JP3391620B2 - 建機の油圧回路 - Google Patents

建機の油圧回路

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    • E02F9/00Component parts of dredgers or soil-shifting machines, not restricted to one of the kinds covered by groups E02F3/00 - E02F7/00
    • E02F9/20Drives; Control devices
    • E02F9/22Hydraulic or pneumatic drives
    • E02F9/2203Arrangements for controlling the attitude of actuators, e.g. speed, floating function
    • E02F9/2207Arrangements for controlling the attitude of actuators, e.g. speed, floating function for reducing or compensating oscillations

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、バックホウ等の建
機の油圧回路構造に係り、詳しくは、負荷に見合った分
だけの油圧動力をポンプ吐出させる負荷制御、所謂ロー
ドセンシングシステム(以下、LS/Sと略称する)を
採るものに関する。 【0002】 【従来の技術】この種の油圧回路としては、特開平6‐
300002号公報に示されたものが知られている。つ
まり、制御弁内の絞りと圧力補償弁(コンペンセータ)
とによって必要な差圧を生じさせる構造である。この公
報の図2においては、ポンプの吐出側油路(符号15)
とドレン路との間にアンロード弁〔26(K)という符
号の直上に2位置切換弁として描かれたもの〕を設けて
ある。このアンロード弁は、ポンプ圧と、この吐出油が
制御弁内のオリフィスと圧力補償弁とを通過した箇所で
の圧との差によって作動する状態に構成されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】例えば、バックホウに
おいて旋回操作をするとハンチング現象を起こし、「ガ
クッ、ガクッ」と不規則に振動しながら旋回するような
不都合の生じることがあった。つまり、通常、旋回レバ
ーを右に倒すと旋回台は右に旋回し、左に倒すと左に旋
回するように設定されており、例えば旋回レバーを右に
倒すと急激な立ち上がり旋回駆動の慣性によって、あた
かも旋回レバーが取り残された状態になって旋回速度が
急に落ち、今度は逆方向の慣性によって再び旋回レバー
が右に操作されて急激な立ち上がり旋回駆動の慣性によ
って、又レバーが取り残される、といったことが繰り返
され、結果的に旋回レバーを小刻みに間欠操作したよう
な状態になるのである。 【0004】上記ハンチング現象は、走行時にも出るこ
とがある。走行レバーを前に倒すと前進し、後に倒すと
後進するのであり、例えば前に倒すと急激に動き出して
走行レバーが後方に取り残されたようになってブレーキ
が掛かり、今度は前進方向の慣性で走行レバーが前に操
作される、といった具合である。本発明の目的は、作業
効率に優れるLS/Sを採用しながらも、上述した不都
合を解消して各種油圧アクチュエータの円滑な起動状態
を得る点にある。 【0005】 【課題を解決するための手段】 〔構成〕上記目的達成のために本発明は、油圧アクチュ
エータと、可変容量型の油圧ポンプと、アクチュエータ
への圧油供給経路に対する絞り弁を内装した制御弁と、
油圧ポンプの単位時間当たりの吐出量を可変設定する流
量調節機構とを備え、絞り弁に対する圧油供給下手側部
分に連通する第1油路と、制御弁の供給ポートに連通す
る第2油路との差圧を所定値に維持するように流量調節
機構を操作する負荷制御手段を備えるとともに、第1油
路と第2油路との所定値よりも大きい差圧によって第2
油路に対して作用するアンロード弁を設けるとともに、
このアンロード弁を、その閉じ位置においても流路が極
僅かに開く状態に構成してあることを特徴とする。 【0006】〔作用〕従来の油圧回路では、特開平3‐
66840号公報に示されたもののように、旋回用油圧
モータの給排油路に、所謂クロスオーバーリリーフ回路
を設けたり、絞りを設ける等して急激な圧の立ち上がり
を抑制し、旋回モータが徐々に駆動されての円滑な旋回
起動状態を現出させている。この従来の油圧回路は、要
するにポンプの吐出圧による圧力制御を行うものである
に対し、LS/Sは流量制御である。そのため、制御弁
を開通操作しても慣性体である旋回台はすぐに動き出さ
ないことから即座に可変ポンプが全開となり、アンロー
ド弁が開いたり閉じたりする状態となるピーク圧の生じ
ることがある。そうなると、ドレン路のない(逃げ場の
ない)閉じ状態と、ドレンされる開き状態とが頻繁に切
り換わる状況となり、急激な旋回起動が生じて前述した
ハンチング現象の起きることが判った。 【0007】そこで、対策としてはアンロード弁を閉じ
位置においても完全に流路を遮断するのではなく、少し
作動油が漏れる状態にしておくことによって改善するこ
とができる。この考えに基づいたのが請求項1の構成で
あり、LS/Sを採るものにおいて、差圧検出油路であ
る第1油路とポンプ吐出側油である第2油路との所定値
よりも大きい差圧によって第2油路に対して作用するア
ンロード弁を、その閉じ位置においても流路が極僅かに
開く状態に構成するのである。すると、前述した旋回操
作におけるピーク圧が立った状態でのアンロード弁の切
換わり作動が生じても、その閉じ状態と開き状態との切
換わりに伴う圧変動が穏やかになる。従って、前述した
旋回レバーが小刻みに操作されるようなハンチング現象
が解消され、旋回速度が徐々に加速される円滑な起動状
態が現出されるようになる。走行操作の場合も然りであ
る。 【0008】〔効果〕その結果、アンロード弁を完全に
閉じ切らないように構成する程度の比較的簡単な改造に
より、LS/Sを採る建機における旋回や走行等の動き
出しを円滑な状態にでき、操縦感覚や操作性を向上する
ことができた。 【0009】 【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
建機の一例であるバックホウの場合について、図面に基
づいて説明する。図1にバックホウが示され、1は掘削
作業装置、2は旋回台、3は走行機台、4はクローラ走
行装置、28はドーザであり、掘削作業装置1は、ブー
ム5、アーム6、バケット7等を備えて構成されてい
る。 【0010】図2に油圧回路の概略が示され、ドーザシ
リンダ用制御弁29、バケットシリンダ7c用制御弁3
0、左走行モータ31用制御弁32、ブームシリンダ5
c用制御弁9、アームシリンダ6c用制御弁10、右走
行モータ33用制御弁34、旋回モータ用制御弁35、
スイングシリンダ36用制御弁37、サービス用制御弁
38の各制御弁に対して、負荷圧よりも僅かに高い圧力
でもって吐出される可変容量型の油圧ポンプ8を備えた
ロードセンシングシステムが採用されている。又、騒音
や省エネルギーの点で好ましいオートアイドルシステム
も採入れてあり、以下に説明する。 【0011】図2における仮想線で囲まれたブームシリ
ンダ5cとアームシリンダ6cとに関する部分を抜粋し
た主要部の原理回路図が図3に示され、8はエンジン1
9で駆動される前述した可変容量型の油圧ポンプ、13
は油圧ポンプ8の単位時間当たりの吐出油量を可変設定
する流量調節機構である。流量調節機構13は、メイン
ポンプ8の吐出圧で作動する馬力制御シリンダ13A
と、調節ポンプ18で駆動される流量制御シリンダ13
Bとで構成されている。 【0012】又、調節シリンダ13に対する圧力補償型
の流量調節弁14が設けてある。11はブーム用で12
はアーム用の各コンペンセータ(圧力補償弁)であり、
ブーム用制御弁9とアーム用制御弁10における供給側
油路に絞り弁9s,10sが装備されている。尚、ブー
ム用及びアーム用の制御弁9,10以外の各制御弁2
9,30,32,34,35,37,38の構造は、そ
の操作構造を除き、全てブーム用及びアーム用の制御弁
9,10と基本的に同様なものである。 【0013】各コンペンセータ11,12は、各供給側
絞り弁9s,10sに対する圧油供給下手側に位置し、
かつ、各アクチュエータ5c,6cに対する圧油供給上
手側に配置されている。そして、各コンペンセータ1
1,12に対する圧油供給下手側であり、かつ、各アク
チュエータ5c,6cに対する圧油供給上手側部分と各
コンペンセータ11,12のバネ側油室とを連通する低
圧側油路11t,12tを設けてある。 【0014】各コンペンセータ11,12に対する圧油
供給上手側であり、かつ、各供給側油路の絞り弁9s,
10sに対する圧油供給下手側部分と、各コンペンセー
タ11,12の反バネ側油室とを連通する高圧側油路1
1k,12kを設けてある。各コンペンセータ11,1
2に、流路断絶側に付勢する圧縮バネ17が備えられた
定差減圧弁に構成され、これによってアフターオリフィ
ス型のロードセンシング回路を構成してある。 【0015】流量制御弁14のバネ側油室14xと各供
給側絞り弁9s,10sに対する圧油供給下手側部分と
を連通する第1低圧側油路14tを設けてあり、各低圧
側油路11t,12tに第1低圧側油路14tが連通し
ている。各制御弁9,10の供給ポート9p,10pに
連通される第2油路15と、流量制御弁14におけるバ
ネ側油室14xと反対側の油室とを専用の接続油路16
で連通してある。又、流量制御弁14の切換わり時にお
ける調節シリンダ13に対する圧は、油圧ポンプ8とと
もにエンジン駆動される専用の調節ポンプ18で賄うよ
うに構成してある。つまり、第1油路14tと、制御弁
9,10の各供給ポート9p,10pに連通する第2油
路15との差圧を所定値に維持するように調節シリンダ
13を操作する流量制御弁14を設けて負荷制御手段A
が構成されている。 【0016】そして、ロードセンシングによる第1油路
14tと第2油路15との差圧(14kg)よりも大き
い差圧(20kg)によって第2油路15に対して作用
するアンロード弁39と、第1油路14tに作用する第
1リリーフ弁40と、第2油路15に作用する第2リリ
ーフ弁41とを備えている。尚、請求項1において言う
「油圧アクチュエータ」とは、旋回用油圧モータやドー
ザシリンダ等も含むものである。 【0017】機体が旋回走行状態であるか否かを検出す
る旋回検出手段Fと、第1リリーフ弁40のリリーフ圧
を可変設定可能なリリーフ圧調節手段Eとを設け、旋回
走行状態が現出されると、第1リリーフ弁40のリリー
フ圧と所定差圧との和が、第2リリーフ弁41のリリー
フ圧を上回る状態となるように、旋回検出手段Fとリリ
ーフ圧調節手段Eとを連係してある。 【0018】図3、図4に示すように、左右の走行レバ
ー42,43は単一の支点Q回りに揺動操作自在であ
り、両レバーを同時操作して共に同量で前方に倒すと前
進直進、共に同量で後方に倒すと後進直進となり、片方
のレバーだけ中立位置以外に操作すると信地旋回に、そ
して、操作量が異なると緩旋回や超信地旋回の状態を現
出可能になる。つまり、左右の走行レバー42,43の
前後位置が不揃いであるときには旋回走行状態となるの
であり、左走行レバー42に装着したマイクロスイッチ
44と、右走行レバー43に取付けた操作片45とによ
って旋回検出手段Fが構成されている。 【0019】又、第1リリーフ弁40のリリーフ圧を決
める付勢バネ40Aの基端位置を移動させるソレノイド
(電動シリンダでも良い)46を設けてあり、このソレ
ノイド46の作動によって付勢バネ40Aの付勢力を変
えることが可能であり、これによってリリーフ圧を2段
階に切換え可能なリリーフ圧調節手段Eが構成されてい
る。 【0020】しかして、両操作レバー42,43の揺動
方向位置が同じであれば、マイクロスイッチ44の接触
子44a先端が操作片45の凹入部45aに入り込んで
スイッチOFF状態になっているが、左右の操作レバー
42,43の揺動操作量が異なると、すなわち、旋回状
態になると接触子44a先端が操作片45に押されてス
イッチONとなり、ソレノイド46が伸長作動して付勢
バネ40Aを圧縮してリリーフ圧を高めるようになる。
つまり、旋回走行状態において早期に第1リリーフ弁4
0が開通することによる速度低下が改善され、速やかに
旋回走行できるようになるのである。 【0021】上記説明は、第1リリーフ弁40がリリー
フ作動したときであり、その他の場合は下記のようであ
る。すなわち、いずれの制御弁も中立であるときには、
ポンプ圧の行き先が無く、アンロード弁39が開通する
ことになるので、差圧が20kgとなって設定差圧の1
4kgよりも大きくなり、油圧ポンプ8の吐出量は最低
量に制御される。そして、いずれかのアクチュエータが
作動しているときには、その負荷圧に14kgを加えた
圧となるように、油圧ポンプ8の吐出量が制御される。 【0022】図3に示すように、エンジン回転数を人為
操作によって調節設定するアクセルレバー24と、エン
ジン回転数を駆動操作して調節設定するアクセル調節機
構Bと、ブームシリンダ5c等の油圧アクチュエータが
作動しているか否か、すなわち、負荷が作用しているか
否かを検出する作動検出手段23とを備え、油圧アクチ
ュエータが停止しての無負荷時にはエンジン回転数をア
イドリング側に変更操作するとともに、油圧アクチュエ
ータの作動時にはエンジン回転数をアクセルレバー24
による設定値に操作するように、アクセル調節機構Bを
作動させるアクセル制御手段Dとを備えてある。 【0023】すなわち、エンジン19のガバナー20に
ガバナレバー21を備え、このガバナレバー21を駆動
操作するギヤードモータ22、前述した第1油路14t
の圧を検出する圧力センサ23、及び、ハンドアクセル
レバー24の操作位置を検出するポテンショメータ2
5、及びガバナレバー21の操作量を検出するフィード
バック用のポテンショメータ27を制御装置26に接続
してアクセル制御手段Dを構成してある。 【0024】つまり、アイドリング位置iにあるハンド
アクセルレバー24を操作して、作業状態におけるエン
ジン回転数(通常はフルアクセル位置mにセットするこ
とが多い)を設定し、作業状態であればその設定回転数
が維持され、非作業時(無負荷時)にはアクセルレバー
21が位置mにセットされたままとしながらエンジン回
転数をアイドリング状態に落とすのであり、圧力センサ
23で作動検出手段が構成されている。 【0025】図3に示すように、アンロード弁39は開
通位置bと閉じ位置aを備えた2位置切換式に構成さ
れ、通常は戻しバネ39aによって閉じ位置aに付勢維
持されている。この閉じ位置aにおいても絞り39S付
きで開通しており、アンロード弁閉じでも極僅かに漏れ
てドレンされる構造としてある。それによる作用は〔作
用〕の項において説明した通りである。 【0026】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】 【図1】バックホウの側面図 【図2】油圧回路の概略全体図 【図3】オートアイドル付きロードセンシングの原理を
示す部分油圧回路図 【図4】旋回検出手段の構造を示す走行レバー部分の平
面図 【符号の説明】 5c 油圧アクチュエータ 8 油圧ポンプ 9 制御弁 9s 絞り弁 9p 供給ポート 13 流量調節機構 14t 第1油路 15 第2油路 39 アンロード弁 A 負荷制御手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−300002(JP,A) 特開 平7−324355(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02F 9/20 - 9/22 F15B 11/00 - 11/22

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 油圧アクチュエータ(5c)と、可変容
    量型の油圧ポンプ(8)と、前記アクチュエータ(5
    c)への圧油供給経路に対する絞り弁(9s)を内装し
    た制御弁(9)と、前記油圧ポンプ(8)の単位時間当
    たりの吐出量を可変設定する流量調節機構(13)とを
    備え、前記絞り弁(9s)に対する圧油供給下手側部分
    に連通する第1油路(14t)と、前記制御弁(9)の
    供給ポート(9p)に連通する第2油路(15)との差
    圧を所定値に維持するように前記流量調節機構(13)
    を操作する負荷制御手段(A)を備えるとともに、 前記第1油路(14t)と前記第2油路(15)との前
    記所定値よりも大きい差圧によって前記第2油路(1
    5)に対して作用するアンロード弁(39)を設けると
    ともに、このアンロード弁(39)を、その閉じ位置に
    おいても流路が極僅かに開く状態に構成してある建機の
    油圧回路。
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