JPH06166692A - 有機リン化合物の製造方法 - Google Patents

有機リン化合物の製造方法

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JPH06166692A
JPH06166692A JP34978092A JP34978092A JPH06166692A JP H06166692 A JPH06166692 A JP H06166692A JP 34978092 A JP34978092 A JP 34978092A JP 34978092 A JP34978092 A JP 34978092A JP H06166692 A JPH06166692 A JP H06166692A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来技術の諸欠点を改善し、少量で有効かつ
無害で非常に優れた難燃性を有する難燃剤を工業的に簡
便に、かつ低コストで製造する方法を提供するにある。 【構成】 1)ホスフィン類とシアノ基或いはそれに変
換可能な官能基を有するビニル化合物とを反応させ、一
般式 【化1】 で表される化合物に変換し、 2) 1)で得られた化合物と酸化剤を反応させ、一般
式 【化2】 で表される化合物に変換し、 3) 2)で得られた化合物と塩基を反応させ、反応終
了後反応液を酸性にし、一般式 【化3】 で表される化合物に変換することを特徴とする有機リン
化合物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リン元素を含有する新
規難燃剤の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】M.M.Rauhut他のJ.Am.C
hem.Soc.,81巻,1103ペ−ジ(1959
年)に本化合物の製造方法が記載されている。しかしな
がら、該文献方法は、反応終了後に中和処理を行って目
的物を得ているが、実際、反応液を中和しただけでは目
的物のカルボキシルアニオンはすべてプロトン化され
ず、目的物はモノ金属塩の形で反応液中に残存する。そ
の後、溶媒を濃縮すると、黄色油状物が生じたり、或い
は黄色油状物と白色結晶の混合物が生じ、溶媒抽出を繰
り返したり、カラムクロマトグラフィ−等の煩雑な操作
を行わねば目的物を純粋に単離することができない。
【0003】上述のように、従来の方法では目的物を得
る操作が複雑かつ煩雑であり、又反応の再現性がなく、
本化合物を工業的に製造するには更に改良の必要性があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、かか
る従来技術の諸欠点を改善し、少量で有効かつ無害で非
常に優れた難燃性を有する難燃剤を工業的に簡便に、か
つ低コストで製造する方法を提供するにある。
【0005】即ち、本発明方法は、1)ホスフィン類と
シアノ基或いはそれに変換可能な官能基を有するビニル
化合物とを反応させ、一般式
【化1】(式中、Xはアルキル基、アリ−ル基、アラル
キル基、飽和脂環式化合物、Yは水素原子又はメチル基
を示す。)で表される化合物に変換し、 2) 1)で得られた化合物と酸化剤を反応させ、一般
【化2】(式中、Lはアルキル基、アリ−ル基、アラル
キル基、飽和脂環式化合物、Mは水素原子又はメチル基
を示す。)で表される化合物に変換し、 3) 2)で得られた生成物と塩基を反応させ、反応終
了後反応液を酸性にし、一般式
【化3】(式中、Rはアルキル基、アリ−ル基、アラル
キル基、飽和脂環式化合物、R’は水素原子又は炭素原
子数1〜4のアルキル基、R”は水素原子又はメチル基
を示す。)で表される化合物に変換することを特徴とす
る。
【0006】本発明で言うアルキル基とは、一般式Cn
2n+1で表されるメチル、エチル、プロピル、ブチル或
いはそれらの異性体などが挙げられる。又本発明で言う
アリ−ル基とは、C6 5 、C6 4 −CH3 、C6
3 −(CH3 2 、C6 4−(CH2 CH3 )などが
挙げられ、又アラルキル基とは、C6 5 −CH2 、C
6 4 (CH3 )−CH2 、C6 5 −CH2 CH2
6 3 (CH3 2−CH2 などが挙げられ、又、飽
和脂環式化合物とは、Cn 2n-1で表される、例えばシ
クロヘキシル基等が挙げられる。又は置換基Eがアリ−
ル基或いはアラルキル基であり、置換基Fが水素原子で
ある、例えばフェニルホスフィン、ベンジルホスフィ
ン、メチルフェニルホスフィン、エチルフェニルホスフ
ィン、プロピルフェニルホスフィン、ジメチルフェニル
ホスフィン或いはそれらの異性体等の芳香族ホスフィン
類、又は置換基Fが塩素原子であるジクロロフェニルホ
スフィン、ジクロロベンジルホスフィン、ジクロロメチ
ルフェニルホスフィン、ジクロロエチルフェニルホスフ
ィン、ジクロロプロピルフェニルホスフィン、ジクロロ
ジメチルフェニルホスフィン或いはそれらの異性体等が
挙げられる。又は一般式
【化1】(式中、Xはアルキル基、アリ−ル基、アラル
キル基、飽和脂環式化合物、Yは水素原子又はメチル基
を示す。)で表される化合物の置換基Eがアルキル基で
あり、置換基Fが水素原子である、例えばメチルホスフ
ィン、エチルホスフィン、プロピルホスフィン、ブチル
ホスフィン或いはそれらの異性体、又は置換基Fが塩素
原子であるジクロロメチルホスフィン、ジクロロエチル
ホスフィン、ジクロロプロピルホスフィン、ジクロロブ
チルホスフィン或いはそれらの異性体等の脂肪族ホスフ
ィン類、又はジクロロシクロヘキシルホスフィン、シク
ロヘキシルホスフィン等の飽和脂環式ホスフィン類等の
ホスフィン類が挙げられる。この中でも、沸点、融点、
溶解度、耐熱性等の物理的或いは化学的性質がよく、扱
い易さ、後処理のし易さ或いは目的物を高収率で得ると
いう点から、芳香族ホスフィン類或いは飽和脂環式ホス
フィン類を使用すると最も好ましい結果となる。本発明
で使用するホスフィン類はここに例示されたものに限ら
ない。
【0007】本発明方法で使用するビニル化合物として
は、アクリロニトリル或いは適当な化学反応によりこれ
らの化合物に変換可能なビニルクロリド、ビニルブロミ
ド又はその他の上記誘導体が挙げられる。ビニルクロリ
ド、ビニルブロミド等を使用する場合は、付加反応を施
した後適当なシアン化剤、例えばシアン化ナトリウム、
シアン化カリウム等による置換反
応によりシアノ基を導入すればよい。
【0008】本発明方法によれば、一般式
【化1】(式中、Xはアルキル基、アリ−ル基、アラル
キル基、飽和脂環式化合物、Yは水素原子又はメチル基
を示す。)で表される化合物は、上記記載のホスフィン
類と2当量以上のビニル化合物をベンゼン、トルエン、
キシレン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロ
メタン、クロロホルム等の不活性溶媒中、或いは上記記
載のビニル化合物をそのまま溶剤としてホスフィン類と
20−50℃の適宜な温度で1−5時間反応させること
により得られる。
【0009】本発明方法によれば、必要であれば水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基を共存させること
により、反応をより円滑に進行させることができ、又、
窒素、 アルゴン、ヘリウム等の不
活性ガスを絶えず流入させておくと、目的物を収率よ
く得ることができる。
【0010】本発明方法によれば、前記方法により得ら
れた
【化1】(式中、Xはアルキル基、アリ−ル基、アラル
キル基、飽和脂環式化合物、Yは水素原子又はメチル基
を示す。)で表せられる化合物と、過酸化水素水、有機
水銀化合物、酸化水銀、塩化水銀、酸素、オゾン、有機
過酸化物、有機過酸、四酸化二窒素、ジメチルスルフォ
キシド等の通常の酸化剤の1−2当量を30−110℃
の適宜な温度で1.5−3時間反応させて、一般式
【化2】(式中、Lはアルキル基、アリ−ル基、アラル
キル基、飽和脂環式化合物、Mは水素原子又はメチル基
を示す。)で表される化合物を合成する。この中でも、
反応のし易さ、後処理の簡便化或いは副生成物の処理の
し易さの点において、過酸化水素水、酸素、有機過酸化
物、有機過酸、四酸化二窒素、ジメチルスルフォキシド
等を使用するのが好ましく、更に好ましくは反応の簡便
さ、収率アップの点において過酸化水素水、有機過酸化
物、有機過酸等を使用すると良い。
【0011】反応に使用する溶媒としては、酢酸、或い
はメタノ−ル、エタノ−ル等のアルコ−ル類、或いはア
セトン、テトラヒドロフラン等の水と任意に混合可能な
極性溶媒が挙げられる。この中でも、酢酸を使用する
と、収率が非常によくなり最も好ましい結果となる。
【0012】本発明方法によれば、必要であれば反応の
最終段階で活性炭を加えることによって生成物の着色を
極力抑制できる。
【0013】本発明方法によれば、前記方法により得ら
れた一般式
【化2】(式中、Lはアルキル基、アリ−ル基、アラル
キル基、飽和脂環式化合物、Mは水素原子又はメチル基
を示す。)で表される化合物と、4当量以上の水酸化カ
リウム等の塩基を溶媒の還流温度以下の温度で3−10
時間反応させて、一般式(式中、Rはアルキル基、アリ
−ル基、アラルキル基、飽和脂環式化合物、R’は水素
原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基、R”は水素原
子又はメチル基を示す。)で表される化合物を合成す
る。使用する塩基の量が4当量未満であると、反応を完
結させるのに必要な塩基の量は得られず、2個のシアノ
基の1個或いは両方共が中間体のアミドで反応が止まっ
てしまうか、或いは反応が全く進行せず目的とするジカ
ルボン酸が得られない。
【0014】本発明方法において使用する溶媒として
は、メタノ−ル、エタノ−ル等のアルコ−ル類、或いは
アセトン、テトラヒドロフラン等の極性溶媒が挙げられ
る。中でも一般式
【化2】(式中、Lはアルキル基、アリ−ル基、アラル
キル基、飽和脂環式化合物、Mは水素原子又はメチル基
を示す。)で表せられる化合物の溶解度のもっともよい
メタノ−ル、エタノ−ル等のアルコ−ル類を使用する
と、収率アップ或いは反応時間の短縮が可能となる。
【0015】本発明方法によれば、反応終了後反応液を
希塩酸、希硫酸、希硝酸、希酢酸等により酸性にする。
この中でも、同温度で水に対する溶解度のよい希塩酸、
希酢酸を使用するのが好ましいが、酸性側に移行する速
度、後処理面を考慮すると、希塩酸を使用するのが最も
好ましい結果となる。
【0016】反応終了後の反応液の水素イオン指数(p
H=−log〔H+ 〕と定義され、これを以下pHと記
す)が6未満、好ましくは1〜5、更に好ましくは1〜
3になるように希酸を添加する。pHが6以上である
と、一般式
【化3】(式中、Rはアルキル基、アリ−ル基、アラル
キル基、飽和脂環式化合物、R’は水素原子又は炭素原
子数1〜4のアルキル基、R”は水素原子又はメチル基
を示す。)で表される化合物の2個のカルボキシル基の
一方のみがプロトン化され、一般式
【化5】 (Aはアルキル基、アリ−ル基、アラルキル基、シクロ
ヘキシル基、Bは水素原子又は炭素原子数1〜4のアル
キル基、Cは水素原子又はメチル基を示す。)で表され
るモノカリウム塩の形で溶液中に残存する。反応液中に
は、一般式
【化5】(Aはアルキル基、アリ−ル基、アラルキル
基、シクロヘキシル基、Bは水素原子又は炭素原子数1
〜4のアルキル基、Cは水素原子又はメチル基を示
す。)で表される化合物のモノカリウム塩と酸添加によ
り生成する塩化カリウムの混合物が存在し、両者の溶媒
に対する溶解度がほぼ同程度であるので、これらを分離
するのに溶媒抽出を何度も繰り返すか、或いはカラムク
ロマトグラフィ−による分離が必要となり、作業上の煩
雑さ或いは収率の大幅低下等の問題が生じ工業的利用価
値がない。本発明方法では、反応液のpHをカルボキシ
ル基が両方ともプロトン化されうる酸性領域にすること
によって、従来方法のように溶媒抽出やカラム分離等の
煩雑な作業を行うことなく、生成物を沈殿させ濾過する
だけで目的物を高純度、高収率で得ることができる。
【0017】本発明方法では、必要であれば一般式
【化3】(式中、Rはアルキル基、アリ−ル基、アラル
キル基、飽和脂環式化合物、R’は水素原子又は炭素原
子数1〜4のアルキル基、R”は水素原子又はメチル基
を示す。)で表される化合物をエステルに変換してもよ
い。即ち、一般式
【化3】(式中、Rはアルキル基、アリ−ル基、アラル
キル基、飽和脂環式化合物、R’は水素原子又は炭素原
子数1〜4のアルキル基、R”は水素原子又はメチル基
を示す。)で表される化合物を適当なハロゲン化剤、例
えば塩化チオニル、臭化チオニル、五塩化リン、五臭化
リン、ハロゲン分子等によりハロゲン化した後、メタノ
−ル、エタノ−ル、プロパノ−ル、ブタノ−ル或いはそ
の異性体によりエステル化する。又、メチルエステルの
場合は、ジアゾメタンにより直接エステル化する方法も
使用できるなど、エステル化の方法は公知の方法が使用
できる。
【0018】
【発明の効果】上記のごとく、本発明方法では、少量で
有効かつ無害で非常に優れた難燃性を有するリン化合物
を、従来の方法では実施できない製造工程の簡素化、コ
スト低下、或いは高品質化といったような諸問題をすべ
て解決し製造することができる。又、本発明方法により
得られるリン化合物は、従来公知の難燃剤が抱えていた
耐熱性、難燃性、安定性等の問題を解決し、重合系に移
行しても分解、昇華或いは着色等の問題がほとんど起こ
らない非常に優れたものである。
【0019】
【実施例】以下の実施例により本発明方法及びその作用
効果を具体的に説明する。本実施例では出発化合物とし
てフェニルホスフィンを使用しているが、上述した他の
ホスフィンを使用することもできる。
【0020】実施例1 氷水浴に攪拌機、滴下漏斗、窒素流入管、還流冷却器を
取り付けた1l四つ口フラスコを設置し窒素ガスをフロ
−しながら220gのフェニルホスフィンを250cc
のアクリロニトリルに溶解してフラスコの中に流し込
む。次いで攪拌しながら10Nの水酸化カリウム溶液を
添加し、内温22℃になるように氷水で冷却する。次い
で滴下漏斗からアクリロニトリル220g(4.15モ
ル)を内温が25−28℃に保持するように滴下速度を
調整しながら45分間で滴下する。滴下終了後28−3
5℃で3時間反応を行う。反応終了後分液し飽和食塩水
100ccで3回洗浄し無水亡硝で乾燥した。反応液を
蒸留し、215−223℃/0.2mmHgの留分を結
晶化させ、エタノ−ルから再結晶し、255gのビス−
(2−シアノエチル)−フェニルホスフィン(収率は7
7%)を得た。
【0021】実施例2 実施例1により得られたビス−(2−シアノエチル)−
フェニルホスフィン250gを2.5倍の酢酸に溶解
し、内温を60℃に保ち均一に溶解させた。攪拌下、3
0%過酸化水素水を204g(1.61モル)を内温6
0−70℃に保ちながら約1時間要して滴下した。その
後、75℃で15分、更に活性炭を加え100℃まで上
昇させ15分間加熱攪拌した。冷却後、エバポレ−タ−
で酢酸を留去し、ビス−(2−シアノエチル)−フェニ
ルホスフィンオキシド265g(収率97%)を得た。
必要であれば、2−プロパノ−ルで再結晶する。
【0022】実施例3 溶媒を酢酸からメタノ−ルに変更する以外、実施例2と
同様に行った。この場合、収率は実施例2の場合よりも
若干低いが、収率90%と実用レベルである。
【0023】実施例4 実施例1により得られた280gのビス−(2−シアノ
エチル)−フェニルホスフィンオキシドをメタノ−ル1
300mlに溶解したものと、541g(ビス−(2−
シアノエチル)−フェニルホスフィンに対して8倍当
量)の水酸化カリウムを560mlの水に溶解したもの
を混合し、メタノ−ルの還流温度で5.5時間反応し
た。反応終了後、反応液を希塩酸を用いてpH=1にな
るように調整した。攪拌下次第に白色結晶が析出し、析
出した結晶をろ取し、296gのビス−(2−カルボキ
シエチル)−フェニルホスフィンオキシド(収率90
%)を得た。
【0024】実施例5 塩基の量をビス−(2−シアノエチル)−フェニルホス
フィンオキシドの4倍、10倍当量に変更する以外、実
施例4と同様に行う。この場合、収率は実施例4の場合
とほぼ同一である。塩基の量が4倍当量の場合、収率8
6%、塩基の量が10倍当量の場合、収率は91%であ
る。
【0025】実施例6 溶媒をメタノ−ルからテトラヒドロフランに変更する以
外、実施例4と同様に行う。収率は実施例4の場合より
も若干低いが、収率85−90%と実用レベルである。
【0026】実施例4から実施例6までの方法では、溶
液のpHを調整するだけで目的物が高純度で得られ、更
なる精製を必要とせず次のステップに移行できる。
【0027】比較例1 反応終了後、従来文献(J.Am.Chem.So
c.,81巻,1103ペ−ジ(1959年))の方法
と同様に、反応液を中和(pH≒7)し、水酸化カリウ
ムの量をビス−(2−シアノエチル)−フェニルホスフ
ィンオキシドに対して4倍当量に変更する以外し、実施
例4と同様に行ったが、白色結晶は析出しない。これら
の混合物から生成物を単離するには、溶媒を濃縮し塩化
カリウムと目的物の混合物から溶媒抽出或いはカラム分
離等の煩雑な作業を行わねばならず、工業的使用価値が
ない。溶媒抽出後の収率は60%以下,カラム分離後の
収率は30%以下である。
【化4】
【表1】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1)ホスフィン類とシアノ基或いはそれ
    に変換可能な官能基を有するビニル化合物とを反応さ
    せ、一般式 【化1】 (式中、Xはアルキル基、アリ−ル基、アラルキル基、
    飽和脂環式化合物、Yは水素原子又はメチル基を示
    す。)で表される化合物に変換し、 2) 1)で得られた化合物と酸化剤を反応させ、一般
    式 【化2】 (式中、Lはアルキル基、アリ−ル基、アラルキル基、
    飽和脂環式化合物、Mは水素原子又はメチル基を示
    す。)で表される化合物に変換し、 3) 2)で得られた生成物と塩基を反応させ、反応終
    了後反応液を酸性にし、一般式 【化3】 (式中、Rはアルキル基、アリ−ル基、アラルキル基、
    飽和脂環式化合物、R’は水素原子又は炭素原子数1〜
    4のアルキル基、R”は水素原子又はメチル基を示
    す。)で表される化合物に変換することを特徴とする有
    機リン化合物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5663419A (en) * 1994-10-13 1997-09-02 Nippon Chemical Industrial Co., Ltd. Bifunctional alkyl phosphine oxide and production method thereof
JP2012508196A (ja) * 2008-11-07 2012-04-05 クラリアント・ファイナンス・(ビーブイアイ)・リミテッド アクリロニトリル類を用いたジアルキルホスフィン酸、−エステル及び−塩の製造方法及びそれらの使用

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US5663419A (en) * 1994-10-13 1997-09-02 Nippon Chemical Industrial Co., Ltd. Bifunctional alkyl phosphine oxide and production method thereof
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