JPH0616828Y2 - アクセルペダルの連結構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は車両、フォークリフト、建設機械等に使用され
るエンジンのアクセルペダルと、これに連結されるアク
セルロッドとの係合を容易に解除するに好適なアクセル
ペダルの連結構造に関するものである。

［従来の技術］ 第３図に示す如く車両、フォークリフト等のアクセルペ
ダル１にはアクセルロッド４の一端側が連結されてい
る。上記連結構造においては第４図に示す如く該連結を
解除するには、スプリットピン７等を取外してからアク
セルロッド４を引抜かねばならず、繁雑とはる欠点があ
った。即ち、第３図に示す如く、アクセルペダル１の一
端側はフロアプレート５にピン８を介し枢支され、他端
側近傍にはアクセルロッド４の一端側が連結している。
アクセルロッド４はフロアプレート５を貫通すると共
に、その他端側はベルクランク３に結合する。ベルクラ
ンク３にはアクセルリンク２が連結され、アクセルリン
ク２は図示しないエンジンのスロットル側に連結する。
上記構成によりアクセルペダル１を踏むとアクセルロッ
ド４が押され、ベリクランク３を介してアクセルリンク
２が上記スロットルをコントロールする。第４図示す如
く、アクセルロッド４はアクセルペダル１に溶着される
ブラケット１ａにその一端側を装着して連結され、ワッ
シャ６およびスプリットピン７により回動可能に保持さ
れる。

［考案が解決しようとする課題］ 車両等の整備等において、フロアプレート５を取外す必
要が生じた場合には、アクセルペダル１とアクセルロッ
ド４との連結を解除する必要がある。このためには第４
図に示す如く、アクセルロッド４からスプリットピン７
を引抜き、ワッシャ６を取外してブラケット１ａからア
クセルロッド４を抜く必要があり、上記の如く作業が煩
らわしい。更に取外したスプリットピン７およびワッシ
ャ６等が紛失することがあり、復元に時間を要する場合
が多い等の不具合が生ずる。

本考案は上記不具合を解決するもので、その目的は、ア
クセルペダルとアクセルトッドの連結を容易に、かつ迅
速に解除し得ると共に、簡便かつ安価に実施し得るアク
セルペダルの連結構造を提供することである。

［課題を解決するための手段］ 本考案は上記目的を達成するため、アクセルペダルの裏
面側に固定されるブラケットの切欠溝内にその一端側を
挿脱および回動可能に係合するアクセルロッドと、上記
ブラケットに係止されその可撓側を、該ブラケットの切
溝内に挿着された上記アクセルロッドに当接し、これを
切欠溝の底部方向に押圧すべく付勢するスプリングとか
ら形成されるアクセルペダルの連結構造に構成したこと
を特徴とする。

［実施例］ 以下、本考案の実施例を図面に基づき説明する。

第１図および第２図に示す如く、アクセルペダル１の裏
面側にはブラケット１１、１２が溶着される。ブラケッ
ト１１および１２は同一形状の折曲げ板部材から形成さ
れ、適宜間隙を隔て対峙して併設される。ブラケット１
１、１２に形成した切欠溝１７と、ブラケット１２に設
けた切欠部１８とがその一端側を開放して形成される。
切欠溝１７内にはアクセルロッド４ａの一端側が挿脱可
能に挿着され、挿着されたアクセルロッド４ａは切欠溝
１７内で回動可能に保持される。またアクセルロッド４
ａの上記挿着側には鍔９、１０が適宜間隔に溶着され、
この間隔内にてブラケット１１、１２がアクセルロッド
４ａを支えている。一方ブラケット１１、１２間にはク
レビスピン１４が架設され、ワッシャ１５およびスプリ
ットピン１６によりブラケット１１、１２に回動可能に
保持される。スプリング１３はクリップ状に折曲された
細長なばね部材から形成され、その中間部をクレビスピ
ン１４により支持されると共に一端側の折曲部１３ｂを
ブラケット１２の切欠部１８に係止して保持される。ま
たクレビスピン１４を支点として可撓可能に形成される
他端側には、弧状部１３ａが形成される。弧状部１３ａ
はブラケット１１、１２の切欠溝１７に挿着されたアク
セルロッド４ａに圧接すべく配設されると共に、アクセ
ルロッド４ａが切欠溝１７から容易に抜け落ちないよう
に、切欠溝１７内に張出して形成される。従ってアクセ
ルロッド４ａを切欠溝１７の開放側に向って引張り弧状
部１３ａがたわみ、上記張り出しが切欠溝１７内から引
込まなければアクセルロッド４ａを切欠溝から引抜くこ
とができない。

次に本実施例の作用を説明する。アクセルロッド４ａを
アクセルペダル１に連結する場合には、アクセルロッド
４ａの上記挿着側の鍔９、１０間の部分を切欠溝１７内
に挿入し、スプリング１３のばね力に抗してこれを切欠
溝１７の行き止り位置まで押し込む。スプリング１３の
押圧力により上記の如くアクセルロッド４ａは抜け防止
されるが、その位置で回動可能に保持される。また鍔
９、１０により、ブラケット１１、１２からの軸方向の
外れが防止される。上記状態でアクセルペダル１を踏む
と、ブラケット１１、１２を会してアクセルロッド４ａ
は回動しながら運動し、図示しないアクセルリンクを動
かし、エンジンのスロットルをコントロールすることが
できる。またアクセルペダル１を戻してもアクセルロッ
ド４ａはスプリング１３により切欠溝１７内に保持され
るので、アクセルペダル１と共に元位置に復元する。ア
クセルペダル１とアクセルロッド４ａを切りはなすに
は、アクセルペダル１を第１図の矢視Ａ方向にある程度
の力で引張ることにより、上記の如くスプリング１３を
たわませ、切欠溝１７から取外すことができる。

以上の如くアクセルペダル１を単に引張るだけのワンタ
ッチ動作のみで取外しができ、従来技術の如くスプリッ
トピン７等を取外す必要がなく、極めて短時間に作業が
行われる。また、上記の如く、スプリング１３によりア
クセルロッド４ａは確実に連結される共に、アクセルペ
ダル１の踏力はクレビスピン１４およびスプリング１３
には作用せず切欠溝１７の行き止り位置で受けることに
なり、余分の負荷が作用せず、それぞれがその機能を充
分に発揮できると共に耐久性が向上する。

以上によりフロアプレート５等を取外す整備作業等が簡
単に行なわれる。また極めて安価に、かつ容易に実施す
ることができる。

［考案の効果］ 以上の説明によって明らかな如く、本考案によれば、ア
クセルペダル１とアクセルロッドとの連結およびその解
除が極めて容易にかつ、短時間に行われると共に確実な
連結が保持され、安価に実施し得る効果が上げられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の側面図（第２図のＩ−Ｉ断
面図）、第２図は本考案の第１図におけるＢ視正面図、
第３図は従来技術の平面図、第４図は第３図のIV−IV線
断面図である。 １……アクセルペダル、４、４ａ……アクセルロッド、
９，１０……鍔、１１、１２……ブラケット、１３……
スプリング、１３ａ……弧状部、１３ｂ……折曲部、１
４……クレビスピン、１５……ワッシャ、１６……スプ
リングピン、１７……切欠溝、１８……切欠部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】アクセルペダルの裏面に適宜間隔を隔てて
   並設され、夫々一端側が開放して形成された長穴状の切
   欠溝１７と切欠部１８とが対向して設けられる１対のブ
   ラケット１１、１２と、該ブラケット間に架設されるク
   レビスピン１４と、折曲げられたロッドの一端が上記切
   欠溝１７に挿入されるアクセルロッド４ａと、中央で折
   曲げられたスプリングの一端が上記ブラケットの切欠部
   １８に係合し、中央折曲部が上記クレビスピンに架設さ
   れ、他端弧状部が上記アクセルロッドに当接してこれを
   上記切欠溝１７の底部に押圧するスプリング１３とより
   構成されることを特徴とするアクセルペダルの連結構
   造。