JP2004519711A - 光学素子及び該光学素子の製造方法 - Google Patents
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- G02F2202/00—Materials and properties
- G02F2202/14—Materials and properties photochromic
Abstract
本発明は、有機ポリマーネットワーク及び1つ又は複数のフォトクロミック化合物を含有する透明層を備える基体を有する光学素子であって、当該光学素子の可視波長域における透過率が入射光の変化に応じて変化し、フォトクロミック化合物を含有する透明層が基体側とは反対の側に保護コーティングを備える光学素子に関する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機ポリマー及び1つ又は複数のフォトクロミック化合物を含有する層を備える基体を有する光学素子であって、当該光学素子の可視波長域における透過率が入射光の変化に応じて変化する光学素子に関する。
【0002】
本発明は、前記光学素子を製造する方法にも関する。
【0003】
【従来の技術】
光の透過率を変化させることができる光学素子は、例えば、自動車のランプ、バックミラー及びサンルーフ、又はビルの窓(「高性能窓」)における(可視)光の透過率及び/又は反射率、又は眼鏡レンズの透過率及び/又は反射率に影響を与えるために使われている。このような光学素子は、陰極線管(CRT)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、液晶ディスプレイ(LCD、LC−TV及びプラズマアドレスLCD)及び電子発光ディスプレイ(LEDディスプレイ、有機又はポリマーLEDディスプレイ)のような(フラットパネル)表示装置の表示スクリーンの見る人に対向する側(viewer−facing side)にも用いられ、表示される画像のコントラストを改善する。
【0004】
特に画質については、コントラストが周囲光の照射強度に依存して適合されるとともに最適化され得ることが好ましい。この最適化は表示スクリーンの透過率に関する固定値、例えば表示スクリーンのガラスの組成に依存する値によって実現されることはできない。上述された層は、反射される周囲光と、(内部)光源、例えばCRTの蛍光体から来る光との両方の強度に影響を及ぼす。入射する周囲光は、上記層を透過し、基体上で反射され、その反射された層の後に再び上記層を透過する。上記層の透過率がTとして示される場合、その後に反射された周囲光の強度はT2のファクタで低下する。内部光源から来る光は上記層を一度だけ透過するので、この光の強度は専らTのファクタで低下する。これらの作用を組み合わせると、コントラストがTに逆比例するようになり、すなわち言い換えると、より低い透過率が画像のより低い輝度でより良好なコントラストをもたらし、その逆もまた同様である。
【0005】
光の透過率を変化させる光学素子の例には、とりわけ、エレクトロクロミック素子及びフォトクロミック素子が含まれる。
【0006】
フォトクロミック化合物を含有する層を備えた光学素子の透過率は、上記層に直接的に又は間接的に入射する電磁放射、例えば太陽光のような光によって自動的に変化する。多種のフォトクロミック化合物が知られており、これらの化合物は種々の類(例えば、スピロピラン(spiropyrane)化合物、スピロオキサジン(spiro−oxazine)又はフルギド(fulgide))に分類されてもよい。このような光学素子により、例えば、フォトクロミック化合物を含有する層を表示装置の表示スクリーンに用いることによって、画像のコントラストを増大させることができる。
【0007】
このような光学素子は、それ自体が、本出願人の名義における国際特許出願公開公報WO98/30923から知られている。この出願公報から既知の「透明」層は、該層がケイ素−炭素(Si−C)結合を介して無機ネットワークに化学的に結合される有機ポリマーも含有する酸化ケイ素の無機ネットワークを有している。このネットワークは、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、インジウム(In)及びスズ(Sn)のグループから選択される金属酸化物の巨視的な粒子も組み込んでいる。通常、上記光学素子は湿式−化学ゾル−ゲル法によって製造される。ゾル−ゲル法とは、水を制御して添加することにより、アルコール中のアルコキシシラン溶液が続いて加水分解及び縮合重合処理され、それにより(二)酸化ケイ素の無機ネットワークが形成される方法のことである。このように形成される無機ネットワークは、熱処理を実行することによって縮合され、これで酸化ケイ素の形成が完了する。三次元の無機ネットワークは、このようにしてゾル−ゲル法を通じて形成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
国際特許出願公開公報WO98/30923に説明された光学素子は、当該光学素子が、良好な機械的特性(耐スクラッチ性)と光学特性(フォトクロミック化合物のスイッチング挙動)との間で妥協したものを構成するという欠点を持つ。
【0009】
本発明の目的は、特に、周囲光の照射レベルが広い範囲内及び短い期間内に変化する場合に、コントラストが高品位である最適なディスプレイを有する光学素子を提供することにある。
【0010】
本発明の別の目的は、超良好な機械的特性を有する光学素子を提供すること、特に該光学素子が耐スクラッチ性に優れるという事実を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この目的は、 フォトクロミック化合物を含有する透明層が、基体側とは反対の側に保護コーティングを備えることを特徴とする本発明による光学素子によって実現される。
【0012】
原則として、光学素子上のフォトクロミック層は、以下の2つの矛盾する条件を満たさなければならない。
a) 当該ネットワークは、堅固且つ剛性なネットワークにつながる良好な付着性、耐摩耗性及び耐スクラッチ性のような良好な機械的特性を持たなければならない。
b) 当該ネットワークは、使用されるフォトクロミック材料が良好なスイッチング挙動及び入射光に対する感度を持つことを可能にしなければならず、このことは柔軟でフレキシブルなマトリックスによって実現され得る。
【0013】
フォトクロミック化合物を含有する透明層上に保護コーティングを施すことによって、国際特許出願公開公報WO98/30923に従う光学素子の固有の欠点が解消される。機械的機能は保護コーティングによって実行され、光学的機能がフォトクロミック化合物を含有する透明層によって実行される。機械的機能と光学的機能を分離することによって、上述された目的を満足させる光学素子が得られる。
【0014】
この特許出願において使われる「保護コーティング」という用語は、フォトクロミック化合物を含有する透明層の物理的保護を構成する層のことであると理解されるべきである。フェースプレート、フォイル又は耐スクラッチ性層が、このような保護コーティングの例である。
【0015】
保護コーティングを使用する種々の実現性がある。ある実現性は、例えばガラスから作られ、保護コーティングとして機能するフェースプレートの積層である。有機ポリマー及び1つ又は複数のフォトクロミック化合物を含有する層は、フェースプレートと光学素子との間に存在する。
【0016】
別の実現性は、有機ポリマー及び1つ又は複数のフォトクロミック化合物を含有するフォイルを積層することであり、このフォイルは少なくとも一方の側に硬質コーティング、例えば、硬質の酸化ケイ素コーティングを有する。上記フォイルは、硬質コーティングの形態の保護コーティングが基体側とは反対の側に設けられるような態様で光学素子に積層される。
【0017】
フォイル又はフェースプレートを積層する追加の利点は、光学素子に非常に良好な機械的特性を与えることである。基体、特にCRTと組み合わされる積層されたフォイル又はフェースプレートは、基体の強度を増大させるとともに、CRTの爆縮に対してより良好な保護をもたらす。
【0018】
特に、基体と保護コーティングとの両方に光学的に結合される光学素子を有することが好ましい。これに関して、鏡面反射は、特にフォトクロミック化合物を含有する層と、保護コーティング及び基体との間の屈折率の差が0.1より小さい場合に抑制される。
【0019】
能動的にスイッチングするフォトクロミック化合物を使用すること、すなわち、320nm〜400nmの間の波長域の入射光によって、透明状態から吸収状態まで変色させることが特に好ましい。光学素子が表示スクリーンであるならば、表示スクリーン自身によって生成される光を用いてフォトクロミック化合物をスイッチングしないことが好ましい。通常、表示スクリーンは400nm〜800nmの間に主にある可視光の波長域において光を生成する。フォトクロミック化合物が表示スクリーン自身によって生成される光を用いてスイッチングしないことを確実にするために、可視光の波長域以外の、好ましくは320nm〜400nmの間の波長域の波長を持つ光の影響の下でスイッチングするフォトクロミック化合物を使用することが好ましい。
【0020】
本発明によれば、上記に説明された光学素子を製造する方法は、1つ又は複数のフォトクロミック化合物が、重合され得る1つ又は複数の化合物と混合され、得られた混合物が保護コーティングと基体とによって挟まれるスペースに供給され、その後に重合処理されてフォトクロミック化合物を含有する透明層を形成することを特徴とする。
【0021】
上述実施例によれば、フォトクロミック化合物はポリマーマトリクスの離散的ドメインとして存在しており、特に短いスイッチング期間を可能にする1つ又は複数のフォトクロミック化合物を組み込むのに適している。
【0022】
好ましくは、保護コーティングは、ガラスから好適に作られているフェースプレートである。
【0023】
さらに、この光学素子を製造する方法は、1つ又は複数のフォトクロミック化合物が、重合され得る1つ又は複数の化合物と混合され、得られた混合物が保護コーティング上に供給され、その後に重合処理され、保護コーティングとフォトクロミック化合物を含有する透明層との得られたアセンブリが、フォトクロミック化合物を含有する透明層が基体と合わさる(engage)ような態様で基体に設けられるように実行されることが可能である。
【0024】
さらに、この光学素子を製造する方法は、重合処理を実行した後、保護コーティングとフォトクロミック化合物を含有する透明層との得られたアセンブリ上に中間層が設けられ、この中間層はフォトクロミック化合物を含有する透明層と合わさっており、保護コーティングと、フォトクロミック化合物を含有する層と、中間層との得られたアセンブリが、該中間層が基体と合わさるような態様で基体に設けられるように実行されることが可能である。
【0025】
この方法の特定の実施例においては、さらに、ポリマーフィルムが1つ又は複数のフォトクロミック化合物が存在する溶液中にもたらされ、該フォトクロミック化合物は上記ポリマーフィルム中に拡散し、このポリマーフィルムがその後に上記溶液から取り除かれ、このようにして形成されたポリマーフィルムがフォトクロミック化合物を含有する透明層として使用されることが可能である。
【0026】
本発明の特定の実施例において、光学素子を製造する方法は、1つ又は複数のポリマー及び1つ又は複数のフォトクロミック化合物が混合手段で混合されて、フォトクロミック化合物を含有する透明層を形成するような態様で実行される。
【0027】
本発明は以下に幾つかの実施例を参照して説明されるだろう。ただし、具体的な実施例は単に説明の目的で与えられているに過ぎないことに留意されたい。
【0028】
【発明の実施の形態】
実施例1
重量で100の割合のPEGDMA550(約500モノマーの分子量を有するpolyetheneglycoldimethacrylate)と、重量で0.5の割合のLTPO(BASF社により市販されている光重合開始剤の2,4,6−trimethylbenzoyldiphenylphosphineoxide)と、重量で0.1の割合のMXP7−114(PPG Industries社により市販されているフォトクロミックのnaphtopyrane)との混合物が、保護コーティングと基体とによって挟まれるスペースに注入された。このようにして充填される「セル」とも称される挟まれたスペースがシールされた後、このセルは約10分間紫外線(強度:3mW/cm2)にさらされた。光重合プロセスを実行した後、フォトクロミック化合物を含有するとともに、短いスイッチング期間(着色/変色期間<2分)を有するシステムが得られた。この方法により、3mmの厚さを有するサンプルが作られ得る。実験により、このように作られたサンプルが、15℃及び40.5℃それぞれにおける紫外線による照射の後に、570nmの波長を有する光について約5%〜約45%の間で変化する透過率の値を有することが証明された。暗い状況下では、サンプルは、温度に関係なく、570nmにおいて約96%の透過率値を有した。
【0029】
実施例2
実施例1に使用されたものと同じ混合物が、ガラス保護コーティング上にスピンコーティングによってもたらされた。このガラス保護コーティングは、窒素雰囲気中において約10分間紫外線(強度:3 mW/cm2)にさらされた。光重合プロセスが終了した後、フォトクロミック化合物を含有する透明層を備えた保護コーティングが得られた。このようにして得られたサンプルは、実施例1に記述された透過率値と同じ透過率値を有した。
【0030】
実施例3
重量で0.5の割合のLTPOが、重量で0.5の割合のAIBN(Aldrich社により市販される熱触媒のazobis−isobutyronitryl)と取り替えられたことを除けば、実施例1及び2に使用されたものと同じ混合物が使われた。このように用意された混合物は、ガラス保護コーティング上にスピンコーティングによってもたらされ、窒素雰囲気中のオーブン内に入れられた。オーブンが10分間窒素ガスで洗浄処理された後、オーブンの温度は65℃まで段階的に上げられ、オーブン内で費やされた時間は約18時間であった。重合プロセスの後、フォトクロミック化合物を含有する透明層を備える保護コーティングが得られ、この保護コーティングは短いスイッチング期間(<2分)を有した。このようにして得られたサンプルは、実施例1の透過率値と同じ透過率値を有した。
【0031】
実施例4
この実施例は、ポリマーフィルム中においてフォトクロミック化合物を拡散する方法を提供する。poly(vinylbutyral)(PVB)フィルムは、エタノール中のフォトクロミック色素Photosol7−14の飽和溶液を用いて膨張(swell)され、このフィルムはその後空気中で乾燥された。ドーピングしたPVBフィルムを基体とガラスプレート(透明層)との間に置くことによって、また1時間100,000パスカル(Pa)の圧力において60℃でアセンブリを圧縮することによって、積層物がその後に製造された。
【0032】
要約すると、本発明は、有機ポリマーネットワーク及び1つ又は複数のフォトクロミック化合物を含有する透明層を備える基体を有する光学素子であって、当該光学素子の可視波長域における透過率が入射光の変化に応じて変化し、フォトクロミック化合物を含有する透明層が基体側とは反対の側に保護コーティングを備える光学素子に関する。
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機ポリマー及び1つ又は複数のフォトクロミック化合物を含有する層を備える基体を有する光学素子であって、当該光学素子の可視波長域における透過率が入射光の変化に応じて変化する光学素子に関する。
【0002】
本発明は、前記光学素子を製造する方法にも関する。
【0003】
【従来の技術】
光の透過率を変化させることができる光学素子は、例えば、自動車のランプ、バックミラー及びサンルーフ、又はビルの窓(「高性能窓」)における(可視)光の透過率及び/又は反射率、又は眼鏡レンズの透過率及び/又は反射率に影響を与えるために使われている。このような光学素子は、陰極線管(CRT)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、液晶ディスプレイ(LCD、LC−TV及びプラズマアドレスLCD)及び電子発光ディスプレイ(LEDディスプレイ、有機又はポリマーLEDディスプレイ)のような(フラットパネル)表示装置の表示スクリーンの見る人に対向する側(viewer−facing side)にも用いられ、表示される画像のコントラストを改善する。
【0004】
特に画質については、コントラストが周囲光の照射強度に依存して適合されるとともに最適化され得ることが好ましい。この最適化は表示スクリーンの透過率に関する固定値、例えば表示スクリーンのガラスの組成に依存する値によって実現されることはできない。上述された層は、反射される周囲光と、(内部)光源、例えばCRTの蛍光体から来る光との両方の強度に影響を及ぼす。入射する周囲光は、上記層を透過し、基体上で反射され、その反射された層の後に再び上記層を透過する。上記層の透過率がTとして示される場合、その後に反射された周囲光の強度はT2のファクタで低下する。内部光源から来る光は上記層を一度だけ透過するので、この光の強度は専らTのファクタで低下する。これらの作用を組み合わせると、コントラストがTに逆比例するようになり、すなわち言い換えると、より低い透過率が画像のより低い輝度でより良好なコントラストをもたらし、その逆もまた同様である。
【0005】
光の透過率を変化させる光学素子の例には、とりわけ、エレクトロクロミック素子及びフォトクロミック素子が含まれる。
【0006】
フォトクロミック化合物を含有する層を備えた光学素子の透過率は、上記層に直接的に又は間接的に入射する電磁放射、例えば太陽光のような光によって自動的に変化する。多種のフォトクロミック化合物が知られており、これらの化合物は種々の類(例えば、スピロピラン(spiropyrane)化合物、スピロオキサジン(spiro−oxazine)又はフルギド(fulgide))に分類されてもよい。このような光学素子により、例えば、フォトクロミック化合物を含有する層を表示装置の表示スクリーンに用いることによって、画像のコントラストを増大させることができる。
【0007】
このような光学素子は、それ自体が、本出願人の名義における国際特許出願公開公報WO98/30923から知られている。この出願公報から既知の「透明」層は、該層がケイ素−炭素(Si−C)結合を介して無機ネットワークに化学的に結合される有機ポリマーも含有する酸化ケイ素の無機ネットワークを有している。このネットワークは、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、インジウム(In)及びスズ(Sn)のグループから選択される金属酸化物の巨視的な粒子も組み込んでいる。通常、上記光学素子は湿式−化学ゾル−ゲル法によって製造される。ゾル−ゲル法とは、水を制御して添加することにより、アルコール中のアルコキシシラン溶液が続いて加水分解及び縮合重合処理され、それにより(二)酸化ケイ素の無機ネットワークが形成される方法のことである。このように形成される無機ネットワークは、熱処理を実行することによって縮合され、これで酸化ケイ素の形成が完了する。三次元の無機ネットワークは、このようにしてゾル−ゲル法を通じて形成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
国際特許出願公開公報WO98/30923に説明された光学素子は、当該光学素子が、良好な機械的特性(耐スクラッチ性)と光学特性(フォトクロミック化合物のスイッチング挙動)との間で妥協したものを構成するという欠点を持つ。
【0009】
本発明の目的は、特に、周囲光の照射レベルが広い範囲内及び短い期間内に変化する場合に、コントラストが高品位である最適なディスプレイを有する光学素子を提供することにある。
【0010】
本発明の別の目的は、超良好な機械的特性を有する光学素子を提供すること、特に該光学素子が耐スクラッチ性に優れるという事実を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この目的は、 フォトクロミック化合物を含有する透明層が、基体側とは反対の側に保護コーティングを備えることを特徴とする本発明による光学素子によって実現される。
【0012】
原則として、光学素子上のフォトクロミック層は、以下の2つの矛盾する条件を満たさなければならない。
a) 当該ネットワークは、堅固且つ剛性なネットワークにつながる良好な付着性、耐摩耗性及び耐スクラッチ性のような良好な機械的特性を持たなければならない。
b) 当該ネットワークは、使用されるフォトクロミック材料が良好なスイッチング挙動及び入射光に対する感度を持つことを可能にしなければならず、このことは柔軟でフレキシブルなマトリックスによって実現され得る。
【0013】
フォトクロミック化合物を含有する透明層上に保護コーティングを施すことによって、国際特許出願公開公報WO98/30923に従う光学素子の固有の欠点が解消される。機械的機能は保護コーティングによって実行され、光学的機能がフォトクロミック化合物を含有する透明層によって実行される。機械的機能と光学的機能を分離することによって、上述された目的を満足させる光学素子が得られる。
【0014】
この特許出願において使われる「保護コーティング」という用語は、フォトクロミック化合物を含有する透明層の物理的保護を構成する層のことであると理解されるべきである。フェースプレート、フォイル又は耐スクラッチ性層が、このような保護コーティングの例である。
【0015】
保護コーティングを使用する種々の実現性がある。ある実現性は、例えばガラスから作られ、保護コーティングとして機能するフェースプレートの積層である。有機ポリマー及び1つ又は複数のフォトクロミック化合物を含有する層は、フェースプレートと光学素子との間に存在する。
【0016】
別の実現性は、有機ポリマー及び1つ又は複数のフォトクロミック化合物を含有するフォイルを積層することであり、このフォイルは少なくとも一方の側に硬質コーティング、例えば、硬質の酸化ケイ素コーティングを有する。上記フォイルは、硬質コーティングの形態の保護コーティングが基体側とは反対の側に設けられるような態様で光学素子に積層される。
【0017】
フォイル又はフェースプレートを積層する追加の利点は、光学素子に非常に良好な機械的特性を与えることである。基体、特にCRTと組み合わされる積層されたフォイル又はフェースプレートは、基体の強度を増大させるとともに、CRTの爆縮に対してより良好な保護をもたらす。
【0018】
特に、基体と保護コーティングとの両方に光学的に結合される光学素子を有することが好ましい。これに関して、鏡面反射は、特にフォトクロミック化合物を含有する層と、保護コーティング及び基体との間の屈折率の差が0.1より小さい場合に抑制される。
【0019】
能動的にスイッチングするフォトクロミック化合物を使用すること、すなわち、320nm〜400nmの間の波長域の入射光によって、透明状態から吸収状態まで変色させることが特に好ましい。光学素子が表示スクリーンであるならば、表示スクリーン自身によって生成される光を用いてフォトクロミック化合物をスイッチングしないことが好ましい。通常、表示スクリーンは400nm〜800nmの間に主にある可視光の波長域において光を生成する。フォトクロミック化合物が表示スクリーン自身によって生成される光を用いてスイッチングしないことを確実にするために、可視光の波長域以外の、好ましくは320nm〜400nmの間の波長域の波長を持つ光の影響の下でスイッチングするフォトクロミック化合物を使用することが好ましい。
【0020】
本発明によれば、上記に説明された光学素子を製造する方法は、1つ又は複数のフォトクロミック化合物が、重合され得る1つ又は複数の化合物と混合され、得られた混合物が保護コーティングと基体とによって挟まれるスペースに供給され、その後に重合処理されてフォトクロミック化合物を含有する透明層を形成することを特徴とする。
【0021】
上述実施例によれば、フォトクロミック化合物はポリマーマトリクスの離散的ドメインとして存在しており、特に短いスイッチング期間を可能にする1つ又は複数のフォトクロミック化合物を組み込むのに適している。
【0022】
好ましくは、保護コーティングは、ガラスから好適に作られているフェースプレートである。
【0023】
さらに、この光学素子を製造する方法は、1つ又は複数のフォトクロミック化合物が、重合され得る1つ又は複数の化合物と混合され、得られた混合物が保護コーティング上に供給され、その後に重合処理され、保護コーティングとフォトクロミック化合物を含有する透明層との得られたアセンブリが、フォトクロミック化合物を含有する透明層が基体と合わさる(engage)ような態様で基体に設けられるように実行されることが可能である。
【0024】
さらに、この光学素子を製造する方法は、重合処理を実行した後、保護コーティングとフォトクロミック化合物を含有する透明層との得られたアセンブリ上に中間層が設けられ、この中間層はフォトクロミック化合物を含有する透明層と合わさっており、保護コーティングと、フォトクロミック化合物を含有する層と、中間層との得られたアセンブリが、該中間層が基体と合わさるような態様で基体に設けられるように実行されることが可能である。
【0025】
この方法の特定の実施例においては、さらに、ポリマーフィルムが1つ又は複数のフォトクロミック化合物が存在する溶液中にもたらされ、該フォトクロミック化合物は上記ポリマーフィルム中に拡散し、このポリマーフィルムがその後に上記溶液から取り除かれ、このようにして形成されたポリマーフィルムがフォトクロミック化合物を含有する透明層として使用されることが可能である。
【0026】
本発明の特定の実施例において、光学素子を製造する方法は、1つ又は複数のポリマー及び1つ又は複数のフォトクロミック化合物が混合手段で混合されて、フォトクロミック化合物を含有する透明層を形成するような態様で実行される。
【0027】
本発明は以下に幾つかの実施例を参照して説明されるだろう。ただし、具体的な実施例は単に説明の目的で与えられているに過ぎないことに留意されたい。
【0028】
【発明の実施の形態】
実施例1
重量で100の割合のPEGDMA550(約500モノマーの分子量を有するpolyetheneglycoldimethacrylate)と、重量で0.5の割合のLTPO(BASF社により市販されている光重合開始剤の2,4,6−trimethylbenzoyldiphenylphosphineoxide)と、重量で0.1の割合のMXP7−114(PPG Industries社により市販されているフォトクロミックのnaphtopyrane)との混合物が、保護コーティングと基体とによって挟まれるスペースに注入された。このようにして充填される「セル」とも称される挟まれたスペースがシールされた後、このセルは約10分間紫外線(強度:3mW/cm2)にさらされた。光重合プロセスを実行した後、フォトクロミック化合物を含有するとともに、短いスイッチング期間(着色/変色期間<2分)を有するシステムが得られた。この方法により、3mmの厚さを有するサンプルが作られ得る。実験により、このように作られたサンプルが、15℃及び40.5℃それぞれにおける紫外線による照射の後に、570nmの波長を有する光について約5%〜約45%の間で変化する透過率の値を有することが証明された。暗い状況下では、サンプルは、温度に関係なく、570nmにおいて約96%の透過率値を有した。
【0029】
実施例2
実施例1に使用されたものと同じ混合物が、ガラス保護コーティング上にスピンコーティングによってもたらされた。このガラス保護コーティングは、窒素雰囲気中において約10分間紫外線(強度:3 mW/cm2)にさらされた。光重合プロセスが終了した後、フォトクロミック化合物を含有する透明層を備えた保護コーティングが得られた。このようにして得られたサンプルは、実施例1に記述された透過率値と同じ透過率値を有した。
【0030】
実施例3
重量で0.5の割合のLTPOが、重量で0.5の割合のAIBN(Aldrich社により市販される熱触媒のazobis−isobutyronitryl)と取り替えられたことを除けば、実施例1及び2に使用されたものと同じ混合物が使われた。このように用意された混合物は、ガラス保護コーティング上にスピンコーティングによってもたらされ、窒素雰囲気中のオーブン内に入れられた。オーブンが10分間窒素ガスで洗浄処理された後、オーブンの温度は65℃まで段階的に上げられ、オーブン内で費やされた時間は約18時間であった。重合プロセスの後、フォトクロミック化合物を含有する透明層を備える保護コーティングが得られ、この保護コーティングは短いスイッチング期間(<2分)を有した。このようにして得られたサンプルは、実施例1の透過率値と同じ透過率値を有した。
【0031】
実施例4
この実施例は、ポリマーフィルム中においてフォトクロミック化合物を拡散する方法を提供する。poly(vinylbutyral)(PVB)フィルムは、エタノール中のフォトクロミック色素Photosol7−14の飽和溶液を用いて膨張(swell)され、このフィルムはその後空気中で乾燥された。ドーピングしたPVBフィルムを基体とガラスプレート(透明層)との間に置くことによって、また1時間100,000パスカル(Pa)の圧力において60℃でアセンブリを圧縮することによって、積層物がその後に製造された。
【0032】
要約すると、本発明は、有機ポリマーネットワーク及び1つ又は複数のフォトクロミック化合物を含有する透明層を備える基体を有する光学素子であって、当該光学素子の可視波長域における透過率が入射光の変化に応じて変化し、フォトクロミック化合物を含有する透明層が基体側とは反対の側に保護コーティングを備える光学素子に関する。
Claims (10)
- 有機ポリマー及び1つ又は複数のフォトクロミック化合物を含有する透明層を備える基体を有する光学素子であって、当該光学素子の可視波長域における透過率が入射光の変化に応じて変化する光学素子において、前記フォトクロミック化合物を含有する透明層が、前記基体側とは反対の側に保護コーティングを備えることを特徴とする光学素子。
- 前記フォトクロミック化合物を含有する透明層と、前記保護コーティングとの間の屈折率の差が0.1より小さいことを特徴とする、請求項1に記載の光学素子。
- 前記フォトクロミック化合物を含有する透明層と、前記基体との間の屈折率の差が0.1より小さいことを特徴とする、請求項1及び2に記載の光学素子。
- 前記フォトクロミック化合物が、320nmと400nmとの間の波長域における入射光によって能動的にスイッチングすることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光学素子。
- 1つ又は複数のフォトクロミック化合物が、重合され得る1つ又は複数の化合物と混合され、得られた混合物が前記保護コーティングと前記基体とによって挟まれるスペースに供給され、その後に重合処理されて前記フォトクロミック化合物を含有する前記透明層を形成することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光学素子を製造する方法。
- 前記1つ又は複数のフォトクロミック化合物が、重合され得る1つ又は複数の化合物と混合され、得られた混合物が前記保護コーティング上に供給され、その後に重合処理され、その後で前記保護コーティングと前記フォトクロミック化合物を含有する前記透明層との得られたアセンブリが、前記フォトクロミック化合物を含有する前記透明層が前記基体と合わさるような態様で前記基体に設けられることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光学素子を製造する方法。
- 前記重合処理を実行した後、前記保護コーティングと前記フォトクロミック化合物を含有する前記透明層との前記得られたアセンブリ上に中間層が設けられ、該中間層は前記フォトクロミック化合物を含有する前記透明層と合わさっており、前記保護コーティングと、前記フォトクロミック化合物を含有する前記層と、前記中間層との得られたアセンブリは、前記中間層が前記基体と合わさるような態様で前記基体に設けられることを特徴とする、請求項6に記載の光学素子を製造する方法。
- ポリマーフィルムが1つ又は複数の化合物が存在する溶液中にもたらされ、前記フォトクロミック化合物は前記ポリマーフィルム中に拡散し、前記ポリマーフィルムがその後に前記溶液から取り除かれ、このようにして形成された前記ポリマーフィルムが前記フォトクロミック化合物を含有する透明層として使用されることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光学素子を製造する方法。
- 1つ又は複数のポリマー及び1つ又は複数のフォトクロミック化合物が混合手段で混合されて、前記フォトクロミック化合物を含有する前記透明層を形成することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光学素子を製造する方法。
- 表示装置の表示スクリーンであって、請求項1、2、3又は4に記載の光学素子を有する表示スクリーン。
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