JPH06159318A - カウンタバランス回路 - Google Patents

カウンタバランス回路

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JPH06159318A
JPH06159318A JP32044392A JP32044392A JPH06159318A JP H06159318 A JPH06159318 A JP H06159318A JP 32044392 A JP32044392 A JP 32044392A JP 32044392 A JP32044392 A JP 32044392A JP H06159318 A JPH06159318 A JP H06159318A
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JP
Japan
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pressure
spool
counter balance
oil
hydraulic motor
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Withdrawn
Application number
JP32044392A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Ishii
信行 石井
Yoshiyasu Itsuji
孔康 井辻
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
Sumitomo SHI Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Sumitomo SHI Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】静特性及び動特性を最適にし、作業性が良好
で、しかも、油温の変化の影響を受けることのないカウ
ンタバランス回路を提供する。 【構成】油圧ポンプ12と、油圧作動式機械を作動させ
る油圧モータ14とカウンタバランス弁17を備える。
スプール18は、端面SA ,SB にスプール駆動圧PA
とスプリング力を受けて位置決めされ、一方の油室と油
圧源10間に比例減圧弁28が設けられ、スプール駆動
圧PA を発生させる。前記比例減圧弁28は、制御装置
26によって制御され、油圧モータ14の送り側の油路
の圧力と制御装置26に設定されたパラメータに対応し
てスプール駆動圧PA を発生させる。したがって、カウ
ンタバランス弁17の静特性及び動特性を最適にするこ
とができる。また、絞りを使用していないため、油温の
変化の影響を受けることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カウンタバランス回路
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建設機械、例えばクレーンにおい
ては、吊(つ)り荷を搬送するためにウインチが使用さ
れていて、該ウインチは例えば油圧で作動させることが
できるようになっている。そのため、前記ウインチに油
圧モータが使用され、該油圧モータに油圧回路を介して
油が供給される。
【0003】図2は従来のカウンタバランス回路図であ
る。図において、11はエンジン、12は該エンジン1
1によって作動させられる油圧ポンプ、13は方向切換
弁、14は油圧モータ、15は該油圧モータ14によっ
て作動させられる油圧作動式機械である油圧式クレー
ン、15aは油圧モータ14を駆動することによって巻
き上げられたり、巻き下げられたりするウインチ、16
は吊り荷、17はカウンタバランス弁である。
【0004】前記油圧モータ14は第1油路L1 と第2
油路L2 に接続されていて、第1油路L1 に油を供給す
ることによってウインチ15aを巻き下げることがで
き、第2油路L2 に油を供給することによってウインチ
15aを巻き上げることができる。また、前記方向切換
弁13は切換えによってA位置、B位置及びN位置を採
ることができる。そして、A位置において、油圧ポンプ
12が吐出した油をチェック弁3を介して第2油路L2
に供給するとともに、第1油路L1 の油をドレンし、油
圧モータ14を駆動して正方向に回転させ、ウインチ1
5aを巻き上げることができる。また、B位置におい
て、油圧ポンプ12が吐出した油を第1油路L 1 に供給
するとともに、第2油路L2 の油をドレンし、油圧モー
タ14を逆方向に回転させ、ウインチ15aを巻き下げ
ることができる。そして、N位置において、油圧ポンプ
12が吐出した油をタンク9に戻すとともに、第2油路
2 の油をドレンさせないようにして油圧モータ14を
停止させ、ウインチ15aが負荷によって回転させられ
ることを防止し停止させることができる。
【0005】ところで、前記油圧式クレーン15のウイ
ンチ15aを巻き下げる場合、操作員はエンジン11の
回転数及び油圧ポンプ12の吐出量を設定し、方向切換
弁13を切り換えて油圧モータ14に所定の流量の油を
供給し、駆動させる。該油圧モータ14には、図示しな
い減速機を介してウインチドラムが接続されていて、油
圧モータ14を駆動させることによってウインチ15a
を巻き下げることができる。
【0006】ところで、前記カウンタバランス弁17
は、ウインチ15aの巻下げ時において油圧モータ14
の戻り側となる第2油路L2 に配設され、吊り荷16の
荷重がウインチ15aを介して油圧モータ14に加わっ
た時に、第2油路L2 内の油圧すなわち保持圧P2 を保
持し、巻下げを安定させる。そのため、前記カウンタバ
ランス弁17は第1、第2、第3ランド18a,18
b,18cから成るスプール18を有しており、該スプ
ール18の両端に第1、第2油室17a,17bが形成
される。そして、第1油室17aは、ウインチ15aの
巻下げ時において油圧モータ14の送り側となる第1油
路L1 と絞り20を介して連通し、前記第1油路L1
の巻下げ圧P1 が絞り20を介して第1油室17aに伝
えられるようになっている。また、第1油室17aに連
通するドレン油路に絞り21が設けられ、第1油室17
a内の油圧をスプール駆動圧PAに設定する。このよう
にして、前記スプール18の一方の端面SA にスプール
駆動圧PA が加わる。
【0007】一方、前記第2油室17bにはばね19が
配設され、前記スプール18の他方の端面SB にスプリ
ング力が加わるようになっている。また、第3ランド1
8c内には、カウンタバランス弁17の出口側と第2油
室17b間を結ぶ油路が形成され、該油路には絞り22
が設けられる。したがって、前記スプール18は、スプ
ール駆動圧PA とスプリング力のバランスによって位置
決めされる。
【0008】前記構成のカウンタバランス弁17におい
て、方向切換弁13などを操作して油圧モータ14への
油の供給量を増加させると、巻下げ圧P1 が上昇すると
ともにスプール駆動圧PA が上昇し、スプール18は図
の右方に移動する。この時、スプール18の第3ランド
18cに設けられた流量制御部24の開口面積が増大
し、巻下げ速度が高くなる。
【0009】また、油圧モータ14への油の供給量を減
少させた場合、又は吊り荷16が落下しそうになった場
合には、逆に巻下げ圧P1 が低下し、スプール18は図
の左方に移動する。この時、スプール18の第3ランド
18cに設けられた流量制御部24の開口面積が減小
し、巻下げ速度が低くなる。このように、カウンタバラ
ンス弁17においては、油圧回路によるフィードバック
制御が行われている。
【0010】ここで、巻下げ動作の効率を向上させるた
めには、巻下げ圧P1 を可能な限り低くするとよい。と
ころが、前記巻下げ圧P1 が負圧になるとキャビテーシ
ョンが発生し、油圧機器に損傷を与えるだけでなく、吊
り荷16を落下させる危険性もある。また、サージ圧の
急激な発生も防止しなければならない。これらに加え、
操作員の操作に対する巻下げ速度の追従性と安定性を両
立させることができるようにカウンタバランス弁17の
各値が設定される。
【0011】すなわち、定常状態において流量制御部2
4が開き始める際の巻下げ圧P1 や、該巻下げ圧P1
変化量に対する流量制御部24の開口面積の変化量の割
合、すなわちカウンタバランス弁17の静特性は、ばね
19のばね定数、初期撓(たわ)み量、絞り20,21
の開口面積、端面SA の面積、流量制御部24の形状に
よって決定される。
【0012】また、巻下げ圧P1 の変化量に対するスプ
ール18の応答性、すなわちカウンタバランス弁17の
動特性は、ばね19のばね定数、絞り20〜22の開口
面積、端面SA の面積によって決定される。これらをカ
ウンタバランス弁17の設計段階で最適な値にすること
は困難であり、試作及び試験を繰り返し、調整する必要
がある。一般に、試作の際に、ばね19、絞り20〜2
2等を交換することによって油圧式クレーン15の操作
性を向上させるようにしている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のカウンタバランス回路においては、静特性及び動特
性のそれぞれの特性が互いに干渉するため調整が困難で
あるだけでなく、ばね19、絞り20〜22等を交換す
る場合はカウンタバランス弁17を分解しなければなら
ず作業性が悪い。
【0014】また、絞り20〜22内の流量は油温によ
って大きな影響を受けるため、カウンタバランス弁17
の動特性を調整することが困難である。すなわち、油圧
式クレーン15を作動させると、油圧回路内の油温が常
時変動してしまうだけでなく、その変動範囲が広い。し
たがって、あらかじめある油温でカウンタバランス弁1
7が最適な状態になるように調整しておいても、油温が
低下するのに伴って、巻下げ速度の応答が遅れたり、巻
下げ圧P1 が上昇したり、キャビテーションなどが発生
したりすることがある。反対に、油温が上昇すると、巻
下げ速度が変動し、ハンチングを起こすことがある。
【0015】本発明は、前記従来のカウンタバランス回
路の問題点を解決して、静特性及び動特性を最適にし、
作業性が良好で、しかも、油温の変化の影響を受けるこ
とのないカウンタバランス回路を提供することを目的と
する。
【0016】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明のカ
ウンタバランス回路においては、油圧ポンプと、該油圧
ポンプが吐出した油を受けて駆動され、油圧作動式機械
を作動させる油圧モータと、該油圧モータの戻り側に設
けられたカウンタバランス弁を備えている。該カウンタ
バランス弁はスプールを有し、該スプールの両端にそれ
ぞれ油室を形成する。前記スプールは、端面にスプール
駆動圧とスプリング力を受けて位置決めされる。
【0017】そして、前記スプール駆動圧が加えられる
一方の油室と油圧源間に比例減圧弁が設けられ、該比例
減圧弁によってスプール駆動圧を発生させる。前記比例
減圧弁は、制御装置によって制御され、油圧モータの送
り側の油路の圧力に対応してスプール駆動圧を発生させ
る。前記制御装置は、ゲイン調整器、位相補償器及びオ
フセット調整器で構成される。また、前記制御装置の制
御パラメータは、油圧作動式機械の動作条件に対応して
調整される。
【0018】
【作用】本発明によれば、前記のようにカウンタバラン
ス回路は、油圧ポンプと、該油圧ポンプが吐出した油を
受けて駆動され、油圧作動式機械を作動させる油圧モー
タと、該油圧モータの戻り側に設けられたカウンタバラ
ンス弁を備えている。該カウンタバランス弁は、例えば
ウインチの巻下げ時において油圧モータの戻り側の油路
内の油圧を保持し、巻下げを安定させる。
【0019】前記カウンタバランス弁はスプールを有
し、該スプールの両端にそれぞれ油室を形成する。前記
スプールは、端面にスプール駆動圧とスプリング力を受
けて位置決めされる。そして、前記スプール駆動圧が加
えられる一方の油室と油圧源間に比例減圧弁が設けら
れ、該比例減圧弁によってスプール駆動圧を発生させ
る。前記比例減圧弁は、制御装置によって制御され、油
圧モータの送り側の油路の圧力に対応してスプール駆動
圧を発生させる。
【0020】前記制御装置は、ゲイン調整器、位相補償
器及びオフセット調整器で構成される。また、前記制御
装置の制御パラメータは、油圧作動式機械の動作条件に
対応して調整される。したがって、巻下げ圧の変化量に
対するカウンタバランス弁の流量制御部における開口面
積の変化量の割合、すなわちカウンタバランス弁の静特
性を調整することが可能になる。
【0021】そして、例えば、油圧モータの回転数が低
い場合、又は戻り側の油路の保持圧が大きい場合には、
前記スプール駆動圧と巻下げ圧の比を小さくすることに
よって、巻下げ圧に対する流量制御部の開口面積の変化
量を減小させ、巻下げ速度の安定性を高くすることがで
きる。反対に、油圧モータの回転数が高い場合、又は保
持圧が小さい場合には、前記スプール駆動圧と巻下げ圧
の比を大きくすることによって、巻下げ圧に対する流量
制御部の開口面積の変化量を増大させ、巻下げ速度の応
答性を高くすることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施例を
示すカウンタバランス回路図である。図において、11
はエンジン、12は該エンジン11によって作動させら
れる油圧ポンプ、13は方向切換弁、14は油圧モー
タ、15は該油圧モータ14によって作動させられる油
圧式クレーン、15aは油圧モータ14を駆動すること
によって巻き上げられたり、巻き下げられたりするウイ
ンチ、16は吊り荷、17はカウンタバランス弁であ
る。
【0023】前記油圧モータ14は第1油路L1 と第2
油路L2 に接続されていて、第1油路L1 に油を供給す
ることによってウインチ15aを巻き下げることがで
き、第2油路L2 に油を供給することによってウインチ
15aを巻き上げることができる。また、前記方向切換
弁13は切換えによってA位置、B位置及びN位置を採
ることができる。そして、A位置において、油圧ポンプ
12が吐出した油をチェック弁3を介して第2油路L2
に供給するとともに、第1油路L1 の油をドレンし、油
圧モータ14を駆動して正方向に回転させ、ウインチ1
5aを巻き上げることができる。また、B位置におい
て、油圧ポンプ12が吐出した油を第1油路L 1 に供給
するとともに、第2油路L2 の油をドレンし、油圧モー
タ14を逆方向に回転させ、ウインチ15aを巻き下げ
ることができる。そして、N位置において、油圧ポンプ
12が吐出した油をタンク9に戻すとともに、第2油路
2 の油をドレンさせないようにして油圧モータ14を
停止させ、ウインチ15aが負荷によって回転させられ
ることを防止し停止させることができる。
【0024】ところで、前記油圧式クレーン15のウイ
ンチ15aを巻き下げる場合、操作員はエンジン11の
回転数及び油圧ポンプ12の吐出量を設定し、方向切換
弁13を切り換え、ウインチ15aの巻下げ時において
油圧モータ14の送り側となる第1油路L1 を介して油
圧モータ14に所定の流量の油を供給し、駆動させる。
該油圧モータ14には、図示しない減速機を介してウイ
ンチドラムが接続されていて、油圧モータ14を駆動さ
せることによってウインチ15aを巻き下げることがで
きる。
【0025】ところで、前記カウンタバランス弁17
は、ウインチ15aの巻下げ時において油圧モータ14
の戻り側となる第2油路L2 に配設され、吊り荷16の
荷重がウインチ15aを介して油圧モータ14に加わっ
た時に、第2油路L2 内の保持圧P2 を保持し、巻下げ
を安定させる。そのため、前記カウンタバランス弁17
は第1、第2、第3ランド18a,18b,18cから
成るスプール18を有しており、該スプール18の両端
に第1、第2油室17a,17bが形成される。そし
て、第1油室17aは、比例減圧弁28を介して油圧源
10に連通し、前記比例減圧弁28によって第1油室1
7a内の油圧をスプール駆動圧PA に設定する。そのた
め、前記比例減圧弁28はソレノイドaによって開度を
調整することができるようになっている。なお、29は
電気系統が故障した場合など、前記第1油室17a内の
油圧を逃がすために設けられた逆止弁である。このよう
にして、前記スプール18の一方の端面SAにスプール
駆動圧PA が加わる。
【0026】一方、前記第2油室17bにはばね19が
配設され、前記スプール18の他方の端面SB にスプリ
ング力が加わるようになっている。また、カウンタバラ
ンス弁17の出口側と第2油室17b間には、油路L3
が形成されている。したがって、前記スプール18は、
スプール駆動圧PA とスプリング力のバランスによって
位置決めされる。
【0027】前記構成のカウンタバランス弁17におい
て、方向切換弁13などを操作して油圧モータ14への
油の供給量を増加させると、巻下げ圧P1 が上昇すると
ともにスプール駆動圧PA が上昇し、スプール18は図
の右方に移動する。この時、スプール18の第3ランド
18cに設けられた流量制御部24の開口面積が増大
し、巻下げ速度が高くなる。
【0028】また、油圧モータ14への油の供給量を減
少させた場合、又は吊り荷16が落下しそうになった場
合には、逆に巻下げ圧P1 が低下し、スプール18は図
の左方に移動する。この時、スプール18の第3ランド
18cに設けられた流量制御部24の開口面積が減小
し、巻下げ速度が低くなる。このように、カウンタバラ
ンス弁17においては、油圧回路によるフィードバック
制御が行われている。
【0029】ここで、巻下げ動作の効率を向上させるた
めには、巻下げ圧P1 を可能な限り低くするとよい。と
ころが、前記巻下げ圧P1 が負圧になるとキャビテーシ
ョンが発生し、油圧機器に損傷を与えるだけでなく、吊
り荷16を落下させる危険性もある。また、サージ圧の
急激な発生も防止しなければならない。その上、操作員
の操作に対する巻下げ速度の追従性と安定性を両立させ
ることができるようにカウンタバランス弁17の特性を
設定しなければならない。ここでは、前記スプール駆動
圧PA を電気的に制御することによってこれを実現して
いる。
【0030】そのため、前記第1油路L1 に圧力計25
が配設され、該圧力計25によって巻下げ圧P1 が検出
されて制御装置26に入力されるようになっている。該
制御装置26においては、油圧式クレーン15の動作条
件に対応する指令信号が計算され、駆動アンプ27によ
って増幅され、前記比例減圧弁28に対して出力される
ようになっている。
【0031】次に、前記制御装置26の詳細について図
3を併用して説明する。図3は本発明の第1の実施例に
おける制御装置のブロック図である。図に示すように、
制御装置26は、ゲイン調整器30、オフセット調整器
31及び位相補償器32によって構成される。前記圧力
計25が検出した巻下げ圧P1 の信号は、前記オフセッ
ト調整器31によってオフセットが加えられ、ゲイン調
整器30によってゲインが掛けられる。そして、ゲイン
が掛けられた信号は、位相補償器32に入力され、該位
相補償器32によって応答性が改善させられた後、駆動
アンプ27に対して出力されるようになっている。
【0032】また、オフセット調整器31は流量制御部
24が開き始める時の巻下げ圧P1を、ゲイン調整器3
0は巻下げ圧P1 の変化に対する流量制御部24の変化
の割合を、位相補償器32はスプール18の動特性をそ
れぞれ決定している。このように、ゲイン調整器30、
オフセット調整器31及び位相補償器32を設けること
によって、従来のカウンタバランス回路の絞り20〜2
2(図2参照)、ばね19等と等価な特性を得ることが
でき、静特性及び動特性を最適にすることができる。ま
た、静特性及び動特性を調整するために絞り20〜22
を使用していないため、油温の変化の影響を受けること
がない。
【0033】そして、カウンタバランス弁17の静特性
を調整する場合は、前記ゲイン調整器30及びオフセッ
ト調整器31の制御パラメータを、動特性を調整する場
合は位相補償器32の制御パラメータをそれぞれ調整す
ればよい。そのため、前記ゲイン調整器30、オフセッ
ト調整器31及び位相補償器32は、それぞれ制御パラ
メータを調整することができるようになっている。
【0034】ところで、油圧式クレーン15を作動させ
ていると、油圧モータ14の回転速度や吊り荷16の荷
重などの動作条件が大きく変わり、最適な静特性及び動
特性を得ることができない。したがって、動作条件の変
化に伴い油圧式クレーン15の操作性が低下し、ウイン
チ15aの巻下げ速度の応答が遅れたり、振動が発生し
てハンチングを起こしたりする。
【0035】そこで、動作条件が変わっても最適な静特
性及び動特性を得ることができるようにした実施例につ
いて説明する。図4は本発明の第2の実施例における制
御装置のブロック図である。図において、26は制御装
置、30はゲイン調整器、31はオフセット調整器、3
2は位相補償器、33はパラメータ調整器、34は油圧
式クレーン15(図1)本体の制御装置である。
【0036】この場合、パラメータ調整器33が設けら
れ、前記ゲイン調整器30、オフセット調整器31及び
位相補償器32の制御パラメータが前記制御装置34に
よって得られる動作条件に対応して自動的に調整され
る。すなわち、制御装置34においては、モーメントリ
ミッタなどを調整する必要性から、ウインチ15aの動
作条件を得るために油圧ポンプ12の吐出量、方向切換
弁13の図示しない操作レバーの操作量や吊り荷16の
荷重が検出され、前記パラメータ調整器33に入力され
る。
【0037】図5は本発明の第3の実施例における制御
装置のブロック図である。図において、14は油圧モー
タ、26は制御装置、30はゲイン調整器、31はオフ
セット調整器、32は位相補償器、33はパラメータ調
整器、35は油圧モータ14に設けられた回転速度検出
器、36は第2油路L2 (図1)内の保持圧P2 を検出
する圧力計である。
【0038】この場合、前記回転速度検出器35によっ
て検出した油圧モータ14の回転数及び圧力計36が検
出した保持圧P2 に対応して、ゲイン調整器30、オフ
セット調整器31及び位相補償器32の制御パラメータ
を自動的に調整するようにしている。第1の実施例のよ
うに、制御パラメータが固定されていると、スプール駆
動圧PA と巻下げ圧P1 との比PA /P1 は一定にな
る。したがって、巻下げ圧P1の変化量に対する流量制
御部24の開口面積の変化量の割合(カウンタバランス
弁17の静特性)は一定になる。
【0039】そして、例えば、油圧モータ14の回転数
が低い場合、又は保持圧P2 が大きい場合には流量制御
部24の開口面積が小さく、スプール18のわずかな動
きが巻下げ速度に大きな影響を与えてしまう。その結
果、ウインチ15aの巻下げ速度に振動が発生してハン
チングを起こしたりする。反対に、油圧モータ14の回
転数が高い場合、又は保持圧P2 が小さい場合には流量
制御部24の開口面積が大きくなり、ウインチ15aの
巻下げ速度の応答が遅れてしまう。
【0040】一方、本実施例においては、動作条件に対
応してスプール駆動圧PA と巻下げ圧P1 との比PA
1 が変化する。したがって、巻下げ圧P1 の変化量に
対する流量制御部24の開口面積の変化量の割合(カウ
ンタバランス弁17の静特性)を調整することが可能に
なる。そして、例えば、油圧モータ14の回転数が低い
場合、又は保持圧P2 が大きい場合には流量制御部24
の開口面積が小さくなり、開口面積のわずかな変化が巻
下げ速度を大きく変化させることになる。そこで、ゲイ
ン調整器30によるゲインを小さくしたり位相補償器3
2による応答性を低下させたりして、スプール駆動圧P
A と巻下げ圧P1 との比PA /P1 を小さくすることに
よって巻下げ圧P1 の変化に対する巻下げ速度の変化量
を減小させ、巻下げ速度の安定性を高くすることができ
る。
【0041】反対に、油圧モータ14の回転数が高い場
合、又は保持圧P2 が小さい場合には流量制御部24の
開口面積が大きくなり、高い応答性を得るためには開口
面積を速く変化させることができる。そこで、ゲイン調
整器30によるゲインを大きくし、スプール駆動圧PA
と巻下げ圧P1 との比PA /P1 を大きくすることや位
相補償器32により応答性を高めることで、巻下げ圧P
1 の変化に対する巻下げ速度の変化量を増大させ、巻下
げ速度の応答性を高くすることができる。しかも、巻下
げ圧P1 を低減することによって効率を向上させること
ができる。
【0042】さらに、オフセット調整器31を調整する
ことによって巻下げ圧P1 の上昇による効率の低下やキ
ャビーションの発生を防止することができる。図6は動
作条件に対するゲインの例を示す図である。図に示すよ
うに、油圧モータ14(図1)の回転数と吊り荷16の
荷重の変化に対応してゲインを設定することができる。
なお、油圧モータ14の回転数に代えて油圧モータ14
への油の供給量を、また、吊り荷16の荷重に代えて保
持圧P2 を検出するようにしてもよい。
【0043】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形すること
が可能であり、それらを本発明の範囲から排除するもの
ではない。
【0044】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、カウンタバランス回路は、油圧ポンプと、該油圧
ポンプが吐出した油を受けて駆動され、油圧作動式機械
を作動させる油圧モータと、該油圧モータの戻り側に設
けられたカウンタバランス弁を備えている。該カウンタ
バランス弁は、例えばウインチの巻下げ時において油圧
モータの戻り側の油路内の油圧を保持し、巻下げを安定
させる。
【0045】前記カウンタバランス弁はスプールを有
し、該スプールの両端にそれぞれ油室を形成する。前記
スプールは、端面にスプール駆動圧とスプリング力を受
けて位置決めされる。そして、前記スプール駆動圧が加
えられる一方の油室と油圧源間に比例減圧弁が設けら
れ、該比例減圧弁によってスプール駆動圧を発生させ
る。前記比例減圧弁は、制御装置によって制御され、油
圧モータの送り側の油路の圧力に対応してスプール駆動
圧を発生させる。
【0046】したがって、カウンタバランス弁の静特性
及び動特性を最適にすることができる。また、静特性及
び動特性を調整するために絞りを使用していないため、
油温の変化の影響を受けることがない。また、前記制御
装置を、ゲイン調整器、位相補償器及びオフセット調整
器で構成することができ、前記制御装置の制御パラメー
タを、油圧作動式機械の動作条件に対応して調整するこ
ともできる。
【0047】前記スプール駆動圧と油圧モータの送り側
の油路の圧力との比を、油圧作動式機械の動作条件に対
応して変化させることができる。その結果、油圧モータ
の送り側の油路の圧力が変化した時に、その変化量に対
してカウンタバランス弁の流量制御部における開口面積
を変化させ、カウンタバランス弁の静特性を調整するこ
とが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すカウンタバランス
回路図である。
【図2】従来のカウンタバランス回路図である。
【図3】本発明の第1の実施例における制御装置のブロ
ック図である。
【図4】本発明の第2の実施例における制御装置のブロ
ック図である。
【図5】本発明の第3の実施例における制御装置のブロ
ック図である。
【図6】動作条件に対するゲインの例を示す図である。
【符号の説明】
10 油圧源 12 油圧ポンプ 14 油圧モータ 15 油圧式クレーン 17 カウンタバランス弁 17a 第1油室 17b 第2油室 18 スプール 26 制御装置 28 比例減圧弁 30 ゲイン調整器 31 オフセット調整器 32 位相補償器 SA ,SB 端面 PA スプール駆動圧

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧ポンプと、該油圧ポンプが吐出した
    油を受けて駆動され、油圧作動式機械を作動させる油圧
    モータと、該油圧モータの戻り側に設けられたカウンタ
    バランス弁から成るカウンタバランス回路において、
    (a)前記カウンタバランス弁はスプールを有し、該ス
    プールの両端にそれぞれ油室を形成し、(b)前記スプ
    ールは、端面にスプール駆動圧とスプリング力を受けて
    位置決めされ、(c)前記スプール駆動圧が加えられる
    一方の油室と油圧源間に比例減圧弁が設けられ、(d)
    該比例減圧弁は、制御装置によって油圧モータの送り側
    の油路の圧力に対応して制御されることを特徴とするカ
    ウンタバランス回路。
  2. 【請求項2】 前記制御装置は、ゲイン調整器、位相補
    償器及びオフセット調整器から成る請求項1に記載のカ
    ウンタバランス回路。
  3. 【請求項3】 前記制御装置の制御パラメータは、油圧
    作動式機械の動作条件に対応して調整される請求項1に
    記載のカウンタバランス回路。
JP32044392A 1992-11-30 1992-11-30 カウンタバランス回路 Withdrawn JPH06159318A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2667038A3 (de) * 2012-05-25 2015-07-15 Wessel-Hydraulik GmbH Hydraulische Schaltungsanordnung
JP2016223484A (ja) * 2015-05-28 2016-12-28 日立住友重機械建機クレーン株式会社 油圧回路

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JP2016223484A (ja) * 2015-05-28 2016-12-28 日立住友重機械建機クレーン株式会社 油圧回路

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