JPH06159317A - カウンタバランス回路 - Google Patents

カウンタバランス回路

Info

Publication number
JPH06159317A
JPH06159317A JP32044292A JP32044292A JPH06159317A JP H06159317 A JPH06159317 A JP H06159317A JP 32044292 A JP32044292 A JP 32044292A JP 32044292 A JP32044292 A JP 32044292A JP H06159317 A JPH06159317 A JP H06159317A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spool
oil
hydraulic motor
counter balance
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP32044292A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyuki Ishii
信行 石井
Yoshiyasu Itsuji
孔康 井辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Sumitomo SHI Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Sumitomo SHI Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd, Sumitomo SHI Construction Machinery Co Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP32044292A priority Critical patent/JPH06159317A/ja
Publication of JPH06159317A publication Critical patent/JPH06159317A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control And Safety Of Cranes (AREA)
  • Safety Valves (AREA)
  • Fluid-Pressure Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】油圧作動式機械の操作性を向上させる。 【構成】油圧ポンプ12と、該油圧ポンプ12が吐出し
た油を受けて駆動され油圧作動式機械を作動させる油圧
モータ14と、該油圧モータ14の戻り側に設けられた
カウンタバランス弁17を備えている。該カウンタバラ
ンス弁17はスプール18を有し、該スプール18の両
端にそれぞれ油室17a,17bを形成する。前記スプ
ール18は、端面にスプール駆動圧PA とスプリング力
を受けて位置決めされる。そして、前記スプール駆動圧
A が加えられる一方の油室17aと油圧モータ14の
送り側の油路間に可変絞り29が設けられる。該可変絞
り29は、可変絞り制御装置26によって前記油圧作動
式機械の動作条件に対応して制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カウンタバランス回路
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建設機械、例えばクレーンにおい
ては、吊(つ)り荷を搬送するためにウインチが使用さ
れていて、該ウインチは例えば油圧で作動させることが
できるようになっている。そのため、前記ウインチに油
圧モータが使用され、該油圧モータに油圧回路を介して
油が供給される。
【0003】図2は従来のカウンタバランス回路図であ
る。図において、11はエンジン、12は該エンジン1
1によって作動させられる油圧ポンプ、13は方向切換
弁、14は油圧モータ、15は該油圧モータ14によっ
て作動させられる油圧作動式機械である、油圧式クレー
ン、15aは油圧モータ14を駆動することによって巻
き上げられたり、巻き下げられたりするウインチ、16
は吊り荷、17はカウンタバランス弁である。
【0004】前記油圧モータ14は第1油路L1 と第2
油路L2 に接続されていて、第1油路L1 に油を供給す
ることによってウインチ15aを巻き下げることがで
き、第2油路L2 に油を供給することによってウインチ
15aを巻き上げることができる。また、前記方向切換
弁13は切換えによってA位置、B位置及びN位置を採
ることができる。そして、A位置において、油圧ポンプ
12が吐出した油をチェック弁3を介して第2油路L2
に供給するとともに、第1油路L1 の油をドレンし、油
圧モータ14を駆動して正方向に回転させ、ウインチ1
5aを巻き上げることができる。また、B位置におい
て、油圧ポンプ12が吐出した油を第1油路L 1 に供給
するとともに、第2油路L2 の油をドレンし、油圧モー
タ14を逆方向に回転させ、ウインチ15aを巻き下げ
ることができる。そして、N位置において、油圧ポンプ
12が吐出した油をタンク9に戻すとともに、第2油路
2 の油をドレンさせないようにして油圧モータ14を
停止させ、ウインチ15aが負荷によって回転させられ
ることを防止し停止させることができる。
【0005】ところで、前記油圧式クレーン15のウイ
ンチ15aを巻き下げる場合、操作員はエンジン11の
回転数及び油圧ポンプ12の吐出量を設定し、方向切換
弁13を切り換えて油圧モータ14に所定の流量の油を
供給し、駆動させる。該油圧モータ14には、図示しな
い減速機を介してウインチドラムが接続されていて、油
圧モータ14を作動させることによってウインチ15a
を巻き下げることができる。
【0006】ところで、前記カウンタバランス弁17
は、ウインチ15aの巻下げ時において油圧モータ14
の戻り側となる第2油路L2 に配設され、吊り荷16の
荷重がウインチ15aを介して油圧モータ14に加わっ
た時に、第2油路L2 内の油圧すなわち保持圧P2 を保
持し、巻下げを安定させる。そのため、前記カウンタバ
ランス弁17は第1、第2、第3ランド18a,18
b,18cから成るスプール18を有しており、該スプ
ール18の両端に第1、第2油室17a,17bが形成
される。そして、第1油室17aは、ウインチ15aの
巻下げ時において油圧モータ14の送り側となる第1油
路L1 と絞り20を介して連通し、前記第1油路L1
の巻下げ圧P1 が絞り20を介して第1油室17aに伝
えられるようになっている。また、第1油室17aに連
通するドレン油路に絞り21が設けられ、第1油室17
a内の油圧をスプール駆動圧PAに設定する。このよう
にして、前記スプール18の一方の端面SA にスプール
駆動圧PA が加わる。
【0007】一方、前記第2油室17bにはばね19が
配設され、前記スプール18の他方の端面SB にスプリ
ング力が加わるようになっている。また、第3ランド1
8c内には、カウンタバランス弁17の出口側と第2油
室17b間を結ぶ油路が形成され、該油路には絞り22
が設けられる。したがって、前記スプール18は、スプ
ール駆動圧PA とスプリング力のバランスによって位置
決めされる。
【0008】前記構成のカウンタバランス弁17におい
て、方向切換弁13などを操作して油圧モータ14への
油の供給量を増加させると、巻下げ圧P1 が上昇すると
ともにスプール駆動圧PA が上昇し、スプール18は図
の右方に移動する。この時、スプール18の第3ランド
18cに設けられた流量制御部24の開口面積が増大
し、巻下げ速度が高くなる。
【0009】また、油圧モータ14への油の供給量を減
少させた場合、又は吊り荷16が落下しそうになった場
合には、逆に巻下げ圧P1 が低下し、スプール18は図
の左方に移動する。この時、スプール18の第3ランド
18cに設けられた流量制御部24の開口面積が減小
し、巻下げ速度が低くなる。このように、カウンタバラ
ンス弁17においては、油圧回路によるフィードバック
制御が行われている。
【0010】ここで、巻下げ動作の効率を向上させるた
めには、巻下げ圧P1 を可能な限り低くするとよい。と
ころが、前記巻下げ圧P1 が負圧になるとキャビテーシ
ョンが発生し、油圧機器に損傷を与えるだけでなく、吊
り荷16を落下させる危険性もある。また、サージ圧の
急激な発生も防止しなければならない。これらに加え、
操作員の操作に対する巻下げ速度の追従性と安定性を両
立させることができるようにカウンタバランス弁17の
各値が設定される。
【0011】すなわち、定常状態において流量制御部2
4が開き始める際の巻下げ圧P1 や、該巻下げ圧P1
変化量に対する流量制御部24の開口面積の変化量の割
合、すなわちカウンタバランス弁17の静特性は、ばね
19のばね定数、初期撓(たわ)み量、絞り20,21
の開口面積、端面SA の面積、流量制御部24の形状に
よって決定される。
【0012】また、巻下げ圧P1 の変化量に対するスプ
ール18の応答性、すなわちカウンタバランス弁17の
動特性は、ばね19のばね定数、絞り20〜22の開口
面積、端面SA の面積によって決定される。これらをカ
ウンタバランス弁17の設計段階で最適な値にすること
は困難であり、試作及び試験を繰り返し、調整する必要
がある。一般に、試作の際にばね19、絞り20〜22
等を交換することによって油圧式クレーン15の操作性
を向上させるようにしている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のカウンタバランス回路においては、油圧式クレーン
15を作動させていると、油圧モータ14の回転速度や
吊り荷16の荷重などの動作条件が大きく変わり、カウ
ンタバランス弁の最適な静特性及び動特性を得ることが
できない。
【0014】したがって、動作条件の変化に伴い油圧式
クレーン15の操作性が低下し、巻下げ速度の応答が遅
れたり、振動が発生してハンチングを起こしたりする。
本発明は、前記従来のカウンタバランス回路の問題点を
解決して、動作条件が変わっても最適な静特性及び動特
性を得ることができ、油圧作動式機械の操作性を向上さ
せることができるカウンタバランス回路を提供すること
を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明のカ
ウンタバランス回路においては、油圧ポンプと、該油圧
ポンプが吐出した油を受けて駆動され、油圧作動式機械
を作動させる油圧モータと、該油圧モータの戻り側に設
けられたカウンタバランス弁を備えている。前記カウン
タバランス弁はスプールを有し、該スプールの両端にそ
れぞれ油室を形成する。前記スプールは、端面にスプー
ル駆動圧とスプリング力を受けて位置決めされる。
【0016】そして、前記スプール駆動圧が加えられる
一方の油室と油圧モータの送り側の油路間に可変絞りが
設けられる。該可変絞りは、可変絞り制御装置によって
前記油圧作動式機械の動作条件に対応して制御される。
【0017】
【作用】本発明によれば、前記のようにカウンタバラン
ス回路は、油圧ポンプと、該油圧ポンプが吐出した油を
受けて駆動され、油圧作動式機械を作動させる油圧モー
タと、該油圧モータの戻り側に設けられたカウンタバラ
ンス弁を備えている。該カウンタバランス弁は、例えば
ウインチの巻下げ時において油圧モータの戻り側の油路
内の油圧を保持し、巻下げを安定させる。
【0018】前記カウンタバランス弁はスプールを有
し、該スプールの両端にそれぞれ油室を形成する。前記
スプールは、端面にスプール駆動圧とスプリング力を受
けて位置決めされる。そして、前記スプール駆動圧が加
えられる一方の油室と油圧モータの送り側の油路間に可
変絞りが設けられる。該可変絞りは、可変絞り制御装置
によって前記油圧作動式機械の動作条件に対応して制御
される。
【0019】前記スプール駆動圧と、油圧モータの送り
側の油路における巻下げ圧との比が油圧作動式機械の動
作条件に対応して変化する。したがって、巻下げ圧の変
化量に対するカウンタバランス弁の流量制御部における
開口面積の変化量の割合、すなわちカウンタバランス弁
の静特性を調整することが可能になる。例えば、油圧モ
ータの回転数が低い場合、又は戻り側の油路の保持圧が
大きい場合には、前記スプール駆動圧と巻下げ圧との比
を小さくすることによって、巻下げ圧に対する流量制御
部の開口面積の変化量を減小させ、巻下げ速度の安定性
を高くすることができる。
【0020】反対に、油圧モータの回転数が高い場合、
又は保持圧が小さい場合には、前記スプール駆動圧と巻
下げ圧の比を大きくすることによって、巻下げ圧に対す
る流量制御部の開口面積の変化量を増大させ、巻下げ速
度の応答性を高くすることができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明の実施例を示すカ
ウンタバランス回路の概念図、図3は本発明の実施例を
示すカウンタバランス回路図である。図において、11
はエンジン、12は該エンジン11によって作動させら
れる油圧ポンプ、13は方向切換弁、14は油圧モー
タ、15は該油圧モータ14によって作動させられる油
圧式クレーン、15aは油圧モータ14を駆動すること
によって巻き上げられたり、巻き下げられたりするウイ
ンチ、16は吊り荷、17はカウンタバランス弁であ
る。
【0022】前記油圧モータ14は第1油路L1 と第2
油路L2 に接続されていて、第1油路L1 に油を供給す
ることによってウインチ15aを巻き下げることがで
き、第2油路L2 に油を供給することによってウインチ
15aを巻き上げることができる。また、前記方向切換
弁13は切換えによってA位置、B位置及びN位置を採
ることができる。そして、A位置において、油圧ポンプ
12が吐出した油をチェック弁3を介して第2油路L2
に供給するとともに、第1油路L1 の油をドレンし、油
圧モータ14を駆動して正方向に回転させ、ウインチ1
5aを巻き上げることができる。また、B位置におい
て、油圧ポンプ12が吐出した油を第1油路L 1 に供給
するとともに、第2油路L2 の油をドレンし、油圧モー
タ14を逆方向に回転させ、ウインチ15aを巻き下げ
ることがてきる。そして、N位置において、油圧ポンプ
12が吐出した油をタンク9に戻すとともに、第2油路
2 の油をドレンさせないようにして油圧モータ14を
停止させ、ウインチ15aが負荷によって回転させられ
ることを防止し停止させることができる。
【0023】ここで、前記油圧式クレーン15のウイン
チ15aを巻き下げる場合、操作員はエンジン11の回
転数及び油圧ポンプ12の吐出量を設定し、方向切換弁
13を切り換えて油圧モータ14に所定の流量の油を供
給し、駆動させる。該油圧モータ14には、図示しない
減速機を介してウインチドラムが接続されていて、油圧
モータ14を駆動させることによってウインチ15aを
巻き下げることができる。
【0024】ところで、前記カウンタバランス弁17
は、ウインチ15aの巻下げ時において油圧モータ14
の戻り側となる第2油路L2 に配設され、吊り荷16の
荷重がウインチ15aを介して油圧モータ14に加わっ
た時に、第2油路L2 内の保持圧P2 を保持し、巻下げ
を安定させる。そのため、前記カウンタバランス弁17
は第1、第2、第3ランド18a,18b,18cから
成るスプール18を有しており、該スプール18の両端
に第1、第2油室17a,17bが形成される。そし
て、第1油室17aは、ウインチ15aの巻下げ時にお
いて油圧モータ14の送り側となる第1油路L1 と可変
絞り29を介して連通し、前記第1油路L1 内の巻下げ
圧P1 が可変絞り29を介して第1油室17aに伝えら
れるようになっている。また、第1油室17aに連通す
るドレン油路に可変絞り30が設けられ、第1油室17
a内の油圧をスプール駆動圧PA に設定する。
【0025】このようにして、前記スプール18の一方
の端面SA にスプール駆動圧PA が加わる。一方、前記
第2油室17bにはばね19が配設され、前記スプール
18の他方の端面SB にスプリング力が加わるようにな
っている。また、第3ランド18c内には、カウンタバ
ランス弁17の出口側と第2油室17b間を結ぶ油路が
形成され、該油路には絞り22が設けられる。
【0026】したがって、前記スプール18は、スプー
ル駆動圧PA とスプリング力のバランスによって位置決
めされる。前記構成のカウンタバランス弁17におい
て、方向切換弁13などを操作して油圧モータ14への
油の供給量を増加させると、巻下げ圧P1 が上昇すると
ともにスプール駆動圧PA が上昇し、スプール18は図
の右方に移動する。この時、スプール18の第3ランド
18cに設けられた流量制御部24の開口面積が増大
し、巻下げ速度が高くなる。
【0027】また、油圧モータ14への油の供給量を減
少させた場合、又は吊り荷16が落下しそうになった場
合には、逆に巻下げ圧P1 が低下し、スプール18は図
の左方に移動する。この時、スプール18の第3ランド
18cに設けられた流量制御部24の開口面積が減小
し、巻下げ速度が低くなる。このように、カウンタバラ
ンス弁17においては、油圧回路によるフィードバック
制御が行われている。
【0028】ところで、前記油圧式クレーン15を作動
させていると、油圧モータ14の回転速度や吊り荷16
の荷重などの動作条件が大きく変わり、カウンタバラン
ス弁17の最適な静特性及び動特性を得ることができな
い。したがって、動作条件の変化に伴い油圧式クレーン
15の操作性が低下し、巻下げ速度の応答が遅れたり、
振動が発生してハンチングを起こしたりする。
【0029】そこで、前記スプール駆動圧PA を動作条
件に対応して変化させることができるようになってい
る。そのため、動作条件検出手段25を設け、該動作条
件検出手段25によって油圧式クレーン15の動作条件
を検出し、該動作条件に対応して可変絞り制御装置26
が前記可変絞り29,30を制御する。すなわち、図3
に示すように、第1油路L1 と第1油室17a間が第3
油路L 3 で接続され、該第3油路L3 にレギュレータ弁
38が設けられる。該レギュレータ弁38はスプール2
8を有しており、入口ポート38aが第1油路L1 に、
出口ポート38bが第1油室17aに、ドレンポート3
8cがドレン油路L4 に連通する。そして、スプール2
8によって前記入口ポート38a及び出口ポート38b
間に可変絞り29が、出口ポート38b及びドレンポー
ト38c間に可変絞り30が形成される。なお、yはス
プール28の変位を示す。
【0030】前記スプール28は、一端にばね33によ
るスプリング荷重が加えられ、他端を動作条件に対応す
る制御圧で押すようになっている。そのため、動作条件
を検出するための動作条件検出手段25(図1)とし
て、回転速度検出器34及び圧力計35が、また、前記
可変絞り29,30を制御するための可変絞り制御装置
26として、制御装置27、駆動アンプ32及び比例ソ
レノイド31が設けられる。
【0031】前記回転速度検出器34及び圧力計35に
よって油圧モータ14の回転数及び保持圧P2 が検出さ
れると、制御装置27は検出した値に基づいて、動作条
件に適したスプール28の位置を計算する。そして、制
御装置27が出力する指令信号は駆動アンプ32におい
て増幅され、比例ソレノイド31を駆動してスプール2
8に制御圧を加え、スプール28を位置制御する。
【0032】次に、前記レギュレータ弁38の特性につ
いて説明する。図4はレギュレータ弁の特性図である。
図において、横軸はスプール28(図3)の変位を、縦
軸は可変絞り29,30のそれぞれの開口面積及びスプ
ール駆動圧PA と巻下げ圧P1 の比PA /P1を示す。
【0033】従来のカウンタバランス弁17(図2参
照)のように、絞り20,21の開口面積が固定されて
いると、スプール駆動圧PA と巻下げ圧P1 との比PA
/P1は一定になる。したがって、巻下げ圧P1 の変化
量に対する流量制御部24の開口面積の変化量の割合
(カウンタバランス弁17の静特性)は一定になる。そ
して、例えば、油圧モータ14の回転数が低い場合、又
は保持圧P2 が大きい場合には流量制御部24の開口面
積が減小し、スプール18のわずかな動きが巻下げ速度
に大きな影響を与えてしまう。その結果、ウインチ15
aの巻下げ速度に振動が発生してハンチングを起こした
りする。
【0034】反対に、油圧モータ14の回転数が高い場
合、又は保持圧P2 が小さい場合には流量制御部24の
開口面積が増大し、ウインチ15の巻下げ速度の応答が
遅れてしまう。一方、本発明のカウンタバランス弁17
においては、スプール28の変位yによって可変絞り2
9,30の開口面積が変化するため、スプール駆動圧P
A と巻下げ圧P1 との比PA /P1 もスプール28の変
位yによって変化する。したがって、巻下げ圧P1 の変
化量に対する流量制御部24の開口面積の変化量の割合
を調整することが可能になる。
【0035】例えば、油圧モータ14の回転数が低い場
合、又は保持圧P2 が大きい場合には流量制御部24の
開口面積が小さくなり、開口面積のわずかな変化が巻下
げ速度に大きな影響を与える。そこで、スプール28の
変位yを小さくして、スプール駆動圧PA と巻下げ圧P
1 との比PA /P1 を小さくすることによって巻下げ圧
の変化に対する巻下げ速度の変化量を減小させ、巻下げ
速度の安定性を高くすることができる。
【0036】反対に、油圧モータ14の回転数が高い場
合、又は保持圧P2 が小さい場合には流量制御部24の
開口面積が大きくなる。この場合は、スプール28の変
位yを大きくして、スプール駆動圧PA と巻下げ圧P1
との比PA /P1 を大きくすることによって巻下げ圧の
変化に対する巻下げ速度の変化量を増大させ、巻下げ速
度の応答性を高くすることができ、しかも、巻下げ圧P
1 を低減することによって効率を向上させることができ
る。
【0037】図5は動作条件に対するスプールの変位の
制御例を示す図である。図に示すように、油圧モータ1
4の回転数と保持圧P2 の変化に対応してスプール28
の変位yを設定することができる。なお、油圧モータ1
4の回転数に代えて油圧モータ14への油の供給量を、
また、保持圧P2 に代えて吊り荷16の荷重を検出して
もよい。
【0038】さらに、油圧式クレーン15本体の図示し
ない制御装置から動作条件の情報を得ることもできる。
例えば、油圧式クレーン15本体の制御装置において
は、モーメントリミッタなどを調整する必要性から、ウ
インチ15aの動作条件を得るために油圧ポンプ12の
吐出量、方向切換弁13の操作レバーの操作量、及び吊
り荷16の荷重を検出しているが、これらによって油圧
モータ14の回転数や保持圧P2 を知ることができる。
【0039】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形すること
が可能であり、それらを本発明の範囲から排除するもの
ではない。
【0040】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、カウンタバランス回路は、油圧ポンプと、該油圧
ポンプが吐出した油を受けて駆動され、油圧作動式機械
を作動させる油圧モータと、該油圧モータの戻り側に設
けられたカウンタバランス弁を備えている。該カウンタ
バランス弁は、例えばウインチの巻下げ時において油圧
モータの戻り側の油路内の油圧を保持し、巻下げを安定
させる。
【0041】前記カウンタバランス弁はスプールを有
し、該スプールの両端にそれぞれ油室を形成する。前記
スプールは、端面にスプール駆動圧とスプリング力を受
けて位置決めされる。そして、前記スプール駆動圧が加
えられる一方の油室と油圧モータの送り側の油路間に可
変絞りが設けられる。該可変絞りは、可変絞り制御装置
によって前記油圧作動式機械の動作条件に対応して制御
される。
【0042】したがって、前記スプール駆動圧と、油圧
モータの送り側の油路の油圧との比を油圧作動式機械の
動作条件に対応して変化させることができる。その結
果、油圧モータの送り側の油路の油圧の変化に対するカ
ウンタバランス弁の流量制御部の開口面積の変化量を変
化させ、カウンタバランス弁の静特性を調整することが
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すカウンタバランス回路の
概念図である。
【図2】従来のカウンタバランス回路図である。
【図3】本発明の実施例を示すカウンタバランス回路図
である。
【図4】レギュレータ弁の特性図である。
【図5】動作条件に対するスプールの変位の制御例を示
す図である。
【符号の説明】
12 油圧ポンプ 14 油圧モータ 15 油圧式クレーン 17 カウンタバランス弁 17a 第1油室 17b 第2油室 18,28 スプール 26 可変絞り制御装置 29,30 可変絞り L1 第1油路 L2 第2油路 L3 第3油路 PA スプール駆動圧

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧ポンプと、該油圧ポンプが吐出した
    油を受けて駆動され、油圧作動式機械を作動させる油圧
    モータと、該油圧モータの戻り側に設けられたカウンタ
    バランス弁から成るカウンタバランス回路において、
    (a)前記カウンタバランス弁はスプールを有し、該ス
    プールの両端にそれぞれ油室を形成し、(b)前記スプ
    ールは、端面にスプール駆動圧とスプリング力を受けて
    位置決めされ、(c)前記スプール駆動圧が加えられる
    一方の油室と油圧モータの送り側の油路間に可変絞りが
    設けられ、(d)該可変絞りは、可変絞り制御装置によ
    って前記油圧作動式機械の動作条件に対応して制御され
    ることを特徴とするカウンタバランス回路。
JP32044292A 1992-11-30 1992-11-30 カウンタバランス回路 Withdrawn JPH06159317A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32044292A JPH06159317A (ja) 1992-11-30 1992-11-30 カウンタバランス回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32044292A JPH06159317A (ja) 1992-11-30 1992-11-30 カウンタバランス回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06159317A true JPH06159317A (ja) 1994-06-07

Family

ID=18121500

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32044292A Withdrawn JPH06159317A (ja) 1992-11-30 1992-11-30 カウンタバランス回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06159317A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016223484A (ja) * 2015-05-28 2016-12-28 日立住友重機械建機クレーン株式会社 油圧回路
CN112498047A (zh) * 2019-09-16 2021-03-16 河北雷萨重型工程机械有限责任公司 起重机空调控制系统和起重机

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016223484A (ja) * 2015-05-28 2016-12-28 日立住友重機械建機クレーン株式会社 油圧回路
CN112498047A (zh) * 2019-09-16 2021-03-16 河北雷萨重型工程机械有限责任公司 起重机空调控制系统和起重机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3508662B2 (ja) 油圧駆動ウィンチの制御方法および同装置
JP3893857B2 (ja) 油圧駆動ウインチの制御装置
JPH06159317A (ja) カウンタバランス回路
JPH0240595B2 (ja)
JPH0717688A (ja) 油圧ウインチの駆動制御装置
JPH06330535A (ja) 油圧作業機械の振動抑制装置
JP4720801B2 (ja) クレーンウインチのシリーズ油圧回路
JP6393660B2 (ja) 油圧回路
JPH06159318A (ja) カウンタバランス回路
JP4797916B2 (ja) 可変容量型油圧モータの制御装置
JPH06159316A (ja) カウンタバランス回路
JP2555287B2 (ja) 油圧制御装置
JP3294183B2 (ja) 油圧ウインチのカウンタバランス回路
JP3507101B2 (ja) 油圧モータの駆動回路
JPH0725591A (ja) 油圧ウインチの駆動制御装置
JP4291110B2 (ja) 油圧ウインチの制御装置
JP4259513B2 (ja) 油圧駆動ウインチの制御装置
JP2702058B2 (ja) 油圧ウインチの駆動制御方法及び装置
JP2012052568A (ja) 可変容量型油圧モータの制御装置
JP2002114488A (ja) ハンチング防止可能な可変容量形油圧モータの回転速度制御装置
JP4017812B2 (ja) カウンタバランス弁を有する油圧回路およびクレーン
JPH1137321A (ja) 切換弁並びに2速式油圧モータ制御方法及び制御回路
JPH0717689A (ja) 油圧ウインチの駆動制御装置
JP2000198681A (ja) ウインチの過巻防止装置
JP2001341984A (ja) カウンタバランス弁を有する油圧回路およびクレーン

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000201