JP3321551B2 - 建機の油圧回路 - Google Patents

建機の油圧回路

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JP3321551B2 JP19542497A JP19542497A JP3321551B2 JP 3321551 B2 JP3321551 B2 JP 3321551B2 JP 19542497 A JP19542497 A JP 19542497A JP 19542497 A JP19542497 A JP 19542497A JP 3321551 B2 JP3321551 B2 JP 3321551B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バックホウやクレ
ーン等の建機に係り、詳しくは、エンジン回転数の増減
に同調して油圧アクチュエータの駆動速度が増減するよ
うに構成された油圧回路を備えたものにおいて、エンジ
ン回転数ダウンによる走行用油圧アクチュエータの速度
低下率を、作業用油圧アクチュエータの速度低下率より
も大きくする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】バックホウ等の建機では、エンジン回転
数を落とせばブーム昇降速度等の駆動速度も遅くなるよ
うにして、使用場所や作業内容等に応じた作業速度や走
行速度を設定する操作方法が一般化されている。そのた
め、省エネルギー化や低騒音化に優れたロードセンシン
グシステムを採る油圧回路でも、エンジン回転数の増減
に同調して油圧アクチュエータの駆動速度を増減させる
ように工夫されたバックホウも知られている(例えば、
特開平7‐34489号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、エ
ンジンが設定最高回転数のときに油圧アクチュエータの
速度が最大になり、かつ、アイドリング回転数のときに
最低となるのであり、バックホウでは作業装置の駆動速
度を基準として最高及び最低の駆動速度を設定するよう
になる。又、走行速度については、作業効率の点から移
動速度を基準とした速度設定となり、アイドリング時に
おける走行速度が幾分速めのものとなっていた。
【0004】一例として、建機の輸送手段としてはトラ
ック輸送が多く、荷台への積み下ろしには歩み板を使用
することになるのであるが、歩み板による積み下ろし操
作は慎重を要するものであり、アイドリングとしての最
低速度でも走行速度が速く、操縦し難い面があったので
ある。加えて、近年の低騒音化によるエンジン最高回転
数の低速化により、アイドリング時でのアクチュエータ
速度が速くなる傾向にあることも、操縦の難しさを助長
している。
【0005】つまり、従来ではエンジン回転数の最高値
が2400rpmで、アイドリングが1200rpmで
あったものが、最高値のみが2200rpmに変更され
ており、最高値における油圧アクチュエータの駆動速度
は変わらないように設定するため、回転数比率からアイ
ドリング時での駆動速度が従来よりも若干速くなってし
まうのである。
【0006】以上のことから、アイドリング時における
走行速度が速まってきており、十分に低い走行速度での
歩み板を用いた積み下ろし操作といった極低速操作と、
アイドリング時における作業装置の比較的軽快な最低速
駆動操作との両立が難しくなってきたのである。それな
らば、アイドリング時に走行用の最低速度が現出できる
ように、作業装置の最低速度を遅い目に設定することが
考えられるが、通常の使い方では、アイドリング位置か
フルアクセルかという2者択一的な操作しか行わないと
いう操作慣行があり、アイドリングよりも少しだけエン
ジン回転数を上げるようなアクセル調節は先ず行わない
ので実現性に乏しい。
【0007】例えば、掘削作業において、トラック荷台
への積込み場所の周囲が狭く、その付近だけ旋回速度を
落とすような場合には、旋回中でのアクセルレバーの微
調節は困難であり、フルアクセル位置から一気にアイド
リング位置に下げる操作程度しか現実にはできないこと
も多いからである。本発明の目的は、アイドリング時に
おける作業装置の軽快な最低速駆動と十分に遅い走行速
度との両立を図り、建機の操縦性を改善する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕第1発明は、走行用油圧アクチュエータと、作
業用油圧アクチュエータと、これらアクチュエータに対
する制御弁とエンジン駆動される油圧ポンプとを備え、
エンジン回転数の増減に伴って油圧アクチュエータの駆
動速度も同調して増減させる速度変更手段を備えてある
建機の油圧回路において、エンジン回転数変動に伴う走
行用油圧アクチュエータの駆動速度変動率と、作業用油
圧アクチュエータの駆動速度変動率とを互いに異ならせ
る変動率変更手段を備えてあることを特徴とする。
【0009】第2発明は、第1発明において、走行用油
圧アクチュエータと、作業用油圧アクチュエータと、可
変容量型の油圧ポンプと、各油圧アクチュエータへの圧
油供給経路に対する絞りを内装した制御弁と、油圧ポン
プの単位時間当たりの吐出量を可変設定する流量調節機
構とを備え、絞りに対する圧油供給下手側部分に連通す
る第1油路と、制御弁の圧油供給ポートに連通する第2
油路との差圧を所定値に維持するように流量調節機構を
操作する負荷制御手段を備え、差圧を変更設定可能な調
節手段を設け、エンジン回転数が高くなると差圧を大に
し、エンジン回転数が低くなると差圧を小にするよう
に、エンジン回転数検出手段と調節手段とを連係するこ
とで速度変更手段を構成してあるとともに、差圧を、制
御弁に対する圧油供給下手側であり、かつ、アクチェー
タに対する圧油供給上手側に装備される圧力補償弁での
圧損と、絞りでの圧損との和によって設定するととも
に、走行用油圧アクチュエータに対する圧力補償弁での
圧損値を、作業用油圧アクチュエータに対する圧力補償
弁での圧損値よりも大に設定することで変動率変更手段
を構成してあることを特徴とする。
【0010】〔作用〕請求項1の構成によれば、(イ)
エンジン回転数変動に伴う走行用油圧アクチュエータの
駆動速度変動率と、作業用油圧アクチュエータの駆動速
度変動率とを互いに異ならせる変動率変更手段を備えて
あるから、アイドリングに向けてのエンジン回転数ダウ
ンに伴う作業用油圧アクチュエータの駆動速度の低下率
よりも、走行用油圧アクチュエータの駆動速度の低下率
を大とすることが可能である。これによれば、アイドリ
ング時に、作業装置の軽快な最低速駆動状態を現出しな
がら、従来よりも走行最低速度を低くすることが可能に
なり、歩み板を用いた積み下ろしといった慎重を要する
極低速走行を行えるようになる。
【0011】請求項2の構成によれば、エンジン回転数
の増減に同調して油圧アクチュエータの駆動速度を増減
できるようにしたロードセンシングシステムを採る機種
においても、上記作用(イ)を発揮できるものである。
ロードセンシングシステムにおいては、設定差圧によっ
てアクチュエータ速度が決まるため、その差圧をエンジ
ン回転数変動に応じて変えることで、エンジン回転数対
応型ロードセンシングシステムが構成される。
【0012】そして、アクチェータの圧油供給上手側に
装備される圧力補償弁での圧損と、制御弁内の絞りでの
圧損との和によって差圧を設定する構造、所謂アフター
オリフィス構造を採るものでは、走行用油圧アクチュエ
ータに対する圧力補償弁での圧損値を、作業用油圧アク
チュエータに対する圧力補償弁での圧損値よりも大に設
定することで変動率変更手段を構成するのである。つま
り、詳細は実施形態の項において説明するが、例えば、
走行用圧力補償弁の圧損を5kg、作業用圧力補償弁の圧
損を2kgとすれば、比較的エンジン回転数が高くて差圧
が14kgに設定されているときには、走行用制御弁での
圧損が9kg、作業用制御弁での圧損は12kgとなり、比
較的エンジン回転数が低くて差圧が7kgに設定されてい
るときには、走行用制御弁での圧損が2kg、作業用制御
弁での圧損は5kgとなる。
【0013】しかして、図5に示すように、圧力の低下
率を比べると、走行用モータの場合では1−2/9 ≒0.78
(78%)となり、作業用油圧シリンダの場合では1−
5/12≒0.58(58%)となり、流量低下率で見ると、流
量Q=k・A・√ΔP(kは係数、Aはスプール開口面
積、ΔPは圧力変動値)から、走行用モータの場合では
√0.78≒0.88(88%)となり、作業用油圧シリンダの
場合では√0.58≒0.76(76%)となる。アクチュエー
タ速度は圧油流量で左右されるから、走行用モータの速
度低下率88%は、作業用油圧シリンダの速度低下率7
6%を上回るようになり、アイドリングでの極低速走行
状態と、作業装置の軽快な最低速度状態との双方を満た
すことが可能になる。
【0014】〔効果〕請求項1又は2に記載の建機で
は、(ロ)変動率変更手段によって、エンジン回転数ダ
ウンに伴う作業用油圧アクチュエータの駆動速度の低下
率よりも、走行用油圧アクチュエータの駆動速度の低下
率を大にでき、アイドリング時における、作業装置の軽
快な最低速駆動状態と、歩み板を用いた積み下ろし時等
に好適な極低速走行状態との両立が図れる油圧回路を提
供できた。
【0015】請求項2に記載の油圧回路では、アフター
オリフィス型ロードセンシングシステムとして元々備わ
っている圧力補償弁の圧損値を変えるだけの簡単で経済
的な手段により、上記(ロ)の効果が得られる利点があ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を図面
に基づいて説明する。図1に建機の一例である小旋回型
のバックホウが示され、1は掘削作業装置、2は旋回
台、3は走行機台、4はクローラ走行装置、42はドー
ザであり、掘削作業装置1は、ブーム5、アーム6、バ
ケット7等を備えるとともに、ブーム5は、基端側ブー
ム5xと先端側ブーム5zとを、中間ブーム5yで連結
した平行オフセット構造に構成されている。
【0017】図2に油圧回路の概略が示され、ドーザシ
リンダ用制御弁29、バケットシリンダ7c用制御弁3
0、左走行モータ31用制御弁32、ブームシリンダ5
c用制御弁9、アームシリンダ6c用制御弁10、右走
行モータ33用制御弁34、旋回モータ用制御弁35、
オフセットシリンダ36用制御弁37、サービス用制御
弁38が備えられている。運転部44における座席46
の前側に、十字操作型の操作レバー47,48が配置さ
れている。一方がブーム−バケット用であり、他方はア
ーム−旋回用である。
【0018】図4に示すように、操作レバー47,48
の操作位置検出用の各ポテンショメータ49,50,5
1,52が制御装置26に接続され、電気的に各パイロ
ット弁9a,9b,10a,10b,30a,30b,
35a,35bを操作する構造である。そして、各制御
弁に対して、負荷圧よりも僅かに高い圧力でもって吐出
される可変容量型の油圧ポンプ8を備えたLS/S(ロ
ードセンシングシステム)と、騒音や省エネルギーの点
で好ましいAI/S(オートアイドルシステム)とを備
えてあり、以下に説明する。
【0019】図2の概略油圧回路におけるブームシリン
ダ5cと右走行モータ33とに関する部分として抜粋し
た主要部の原理回路図を図3に示し、8はエンジン19
で駆動される前述した可変容量型の油圧ポンプ、13は
油圧ポンプ8の単位時間当たりの吐出油量を可変設定す
る流量調節機構である。流量調節機構13は、メインポ
ンプ8の吐出圧で作動する馬力制御シリンダ13Aと、
調節ポンプ18で駆動される流量制御シリンダ13Bと
で構成されている。
【0020】又、調節シリンダ13に対する圧力補償型
の流量調節弁14が設けてある。11はブーム用で43
は右走行モータ用の各コンペンセータ(圧力補償弁)で
あり、ブーム用制御弁9と右走行モータ用制御弁34に
おける供給側油路に絞り9s,34sが装備されてい
る。尚、ブーム用及び右走行モータ用の制御弁9,34
以外の各制御弁10,29,30,32,35,37,
38の弁構造(操作構造は除く)は全てブーム用及び右
走行モータ用の制御弁9,34と基本的には同じもので
ある。
【0021】各コンペンセータ11,43は、各供給側
絞り9s,34sに対する圧油供給下手側に位置し、か
つ、各アクチュエータ5c,33に対する圧油供給上手
側に配置されている。そして、各コンペンセータ11,
43に対する圧油供給下手側であり、かつ、各アクチュ
エータ5c,33に対する圧油供給上手側部分と各コン
ペンセータ11,43のバネ側油室とを連通する低圧側
油路11t,43tを設けてある。
【0022】各コンペンセータ11,43に対する圧油
供給上手側であり、かつ、各供給側油路の絞り9s,3
4sに対する圧油供給下手側部分と、各コンペンセータ
11,43の反バネ側油室とを連通する高圧側油路11
k,43kを設けてある。各コンペンセータ11,43
に、流路断絶側に付勢する戻しバネ17,45が備えら
れた定差減圧弁に構成され、これによってアフターオリ
フィス型のロードセンシング回路を構成してある。尚、
41は、高圧側である第2油路15に対するアンロード
弁であり、全制御弁の中立時等にはこのアンロード弁4
1が開通する。つまり、ポンプ圧が、アンロード弁41
の復帰バネ41aとゲイン圧(第1油路14tの圧)と
の合算で決まるアンロード圧に維持され、その吐出量は
最小となるのである。
【0023】流量制御弁14のバネ側油室14xと各供
給側絞り9s,34sに対する圧油供給下手側部分とを
連通する第1低圧側油路14tを設けてあり、各低圧側
油路11t,43tに第1低圧側油路14tが連通して
いる。各制御弁9,34の供給ポート9p,34pに連
通される第2油路15と、流量制御弁14におけるバネ
側油室14xと反対側の油室とを専用の接続油路16で
連通してある。又、流量制御弁14の切換わり時におけ
る調節シリンダ13に対する圧は、油圧ポンプ8ととも
にエンジン駆動される専用の調節ポンプ18で賄うよう
に構成してある。つまり、第1油路14tと、制御弁
9,34の各供給ポート9p,34pに連通する第2油
路15との差圧を所定値に維持するように調節シリンダ
13を操作する流量制御弁14を設けて負荷制御手段A
が構成されている。
【0024】そして、エンジン回転数を人為操作によっ
て調節設定するアクセルレバー24の操作量を電気的に
検出する第1ポテンショメータ25と、ガバナー20の
ガバナレバー21を駆動操作するギヤードモータ22
と、ブームシリンダ5c等の油圧アクチュエータが作動
しているか否かを検出する作動検出手段Dとを備え、油
圧アクチュエータの停止時にはエンジン回転数をアイド
リング側に変更操作するとともに、油圧アクチュエータ
の作動時にはエンジン回転数をアクセルレバー24によ
る設定値に操作するように、第1ポテンショメータ25
とギヤードモータ22とを連係するアクセル制御手段C
を備えてある。
【0025】すなわち、ガバナレバー21の操作位置を
検出するフィードバック用の第2ポテンショメータ2
7、ギヤードモータ22、前述した第1低圧側油路(第
1油路に相当)14tの圧を検出する第1圧力スイッチ
23、及び、第1ポテンショメータ25を連係するアク
セル制御手段Cを制御装置26に備えてある。
【0026】つまり、アイドリング位置iにあるハンド
アクセルレバー24を操作して、作業状態におけるエン
ジン回転数(通常はフルアクセル位置mにセットするこ
とが多い)を設定し、作業状態であればその設定回転数
が維持され、非作業時(無負荷時)にはアクセルレバー
24が位置mにセットされたままとしながらエンジン回
転数をアイドリング状態に落とすのである。この場合で
は、第1圧力スイッチ23によって作動検出手段Dが構
成されている。
【0027】又、絞り9s,34sの絞り量を変更調節
可能な調節手段Bを設け、エンジン回転数が高められる
とブームシリンダ5c等の油圧アクチュエータの駆動速
度が速くなり、エンジン回転数が低められると油圧アク
チュエータの駆動速度が遅くなるように、第2ポテンシ
ョメータ27と調節手段Bとを連係する速度変更手段E
を制御装置26に備えてある。
【0028】調節手段Bは、各コンペンセータ11,4
3がわの各低圧油路11t,43tと第1低圧油路14
tとを電磁高速応答弁28を介して接続させることから
構成されている。そして、電磁高速応答弁28は、通常
位置bでは各低圧側油路14t,11t,43tを連通
し、高圧位置aではコンペンセータがわの両低圧側油路
11t,43tと高圧がわの第2油路15とが連通油路
21aによって連通される2位置切換弁構造に構成され
ている。
【0029】電磁高速応答弁28の作動によってコンペ
ンセータ11,43の低圧側油路11t,43tに作用
する油圧をアクチュエータ5c,33の負荷圧とポンプ
の吐出圧との中間値に設定できて、コンペンセータ1
1,43による差圧維持作用によってコンペンセータ1
1,43への供給圧を、電磁高速応答弁28が通常位置
bにある場合よりも高めるようになる。すると、第1低
圧側油路14tと油圧ポンプ18の吐出圧との差圧を一
定に維持する機能上、コンペンセータ11,43の上手
側にある絞り9s,34sでの差圧低めるように、すな
わち絞り9s,34sの絞り量を小さく、つまりは制御
弁9,34の開度を小さくするように制御され、その結
果、アクチュエータ5c,33への供給油量が減じられ
て駆動速度が遅くなるのである。この作用は、負荷圧と
ポンプ差圧との差圧に基づく制御構造上、負荷が変動し
ても維持される。
【0030】逆に、コンペンセータ11,43への供給
圧を低くすると、絞り9s,34sでの差圧高めるよう
に、すなわち絞り9s,34sの絞り量を大きく、すな
わち制御弁9,34の開度を大きくするように制御さ
れ、アクチュエータ5c,33への供給油量が増大して
駆動速度が速くなる。
【0031】そして、エンジン19の回転数を検出する
第2ポテンショメータ27と、電磁高速応答弁28と、
間欠作動時間のデューティー比を可変調節する設定器3
9と、自動制御モードと手動制御モードとの切換スイッ
チ40とを制御装置26に接続して、コンペンセータ1
1,43での分圧を変更設定するように構成されてい
る。つまり、前記分圧の変更によって、絞り9s,34
sの開度を変更調節可能な調節手段Bが構成されている
のである。調節手段Bは、高圧位置aに復帰付勢される
電磁高速応答弁28を、油圧ポンプ8の吐出油路である
高圧油路15に接続させる通常位置bに操作するための
通電を間欠的に行う間欠作動と、その間欠時間を可変設
定する間欠制御を行う機能を有している。
【0032】速度変更手段Eの作用を説明すれば、先
ず、切換スイッチ40を自動制御モードに操作して電磁
高速応答弁28への通電を間欠的に行わせるとともに、
その間欠時間の1サイクル中における通電時間割合、す
なわちデューティー比をエンジン19の回転数が低いと
小にするように連係される。これにより、掘削作業中に
旋回速度を遅くしたいといった場合にはアクセルレバー
24を操作してエンジン回転数を低くすれば良く、逆に
駆動速度を速くしたい場合にはエンジン回転数を高くす
れば良い。
【0033】又、アクチュエータの駆動速度を意図的に
変更したい場合には、切換スイッチ40を手動操作モー
ドに操作して、第2ポテンショメータ27と制御装置2
6との連係を絶つ。すると、デューティー比が設定器3
9によって決定される状態になり、その設定器39の人
為操作によってコンペンセータ11,43への供給圧
を、アクチュエータ5c,33の負荷圧とポンプ吐出圧
との間の任意の値に設定でき、アクチュエータ5c,8
cの駆動速度をエンジン回転数とは無関係に調節するこ
とができる。
【0034】このバックホウでは、エンジン回転数変動
に伴う走行モータ(走行用油圧アクチュエータの一例)
31,33の駆動速度変動率と、ブームシリンダ5c等
のその他の作業用油圧アクチュエータの駆動速度変動率
とを互いに異ならせる変動率変更手段Fを備えてある。
すなわち、左右の走行モータ31,33に対するコンペ
ンセータ43の戻しバネ45の強さを5kgに、かつ、
それ以外の各コンペンセータ11,12,53の戻しバ
ネ17,54の強さを2kgに夫々設定することによっ
て変動率変更手段Fを構成してあり、それによる作用
は、「作用」の項、及び図5で示した通りである。
【0035】尚、便宜上、11はブーム用コンペンセー
タ、12はアーム用コンペンセータ、43は走行用コン
ペンセータであり、それ以外のコンペンセータは53で
示すとともに、ブーム及びアーム用のコンペンセータ1
1,12の戻しバネは17で、走行用コンペンセータ4
3の戻しバネは45で、かつ、それ以外のコンペンセー
タ53の戻しバネは54で夫々示すものとする。
【0036】〔別実施形態〕 左右走行モータ31,33用のコンペンセータ43
の戻しバネ45を、例えば電動シリンダでバネ端を可動
できるようにして、2kg〜5kgの範囲でバネ強さ調
節可能な可変型に構成し、フルアクセル時にはバネ強さ
が最小の2kgになり、かつ、アイドリング時にはバネ
強さが最大の5kgになるように、第2ポテンショメー
タ27と電動シリンダとを連係することで変動率変更手
段Fを構成しても良い。この手段では、フルアクセル時
における走行モータ31,33の最高速度自体を前述し
た実施形態の場合よりも速くすることが可能である。
【0037】 例えば、図6に示す油圧回路モデルで
も良い。すなわち、吐出量がエンジン回転数の増減に同
調して増減する回転数比例型の油圧ポンプ8と、走行用
油圧モータ58及びその比例制御弁59と、作業用油圧
シリンダ60及びその比例制御弁61を備え、走行用操
作レバー55や作業用操作レバー56の操作量に応じて
制御弁59,61の開度が制御されるように、各レバー
ポテンショメータ55a,56aを制御装置26に接続
する。又、ガバナー等の回転数調節手段57をアクセル
レバー24で操作するように構成し、アクセルレバー操
作で油圧アクチュエータ58,60の駆動速度が調節可
能とする。
【0038】そして、アクセルレバー24の操作量が少
ないほど、走行用制御弁59への開度を制御する信号電
流の削減量を増やすように機能する変動率変更手段Fを
制御装置26に備える。つまり、アクセルレバー24が
全開のときには、走行用操作レバー55をフル操作する
と走行用制御弁59が全開となるが、アクセルレバー2
4全閉のアイドリング位置iにあるときには、走行用操
作レバー55をフル操作しても走行用制御弁59は半開
となるように、変動率変更手段Fによって制御されるの
である。
【0039】又、クローズドセンターシステムや、ネガ
ティブコントロールシステムを採用した油圧回路でも、
本願の発明を適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】バックホウの側面図
【図2】油圧回路の概略全体図
【図3】AI/S付きLS/Sの原理を示す部分油圧回
路図
【図4】制御ブロック図
【図5】変動率変更手段Fによる速度低下率の比較表を
示す図
【図6】変動率変更手段Fの別構造を示す油圧回路モデ
ル図
【符号の説明】
5c 作業用アクチュエータ 8 油圧ポンプ 9 作業用制御弁 9s 絞り 9p 供給ポート 11 作業用圧力補償弁 13 流量調節機構 14t 第1油路 15 第2油路 20 エンジン回転数調節手段 33 走行用油圧アクチュエータ 34 走行用制御弁 34s 絞り 34p 供給ポート 43 走行用圧力補償弁 A 負荷制御手段 B 調節手段 E 速度変更手段 F 変動率変更手段
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02F 9/22 E02F 3/43 F15B 11/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行用油圧アクチュエータと、作業用油
    圧アクチュエータと、これらアクチュエータに対する制
    御弁とエンジン駆動される油圧ポンプとを備え、エンジ
    ン回転数の増減に伴って前記油圧アクチュエータの駆動
    速度も同調して増減させる速度変更手段を備えてある建
    機の油圧回路であって、 エンジン回転数変動に伴う前記走行用油圧アクチュエー
    タの駆動速度変動率と、前記作業用油圧アクチュエータ
    の駆動速度変動率とを互いに異ならせる変動率変更手段
    を備えてある建機の油圧回路。
  2. 【請求項2】 走行用油圧アクチュエータと、作業用油
    圧アクチュエータと、可変容量型の油圧ポンプと、前記
    各油圧アクチュエータへの圧油供給経路に対する絞りを
    内装した制御弁と、前記油圧ポンプの単位時間当たりの
    吐出量を可変設定する流量調節機構とを備え、前記絞り
    に対する圧油供給下手側部分に連通する第1油路と、前
    記制御弁の圧油供給ポートに連通する第2油路との差圧
    を所定値に維持するように前記流量調節機構を操作する
    負荷制御手段を備え、 前記差圧を変更設定可能な調節手段を設け、エンジン回
    転数が高くなると前記差圧を大にし、エンジン回転数が
    低くなると前記差圧を小にするように、エンジン回転数
    検出手段と前記調節手段とを連係することで前記速度変
    更手段を構成してあるとともに、 前記差圧を、前記制御弁に対する圧油供給下手側であ
    り、かつ、前記アクチェータに対する圧油供給上手側に
    装備される圧力補償弁での圧損と、前記絞りでの圧損と
    の和によって設定するとともに、前記走行用油圧アクチ
    ュエータに対する圧力補償弁での圧損値を、前記作業用
    油圧アクチュエータに対する圧力補償弁での圧損値より
    も大に設定することで前記変動率変更手段を構成してあ
    る請求項1に記載の建機の油圧回路。
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