JPH06160848A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JPH06160848A
JPH06160848A JP31317292A JP31317292A JPH06160848A JP H06160848 A JPH06160848 A JP H06160848A JP 31317292 A JP31317292 A JP 31317292A JP 31317292 A JP31317292 A JP 31317292A JP H06160848 A JPH06160848 A JP H06160848A
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JP
Japan
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light
film
liquid crystal
crystal display
guide plate
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Application number
JP31317292A
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English (en)
Inventor
Hideo Kawamura
英夫 川村
Tomio Osone
富雄 大曽根
正典 ▲高▼森
Masanori Takamori
Kenichi Iwamoto
健一 岩本
Tsutomu Isono
勤 磯野
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Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
Japan Display Inc
Original Assignee
Hitachi Device Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】液晶表示素子の下に配置した導光板(3)と、
導光板(3)の少なくとも1側面に隣接して配置した蛍
光灯(4)と、液晶表示素子と導光板(3)との間に配
置した拡散板(5)と、導光板(3)の下に配置した反
射板(6)とを有し、蛍光灯(4)の近傍の導光板
(3)の下に光の吸収材(1)を設けた構成。 【効果】導光板の長手方向の側面に蛍光灯を隣接配置で
きるので、高輝度化が可能となり、かつ、額縁部の幅を
増大することなく、発光領域端部の輝度むらを抑制でき
るので、輝度が均一でコンパクトなバックライトを提供
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示素子の下に、
導光板、蛍光灯、拡散板、反射板からなるバックライト
を配置した液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、アクティブ・マトリクス方式の
液晶表示装置は、マトリクス状に配列された複数の画素
電極のそれぞれに対応して非線形素子(スイッチング素
子)を設けたものである。各画素における液晶は理論的
には常時駆動(デューティ比 1.0)されているので、時
分割駆動方式を採用している、いわゆる単純マトリクス
方式と比べてアクティブ方式はコントラストが良く、特
にカラー液晶表示装置では欠かせない技術となりつつあ
る。スイッチング素子として代表的なものとしては薄膜
トランジスタ(TFT)がある。
【0003】なお、薄膜トランジスタを使用したアクテ
ィブ・マトリクス方式の液晶表示装置は、例えば「冗長
構成を採用した12.5型アクティブ・マトリクス方式カラ
ー液晶ディスプレイ」、日経エレクトロニクス、頁193
〜210、1986年12月15日、日経マグロウヒル社発行、で
知られている。
【0004】従来の液晶表示装置は、それぞれ透明電極
と配向膜等を積層した面が対向するように2枚の透明ガ
ラス基板を重ね合わせ、両基板間に液晶を注入、封止
し、さらに両基板の外側に偏光板を貼り付けてなる液晶
表示素子の下、すなわち、表示画面と反対側に液晶表示
素子に光を照射するためのバックライトが配置してあ
る。バックライトは、液晶表示素子の下に、光源から発
せられる光を光源から離れた方へ導き、光を液晶表示素
子全体に照射させる半透明の合成樹脂からなる導光板を
配置し、この導光板の1側面または対向する2側面に隣
接して光源である1本または2本の冷陰極蛍光灯を配置
する。また、導光板と液晶表示素子との間には、不均一
な光をぼかして拡散し、液晶表示素子に均一に光を照射
するための拡散板を配置し、さらに、導光板の下には、
光を液晶表示素子の方へ反射させる反射板を配置する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図18(a)は、従来
の導光板方式のバックライトの平面図、図18(b)
は、図18(a)のB−B′切断線における断面図であ
る。
【0006】2はバックライト、3は導光板、4は冷陰
極蛍光灯、5は拡散板、6は反射板、7は発光領域(点
線で囲まれた領域)である。なお、図18(a)におい
て、拡散板5は図示省略した。
【0007】従来のバックライト2は、導光板3の左右
の向き合う2つの短辺の側面に隣接して(冷陰極蛍光灯
4の長軸と導光板3の辺とが平行になるように)冷陰極
蛍光灯4を1本ずつ2本(または、導光板3の1つの短
辺の側面に隣接して冷陰極蛍光灯4を1本)配置してい
た。なお、冷陰極蛍光灯4の近傍の導光板3の端部(導
光板3の入光面の近傍の端部)は、冷陰極蛍光灯4から
発せられる光が反射板6により反射されて非常に明るく
なる。図18に示すように、導光板3の短辺の側面に隣
接して冷陰極蛍光灯4を配置する場合は、導光板3の入
光面から発光領域7までの距離が10〜20mm程度確
保できるので、導光板3の入光面の近傍の端部の明るい
部分が発光領域7、すなわち、表示画面に現われなかっ
た。しかし、導光板3の短辺の側面に隣接して冷陰極蛍
光灯4を配置する場合は、長さの短い冷陰極蛍光灯4を
使用しなければならないので、バックライト2の輝度が
低く、薄膜トランジスタ等をスイッチング素子として用
いた開口率の低いアクティブ・マトリクス方式の液晶表
示装置のバックライトとして使用することができなかっ
た。
【0008】このため、導光板3の上下の向き合う2つ
の長辺の側面に隣接して長い冷陰極蛍光灯4を配置する
ことにより、高輝度化が可能となるが、額縁部(表示画
面の周囲)の縮小化による液晶表示装置のコンパク化を
考慮すると、導光板3の入光面から発光領域7までの距
離は5mm程度しか確保できない。なお、図19は、導
光板3の長辺の側面に隣接して冷陰極蛍光灯4を2本配
置した場合の発光領域の輝度変化を示す図である。導光
板3の入光面から発光領域までの距離が5mm以下にな
ると、導光板3の入光面と発光領域7との距離が近いの
で、冷陰極蛍光灯4から発せられる光の反射板6による
反射により、図19に示すように、発光領域7の端部が
明るくなり、輝度むらが発生し、バックライト2の輝度
を均一にできなかった。
【0009】本発明の目的は、高輝度化を図るために、
導光板の長辺の側面に隣接して蛍光灯を配置した場合で
も、額縁部を拡大させずに、輝度むらの発生を抑制し、
輝度を均一にできるバックライトを有する液晶表示装置
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、液晶表示素子の下に配置した導光板
と、上記導光板の少なくとも1側面に隣接して配置した
蛍光灯と、上記液晶表示素子と上記導光板との間に配置
した拡散板と、導光板の下に配置した反射板とを有する
液晶表示装置において、上記蛍光灯の近傍の上記導光板
の下に光の吸収材を設けた液晶表示装置を提供する。
【0011】
【作用】本発明の液晶表示装置では、導光板の上下の2
つの長辺の側面に隣接して長い蛍光灯を1本ずつ2本配
置できるので、バックライトの高輝度化を図ることがで
き、高輝度が要求されるアクテアィブ・マトリクス方式
の液晶表示装置に適用するのに有利である。また、蛍光
灯の近傍の導光板の下に光吸収材を設けたことにより、
蛍光灯の近傍の導光板の端部における明るい光を光吸収
材により吸収するので、輝度むらを抑制し、バックライ
トの輝度を均一にできる。
【0012】
【実施例】
(アクティブ・マトリクス液晶表示装置)以下、アクテ
ィブ・マトリクス方式のカラー液晶表示装置にこの発明
を適用した実施例を説明する。なお、以下説明する図面
で、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り
返しの説明は省略する。
【0013】図3はこの発明が適用されるアクティブ・
マトリクス方式カラー液晶表示装置の一画素とその周辺
を示す平面図、図4は図3の3−3切断線における断面
を示す図、図5は図3の4−4切断線における断面図で
ある。また、図6には図3に示す画素を複数配置したと
きの平面図を示す。
【0014】(画素配置)図3に示すように、各画素は
隣接する2本の走査信号線(ゲート信号線または水平信
号線)GLと、隣接する2本の映像信号線(ドレイン信
号線または垂直信号線)DLとの交差領域内(4本の信
号線で囲まれた領域内)に配置されている。各画素は薄
膜トランジスタTFT、透明画素電極ITO1および保
持容量素子Caddを含む。走査信号線GLは列方向に延
在し、行方向に複数本配置されている。映像信号線DL
は行方向に延在し、列方向に複数本配置されている。
【0015】(液晶表示素子断面全体構造)図4に示す
ように、液晶LCを基準に下部透明ガラス基板SUB1
側には薄膜トランジスタTFTおよび透明画素電極IT
O1が形成され、上部透明ガラス基板SUB2側にはカ
ラーフィルタFIL、遮光用ブラックマトリクスパター
ンBMが形成されている。下部透明ガラス基板SUB1
はたとえば1.1mm程度の厚さで構成されている。ま
た、透明ガラス基板SUB1、SUB2の両面にはディ
ップ処理等によって形成された酸化シリコン膜SIOが
設けられている。このため、透明ガラス基板SUB1、
SUB2の表面に鋭い傷があったとしても、鋭い傷を酸
化シリコン膜SIOで覆うことができるので、その上に
デポジットされる走査信号線GL、ブラックマトリクス
BM等の膜質を均質に保つことができる。
【0016】図示していないが、液晶封入口を除く透明
ガラス基板SUB1、SUB2の縁周囲全体に沿って液
晶LCを封止するようにシール材が形成され。シール材
は例えばエポキシ樹脂から成る。上部透明ガラス基板S
UB2側の共通透明画素電極ITO2は、少なくとも一
個所において、銀ペースト材によって下部透明ガラス基
板SUB1側に形成された外部引出配線に接続されてい
る。この外部引出配線は後述するゲート端子GTM、ド
レイン端子DTMと同一製造工程で形成される。
【0017】配向膜ORI1、ORI2、透明画素電極
ITO1、共通透明画素電極ITO2、それぞれの層
は、シール材の内側に形成される。偏光板POL1、P
OL2はそれぞれ下部透明ガラス基板SUB1、上部透
明ガラス基板SUB2の外側の表面に形成されている。
液晶LCは液晶分子の向きを設定する下部配向膜ORI
1と上部配向膜ORI2との間に封入され、シール材に
よってシールされている。下部配向膜ORI1は下部透
明ガラス基板SUB1側の保護膜PSV1の上部に形成
される。
【0018】上部透明ガラス基板SUB2の内側(液晶
LC側)の表面には、ブラックマトリクスBM、カラー
フィルタFIL、保護膜PSV2、共通透明画素電極I
TO2(COM)および上部配向膜ORI2が順次積層
して設けられている。
【0019】この液晶表示装置は、下部透明ガラス基板
SUB1側、上部透明ガラス基板SUB2側で別個に種
々の層を積み重ね、その後下部透明ガラス基板SUB1
と上部透明ガラス基板SUB2とを重ね合わせ、下部透
明ガラス基板SUB1と上部透明ガラス基板SUB2と
の間に液晶LCを封入することによって組み立てられ
る。
【0020】(バックライト)図1は、本発明の一実施
例の液晶表示装置のバックライトの平面図、図1(b)
は、図1(a)のA−A′切断線における断面図、図2
は、図1に示したバックライトの発光領域の輝度変化を
示す図である。
【0021】2はバックライト、3は導光板、4は冷陰
極蛍光灯、5は拡散板、6は反射板、7は発光領域(点
線で囲んだ領域)、1は光吸収材(図1(a)において
は、斜線を付して示す)である。なお、図1(a)にお
いて、拡散板5は図示省略した。
【0022】本実施例では、図1(a)、(b)に示す
ように、導光板3の上下の2つの長辺の側面に隣接して
冷陰極蛍光灯4を1本ずつ2本配置し、2本の冷陰極蛍
光灯4のそれぞれ近傍の導光板3の下、すなわち、導光
板3と反射板6との間に、光の吸収材1を設けた。光吸
収材1は、例えば、黒色の粘着テープを貼り付けたり、
黒色インクで印刷したりして設ける。
【0023】本実施例では、導光板3の上下の2つの長
辺の側面に隣接して長い冷陰極蛍光灯4を1本ずつ2本
配置したので、バックライト2の高輝度化を図ることが
できる。したがって、高輝度が要求されるアクテアィブ
・マトリクス方式の液晶表示装置に適用するのに有利で
ある。
【0024】なお、導光板3の上下の2つの長辺の側面
に隣接して2本の冷陰極蛍光灯4を配置する場合、額縁
部の縮小化による液晶表示装置のコンパク化を考慮する
と、導光板3の入光面から発光領域7までの距離が5m
m程度しか確保できず、従来のバックライトでは、導光
板の入光面の近傍の端部の明るい部分が発光領域に現わ
れ、輝度むらが発生した。しかし、本実施例では、冷陰
極蛍光灯4の近傍の導光板3と反射板6との間に光吸収
材1を設けたことにより、導光板3の入光面の近傍の端
部における冷陰極蛍光灯4の光を光吸収材1により吸収
し、反射板6による反射を防止するので、図2に示すよ
うに、発光領域7の端部の輝度むらを抑制し、輝度曲線
が全体的にフラットとなり、バックライト2の輝度を均
一にできる。導光体3の入光面近傍の端部における冷陰
極蛍光灯4の光の反射は、導光板3の裏面に形成された
拡散性パターンの形状、大きさ、密度に関係なく発生す
る。入光面近傍の輝度むらを抑制するために、反射板の
材質を変更することが考えられるが、例えば反射板を白
色系から黒色系に変更すると、バックライトの全体輝度
が低下する。本実施例では、冷陰極蛍光灯4から発せら
れる光が反射板6により反射される部分に光吸収材を選
択的に設けることにより、高輝度を維持し、輝度むらを
なくした。また、額縁部の幅を大きくしなくて済むの
で、コンパクトなバックライトおよび液晶表示装置を提
供できる。このように、本実施例では、高輝度で、輝度
が均一で、かつ、コンパクトなバックライトを提供でき
る。
【0025】(薄膜トランジスタTFT)薄膜トランジ
スタTFTは、ゲート電極GTに正のバイアスを印加す
ると、ソース−ドレイン間のチャネル抵抗が小さくな
り、バイアスを零にすると、チャネル抵抗は大きくなる
ように動作する。
【0026】各画素の薄膜トランジスタTFTは、画素
内において2つ(複数)に分割され、薄膜トランジスタ
(分割薄膜トランジスタ)TFT1およびTFT2で構
成されている。薄膜トランジスタTFT1、TFT2の
それぞれは実質的に同一サイズ(チャネル長、チャネル
幅が同じ)で構成されている。この分割された薄膜トラ
ンジスタTFT1、TFT2のそれぞれは、ゲート電極
GT、ゲート絶縁膜GI、i型(真性、intrinsic、導
電型決定不純物がドープされていない)非晶質シリコン
(Si)からなるi型半導体層AS、一対のソース電極
SD1、ドレイン電極SD2を有す。なお、ソース、ド
レインは本来その間のバイアス極性によって決まるもの
で、この液晶表示装置の回路ではその極性は動作中反転
するので、ソース、ドレインは動作中入れ替わると理解
されたい。しかし、以下の説明では、便宜上一方をソー
ス、他方をドレインと固定して表現する。
【0027】(ゲート電極GT)ゲート電極GTは図7
(図3の第2導電膜g2およびi型半導体層ASのみを
描いた平面図)に示すように、走査信号線GLから垂直
方向(図3および図7において上方向)に突出する形状
で構成されている(T字形状に分岐されている)。ゲー
ト電極GTは薄膜トランジスタTFT1、TFT2のそ
れぞれの能動領域を越えてるよう突出している。薄膜ト
ランジスタTFT1、TFT2のそれぞれのゲート電極
GTは、一体に(共通ゲート電極として)構成されてお
り、走査信号線GLに連続して形成されている。本例で
は、ゲート電極GTは、単層の第2導電膜g2で形成さ
れている。第2導電膜g2はたとえばスパッタで形成さ
れたアルミニウム(Al)膜を用い、1000〜550
0Å程度の膜厚で形成する。また、ゲート電極GT上に
はAlの陽極酸化膜AOFが設けられている。
【0028】このゲート電極GTは図3、図4および図
7に示されているように、i型半導体層ASを完全に覆
うよう(下方からみて)それより大き目に形成される。
したがって、下部透明ガラス基板SUB1の下方に蛍光
灯等のバックライト(図1参照)を取り付けた場合、こ
の不透明なAlからなるゲート電極GTが影となって、
i型半導体層ASにはバックライト光が当たらず、光照
射による導電現象すなわち薄膜トランジスタTFTのオ
フ特性劣化は起きにくくなる。なお、ゲート電極GTの
本来の大きさは、ソース電極SD1とドレイン電極SD
2との間をまたがるに最低限必要な(ゲート電極GTと
ソース電極SD1、ドレイン電極SD2との位置合わせ
余裕分も含めて)幅を持ち、チャネル幅Wを決めるその
奥行き長さはソース電極SD1とドレイン電極SD2と
の間の距離(チャネル長)Lとの比、すなわち相互コン
ダクタンスgmを決定するファクタW/Lをいくつにする
かによって決められる。この液晶表示装置におけるゲー
ト電極GTの大きさはもちろん、上述した本来の大きさ
よりも大きくされる。
【0029】(走査信号線GL)走査信号線GLは第2
導電膜g2で構成されている。この走査信号線GLの第
2導電膜g2はゲート電極GTの第2導電膜g2と同一
製造工程で形成され、かつ一体に構成されている。ま
た、走査信号線GL上にもAlの陽極酸化膜AOFが設
けられている。
【0030】(絶縁膜GI)絶縁膜GIは薄膜トランジ
スタTFT1、TFT2のそれぞれのゲート絶縁膜とし
て使用される。絶縁膜GIはゲート電極GTおよび走査
信号線GLの上層に形成されている。絶縁膜GIはたと
えばプラズマCVDで形成された窒化シリコン膜を用
い、1200〜2700Åの膜厚(この液晶表示装置で
は、2000Å程度の膜厚)で形成する。
【0031】(i型半導体層AS)i型半導体層AS
は、図7に示すように、複数に分割された薄膜トランジ
スタTFT1、TFT2のそれぞれのチャネル形成領域
として使用される。i型半導体層ASは非晶質シリコン
膜または多結晶シリコン膜で形成し、200〜2200
Åの膜厚(この液晶表示装置では、2000Å程度の膜
厚)で形成する。
【0032】このi型半導体層ASは、供給ガスの成分
を変えてSi34からなるゲート絶縁膜として使用され
る絶縁膜GIの形成に連続して、同じプラズマCVD装
置で、しかもそのプラズマCVD装置から外部に露出す
ることなく形成される。また、オーミックコンタクト用
のリン(P)を2.5%ドープしたN(+)型半導体層d
0(図4)も同様に連続して200〜500Åの膜厚
(この液晶表示装置では、300Å程度の膜厚)で形成
される。しかる後、下部透明ガラス基板SUB1はCV
D装置から外に取り出され、写真処理技術によりN(+)
型半導体層d0およびi型半導体層ASは図3、図4お
よび図7に示すように独立した島状にパターニングされ
る。
【0033】i型半導体層ASは、図3および図7に示
すように、走査信号線GLと映像信号線DLとの交差部
(クロスオーバ部)の両者間にも設けられている。この
交差部のi型半導体層ASは交差部における走査信号線
GLと映像信号線DLとの短絡を低減する。
【0034】(透明画素電極ITO1)透明画素電極I
TO1は液晶表示素子の画素電極の一方を構成する。
【0035】透明画素電極ITO1は薄膜トランジスタ
TFT1のソース電極SD1および薄膜トランジスタT
FT2のソース電極SD1の両方に接続されている。こ
のため、薄膜トランジスタTFT1、TFT2のうちの
1つに欠陥が発生しても、その欠陥が副作用をもたらす
場合はレーザ光等によって適切な箇所を切断し、そうで
ない場合は他方の薄膜トランジスタが正常に動作してい
るので放置すれば良い。なお、2つの薄膜トランジスタ
TFT1、TFT2に同時に欠陥が発生することは稀で
あり、このような冗長方式により点欠陥や線欠陥の確率
を極めて小さくすることができる。透明画素電極ITO
1は第1導電膜d1によって構成されており、この第1
導電膜d1はスパッタリングで形成された透明導電膜
(Indium-Tin-Oxide ITO:ネサ膜)からなり、10
00〜2000Åの膜厚(この液晶表示装置では、14
00Å程度の膜厚)で形成される。
【0036】(ソース電極SD1、ドレイン電極SD
2)複数に分割された薄膜トランジスタTFT1、TF
T2のそれぞれのソース電極SD1とドレイン電極SD
2とは、図3、図4および図8(図3の第1〜第3導電
膜d1〜d3のみを描いた平面図)に示すように、i型
半導体層AS上にそれぞれ離隔して設けられている。
【0037】ソース電極SD1、ドレイン電極SD2の
それぞれは、N(+)型半導体層d0に接触する下層側か
ら、第2導電膜d2、第3導電膜d3を順次重ね合わせ
て構成されている。ソース電極SD1の第2導電膜d2
および第3導電膜d3は、ドレイン電極SD2の第2導
電膜d2および第3導電膜d3と同一製造工程で形成さ
れる。
【0038】第2導電膜d2はスパッタで形成したクロ
ム(Cr)膜を用い、500〜1000Åの膜厚(この
液晶表示装置では、600Å程度の膜厚)で形成する。
Cr膜は膜厚を厚く形成するとストレスが大きくなるの
で、2000Å程度の膜厚を越えない範囲で形成する。
Cr膜はN(+)型半導体層d0との接触が良好である。
Cr膜は後述する第3導電膜d3のAlがN(+)型半導
体層d0に拡散することを防止するいわゆるバリア層を
構成する。第2導電膜d2として、Cr膜の他に高融点
金属(Mo、Ti、Ta、W)膜、高融点金属シリサイ
ド(MoSi2、TiSi2、TaSi2、WSi2)膜を
用いてもよい。
【0039】第3導電膜d3はAlのスパッタリングで
3000〜5000Åの膜厚(この液晶表示装置では、
4000Å程度の膜厚)に形成される。Al膜はCr膜
に比べてストレスが小さく、厚い膜厚に形成することが
可能で、ソース電極SD1、ドレイン電極SD2および
映像信号線DLの抵抗値を低減するように構成されてい
る。第3導電膜d3として純Al膜の他にシリコンや銅
(Cu)を添加物として含有させたAl膜を用いてもよ
い。
【0040】第2導電膜d2、第3導電膜d3を同じマ
スクパターンでパターニングした後、同じマスクを用い
て、あるいは第2導電膜d2、第3導電膜d3をマスク
として、N(+)型半導体層d0が除去される。つまり、
i型半導体層AS上に残っていたN(+)型半導体層d0
は第2導電膜d2、第3導電膜d3以外の部分がセルフ
アラインで除去される。このとき、N(+)型半導体層d
0はその厚さ分は全て除去されるようエッチングされる
ので、i型半導体層ASも若干その表面部分がエッチン
グされるが、その程度はエッチング時間で制御すればよ
い。
【0041】ソース電極SD1は透明画素電極ITO1
に接続されている。ソース電極SD1は、i型半導体層
AS段差(第2導電膜g2の膜厚、陽極酸化膜AOFの
膜厚、i型半導体層ASの膜厚およびN(+)型半導体層
d0の膜厚を加算した膜厚に相当する段差)に沿って構
成されている。具体的には、ソース電極SD1は、i型
半導体層ASの段差に沿って形成された第2導電膜d2
と、この第2導電膜d2の上部に形成した第3導電膜d
3とで構成されている。ソース電極SD1の第3導電膜
d3は第2導電膜d2のCr膜がストレスの増大から厚
く形成できず、i型半導体層ASの段差形状を乗り越え
られないので、このi型半導体層ASを乗り越えるため
に構成されている。つまり、第3導電膜d3は厚く形成
することでステップカバレッジを向上している。第3導
電膜d3は厚く形成できるので、ソース電極SD1の抵
抗値(ドレイン電極SD2や映像信号線DLについても
同様)の低減に大きく寄与している。
【0042】(保護膜PSV1)薄膜トランジスタTF
Tおよび透明画素電極ITO1上には保護膜PSV1が
設けられている。保護膜PSV1は主に薄膜トランジス
タTFTを湿気等から保護するために形成されており、
透明性が高くしかも耐湿性の良いものを使用する。保護
膜PSV1はたとえばプラズマCVD装置で形成した酸
化シリコン膜や窒化シリコン膜で形成されており、1μ
m程度の膜厚で形成する。
【0043】(遮光膜BM)上部透明ガラス基板SUB
2側には、外部光(図3では上方からの光)がチャネル
形成領域として使用されるi型半導体層ASに入射され
ないように、遮光膜BMが設けられ、遮光膜BMは図9
のハッチングに示すようなパターンとされている。な
お、図9は図3におけるITO膜からなる第1導電膜d
1、カラーフィルタFILおよび遮光膜BMのみを描い
た平面図である。遮光膜BMは光に対する遮蔽性が高い
たとえばアルミニウム膜やクロム膜等で形成されてお
り、この液晶表示装置ではクロム膜がスパッタリングで
1300Å程度の膜厚に形成される。
【0044】したがって、薄膜トランジスタTFT1、
TFT2のi型半導体層ASは上下にある遮光膜BMお
よび大き目のゲート電極GTによってサンドイッチにさ
れ、その部分は外部の自然光やバックライト光が当たら
なくなる。遮光膜BMは図9のハッチング部分で示すよ
うに、画素の周囲に形成され、つまり遮光膜BMは格子
状に形成され(ブラックマトリクス)、この格子で1画
素の有効表示領域が仕切られている。したがって、各画
素の輪郭が遮光膜BMによってはっきりとし、コントラ
ストが向上する。つまり、遮光膜BMはi型半導体層A
Sに対する遮光とブラックマトリクスとの2つの機能を
もつ。
【0045】また、透明画素電極ITO1のラビング方
向の根本側のエッジ部に対向する部分(図3右下部分)
が遮光膜BMによって遮光されているから、上記部分に
ドメインが発生したとしても、ドメインが見えないの
で、表示特性が劣化することはない。
【0046】なお、バックライトを上部透明ガラス基板
SUB2側に取り付け、下部透明ガラス基板SUB1を
観察側(外部露出側)とすることもできる。
【0047】(カラーフィルタFIL)カラーフィルタ
FILはアクリル樹脂等の樹脂材料で形成される染色基
材に染料を着色して構成されている。カラーフィルタF
ILは画素に対向する位置にストライプ状に形成され
(図10)、染め分けられている(図10は図6の第1
導電膜膜d1、遮光膜BMおよびカラーフィルタFIL
のみを描いたもので、B、R、Gの各カラーフィルター
FILはそれぞれ、45°、135°、クロスのハッチ
を施してある)。カラーフィルタFILは図9、10に
示すように透明画素電極ITO1の全てを覆うように大
き目に形成され、遮光膜BMはカラーフィルタFILお
よび透明画素電極ITO1のエッジ部分と重なるよう透
明画素電極ITO1の周縁部より内側に形成されてい
る。
【0048】カラーフィルタFILは次のように形成す
ることができる。まず、上部透明ガラス基板SUB2の
表面に染色基材を形成し、フォトリソグラフィ技術で赤
色フィルタ形成領域以外の染色基材を除去する。この
後、染色基材を赤色染料で染め、固着処理を施し、赤色
フィルタRを形成する。つぎに、同様な工程を施すこと
によって、緑色フィルタG、青色フィルタBを順次形成
する。
【0049】(保護膜PSV2)保護膜PSV2はカラ
ーフィルタFILを異なる色に染め分けた染料が液晶L
Cに漏れることを防止するために設けられている。保護
膜PSV2は例えばアクリル樹脂、エポキシ樹脂等の透
明樹脂材料で形成されている。
【0050】(共通透明画素電極ITO2)共通透明画
素電極ITO2は、下部透明ガラス基板SUB1側に画
素ごとに設けられた透明画素電極ITO1に対向し、液
晶LCの光学的な状態は各画素電極ITO1と共通透明
画素電極ITO2との間の電位差(電界)に応答して変
化する。この共通透明画素電極ITO2にはコモン電圧
Vcomが印加されるように構成されている。コモン電圧
Vcomは映像信号線DLに印加されるロウレベルの駆動
電圧Vdminとハイレベルの駆動電圧Vdmaxとの中間電
位である。
【0051】(ゲート端子部)図11は表示マトリクス
の走査信号線GLからその外部接続端子GTMまでの接
続構造を示す図であり、(A)は平面であり(B)は
(A)のB−B切断線における断面を示している。な
お、同図は図6のマトリクスを基準にすれば基板SUB
1の左端付近を示すものである。
【0052】AOは写真処理用のマスクパターン、言い
換えれば選択的陽極酸化のホトレジストパターンであ
る。従って、このホトレジストは陽極酸化後除去され、
図に示すパターンAOは完成品としては残らないが、ゲ
ート配線GLには断面図に示すように酸化膜AOFが選
択的に形成されるのでその軌跡が残る。平面図におい
て、ホトレジストの境界線AOを基準にして左側はレジ
ストで覆い陽極酸化をしない領域、右側はレジストから
露出され陽極酸化される領域である。陽極酸化されたA
L層g2は表面にその酸化物Al23膜AOFが形成さ
れ下方の導電部は体積が減少する。勿論、陽極酸化はそ
の導電部が残るように適切な時間、電圧などを設定して
行われる。マスクパターンAOは前述したように、走査
線GLに単一の直線では交差せず、クランク状に折れ曲
がって交差させている。
【0053】図中AL層g2は、判り易くするためハッ
チを施してあるが、陽極化成されない領域は櫛状にパタ
ーニングされている。これは、Al層の幅が広いと表面
にホイスカが発生するので、1本1本の幅は狭くし、そ
れらを複数本並列に束ねた構成とすることにより、ホイ
スカの発生を防ぎつつ、断線の確率や導電率の犠牲を最
低限に押さえる狙いである。従って、本例では櫛の根本
に相当する部分もマスクAOに沿ってずらしている。
【0054】ゲート端子GTMは酸化珪素SIO層と接
着性の良いCr層g1と、更にその表面を保護し画素電
極ITO1と同レベル(同層、同時形成)の透明導電層
d1とで構成されている。なお、ゲート絶縁膜GI上及
びその側面部に形成された導電層d2及びd3は、導電
層d3やd2のエッチング時ピンホール等が原因で導電
層g2やg1が一緒にエッチングされないようその領域
をホトレジストで覆っていた結果として残っているもの
である。又、ゲート絶縁膜GIを乗り越えて右方向に延
長されたITO層d1は同様な対策を更に万全とさせた
ものである。
【0055】平面図において、ゲート絶縁膜GIはその
境界線よりも右側に、保護膜PSV1もその境界線より
も右側に形成されており、左端に位置する端子部GTM
はそれらから露出し外部回路との電気的接触ができるよ
うになっている。図では、ゲート線GLとゲート端子の
一つの対のみが示されているが、実際はこのような対が
図で上下に複数本並べられ、図でゲート端子の左端は、
製造過程では、基板の切断領域を越えて延長され短絡さ
れる。製造過程におけるこのような短絡は陽極化成時の
給電と、配向膜ORI1のラビング時等の静電破壊防止
に役立つ。
【0056】(ドレイン端子DTM)図12は映像信号
線DLからその外部接続端子DTMまでの接続を示す図
であり、(A)はその平面を示し、(B)は(A)のB
−B切断線における断面を示す。同図は、図6のマトリ
クスを基準にすれば基板SUB1の上端部及び下端部を
示しており、便宜上方向は変えてあるが左端方向が基板
SUB1の上端部又は下端部に該当する。
【0057】TSTdは検査端子でありここには外部回
路は接続されない。検査端子TSTdと外部接続ドレイ
ン端子DTMは上下方向に千鳥状に複数交互に配列さ
れ、検査端子TSTdは図に示すとおり基板SUB1の
端部に到達することなく終端しているが、ドレイン端子
DTMは基板SUB1の切断線を越えて更に延長され、
製造過程中は静電破壊防止のためその全てが互いに短絡
される。図中検査端子TSTdが存在する映像信号線D
Lのマトリクスを挟んで反対側にはドレイン接続端子が
接続され、逆にドレイン接続端子DTMが存在する映像
信号線DLのマトリクスを挟んで反対側には検査端子が
接続されるドレイン接続端子DTMは前述したゲート端
子GTMと同様な理由でCr層g1及びITO層d1の
2層で形成されており、ゲート絶縁膜GIを除去した部
分で映像信号線DLと接続されている。ゲート絶縁膜G
Iの端部上に形成された半導体層ASはゲート絶縁膜G
Iの縁をテーパ状にエッチングするためのものである。
端子DTM上では外部回路との接続を行うため保護膜P
SV1は勿論のこと取り除かれている。AOは前述した
陽極酸化マスクでありその境界線はマトリクス全体をを
大きく囲むように形成され、図ではその境界線から左側
がマスクで覆われるが、この図で覆われない部分には層
g2が存在しないのでこのパターンは直接は関係しな
い。
【0058】(保持容量素子Caddの構造)透明画素電
極ITO1は、薄膜トランジスタTFTと接続される端
部と反対側の端部において、隣りの走査信号線GLと重
なるように形成されている。この重ね合わせは、図5か
らも明らかなように、透明画素電極ITO1を一方の電
極PL2とし、隣りの走査信号線GLを他方の電極PL
1とする保持容量素子(静電容量素子)Caddを構成す
る。この保持容量素子Caddの誘電体膜は、薄膜トラン
ジスタTFTのゲート絶縁膜として使用される絶縁膜G
Iおよび陽極酸化膜AOFで構成されている。
【0059】保持容量素子Caddは、図7からも明らか
なように、走査信号線GLの第2導電膜g2の幅を広げ
た部分に形成されている。なお、映像信号線DLと交差
する部分の第2導電膜g2は映像信号線DLとの短絡の
確率を小さくするため細くされている。保持容量素子C
addの電極PL1の段差部において透明画素電極ITO
1が断線しても、その段差をまたがるように形成された
第2導電膜d2および第3導電膜d3で構成された島領
域によってその不良は補償される。この島領域は、開口
率を低下しないように、できる限り小さく構成する。
【0060】(表示装置全体等価回路)表示マトリクス
部の等価回路とその周辺回路の結線図を図13に示す。
同図は回路図ではあるが、実際の幾何学的配置に対応し
て描かれている。ARは複数の画素を二次元状に配列し
たマトリクス・アレイである。
【0061】図中、Xは映像信号線DLを意味し、添字
G、BおよびRがそれぞれ緑、青および赤画素に対応し
て付加されている。Yは走査信号線GLを意味し、添字
1,2,3,…,endは走査タイミングの順序に従って
付加されている。
【0062】映像信号線X(添字省略)は交互に上側
(または奇数)映像信号駆動回路He、下側(または偶
数)映像信号駆動回路Hoに接続されている。
【0063】走査信号線Y(添字省略)は垂直走査回路
Vに接続されている。
【0064】SUPは1つの電圧源から複数の分圧した
安定化された電圧源を得るための電源回路やホスト(上
位演算処理装置)からのCRT(陰極線管)用の情報を
TFT液晶表示装置用の情報に交換する回路を含む回路
である。
【0065】(保持容量素子Caddの等価回路とその動
作)図3に示される画素の等価回路を図14に示す。図
14において、Cgsは薄膜トランジスタTFTのゲート
電極GTとソース電極SD1との間に形成される寄生容
量である。寄生容量Cgsの誘電体膜は絶縁膜GIおよび
陽極酸化膜AOFである。Cpixは透明画素電極ITO
1(PIX)と共通透明画素電極ITO2(COM)と
の間に形成される液晶容量である。液晶容量Cpixの誘
電体膜は液晶LC、保護膜PSV1および配向膜ORI
1、ORI2である。Vlcは中点電位である。
【0066】保持容量素子Caddは、薄膜トランジスタ
TFTがスイッチングするとき、中点電位(画素電極電
位)Vlcに対するゲート電位変化ΔVgの影響を低減す
るように働く。この様子を式で表すと、次式のようにな
る。
【0067】 ΔVlc={Cgs/(Cgs+Cadd+Cpix)}×ΔVg ここで、ΔVlcはΔVgによる中点電位の変化分を表わ
す。この変化分ΔVlcは液晶LCに加わる直流成分の原
因となるが、保持容量Caddを大きくすればする程、そ
の値を小さくすることができる。また、保持容量素子C
addは放電時間を長くする作用もあり、薄膜トランジス
タTFTがオフした後の映像情報を長く蓄積する。液晶
LCに印加される直流成分の低減は、液晶LCの寿命を
向上し、液晶表示画面の切り替え時に前の画像が残るい
わゆる焼き付きを低減することができる。
【0068】前述したように、ゲート電極GTはi型半
導体層ASを完全に覆うよう大きくされている分、ソー
ス電極SD1、ドレイン電極SD2とのオーバラップ面
積が増え、したがって寄生容量Cgsが大きくなり、中点
電位Vlcはゲート(走査)信号Vgの影響を受け易くな
るという逆効果が生じる。しかし、保持容量素子Cadd
を設けることによりこのデメリットも解消することがで
きる。
【0069】保持容量素子Caddの保持容量は、画素の
書込特性から、液晶容量Cpixに対して4〜8倍(4・C
pix<Cadd<8・Cpix)、寄生容量Cgsに対して8〜3
2倍(8・Cgs<Cadd<32・Cgs)程度の値に設定す
る。
【0070】(保持容量素子Cadd電極線の結線方法)
保持容量電極線としてのみ使用される初段の走査信号線
GL(Y0)は、図13に示すように、共通透明画素電
極ITO2(Vcom)に接続する。基板SUB2の共通
透明画素電極ITO2は、前述したように、液晶表示装
置の周縁部において銀ペースト材によって基板SUB1
の外部引出配線に接続されているので、初段の走査信号
線GL(Y0)は基板SUB1側でその外部引出配線に
接続すれば良い。或いは、初段の保持容量電極線Y0
最終段の走査信号線Yendに接続、Vcom以外の直流電位
点(交流接地点)に接続するかまたは垂直走査回路Vか
ら1つ余分に走査パルスY0を受けるように接続しても
よい。
【0071】(製造方法)つぎに、上述した液晶表示装
置の基板SUB1側の製造方法について図15〜図17
を参照して説明する。なお同図において、中央の文字は
工程名の略称であり、左側は図4に示す画素部分、右側
は図11に示すゲート端子付近の断面形状でみた加工の
流れを示す。工程Dを除き工程A〜工程Iは各写真処理
に対応して区分けしたもので、各工程のいずれの断面図
も写真処理後の加工が終わりフォトレジストを除去した
段階を示している。なお、写真処理とは本説明ではフォ
トレジストの塗布からマスクを使用した選択露光を経て
それを現像するまでの一連の作業を示すものとし、繰返
しの説明は避ける。以下区分けした工程に従って、説明
する。
【0072】工程A、図15 7059ガラス(商品名)からなる下部透明ガラス基板
SUB1の両面に酸化シリコン膜SIOをディップ処理
により設けたのち、500℃、60分間のベークを行な
う。下部透明ガラス基板SUB1上に膜厚が1100Å
のクロムからなる第1導電膜g1をスパッタリングによ
り設け、写真処理後、エッチング液として硝酸第2セリ
ウムアンモニウム溶液で第1導電膜g1を選択的にエッ
チングする。それによって、ゲート端子GTM、ドレイ
ン端子DTM、ゲート端子GTMを接続する陽極酸化バ
スライン(図示せず)、ドレイン端子DTMを短絡する
バスライン(図示せず)、陽極酸化バスラインに接続さ
れた陽極酸化パッド(図示せず)を形成する。
【0073】工程B、図15 膜厚が2800ÅのAl−Pd、Al−Si、Al−S
i−Ti、Al−Si−Cu等からなる第2導電膜g2
をスパッタリングにより設ける。写真処理後、リン酸と
硝酸と氷酢酸との混酸液で第2導電膜g2を選択的にエ
ッチングする。
【0074】工程C、図15 写真処理後(前述した陽極酸化マスクAO形成後)、3
%酒石酸をアンモニアによりPH6.25±0.05に調
整した溶液をエチレングリコール液で1:9に稀釈した
液からなる陽極酸化液中に基板SUB1を浸漬し、化成
電流密度が0.5mA/cm2になるように調整する(定
電流化成)。次に所定のAl23膜厚が得られるのに必
要な化成電圧125Vに達するまで陽極酸化を行う。そ
の後この状態で数10分保持することが望ましい(定電
圧化成)。これは均一なAl23膜を得る上で大事なこ
とである。それによって、導電膜g2を陽極酸化され、
走査信号線GL、ゲート電極GTおよび電極PL1上に
膜厚が1800Åの陽極酸化膜AOFが形成される 工程D、図16 プラズマCVD装置にアンモニアガス、シランガス、窒
素ガスを導入して、膜厚が2000Åの窒化Si膜を設
け、プラズマCVD装置にシランガス、水素ガスを導入
して、膜厚が2000Åのi型非晶質Si膜を設けたの
ち、プラズマCVD装置に水素ガス、ホスフィンガスを
導入して、膜厚が300ÅのN(+)型非晶質Si膜を設
ける。
【0075】工程E、図16 写真処理後、ドライエッチングガスとしてSF6、CC
4を使用してN(+)型非晶質Si膜、i型非晶質Si
膜を選択的にエッチングすることにより、i型半導体層
ASの島を形成する。
【0076】工程F、図16 写真処理後、ドライエッチングガスとしてSF6を使用
して、窒化Si膜を選択的にエッチングする。
【0077】工程G、図17 膜厚が1400ÅのITO膜からなる第1導電膜d1を
スパッタリングにより設ける。写真処理後、エッチング
液として塩酸と硝酸との混酸液で第1導電膜d1を選択
的にエッチングすることにより、ゲート端子GTM、ド
レイン端子DTMの最上層および透明画素電極ITO1
を形成する。
【0078】工程H、図17 膜厚が600ÅのCrからなる第2導電膜d2をスパッ
タリングにより設け、さらに膜厚が4000ÅのAl−
Pd、Al−Si、Al−Si−Ti、Al−Si−C
u等からなる第3導電膜d3をスパッタリングにより設
ける。写真処理後、第3導電膜d3を工程Bと同様な液
でエッチングし、第2導電膜d2を工程Aと同様な液で
エッチングし、映像信号線DL、ソース電極SD1、ド
レイン電極SD2を形成する。つぎに、ドライエッチン
グ装置にCCl4、SF6を導入して、N(+)型非晶質S
i膜をエッチングすることにより、ソースとドレイン間
のN(+)型半導体層d0を選択的に除去する。
【0079】工程I、図17 プラズマCVD装置にアンモニアガス、シランガス、窒
素ガスを導入して、膜厚が1μmの窒化Si膜を設け
る。写真処理後、ドライエッチングガスとしてSF6
使用した写真蝕刻技術で窒化Si膜を選択的にエッチン
グすることによって、保護膜PSV1を形成する。
【0080】(変形例)前述の実施例では、Alゲ−ト
配線上のホトレジパタンを、クランク形状で構成した
が、この形状にとらわれるものではない。要はホトレジ
パタンに剥離が発生し進行する時に、これを止める形状
なら矩形、三角形、円形、台形等の単独または組合せで
構成してもよい。
【0081】(応用範囲)以上、本発明者によってなさ
れた発明を、実施例に基づき具体的に説明したが、この
発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要
旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは
勿論である。
【0082】例えば、前述の実施例では最も大きい量産
効果が期待できる液晶表示装置で説明したが、本発明は
それに限らず、薄膜トランジスタを使用した密着式フォ
トセンサー、エレクトロルミネセント表示装置等の薄膜
デバイスにも適用できる。
【0083】また、図1に示した実施例においては、蛍
光灯として冷陰極蛍光灯4を使用したが、その代わりに
熱陰極蛍光灯を使用してもよい。また、蛍光灯を2本設
けた場合を示したが、蛍光灯を1本設ける場合にも適用
可能である。また、導光体3の長辺に隣接して蛍光灯を
配置したが、短辺に隣接して配置するバックライトにも
適用可能である。また、光吸収材1は、黒色の粘着テー
プや黒色インクによる印刷に限定されない。また、図1
(b)に示した光吸収材1の下には反射板6がなくても
よい。さらに、薄膜トランジスタ等をスイッチング素子
として用いるアクティブ・マトリクス方式の液晶表示装
置に限らず、単純マトリクス方式の液晶表示装置にも適
用可能である。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、導光
板の長手方向の側面に蛍光灯を隣接配置できるので、高
輝度化が可能となり、かつ、額縁部の幅を増大すること
なく、発光領域端部の輝度むらを抑制できるので、輝度
が均一でコンパクトなバックライトを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の一実施例の液晶表示装置の
バックライトの平面図、(b)は、(a)のA−A′切
断線における断面図である。
【図2】図1に示したバックライトの発光領域の輝度変
化を示す図である。
【図3】この発明が適用されるアクティブ・マトリック
ス方式のカラー液晶表示装置の液晶表示素子の一画素と
その周辺を示す要部平面図である。
【図4】図3の3−3切断線下における1画素とその周
辺を示す断面図である。
【図5】図3の4−4切断線における付加容量Caddの
断面図である。
【図6】図3に示す画素を複数配置した液晶表示素子の
要部平面図である。
【図7】図3に示す画素の層g2,ASのみを描いた平
面図である。
【図8】図3に示す画素の層d1,d2,d3のみを描
いた平面図である。
【図9】図3に示す画素の画素電極層、遮光膜およびカ
ラーフィルタ層のみを描いた平面図である。
【図10】図8に示す画素配列の画素電極層、遮光膜お
よびカラーフィルタ層のみを描いた要部平面図である。
【図11】本発明が適用されたゲート端子GTMとゲー
ト配線GLの接続部近辺を示す平面と断面の図である。
【図12】ドレイン端子DTMと映像信号線DLとの接
続部付近を示す平面と断面の図である。
【図13】アクティブ・マトリックス方式のカラー液晶
表示装置の液晶表示素子を示す等価回路図である。
【図14】図3に示す画素の等価回路図である。
【図15】基板SUB1側の工程A〜Cの製造工程を示
す画素部とゲート端子部の断面図のフローチャートであ
る。
【図16】基板SUB1側の工程D〜Fの製造工程を示
す画素部とゲート端子部の断面図のフローチャートであ
る。
【図17】基板SUB1側の工程G〜Iの製造工程を示
す画素部とゲート端子部の断面図のフローチャートであ
る。
【図18】(a)は、従来の導光板方式のバックライト
の平面図、(b)は、(a)のB−B′切断線における
断面図である。
【図19】従来の導光板の発光領域の輝度変化を示す図
である。
【符号の説明】
1…光吸収材、2…バックライト、3…導光板、4…冷
陰極蛍光灯、5…拡散板、6…反射板、7…発光領域。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲高▼森 正典 千葉県茂原市早野3681番地 日立デバイス エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 岩本 健一 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所電子デバイス事業部内 (72)発明者 磯野 勤 千葉県茂原市早野3681番地 日立デバイス エンジニアリング株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液晶表示素子の下に配置した導光板と、上
    記導光板の少なくとも1側面に隣接して配置した蛍光灯
    と、上記液晶表示素子と上記導光板との間に配置した拡
    散板と、導光板の下に配置した反射板とを有する液晶表
    示装置において、上記蛍光灯の近傍の上記導光板の下に
    光の吸収材を設けたことを特徴とする液晶表示装置。
JP31317292A 1992-11-24 1992-11-24 液晶表示装置 Pending JPH06160848A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5886759A (en) * 1995-03-06 1999-03-23 Hitachi, Ltd. Liquid crystal display device having a side edge type back light system with a hue layer in the vicinity of the light source
KR100448508B1 (ko) * 1997-08-19 2004-12-17 삼성전자주식회사 엘씨디 모듈의 후광장치 구조
KR100481650B1 (ko) * 1996-09-05 2005-08-23 삼성전자주식회사 굴곡형액정표시장치의백라이트

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