JPH0616386B2 - 粒子線装置の絞りの清浄化法および装置 - Google Patents
粒子線装置の絞りの清浄化法および装置Info
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- JPH0616386B2 JPH0616386B2 JP61002182A JP218286A JPH0616386B2 JP H0616386 B2 JPH0616386 B2 JP H0616386B2 JP 61002182 A JP61002182 A JP 61002182A JP 218286 A JP218286 A JP 218286A JP H0616386 B2 JPH0616386 B2 JP H0616386B2
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J37/00—Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
- H01J37/02—Details
- H01J37/04—Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the discharge, e.g. electron-optical arrangement or ion-optical arrangement
- H01J37/09—Diaphragms; Shields associated with electron or ion-optical arrangements; Compensation of disturbing fields
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Electron Sources, Ion Sources (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、粒子線装置の絞りの清浄化法および装置に関
するものである。
するものである。
走査形電子顕微等の電子線装置には電子線の開口角を制
限する絞りが設けられており、対物絞り板には、モリブ
デンの薄板、例えば10μmの厚さの板に数10から数
100μmの穴をあけたものを、真空中で焼出し表面の
酸化物等の汚れを除去して使用していた。しかし、電子
線で常に照射されていると真空中のハイドロカーボンが
電子線照射部分に蓄積し、像質の低下、さらに像のドリ
フト等が生じ、特に低加速電圧の電子線の場合には著し
く影響を受け、頻繁に対物絞り板を取りはずして焼出し
清浄化を実施する必要があつた。
限する絞りが設けられており、対物絞り板には、モリブ
デンの薄板、例えば10μmの厚さの板に数10から数
100μmの穴をあけたものを、真空中で焼出し表面の
酸化物等の汚れを除去して使用していた。しかし、電子
線で常に照射されていると真空中のハイドロカーボンが
電子線照射部分に蓄積し、像質の低下、さらに像のドリ
フト等が生じ、特に低加速電圧の電子線の場合には著し
く影響を受け、頻繁に対物絞り板を取りはずして焼出し
清浄化を実施する必要があつた。
こうした問題を解決する方法として、例えば実公昭52−
33159 号公報,特公昭52−42658 号公報には、対物絞り
板の板厚を薄くし、電子線照射時の発熱でコンタミネー
シヨンの付着を軽減する方法あるいは対物絞り板の両端
に電流を通じて加熱しながら使用するという方法が提案
されているが、対物絞り板だけでなく、対物絞り板を支
持する保持手段やその近傍の部材にコンタミネーシヨン
が付着し、定期的に対物絞り板等を取り出し、真空中で
焼出して清浄化を行なうことが必要であつた。
33159 号公報,特公昭52−42658 号公報には、対物絞り
板の板厚を薄くし、電子線照射時の発熱でコンタミネー
シヨンの付着を軽減する方法あるいは対物絞り板の両端
に電流を通じて加熱しながら使用するという方法が提案
されているが、対物絞り板だけでなく、対物絞り板を支
持する保持手段やその近傍の部材にコンタミネーシヨン
が付着し、定期的に対物絞り板等を取り出し、真空中で
焼出して清浄化を行なうことが必要であつた。
一方、近年に至つて走査形顕微鏡を半導体プロセスの評
価装置として用いるようになつた。半導体ウエーハ上の
パターンを観察する場合には低加速電圧(〜1000V以
下)で使用されるが、低加速電圧で高分解能を維持する
ために最も障害となつているのが対物可動絞りのコンタ
ミネーシヨンであり、数日間の連続使用で再び清浄化し
なければならず、各種自動化が進む中で、最もメンテナ
ンス頻度が多く、このように低加速電圧の場合には、加
熱しながら使用する方法ではその対物絞り板の汚れだけ
でなく、電界による影響で非点発生、軸ずれが生じるな
ど、低加速電圧を用いる場合に特有の問題が生じるとい
う欠点があつた。
価装置として用いるようになつた。半導体ウエーハ上の
パターンを観察する場合には低加速電圧(〜1000V以
下)で使用されるが、低加速電圧で高分解能を維持する
ために最も障害となつているのが対物可動絞りのコンタ
ミネーシヨンであり、数日間の連続使用で再び清浄化し
なければならず、各種自動化が進む中で、最もメンテナ
ンス頻度が多く、このように低加速電圧の場合には、加
熱しながら使用する方法ではその対物絞り板の汚れだけ
でなく、電界による影響で非点発生、軸ずれが生じるな
ど、低加速電圧を用いる場合に特有の問題が生じるとい
う欠点があつた。
本発明は、このような問題を除去し、絞りが装置内に組
込まれたままの状態で、絞りの清浄化を可能とすること
を目的とするものである。
込まれたままの状態で、絞りの清浄化を可能とすること
を目的とするものである。
本発明は、粒子線の開口角を制限する絞りを該絞りが粒
子線装置内に設置された状態で清浄化する粒子線装置の
絞りの清浄化法において、該絞りの設けられている絞り
板、該絞り板の保持手段および該絞り板の保持手段の設
けられている真空室内の真空度を調整し、前記絞り板に
対向する位置に設けられている酸化されにくい貴金属と
前記絞り板との間にグロー放電を行わせ、少なくとも前
記絞り板および前記絞り板の保持手段の表面に前記貴金
属をイオンスパツタにより被着させることを第1の特徴
とし、粒子線の開口角を制限する絞りの設けられている
絞り板を有する粒子線装置の絞りの清浄化装置におい
て、前記絞り板の設けられている部分を除く部分のう
ち、少なくとも粒子線源を該絞りの設けられている部分
から真空的に遮断するゲートバルブと、前記絞りの設け
られている部分の真空度を調整する手段と、前記絞り板
に対向する位置に設けられている酸化されにくい貴金属
からなる蒸着源、及び前記絞り板と前記蒸着源との間の
グロー放電により前記貴金属をイオンスパツタさせる電
圧印加手段を有し、前記絞り板、該絞り板の保持手段お
よび該絞り板の保持手段の設けられている真空室の内壁
のうち、少なくとも前記絞り板および前記絞り板の保持
手段の表面に前記貴金属を被着させるイオンスパツタ装
置とを有することを第2の特徴とするものである。
子線装置内に設置された状態で清浄化する粒子線装置の
絞りの清浄化法において、該絞りの設けられている絞り
板、該絞り板の保持手段および該絞り板の保持手段の設
けられている真空室内の真空度を調整し、前記絞り板に
対向する位置に設けられている酸化されにくい貴金属と
前記絞り板との間にグロー放電を行わせ、少なくとも前
記絞り板および前記絞り板の保持手段の表面に前記貴金
属をイオンスパツタにより被着させることを第1の特徴
とし、粒子線の開口角を制限する絞りの設けられている
絞り板を有する粒子線装置の絞りの清浄化装置におい
て、前記絞り板の設けられている部分を除く部分のう
ち、少なくとも粒子線源を該絞りの設けられている部分
から真空的に遮断するゲートバルブと、前記絞りの設け
られている部分の真空度を調整する手段と、前記絞り板
に対向する位置に設けられている酸化されにくい貴金属
からなる蒸着源、及び前記絞り板と前記蒸着源との間の
グロー放電により前記貴金属をイオンスパツタさせる電
圧印加手段を有し、前記絞り板、該絞り板の保持手段お
よび該絞り板の保持手段の設けられている真空室の内壁
のうち、少なくとも前記絞り板および前記絞り板の保持
手段の表面に前記貴金属を被着させるイオンスパツタ装
置とを有することを第2の特徴とするものである。
すなわち、本発明は、例えば、電子線装置の場合には、
電子ビーム光軸下または、その近傍に配置されている絞
り板の存在する真空室内に、イオンスパツタ装置を設
け、コンタミネーシヨンによつて汚れた絞り板の表面を
酸化されにくい貴金属で覆い、装置を一切解体すること
なしに、常に清浄な絞り板を得ようとするものである。
電子ビーム光軸下または、その近傍に配置されている絞
り板の存在する真空室内に、イオンスパツタ装置を設
け、コンタミネーシヨンによつて汚れた絞り板の表面を
酸化されにくい貴金属で覆い、装置を一切解体すること
なしに、常に清浄な絞り板を得ようとするものである。
以下、実施例について説明する。
第1図は一実施例の絞りの清浄化装置の設けられている
走査電子顕微鏡の説明図である。この図で、1は電子
銃、2及び3はコンデンサレンズ、4は対物絞り装置、
5は偏向コイル、6は対物レンズ、7は試料室、8は試
料、9は対物絞り板、10はイオンスパツタ装置、11
は電源、12は油回転ポンプ、13は主排気ポンプ、1
4,15,16はバルブ、17はリーク弁、18は真空
ゲージを示している。
走査電子顕微鏡の説明図である。この図で、1は電子
銃、2及び3はコンデンサレンズ、4は対物絞り装置、
5は偏向コイル、6は対物レンズ、7は試料室、8は試
料、9は対物絞り板、10はイオンスパツタ装置、11
は電源、12は油回転ポンプ、13は主排気ポンプ、1
4,15,16はバルブ、17はリーク弁、18は真空
ゲージを示している。
この走査形電子顕微鏡では、電子銃1で作られた電子ビ
ームはコンデンサレンズ2および3、さらに対物レンズ
6で収束され試料8の表面に照射される。対物絞り装置
4によつてコンデンサレンズ3と対物レンズ6の間に設
けられた空間の電子光学的軸上にその開口を有する対物
絞り板9が配置され、この対物絞り板9によつて電子線
の対物レンズ6に対する開口が決定される。この対物絞
り板9の近傍にイオンスパツタ装置10が設けられてい
る。この走査電子顕微鏡の排気系は荒引用の油回転ポン
プ12、主蒸気ポンプ13(油拡散ポンプあるいはター
ボ分子ポンプなど)バルブ14,15,16、リーク弁
17および真空ゲージ18から構成されている。
ームはコンデンサレンズ2および3、さらに対物レンズ
6で収束され試料8の表面に照射される。対物絞り装置
4によつてコンデンサレンズ3と対物レンズ6の間に設
けられた空間の電子光学的軸上にその開口を有する対物
絞り板9が配置され、この対物絞り板9によつて電子線
の対物レンズ6に対する開口が決定される。この対物絞
り板9の近傍にイオンスパツタ装置10が設けられてい
る。この走査電子顕微鏡の排気系は荒引用の油回転ポン
プ12、主蒸気ポンプ13(油拡散ポンプあるいはター
ボ分子ポンプなど)バルブ14,15,16、リーク弁
17および真空ゲージ18から構成されている。
第2図は第1図における対物絞り装置4とイオンスパツ
タ装置10が配置される部分の詳細を示している。この
図で、第1図と同一の部分には同一の符号が付してあ
り、19は真空室、20は固定絞り、21は対物絞り装
置4の真空室19への取り付け板、22は電極支持体、
23は電極、24は蒸着源、25は絶縁体を示してい
る。電極支持体22によつて支持された電極23は絞り
板9の上面に位置して設けられ、中央に電子線の通過用
の開口を有しており、電極23には例えば、金,白金,
白金パラジユームなど、表面が酸化しにくい貴金属類よ
りなる蒸着源24が取り付けられており、電極支持体2
2は絶縁体25により電気的にアースに対して絶縁され
ており、これに電源11によつて負の電圧が印加され
る。電極23の近傍の真空度を低下させ0.2〜0.0
2torr(27〜2.7Pa)にし、負の電圧500〜20
00Vを印加するとグロー放電が生じ、蒸着源24から金
属原子がスパツタされて対物絞り板9を含む対物絞り装
置4全体に金属が被着され、電子線の照射によつて付着
していたハイドロカーボン等によるコンタミネーシヨン
を金属膜で覆い、清浄な表面を得ることができる。この
際、対物絞り装置4の設けられている真空室の内壁にも
金属が被着される。第2図にはこの際発生するイオン2
6及び蒸着粒子27が模式的に示してある。
タ装置10が配置される部分の詳細を示している。この
図で、第1図と同一の部分には同一の符号が付してあ
り、19は真空室、20は固定絞り、21は対物絞り装
置4の真空室19への取り付け板、22は電極支持体、
23は電極、24は蒸着源、25は絶縁体を示してい
る。電極支持体22によつて支持された電極23は絞り
板9の上面に位置して設けられ、中央に電子線の通過用
の開口を有しており、電極23には例えば、金,白金,
白金パラジユームなど、表面が酸化しにくい貴金属類よ
りなる蒸着源24が取り付けられており、電極支持体2
2は絶縁体25により電気的にアースに対して絶縁され
ており、これに電源11によつて負の電圧が印加され
る。電極23の近傍の真空度を低下させ0.2〜0.0
2torr(27〜2.7Pa)にし、負の電圧500〜20
00Vを印加するとグロー放電が生じ、蒸着源24から金
属原子がスパツタされて対物絞り板9を含む対物絞り装
置4全体に金属が被着され、電子線の照射によつて付着
していたハイドロカーボン等によるコンタミネーシヨン
を金属膜で覆い、清浄な表面を得ることができる。この
際、対物絞り装置4の設けられている真空室の内壁にも
金属が被着される。第2図にはこの際発生するイオン2
6及び蒸着粒子27が模式的に示してある。
この走査電子顕微鏡は、通常は主排気ポンプ13により
高真空に排気されているが、蒸着を実施する時には、油
回転ポンプ12で排気しつつ、リーク弁17より、空
気、あるいは窒素ガスを導入して0.2〜0.02torr
に真空度を低下させ、グロー放電を起こさせることによ
り、対物絞り装置4を全く取りはずすことなく、装置に
組込まれたままで、絞り板9の表面を清浄な蒸着膜で覆
うことができる。
高真空に排気されているが、蒸着を実施する時には、油
回転ポンプ12で排気しつつ、リーク弁17より、空
気、あるいは窒素ガスを導入して0.2〜0.02torr
に真空度を低下させ、グロー放電を起こさせることによ
り、対物絞り装置4を全く取りはずすことなく、装置に
組込まれたままで、絞り板9の表面を清浄な蒸着膜で覆
うことができる。
第3図(a)は絞り板の斜視図、(b)は(a)のA−
A断面図で、28はハイドロカーボン膜、29は蒸着膜
を示している。電子線照射によつてハイドロカーボン膜
28により汚れた表面をスパツタによる蒸着膜29で覆
うことにより、清浄な絞り板9が得られる状態を示して
ある。
A断面図で、28はハイドロカーボン膜、29は蒸着膜
を示している。電子線照射によつてハイドロカーボン膜
28により汚れた表面をスパツタによる蒸着膜29で覆
うことにより、清浄な絞り板9が得られる状態を示して
ある。
この蒸着膜29はスパツタによつて金属原子を打込んで
形成されているため、強固に被着しており簡単に剥離す
ることはない。
形成されているため、強固に被着しており簡単に剥離す
ることはない。
第4図は他の一実施例の断面図で、第1図及び第2図と
同一部分には同一符号が付してある。この実施例は、例
えば、電子銃部が電界放射形、あるいは、ランタンヘキ
サボライド等の超高真空を必要とする装置に適合する。
すなわち、対物絞り装置4が取り付けられる真空室12
の電子線の上下に設けられた通過孔にゲートバルブ3
0、およびゲートバルブ31を設けることにより、電子
銃室、および試料室の真空を破ることなく、絞り板9の
清浄化を実施することができる。この場合には真空室1
9からバルブ15を介して排気径路を油回転ポンプ20
側に接続し、真空室12をスパツタに適した真空度にす
る調整はリーク弁17により実施する。
同一部分には同一符号が付してある。この実施例は、例
えば、電子銃部が電界放射形、あるいは、ランタンヘキ
サボライド等の超高真空を必要とする装置に適合する。
すなわち、対物絞り装置4が取り付けられる真空室12
の電子線の上下に設けられた通過孔にゲートバルブ3
0、およびゲートバルブ31を設けることにより、電子
銃室、および試料室の真空を破ることなく、絞り板9の
清浄化を実施することができる。この場合には真空室1
9からバルブ15を介して排気径路を油回転ポンプ20
側に接続し、真空室12をスパツタに適した真空度にす
る調整はリーク弁17により実施する。
また、ゲートバルブ31を設けず、ゲートバルブ30の
み設けて、電子銃室のみ超高真空に維持するようにして
も良い。この場合には、電子銃室を除いた全体をスパツ
タに適した真空度にすることにより目的を達成すること
ができる。
み設けて、電子銃室のみ超高真空に維持するようにして
も良い。この場合には、電子銃室を除いた全体をスパツ
タに適した真空度にすることにより目的を達成すること
ができる。
通常使用されるモリブデン板よりなる絞り板9の穴径は
100μm程度であり、また厚さは10μm程度である
から、1回のスパツタによる蒸着厚さを10nm(10
0Å)とすると穴径100μmの10%程度の穴径の減
少を許容したとして、半径で5μmとなり、500回ま
でスパツタによる被着を実施することができるから、半
永久的に使用することができ、絞り板9を清浄化するた
めに真空をやぶり、対物絞り装置4を解体することなし
に使用することができる。
100μm程度であり、また厚さは10μm程度である
から、1回のスパツタによる蒸着厚さを10nm(10
0Å)とすると穴径100μmの10%程度の穴径の減
少を許容したとして、半径で5μmとなり、500回ま
でスパツタによる被着を実施することができるから、半
永久的に使用することができ、絞り板9を清浄化するた
めに真空をやぶり、対物絞り装置4を解体することなし
に使用することができる。
このようなスパツタによる被着は単に絞り板9だけでな
く、絞り板9を含む真空室19の内面すべてに被着が施
されるので、常に、低い加速電圧においても、高性能を
維持することができる。装置から絞り板9を取り出し、
別の真空室で焼出し処理を施して、清浄化して、真空室
から取り出し再び取り付ける場合でも表面酸化が進行
し、低加速電圧(〜1000V以下)では完全な清浄化がで
きなかつたが、本発明では、完全な清浄面を得ることが
できる。
く、絞り板9を含む真空室19の内面すべてに被着が施
されるので、常に、低い加速電圧においても、高性能を
維持することができる。装置から絞り板9を取り出し、
別の真空室で焼出し処理を施して、清浄化して、真空室
から取り出し再び取り付ける場合でも表面酸化が進行
し、低加速電圧(〜1000V以下)では完全な清浄化がで
きなかつたが、本発明では、完全な清浄面を得ることが
できる。
なお、以上の実施例においては、走査形電子顕微鏡を例
にして説明したが、透過形電子顕微鏡,電子線描画装置
等粒子線を用いる装置において、その粒子線の開口角を
決めるような絞り装置であれば全く同様の効果を発揮す
ることができる。また、これらの装置にはすべて、真空
排気系を有しているので、スパツタを実施させる真空度
を得ることも容易にできるので安価に実現することが可
能である。
にして説明したが、透過形電子顕微鏡,電子線描画装置
等粒子線を用いる装置において、その粒子線の開口角を
決めるような絞り装置であれば全く同様の効果を発揮す
ることができる。また、これらの装置にはすべて、真空
排気系を有しているので、スパツタを実施させる真空度
を得ることも容易にできるので安価に実現することが可
能である。
また、以上の実施例のイオンスパツタ装置では、電極の
中央に電子線通過用の孔が設けられているので、イオン
スパツタ装置が設けられている状態で電子線装置として
使用できるが、対物絞り装置の絞り板を電子線通路から
はずれた位置に引き出し、別の真空室内で蒸着装置を設
けて、蒸着させ、絞り板の清浄化を実施するようにして
も良い。
中央に電子線通過用の孔が設けられているので、イオン
スパツタ装置が設けられている状態で電子線装置として
使用できるが、対物絞り装置の絞り板を電子線通路から
はずれた位置に引き出し、別の真空室内で蒸着装置を設
けて、蒸着させ、絞り板の清浄化を実施するようにして
も良い。
以上の如く、これらの実施例によれば、 (1)対物絞り板の清浄化の為に、真空をやぶり解体する
ことが一切不要になるので、保守が極めて簡単になる。
ことが一切不要になるので、保守が極めて簡単になる。
(2)低加速電圧においても、常に清浄な面を有する絞り
を得ることができるので、高性能を維持することができ
る。
を得ることができるので、高性能を維持することができ
る。
という効果があり、保守が容易で、高性能な装置を提供
することができる。
することができる。
本発明は、絞りが装置内に組込まれたままの状態で、絞
りの清浄化を可能とする粒子線装置の絞りの清浄化法お
よび装置を提供可能とするもので、産業上の効果の大な
るものである。
りの清浄化を可能とする粒子線装置の絞りの清浄化法お
よび装置を提供可能とするもので、産業上の効果の大な
るものである。
第1図は本発明の一実施例の走査形電子顕微鏡の概略説
明図、第2図は第1図の要部の断面図、第3図(a)は
第2図の要部斜視図、第3図(b)は第3図(a)のA
−A断面図、第4図は本発明の他の実施例の要部の断面
図である。 4……対物絞り装置、9……対物絞り板、10……イオ
ンスパツタ装置、11……電源、22……電極支持体、
23……電極、24……蒸着源、28……ハイドロカー
ボン膜、29……蒸着膜。
明図、第2図は第1図の要部の断面図、第3図(a)は
第2図の要部斜視図、第3図(b)は第3図(a)のA
−A断面図、第4図は本発明の他の実施例の要部の断面
図である。 4……対物絞り装置、9……対物絞り板、10……イオ
ンスパツタ装置、11……電源、22……電極支持体、
23……電極、24……蒸着源、28……ハイドロカー
ボン膜、29……蒸着膜。
Claims (3)
- 【請求項1】粒子線の開口角を制限する絞りを該絞りが
粒子線装置内に設置された状態で清浄化する粒子線装置
の絞りの清浄化法において、該絞りの設けられている絞
り板、該絞り板の保持手段および該絞り板の保持手段の
設けられている真空室内の真空度を調整し、前記絞り板
に対向する位置に設けられている酸化されにくい貴金属
と前記絞り板との間にグロー放電を行わせ、少なくとも
前記絞り板および前記絞り板の保持手段の表面に前記貴
金属をイオンスパツタにより被着させることを特徴とす
る粒子線装置の絞り清浄化法。 - 【請求項2】粒子線の開口角を制限する絞りの設けられ
ている絞り板を有する粒子線装置の絞りの清浄化装置に
おいて、前記絞り板の設けられている部分を除く部分の
うち、少なくとも粒子線源を該絞りの設けられている部
分から真空的に遮断するゲートバルブと、前記絞りの設
けられている部分の真空度を調整する手段と、前記絞り
板に対向する位置に設けられている酸化されにくい貴金
属からなる蒸着源、及び前記絞り板と前記蒸着源との間
のグロー放電により前記貴金属をイオンスパッタさせる
電圧印加手段を有し、前記絞り板、該絞り板の保持手段
および該絞り板の保持手段の設けられている真空室の内
壁のうち、少なくとも前記絞り板および前記絞り板の保
持手段の表面に前記貴金属を被着させるイオンスパツタ
装置とを有することを特徴とする粒子線装置の絞りの清
浄化装置。 - 【請求項3】前記粒子線が、電子線である特許請求の範
囲第2項記載の粒子線装置の絞りの清浄化装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61002182A JPH0616386B2 (ja) | 1986-01-10 | 1986-01-10 | 粒子線装置の絞りの清浄化法および装置 |
US07/000,771 US4803369A (en) | 1986-01-10 | 1987-01-06 | Purification device for charged particle beam diaphragm |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61002182A JPH0616386B2 (ja) | 1986-01-10 | 1986-01-10 | 粒子線装置の絞りの清浄化法および装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62160647A JPS62160647A (ja) | 1987-07-16 |
JPH0616386B2 true JPH0616386B2 (ja) | 1994-03-02 |
Family
ID=11522218
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61002182A Expired - Lifetime JPH0616386B2 (ja) | 1986-01-10 | 1986-01-10 | 粒子線装置の絞りの清浄化法および装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US4803369A (ja) |
JP (1) | JPH0616386B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009081897A1 (ja) * | 2007-12-21 | 2009-07-02 | Daiwa Techno Systems Co., Ltd. | 成膜処理用治具、プラズマcvd装置、金属プレート及びオスミウム膜の成膜方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0760661B2 (ja) * | 1988-07-22 | 1995-06-28 | 株式会社日立製作所 | 電子顕微鏡 |
US5903004A (en) * | 1994-11-25 | 1999-05-11 | Hitachi, Ltd. | Energy dispersive X-ray analyzer |
US6046457A (en) * | 1998-01-09 | 2000-04-04 | International Business Machines Corporation | Charged particle beam apparatus having anticontamination means |
JP2010212583A (ja) * | 2009-03-12 | 2010-09-24 | Nuflare Technology Inc | 成形アパーチャ部材のクリーニング方法及び描画方法 |
JP5703439B2 (ja) * | 2012-12-17 | 2015-04-22 | 株式会社ユーテック | 金属プレート及びオスミウム膜の成膜方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5143069A (ja) * | 1974-10-11 | 1976-04-13 | Hitachi Ltd | Denshisensochinoshiborikuriininguho oyobi sochi |
DE2514266C2 (de) * | 1975-03-27 | 1977-04-28 | Siemens Ag | Korpuskularstrahloptisches geraet mit zwei in strahlrichtung aufeinanderfolgenden teilraeumen unterschiedlicher druecke |
US4135094A (en) * | 1977-07-27 | 1979-01-16 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Method and apparatus for rejuvenating ion sources |
US4471224A (en) * | 1982-03-08 | 1984-09-11 | International Business Machines Corporation | Apparatus and method for generating high current negative ions |
-
1986
- 1986-01-10 JP JP61002182A patent/JPH0616386B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1987
- 1987-01-06 US US07/000,771 patent/US4803369A/en not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009081897A1 (ja) * | 2007-12-21 | 2009-07-02 | Daiwa Techno Systems Co., Ltd. | 成膜処理用治具、プラズマcvd装置、金属プレート及びオスミウム膜の成膜方法 |
JP2009149949A (ja) * | 2007-12-21 | 2009-07-09 | Utec:Kk | 成膜処理用治具、プラズマcvd装置、金属プレート及びオスミウム膜の成膜方法 |
US9714468B2 (en) | 2007-12-21 | 2017-07-25 | Daiwa Techno Systems Co., Ltd. | Film-forming method of an osmium film |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US4803369A (en) | 1989-02-07 |
JPS62160647A (ja) | 1987-07-16 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |