JPH06166616A - 化粧料 - Google Patents

化粧料

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JPH06166616A
JPH06166616A JP34356392A JP34356392A JPH06166616A JP H06166616 A JPH06166616 A JP H06166616A JP 34356392 A JP34356392 A JP 34356392A JP 34356392 A JP34356392 A JP 34356392A JP H06166616 A JPH06166616 A JP H06166616A
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JP
Japan
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collagen
skin
water
aqueous suspension
cosmetic
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JP34356392A
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English (en)
Inventor
Kazuo Takeda
武田和夫
Hiroko Kurosawa
黒澤博子
Mitsunori Fujimoto
藤本光典
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichirei Corp
Original Assignee
Nichirei Corp
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Publication date
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Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 牛又は豚の胎児の皮膚よりペプシン処理によ
って抽出した、総コラーゲン量に対してIII型コラーゲ
ンを10重量%以上含有し、プロテオグリカンを2重量
%以上含有する水溶性コラーゲンの水性懸濁液を、化粧
料重量の0.01〜80重量%添加する化粧料。 【効果】 保湿効果及び使用感に優れた化粧料が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、牛又は豚の胎児の皮膚
組織を原料として抽出した水溶性コラーゲンの水性懸濁
液を配合した、保湿効果及び使用感に優れた化粧料に関
する。
【0002】
【従来の技術】皮膚の保湿、あるいは皮膚の伸び、弾力
性改善の目的で、化粧料には水溶性コラーゲンの水性懸
濁液(以下、COLと略記する)が配合されている。従
来COLの原料としては、出生後の牛又は豚の皮膚、骨
髄、胎盤組織が使用されてきており、不溶性コラーゲン
を酵素処理、アルカリ液処理で可溶化したもの、可溶性
コラーゲンを抽出したものがある。これらを化粧料に配
合した場合、一定の保湿効果は得られるものの、さらに
保湿効果に優れたものが求められている。また、皮膚の
伸び、弾力性改善といった感触面の改善も、同様に求め
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】コラーゲンは、構造タ
ンパク質で動物の体の形態維持に関与しており、細胞間
マトリックスの主成分である。コラーゲン分子は、3本
の鎖のα鎖と呼ばれる分子量約10万のポリペプチド鎖
からできている。
【0004】α鎖は、多様性で現在11種類のコラーゲ
ンのサブタイプが存在し、I型〜XI型コラーゲンが命
名されている。そのうちI型コラーゲンは、太い繊維を
作り機械的な強さを持ち、III型コラーゲンは、別名胎
性コラーゲンと言われ、細い繊維を作り柔軟性と関係し
ている。
【0005】III型コラーゲンは動物の加齢に伴い減少
する。この事が老化による皮膚の柔軟性、保湿性の低下
の一因になっている。そこで化粧料の原料としてコラー
ゲンによる皮膚の保湿性あるいは皮膚の伸び、弾力性の
効果を期待するためにはIII型コラーゲンの含量の高い
コラーゲンが望まれる。しかしながら、現在のコラーゲ
ンの原料は、本来コラーゲンの機能として重要な保湿効
果を持つIII型コラーゲン含量の少ない出生後の牛又は
豚の皮膚等を使用している。
【0006】又、皮膚からのコラーゲンの抽出において
は酵素処理、アルカリ液処理を行うが、出生後の牛又豚
の皮膚は、構造が堅く可溶化するのに苛酷な条件下で行
う。この為、コラーゲンと同様に細胞外マトリックスを
構成しているプロテオグリカン等の複合糖質は、化粧料
に配合した場合、皮膚の伸び、弾力性の改善に優れた効
果を示すことが知られているにもかかわらず、現在の出
生後の牛又豚の皮膚を原料とした抽出法においては、コ
ラーゲンの抽出時にプロテオグリカン等の複合糖質を同
時に得ることは困難である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、COLの化粧料の
応用にあたり、その出発原料を牛又は豚の胎児の皮膚組
織に求め、従来のCOL配合化粧料に比べ保湿効果及び
使用感に優れた作用を見いだし、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は牛又は豚の胎児の皮膚よりペプシン
処理によって抽出した総コラーゲン量に対してIII型コ
ラーゲンを10重量%以上、プロテオグリカンを2重量
%以上含有する水溶性コラーゲンの水性懸濁液を、化粧
品重量に対して0.01〜80重量%添加することを特
徴とする化粧料である。
【0008】その製造方法は、例えば牛胎児皮膚(妊娠
月齢2〜9カ月)を低温化(10℃以下)で水洗し、血
液、脂肪等を除去する。これをホモジナイズし、水を加
えた後、塩酸もしくは酢酸でpHを3.0とする。さら
にペプシンを加え、低温化(10〜20℃)で3日間消
化する。これをグラスフィルターでロ過後、アルカリに
て中和する。静置後、遠心分離を行い、さらに沈殿物を
精製水で洗浄し、水溶性コラーゲンの水性懸濁液を調製
する。
【0010】この水溶性コラーゲンの水性懸濁液は、蛋
白質として0.01〜10重量%であり、固形分として
15重量%以下である。
【0011】尚、本発明の化粧料は、前記の必須成分に
加えて、必要に応じて本発明の効果を損なわない範囲内
で、化粧品一般に用いられる各種成分、すなわち、油脂
類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、合
成エステル類、界面活性剤、保湿剤、無機物、香料、薬
剤、精製水等を配合することができる。次に実施例によ
って本発明をさらに詳細に説明する。尚、本発明は、こ
れにより限定されるものではない。また、以下の実施例
に配合された水溶性コラーゲンの水性懸濁液は、前記記
載の製造方法に従い調製したものである。
【0012】
【実施例1】 化粧水 (重量%) 1.水溶性コラーゲンの水性懸濁液(1%溶液) 10 2.精製水 81 3.グリセリン 3 4.エタノール 5 5.パラオキシ安息香酸メチル 0.2 6.香料 0.2 7.親水性界面活性剤 0.6 2に3を溶解後、1を徐々に加え均一化し、Aとする。
4、5、6、7を混合溶解し、Bとする。AにBを加え
混合し均一化し、さらにロ過する。
【0013】
【実施例2】 乳液 (重量%) 1.ミリスチン酸イソプロピル 3 2.自己乳化型モノステアリン酸グリセリン 1 3.親油型モノステアリン酸グリセリン 1 4.スクワラン 1 5.セタノール 1 6.ステアリルアルコール 1 7.パラオキシ安息香酸ブチル 0.05 8.精製水 76.1 9.ラウリル硫酸ナトリウム 0.3 10.トリエタノールアミン 0.2 11.プロピレングリコール 5 12.パラオキシ安息香酸メチル 0.15 13.香料 0.2 14.水溶性コラーゲンの水性懸濁液(1%溶液) 10 1から7を75℃に加温溶解し、Aとする。同じく8か
ら12を75℃に加温溶解し、Bとする。BにAを徐々
に加えて乳化する。徐々に冷却して約40℃となったと
ころで、13を加え、さらに30℃以下になったところ
で14を加え均一化する。
【0014】
【実施例3】 弱油性クリーム (重量%) 1.親油性モノステアリン酸グリセリン 4 2.セタノール 2 3.ステアリン酸 2 4.ラノリン 1 5.ミリスチン酸イソプロピル 2.5 6.オリーブ油 9 7.スクワラン 2 8.親油性界面活性剤 1 9.親水性界面活性剤 1 10.パラオキシ安息香酸イソプロピル 0.05 11.精製水 59.6 12.プロピレングリコール 5 13.パラオキシ安息香酸メチル 0.15 14.トリエタノールアミン 0.5 15.香料 0.2 16.水溶性コラーゲンの水性懸濁液(1%溶液) 10 1から10を75℃に加温溶解し、Aとする。同じく1
1から14を75℃に加温溶解し、Bとする。BにAを
徐々に加えて乳化する。徐々に冷却して約40℃となっ
たところで、15を加え、さらに30℃以下になったと
ころで16を加え均一化する。
【0015】
【発明の効果】本発明の化粧料は、牛又は豚の胎児の皮
膚組織を原料として抽出した、水溶性コラーゲンの水性
懸濁液を配合した、保湿効果及び使用感に優れた化粧料
である。つぎに本発明の効果についてIII型コラーゲン
及びプロテオグリカン含量の試験、吸水性試験、肌に与
えるしっとり感及びつっぱり感の評価試験での結果を示
す。
【0016】 <III型コラーゲン及びプロテオグリカン含量の試験>試験方法 牛胎児皮膚(4カ月齢)及び対照として子牛皮膚(生後
6カ月)の原料を用い、前記記載の製造方法に従い、水
溶性コラーゲンの水性懸濁液を調製し、III型コラーゲ
ンの構成比率及びプロテオグリカンの含量を求めた。II
I型コラーゲンの構成比率は、SDSポリアクリルアミ
ド電気泳動法を用いて算出し、一方プロテオグリカン
は、Elson−Morgan法(S.Gardell:Acta Che
m. Secand;7.207.1953)にて測定した。
【0017】試験結果 III型コラーゲン及びプロテオグリカン含量の試験結果
を表1に示す。表1の結果から明らかなように、牛胎児
皮膚を原料として調製した場合、従来の子牛皮膚を用い
て同様に調製した水溶性コラーゲンの水性懸濁液に比較
して、III型コラーゲンの比率が高く、かつ、プロテオ
グリカンを高濃度に含量することが証明された。
【0018】
【表1】
【0019】<吸湿性試験>試験方法 牛胎児皮膚(4カ月齢)及び対照として子牛皮膚(生後
6カ月)の原料を用い、前記記載の製造方法に従い、水
溶性コラーゲンの水性懸濁液を調製し、吸湿性試験を行
った。各試料を0.5%濃度に希釈し、プラスチックシ
ャーレ(60mmφ)に各5gずつ分注した。シャーレ
を凍結乾燥した後、湿度100%、30℃で重量法によ
り、各試料の吸湿率を4時間後及び48時間後に測定し
た。
【0020】試験結果 湿度100%、30℃における吸湿率(%)を表2に示
す。又これを図示したのが、図1である。表2の結果か
ら明らかなように、牛胎児皮膚を原料として調製した場
合、従来の子牛皮膚を用いて同様に調製した水溶性コラ
ーゲンの水性懸濁液に比較して、吸湿性が著しく改善さ
れていることが証明された。
【0021】
【表2】
【0022】<肌に与えるしっとり感及びつっぱり感の
評価試験>試験方法 女性モニター20名(20才〜50才)に実施例1の化
粧水を右上腕屈側部へ、比較例1の化粧水を左上腕屈側
部へ塗布し、使用直後及び2時間後の使用感を比較し
た。比較例1は、水溶性コラーゲンの水性懸濁液の原料
を牛胎児皮膚から生後6カ月齢の子牛皮膚に置き換えて
調製した化粧水である。試験結果 試験結果を実施例1が比較例1に比較して使用感に関し
て良いと答えた人数で表した。塗布直後の使用感を表3
に、塗布2時間後の使用感を表4に示す。表3及び表4
の結果から明らかなように、本発明の実施例1の牛胎児
皮膚を原料として調製した化粧水は、子牛皮膚を原料と
して調製した化粧水に比べ、肌の伸び、しっとり感に優
れた新規な化粧料である。
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の牛胎児皮膚を原料として調製した水溶
性コラーゲンの水性懸濁液を、対象として子牛皮膚を原
料として調製した水溶性コラーゲンの水性懸濁液の吸湿
率を測定した値を図示したものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 牛又は豚の胎児の皮膚よりペプシン処理
    によって抽出した、総コラーゲン量に対してIII型コラ
    ーゲンを10重量%以上、プロテオグリカンを2重量%
    以上含有する水溶性コラーゲンの水性懸濁液を、化粧品
    重量に対して0.01〜80重量%添加することを特徴
    とする化粧料。
JP34356392A 1992-12-01 1992-12-01 化粧料 Pending JPH06166616A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998006444A1 (en) * 1996-08-13 1998-02-19 Tissue Engineering, Inc. Collagen-based blood coagulating foams, method and devices for their delivery
JP2002080321A (ja) * 2000-06-20 2002-03-19 Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd 化粧料
JP2009510168A (ja) * 2005-10-03 2009-03-12 マーク エー. ピンスカイ 改善されたスキンケアのための組成物および方法
JP2016029150A (ja) * 2014-07-16 2016-03-03 地方独立行政法人青森県産業技術センター 高保水性プロテオグリカン、化粧料および高保水性プロテオグリカンの製造法
CN115536742A (zh) * 2022-10-14 2022-12-30 斐缦(长春)医药生物科技有限责任公司 一种医美真皮填充用胶原蛋白及其制备方法

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