JP3732749B2 - 油圧駆動装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は油圧ポンプの吐出圧が複数のアクチュエータの最高負荷圧より目標差圧だけ高くなるようロードセンシング制御しかつ複数の方向切換弁の前後差圧をそれぞれ圧力補償弁により制御する油圧式ショベル等の油圧駆動装置に係わり、特に圧力補償弁のそれぞれの目標補償差圧を油圧ポンプの吐出圧と複数のアクチュエータの最高負荷圧との差圧により設定し、かつロードセンシング制御の目標差圧をエンジンの回転数に依存する可変値として設定した油圧駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
出願人が特許出願中で未公開の特願2000-004074 号の図1に、図3で示すような油圧駆動装置が提案されている。図3では、エンジン1 と、このエンジン1 により駆動される可変容量型の油圧ポンプ10と、この油圧ポンプ10から吐出される圧油により駆動される複数のアクチュエータ 4a,4bと、油圧ポンプ10から複数のアクチュエータ 4a,4bに供給される圧油の流量をそれぞれ制御する複数の方向切換弁 20a,20bと、複数の方向切換弁の前後差圧をそれぞれ制御する複数の圧力補償弁 21a,21bと、油圧ポンプ10の吐出圧の上限を規制するメインリリーフ弁30とを備え、複数の圧力補償弁 21a,21bのそれぞれの目標補償差圧を差圧減圧弁34を介して油圧ポンプ10の吐出圧(Ps)と複数のアクチュエータ 20a,20bの最高負荷圧力(Plmax) との差圧に等しい2次圧力(Pc)により設定すると共に、油圧ポンプ10の吐出圧が複数のアクチュエータ 4a,4bの最高負荷圧よりロードセンシング目標差圧だけ高くなるよう前記ロードセンシング目標差圧と前記2次圧力とが対抗して導かれるポンプ傾転角制御弁12を含むロードセンシング制御するポンプ制御手段 12'を備え、特開平11-196604 号公報に開示する、ロードンシング制御の目標差圧 (PGR)をエンジン1 の回転数に依存する可変値として設定するため、固定容量型のパイロット油圧ポンプ11の吐出ライン9 に設けられた流量検出弁50の絞り部 50a前後の差圧を取り出す圧力発生弁51とを有し、かつロードセンシング制御機能向上のため、特開平10-205501 号公報に開示する、油圧ポンプ10から吐出される圧油ライン7 に接続され、ロードセンシング制御の目標差圧(PGR) と複数のアクチュエータ 20a,20bの最高負荷圧力(Plmax) がそれぞれ導かれる操作駆動部 31a,31dを有し、ロードセンシング制御の目標差圧(PGR) の変更に合わせて自身の目標差圧(ΔPun )も変更されるようにした、可変アンロード弁31を有する、油圧駆動装置の油圧回路を示す。
【0003】
図3では、同様にロードセンシング制御機能向上のため、特願2000-004074 号で提案する、油圧ポンプ10の吐出圧がメインリリーフ弁30の設定圧(Pr)まで上昇するとき、複数の圧力補償弁 21a,21bの目標補償差圧として油圧ポンプ10の吐出圧(Ps)と複数のアクチュエータ 20a,20bの最高負荷圧力(Plmax) との差圧(Pc)とは異なる補正値(Plmax')を設定する目標補償差圧補正手段が設けられており、この目標補償差圧補正手段は、最高負荷圧ライン35に固定絞り32を介して接続され、この最高負荷圧ライン35に検出される最高負荷圧力(Plmax) の上限をメインリリーフ弁30の設定圧(Pr)より補正値(Plmax')分だけ低くする(設定圧力 Plmax'= Pr-PGR + α: αはPGR より小さい値)信号圧可変リリーフ弁33が設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図3で示すような油圧駆動装置の回路構成では、以下の課題があった。即ち、油圧式ショベル等の建設機械で、2つ以上のアクチュエータを同時に駆動させた状態から、一方のアクチュエータを停止した時に、それまで2つ以上のアクチュエータで消費していた油圧ポンプ10の吐出流量が、一方の側が停止したことによって、油圧ポンプ10の吐出流量に余剰流量が生じてしまうことから、油圧ポンプ10の吐出圧が急上昇し、油圧ポンプ10の吐出圧(Ps)とアクチュエータの最高負荷圧(Plmax) との差圧に等しい2次圧力(Pc)を検出する差圧減圧弁で発生する2次圧力も急上昇し、急上昇した2次圧力は同時に駆動していて停止しなかった側の圧力補償弁に作用してその出口流量を増加させて停止しなかった側のアクチュエータに油圧ポンプ10の余剰流量を流入させて急加速してしまい、ショックを発生させる、という課題があった。即ち、同時に駆動させている2のアクチュエータを旋回モータ4aとブームシリンダ4bとし、ブームシリンダ4bの操作を停止した場合、油圧ポンプ10の余剰流量が旋回モータ4aに流入し、旋回モータ4aを急加速させ、ショックを発生させた。
【0005】
本来急上昇した2次圧力は、ロードセンシング制御するポンプ制御手段 12'ののポンプ傾転角制御弁12にも作用し、油圧ポンプ10の吐出流量を減少させ、余剰流量が出ないように制御する筈であるが、油圧ポンプ10に応答遅れがあるため、実際には急にポンプの吐出流量は減少しない。さらにこのような場合、可変アンロード弁31からも余剰流量が逃げる筈であるが、可変アンロード弁31にも応答遅れがあり、問題が解消しなかった。しかるに、図3の回路では、急上昇した2次圧力が同時に駆動していて停止しなかった他方のアクチュエータの圧力補償弁に作用していることから、当該アクチュエータは急加速することになる。この急加速がショックを発生させる。このショックは特に旋回モータの駆動において問題になり、バケットに搭載した土砂等が崩れること、さらにはオペレータが不具合を感ずるという問題があった。
【0006】
本発明の課題は、油圧式ショベル等の建設機械で、2つ以上のアクチュエータを同時に駆動させた状態から、一方のアクチュエータを停止させた時においても、停止しなかった他方のアクチュエータにショックを発生させることがない、特に旋回モータの駆動においてショックを発生させることがなく、バケットに搭載した土砂等が崩れることがなく、さらにはオペレータが不具合を感ずることがない、回路構成を有する油圧駆動装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前述した課題解決するために本発明は、エンジンと、このエンジンにより駆動される可変容量型の油圧ポンプと、この可変容量型の油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される複数のアクチュエータと、前記可変容量型の油圧ポンプから前記複数のアクチュエータに供給される圧油の流量をそれぞれ制御する複数の方向切換弁と、前記複数の方向切換弁の前後差圧をそれぞれ制御する複数の圧力補償弁と、前記可変容量型の油圧ポンプの吐出圧の上限を規制するメインリリーフ弁と、前記エンジンにより駆動される固定容量型の油圧ポンプと、この固定容量型の油圧ポンプの吐出ラインに設けられた流量検出弁の絞り部前後の差圧であるロードセンシング目標差圧を取り出す圧力発生弁と、前記可変容量型の油圧ポンプの吐出圧と前記複数のアクチュエータの最高負荷圧力との差圧に等しい2次圧力を取り出す差圧減圧弁と、前記可変容量型の油圧ポンプの吐出圧が前記複数のアクチュエータの最高負荷圧力よりロードセンシング目標差圧だけ高くなるよう前記ロードセンシング目標差圧と前記2次圧力とが対抗して導かれるポンプ傾転角制御弁を含むロードセンシング制御するポンプ制御手段と、前記ロードセンシング制御の目標差圧を前記エンジンの回転数に依存する可変値として設定し、かつ前記可変容量型の油圧ポンプから吐出される圧油ラインに接続され、前記ロードセンシング制御の目標差圧と前記複数のアクチュエータの前記最高負荷圧力がそれぞれ導かれる操作駆動部、を有し、前記ロードセンシング制御の目標差圧の変更に合わせて自身の目標差圧も変更されるようにした、可変アンロード弁を有する油圧駆動装置において、
前記複数のアクチュエータのうちの旋回モータへの圧力補償弁の目標補償差圧を前記圧力発生弁が取り出す前記固定容量型の油圧ポンプの吐出ラインに設けられた前記流量検出弁の絞り部前後の差圧である前記ロードセンシング目標差圧とし、かつ前記旋回モータ以外のアクチュエータへの圧力補償弁の目標補償差圧は前記可変容量型の油圧ポンプの吐出圧と前記複数のアクチュエータの最高負荷圧力との差圧を取り出す前記差圧減圧弁の前記2次圧力により設定することを特徴とする油圧駆動装置を提供することにより、上述した本発明の課題を解決した。
【0008】
【発明の効果】
図3の油圧駆動装置の回路では、全ての圧力補償弁に対して、差圧減圧弁で得られるポンプの吐出圧と最高負荷圧力との差圧(Pc)に等しい2次圧力を作用させて、全てのアクチュエータに等しい比率でポンプの吐出流量を配分する機能を得ていたのであるが、本発明では図3の回路で最も問題となる旋回モータ用の圧力補償弁に、差圧減圧弁で得られる2次圧力を作用させるのではなく、目標ロードセンシング差圧 (PGR)をそのまま作用させる構成とし、かつ旋回モータ以外のアクチュエータへの圧力補償弁には図3の回路と同様に差圧減圧弁で得られる2次圧力を作用させている。かかる構成により、今仮に、同時に駆動させている2のアクチュエータを旋回モータとブームシリンダとし、ブームシリンダの操作を停止した場合を考える。本発明の油圧駆動装置の回路でもブームシリンダの停止によってポンプの吐出流量が余ってしまうことから、ブームシリンダの停止直後にポンプの吐出圧は急上昇し、それにより差圧減圧弁で発生する2次圧力も急上昇するが、該2次圧力は旋回モータ用の圧力補償弁には作用しておらず、急上昇した該2次圧力はポンプ吐出流量を減小するようにのみ作用する。実際には、応答遅れがあるため、急にはポンプ吐出流量は減小しないが、この間可変アンロード弁が開き、余剰流量を逃がすように作用する。該可変アンロード弁のアンロード作用自体は図3の回路と同様ではあるが、図3の回路と異なり、引き続き駆動している旋回モータ用の圧力補償弁に2次圧力が作用していないため、旋回モータ用の圧力補償弁に作用してその出口流量を増加させて停止しなかった旋回モータに油圧ポンプ10の余剰流量を流入させて急加速しないので、余剰流量がこれにより減少しポンプの吐出圧を下げることがないので、可変アンロード弁が作用し易くなることになる。従って、図3の回路の場合問題となった停止しなかった旋回モータの加速がなく、ショックの発生もなくなった。
なお、本発明の回路では、旋回モータ用の圧力補償弁に差圧減圧弁で得られる2次圧力が作用せず、目標ロードセンシング差圧 (PGR)が作用するということは、ポンプの最大流量に対して、要求消費流量が多くなったいわゆるサチレーション状態であっても、旋回モータは目標ロードセンシング差圧 (PGR)通りに駆動されるので、旋回モータに対しては他のアクチュエータに対するより優先された回路となるが、油圧ショベルのように旋回モータの独立性を保つ必要があるような建設機械の場合は、この特性は逆に好都合となる。
【0009】
好ましくは、各複数の前記圧力補償弁の少なくとも1つはそれぞれ自己負荷が上昇すると自身の出口吐出量が減少することにより、自己負荷圧が急上昇しアクチュエータへの流量を下げてポンプの必要吐出量を下げて他方のアクチュエータが停止した際のポンプ圧力の急上昇を防ぎ、それにより差圧減圧弁で発生する2次圧力の急上昇を防ぎ、2次圧力の急上昇に伴うポンプ吐出量の急減少などを防ぎ、油圧駆動装置の複数のアクチュエータを同時に操作する複合操作時の複合操作性を向上させることができる。
【0010】
さらに好ましくは、前記油圧ポンプの吐出圧が前記メインリリーフ弁の設定圧まで上昇するとき、前記複数の圧力補償弁の目標補償差圧として前記油圧ポンプの吐出圧と前記複数のアクチュエータの最高負荷圧力との差圧とは異なる補正値を設定する目標補償差圧補正手段を設け、前記目標補償差圧補正手段は、前記最高負荷圧力を検出する最高負荷圧ラインに固定絞りを介して接続され、この最高負荷圧ラインに検出される最高負荷圧力の上限を前記メインリリーフ弁の設定圧力よりも前記補正値分だけ低くする信号圧可変リリーフ弁を有するようにして、複数のアクチュエータを同時に操作する複合操作時にどれか1つのアクチュエータの負荷圧がメインリリーフ弁の設定圧に達しても、圧力補償弁が閉弁せず、かつ他のアクチュエータが増速せず、油圧駆動装置の複合操作性をより向上させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態である油圧駆動装置の油圧回路を示す。本発明の実施の形態の油圧回路では、図3の回路で説明したと同様に、エンジン1 と、このエンジン1 により駆動される可変容量型の油圧ポンプ10と、この油圧ポンプ10から吐出される圧油により駆動される複数のアクチュエータ 4a,4b(うち、2個のみ示す)と、油圧ポンプ10から複数のアクチュエータ 4a,4bに供給される圧油の流量をそれぞれ制御する複数の方向切換弁 20a,20b(うち、2個のみ示す)と、複数の方向切換弁の前後差圧をそれぞれ制御する複数の圧力補償弁 21a,21b(うち、2個のみ示す)と、油圧ポンプ10の吐出圧の上限を規制するメインリリーフ弁30と、を有する。
【0012】
そして特開平11-196604 号公報に開示する、油圧ポンプ10の吐出圧が複数のアクチュエータ 4a,4bの最高負荷圧力(Plmax) よりロードセンシング目標差圧だけ高くなるよう前記ロードセンシング目標差圧と前記2次圧力とが対抗して導かれるポンプ傾転角制御弁12を含むロードセンシング制御するポンプ制御手段12' を備え、ロードセンシング制御の目標差圧 (PGR)発生回路5 を有する。即ち、ロードセンシング制御の目標差圧 (PGR)をエンジン1 の回転数に依存する可変値として設定するため、固定容量型のパイロット油圧ポンプ11の吐出ライン9 に設けられた流量検出弁50の絞り部 50a前後の差圧 (PGR)として取り出す圧力発生弁51とを有する。かつロードセンシング制御機能向上のため、特開平10-205501 号公報に開示する、油圧ポンプ10から吐出される圧油ライン7 に接続され、ロードセンシング制御の目標差圧(PGR) と複数のアクチュエータ 20a,20bの最高負荷圧力(Plmax) がそれぞれ導かれる操作駆動部 31a,31dを有し、ロードセンシング制御の目標差圧(PGR) の変更に合わせて自身の目標差圧(ΔPun )も変更されるようにした、可変アンロード弁31を有する。これらロードセンシング制御の目標差圧 (PGR)発生回路5 、可変アンロード弁31、の各構成・作用の詳細は上記公報に記載済であり、重複した説明はしない。
【0013】
本発明では、複数のアクチュエータ 4a,4bのうちの旋回モータ4aへの方向切換弁 20aの圧力補償弁 21aの目標補償差圧は、エンジンの回転数に依存するロードセンシング制御の目標差圧(PGR) とし、かつ油圧ポンプ10の吐出圧(Ps)と複数のアクチュエータ 4a,4bの最高負荷圧力(Plmax) との差圧(Pc)に等しい2次圧力を差圧減圧弁34が検出し、この2次圧力(Pc)を、旋回モータ4a以外のアクチュエータ4bへの方向切換弁 20bの圧力補償弁 21bの目標補償差圧としたものである。
【0014】
かかる構成により、今同時に駆動させている2のアクチュエータ 4a,4bを旋回モータ4aとブームシリンダ4bとし、ブームシリンダ4bの操作を停止したとする。本発明の油圧駆動装置の回路でもブームシリンダ4bの停止によってポンプ10の吐出流量が余ってしまうことから、ブームシリンダ4bの停止直後にポンプ10の吐出圧は急上昇し、それにより差圧減圧弁34で発生する2次圧力(Pc)も急上昇するが、該2次圧力は旋回モータ4a用の圧力補償弁 21aには作用しておらず、急上昇した該2次圧力はポンプ吐出流量を減小するようにのみ作用する。実際には、応答遅れがあるため、急にはポンプ吐出流量は減小しないが、この間可変アンロード弁31が開き、余剰流量を逃がすように作用する。可変アンロード弁31のアンロード作用自体は図3の回路と同様ではあるが、図3の回路と異なり、引き続き駆動している旋回モータ4a用の圧力補償弁 21aに2次圧力が作用していないため、旋回モータ4a用の圧力補償弁 21aに作用してその出口流量を増加させて停止しなかった旋回モータ4aに油圧ポンプ10の余剰流量を流入させて急加速しないので、余剰流量がこれにより減少しポンプ10の吐出圧を下げることがないので、可変アンロード弁31が作用し易くなることになる。従って図3の回路の場合問題となった停止しなかった旋回モータ4aの加速がなくショックの発生もなくなった。
なお、本発明の回路では、旋回モータ4a用の圧力補償弁 21aに差圧減圧弁34で得られる2次圧力(Pc)が作用せず、目標ロードセンシング差圧 (PGR)が作用するということは、ポンプ10の最大流量に対して、要求消費流量が多くなったいわゆるサチレーション状態であっても、旋回モータ4aは目標ロードセンシング差圧 (PGR)通りに駆動されるので、旋回モータに対しては他のアクチュエータに対するより優先された回路となるが、油圧ショベルのように旋回モータの独立性を保つ必要があるような建設機械の場合は、この特性は逆に好都合となる。
【0015】
図2は図1の圧力補償弁 21a,21bの少なくとも1つの好ましい実施の形態の概略構成を示す圧力補償弁 21A,21Bの断面図であり、特開平10-089304 号公報特に図3に詳細構成・作用を示しており、重複した説明を省略する。圧力補償弁 21A,21Bの室 121の受圧面A1には出口 105の圧力Pzが導かれ、室 113の受圧面A2には差圧減圧弁34で得られる2次圧力Pcが導かれ、室 119の受圧面A3には自己負荷圧Plが導かれる。ここまでは、図1の圧力補償弁 21a,21bと同じであるが、図2の圧力補償弁 21A,21Bでは、スプール 117の直径d1は、スプール 112の室 119内の小径部の直径d3より大にされ、
d3<d1 A3<A1、A3=k・A1(但しk<1) にされている。
スプール 112は左右から下記力を受けて均衡する。
(A3・Pl) + (A2・Pc) = (A1・Pz)
これにより、各圧力補償弁 21A,21Bが補償する各方向切換弁 20a,20b前後の差圧ΔPは、次式で表すことができる。
ΔP= [(k・A2)/A3] ・Pc - (1-k)・Pl
このため、複数の圧力補償弁 21a,21bのそれぞれ自己負荷圧Plが上昇すると、自己負荷圧が急上昇したアクチュエータへの方向切換弁前後の差圧ΔPが減少して、圧力補償弁及び方向切換弁の各出口吐出量が減少することにより、自己負荷圧が急上昇したアクチュエータへの流量を下げてポンプの必要吐出量を下げて他方のアクチュエータが停止した際のポンプ圧力の急上昇を防ぎ、それにより差圧減圧弁で発生する2次圧力の急上昇を防ぎ、2次圧力の急上昇に伴うポンプ吐出量の急減少を防いで、油圧駆動装置の複数のアクチュエータを同時に操作する複合操作時の複合操作性を向上させることができる。
【0016】
同様に図1の本発明の実施の形態では、ロードセンシング制御機能向上のため、特願2000-004074 号で提案する、油圧ポンプ10の吐出圧がメインリリーフ弁30の設定圧(Pr)まで上昇するとき、複数の圧力補償弁 21a,21bの目標補償差圧として油圧ポンプ11の吐出圧(Ps)と複数のアクチュエータ 20a,20bの最高負荷圧力(Plmax) との差圧(Pc)とは異なる補正値(Plmax')を設定する目標補償差圧補正手段が設けられており、この目標補償差圧補正手段は、最高負荷圧ライン35に設けられ、この最高負荷圧ライン35に検出される最高負荷圧力(Plmax) の上限をメインリリーフ弁30の設定圧力(Pr)より補正値(Plmax')分だけ低くする(設定圧力 Plmax'= Pr-PGR + α: αはPGR より小さい値)信号圧可変リリーフ弁33が設けるようにして、複数のアクチュエータを同時に操作する複合操作時にどれか1つのアクチュエータの負荷圧がメインリリーフ弁の設定圧に達しても、圧力補償弁が閉弁せず、かつ他のアクチュエータが増速せず、油圧駆動装置の複合操作性をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である油圧駆動装置の油圧回路を示す。
【図2】図2は図1の圧力補償弁 21a,21bの少なくとも1つの好ましい実施の形態の概略構成を示す圧力補償弁 21A,21Bの断面図である。
【図3】出願人が特許出願中で未公開の特願2000-004074 号の図1に示す油圧駆動装置の油圧回路を示す。
【符号の説明】
1・・エンジン 4a,4b ・・アクチュエータ
7 ・・圧油ライン 10・・可変容量型の油圧ポンプ
1・・パイロット油圧ポンプ 12・・ポンプ傾転角制御弁
12' ・・ポンプ制御手段 20a,20b ・・方向切換弁
21a,21b,21A,21B ・・圧力補償弁 30・・メインリリーフ弁
31・・可変アンロード弁 33・・信号圧可変リリーフ弁
35・・最高負荷圧ライン

Claims (3)

  1. エンジンと、このエンジンにより駆動される可変容量型の油圧ポンプと、この可変容量型の油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される複数のアクチュエータと、前記可変容量型の油圧ポンプから前記複数のアクチュエータに供給される圧油の流量をそれぞれ制御する複数の方向切換弁と、前記複数の方向切換弁の前後差圧をそれぞれ制御する複数の圧力補償弁と、前記可変容量型の油圧ポンプの吐出圧の上限を規制するメインリリーフ弁と、前記エンジンにより駆動される固定容量型の油圧ポンプと、この固定容量型の油圧ポンプの吐出ラインに設けられた流量検出弁の絞り部前後の差圧であるロードセンシング目標差圧を取り出す圧力発生弁と、前記可変容量型の油圧ポンプの吐出圧と前記複数のアクチュエータの最高負荷圧力との差圧に等しい2次圧力を取り出す差圧減圧弁と、前記可変容量型の油圧ポンプの吐出圧が前記複数のアクチュエータの最高負荷圧力よりロードセンシング目標差圧だけ高くなるよう前記ロードセンシング目標差圧と前記2次圧力とが対抗して導かれるポンプ傾転角制御弁を含むロードセンシング制御するポンプ制御手段と、前記ロードセンシング制御の目標差圧を前記エンジンの回転数に依存する可変値として設定し、かつ前記可変容量型の油圧ポンプから吐出される圧油ラインに接続され、前記ロードセンシング制御の目標差圧と前記複数のアクチュエータの前記最高負荷圧力がそれぞれ導かれる操作駆動部、を有し、前記ロードセンシング制御の目標差圧の変更に合わせて自身の目標差圧も変更されるようにした、可変アンロード弁を有する油圧駆動装置において、
    前記複数のアクチュエータのうちの旋回モータへの圧力補償弁の目標補償差圧を前記圧力発生弁が取り出す前記固定容量型の油圧ポンプの吐出ラインに設けられた前記流量検出弁の絞り部前後の差圧である前記ロードセンシング目標差圧とし、かつ前記旋回モータ以外のアクチュエータへの圧力補償弁の目標補償差圧は前記可変容量型の油圧ポンプの吐出圧と前記複数のアクチュエータの最高負荷圧力との差圧を取り出す前記差圧減圧弁の前記2次圧力により設定することを特徴とする油圧駆動装置。
  2. 各複数の前記圧力補償弁の少なくとも1つはそれぞれ自己負荷圧が上昇すると自身の出口吐出量が減少するようにしたことを特徴とする請求項1記載の油圧駆動装置。
  3. 前記油圧ポンプの吐出圧が前記メインリリーフ弁の設定圧まで上昇するとき、前記複数の圧力補償弁の目標補償差圧として、前記油圧ポンプの吐出圧と前記複数のアクチュエータの最高負荷圧力との差圧とは異なる補正値を設定する目標補償差圧補正手段を設け、前記目標補償差圧補正手段は、前記最高負荷圧力を検出する最高負荷圧ラインに固定絞りを介して接続され、この最高負荷圧ラインに検出される最高負荷圧力の上限を前記メインリリーフ弁の設定圧よりも前記補正値分だけ低くする信号圧可変リリーフ弁を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の油圧駆動装置。
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