JPH0616573A - アルキルジアリール類の製造方法 - Google Patents
アルキルジアリール類の製造方法Info
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- JPH0616573A JPH0616573A JP3342949A JP34294991A JPH0616573A JP H0616573 A JPH0616573 A JP H0616573A JP 3342949 A JP3342949 A JP 3342949A JP 34294991 A JP34294991 A JP 34294991A JP H0616573 A JPH0616573 A JP H0616573A
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- heteropolyacid
- catalyst
- reaction
- alkyldiaryl
- olefin
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 原料としてビフェニル等のジアリール類と、
プロピレン等のオレフィンとを用い、ヘテロポリ酸およ
び/またはヘテロポリ酸塩を触媒として反応させること
により、アルキルジアリール類を製造する。 【効果】 有用性の高いアルキルジアリール類を、高収
率かつ安定的に製造することができる。また、使用した
触媒の回収が容易で再使用することができると共に、装
置への腐食性の問題も回避することができるので、工業
的にも有利である。
プロピレン等のオレフィンとを用い、ヘテロポリ酸およ
び/またはヘテロポリ酸塩を触媒として反応させること
により、アルキルジアリール類を製造する。 【効果】 有用性の高いアルキルジアリール類を、高収
率かつ安定的に製造することができる。また、使用した
触媒の回収が容易で再使用することができると共に、装
置への腐食性の問題も回避することができるので、工業
的にも有利である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジアリール類をオレフ
ィンでアルキル化して、アルキルジアリール類を製造す
る方法に関するものである。
ィンでアルキル化して、アルキルジアリール類を製造す
る方法に関するものである。
【0002】製造されるアルキルジアリール類は、熱媒
体、感圧紙溶媒、またはポリマー用原料として有用であ
り、特に、アルキルジアリール類を原料として製造され
る4−ビフェニルカルボン酸、4,4'−ビフェニルカルボ
ン酸、パラフェニルフェノール、及び4,4'−ビフェノー
ル等の化合物は、フィルム、液晶等の高機能性ポリマー
の原料として有用である。
体、感圧紙溶媒、またはポリマー用原料として有用であ
り、特に、アルキルジアリール類を原料として製造され
る4−ビフェニルカルボン酸、4,4'−ビフェニルカルボ
ン酸、パラフェニルフェノール、及び4,4'−ビフェノー
ル等の化合物は、フィルム、液晶等の高機能性ポリマー
の原料として有用である。
【0003】
【従来の技術】従来、ジアリール化合物とオレフィンと
を反応させてアルキルジアリール類を製造する方法とし
ては、触媒として塩化アルミニウムを用いる方法および
固体酸を用いる方法が知られている。
を反応させてアルキルジアリール類を製造する方法とし
ては、触媒として塩化アルミニウムを用いる方法および
固体酸を用いる方法が知られている。
【0004】塩化アルミニウムを用いる方法(特開昭4
9−80045号公報参照)においては、反応後の触媒
の分離工程が煩雑で、しかもその際に大量の酸性廃液が
生じるという欠点があり、また、工業的には装置に耐腐
食性が必要であるため、材質面で制約を受けるという問
題がある。
9−80045号公報参照)においては、反応後の触媒
の分離工程が煩雑で、しかもその際に大量の酸性廃液が
生じるという欠点があり、また、工業的には装置に耐腐
食性が必要であるため、材質面で制約を受けるという問
題がある。
【0005】一方、固体酸を用いる方法としては、ゼオ
ライトあるいはシリカアルミナを用いる方法(特開昭5
6−156222号公報、特開昭63−162632号
公報参照)およびモルデナイトを用いる方法(特開昭6
3−122635号公報、特開平1−190639号公
報参照)が知られている。これらの固体酸触媒には、生
成物との分離が容易で、かつ装置への腐食性もないとい
う利点がある。しかしながら、ゼオライト、あるいはシ
リカアルミナを用いる方法においては、反応中に生じる
触媒上への炭素質析出が激しく、触媒の再使用が困難で
あるという問題を生じている。
ライトあるいはシリカアルミナを用いる方法(特開昭5
6−156222号公報、特開昭63−162632号
公報参照)およびモルデナイトを用いる方法(特開昭6
3−122635号公報、特開平1−190639号公
報参照)が知られている。これらの固体酸触媒には、生
成物との分離が容易で、かつ装置への腐食性もないとい
う利点がある。しかしながら、ゼオライト、あるいはシ
リカアルミナを用いる方法においては、反応中に生じる
触媒上への炭素質析出が激しく、触媒の再使用が困難で
あるという問題を生じている。
【0006】また、モルデナイトを用いる方法は、生成
するモノアルキルジアリール類中の4−アルキル体およ
びジアルキルジアリール類の中の4,4'−ジアルキル体の
割合が比較的高いという特徴を有している。しかしなが
ら、触媒の活性が低いため、触媒を大量に使用しない
と、反応が充分に進行しないという問題がある。また、
上記ゼオライトあるいはシリカアルミナを用いる場合と
同様に、触媒上に炭素質が析出するため、触媒の再利用
が難しいと思われる。
するモノアルキルジアリール類中の4−アルキル体およ
びジアルキルジアリール類の中の4,4'−ジアルキル体の
割合が比較的高いという特徴を有している。しかしなが
ら、触媒の活性が低いため、触媒を大量に使用しない
と、反応が充分に進行しないという問題がある。また、
上記ゼオライトあるいはシリカアルミナを用いる場合と
同様に、触媒上に炭素質が析出するため、触媒の再利用
が難しいと思われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明のアルキルジア
リール類の製造方法は、上記のような従来技術に伴う問
題点を解決しようとするものであって、その目的は、ジ
アリール類を原料に、アルキル化剤としてオレフィンを
用い、アルキルジアリール類を高収率で安定的に製造す
ることができると共に、反応に使用した触媒の回収およ
び再使用が容易な製造方法を提供することにある。
リール類の製造方法は、上記のような従来技術に伴う問
題点を解決しようとするものであって、その目的は、ジ
アリール類を原料に、アルキル化剤としてオレフィンを
用い、アルキルジアリール類を高収率で安定的に製造す
ることができると共に、反応に使用した触媒の回収およ
び再使用が容易な製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、ヘテロ
ポリ酸および/またはヘテロポリ酸塩を触媒として用い
ると、従来から用いられてきた前記の触媒に比べて、ア
ルキルジアリール類が極めて高収率で安定的に製造でき
ることを見出し、さらに鋭意検討した結果、本発明を完
成するに至った。
ポリ酸および/またはヘテロポリ酸塩を触媒として用い
ると、従来から用いられてきた前記の触媒に比べて、ア
ルキルジアリール類が極めて高収率で安定的に製造でき
ることを見出し、さらに鋭意検討した結果、本発明を完
成するに至った。
【0009】すなわち、本発明のアルキルジアリール類
の製造方法は、上記課題を解決するために、一般式
(1)で表されるジアリール類と、炭素数2〜5のオレ
フィンとを反応させる、一般式(1)で表されるジアリ
ール類におけるフェニル環の水素原子の1個または2個
をアルキル基で置換したアルキルジアリール類の製造方
法において、ヘテロポリ酸および/またはヘテロポリ酸
塩を触媒として用いることを特徴としている。
の製造方法は、上記課題を解決するために、一般式
(1)で表されるジアリール類と、炭素数2〜5のオレ
フィンとを反応させる、一般式(1)で表されるジアリ
ール類におけるフェニル環の水素原子の1個または2個
をアルキル基で置換したアルキルジアリール類の製造方
法において、ヘテロポリ酸および/またはヘテロポリ酸
塩を触媒として用いることを特徴としている。
【0010】ジアリール類と反応させるオレフィンとし
ては、具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテ
ン、2−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、イソペン
テン等が挙げられる。
ては、具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテ
ン、2−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、イソペン
テン等が挙げられる。
【0011】また,触媒として用いられるヘテロポリ酸
としては、種々のものが使用できるが、その中でも、一
般式(2) Ha X1 Y12O40・nH2 O ・・・(2) (式中、Hは水素、Xはリン、または珪素、Yはタング
ステン、モリブデン、またはバナジウムの中から選ばれ
る1種以上の元素、Oは酸素を表し、aはX、Yにより
定まる値である)で表されるケギン型ヘテロポリ酸が特
に優れた触媒性能を有するので好ましい。
としては、種々のものが使用できるが、その中でも、一
般式(2) Ha X1 Y12O40・nH2 O ・・・(2) (式中、Hは水素、Xはリン、または珪素、Yはタング
ステン、モリブデン、またはバナジウムの中から選ばれ
る1種以上の元素、Oは酸素を表し、aはX、Yにより
定まる値である)で表されるケギン型ヘテロポリ酸が特
に優れた触媒性能を有するので好ましい。
【0012】一方、ヘテロポリ酸塩としては、前記一般
式(2)で表されるケギン型ヘテロポリ酸のHの一部ま
たは全部をアルカリ金属、アルカリ土類金属、あるいは
アミン類で置換したものが挙げられる。
式(2)で表されるケギン型ヘテロポリ酸のHの一部ま
たは全部をアルカリ金属、アルカリ土類金属、あるいは
アミン類で置換したものが挙げられる。
【0013】これらのヘテロポリ酸および/またはヘテ
ロポリ酸塩をそのまま触媒として用いても、アルキルジ
アリール類を収率良く得ることは可能であるが、触媒の
活性を高め、かつ反応後の触媒を容易に分離・回収し、
再使用するためには、担体に担持し、固定化して用いる
方が望ましい。この場合に用いられる担体としては、反
応に対して悪影響を与えず、ヘテロポリ酸および/また
はヘテロポリ酸塩に対して安定であり、かつ高表面積を
有するものがよく、具体的には、シリカ、シリカアルミ
ナ、チタニア、活性炭等が挙げられる。担持方法として
は、通常の含浸法が簡便である。ヘテロポリ酸および/
またはヘテロポリ酸塩の担持量は、用いられる担体によ
って左右され、また担持量の増加と共に触媒としての活
性も向上するが、全触媒に対するヘテロポリ酸および/
またはヘテロポリ酸塩の量が、1〜50重量%の範囲、
より好ましくは10〜40重量%の範囲であることが望
ましい。
ロポリ酸塩をそのまま触媒として用いても、アルキルジ
アリール類を収率良く得ることは可能であるが、触媒の
活性を高め、かつ反応後の触媒を容易に分離・回収し、
再使用するためには、担体に担持し、固定化して用いる
方が望ましい。この場合に用いられる担体としては、反
応に対して悪影響を与えず、ヘテロポリ酸および/また
はヘテロポリ酸塩に対して安定であり、かつ高表面積を
有するものがよく、具体的には、シリカ、シリカアルミ
ナ、チタニア、活性炭等が挙げられる。担持方法として
は、通常の含浸法が簡便である。ヘテロポリ酸および/
またはヘテロポリ酸塩の担持量は、用いられる担体によ
って左右され、また担持量の増加と共に触媒としての活
性も向上するが、全触媒に対するヘテロポリ酸および/
またはヘテロポリ酸塩の量が、1〜50重量%の範囲、
より好ましくは10〜40重量%の範囲であることが望
ましい。
【0014】このような担持ヘテロポリ酸および/また
はヘテロポリ酸塩触媒は、担持後そのまま反応に用いて
もよいが、反応温度より高温で前処理して安定化させる
方が望ましい。前処理温度は、ヘテロポリ酸および/ま
たはヘテロポリ酸塩の種類にもよるが、100〜400
℃の範囲、より好ましくは150〜300℃の範囲であ
る。
はヘテロポリ酸塩触媒は、担持後そのまま反応に用いて
もよいが、反応温度より高温で前処理して安定化させる
方が望ましい。前処理温度は、ヘテロポリ酸および/ま
たはヘテロポリ酸塩の種類にもよるが、100〜400
℃の範囲、より好ましくは150〜300℃の範囲であ
る。
【0015】反応方法としては、反応槽に原料のジアリ
ール類と、触媒としてのヘテロポリ酸および/またはヘ
テロポリ酸塩、あるいはその担持物とを仕込み、密閉
後、所定量のオレフィンを導入して、撹拌下で所定の温
度まで昇温させ、反応を行わせる。尚、オレフィンは、
反応温度に達してから連続的に供給してもよい。反応温
度は、100〜300℃の広い範囲で設定できるが、反
応の選択性および触媒の寿命を考慮すると、150〜2
50℃の範囲が好ましい。
ール類と、触媒としてのヘテロポリ酸および/またはヘ
テロポリ酸塩、あるいはその担持物とを仕込み、密閉
後、所定量のオレフィンを導入して、撹拌下で所定の温
度まで昇温させ、反応を行わせる。尚、オレフィンは、
反応温度に達してから連続的に供給してもよい。反応温
度は、100〜300℃の広い範囲で設定できるが、反
応の選択性および触媒の寿命を考慮すると、150〜2
50℃の範囲が好ましい。
【0016】原料のジアリール類とオレフィンとの仕込
みのモル比は、原料や触媒の種類、目的とするアルキル
ジアリール類の種類等によって適宜選択される。特に、
1モルの原料のジアリール類にオレフィンが1モル付加
したモノ付加物を目的のアルキルジアリール類とする場
合は、原料のジアリール類とオレフィンとの仕込みモル
比を1:0.1〜1:2の範囲、より好ましくは1:0.5
〜1:1.2の範囲とし、また2モル付加したジ付加物を
目的のアルキルジアリール類とする場合は、該モル比を
1:1〜1:10の範囲、より好ましくは1:1.2〜
1:3の範囲とすると、目的物が選択性良く得られる。
みのモル比は、原料や触媒の種類、目的とするアルキル
ジアリール類の種類等によって適宜選択される。特に、
1モルの原料のジアリール類にオレフィンが1モル付加
したモノ付加物を目的のアルキルジアリール類とする場
合は、原料のジアリール類とオレフィンとの仕込みモル
比を1:0.1〜1:2の範囲、より好ましくは1:0.5
〜1:1.2の範囲とし、また2モル付加したジ付加物を
目的のアルキルジアリール類とする場合は、該モル比を
1:1〜1:10の範囲、より好ましくは1:1.2〜
1:3の範囲とすると、目的物が選択性良く得られる。
【0017】溶媒の使用は、反応を温和に進行させると
共に、触媒と生成物との分離を容易にするので望まし
い。使用する溶媒としては、具体的には、ノナン、n−
デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン等がある。
共に、触媒と生成物との分離を容易にするので望まし
い。使用する溶媒としては、具体的には、ノナン、n−
デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン等がある。
【0018】上述の方法で、反応を行った場合、触媒は
濾過によって容易に分離・回収することができる。この
とき、反応液中へのヘテロポリ酸および/またはヘテロ
ポリ酸塩の溶出は認められなかった。回収した触媒は、
そのまま次の反応に使用することができ、活性選択性も
未使用触媒と同等であった。反応後の触媒の再生処理は
特に必要ないが、触媒表面に反応液が付着しているの
で、必要に応じて溶媒で洗浄した後、加熱して溶媒を蒸
発させてから再使用してもよい。
濾過によって容易に分離・回収することができる。この
とき、反応液中へのヘテロポリ酸および/またはヘテロ
ポリ酸塩の溶出は認められなかった。回収した触媒は、
そのまま次の反応に使用することができ、活性選択性も
未使用触媒と同等であった。反応後の触媒の再生処理は
特に必要ないが、触媒表面に反応液が付着しているの
で、必要に応じて溶媒で洗浄した後、加熱して溶媒を蒸
発させてから再使用してもよい。
【0019】
【実施例】以下に、実施例によりさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0020】尚、実施例および比較例中における原料の
ジアリール類の転化率、およびアルキルジアリール類の
収率は次の定義に従うものとする。
ジアリール類の転化率、およびアルキルジアリール類の
収率は次の定義に従うものとする。
【0021】転化率(モル%)=(消費された原料ジア
リール類のモル数)×100/(供給された原料ジアリ
ール類のモル数) 収率(モル%)=(生成したアルキルジアリール類のモ
ル数)×100/(供給された原料ジアリール類のモル
数) また、反応に用いられる担持ヘテロポリ酸触媒およびヘ
テロポリ酸塩触媒の調製は、それぞれ次のようにして行
った。尚、実施例中で使用したヘテロポリ酸は、いずれ
も日本無機化学工業製である。
リール類のモル数)×100/(供給された原料ジアリ
ール類のモル数) 収率(モル%)=(生成したアルキルジアリール類のモ
ル数)×100/(供給された原料ジアリール類のモル
数) また、反応に用いられる担持ヘテロポリ酸触媒およびヘ
テロポリ酸塩触媒の調製は、それぞれ次のようにして行
った。尚、実施例中で使用したヘテロポリ酸は、いずれ
も日本無機化学工業製である。
【0022】『担持ヘテロポリ酸触媒の調製』200m
lのナスフラスコに12−タングストケイ酸7.6gを入
れ、イオン交換水50ccを加えて溶解し、さらにシリ
カゲル(富士デビィソン製、IDゲル、約300m2 /
g)15.0gを加えて、ロータリーエバポレータにて4
0〜50℃の湯浴上で蒸発乾固させることにより、12
−タングストケイ酸をシリカゲルに30重量%担持した
ヘテロポリ酸触媒(30重量%SiW12/SiO2 と表
す;以下、他の担持ヘテロポリ酸触媒についても、同様
の表現を用いる)を調製した。触媒は、空気中120℃
で乾燥後、300℃で2時間焼成して反応に供した。
lのナスフラスコに12−タングストケイ酸7.6gを入
れ、イオン交換水50ccを加えて溶解し、さらにシリ
カゲル(富士デビィソン製、IDゲル、約300m2 /
g)15.0gを加えて、ロータリーエバポレータにて4
0〜50℃の湯浴上で蒸発乾固させることにより、12
−タングストケイ酸をシリカゲルに30重量%担持した
ヘテロポリ酸触媒(30重量%SiW12/SiO2 と表
す;以下、他の担持ヘテロポリ酸触媒についても、同様
の表現を用いる)を調製した。触媒は、空気中120℃
で乾燥後、300℃で2時間焼成して反応に供した。
【0023】『ヘテロポリ酸塩触媒の調製』300ml
のナスフラスコに12−タングストリン酸水溶液(0.1
モル/リットル)100mlを仕込み、そこに、炭酸セ
シウム水溶液(0.3モル/リットル)83mlをゆっく
り滴下した。その後、ロータリーエバポレータにて40
〜50℃の湯浴上で蒸発乾固させることにより、12−
タングストリン酸セシウム酸性塩触媒(H0.5 Cs2.5
PW12:Cs2.5 PW12と表す;以下、他のヘテロポリ
酸塩触媒についても同様の表現を用いる)を調製した。
触媒は、空気中120℃で乾燥後、300℃で2時間焼
成して反応に供した。
のナスフラスコに12−タングストリン酸水溶液(0.1
モル/リットル)100mlを仕込み、そこに、炭酸セ
シウム水溶液(0.3モル/リットル)83mlをゆっく
り滴下した。その後、ロータリーエバポレータにて40
〜50℃の湯浴上で蒸発乾固させることにより、12−
タングストリン酸セシウム酸性塩触媒(H0.5 Cs2.5
PW12:Cs2.5 PW12と表す;以下、他のヘテロポリ
酸塩触媒についても同様の表現を用いる)を調製した。
触媒は、空気中120℃で乾燥後、300℃で2時間焼
成して反応に供した。
【0024】〔実施例1〕内容量100mlのハステロ
イ製オートクレーブに、原料としてのビフェニル10.0
g、溶媒としてのn−ウンデカン20ml、担持ヘテロ
ポリ酸触媒(30重量%SiW12/SiO2 )0.5g、
及びプロピレン7.0gを仕込んだ。撹拌しながら昇温
し、160℃で2時間反応を行った。冷却後、反応混合
物からヘテロポリ酸触媒を濾別して反応液を得た。反応
液をガスクロマトグラフィで分析したところ、ビフェニ
ル(以下、BPと略記する)転化率が97.0モル%、モ
ノ付加体であるイソプロピルビフェニル(以下、IPB
Pと略記する)収率が24.0モル%、ジ付加体であるジ
イソプロピルビフェニル(以下、DPBPと略記する)
収率が67.4モル%であった。反応条件および結果を表
1に示した。
イ製オートクレーブに、原料としてのビフェニル10.0
g、溶媒としてのn−ウンデカン20ml、担持ヘテロ
ポリ酸触媒(30重量%SiW12/SiO2 )0.5g、
及びプロピレン7.0gを仕込んだ。撹拌しながら昇温
し、160℃で2時間反応を行った。冷却後、反応混合
物からヘテロポリ酸触媒を濾別して反応液を得た。反応
液をガスクロマトグラフィで分析したところ、ビフェニ
ル(以下、BPと略記する)転化率が97.0モル%、モ
ノ付加体であるイソプロピルビフェニル(以下、IPB
Pと略記する)収率が24.0モル%、ジ付加体であるジ
イソプロピルビフェニル(以下、DPBPと略記する)
収率が67.4モル%であった。反応条件および結果を表
1に示した。
【0025】〔実施例2〕前記実施例1で濾別したヘテ
ロポリ酸触媒を用いて、再度実施例1と同様にBPとプ
ロピレンとの反応を行った。反応条件および結果を表1
に示した。
ロポリ酸触媒を用いて、再度実施例1と同様にBPとプ
ロピレンとの反応を行った。反応条件および結果を表1
に示した。
【0026】〔実施例3〜14〕ヘテロポリ酸の種類ま
たは担体を表1に示すように変えて、担持ヘテロポリ酸
またはヘテロポリ酸塩を上記と同様の方法で調製し、こ
れらの触媒を用いると共に、触媒、BP、プロピレン、
n−ウンデカンの各使用量および反応条件を表1に示す
ように変えて、前記実施例1と同様にそれぞれ反応を行
った。反応条件および結果を表1に示した。
たは担体を表1に示すように変えて、担持ヘテロポリ酸
またはヘテロポリ酸塩を上記と同様の方法で調製し、こ
れらの触媒を用いると共に、触媒、BP、プロピレン、
n−ウンデカンの各使用量および反応条件を表1に示す
ように変えて、前記実施例1と同様にそれぞれ反応を行
った。反応条件および結果を表1に示した。
【0027】
【表1】
【0028】〔実施例15〜17〕表2に示すようにヘ
テロポリ酸の種類を変えて、上記と同様の方法でそれぞ
れ調製した触媒を1.0g用いると共に、BPを8.0g、
プロピレンの代わりにエチレン4.0gを用い、反応温度
を220℃、反応時間を3時間として、前記実施例1と
同様に反応を行った。反応条件および結果を表2に示し
た。
テロポリ酸の種類を変えて、上記と同様の方法でそれぞ
れ調製した触媒を1.0g用いると共に、BPを8.0g、
プロピレンの代わりにエチレン4.0gを用い、反応温度
を220℃、反応時間を3時間として、前記実施例1と
同様に反応を行った。反応条件および結果を表2に示し
た。
【0029】〔実施例18〜21〕表2に示すようにヘ
テロポリ酸の種類を変えて、上記と同様の方法で調製し
た触媒を用いると共に、プロピレンの代わりに、1−ブ
テン、あるいはイソブテンを8.0gを用い、反応温度を
実施例21のみ180℃として、前記実施例1と同様に
反応を行った。反応条件および結果を表2に示した。
テロポリ酸の種類を変えて、上記と同様の方法で調製し
た触媒を用いると共に、プロピレンの代わりに、1−ブ
テン、あるいはイソブテンを8.0gを用い、反応温度を
実施例21のみ180℃として、前記実施例1と同様に
反応を行った。反応条件および結果を表2に示した。
【0030】
【表2】
【0031】〔実施例22〜25〕原料として用いるジ
アリール類の種類および使用量を表3に示すように変え
て、前記実施例1と同様に反応を行った。反応条件およ
び結果を表3に示した。
アリール類の種類および使用量を表3に示すように変え
て、前記実施例1と同様に反応を行った。反応条件およ
び結果を表3に示した。
【0032】〔実施例26〜27〕原料として用いるジ
アリール類の種類および使用量を表3に示すように変え
ると共に、反応温度を150℃として、前記実施例1と
同様に反応を行った。反応条件および結果を表3に示し
た。
アリール類の種類および使用量を表3に示すように変え
ると共に、反応温度を150℃として、前記実施例1と
同様に反応を行った。反応条件および結果を表3に示し
た。
【0033】
【表3】
【0034】〔比較例1〜5〕触媒としてシリカアルミ
ナ、チタニア、及びゼオライト(HY型、HM型)をそ
れぞれ用い、比較例5のみ反応温度250℃、反応時間
3時間として、前記実施例1と同様に反応を行った。反
応条件および結果を表4に示した。
ナ、チタニア、及びゼオライト(HY型、HM型)をそ
れぞれ用い、比較例5のみ反応温度250℃、反応時間
3時間として、前記実施例1と同様に反応を行った。反
応条件および結果を表4に示した。
【0035】
【表4】
【0036】以上のように、ビフェニル、フェニルエー
テル、フェニルスルフィド、メチルビフェニル、ジメチ
ルビフェニル等のジアリール類と、プロピレン、エチレ
ン、1−ブテン、イソブテン等のオレフィンとを、ヘテ
ロポリ酸またはヘテロポリ酸塩を触媒として、n−ウン
デカン、n−デカン等の溶媒の存在下で反応させること
により、有用性の高いアルキルジアリール類を高収率か
つ安定に製造することができた。また、使用した触媒
は、腐食性が少なく、装置の材質が制約を受けることも
ないので、工業的にも有利であると共に、濾過により反
応液と容易に分離・回収することができるので、回収し
た触媒を、次の反応に再使用した場合でも、アルキルジ
アリール類を高収率で得ることができた。
テル、フェニルスルフィド、メチルビフェニル、ジメチ
ルビフェニル等のジアリール類と、プロピレン、エチレ
ン、1−ブテン、イソブテン等のオレフィンとを、ヘテ
ロポリ酸またはヘテロポリ酸塩を触媒として、n−ウン
デカン、n−デカン等の溶媒の存在下で反応させること
により、有用性の高いアルキルジアリール類を高収率か
つ安定に製造することができた。また、使用した触媒
は、腐食性が少なく、装置の材質が制約を受けることも
ないので、工業的にも有利であると共に、濾過により反
応液と容易に分離・回収することができるので、回収し
た触媒を、次の反応に再使用した場合でも、アルキルジ
アリール類を高収率で得ることができた。
【0037】上記実施例1〜27では、触媒としてヘテ
ロポリ酸、あるいはヘテロポリ酸塩を単独で使用した場
合、また、これらを併用した場合にも、本発明の適用が
可能であることを示した。
ロポリ酸、あるいはヘテロポリ酸塩を単独で使用した場
合、また、これらを併用した場合にも、本発明の適用が
可能であることを示した。
【0038】
【発明の効果】本発明の方法によれば、一般式(1)で
表されるジアリール類とオレフィンとを反応させて、ア
ルキルジアリール類を製造するに際して、ヘテロポリ酸
および/またはヘテロポリ酸塩を触媒として用いること
により、従来の方法に比べて、目的とするアルキルジア
リール類を極めて高い収率で安定的に製造することがで
きるという効果を奏する。また、反応後の触媒の分離・
回収が容易で、回収した触媒の再使用が可能であると共
に、触媒の腐食性の問題も少なく、工業的にも有利であ
るという効果を併せて奏する。
表されるジアリール類とオレフィンとを反応させて、ア
ルキルジアリール類を製造するに際して、ヘテロポリ酸
および/またはヘテロポリ酸塩を触媒として用いること
により、従来の方法に比べて、目的とするアルキルジア
リール類を極めて高い収率で安定的に製造することがで
きるという効果を奏する。また、反応後の触媒の分離・
回収が容易で、回収した触媒の再使用が可能であると共
に、触媒の腐食性の問題も少なく、工業的にも有利であ
るという効果を併せて奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 319/20 321/30 7419−4H // B01J 23/22 8017−4G 23/24 8017−4G 27/188 9342−4G 27/198 9342−4G C07B 61/00 300
Claims (1)
- 【請求項1】一般式 【化1】 (式中、−X−は直接結合、−O−、−S−のいずれか
を表し、R1 およびR2は、同一または異なっていても
よい水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基の
いずれかを表す)で表されるジアリール類と、炭素数2
〜5のオレフィンとを反応させる、一般式(1)で表さ
れるジアリール類におけるフェニル環の水素原子の1個
または2個をアルキル基で置換したアルキルジアリール
類の製造方法において、ヘテロポリ酸および/またはヘ
テロポリ酸塩を触媒として用いることを特徴とするアル
キルジアリール類の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3342949A JPH0616573A (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | アルキルジアリール類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3342949A JPH0616573A (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | アルキルジアリール類の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0616573A true JPH0616573A (ja) | 1994-01-25 |
Family
ID=18357765
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3342949A Pending JPH0616573A (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | アルキルジアリール類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0616573A (ja) |
-
1991
- 1991-12-25 JP JP3342949A patent/JPH0616573A/ja active Pending
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