JPH06163541A - 集積回路装置及びその製造方法 - Google Patents

集積回路装置及びその製造方法

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JPH06163541A
JPH06163541A JP31227892A JP31227892A JPH06163541A JP H06163541 A JPH06163541 A JP H06163541A JP 31227892 A JP31227892 A JP 31227892A JP 31227892 A JP31227892 A JP 31227892A JP H06163541 A JPH06163541 A JP H06163541A
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wiring
thin film
film
integrated circuit
circuit device
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JP31227892A
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English (en)
Inventor
Takeshi Nogami
毅 野上
Ikuo Miyamoto
郁生 宮本
Hideaki Ono
秀昭 小野
Tadashi Nakano
正 中野
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 集積回路装置におけるCu配線表面の耐酸化
性、この表面から周辺へのCu拡散防止性、及び基板と
の密着性を、実際のLSI中のCu配線として実用上十
分使用可能な程度にまで向上させる配線構造及びその製
造方法を得ることを目的とする。 【構成】 基板上1に形成したCu配線3表面の全面、
あるいは該Cu配線3表面の一部を直接Al2 3 又は
Al3 4 4で被覆するか、Cu配線表面の全面、ある
いは該Cu配線表面の一部をAl5で被覆した導体をA
2 3 又はAl34 4aで被覆させて構成し、前記
Al膜の成膜は選択的CVD法で行い、前記Al2 3
又はAl3 4 の成膜はこの選択的CVD法で成膜され
たAl膜表面を酸化又は窒化させて得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、基板上にCuあるい
はCu合金の配線を有する集積回路装置に関し、特に、
このCu配線の実用化技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば半導体等の集積回路装
置の配線材料としては、Al(アルミニウム)が使用さ
れてきたが、最近、このAlと比較して電気抵抗が低
く、かつエレクトロマイグレーションの耐性が優れてい
ることから、Cu(銅)が次世代の配線材料として有望
視されてきている。
【0003】しかし、このCuを主材料として配線を実
用化する場合、解決しなければならない課題が幾つかあ
った。
【0004】その1つ目としては、CuがLSIの層間
絶縁膜であるSiO2 中で高い拡散度を有することで、
このため、Cu配線とこの層間絶縁膜との間に、Cu拡
散を防止するバリア層を形成する必要があった。
【0005】また、2つ目としては、CuがAlと比較
して特に酸化されやすく、また、この酸化の状態がCu
配線の表面に止まらず、Cu配線深くまで進行するの
で、配線抵抗自体の増大につながってしまうということ
である。このため、Cu配線表面及び内部への酸化の進
行を防止する対策が必要であった。
【0006】さらに、3つ目としては、Cu配線と層間
絶縁膜との間の密着性の悪さで、製造プロセス途中にこ
のCu−層間絶縁膜間の界面で剥離が発生していた。こ
のため、密着性を向上させ、Cu−層間絶縁膜間の界面
での剥離を防止するようにCu配線表面に何等かの処理
を施すか、あるいは密着性向上を目的としたボンド層を
別途形成する必要があった。
【0007】これらの必要性を解決する方法として、従
来から以下のような方法が考えられていた。
【0008】まず、第1の方法としては、例えば「92
年秋季応用物理学会講演会予稿集、18p−ZR−7」
によると、基板上に形成されたCu配線表面の周囲を窒
素プラズマに曝すことで、この周囲を窒化し、この窒化
層によってCu配線の耐酸化性と密着性を向上させるこ
とができる。
【0009】また、第2の方法としては、「92年春季
応用物理学会講演会予稿集、30p−ZH−6」に示さ
れたTiN(窒化チタン)、「92年春季応用物理学会
講演会予稿集、30p−ZH−8」に示されたNb(ニ
オブ)などをCu拡散の防止層としてCu配線の周囲に
被覆する方法である。また、Hoshino.K,Yagi.H,Tsuchik
awa.H,"TiN-Encupsulized Copper Interconnects for U
LSI Apllication",1989VMIC,pp357-359 に示されたよう
にCu配線となるCu薄膜中に上記Ti等を含有させ、
これを窒化させることによって、Cu表面に窒化チタン
層を形成し、これらの層をCu拡散に対するバリア層ま
たは酸化防止層として作用させるのである。
【0010】さらに、第3の方法としては、例えば特開
昭62−290150号公報、特開昭63−88843
号公報等によると、Alや、AlとCuの合金薄膜でC
u配線の表面を被覆し、この合金の化学的安定性によっ
て拡散バリア性、酸化防止性を向上させることができ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のような
第1の方法(Cu配線周囲を直接窒化させる方法)で
は、酸素に対するバリア性(酸化防止)が不完全であ
り、この窒素と同時に酸素もCu配線表面からCu配線
内に拡散する(酸化)という課題があった。
【0012】また、第2の方法では、拡散バリア性、酸
化防止性を向上させるバリアメタルを、Cu配線の下部
表面のみならず側面部及び上面部にも、これらの特性を
十分保持するのに必要な緻密性を保ったまま形成するこ
とは技術的に困難であり、その結果として、Cu拡散及
び表面酸化の防止効果が不十分であるという課題があっ
た。
【0013】さらに、第3の方法では、CuとAlの合
金ではCu配線からの拡散バリア性は不十分であり、絶
縁膜へのCu拡散を抑止する機能も不十分であった。
【0014】例えば、この第3の方法として特開昭62
−290150号公報、特開昭63−88843号公報
等に示されるAl合金で被覆する方法では、Alの成膜
をスパッタリングによって行っているが、この方法では
Cu配線側面部にバリア層として機能するに十分な厚さ
のAl薄膜を配線間距離を保ちながら成膜することはで
きず、その結果として、側面部はむき出しのままであっ
たり、Al薄膜を不要部分にまで形成してしまう(サブ
ミクロンオーダーのデザインルールでのLSI製造にお
いてはスパッタリングによる成膜の特性上、不要に形成
されたAl薄膜を除去することは不可能)という課題が
あった。
【0015】特に、Cu配線を用いる場合、半導体素子
のデザインルールはサブミクロンオーダーであるため、
配線サイズ(幅、膜厚)も極力小さなものにすることが
要求される。しかし、バリア層の膜厚を厚くした場合、
これによる拡散バリア性、酸化防止性の向上は期待でき
るが、逆にLSI製造におけるデザイン上の制約から望
ましくなく、事実上不可能であるなどの課題があった。
【0016】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、集積回路装置におけるCu配線表
面の耐酸化性、この表面から周辺へのCu拡散防止性、
及び基板との密着性を、実際のLSI中のCu配線とし
て実用上十分使用可能な程度にまで向上させる配線構造
及びその製造方法を得ることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明に係る集積回路
装置は、基板上に形成したCu配線表面の全面、あるい
は該Cu配線表面の一部をAl2 3 で直接被覆する
か、Cu配線表面の全面、あるいは該Cu配線表面の一
部をAlで被覆した導体をAl2 3 で被覆させて構成
したことを特徴としている。
【0018】同様の構成でAl3 4 を基板上に形成し
たCu配線表面の全面、あるいは該Cu配線表面の一部
に直接被覆させてもよく、さらにAlで被覆した導体を
Al3 4 で被覆させてもよい。そして、これらAl2
3 薄膜、Al3 4 薄膜の成膜方法としては、選択C
VD法、反応性スパッタ法、CVD法を用いる。
【0019】また、その製造方法は、下地に導電性物質
が存在する場合にのみ膜形成が起こる選択的CVD法
(化学的気相蒸着法)によりAl膜を形成させ、さらに
このAl膜表面を、酸素プラズマ処理で酸化させてAl
2 3 を形成するか、あるいは窒素イオンを含むプラズ
マ処理で窒化させてAl3 4 を形成することを特徴と
している。
【0020】なお、基板上に形成したCu配線の周囲に
は酸化されていないAl薄膜が存在していてもよい。
【0021】
【作用】この発明における集積回路装置は、Cu配線表
面をAl2 3 薄膜、あるいはAl3 4 薄膜で被覆す
るが、これらAl化合物であるAl2 3 及びAl3
4 はその緻密さと化学的安定さから集積回路装置におけ
るCu配線表面の耐酸化性、この表面から周辺へのCu
拡散防止性に優れており、薄い被膜で実用上十分使用可
能なLSI中のCu配線を形成しうること、及びこれら
Al2 3 及びAl3 4 はSiO2 を主成分とする絶
縁膜との密着性が高くなることを発明者らは確認した。
【0022】特に、Cu拡散防止性(Cuの粒界拡散の
抑制)については、これらAl2 3 及びAl3 4
スパッタリング、CVD法によらず、アモルファス構造
を取ることによると考えられる。
【0023】また、Al薄膜の形成は選択的CVD法を
用いて行うが、これは選択的CVD法が選択性に優れ、
絶縁膜上にはAlの成膜は起こらないのでCu配線表面
にのみ緻密なAl薄膜が形成でき、さらに、コンフォー
マルに成膜が起こるので、Cu配線表面の上部のみなら
ず、側面部にも同様にAl薄膜が形成され、結果として
Cu配線表面を均一に被覆する。
【0024】そして、この選択的CVD法はAl薄膜の
成膜速度が低く、そのまま配線形成に使用することはで
きないが、この発明において必要なAl薄膜の膜厚はご
く僅かであるため、製造工程でのスループット上の問題
はない。
【0025】さらに、この発明における製造方法では選
択的CVD法により成膜されたAl薄膜の酸化又は窒化
を行うが、Alの特性上この酸化又は窒化はAl内部深
くまでは進行せず、ごく表面付近のAlを酸化又は窒化
した時点で酸素透過性の低いAl2 3 薄膜又はAl3
4 薄膜を形成するため、内部のCu配線部分にまで到
達することがないので、Cu配線そのものの低抵抗性を
維持する。
【0026】なお、Al薄膜成膜後に行う酸化処理又は
窒化処理によって全てのAl薄膜表面が酸化又は窒化さ
れなかった場合でも、金属のまま残存したAl薄膜はC
u層とともに配線の一部として低抵抗化に寄与する。
【0027】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図1乃至図4を
用いて説明する。なお、図中同一部分には同一符号を付
して説明を省略する。
【0028】まず、第1の実施例として図1は、この発
明の一実施例に係る集積回路装置の構造を示す断面図で
あり、特に、Cu配線を被覆する構造の具体例を示す。
【0029】ここで、図1(a)は、基板に成膜した絶
縁膜(SiO2 )1上にCu拡散を防止するためのバリ
ア層2(TiN:窒化チタン)とCu配線層3を成膜し
て所定の配線形状に形成した導体表面に、Al2 3
膜4を被覆した構造を示している。
【0030】図1(b)は、上記図1(a)と同様に基
板に成膜した絶縁膜(SiO2 )1上にCu拡散を防止
するためのバリア層2(TiN:窒化チタン)とCu配
線層3を成膜して所定の配線形状に形成した導体表面
に、Al又はその合金の薄膜5を被覆し、さらにその表
面をAl2 3 薄膜4で被覆した構造を示している。
【0031】図1(c)は、基板に成膜した絶縁膜(S
iO2 )1上にAl2 3 薄膜4bを成膜しておき(こ
のAl2 3 はスパッタ法により形成してもよい)この
上に形成したCu配線3表面にをAl2 3 薄膜4aを
被覆させてこのCu配線表面の全面をAl2 3 薄膜4
a、4bで被覆した構成を示している。
【0032】図1(d)は、基板に成膜した絶縁膜(S
iO2 )1上にAl2 3 薄膜4bを成膜しておき(こ
のAl2 3 はスパッタ法により形成してもよい)この
上に形成したCu配線3表面にAl又はその合金の薄膜
5で被覆し、さらにAl2 3 薄膜4aで被覆した構造
を示している。
【0033】なお、第2の実施例として上記Al2 3
薄膜に代えて、Cu配線表面をAl3 4 薄膜で被膜し
た構成であってもよく、この構成は第1の実施例と同様
に図1のようになる。
【0034】すなわち、図1(a)において、Al2
3 薄膜4に代えてAl3 4 薄膜をCu配線3表面に被
覆した構成にする。図1(b)においては、Al薄膜5
表面をAl3 4 薄膜(Al2 3 薄膜4に対応)で被
覆し、図1(c)においては、絶縁膜1上にまずAl3
4 薄膜(Al2 3 薄膜4bに対応)を成膜した後、
さらにその上に形成されたCu配線3表面をAl3 4
薄膜(Al2 3 薄膜4aに対応)で被覆するように構
成する。さらに、図1(d)と同様にCu配線3の下面
とこのCu配線3を被覆しているAl薄膜5表面をAl
3 4 薄膜(Al2 3 薄膜4a、4bに対応)で被覆
するように構成する。
【0035】次に、この発明の一実施例に係る集積回路
装置の製造方法(第3の実施例)を図2を用いて説明す
る。
【0036】図2(a)は、タングステン(W)を全面
にCVD法で形成し、エッチバックすることでコンタク
トホールにタングステンプラグ7を埋め込んだ後の基板
断面図であり、下層配線6上に成膜されている絶縁膜1
上には、タングステンCVD法の下地密着層として用い
られたTiN/Ti層2が残されている。
【0037】続いて、この基板(図2(a))上にアル
ゴン(Ar)をスパッタリングガスとして用いながらD
Cマグネトロンスパッタリングにより膜厚4000Aの
Cu薄膜(Cu配線3になる)を成膜し(図2
(b))、フォトリソグラフィーによって配線形状にパ
ターニングし、反応性イオンエッチング法によってCu
薄膜3を加工する(図2(c))。
【0038】このエッチングの時、タングステンのエッ
チバック後(図2(a))に残存していたTiN/Ti
層2はCu配線3の直下を除いてすべてエッチング除去
される。
【0039】そして、最後にAl薄膜の選択的CVD法
を行うことにより、Cu配線3表面の上部と側面部にA
l薄膜を膜厚500Aで被覆させ、このAl薄膜表面を
酸素プラズマ中に曝して酸化させ、Al2 3 薄膜4を
形成する(図2(d))。ここで、この選択的CVD法
では原料ガスとしてDMAH(Dimethyl Aluminium Hyd
ride)を用いた。
【0040】なお、この実施例では図1(a)に示した
構造の集積回路装置を製造する場合を説明したものであ
り、Cu配線3の下地にTiN膜2を備え、その上部と
側部にはAl2 3 膜4を被覆した構造を示している。
【0041】また、第4の実施例として同様の製造方法
により、上記Al2 3 薄膜に代えてAl3 4 薄膜を
形成させることができる。
【0042】すなわち、図2(c)の製造段階で、Al
薄膜の選択的CVD法を行うことにより、Cu配線3表
面の上部と側面部にAl薄膜を被覆させ、さらに、この
Al薄膜表面を窒素イオンを含むプラズマ中に曝して窒
化させ、Al3 4 薄膜を形成することにより(図2
(d)中、Al2 3 薄膜4に対応)、構成することが
できる。
【0043】次に、第5の実施例として絶縁膜1上にバ
リア膜2を介して形成されたCu配線3表面に、反応性
スパッタ法を用いてAl3 4 薄膜を成膜する製造方法
について、図3を用いて説明する。
【0044】まず、絶縁膜1上にバリア膜を介してCu
配線を構成する製造工程は同様であるが、特に、酸素を
含むガス中でスパッタリングを行う反応性スパッタ法を
用いる場合、図3(a)に示すようにCu配線3を順デ
ーパを持つ断面形状に加工しておくことが重要で、これ
により、Cu配線側壁へのAl3 4 薄膜の被膜をよく
することができる。
【0045】そして、このように加工した基板全面を反
応性スパッタ法により図3(b)に示すようにAl3
4 薄膜4をスパッタリングにより成膜する。なお、この
Al3 4 薄膜4は絶縁膜であるので、図3(b)に示
す状態(基板全面を被覆した状態)で、次の製造工程に
進んでも配線リークの心配は生じない。
【0046】また、第6の実施例として上記反応性スパ
ッタ法により成膜したAl3 4 薄膜4に代えて、Al
3 4 薄膜を反応性スパッタ法で成膜しても同様に製造
することができる。この場合は、図3(a)で示された
ような基板に対して窒素ガスを含むガス中でのスパッタ
リングを行うことにより(図3(b))、構成すること
ができる。
【0047】なお、上記実施例ではバリア膜2としてT
iN/Ti膜を用いたが、特に、これに限定するもので
はなく、TiW、W等の他のバリア材料でも同様の効果
を奏する。
【0048】また、上記実施例ではCu配線の厚みを4
000Aとしているが、この厚みは任意であり、その成
膜方法は反応性スパッタ法によって行っているが、特
に、これに限定するものではなくCVD法でもよい。
【0049】また、上記実施例では選択的CVD法で使
用した原料ガスとしてDMAHを用いたが、特に限定す
るものではなく、TIBA等の他の原料ガスを用いても
同様の効果を奏する。
【0050】また、上記実施例ではAl薄膜の酸化のた
めに、酸素プラズマ中に曝す方法を用いたが、特にこの
方法に限定するものではなく、酸素雰囲気中で熱処理す
る等の他の酸化処理手段を用いても同様の効果を奏す
る。
【0051】次に、この発明における実施例と従来技術
との耐酸化性についての比較結果について述べる。
【0052】まず、比較する従来例としては、図1
(a)と同じ構造の試料を用い、特に被覆膜4は選択C
VD法により形成されるAl薄膜とした。そしてこのA
l薄膜の成膜方法は、前記DMAHをH2 によってバブ
リングして原料ガスとし、基板1の温度を250〜35
0℃、原材料ガスの圧力を数〜数十Torrとして膜厚
500AのAl被覆膜を形成した。
【0053】一方、この発明における実施例としては、
従来例と同様に図1(a)と同じ構造の試料を用い、特
に被覆膜4は選択CVD法により形成されるAl2 3
薄膜とした。そしてこのAl2 3 薄膜の成膜方法は、
前記DMAHをH2 によってバブリングして原料ガスと
し、基板1の温度を250〜350℃、原材料ガスの圧
力を数〜数十Torrとして膜厚500AのAl被覆膜
を形成した後、ガス厚5Torr、出力500WのRF
−O2 プラズマでこのAl被覆膜を酸化処理することで
Al2 3 薄膜を形成した。
【0054】以上のように形成した各試料について、4
00℃の大気中に1h放置する酸化処理を行い、各配線
の熱処理前後の抵抗変化率(酸化による抵抗率の増加
率)を測定することにより比較を行った結果、従来例
(Al薄膜)の抵抗変化率が10%以上であるのに対
し、この発明における実施例(Al2 3 薄膜)では3
〜5%に抑えられることを確認した。
【0055】このことは、従来例と比較してこの発明に
よるAl化合物(Al2 3 、Al3 4 )の方が化学
的に安定で耐酸化性に優れ、従って基板1上に形成する
配線の材料であるCuとの反応が起こらないためにCu
配線3の耐酸化性を向上させることを意味する。
【0056】次に、この発明における実施例と従来技術
とのCuの拡散防止効果についての比較結果について述
べる。
【0057】まず、比較する従来例としては、H2 ター
ミネートされたSi基板上に500AのAl被覆膜を成
膜し、さらにその上にスパッタCu薄膜を膜厚5000
A積層した試料を用いる。
【0058】一方、この発明における実施例としては、
2 ターミネートされたSi基板上に500AのAl被
覆膜を成膜した後O2 プラズマによって酸化してAl2
3 膜を形成し、さらにその上にスパッタCu薄膜を
膜厚5000A積層した試料を用いる。
【0059】以上のように形成した各試料について、4
50℃の真空中(10-5Torr)に1h放置する熱処
理を行いCuを拡散させ、AESデプスプロファイルに
よってCuの深さ方向の濃度を測定することにより比較
を行った結果、図4に示すように、20min前後のス
パッタリング時間で成膜することにより、この発明にお
ける実施例(Al2 3 薄膜)により、従来と比較して
十分にCuの拡散防止効果が得られることを確認した。
【0060】次に、この発明でCu配線の被膜材料とし
て採用したAl2 3 薄膜、Al3 N4 薄膜と、このCu
配線との界面における熱的安定性について述べる。
【0061】まず、比較する試料としては、Cu基板上
にそれぞれAl薄膜、Al2 3 薄膜、Al3 4 薄膜
をスパッタリングにより成膜した3つの試料を用い、熱
処理前と熱処理後をX線回折を行って調べた。
【0062】この熱処理は、60分間、400℃の状態
にしておいたもので、この結果、Cu基板上にAl薄膜
を成膜した試料には、界面でAl4 Cu9 が形成されて
いることが確認された。これに対し、Cu基板上にそれ
ぞれAl2 3 薄膜、Al3 N4 薄膜を成膜した2つの試
料についてはAlとCuの合金の形成は確認できなかっ
たことから、これらAl2 3 、Al3 4 はCuとの
反応性に乏しく、良好な被覆膜としての基本的な性質を
備えていることを確認した。
【0063】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、基板上
に形成したCu配線表面の全面、あるいは該Cu配線表
面の一部を、薄い膜厚で高いCu拡散バリア性、酸化防
止性と、酸化膜との良好な密着性を有するAl2 3
はAl3 4 で直接被覆するか、Cu配線表面の全面、
あるいは該Cu配線表面の一部をAlで被覆した導体を
Al2 3 又はAl3 4 で被覆させて構成し、前記A
l膜の成膜は選択的CVD法で行い、前記Al2 3
はAl3 4 の成膜はこの選択的CVD法で成膜された
Al膜表面を酸化又は窒化させて得るので、Cuの絶縁
膜への拡散、酸化による配線抵抗の増大、Cuと絶縁膜
界面の剥れ等による製品不良、動作不良を起こすことな
く、微細なサイズで、かつ低抵抗のCu配線を形成する
ことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る集積回路装置の構造
を示す断面図である。
【図2】この発明の一実施例に係る集積回路装置の製造
方法を説明するための工程断面図である。
【図3】この発明の他の実施例に係る集積回路装置の製
造方法を説明するための工程断面図である。
【図4】この発明の一実施例と従来例とのCu拡散防止
効果についての比較結果を示す図である。
【符号の説明】
1…絶縁膜、2…バリア層、3…Cu配線、4、4a、
4b…Al2 3 膜、5…Al膜又はその合金膜、6…
下層配線膜、7…タングステンプラグ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野 秀昭 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内 (72)発明者 中野 正 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にCu配線を有する集積回路装置
    において、 前記Cu配線表面の全面、あるいは該Cu配線表面の一
    部を、Al2 3 で被覆したことを特徴とする集積回路
    装置。
  2. 【請求項2】 基板上にCu配線を有する集積回路装置
    において、 前記Cu配線表面の全面、あるいは該Cu配線表面の一
    部を、Al3 4 で被覆したことを特徴とする集積回路
    装置。
  3. 【請求項3】 基板上にCu配線を有する集積回路装置
    において、 前記Cu配線表面の全面、あるいは該Cu配線表面の一
    部を、Al又はその合金で被覆し、さらに、該Al又は
    その合金で被覆した導体表面の全面、あるいは一部をA
    2 3 で被覆したことを特徴とする集積回路装置。
  4. 【請求項4】 基板上にCu配線を有する集積回路装置
    において、 前記Cu配線表面の全面、あるいは該Cu配線表面の一
    部を、Al又はその合金で被覆し、さらに、該Al又は
    その合金で被覆した導体表面の全面、あるいは一部をA
    3 4 で被覆したことを特徴とする集積回路装置。
  5. 【請求項5】 基板上に絶縁膜を介してCu配線を形成
    し、該Cu配線の表面のみに、選択的CVD法によりA
    l薄膜を被覆し、該Al薄膜全てあるいは表面を酸化し
    てAl2 3 膜を形成させる集積回路装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記基板上に形成したCu配線の表面に
    被覆するAl薄膜の成膜を、選択的CVD法により行う
    ことを特徴とする請求項5記載の集積回路装置の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記Al薄膜表面の酸化処理を、酸素プ
    ラズマ処理により行うことを特徴とする請求項5記載の
    集積回路装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 基板上に絶縁膜を介してCu配線を形成
    し、該Cu配線の表面のみに、選択的CVD法によりA
    l薄膜を被覆し、該Al薄膜全てあるいは表面を窒化し
    てAl3 4 膜を形成させる集積回路装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記基板上に形成したCu配線の表面に
    被覆するAl薄膜の成膜を、選択的CVD法により行う
    ことを特徴とする請求項8記載の集積回路装置の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 前記Al薄膜全てあるいは表面の窒化
    処理を、窒素イオンを含むプラズマ処理により行うこと
    を特徴とする請求項8記載の集積回路装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 所定の断面形状に形成したCu配線を
    有する基板全面に、反応性スパッタ法によりAl2 3
    薄膜を成膜することを特徴とする集積回路装置の製造方
    法。
  12. 【請求項12】 所定の断面形状に形成したCu配線を
    有する基板全面に、反応性スパッタ法によりAl3 4
    薄膜を成膜することを特徴とする集積回路装置の製造方
    法。
  13. 【請求項13】 所定の断面形状に形成したCu配線を
    有する基板全面に、CVD法によりAl3 4 薄膜を成
    膜することを特徴とする集積回路装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008258311A (ja) * 2007-04-03 2008-10-23 Denso Corp 半導体装置及び半導体装置の配線または電極形成方法

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