JPH06165654A - 鳥がらエキスの製法 - Google Patents
鳥がらエキスの製法Info
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- JPH06165654A JPH06165654A JP4345415A JP34541592A JPH06165654A JP H06165654 A JPH06165654 A JP H06165654A JP 4345415 A JP4345415 A JP 4345415A JP 34541592 A JP34541592 A JP 34541592A JP H06165654 A JPH06165654 A JP H06165654A
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Abstract
異臭のない鳥エキスの製法の提供。 【構成】 (i)鳥がらまたは鳥がらとその肉を熱水抽
出する工程、(ii)抽出液からオイルを除去する工程、
(iii)オイル除去された抽出液に含まれている鳥がら
をミンチする工程、(iv)オイル除去された抽出液と鳥
がらミンチよりなる組成物を酵素分解する工程、よりな
ることを特徴とする鳥エキスの製法。
Description
る。
さるチキンエキスは、コンソメ、スープ、シチュー、ソ
ース等の原料として大量に使用されている。従来、チキ
ンエキスは、(イ)原料を常圧熱水加熱抽出して得られ
るエキスと抽出残渣を酵素処理して得られるエキスを混
合する方法(特開平2−42955号公報参照)、
(ロ)原料を熱水抽出して得られた固形分濃度2〜3%
のチキンガラエキスを酵素処理する方法(特開平2−2
76552号公報参照)、(ハ)原料を加圧熱水加熱抽
出する方法、(ニ)原料を常圧熱水加熱抽出した後、抽
出残渣を加圧熱水加熱抽出する方法などにより製造され
ていた。しかしながら、(イ)や(ロ)の方法により得
られるエキスは、歩留まりは高く、アンモニア等のアミ
ノ酸分解臭のないものであるが、旨味が弱く味の伸びが
なく製造に手間がかかるという欠点があった。一方、
(ハ)や(ニ)の方法により得られるエキスは、旨味は
強いが、呈味成分の重合により生じた異味、異臭があ
り、また、歩留まりが低いという欠点があった。
まりが高く、旨味があり、しかも異味、異臭のない鳥エ
キスの製法を提供する点にある。
たは鳥がらとその肉を熱水抽出する工程、(ii)抽出液
からオイルを除去する工程、(iii)オイル除去された
抽出液に含まれている鳥がらをミンチする工程、(iv)
オイル除去された抽出液と鳥がらミンチよりなる組成物
を酵素分解する工程、よりなることを特徴とする鳥エキ
スの製法に関する。本発明の好ましい態様は(i)鳥が
らまたは鳥がらとその肉を3〜10cm、好ましくは5
〜6cm程度にぶつ切りした後、熱水抽出する工程、
(ii)抽出液からオイルを除去する工程、(iii)オイ
ル除去された抽出液に含まれている鳥がらを0.5〜
2.0cm、好ましくは1cm程度にミンチする工程、
(iv)オイル除去された抽出液と鳥がらミンチよりなる
組成物を酵素分解する工程、よりなる。
肉が好ましく、その種類は廃鶏、ブロイラー等のいずれ
でもよい。本発明で用いる酵素は、プロテアーゼである
ことが好ましい。一般的にプロテアーゼには、エンド
型、エキソ型ペプチターゼの2種類が存在するが、エン
ド型を有するプロテアーゼを用いて分解を行った場合、
苦みの強いペプチドが生成されてしまい、呈味的に好ま
しくないエキスが出来てしまう。そこで、本発明に用い
る酵素としては、エキソ型を有するプロテアーゼがよ
い。また、酵素を作用させる方法は、乾物での濃度が1
5〜60%、好ましくは15〜25%の懸濁液に、プロ
テアーゼを乾物量に対し0.05〜5.0%、好ましく
は0.2〜0.6%添加し、pHを3〜6、好ましくは
4に調整し、反応温度を40〜60℃、好ましくは50
℃に調整を行い、1〜24時間、好ましくは5〜10時
間反応を行わせればよい。本発明では、得られたエキス
を常法により濃縮したり、食塩や旨味物質等を適宜添加
して使用することもできる。また、スプレードライヤ
ー、エアードライヤー等の常法により乾燥、粉末化する
こともできる。
ンチ工程」を併用する場合(図1参照)は、とくに抽出
効率および酵素分解効率がよい。また、従来法の1つの
代表例である図2のフローシートの場合は、抽出エキス
と残渣を分けるので、残渣の方は、ほとんど水分のない
系となる。そのため残渣を酵素分解処理するためには、
水を添加することが必須の条件となる。ここで水を加え
るということは、その分だけ全体のエキス濃度が低下す
ることを意味しており、この分だけ余分の濃縮時間とエ
ネルギーを必要とする。したがって、同じように酵素分
解工程を採っていても、本発明の図1の方法と従来技術
の図2の方法とではエネルギーコストが大幅に異なって
くるのである。
量の水を加え、加熱して沸騰させた後、弱く沸騰を続け
る程度で1時間程度加熱抽出を行った。ついで、オイル
除去のみを行った後に抽出混合液にミンチ処理を施し、
プロテアーゼ「商品名;プロテアーゼM〔天野製薬
(株)製〕」を対固形分0.2%加え、10時間反応さ
せた。反応終了後80℃に上昇させ酵素を失活させた。
反応液を遠心分離機により上澄みをチキンエキスとして
分離を行い、濾過、濃縮してチキンエキス(A)を得
た。一方、対照として、上記と同時に得たブロイラーが
らに1倍量の水を加え、120℃で加圧抽出を約1時間
行った後、遠心分離、濾過、濃縮してチキンエキス
(B)を得た。さらに、別の対照として、上記と同時に
得たブロイラーがらに1倍量の水を加え、常圧熱水加熱
抽出を約1時間行い、抽出エキス(c)を得た。次い
で、残渣に再度1倍量の水を加え、所定の酵素を用いて
酵素分解を行い、抽出エキス(c′)を得た。抽出エキ
ス(c)及び(c′)を混合した後、遠心分離、濾過、
濃縮してチキンエキス(C)を得た。得られたチキンエ
キス(A)、(B)、(C)について、所定の濃度に調
整したチキンエキスの専門パネルによる官能検査の結果
及び原料がら1トン当たりの固形分回収率を表1に示
す。なお、官能評価はチキンエキス(C)と比較して、
やや優れているときは5点、優れているときは6点、非
常に優れているときは7点、同等であるときは4点、や
や劣るときは3点、劣るときは2点、非常に劣るときは
1点として評価した。
を加え、加熱して沸騰させた後、弱く沸騰を続ける程度
で1時間程度加熱抽出を行った。ついで、オイル除去の
みを行った後に抽出混合液にミンチ処理を施し、プロテ
アーゼ「商品名;プロテアーゼM〔天野製薬(株)
製〕」を対固形分0.2%加え、10時間反応させた。
反応終了後80℃に上昇させ酵素失活させた。反応液を
遠心分離機により上澄みをチキンエキスとして分離を行
い、濾過、濃縮してチキンエキス(A)を得た。一方、
対照として、上記と同時に得た廃鶏がらに1倍量の水を
加え、120℃で加圧抽出を約1時間行った後、遠心分
離、濾過、濃縮してチキンエキス(B)を得た。さら
に、別の対照として、上記と同時に得た廃鶏がら1倍量
の水を加え、常圧熱水加熱抽出を約1時間行い、抽出エ
キス(c)を得た。次いで、残渣に再度1倍量の水を加
え、所定の酵素を用いて酵素分解を行い、抽出エキス
(c′)を得た。抽出エキス(c)及び(c′)を混合
した後、遠心分離、濾過、濃縮してチキンエキス(C)
を得た。得られたチキンエキス(A)、(B)、(C)
について、所定の濃度に調整したチキンエキスの専門パ
ネルによる官能検査の結果及び原料がら1トン当たりの
固形分回収率を表2に示す。なお、官能評価はチキンエ
キス(C)と比較して、やや優れているときは5点、優
れているときは6点、非常に優れているときは7点、同
等であるときは4点、やや劣るときは3点、劣るときは
2点、非常に劣るときは1点として評価した。
が高く、かつ旨味が強い鳥エキスを容易に得ることがで
き、得られたエキスは、高品質の鳥エキスとしての利用
および用途の拡大を期待することができた。
Claims (4)
- 【請求項1】 (i)鳥がらまたは鳥がらとその肉を熱
水抽出する工程、 (ii)抽出液からオイルを除去する工程、 (iii)オイル除去された抽出液に含まれている鳥がら
をミンチする工程、 (iv)オイル除去された抽出液と鳥がらミンチよりなる
組成物を酵素分解する工程、 よりなることを特徴とする鳥エキスの製法。 - 【請求項2】 (i)鳥がらまたは鳥がらとその肉を3
〜10cmにぶつ切りした後、熱水抽出する工程、 (ii)抽出液からオイルを除去する工程、 (iii)オイル除去された抽出液に含まれている鳥がら
を0.5〜2.0cmにミンチする工程、 (iv)オイル除去された抽出液と鳥がらミンチよりなる
組成物を酵素分解する工程、 よりなることを特徴とする鳥エキスの製法。 - 【請求項3】 (iv)工程の酵素分解に用いる酵素が、
エキソ型プロテアーゼである請求項1または2記載の鳥
エキスの製法。 - 【請求項4】 (i)工程の熱水抽出が常圧下で行うも
のである請求項1,2または3記載の鳥エキスの製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4345415A JP2692047B2 (ja) | 1992-12-01 | 1992-12-01 | 鳥がらエキスの製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4345415A JP2692047B2 (ja) | 1992-12-01 | 1992-12-01 | 鳥がらエキスの製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06165654A true JPH06165654A (ja) | 1994-06-14 |
JP2692047B2 JP2692047B2 (ja) | 1997-12-17 |
Family
ID=18376447
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4345415A Expired - Fee Related JP2692047B2 (ja) | 1992-12-01 | 1992-12-01 | 鳥がらエキスの製法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2692047B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005027657A1 (ja) | 2003-09-19 | 2005-03-31 | Amino Japan Co., Ltd. | 蛋白質加水分解物の製造方法および蛋白質加水分解物 |
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JP2012139186A (ja) * | 2010-12-30 | 2012-07-26 | Asari Sasuke Shoten:Kk | 高濃度地鶏ガラスープの製造方法 |
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JP2020505018A (ja) * | 2017-01-09 | 2020-02-20 | シージェイ チェイルジェダン コーポレーションCj Cheiljedang Corporation | 出汁組成物の製造方法 |
-
1992
- 1992-12-01 JP JP4345415A patent/JP2692047B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JP2692047B2 (ja) | 1997-12-17 |
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