JPH061641A - 合せガラスの光学特性調整方法 - Google Patents

合せガラスの光学特性調整方法

Info

Publication number
JPH061641A
JPH061641A JP16614292A JP16614292A JPH061641A JP H061641 A JPH061641 A JP H061641A JP 16614292 A JP16614292 A JP 16614292A JP 16614292 A JP16614292 A JP 16614292A JP H061641 A JPH061641 A JP H061641A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
sample
laminated glass
glass
glass plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16614292A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiichi Suzuki
慶一 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Central Glass Co Ltd
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Central Glass Co Ltd filed Critical Central Glass Co Ltd
Priority to JP16614292A priority Critical patent/JPH061641A/ja
Publication of JPH061641A publication Critical patent/JPH061641A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】着色中間膜を有し、機能性膜を形成したオート
クレーブ処理合せガラスの製造に際し、その光学特性の
調整を容易にする。 【構成】一方と他方のガラス板間に着色中間膜を挟着
し、かつ他方のガラス板には予め機能性膜を形成してな
る合せガラスの製造にあたり、その光学特性を予め調整
する方法において、一方のガラス板に着色中間膜を挟ん
で透明フィルムをオートクレーブ処理により接着した試
料A (複数)を準備し、他方のガラス板に機能性膜を形
成した試料B を準備し、両試料を樹脂接着して合せガラ
ス試料C と為し、その光学特性を測定、観察して予想
値、予想色調と比較すること、不一致の場合は前記既準
備試料A に新たに変更調製した試料B を前記同様樹脂接
着し同様に予想値、色調と比較し、これを繰返して予想
値と一致させることからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は着色中間膜を使用した建
築、車両用等の合せガラス、特に車両用として適用され
る合せガラスにかかり、その光学特性調整方法に関す
る。
【0002】
【従来技術とその問題点】例えば車両用合せガラスにお
いて、合せガラス内面側に透明導電膜等の機能性膜を施
すのは公知であり、さらに太陽光や対向車のライトによ
る眩光を抑制するために合せ中間膜の所望箇所に着色バ
ンド(シェードバンド)を形成することも知られるとこ
ろである。
【0003】前記透明導電膜は、透明とはいえ合せガラ
スに色調を与え可視光透過率を損ずる。勿論、着色中間
膜は可視光透過率を著しく減ずるものである。しかし自
動車用合せガラスにおいて、例えば着色バンド部におけ
る可視光平均透過率が25%以上であることや、一例とし
てグレイ系の着色バンドにおいては主波長範囲480 ±20
nmであること等の規制があり、着色バンド部と透明導電
膜とが重畳した部分が前記範囲を外れたり、その色調が
視覚的に美観を損ずるものであってはならないことはい
うまではない。
【0004】従来着色しない中間膜を用いた合せガラス
を製造する際の合せガラスの光学特性を調整する方法と
しては、オートクレーブ処理による時間、手間、作業コ
ストを低減するために、中間膜の代用として無色透明の
樹脂接着剤を使用して合せガラス試料を作成し、その光
学特性を測定し予想値と対比する方法が採られるが、こ
の方法では着色中間膜を有する合せガラスには適用し難
い。
【0005】また一方と他方のガラス板間に着色中間膜
を挟着し、かつ他方のガラス板の内面または外面側には
予め機能性着色膜を形成してなる合せガラスの製造にあ
たり、その光学特性を調整する方法においては、まず一
方のガラス板上に前記のような着色中間膜のシートを載
せ、さらに機能性膜を施した他方のガラス板を載置し、
オートクレーブ処理により合せガラスを作製し、その光
学特性を測定し、予想値と不一致の場合は膜の厚み構成
等を変えて再度同様な操作で繰返し作製、測定し、満足
する値、色調が得られたら本格生産するのが通例である
が、この方法は非効率的であり、また人手、時間、作業
コストもかかるという不具合がある。
【0006】本発明は上記問題点を解消し、効率的かつ
容易に調整できる合せガラスの光学特性調整方法を提供
するものである。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明は、一方と他方
のガラス板間に着色中間膜を挟着し、かつ他方のガラス
板には予め機能性膜を形成してなる合せガラスの製造に
あたり、その光学特性を予め調整する方法において、 1)一方のガラス板に着色中間膜を挟んで透明フィルムを
接着した試料(A) をオートクレーブ処理下一時に複数準
備する工程、 2)他方のガラス板に機能性膜を形成した試料(B) を準備
する工程、 3)前記一方の試料(A) の透明フィルム側および他方の試
料(B) の適宜面を対向し樹脂接着して合せガラス試料
(C) を作製する工程、 4)合せガラス試料(C) の光学特性を測定し、予想値、予
想色調と対比する工程、 からなり、以後上記2)〜4)の操作を繰返して予想値、予
想色調と一致せしめるようにしたこと、さらに着色中間
膜が局所に着色バンド形成したものであること、加えて
樹脂接着が紫外線硬化によるものであることからなる。
【0008】このように各種透過率、色調、屈折率、反
射率の膜や帯を重畳せしめたときの光学特性はコンピュ
ーターシミュレーションにより大略の光学特性値は把握
できるが、実際にはこれら境界域での微妙な変化により
食い違いが生じ、特に重ね合せによる色合いの変化は視
覚に基づき判断される等、実際とは大なり小なり整合性
に欠ける面が多い。
【0009】従って本発明においては、まずコンピュー
ターシミュレーションを基に概略予想値を設定し、つい
で上記手順により光学特性を調整するものである。
【0010】
【実施例】以下本発明を実施例に基づき説明する。添付
図1は合せガラスの光学特性を調整する工程の模式図
(A)、(B) 、(C) を示す。
【0011】うち1はソーダ石灰系ガラスよりなる一方
のガラス板で、着色バンド2’を有する中間膜のシート
を載置し、その上に薄板ガラスまたは樹脂よりなるフ
ィルム3を重ね、オートクレーブ処理して一方の試料
(A) を得る。
【0012】中間膜のシートはポリビニルブチラール
を採用するもので、オートクレーブ内で100 ℃以上の温
度かつ減圧下で処理することにより、溶融し接着せしめ
るものである。着色バンド2'は予め該ブチラールに形
成するのが通例であるが、別途着色した夫々のブチラー
ルシートを順次濃度の濃いものから薄いものまで一方の
ガラス板上に載置するようにしてもよい。
【0013】前記の合せガラス試料の作製に際しては、
一般の合せガラス製造の場合と同様、試料を樹脂製袋に
入れ、あるいは試料周囲をゴム状チューブで覆ったうえ
で脱気しながらオートクレーブ処理するものであるが、
フィルム3を用いず、中間膜を露出した状態で処理す
ると、中間膜が前記袋またはチューブに溶着するの
で、フィルム3の採用が必要である。
【0014】フィルム3は無色透明で透過率が高く、屈
折率もガラス板またはポリビニルブチラールと類似の薄
板ガラスまたは樹脂フィルムを選択し、要すればフィル
ム3の介在により合せガラスの色調、透過率に影響のな
いようにすることが肝要であり、例えば厚み 100μm 程
度のポリエチレンテレフタレートフィルムが好適に採用
できる。
【0015】4は前記1同様の他方のガラス板で、予め
所望機能に応じ、例えば酸化亜鉛/金属銀/ 酸化亜鉛か
らなる熱線反射膜5を膜付けしておき他方の試料(B) と
する。勿論電磁遮蔽膜、低反射膜、紫外線遮断膜、それ
らの複合機能膜等目的に応じ適宜膜付けすることができ
る。
【0016】前記熱線反射膜5の上に無色透明な樹脂塗
料6を塗布し、前記一方の試料(A)のフィルム3を重合
せ、例えば紫外線硬化、常温硬化あるいは加熱硬化等に
より樹脂塗料6を硬化させることにより合せガラス試料
〔模擬試料〕(C) を得るものである。
【0017】樹脂塗料6もフィルム3同様色調、透過率
に影響が少なく、かつ簡単な操作で短時間で接着できる
ものを選択するもので、例えば紫外線硬化型の各種樹脂
塗料を好適に採用でき、一例としてサンライズメイセイ
(株) 社製商品名「PHOTO ボンド 100」においては数十
μm 程度の膜厚を以て高圧水銀灯あるいは光重合用蛍光
灯で数分光照射することにより硬化できる。
【0018】このようにして得られた合せガラス試料
(C) について各種光学特性を測定、色調を観察し、例え
ば合せガラス着色バンド部の透過率が25%未満であった
り、グレイ系の着色バンドにおいて主波長範囲480 ±20
nmを外れていたり、肉眼観察において予想色調とずれて
いたりする場合は再度機能性膜の膜厚構成等を検討すべ
く、繰返し作製、測定するものである。
【0019】しかして試料を調整するにあたり、例えば
中間膜(着色バンド2’)は変更することなく一定と
し、一例として熱線反射膜5を変更調整する場合は、予
め中間膜を有する試料(A) を一時に複数作成しておけ
ばよい。他方、熱線反射膜5における酸化亜鉛/ 金属銀
/ 酸化亜鉛の膜厚構成を検討する試料(B) を作成し、樹
脂塗料例えば紫外線硬化樹脂6で両試料(A) 、(B) を接
着して合せガラス試料(C) と為し、その光学特性を測
定、観察する。
【0020】これらが予想値と異なる場合は前記熱線反
射膜5における酸化亜鉛/ 金属銀/酸化亜鉛の膜厚構成
を変更調整した試料(B) を再度作製し、予め作製した試
料(A) と重ね合せ合せガラス試料(C) としたうえで同様
な接着操作、測定、観察を繰り返すものである。
【0021】なお、予め中間膜(着色バンド2’)の
着色濃度を少しずつシフトさせたものを複数準備してお
き、機能性膜の膜厚構成と併せて検討する等も本発明の
範疇にある。
【0022】このようにすることにより従来オートクレ
ーブ処理し合せガラス試料を作製したうえで測定、観察
し、予想値と合致しない場合は、逐一オートクレーブ処
理して合せガラスを作製する等同様な操作を繰返してい
た場合に比べ、格段と作業が容易かつ効率的であり、調
整、検討時間が短縮できる。
【0023】図2はこのようにして決定したデーター、
条件を基に本格生産した場合の構成を示した合せガラス
製品の側断面図であり、勿論フィルム3および樹脂塗料
6は不要であり、一方のガラス板1、中間膜、機能性
膜例えば熱線反射膜5、他方のガラス板4の構成とな
る。
【0024】例えば前記の如くして作製した最終の合せ
ガラス試料(C) と、それに基づき作製した合せガラス製
品とにおいて光学特性を比較検討した場合、表1のとお
りとなり、合せガラス試料(C) のフィルム3および樹脂
塗料6の光学上の影響は軽微であり高精度で光学特性が
再現できることがわかる。
【0025】 〔表1〕 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 可視光透過率 % 試料 28.1 製品 28.4 (色度座標 x,y) (0.4451,0.4055) (0.4439,0.4054) 可視光車外側反射率 % 試料 7.1 製品 6.6 (色度座標 x,y) (0.2948,0.3096) (0.2921,0.3060) 可視光車内側反射率 % 試料 5.2 製品 5.1 (色度座標 x,y) (0.3035,0.3198) (0.3027,0.3186) 透過光主波長 nm 試料 480.4 製品 484.7 刺激純度 % 0.69 0.97 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0026】
【発明の効果】本発明によれば短い作業時間で効率的に
機能性膜を形成した着色合せガラスの光学特性の調整が
できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】合せガラスの光学特性を調整する工程の模式図
(A) 、(B) 、(C) を示す。
【図2】合せガラス製品の側断面図である。
【符号の説明】
1 一方のガラス板 中間膜 3 フィルム 4 他方のガラス板 5 機能性膜 6 樹脂塗料

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方と他方のガラス板間に着色中間膜を挟
    着し、かつ他方のガラス板には予め機能性膜を形成して
    なる合せガラスの製造にあたり、その光学特性を予め調
    整する方法において、 1)一方のガラス板に着色中間膜を挟んで透明フィルムを
    接着した試料(A) をオートクレーブ処理下一時に複数準
    備する工程、 2)他方のガラス板に機能性膜を形成した試料(B) を準備
    する工程、 3)前記一方の試料(A) の透明フィルム側および他方の試
    料(B) の適宜面を対向し樹脂接着して合せガラス試料
    (C) を作製する工程、 4)合せガラス試料(C) の光学特性を測定し、予想値、予
    想色調と対比する工程、 からなり、以後上記2)〜4)の操作を繰返して予想値、予
    想色調と一致せしめるようにしたことを特徴とする合せ
    ガラスの光学特性調整方法。
  2. 【請求項2】着色中間膜が局所に着色バンド形成したも
    のであることを特徴とする請求項1記載の合せガラスの
    光学特性調整方法。
  3. 【請求項3】樹脂接着が紫外線硬化によるものであるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の合せガラスの光
    学特性調整方法。
JP16614292A 1992-06-24 1992-06-24 合せガラスの光学特性調整方法 Pending JPH061641A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16614292A JPH061641A (ja) 1992-06-24 1992-06-24 合せガラスの光学特性調整方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16614292A JPH061641A (ja) 1992-06-24 1992-06-24 合せガラスの光学特性調整方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH061641A true JPH061641A (ja) 1994-01-11

Family

ID=15825827

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16614292A Pending JPH061641A (ja) 1992-06-24 1992-06-24 合せガラスの光学特性調整方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH061641A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09118548A (ja) * 1995-08-16 1997-05-06 Saint Gobain Vitrage 赤外反射特性を有する積層ガラス板
JP2012067010A (ja) * 2003-07-11 2012-04-05 Pilkington Group Ltd 太陽調節グレイジング
CN114262166A (zh) * 2021-12-06 2022-04-01 东莞南玻工程玻璃有限公司 复合型镀膜玻璃颜色调试方法以及制造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09118548A (ja) * 1995-08-16 1997-05-06 Saint Gobain Vitrage 赤外反射特性を有する積層ガラス板
JP2012067010A (ja) * 2003-07-11 2012-04-05 Pilkington Group Ltd 太陽調節グレイジング
CN114262166A (zh) * 2021-12-06 2022-04-01 东莞南玻工程玻璃有限公司 复合型镀膜玻璃颜色调试方法以及制造方法
CN114262166B (zh) * 2021-12-06 2023-08-01 东莞南玻工程玻璃有限公司 复合型镀膜玻璃颜色调试方法以及制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5289315A (en) Head-up display system including a uniformly reflecting layer and a selectively reflecting layer
JP2817978B2 (ja) ガラス窓用の太陽光線制御用層状コーティング
AT408981B (de) Beschichtetes substrat für eine transparente anordnung mit hoher selektivität
CN105980325B (zh) 夹层玻璃
US5194990A (en) Low color purity, anti-reflection coatings for transparent glazings oriented at high angles of incidence
JP3068211B2 (ja) 積層ガラスの電気加熱式自動車グレイジング
JPS61227029A (ja) ルーバー状プラスチツクフイルムを支持する方法
GB1215471A (en) Method of making transparent panels
KR20190098179A (ko) 디스플레이 영역을 포함하는 투명 층상 요소
JP2004519711A (ja) 光学素子及び該光学素子の製造方法
WO2022179817A1 (de) Projektionsanordnung mit einer verbundscheibe und p-polarisierter strahlung
JPH061641A (ja) 合せガラスの光学特性調整方法
JP2005529766A (ja) フィルムラミネートを含む複合ペイン
ITTO960305A1 (it) Substrato rivestito avente elevata trasmissione luminosa, basso fatto- re solare e aspetto neutro in riflessione.
KR101751441B1 (ko) 펄을 함유한 차폐 및 변색 코팅제와 이를 이용한 차폐 및 변색필름과 이의 제조방법
JPH0930836A (ja) 遮光膜付きガラス及びその製造法
WO2022244873A1 (ja) 合わせガラス、ヘッドアップディスプレイシステム
CN207067433U (zh) 一种分光型防眩光反射镜
KR950004356A (ko) 음극선관 및 그 제조방법
JPH07199780A (ja) ホログラフィ格子効果を有する樹脂挟層透光ガラス
JPH0333173A (ja) 近赤外線吸収接着剤
JPH01138541A (ja) 調光合わせガラスとその製造方法
WO2023190438A1 (ja) 合わせガラス
US20230043798A1 (en) Synthetic material fabric with improved optical transparency effect
WO2023198489A1 (de) Projektionsanordnung mit einer verbundscheibe