JPH06164066A - レーザ光発生装置 - Google Patents

レーザ光発生装置

Info

Publication number
JPH06164066A
JPH06164066A JP4307330A JP30733092A JPH06164066A JP H06164066 A JPH06164066 A JP H06164066A JP 4307330 A JP4307330 A JP 4307330A JP 30733092 A JP30733092 A JP 30733092A JP H06164066 A JPH06164066 A JP H06164066A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical waveguide
semiconductor laser
substrate
wavelength conversion
laser light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4307330A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3230301B2 (ja
Inventor
Kouichirou Kijima
公一朗 木島
Yuji Koga
祐二 甲賀
Ayumi Taguchi
歩 田口
Takeshi Ogawa
剛 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP30733092A priority Critical patent/JP3230301B2/ja
Publication of JPH06164066A publication Critical patent/JPH06164066A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3230301B2 publication Critical patent/JP3230301B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【構成】 半導体レーザ素子1からのレーザ光が入射さ
れる光導波路4が分極反転構造を有するLN−X基板
(LiNbO3 のX基板)上に形成された光導波路素子
である波長変換素子6を有し、光導波路4と半導体レー
ザ素子1とが近接するように配置し、光導波路素子6の
主面を基板11に対し直角となるように部材20を介し
て固定する。 【効果】 半導体レーザ素子1からのレーザ光を安定し
て光導波路4に導波させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体レーザ一
体型の光導波路を有し第2高調波を発生するようなレー
ザ光発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年において、レーザ光の利用範囲の拡
大化と各技術分野でのレーザ光利用の最適化を図るた
め、レーザ発光波長の拡大化が図られており、その一具
体例として、導入された角周波数ωの光を角周波数2ω
の光に変換するような第2高調波発生(SHG)素子が
注目されている。この第2高調波発生によるレーザ光の
短波長化によって、レーザ光を用いた光記録再生、光磁
気記録再生等において、その記録密度の向上を図ること
ができる。
【0003】このように短波長化された第2高調波レー
ザ光を発生するSHG素子としては、非線形光学結晶素
子の基板に光導波路を形成して、これに半導体レーザ素
子等からの基本波を通し、第2高調波レーザ光を取り出
す光導波路型の波長変換素子が知られている。
【0004】上記波長変換素子では、半導体レーザから
の基本波を効率よく光導波路に入射させると第2高調波
レーザ光を効率よく発光できる。この半導体レーザ素子
の基本波を光導波路に効率よく導波させるためには、基
本波をレンズを介して光導波路の端面に集光したり、レ
ンズを介さないときは半導体レーザ素子の発光点と光導
波路の端面とを基本波レーザ光の波長オーダ以下の距離
に近づけることが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したレ
ンズを用いると、レンズを用いない場合よりも容易に基
本波レーザ光を光導波路に入射させることができるが、
レンズを用いるためにこのレンズの分だけ部品点数が多
くなり、位置決めを行う回数が多く光の損失も多くな
る。また、半導体レーザ素子にシングルモードのレーザ
光を発生する素子を用い、シングルモード状態にて使用
する場合は、シングルモードレーザ光が戻り光ノイズに
敏感であるため、レンズ及び光導波路端面に正確なAR
コーティングを施されなければならない。
【0006】また、レンズを用いない場合は、通常パッ
ケージの中に入っている半導体素子をチップ状態で使用
しなければならない等の理由により、あまりデバイス化
されていない。
【0007】また、特に、第2高調波発生における光導
波路は、光源である半導体素子からの基本波に対して波
長選択性を有するため、光導波路と半導体レーザ素子と
でマッチングをとる必要があり、半導体レーザ素子の発
振波長は安定していなければならない。すなわち、半導
体レーザ素子の発振波長が変動していると、上記マッチ
ングが行われた後にそのマッチングを狂わせてしまうこ
とになる。
【0008】これに対して本出願人は、先に特願平4−
194260号、特願平4−207042号および特願
平4−207043号の各明細書及び図面において、光
導波路素子と半導体レーザとを一体化したレーザ光発生
装置あるいは光源一体型波長変換素子を提案した。図1
4にその概要を示す。これらの装置は、L字状固着部材
7及び接着剤8が光導波路4を半導体レーザチップ1の
端面に近接するように半導体レーザチップの電界方向と
光導波路4の電界方向とを一致させて、半導体レーザチ
ップの熱を放熱するためのヒートシンク3と光導波路素
子6とを固着支持する方法である。
【0009】これらの装置によって、光導波路に半導体
レーザ素子からの半導体レーザ光(基本波)を導波させ
ることができ、基本波の波長の安定化がなされ、シング
ルモードの基本波の場合はARコーティングの精度を余
り問題にせず、半導体レーザ素子と光導波路とのマッチ
ングの容易化がなされた。
【0010】上述した技術により一体化されたレーザ光
発生装置を光記録再生、光磁気記録再生の光源として使
用する場合には、レーザ光発生装置より出射されるレー
ザ光を、コリメートするためのレンズ、もしくは光記録
再生、光磁気記録再生のデータが記録されているディス
ク上に集光するためのレンズの位置合わせを行う必要が
必要とされる。しかし、このようなレーザ光発生装置よ
り出射されるレーザ光は、図14における光導波路出射
側端面9より出射されることとなり、上記レンズの位置
合わせは容易ではない。
【0011】また、上述したレーザ光発生装置の発光点
である光導波路出射側端面9は、L字状固着部材7及び
接着剤8が光導波路4を半導体レーザチップ1の端面に
近接するように、半導体レーザチップの熱を放熱するた
めのヒートシンク3と光導波路素子6とを固着支持され
ている構造により、振動などの外部環境により、上述し
たコリメートレンズあるいは集光レンズとの相対位置が
変化しやすく、結果としてレーザ光発生装置を光記録再
生、光磁気記録再生の光源として使用する場合には、信
頼性が損なわれてしまうこととなる。
【0012】本発明は、レーザ光発生装置の使用上にお
ける上記実情に鑑みてなされたものであり、レーザ光発
生装置における光導波路出射側端面から出射されるレー
ザ光を安定化して、コリメートレンズあるいは集光レン
ズに結合することができるようなレーザ光発生装置の提
供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係るレーザ光発
生装置は、半導体レーザ素子と、上記半導体レーザ素子
からのレーザ光が入射される光導波路を有する光導波路
素子と、上記半導体レーザ素子および上記光導波路素子
を実装するための基板とを有し、上記光導波路と半導体
レーザが近接するように配置され、上記光導波路素子の
主面を上記基板に対し直角に配置させたことを特徴とし
て上記課題を解決する。
【0014】また、本発明に係るレーザ光発生装置は、
半導体レーザ素子と、上記半導体レーザ素子からのレー
ザ光が入射される光導波路を有する光導波路素子と、上
記光導波路素子を配置し固定する、直角を有する部材
と、上記半導体レーザ素子および上記光導波路素子及び
上記直角を有する部材とを実装するための基板からな
り、上記光導波路と半導体レーザが近接するように配置
され、上記光導波路素子の主面が上記基板に対し直角に
配置されるように、上記光導波路素子が上記直角を有す
る部材を介し、上記基板に固定されたことを特徴として
いる。
【0015】ここで、上記直角を有する部材としては、
互いに直交する2面を有する例えば直方体ブロック等を
用い、これらの直交する2面の内の一方の面上に上記光
導波路素子を取り付け、他方の面を上記基板に接触させ
て固定すればよい。
【0016】上記光導波路素子については、波長変換素
子機能を持つ光導波路とするのが好ましい。また、上記
半導体レーザ素子はシングルモードの基本波レーザ光を
発生するものを用いるのが好ましい。
【0017】さらに上記光導波路素子は、分極反転構造
を有するLiNbx Ta(1-x)3(0≦x≦1)にプ
ロトン交換光導波路を形成してなる波長変換素子とする
のが好ましい。この場合、上記光導波路素子は、LiN
x Ta(1-x)3 (0≦x≦1)を、単分域化された
LiNbx Ta(1-x)3 (0≦x≦1)に、その分極
方向に第1及び第2の電極が配置され、少なくとも第1
の電極は最終的に得る分極反転構造のパターンに対応す
るパターンに形成され、150℃未満の温度下におい
て、上記第1及び第2の電極間に、上記LiNbx Ta
(1-x)3 (0≦x≦1)材料の自発分極の負側を負電
位、正側を正電位となるように1kV/mm〜100k
V/mmの電圧が印加され、周期分極反転構造を有する
LiNbxTa(1-x)3 (0≦x≦1)とするのが好
ましい。
【0018】またさらに、上記光導波路素子として、K
TiOPO4 非線形光学結晶基板上にTa25 からな
る線形光導波路を被着形成してなる波長変換素子を用い
るようにしてもよい。
【0019】
【作用】上述したような構成を有するレーザ光発生装置
より出射されるレーザ光は、直角を有する部材を介し基
板に固定されている光導波路素子の出射側端面より出射
されることとなる。このレーザ光発生装置を光記録再
生、光磁気記録再生の光源として使用する場合には、出
射されたレーザ光をコリメートするためのレンズ、もし
くは光記録再生、光磁気記録再生のデータが記録されて
いるディスク上に集光するためのレンズのとの相対位置
が変化しにくくなり、レーザ光発生装置における光導波
路出射側端面から出射されるレーザ光を安定して、コリ
メートレンズあるいは集光レンズに結合させることがで
きるようになる。
【0020】
【実施例】以下、本発明に係るレーザ光発生装置のいく
つかの好ましい実施例について、図面を参照しながら説
明する。
【0021】図1は本発明に係る第1の実施例の概略構
成を示す図である。この図1に示す第1の実施例のレー
ザ光発生装置において、Cu、セラミックあるいはペル
チェ素子等でできた比較的剛性を有する基板(以下固定
基板という)11上に、半導体レーザ素子の放熱手段で
あるCu等でできたヒートシンク3が配置固定されてお
り、このヒートシンク3の表面端部に、シングルモード
の基本波のレーザ光を発生する半導体レーザチップ1が
配されている。この半導体レーザチップ1からのシング
ルモードの基本波レーザ光は、プロトン交換光導波路4
に入射されており、このプロトン交換光導波路4が分極
反転構造部を有する例えばLiNbO3のX基板(以下
LN−X基板という)5上に形成されて波長変換素子
(以下LN−X波長変換素子という)6を構成してい
る。上記プロトン交換光導波路4を上記半導体レーザチ
ップ1の端面に近接させた状態で、上記LN−X波長変
換素子6の主面21が上記固定基板11の主面22に対
し直角となるように配置している。具体的には、上記L
N−X波長変換素子6及び上記固定基板11に接するよ
うに、Cuあるいはセラミック等でできた直角を有する
部材20を設けており、この部材20にLN−X波長変
換素子6が取り付けられた状態で固定基板11上に配置
固定している。この直角を有する部材20としては、互
いに直交する少なくとも2面を有するブロック、例えば
直方体ブロックを用いることができる。このブロックの
互いに直交する2面の内の一方の面上にLN−X波長変
換素子6を取り付けた状態で他方の面を固定基板11上
に接触させて取付固定する。
【0022】上記LN−X波長変換素子6の構成例を図
2に示す。上記LN−X波長変換素子6は、LN−X基
板5上に周期分極反転構造部10を作製し、該LN−X
基板5上にピロ燐酸(H427 )によるプロトン交
換法等によりプロトン交換光導波路4を形成させる。上
記周期分極反転部10は、単一分極化された強誘電体結
晶であるLN−X基板5に対し、その分極方向に第1及
び第2の電極を配置させ、少なくとも第1の電極は最終
的に得られる分極反転構造のパターンに対応するパター
ンに形成され、150℃未満の温度下において、上記第
1及び第2の電極間に、上記LN−X基板の自発分極の
負側を負電位、正側を正電位となるように1kV/mm
〜100kV/mmの電圧を印加させ、分極反転を形成
させるものである。このように、上記LN−X基板5に
周期分極反転構造部10及びプロトン交換光導波路4を
形成させ、TEモードの光を導波する。また、このプロ
トン交換光導波路4には、非線形光学効果を回復させる
ためにアニールが施されている。
【0023】ここで、上記LN−X基板5上に形成され
たプロトン交換光導波路は、結晶の光学軸(Z軸と平
行)に平行な成分の屈折率が増すことから、図3に示す
ような上記LN−X基板5の結晶の光学軸(Z軸に平
行)に平行な電界方向(図3に導波できる光の電界方向
として矢印で示す)を持つ光のみを伝搬する。
【0024】また、上記ヒートシンク3上の表面端部に
配された上記半導体レーザチップ1は、一般的に図4で
示すような電界成分を持つ光(出射光束L)を発光す
る。
【0025】つまり、本第1の実施例のレーザ光発生装
置は、上記LN−X基板5と上記半導体レーザチップ1
の成膜面とを平行な位置関係とし、上記プロトン交換光
導波路4を上記半導体レーザチップ1の端面に近接する
ように配置させ、上記Cuあるいはセラミック等ででき
た直角を有する部材(互いに直交する少なくとも2面を
有するブロック、例えば直方体ブロック)20を介し、
上記固定基板11上に固定させることにより、上記半導
体レーザチップ1から発光された基本波レーザ光を上記
プロトン交換光導波路4に伝搬できる。
【0026】上記直角を有する部材20の材質は、上記
固定基板11に対する上記プロトン交換光導波路4の相
対位置が、振動等の外乱によって大きく変化しないよう
な程度の剛性を持っていればよいが、温度変化等の外乱
によって上記固定基板11に対する上記半導体レーザチ
ップ1の位置が相対的に変化した場合に、上記プロトン
交換光導波路4を上記半導体レーザチップ1の端面に近
接するように、固定基板11と上記半導体レーザチップ
1との間に存在する物質の熱膨張率と等しい熱膨張率を
持っていることが望ましい。
【0027】以上のように、部材20を介し、上記LN
−X波長変換素子6を上記固定基板11上に固定させる
ことにより、上記レーザ光発生装置の発光点である光導
波路出射側端面9は、上記固定基板11に固定されてい
ることになり、LN−X波長変換素子6から発光される
レーザ光を安定化して、コリメートレンズあるいは集光
レンズに結合させることができるようになる。
【0028】さらに、上記LN−X波長変換素子6の主
面が上記固定基板11に対し直角に配置されることによ
り、上記半導体レーザチップ1の上記固定基板11に対
する位置が、半導体レーザ素子、電極部およびヒートシ
ンク部の個々のばらつきにより変化していても、上記部
材20に対する上記LN−X波長変換素子6の位置を変
化させることにより、上記ばらつきをキャンセルさせる
ことができ、上記LN−X波長変換素子6を部材20を
介し、上記固定基板11上に固定させることができる。
【0029】ここで、上記LN−X波長変換素子6は、
図5に示すように分極反転部10が形成されたLN−X
基板5と該LN−X基板5に形成されたプロトン交換光
導波路4とをクラッド層12で覆った構造にしてもよ
い。このクラッド層12は、例えばSiO2 等によって
1〜2μmの厚さに被着形成され、その屈折率は上記プ
ロトン交換光導波路4の屈折率より低い。
【0030】また、上記LN−X波長変換素子6は、図
5に示すようにプロトン交換光導波路4の入射端面及び
出射端面に無反射コーティング膜13を形成した構造と
しても良い。
【0031】次に、図6は、本発明に係るレーザ光発生
装置の第2の実施例の概略構成を示している。図6にお
いて、この第2の実施例は、Cu、セラミックあるいは
ペルチェ素子等でできた比較的剛性を有する基板(以下
固定基板という)11上に配置固定された、半導体レー
ザ素子の放熱手段であるCu等でできたヒートシンク3
3の表面端部に配されシングルモードの基本波のレーザ
光を発生する半導体レーザチップ31と、この半導体レ
ーザチップ31からのシングルモードの基本波レーザ光
が入射されるプロトン交換光導波路34が分極反転構造
部を有する例えばLiNbO3 のZ基板(以下LN−Z
基板という)35上に形成された波長変換素子(以下L
N−Z長変換素子という)36と、上記プロトン交換光
導波路34を上記半導体レーザチップ31の端面に近接
した状態で、上記LN−Z波長変換素子36の主面41
が上記固定基板11の主面22に対し直角となるように
配置させ、上記LN−Z波長変換素子36及び上記固定
基板11に接するように、Cuあるいはセラミック等で
できた直角を有する部材20を配置し固定される。
【0032】上記LN−Z波長変換素子36の構成例を
図7に示す。上記LN−Z波長変換素子36は、LN−
Z基板35上に周期分極反転構造部10を作製し、該L
N−Z基板35上にピロ燐酸(H427 )等による
プロトン交換法等によりプロトン交換光導波路34を形
成している。上記周期分極反転部10は、単一分極化さ
れた強誘電体結晶であるLN−Z基板35に対し、その
分極方向に第1及び第2の電極を配置し、少なくとも第
1の電極は最終的に得る分極反転構造のパターンに対応
するパターンに形成され、150℃未満の温度下におい
て、上記第1及び第2の電極間に、上記LN−X基板の
自発分極の負側を負電位、正側を正電位となるように1
kV/mm〜100kV/mmの電圧を印加して、分極
反転を形成するものである。このように、上記LN−Z
基板35に周期分極反転構造部10及びプロトン交換光
導波路34を形成しており、TMモードの光を導波す
る。また、このプロトン交換光導波路34には、非線形
光学効果を回復させるためにアニールが施されている。
【0033】ここで、上記LN−Z基板35上に形成さ
れたプロトン交換光導波路は、結晶の光学軸(Z軸と平
行)に平行な成分の屈折率が増すことから、図8に示す
ような上記LN−Z基板35の結晶の光学軸(Z軸に平
行)に平行な電界方向(図8に導波できる光の電界方向
として矢印で示す)を持つ光のみを伝搬する。
【0034】また、ヒートシンク33上の表面端部に配
された上記半導体レーザチップ31は、一般的に図9で
示すような電界成分を持つ光(出射光束L)を発光す
る。
【0035】つまり、本第2の実施例のレーザ光発生装
置は、上記LN−Z基板35と上記半導体レーザチップ
31の成膜面とを直角な位置関係とし、上記プロトン交
換光導波路34を上記半導体レーザチップ31の端面に
近接するように配置し、上記Cuあるいはセラミック等
でできた直角を有する部材20を介し、上記固定基板1
1上に固定することにより、上記半導体レーザチップ3
1から発光された基本波レーザ光を上記プロトン交換光
導波路34に伝搬できる。
【0036】上記直角を有する部材20の材質は、上記
固定基板11に対する上記プロトン交換光導波路34の
相対位置が、振動等の外乱によって大きく変化しないよ
うな程度の剛性を持っていればよいが、温度変化等の外
乱によって上記固定基板11に対する上記半導体レーザ
チップ31の位置が相対的に変化した場合に、上記プロ
トン交換光導波路34を上記半導体レーザチップ31の
端面に近接するように、固定基板11と上記半導体レー
ザチップ31との間に存在する物質の熱膨張率と等しい
熱膨張率を持っていることが望ましい。
【0037】以上のように、部材20を介し、上記LN
−Z波長変換素子36を上記固定基板11上に固定する
ことにより、上記レーザ光発生装置の発光点である光導
波路出射側端面39は、上記固定基板11に固定されて
いることになり、LN−Z波長変換素子36から発光さ
れるレーザ光を安定して、コリメートレンズあるいは集
光レンズに結合することができるようになる。
【0038】さらに、上記LN−Z波長変換素子36の
主面が上記固定基板11に対し直角に配置されることに
より、上記半導体レーザチップ31の上記固定基板11
に対する位置が、半導体レーザ素子および電極部および
ヒートシンク部の個々のばらつきにより変化していて
も、上記部材20に対する上記LN−Z波長変換素子3
6の位置を変化されることにより、上記ばらつきをキャ
ンセルすることができ、上記LN−Z波長変換素子36
を部材20を介し、上記固定基板11上に固定すること
ができる。
【0039】ここで、上記LN−Z波長変換素子36
は、図10に示すように分極反転部10が形成されたL
N−Z基板35と該LN−Z基板35に形成されたプロ
トン交換光導波路34とをクラッド層12で覆った構造
にしてもよい。このクラッド層12は、例えばSiO2
等によって1〜2μmの厚さに被着形成され、その屈折
率は上記プロトン交換光導波路34の屈折率より低い。
【0040】また、上記LN−Z波長変換素子36は、
図10に示すようにプロトン交換光導波路34の入射端
面及び出射端面に無反射コーティング膜13を形成した
構造としても良い。
【0041】次に、本発明に係るレーザ光発生装置の第
3の実施例の概略構成を図11に示す。図11におい
て、この第3の実施例は、Cuあるいはセラミックある
いはペルチェ素子等でできた比較的剛性を有する基板
(以下固定基板という)11上に配置固定された、半導
体レーザ素子の放熱手段であるCu等でできたヒートシ
ンク53の表面端部に配されシングルモードの基本波の
レーザ光を発生する半導体レーザチップ51と、この半
導体レーザチップ51からのシングルモードの基本波レ
ーザ光が入射されるTa25 光導波路54がKTiO
PO4 (以下KTPという)基板(以下KTP基板とい
う)55上に形成された波長変換素子(以下KTP波長
変換素子という)56と、上記Ta2 O5 光導波路54
を上記半導体レーザチップ51の端面に近接した状態
で、上記KTP波長変換素子56の主面61が上記固定
基板11の主面22に対し直角に配置し、上記KTP波
長変換素子56及び上記固定基板11に接するように、
Cuあるいはセラミック等でできた直角を有する部材2
0を配置し固定する。
【0042】上記KTP波長変換素子56の構成例を図
12に示す。上記KTP波長変換素子56は、KTP非
線形光学結晶基板55とこのKTP非線形光学結晶基板
55上に形成されたTa25 光導波路54をクラッド
層62で覆っている。このクラッド層は、例えば、Si
O2 等によって1〜2μmの厚さに被着形成され、その
屈折率は上記プロトン交換光導波路34の屈折率より低
い。
【0043】上記KTP波長変換素子56の具体的な形
成方法は以下の通りである。まず、例えばタンタルペン
タエトキシドTa(OC255 を原料ガスとして用
いたCVD法により、KTP単結晶板からなるKTP基
板55上に例えばアモルファスのTa25 膜を形成す
る。次に、このTa25 膜上にリソグラフィーにより
光導波路の形状に対応した形状のレジストパターンをマ
スクとしてTa25膜を例えば反応性イオンエッチン
グ(RIE)法によりエッチングする。これにより、T
25 膜からなるTa25 光導波路54が形成され
る。そして、上記Ta25 光導波路54を覆って、ク
ラッド層62を、例えば、SiO2 とTa25 の複合
酸化物(SiO2x (Ta251-x によって、1
〜2μmの厚さにスパッタ、CVD法によって被着形成
する。
【0044】この第3の実施例の一体化方法について
は、上記第1の実施例とほとんど同様であり、ここでは
省略する。
【0045】つまり、本第3の実施例のレーザ光発生装
置は、上記KTP基板55と上記半導体レーザチップ5
1の成膜面とを平行な位置関係とし、上記Ta25
導波路54を上記半導体レーザチップ51の端面に近接
するように配置し、上記Cuあるいはセラミック等でで
きた直角を有する部材20を介し、上記固定基板11上
に固定することにより、上記半導体レーザチップ51か
ら発光された基本波レーザ光を上記Ta25 光導波路
54に伝搬できる。
【0046】したがって、この第3の実施例において
も、部材20を介し、上記KTP波長変換素子56を上
記固定基板11上に固定することにより、上記レーザ光
発生装置の発光点である光導波路出射側端面39は、上
記固定基板11に固定されていることになり、KTP波
長変換素子56から発光されるレーザ光を安定して、コ
リメートレンズあるいは集光レンズに結合することがで
きるようになる。
【0047】さらに、この第3の実施例においても、上
記KTP波長変換素子56の主面が上記固定基板11に
対し直角に配置されることにより、上記半導体レーザチ
ップ51の上記固定基板11に対する位置が、半導体レ
ーザ素子および電極部およびヒートシンク部の個々のば
らつきにより変化していても、上記部材20に対する上
記KTP波長変換素子56の位置を変化されることによ
り、上記ばらつきをキャンセルすることができ、上記K
TP波長変換素子56を部材20を介し、上記固定基板
11上に固定することができる。
【0048】また、実施例1及び2と同様に、上記直角
を有する部材20の材質は、上記固定基板11に対する
上記Ta25 光導波路54の相対位置が、振動等の外
乱によって大きく変化しないような程度の剛性を持って
いればよいが、温度変化等の外乱によって上記固定基板
11に対する上記半導体レーザチップ51の位置が相対
的に変化した場合に、上記Ta25 光導波路54を上
記半導体レーザチップ51の端面に近接するように、固
定基板11と上記半導体レーザチップ51との間に存在
する物質の熱膨張率と等しい熱膨張率を持っていること
が望ましい。
【0049】また、上記KTP波長変換素子56は、図
13に示すようにTa25 光導波路54の入射端面及
び出射端面に無反射コーティング膜13を形成した構造
としても良い。
【0050】
【発明の効果】本発明に係るレーザ光発生装置によれ
ば、光導波路素子の光導波路を半導体レーザ素子の端面
に近接した状態で、上記光導波路素子の主面を基板の主
面に対し直角に配置し固定することによって、基本波レ
ーザ光(半導体レーザ光)を上記光導波路素子の光導波
路に安定して導波させることができる。
【0051】また、分極反転構造を有するLiNbx
(1-x)3 (0≦x≦1)にプロトン交換光導波路を
形成してなる波長変換素子、あるいはKTiOPO4
線形光学結晶基板上にTa25 からなる線形光導波路
を被着形成してなる波長変換素子と、上記光導波路内に
入射する基本波を発生する光源である半導体レーザ素子
とを、Cuあるいはセラミックあるいはペルチェ素子等
でできた比較的剛性を有する基板上に配置し、上記光導
波路を上記半導体レーザチップの端面に近接した状態
で、上記波長変換素子の主面が上記剛性を有する基板の
主面に対し直角に配置し、上記波長変換素子及び上記剛
性を有する基板に接するように、Cuあるいはセラミッ
ク等でできた直角を有する部材を配置し固定することに
よって、半導体レーザ素子からの基本波レーザ光を上記
波長変換素子の上記光導波路に安定して導波させること
ができる。
【0052】さらに、上記波長変換素子は、直角を有す
る部材を介し、上記剛性を有する基板上に固定すること
により、上記レーザ光発生装置の発光点である光導波路
出射側端面は、上記剛性を有する基板に固定されている
ことになり、このレーザ光発生装置を光記録再生、光磁
気記録再生の光源として使用する場合には、出射された
レーザ光をコリメートするためのレンズ、もしくは光記
録再生、光磁気記録再生のデータが記録されているディ
スク上に集光するためのレンズの位置合わせが容易とな
る。しかも、振動などの外部環境により、上述したコリ
メートレンズあるいは集光レンズとの相対位置が変化し
にくくなり、結果としてレーザ光発生装置を光記録再
生、光磁気記録再生の光源として使用する場合の信頼性
を高めることとなる。
【0053】またさらに、上記波長変換素子の主面が上
記剛性を有する基板に対し直角に配置されることによ
り、上記半導体レーザチップの上記剛性を有する基板に
対する位置が、半導体レーザ素子および電極部およびヒ
ートシンク部の個々のばらつきにより変化していても、
上記部材20に対する上記波長変換素子の位置を変化さ
れることにより、上記ばらつきをキャンセルすることが
でき、上記波長変換素子を部材20を介し、上記剛性を
有する基板上に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーザ光発生装置の第1の実施例
の構成を概略的に示す斜視図である。
【図2】第1の実施例に用いられるLN−X波長変換素
子の構造を示す図である。
【図3】第1の実施例に用いられるプロトン交換光導波
路の電界方向を説明するための図である。
【図4】第1の実施例に用いられる半導体レーザ素子の
電界方向を説明するための図である。
【図5】他のLN−X波長変換素子の構造を示す図であ
る。
【図6】本発明に係るレーザ光発生装置の第2の実施例
の構成を概略的に示す斜視図である。
【図7】第2の実施例に用いられるLN−Z波長変換素
子の構造を示す図である。
【図8】第2の実施例に用いられるプロトン交換光導波
路の電界方向を説明するための図である。
【図9】第2の実施例に用いられる半導体レーザ素子の
電界方向を説明するための図である。
【図10】他のLN−Z波長変換素子の構造を示す図で
ある。
【図11】本発明に係るレーザ光発生装置の第3の実施
例の構成を概略的に示す斜視図である。
【図12】第3の実施例に用いられるKTP波長変換素
子の構造を示す図である。
【図13】他のKTP波長変換素子の構造を示す図であ
る。
【図14】レーザ光発生装置の一概略構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1・・・・・半導体レーザチップ 3・・・・・ヒートシンク 4・・・・・プロトン交換光導波路 5・・・・・LN−X基板 6・・・・・LN−X波長変換素子 9・・・・・プロトン交換光導波路出射端面 11・・・・剛性を有する基板 20・・・・直角を有する部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 剛 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体レーザ素子と、 上記半導体レーザ素子からのレーザ光が入射される光導
    波路を有する光導波路素子と、 上記半導体レーザ素子および上記光導波路素子を実装す
    るための基板とから成り、 上記光導波路素子の上記光導波路と上記半導体レーザ素
    子とを近接させて配置し、上記光導波路素子の主面を上
    記基板に対し直角に配置したことを特徴とするレーザ光
    発生装置。
  2. 【請求項2】 半導体レーザ素子と、 上記半導体レーザ素子からのレーザ光が入射される光導
    波路を有する光導波路素子と、 上記光導波路素子が取付固定される直角を有する部材
    と、 上記半導体レーザ素子、上記光導波路素子及び上記直角
    を有する部材を実装するための基板とから成り、 上記光導波路素子の上記光導波路と上記半導体レーザ素
    子とを近接させて配置し、上記光導波路素子の主面が上
    記基板に対し直角に配置されるように、上記光導波路素
    子が上記直角を有する部材を介して上記基板に固定され
    たことを特徴とするレーザ光発生装置。
  3. 【請求項3】 上記光導波路素子を、波長変換素子機能
    を持つ光導波路が形成されたものとしたことを特徴とす
    る請求項1又は2記載のレーザ光発生装置。
  4. 【請求項4】 上記半導体レーザ素子をシングルモード
    半導体レーザ素子としたことを特徴とする請求項1、2
    又は3記載のレーザ光発生装置。
  5. 【請求項5】 上記光導波路素子を、分極反転構造を有
    するLiNbx Ta(1-x )3 (0≦x≦1)にプロト
    ン交換光導波路を形成してなる波長変換素子としたこと
    を特徴とする請求項1、2、3又は4記載のレーザ光発
    生装置。
  6. 【請求項6】 上記光導波路素子として、 単分域化されたLiNbx Ta(1-x)3 (0≦x≦
    1)に、その分極方向に第1及び第2の電極が配置さ
    れ、 少なくとも第1の電極は最終的に得る分極反転構造のパ
    ターンに対応するパターンに形成され、 150℃未満の温度下において、上記第1及び第2の電
    極間に、上記LiNb x Ta(1-x)3 (0≦x≦1)
    材料の自発分極の負側を負電位、正側を正電位となるよ
    うに1kV/mm〜100kV/mmの電圧が印加さ
    れ、周期分極反転構造を有するLiNbx Ta(1-x)
    3 (0≦x≦1)としたことを特徴とする請求項1、
    2、3、4又は5記載のレーザ光発生装置。
  7. 【請求項7】 上記光導波路素子として、KTiOPO
    4 非線形光学結晶基板上にTa25 からなる線形光導
    波路を被着形成してなる波長変換素子としたことを特徴
    とする請求項1、2、3又は4記載のレーザ光発生装
    置。
JP30733092A 1992-11-17 1992-11-17 レーザ光発生装置 Expired - Fee Related JP3230301B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30733092A JP3230301B2 (ja) 1992-11-17 1992-11-17 レーザ光発生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30733092A JP3230301B2 (ja) 1992-11-17 1992-11-17 レーザ光発生装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06164066A true JPH06164066A (ja) 1994-06-10
JP3230301B2 JP3230301B2 (ja) 2001-11-19

Family

ID=17967842

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30733092A Expired - Fee Related JP3230301B2 (ja) 1992-11-17 1992-11-17 レーザ光発生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3230301B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000174374A (ja) * 1998-12-08 2000-06-23 Rohm Co Ltd レーザユニットおよび絶縁ブロック

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000174374A (ja) * 1998-12-08 2000-06-23 Rohm Co Ltd レーザユニットおよび絶縁ブロック

Also Published As

Publication number Publication date
JP3230301B2 (ja) 2001-11-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4951293A (en) Frequency doubled laser apparatus
JPH05273624A (ja) 光波長変換素子およびそれを用いた短波長レーザ光源および短波長レーザ光源を用いた光情報処理装置および光波長変換素子の製造方法
JP3129028B2 (ja) 短波長レーザ光源
JP3506304B2 (ja) 光発生装置及びその製造方法
JPH06102552A (ja) 回折格子およびその作製法および第2高調波発生装置
JP3156444B2 (ja) 短波長レーザ光源およびその製造方法
JP2753118B2 (ja) 光波長変換装置
US6785457B2 (en) Optical waveguide device and coherent light source and optical apparatus using the same
JP4646333B2 (ja) 高調波発生装置
JP3230301B2 (ja) レーザ光発生装置
JP3111786B2 (ja) 短波長レーザ光源
US5341449A (en) Wavelength converting device and its method for manufacturing
JP2000284135A (ja) プレーナ型光導波路を有する光導波路デバイス及びそれを使用して構成される集積化光モジュールとその実装方法
EP0452828A2 (en) Optical waveguide device and optical second harmonic generator using the same
JPH05249520A (ja) 光第2高調波発生器
JP3616138B2 (ja) 導波路型波長変換素子
JP2658381B2 (ja) 導波路型波長変換素子
JPH06281982A (ja) レーザ光発生装置
US5384883A (en) Optical component and optoelectronic element for increasing the frequency of electromagnetic radiation
EP0583042B1 (en) Optical component and optoelectronic element for increasing the frequency of electromagnetic radiation
JPH0643513A (ja) 波長変換素子
JPH0895103A (ja) レーザ光発生装置
JPH0635019A (ja) 光源一体型波長変換素子
JPH10301154A (ja) 光第2高調波発生素子及びそれを用いた光デバイス
JPH07281225A (ja) 光導波路型第二高調波発生素子

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20010814

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees