JPH0615944U - 直線摺動用ベアリングの軌道レール固定構造 - Google Patents

直線摺動用ベアリングの軌道レール固定構造

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JPH0615944U
JPH0615944U JP6020792U JP6020792U JPH0615944U JP H0615944 U JPH0615944 U JP H0615944U JP 6020792 U JP6020792 U JP 6020792U JP 6020792 U JP6020792 U JP 6020792U JP H0615944 U JPH0615944 U JP H0615944U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】取付用ベッドの加工が容易であると共に、軌道
レールの取付精度の確保も容易であり、且つ、一旦固定
した軌道レールを取付用ベッドから取り外すことも可能
な直線摺動用ベアリングの軌道レール固定構造を提供す
る。 【構成】軌道レール1の下部に取付底面12を形成すると
共に、この下部の左右両側面には側方に突出する固定部
1a,1bを形成し、一方、上記取付用ベッド4には軌道レー
ル1の取付底面12が接する水平基準面42を形成すると共
に、この水平基準面42の少なくとも一側には取付ボルト
6で溝形成プレート5を固定して上記軌道レール1の下部
形状に対応し且つ上記水平基準面42を底面とする蟻溝46
を形成し、この蟻溝46と当該溝内に配設された軌道レー
ル1の下部とが形成する間隙に充填剤7を注入し硬化させ
ることにより、上記軌道レール1を取付用ベッド4に固定
することを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、直線摺動用ベアリングの軌道レールを機械本体側のベッドに固定 するための軌道レール固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、直線摺動用ベアリングの軌道レールの固定は、軌道レールに穿設された 複数の取付孔に取付ボルトを貫通させ、これら取付ボルトを機械本体側の取付用 ベッドに締結して行うのが一般的であった。しかし、この様な軌道レールの固定 方法では、取付ボルトが軌道レールを直接締め付けているので、軌道レールの取 付孔付近がこの締付けによって変形し、軌道レールの真直度が低下し易いといっ た問題点があった。また、この種の直線摺動用ベアリングでは、機械加工による 切削粉や埃等のゴミがベアリングブロックの内部に侵入するのを防ぐ目的から、 軌道レールとベアリングブロックとの間にシールが取り付けられているが、軌道 レールの取付孔に溜まったゴミはこのシールによっても排除することができない ため、結果的に、ベアリングブロックの内部にゴミが侵入することを完全に防止 できなかった。
【0003】 そこで、これら問題を解決する手段として、軌道レール自体には取付孔を穿設 することなく、この軌道レールを取付用ベッドに固定する構造が提案されている (実公平2-22,186号公報)。 図7は、上記提案に改良を加えて本願出願人が過去に施工した軌道レールの固 定構造の一例を示すものである。符号100は軌道レールであり、取付底面101に対 して所定の角度φで傾斜した傾斜面102を有する断面略楔形状の基準固定部100a 及び取付固定部100bが下部の両側面に夫々突出している。また、この軌道レール 100が固定される取付用ベッド103には水平基準面104が形成され、この水平基準 面104の一端からは上記基準固定部100aの傾斜面102に接する傾斜基準面105が立 設されている。更に、符号106は、上記取付固定部100bの傾斜面102に当接すると 共に取付ボルト107によって取付用ベッド103に固定される取付プレートである。 尚、符号109は軌道レール100に沿って運動するベアリングブロックである。 そして、この従来の固定構造では、取付プレート106を取付用ベッド103に固定 することによって軌道レール100の基準固定部100aの傾斜面102が取付用ベッド10 3の傾斜基準面105に押し付けられる。従って、基準固定部100a及び取付固定部10 0bには夫々水平方向及び垂直方向の分力が作用し、軌道レール100を取付用ベッ ド103に強固に固定することができた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、この従来の固定構造において、軌道レール100の取付精度は取付用 ベッド103の水平基準面104及び傾斜基準面105の加工精度に依存している。しか し、後者の傾斜基準面105はその加工が難しく、特に所定の傾斜角度に形成する ことが困難であることから、予め定められた加工精度の範囲内で傾斜基準面105 を加工することは著しく困難であった。このため、軌道レール100の取付精度も 低下せざるを得なかった。 また、上記傾斜基準面105を所定の加工精度で加工するには大変なコスト及び 手間を負担しなければならないが、取付用ベット103に上記水平基準面104及び傾 斜基準面105を加工するのは、通常、直線摺動用ベアリングを購入しこれを使用 するユーザーであり、このような負担はユーザーにとって重荷であった。
【0005】 一方、特開昭63-156633号公報には、高分子化合物等の注型物を用いて軌道レ ールを取付用ベッドに固定する方法が開示されている。具体的には、取付用ベッ ドに形成された蟻溝内に軌道レールの下部を配設し、この軌道レールを取付ボル トで取付用ベッドに固定した後に、軌道レールと蟻溝との間に注型物を充填し硬 化させるものである。この方法によれば取付用ベッドの加工が容易となり、直線 摺動用ベアリングを購入し使用するユーザーの負担を低減することが可能となる 。 しかし、この固定方法では蟻溝内に注型物が充填されるので、一旦注型物の充 填が行われてしまうと軌道レールを取付用ベッドから取り外すことができなくな る。このため、経時的な使用により軌道レールの交換が要求される場合であって も、この要求に応じることができず、軌道レールを取付用ベッドから取り外すた めには取付用ベッドを破壊する以外に方法がなかった。
【0006】 本考案はこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところ は、取付用ベッドの加工が容易であると共に、軌道レールの取付精度の確保も容 易であり、且つ、一旦固定した軌道レールを取付用ベッドから取り外すことも可 能な直線摺動用ベアリングの軌道レール固定構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案は、レール状に形成され、その上部長手方向に沿って少なくとも一条の 転走面を有し、機械本体側の取付用ベッドに形成された取付面に固定される軌道 レールと、この軌道レールに沿って往復直線移動するベアリングブロックと、上 記ベアリングブロック側に保持されると共にこのベアリングブロックと軌道レー ルとの間に介装され、これらベアリングブロックと軌道レールとの間に作用する 荷重を負荷しながら上記軌道レールの転走面上を転走する多数の転動体とを備え た直線摺動用ベアリングの軌道レール固定構造に関するものであり、上記目的を 達成するために、本願考案者は以下に示す二つの技術的手段を提案する。 すなわち、第一の技術的手段は、上記軌道レールの下部に取付底面を形成する と共に、この下部の左右両側面には側方に突出する固定部を形成し、一方、上記 取付用ベッドには軌道レールの取付底面が接する水平基準面を形成すると共に、 この水平基準面の少なくとも一側には取付ボルトで溝形成プレートを固定して上 記軌道レールの下部形状に対応し且つ上記水平基準面を底面とする蟻溝を形成し 、この蟻溝と当該溝内に配設された軌道レールの下部とが形成する間隙に充填剤 を注入し硬化させることにより、上記軌道レールを取付用ベッドに固定すること とした。
【0008】 また、第二の技術的手段では、上記軌道レールの下部に取付底面を形成すると 共に、この下部の一方の側面には先端垂直固定面を有して側方に突出する基準固 定部を形成し、他方の側面には上記取付底面に対して所定の角度θで傾斜した上 向傾斜面を有する断面略々楔形状の楔形固定部を形成し、一方、上記取付用ベッ ドには軌道レールの取付底面が接する水平基準面を形成すると共に、この水平基 準面の一側には上記基準固定部の先端垂直固定面に接する垂直基準面を立設し且 つ上記軌道レールの基準固定部が遊嵌する凹部を形成し、また、上記水平基準面 の他側には上記軌道レールの楔形固定部の上向傾斜面に接する下向傾斜面を有す る固定プレートを取付ボルトで固定し、上記取付ボルトを締結して上記基準固定 部の先端垂直固定面を上記取付用ベッドの垂直基準面に押し付けると共に、取付 用ベッドの凹部と軌道レールの基準固定部とが形成する間隙に充填剤を注入し硬 化させることにより、上記軌道レールを取付用ベッドに固定することとした
【0009】
【作用】
上記各技術的手段によれば、軌道レールを固定するために取付用ベッドに加工 が要求される基準面は水平面若しくは垂直面なので、取付用ベッドの加工が極め て容易となる。また、取付用ベッドの加工が容易なので、この取付用ベッドに形 成される基準面の加工精度が向上し、軌道レールの取付精度の確保が容易となる 。更に、軌道レールを取付用ベッドから取り外したい場合は、取付用ベッドに取 付ボルトで固定されている溝形成プレートあるいは固定プレートを取り外すこと により、軌道レールを容易に取付用ベッドから取り外すことができる。
【0010】
【実施例】
以下、添付図面に基づいて本考案の直線摺動用ベアリングの軌道レール固定構 造を詳細に説明する。 図1は本考案の第一実施例を示すものである。符号1は軌道レールであり、その 上部の両側面には軸方向(紙面垂直方向)に沿って夫々二条のボール転走面11が形 成されている。また、符号2は上記軌道レール1に跨った略サドル形状のベアリン グブロックであり、軌道レール1のボール転走面11と相俟って多数のボール3を挟 み込んでいる。上記ベアリングブロック2にはボール循環路(図示せず)が形成さ れており、上記ボール3はこのボール循環路から出入りしてベアリングブロック2 と軌道レール1との間に挟み込まれる。これにより上記ベアリングブロック2は軌 道レール1上を自在に往復運動する。
【0011】 また、上記軌道レール1の下部には、この軌道レール1を機械本体側の取付用ベ ッド4に設置するための取付底面12が形成されると共に、この下部の左右両側面 には側方に突出する固定部1a,1bが形成されている。
【0012】 一方、上記軌道レール1が固定される機械本体側の取付用ベッド4には、軌道レ ール1の取付底面12と接する水平基準面42が形成されている。上記水平基準面42 の一側には側壁43が立設され、この側壁43の上部には水平基準面42の上方に張り 出した凸部44が形成されている。また、水平基準面42の他側は溝形成プレート5 の取付部45となっている。
【0013】 上記溝形成プレート5は、図2に示すように、所定の間隔で取付ボルト6の貫通 孔51が形成された長尺な板状部材であり、その長さは軌道レールの長さと同じで ある。また、溝形成プレート5は断面略矩形状に形成され、その一方の側面には 凸部52が形成されている。 そして、この溝形成プレート5を取付用ベッド4の上記取付部45に取付ボルト6 で固定すると、上記軌道レール1の下部形状に対応し且つ上記水平基準面42を底 面とする蟻溝46が取付用ベッド4に形成される。このとき、上記蟻溝46の大きさ は、当該溝46内に軌道レール1の下部を収容した際に、軌道レール1の両側に若干 の隙間が生じる程度である。
【0014】 取付用ベッド4に対する軌道レール1の固定は、上記蟻溝46内に軌道レール1の 下部を収容した後に、蟻溝46と軌道レール1下部との間に形成された隙間に充填 剤7を注入し、これを硬化させることにより行われる。 具体的な固定手順を以下に示す。 軌道レール1の取付底面12を取付用ベッド4の水平基準面42に当接させ、次い で溝形成プレート5を取付ボルト6で取付部45に固定する。これにより軌道レール 1の下部が蟻溝46内に収容される。 軌道レール1の心出しを行って上記蟻溝46内における軌道レール1の固定位置 を決定すると共に、治具(図示せず)を用いて軌道レール1を当該固定位置にクラ ンプする。 図3に示すように、軌道レール1の両側面に突き当てるようにして板状の蓋部 材8を取付用ベッド4に仮固定し、上記蟻溝46の開口を軌道レール1に沿って閉塞 する。 蟻溝46と軌道レール1の下部とが形成する隙間に充填剤7を注入する。充填剤 7の注入はポンプを用いて軌道レール1の軸方向の端部から行う。 注入した充填剤7が充分に硬化したら、軌道レール1をクランプしていた治具 を取り外し、この時点で軌道レール1の固定作業は完了する。尚、取付用ベッド4 に仮止めしていた蓋部材8は、充填剤の注入が完了した時点で取り外すことがで きる。
【0015】 軌道レール1の取付精度を確保するためには、上記充填剤7は硬化時の収縮が無 視できる程度に小さいことが必要である。この実施例では、エポキシ系コーティ ング剤(商品名:SKC55あるいはSKC57、Gleitbelag-Technik Gmbh製)を用いた。 また、軌道レール1の下部と蟻溝46との間に形成される隙間については、特に その大きさを制限されるものはないが、充填剤7の注入し易さあるいは軌道レー ル1の固定強度などを考慮した場合、上記隙間は約0.5〜3mm程度である。尚、こ の実施例では上記隙間は約2mmとした。
【0016】 この第一実施例において、取付用ベッド4の加工の際に所定の加工精度を要求 されるのは水平基準面42のみである。従って、取付用ベッド4の加工が著しく容 易となる。また、軌道レール1を取付用ベッド4から取り外したい場合には、溝形 成プレート5を取付用ベッド4から取り外せばよいので、軌道レール1の交換も極 めて容易に行うことができる。このとき、溝形成プレート5の取り外し及び軌道 レール1の交換を一層容易とするためには、軌道レール1の固定作業の際に予め軌 道レール1の下部及び蟻溝46に剥離剤を塗布しておくことが好ましい。
【0017】 尚、上記第一実施例において、軌道レール1の下部から側方へ突出する固定部1 a,1bの形状は図4に示すものであっても差し支えない。この場合、取付用ベッド4 に形成される蟻溝46の形状は、これら固定部1a,1bの形状に対応したものとなる 。
【0018】 次に、図5は本考案の第二実施例を示すものである。 この実施例において、軌道レール1の下部から側方へ突出する固定部1aの先端 には垂直固定面13が形成されている。また、取付用ベッド4の水平基準面42の一 側に立設された側壁は上記垂直固定面13と接する垂直基準面47に形成されている 。尚、その他の部分については上記第一実施例と変更がないので、図中に同一符 号を付してその説明を省略する。
【0019】 軌道レール1の固定作業は、上記第一実施例と同様の手順で行われる。但し、 この実施例では取付用ベッド4の水平基準面42の一側に垂直基準面47が立設され ているので、軌道レール1の固定部1aに形成した垂直固定面13を上記垂直基準面4 7に突き当てることにより、軌道レール1を正しい固定位置に保持することができ る。従って、第一実施例のように軌道レール1の心出し作業を行う必要はなく、 その分だけ固定作業の手間を省くことができる。 また、取付用ベッド4の加工の際に所定の加工精度が要求されるのは水平基準 面42及び垂直基準面47のみである。従って、この実施例でも取付用ベッド4の加 工が著しく容易となる。 更に、蟻溝46と軌道レール1との間の隙間に充填剤7を注入し硬化させると、注 入時の圧力によって軌道レール1は水平基準面42及び垂直基準面47に押し付けら れた状態で固定されるので、より強固に軌道レール1を固定することができる。
【0020】 尚、この第二実施例においても、軌道レール1の下部から側方へ突出する固定 部1a,1bの形状は図6に示すものであって差し支えない。この場合、取付用ベッド 4に形成される蟻溝46の形状は、これら固定部1a,1bの形状に対応したものとなる 。
【0021】 次に、図7は本考案の第三実施例を示すものである。 この実施例において、軌道レール51の下部の一方の側面には基準固定部51aが 突出し、他方の側面には楔形固定部51bが突出している。上記基準固定部51aの先 端には垂直固定面52が形成される一方、上記楔形固定部51bには取付底面53に対 して角度θで傾斜した上向傾斜面54が形成されている。この角度θは通常30°〜 60°程度であるが、後述する固定プレート9で軌道レール51を固定した際に水平 方向分力及び垂直方向分力が略均等に発生するという観点からすれば、好ましく は45°である。
【0022】 一方、この軌道レール51を固定する取付用ベッド61には水平基準面62が形成さ れている。この水平基準面62の一側には上記垂直固定面52と接する垂直基準面63 が立設され、この垂直基準面63の上部には水平基準面62の上方に張り出した凸部 64が形成されている。また、水平基準面62の他側は固定プレート9の取付部65と なっている。更に、この取付部65の一側には、垂直方向に対して角度ψで傾斜し た傾斜側壁66が形成されている。
【0023】 上記固定プレート9は、図8に示すように、所定の間隔で取付ボルト6の貫通孔9 1が形成された長尺な板状部材であり、その長さは軌道レール51の長さと同じで ある。また、固定プレート9は断面略逆三角形状に形成され、その一方の側面に 軌道レール1の楔形固定部51bに形成された上向傾斜面54に接する下向傾斜面92が 形成されている。更に、固定プレート9の他方の側面には取付用ベッド61に形成 した傾斜側壁66に接する固定傾斜面93が形成されている。尚、固定プレート9は 、その下向傾斜面92及び固定傾斜面93が夫々上記上向傾斜面54及び傾斜側壁66に 当接した際に、底面94と取付用ベッド61との間に隙間が形成されるよう、その高 さが調節されている。
【0024】 この第三実施例における軌道レール51の具体的な固定手順を以下に示す。 軌道レール51の取付底面53を取付用ベッド61の水平基準面62に当接させると 共に、基準固定部51aの垂直固定面52を取付用ベッド61の垂直基準面63に当接さ せる。 固定プレート9の下向傾斜面92を楔形固定部51bの上向傾斜面54に当接させる と共に、固定プレート9の固定傾斜面93を取付用ベッド61の傾斜側壁66に当接さ せ、更に取付ボルト6で固定プレート9を取付部65に固定する。 この状態で取付ボルト6を締結すると、軌道レール51に水平方向の分力及び 垂直方向の分力が作用し、軌道レール51は水平基準面62及び垂直基準面63に押し 付けられて固定される。 板状の蓋部材を取付用ベッド61に仮固定し、軌道レール51の基準固定部51a と取付用ベッド61の凸部64との間に形成された隙間を軌道レールに沿って閉塞す る。 第一実施例と同様にして、閉塞された隙間に充填剤7を注入する。注入した 充填剤7が硬化した時点で軌道レール51の固定作業は完了する。
【0025】 この第三実施例においても、取付用ベッド61の加工の際に所定の加工精度が要 求されるのは水平基準面62及び垂直基準面63のみである。従って、この実施例で も取付用ベッド61の加工が著しく容易となる。 また、固定プレート9は図10に示す従来の固定方法における取付プレート108を そのまま利用することができ、また、固定プレート9と充填剤7とを併用して軌道 レール51を固定しているので充填剤51の使用量が少なくて済むといった利点もあ る。 更に、この実施例においても、固定プレート9を取付用ベッド61から取り外せ ば、軌道レール51を容易に交換することができる。このとき、軌道レール51の基 準固定部51aと取付用ベッド61の凸部64に剥離剤が塗布してあれば、一層容易に 軌道レール51の交換を行うことができる。
【0026】 尚、取付用ベッド61の傾斜側壁66の形成角度ψは通常0°〜45°であるが、軌 道レール51をより強く垂直基準面63に押し付けてその真直度の向上を図るという 観点からすれば、上記角度ψを10°〜20°に設定し、取付ボルト6の締結時に発 生する水平方向分力を大きくすることが望ましい。また、軌道レール51の基準固 定部51aの形状は図9に示すものであって差し支えない。この場合、取付用ベッド 61に形成される凸部64の形状は、基準固定部51aの形状に対応したものとなる。
【0027】
【考案の効果】
以上説明してきたように、本考案の直線摺動用ベアリングの軌道レール固定構 造によれば、軌道レールを固定するために取付用ベッドの加工が極めて容易とな り、軌道レールの取付作業における直線摺動用ベアリングユーザーの負担が軽減 される他、軌道レールの取付精度の確保も容易となる。 また、取付用ベッドに取付ボルトで固定されている溝形成プレートあるいは固 定プレートを取り外すことで、軌道レールを容易に交換することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の第一実施例を示す断面図である。
【図2】 第一実施例に係る溝形成プレートを示す斜視
図である。
【図3】 軌道レール固定作業の一手順を示す説明図で
ある。
【図4】 第一実施例に係る軌道レールの他の形状を示
す断面図である。
【図5】 本考案の第二実施例を示す断面図である。
【図6】 第二実施例に係る軌道レールの他の形状を示
す断面図である。
【図7】 本考案の第三実施例を示す断面図である。
【図8】 第三実施例に係る固定プレートを示す斜視図
である。
【図9】 第三実施例に係る軌道レールの他の形状を示
す断面図である。
【図10】 従来の軌道レールの固定構造を示す断面図
である。
【符号の説明】
1,51…軌道レール、1a,1b…固定部、2…ベアリングブロ
ック、3…ボール(転動体)、4,61…取付用ベッド、5…溝
形成プレート、7…充填剤、9…固定プレート、12…取付
底面、13,52…垂直固定面、42…水平基準面、46…蟻
溝、47,63…垂直基準面、51a…基準固定部、51b…楔形
固定部、54…上向傾斜面、92…下向傾斜面

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レール状に形成され、その上部長手方向
    に沿って少なくとも一条の転走面を有し、機械本体側の
    取付用ベッドに形成された取付面に固定される軌道レー
    ルと、この軌道レールに沿って往復直線移動するベアリ
    ングブロックと、上記ベアリングブロック側に保持され
    ると共にこのベアリングブロックと軌道レールとの間に
    介装され、これらベアリングブロックと軌道レールとの
    間に作用する荷重を負荷しながら上記軌道レールの転走
    面上を転走する多数の転動体とを備えた直線摺動用ベア
    リングの軌道レール固定構造において、 上記軌道レールの下部には取付底面を形成すると共に、
    この下部の左右両側面には側方に突出する固定部を形成
    し、 一方、上記取付用ベッドには軌道レールの取付底面が接
    する水平基準面を形成すると共に、この水平基準面の少
    なくとも一側には取付ボルトで溝形成プレートを固定し
    て上記軌道レールの下部形状に対応し且つ上記水平基準
    面を底面とする蟻溝を形成し、 この蟻溝と当該溝内に配設された軌道レールの下部とが
    形成する間隙に充填剤を注入し硬化させることにより、
    上記軌道レールを取付用ベッドに固定することを特徴と
    する直線摺動用ベアリングの軌道レール固定構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の軌道レール固定構造にお
    いて、 上記軌道レールの下部から側方へ突出する一方の固定部
    には先端垂直固定面を形成する一方、上記取付用ベッド
    に形成された蟻溝には上記先端垂直固定面と接する垂直
    基準面を形成し、 蟻溝内に配設された軌道レールの先端垂直固定面を上記
    垂直基準面に突き当てた状態で上記蟻溝と軌道レールの
    下部とが形成する間隙に充填剤を注入し硬化させること
    を特徴とする直線摺動用ベアリングの軌道レール固定構
    造。
  3. 【請求項3】 蟻溝及び軌道レールの下部には剥離剤が
    塗布されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記
    載の直線摺動用ベアリングの軌道レール固定構造。
  4. 【請求項4】 レール状に形成され、その上部長手方向
    に沿って少なくとも一条の転走面を有し、機械本体側の
    取付用ベッドに形成された取付面に固定される軌道レー
    ルと、この軌道レールに沿って往復直線移動するベアリ
    ングブロックと、上記ベアリングブロック側に保持され
    ると共にこのベアリングブロックと軌道レールとの間に
    介装され、これらベアリングブロックと軌道レールとの
    間に作用する荷重を負荷しながら上記軌道レールの転走
    面上を転走する多数の転動体とを備えた直線摺動用ベア
    リングの軌道レール固定構造において、 上記軌道レールの下部には取付底面を形成すると共に、
    この下部の一方の側面には先端垂直固定面を有して側方
    に突出する基準固定部を形成し、他方の側面には上記取
    付底面に対して所定の角度θで傾斜した上向傾斜面を有
    する断面略々楔形状の楔形固定部を形成し、 一方、上記取付用ベッドには軌道レールの取付底面が接
    する水平基準面を形成すると共に、この水平基準面の一
    側には上記基準固定部の先端垂直固定面に接する垂直基
    準面を立設し且つ上記軌道レールの基準固定部が遊嵌す
    る凹部を形成し、また、上記水平基準面の他側には上記
    軌道レールの楔形固定部の上向傾斜面に接する下向傾斜
    面を有する固定プレートを取付ボルトで固定し、 上記取付ボルトを締結して上記基準固定部の先端垂直固
    定面を上記取付用ベッドの垂直基準面に押し付けると共
    に、取付用ベッドの凹部と軌道レールの基準固定部とが
    形成する間隙に充填剤を注入し硬化させることにより、
    上記軌道レールを取付用ベッドに固定することを特徴と
    する直線摺動用ベアリングの軌道レール固定構造。
  5. 【請求項5】 軌道レールの基準固定部及び取付用ベッ
    ドの凹部には剥離剤が塗布されていることを特徴とする
    請求項4記載の直線摺動用ベアリングの軌道レール固定
    構造。
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