位置する継続入賞口32と左右に位置する一
般入賞口33とを形成する。上記継続入賞口32と一般
入賞口33は上向きに開口すると共に、流入した球を遊
技盤5の後方へ排出可能なように底部が傾斜している。
【0011】また、上記入賞室23の開口側縁の開放部
には回動可能な一対の可動片34を臨ませる。この可動
片34は背面側に回動軸35を有し、この回動軸35は
本体ベース25の取付基板24を回動可能に貫通し、回
動軸35の後端にはクランク部材36を嵌着する。そし
て、このクランク部材36は偏心位置にクランクピン3
6aを有し、該クランクピン36aを連結プレート37
に開設した長孔37aに遊嵌する。上記連結プレート3
7は本体ベース25の背面側に設けた中板部材38から
突出するガイドピン38aを縦方向のガイド孔37b内
に遊嵌させて上下方向に可動可能である。また、この連
結プレート37には、駆動源としてソレノイド取付板3
9に止着した駆動ソレノイド40のプランジャ40aを
連結する。
【0012】上記可動片34は、通常の状態では起立し
て開放部を閉塞し、鎧部26、側壁部27、球受枠28
と協動して遊技部9を流下する球の入賞室23への流入
を阻止している。このとき、可動片34の先端部34a
の内面は鎧部26の側部26aに当接している。しか
し、上記駆動ソレノイド40を励磁すると、プランジャ
40aが吸引されて連結プレート37が上昇することに
より、クランク部材36を介して可動片34が外方向に
回動する。可動片34が回動すると、入賞室23の開口
側縁の開放部が開放されるので、入賞室23と遊技部9
とが連通して遊技部9を流下する球が入賞室23内へ流
入可能となる。このとき、可動片34の基端側のストッ
パー片34bが側壁部27の上端部の外側に当接してい
る。
【0013】上記入賞室23には後向きに緩く傾斜する
棚板41を設ける。この棚板41は、上記可動片34の
回動軸35とほぼ同じ高さに位置し、開放部を通して連
通する上方の第1入賞室23aと、継続入賞口32及び
一般入賞口33とが臨む下方の第2入賞室23bとに入
賞室23を区画する。
【0014】上記第1入賞室23aには球の流出口42
を設ける。この流出口42は第1入賞室23aの最も奥
まった位置に開口し、上記流出口42に向けて収束する
ように球寄せ板43が立設してある。
【0015】上記流出口42には、第1入賞室23aと
第2入賞室23bとを連通させる第1通路44及び第2
通路45を連絡する。即ち、上記第1通路44と第2通
路45とは上方部分が共通部分となって合流し、この共
通部分が第1入賞室23aの流出口42に連絡してい
る。そして、下方部分に分離板46を介在させることに
より、第1通路44と第2通路45とが変動入賞装置1
3の前後方向に併存するようにする。尚、図示の実施例
によれば、奥側に第1通路44が位置する共に、手前に
第2通路45が位置している。
【0016】第1通路44の下端は正面を向いて入賞室
23の後壁部に開口し、この開口端は第2入賞室23b
に開口する第1流入口47となる。一方、第2通路45
は下方部分で山型の分流板48により二股に分岐し、両
分流の開口端は上記第1流入口47の左右に第2流入口
49として開口する。
【0017】第2入賞室23bの底板50は前下がりの
傾斜を有し、下縁が前記した継続入賞口32及び一般入
賞口33に臨む。この第2入賞室23bにおいて、底板
50のほぼ中央位置、換言すると第1流入口47と継続
入賞口32とを結ぶ経路上に、継続入賞口32へ向けて
転動する球の流下方向に影響を与える回転体51を作動
部材として設ける。この回転体51は、図示の実施例に
よればタワーを模したデザインであって、球が脚部51
aの間を通過可能なように球経路52が一方向に形成し
てある。上記回転体51は歯車部53aを有する台板5
3上に立脚し、上端部を棚板41の下面に設けた受部4
1aに回転可能に枢支されている。また、台板53の歯
車部53aを、モータ54の出力軸54aに連結したギ
ヤ55に噛合させて、モータ54の回転を回転体51に
伝達する。更に、上記ギヤ55の下面には磁石56を埋
め込む共に、この磁石56の磁力に感応する磁気センサ
57で構成した位置決め手段を臨ませて、回転体51が
所定の位置で停止するように設定する。即ち、第1流入
口47から第2入賞室23bへ流入した球が継続入賞口
32へ向けて転動することを妨げないように、図示の実
施例では脚部51aの間の球経路52を前後方向に向け
た位置に停止するように設定する。
【0018】一方、上記第1通路44と第2通路45の
共通部分には、球の通路を選択する切換手段を臨ませ
る。この切換手段は、共通部分を横切るように設けた支
軸58に軸着した切換レバー59と、動力源としての切
換ソレノイド60とを有している。上記切換レバー59
と切換ソレノイド60とは、切換ソレノイド60のプラ
ンジャ60aにリンク部材61の一端を枢着し、該リン
ク部材61の他端と切換レバー59とを、第1通路44
の側壁部44aに開設した弓型長孔44bに遊嵌したリ
ンクピン62により連絡する。
【0019】また、上記切換レバー59には突片59a
を設けると共に障害ボス59bを設ける。この突片59
aは、切換ソレノイド60を消磁した状態では、図4に
破線で示すように、第2通路45の上方に臨んで流出口
42から共通部分に流入した球の第2通路45への流入
を阻止すると共に、球を第1通路44に誘導する。一
方、切換ソレノイド60を励磁すると、プランジャ60
aが吸引されてリンク部材61及びリンクピン62を介
して切換レバー59が支軸58を中心にしてプランジャ
60aのストロークに見合う分だけ切換レバー59が回
動し、図4及び図7に実線で示すように、障害ボス59
bが第1通路44の開口部の上方に位置する。この状態
では、第1入賞室23aの流出口42から共通部分へ流
入する球は、障害ボス59bにより第1通路44への流
入を阻止され、障害ボス59bに衝突した球は第2通路
45に流入する。このとき、突片59aは流出口42の
上方に後退しているので、球が第2通路45を通って第
2流入口49へ転出することを妨げない。従って、切換
ソレノイド60を励磁した状態では第1入賞室23aへ
流入した球は第2通路45を経由して第2流入口49か
ら第2入賞室23bへ流入する。
【0020】更に、第2流入口49には球を第2通路4
5内に保留可能な保留手段を臨ませる。この保留手段
は、図示の実施例によれば、爪片62を有するストッパ
レバー63を、本体ベース25に延設した腕片部64に
おいて枢軸63aにより揺動可能に枢着し、該ストッパ
レバー63と作動源としてのストッパソレノイド65の
プランジャ65aとを連結杆66を介して連結すること
により構成している。尚、爪片62は第2入賞室23b
の底板50に開設した通孔50aを通して第2流入口4
9の前面部分に臨む。
【0021】上記保留手段を作動させると、即ちストッ
パソレノイド65を励磁すると、ストッパレバー63が
枢軸63aを支点にして上向きに回動し、爪片62が底
板50に開設した通孔50aから突出して第2流入口4
9の前面を閉塞する。そして、第2通路45の実質的な
全長を例えば球9個分の長さとほぼ同じになるように設
定すると、第2通路45内に9個の球を保留可能とな
る。また、第2通路45から溢れる10個目の球が第1
通路44に流入するように、分離板46の上縁を流出口
42の下縁よりも下方に位置させている。更に、山型の
分流板48の頂上が分離板46の上縁よりも下方に位置
しているので、第2通路45の片側にのみ球が保留され
ることがなく、両側の第2通路45に球が溜るまで、第
1通路44に球が溢れ出ない。従って、設定した数の球
を確実に保留することができる。
【0022】次に、上記のような変動入賞装置13を用
いたパチンコ遊技の一例を説明する。尚、変動入賞装置
13は、通常の状態では可動片34を起立させて開放部
を閉鎖し、遊技部9を流下する球が入賞室23へ飛入し
ないように設定されている。また、入賞室23内に設け
た回転体51はモータ54の断続的な駆動により球経路
52を前後方向に向けた位置で一旦停止するように間欠
的に回転している。更に、切換レバー59は、図4に破
線で示すように、流出口42から流出する球が第1通路
44を経由して第2入賞室23bへ流入するように、突
片59aを第2通路45の入口部分に位置させると共
に、障害ボス59bを球の流入の邪魔にならないように
第1通路44の入口部分の上方に位置させて停止してい
る。一方、保留手段を構成するストッパレバー63の爪
片62は、第2入賞室23bの底板50に設けた通孔5
0a内に嵌入していて底板50上を転動する球の障害と
はならない。
【0023】そこで、遊技者がハンドル10を操作して
発射した球が中央の第1始動口14aに流入すると、図
示していない電気的制御手段により、例えば駆動ソレノ
イド40を0.7秒間2回励磁して可動片34を作動さ
せ、開放部を開放して遊技部9と第1入賞室23aとを
連通させる。開放部が開放した状態のときに、可動片3
4の上面に誘導されて第1入賞室23aに取り込まれた
球は、球寄せ板43や棚板41によって流出口42か
ら、共通部分に流入する。このとき、切換レバー59は
球を第1通路44に誘導する位置にあるので、この球は
第1通路44を経由して第2入賞室23bへ流入し、底
板50上を傾斜前端に向かって転動する。しかし、第2
入賞室23bには回転体51が設けてあるので、第2入
賞室23bに流入した球は、回転体51の回転タイミン
グによって、脚部51aの間に形成した球経路52を通
って継続入賞口32へ流入するか、回転体51に弾かれ
て回転体51の脇を通って一般入賞口33へ流入する
か、ランダムに振り分けられる。尚、左右の第2始動口
14bに球が流入した場合には可動片34が0.7秒間
1回開放する。
【0024】そして、運良く継続入賞口32に流入した
場合には遊技者に特別な利益を与える特別遊技に移行す
る。特別遊技は、例えば30秒間に可動片34を18回
開閉させ、開閉の途中でも入賞室23へ10個の球が流
入した場合には開閉を停止することを1サイクルとし、
可動片34の開閉中に継続入賞口32へ再び球が流入し
た場合には、継続入賞検出器として臨ませた継続スイッ
チ67がこの球を検出して検出信号を電気的制御手段に
送出し、電気的制御手段がサイクルの更新を行なって可
動片34を更に30秒間開閉する。そして、上記サイク
ルの更新は最高16回まで更新可能に設定してある。
尚、現在何サイクル目を実行中かは、本体ベース25の
基板部に発光ダイオードを設けて形成した継続表示灯6
8により可視表示してある。また、入賞室23に何個の
球が流入したかは、継続入賞口32及び一般入賞口33
の下方に設けた10カウントスイッチ(図示せず)が発
する検出信号を電気的制御手段がカウントし、本体ベー
ス25の基板部に発光ダイオードを設けて形成した10
カウント表示灯69により可視表示している。
【0025】ところで、本発明に係る変動入賞装置13
においては、特別遊技の1サイクルが開始すると、切換
レバー59は切換ソレノイド60の励磁により回動して
図7に実線で示すように障害ボス59bが第1通路44
の上方に位置して流出口42から共通部分に転入する球
を第2通路45に誘導する。また、特別遊技の1サイク
ルが開始すると、ストッパソレノイド65が励磁されて
ストッパレバー63も上方へ回動して爪片62を第2流
入口49に臨ませて、第2通路45を経由する球を保留
可能とする。更に、特別遊技の1サイクルが開始する
と、回転体51は脚部51aの間の球経路52を前後方
向に向けて、第1流入口47と継続入賞口32とが障害
なく揃う位置で停止する。
【0026】従って、特別遊技の1サイクルが開始する
と、可動片34により第1入賞室23aへ取り込まれる
球は、流出口42から第2通路45へ転入し、第2通路
45において保留手段により保留される。このとき、第
2通路45には9個の球を保留可能に設定してあるの
で、10個目の球は第2通路45から溢れ出て、第1通
路44へ転入し、第1流入口47から第2入賞室23b
へ流入する。そして、第1流入口47と継続入賞口32
とは、障害物なしに直線状に揃っているので、第1流入
口47から回転体51の脚部51aに設けた球経路52
を通って、継続入賞口32へ入球する。従って、確実に
特別遊技のサイクルを更新することができる。しかも、
サイクルの更新を入賞室23に流入可能な最後の球で行
なうので、特別遊技のメリットを最大限に活用できる。
そして、次のサイクルが開始する前に保留手段のストッ
パソレノイド65を消磁してストッパレバー63を下向
きに回動させて爪片62を底板50の下側へ後退させ、
保留していた球を全て放球してから次のサイクルに移行
する。
【0027】尚、本実施例では、10個目の球を継続入
賞口32へ入賞させているが、障害ボス59bの設定位
置を変化させれば、第1通路44と第2通路45への球
の振り分けが、第1入賞室23aへの球の流入状態に影
響するので、偶然性が増すようにすることもできる。ま
た、可動片34の回動回数や入賞室23への入賞球数、
あるいはサイクルの更新回数などは適宜に設定できる。
【0028】図9は電気的制御手段の一例を示すブロッ
ク図であって、ROMにはパチンコ機1の制御用プログ
ラムが格納されており、電源投入時、これを読み出して
起動する。MPUは各種センサからの検出信号を入力回
路を介して読み込み、変動入賞装置13等の制御を行な
っている。例えば、近接センサ等で構成される始動スイ
ッチ(特定入賞検出器)により始動口14(特定入賞
口)の入賞が検出され、始動球検出回路から検出信号が
送出され、入力回路を介してMPUに読み込まれると、
MPUから一回開き、または2回開きの制御信号が出力
され、出力回路、ソレノイド回路を介して可動片34の
駆動ソレノイド40を付勢する。
【0029】上記可動片34の開閉中に、継続スイッチ
67(継続入賞検出器)により継続入賞が検出される
と、継続入賞球検出回路から継続入賞検出信号が発せら
れて、入力回路を介してMPUに読み込まれ、同様に駆
動ソレノイド40が付勢されて、可動片34を最大18
回開閉駆動される大当り処理を行なう。このときの入賞
室23へ入球した打球の数は、10カウントスイッチに
より検出され、10カウント球検出回路からの信号が入
力回路を介してMPUに読み込まれ、出力回路及びLE
D回路を介して10カウント表示灯69(LED)に表
示される。10個の入賞球が検出されると、18回の開
閉終了以前であっても、開閉動作は終了する。
【0030】この間に、再度継続入賞が検出されると、
可動片34の開閉制御が更新され、このときの継続回数
が継続表示灯68によって可視表示される。尚、ラン
プ、スピーカは、夫々ランプ回路、サウンドジェネレー
タにより、継続入賞が検出された場合等に駆動され、視
覚的に、または音響的に興趣を盛り上げる。
【0031】また、パワーオンリセット回路は、電源投
入時にリセットパルスをMPUに与えてリセットするも
のである。クロック発生回路及びパルス分周回路は、夫
々各種制御信号のタイミングをとるためのクロック信
号、特定の処理を優先させるためのMPUへの割り込み
パルスを発生させるためのものである。アドレスデコー
ド回路は、MPUからのアドレスデータをデコードして
夫々入出力回路またはRAM、ROMへアクセスするた
めのチップセレクト信号を送出するためのものである。
【0032】次に、上記のような電気的制御手段の作用
を図10のフローチャートを参照して遊技に即して説明
する。先ず、パチンコ機1の電源を投入してスタートす
る。ステップ(以下、Sと略す。)1では、回転体51
を作動させる。即ち、回転体51を間歇回転させて、球
が中央の球経路52を通過可能な状態で所定時間(例え
ば0.2秒)停止させ、再び回転を繰り返す動作を開始
する。また、S1では、ストッパレバー63及び切換レ
バー59の作動を解除する。従って、切換レバー59
は、図4に破線で示すように、流出口42から流出する
球が第1通路44を経由して第2入賞室23bへ流入す
るように、突片59aが第2通路45の入口部分に位置
し、障害ボス59bが球の流入の邪魔にならないように
第1通路44の入口部分の上方に位置して停止する。一
方、保留手段を構成するストッパレバー63の爪片62
が、第2入賞室23bの底板50に設けた通孔内に嵌入
していて底板50上を転動する球の障害とはならない。
この状態では、入賞室23に流入する打球が中央部分を
通って流下し、継続入賞口32に入賞し易い。
【0033】S2では、可動片34を2回開閉させる第
2始動スイッチ(SW2)がオンされたか否かを判別
し、S3では可動片34を1回開閉させる第1始動スイ
ッチ(SW1)がオンされたか否かを判別する。何れの
始動スイッチもオンでなければS2に戻り、始動口14
の入球待ちの状態となる。第2始動スイッチがオンなら
ばS4へ進み、可動片34の2回開き処理、継続入賞口
32への入球数をカウントする継続カウンタのクリア、
変動入賞装置13への入球数をカウントする10カウン
トカウンタのクリアを行なう。一方、第1始動スイッチ
がオンならばS5へ進み、可動片34の1回開き処理、
継続入賞口32への入球数をカウントする継続カウンタ
のクリア、変動入賞装置13への入球数をカウントする
10カウントカウンタのクリアを行なう。
【0034】S6では、継続入賞口32に入球して継続
スイッチ67(図10ではVSWと略記する)がオンか
否か(継続入賞が有るか否か)を判別し、オンでなけれ
ばS2へ戻る。継続入賞口32への入球が検出される
と、S7へ進んで後述の権利フラグの有無を判別する。
【0035】権利フラグがなければ、S8へ進んで大当
り処理を行なう。この大当り処理は、所定の表示灯を点
灯或は点滅させると共に、所定の効果音(音声A)を放
声させる。この大当りの状態で、更に継続スイッチ67
がオンか否かを判別し、オンならばS10へ進み、オン
でなければS11へ進む。S11では、10カウントカ
ウンタの値が「10」になったか否かを判別し、S12
では可動片34が18回開閉されたか否かを判別し、ど
ちらも「NO」ならばS9へ戻って同様の処理を繰り返
し、何れか一方が「YES」になれば、S13で大当り
処理を終了してS2へ戻る。
【0036】S10では権利フラグを発生させて、S1
4へ進む。尚、この権利フラグが発生した状態では、後
述するように、遊技者に極めて有利にゲームが進行可能
である。
【0037】S14では、可動片34の1回開き処理ま
たは2回開き処理をクリアすると共に、可動片34の1
8回開き処理をクリアし、継続カウンタを「+1」す
る。そして、このとき音声Cを放声して遊技者に報知す
る。尚、継続カウンタの値が「2」以上のときは、音声
Dを放声して区別する。次のS15では、回転体51の
作動を停止し、ストップレバーを作動させ、切換レバー
59を作動させる。即ち、回転体51を球が中央部分を
通過可能な位置で停止させ、ストッパレバー63の爪片
62を突出させると共に、切換レバー59の障害ボス5
9bで第1通路44を塞いで第2通路45に球を流入さ
せ、第2通路45内に球を保留可能にする。
【0038】S7において権利フラグが有った場合に進
むS16では、S15と同様に、回転体51の作動を停
止し、ストッパレバー63を作動させ、切換レバー59
を作動させる。
【0039】S17では大当り処理を実行し、S18へ
進む。尚、このとき音声Bを放声する。S18では、継
続スイッチ67がオンか否かを判別し、オンならばS2
1へ進み、オンでなければS19へ進む。S19では1
0カウントカウンタの値が「10」になったか否かを判
別し、S20では可動片34が18回開閉されたか否か
を判別し、どちらも「NO」ならばS18へ戻って同様
の処理を繰り返し、何れか一方が「YES」になれば、
S24へ進む。
【0040】S21では、ストッパレバー63の作動を
解除して、保留した球を放球し、S22では、継続入賞
口32へ入賞する継続入賞が既に15回あったか否かを
判別し、既に15回あったならばS23で継続入賞無効
処理を実行して継続入賞口32の継続スイッチ67を無
効にしてS18へ戻る。一方、継続入賞が15回に達し
ていなければ、S14からの前記した処理を繰り返す。
【0041】10カウントカウンタの値が「10」にな
るか、可動片34が18回開閉したときに進むS24で
は、回転体51の作動を再開し、ストッパレバー63の
作動を解除し、切換レバー59の作動を解除する。
【0042】次のS25では、継続入賞か否かを判別
し、継続入賞ならばS26で継続入賞の回数を判別し、
15回に達していないときは、S14からの処理を繰り
返す。一方、S25で継続入賞でないと判別された場合
には、S27で大当り処理を終了し、S28で継続カウ
ンタの値を判別し、「1」の場合には、S29で権利フ
ラグを消滅させた後、S2へ戻る。また、S28で継続
カウンタの値が「1」以外のときは、直接S2へ戻る。
即ち、2回目の大当り処理において継続スイッチ67が
オンしなかった場合には、権利フラグが消滅する。
【0043】一方、前記したS25で継続入賞と判別さ
れ得たときは、S26で継続入賞の回数を判別して15
回に達していなければ、S14からの処理を繰り返す。
また、継続入賞が既に15回に達したときは、S30で
継続入賞無効処理を実行し、S31で大当りを終了し
て、S2へ戻る。
【0044】上記のような実施例によれば、初回の大当
り処理のときに、権利フラグが発生すると、以後のゲー
ムにおいて、遊技者に極めて有利に展開する。また、こ
の実施例では、継続カウンタが1のときに継続入賞がな
いと権利フラグが消滅する。従って、遊技者に有利にな
るが、極めて有利な状態と、それほどではない状態とを
創出することができ、遊技者に入賞への期待感を高める
ことができると共に、遊技店の出玉管理が容易になる。
【0045】尚、上記実施例では、継続カウンタの値が
「1」のときに継続入賞がない場合にS29において権
利フラグを消滅させたが、例えばS28において継続カ
ウンタの値「8か」に設定すれば、8回目に運悪く終了
した場合に、権利フラグを消滅させることもできるし、
「3以下か」に設定すれば、一回目ないし3回目までに
終了すれば、権利フラグが消滅する。
【0046】上記のように、権利フラグの有無によって
入賞室23内の作動部材を、この実施例においては、回
転体51と切換レバー59とストッパレバー63とを、
遊技者に有利な状態に、或は遊技者に不利な状態に変換
すると共に、大当り終了後は、継続回数に対応して、権
利フラグを記憶或は消滅させているので、遊技性を向上
させることができる。
【0047】また、中当りの低継続を多く発生させるこ
とができるので、遊技者は高継続への期待感が常にある
と共に、高継続ゲームに移行する場合は、大当りが出易
くなるので、遊技者は大きな利益を得ることができる
し、遊技店は出玉管理が容易になり、両者共に満足する
パチンコ機を提供できる。更に、遊技店は、予定数の賞
球排出が完了して所謂打止めとなって遊技を停止した台
を、再び遊技者に開放する際に、権利フラグを保持した
高継続ゲームのまま開放してもよいし、リセットして権
利フラグを消滅させてから開放してもよい。従って、遊
技店は遊技者に対するサービスに変化を与えることがで
き、遊技者は高継続ゲームの可能な台に巡り合う期待感
がある。
【0048】尚、実施例では、球通路に9個の球を貯留
し、10個目の球を継続入賞口32へ入賞し易くしてあ
るが、これに限ることなく、例えば継続入賞口32のす
ぐ上に1個の球を保留可能なストッパ部材を設け、更に
上流側に回転部材を設けたものでもよい。また、作動部
材は、継続入賞口32に対する入賞を可変できるもので
あれば、障害部材を制御するもの、或は補球・放球機構
を制御するものなどであってもよい。
【0049】更に、図10のフローチャートにおいて、
例えばS14とS15との間に、継続カウンタの値を判
別するステップを設け、継続カウンタの値が例えば
「8」以上、即ち継続入賞口32に8個以上の球が入賞
したら、回転体51を作動状態として継続入賞を難しく
することもできる。
【0050】このようにすれば、特別遊技のサイクルが
8回継続した後は、継続入賞口の入賞率が下がり継続が
困難になる。従って、出玉を制限することができ、中当
りの低継続とすることができる。
【0051】以上本発明を図面の実施例について説明し
たが、本発明は上記した実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載した構成を変更しない限り適
宜に実施できる。例えば、権利フラグの発生、消滅時期
は適宜に設定できる。また、ランプを音声と共に併用す
れば遊技状態が遊技者に理解し易くなる。
【0052】
【発明の効果】以上要するに本発明は、遊技者に不利な
第1状態と遊技者に有利な第2状態とに変換可能な変動
入賞装置を備えるパチンコ機における電気的制御手段
に、権利フラグを発生、消滅させると共に当該権利フラ
グの有無を判別する権利フラグ手段を設け、権利フラグ
がない場合は、電気的駆動源の作動により、変動入賞装
置を規制された第2状態から特有の第1態様で第2状態
に変換し、権利フラグがある場合は、電気的駆動源の作
動により、変動入賞装置を前記規制された第2状態から
特有の第2態様で第2状態に変換し、特有の第1態様中
に継続入賞検出器が打球を検出した場合に、権利フラグ
を発生させ、変動入賞装置に設けた作動部材を遊技者に
有利なように作動させて特有の第2態様に移行し、第2
状態の継続回数により、前記権利フラグを保持或は消滅
するようにして前記特有の第2態様の終了条件としたの
で、継続入賞検出からの信号に基づいて権利フラグを発
生・消滅させることができ、権利フラグの有無によっ
て、大当りの終了後も、引き続いて高い確率で特別遊技
を継続できたり、通常の確率で特別遊技に移行できた
り、多様な遊技態様が可能になりゲーム性が向上する。
また、中当りの低継続を多く発生させることができるの
で、遊技者は高継続への期待感が常にあると共に、高継
続ゲームに移行する場合は、大当りが出易くなるので、
遊技者は大きな利益を得ることができるし、遊技店は出
玉管理が容易になり、両者共に満足するパチンコ機を提
供できる。更に、継続入賞検出器の検出信号に基づいて
制御するので、構成が極めて簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ機の正面図である。
【図2】変動入賞装置の正面図である。
【図3】変動入賞装置の背面図である。
【図4】変動入賞装置の縦断面図である。
【図5】変動入賞装置の横断面図である。
【図6】変動入賞装置のモータを取り外した状態の一部
底面図である。
【図7】図5のA−A線断面図である。
【図8】図5のB−B線断面図である。
【図9】制御手段のブロック図である。
【図10】制御手段のフローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ機 13 変動入賞装置 14 特定入賞口としての始動口 32 継続入賞口 33 一般入賞口 51 作動部材としての回転体 59 作動部材としての切換レバー 63 作動部材としてのストッパレバー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 取付基板の表面に可動片を備え、該可動
    片に電気的駆動源を連絡して打球を受け入れない第1状
    態と打球を受け入れ易い第2状態とに変換することがで
    き、上記可動片が第2状態において受け入れた打球を普
    通の入賞とする一般入賞口及び特別の入賞とする継続入
    賞口並びに遊技者に有利な状態と遊技者に不利な状態と
    に変換可能な作動部材を有する変動入賞装置と、該変動
    入賞装置を変換するための条件を創出する特定入賞口と
    を、遊技部に配設し、 特定入賞口の流路に特定入賞検出器を臨ませると共に、
    継続入賞口の流路に継続入賞検出器を臨ませ、 特定入賞検出器からの信号を電気的制御手段に供給して
    電気的駆動源の作動により変動入賞装置を時間や回数で
    規制された第2状態に変換すると共に、規制された第2
    状態において継続入賞口に入った打球による継続入賞検
    出器からの信号を電気的制御手段に供給し、 電気的制御手段には、権利フラグを発生、消滅させると
    共に当該権利フラグの有無を判別する権利フラグ手段を
    設け、 権利フラグがない場合は、電気的駆動源の作動により、
    変動入賞装置を前記規制された第2状態から特有の第1
    態様で第2状態に変換し、 権利フラグがある場合は、電気的駆動源の作動により、
    変動入賞装置を前記規制された第2状態から特有の第2
    態様で第2状態に変換し、 前記特有の第1態様中に継続入賞検出器が打球を検出し
    た場合に、権利フラグを発生させ、前記作動部材を遊技
    者に有利なように作動させて前記特有の第2態様に移行
    し、 第2状態の継続回数により、前記権利フラグを保持或は
    消滅するようにして前記特有の第2態様の終了条件とし
    たことを特徴とするパチンコ機。
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