JPH06158664A - 軸貫入装置の貫入方向修正装置 - Google Patents

軸貫入装置の貫入方向修正装置

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JPH06158664A
JPH06158664A JP31732192A JP31732192A JPH06158664A JP H06158664 A JPH06158664 A JP H06158664A JP 31732192 A JP31732192 A JP 31732192A JP 31732192 A JP31732192 A JP 31732192A JP H06158664 A JPH06158664 A JP H06158664A
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penetration
shaft
penetrating
shafts
driven
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JP31732192A
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Inventor
Yoshiki Ashida
恵樹 芦田
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 特別な動力源を用いずに、地中止水壁施工等
のための軸貫入の方向を修正する。 【構成】 左右に並ぶ貫入軸6A〜6D同士を中間軸受
24で連結し、各軸受部26の前後に押付けブレード3
6を設ける一方、貫入軸6A,6B(6C,6D)同士
の間に被駆動軸40を設け、この被駆動軸40と上記押
付けブレード36とを支持フレーム42で連結する。被
駆動軸40とこれに隣接する左右の貫入軸との間に、プ
ーリ46,47及びベルト48からなる駆動伝達機構
と、プーリ50〜52及びベルト54からなる駆動伝達
機構とを設け、貫入軸6A,6B(6C,6D)同士の
回転速度差により上記被駆動軸40を前後方向に駆動
し、これに連結される押付けブレード36を削孔35の
内面に対し前方もしくは後方へ押付けて貫入軸6A〜6
Dの貫入方向を修正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地中止水壁施工機械や
地盤改良機械をはじめとする基礎工事機械、ボーリング
装置等において、複数の軸を並べた状態でこれらを同時
に地中へ貫入する軸貫入装置の貫入方向を修正するため
の装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、上記のような地中止水壁施工等
においては、その止水効果を確実なものとするために、
各貫入軸の貫入により形成された削孔同士が連続してい
ることが要求される。このため、図7に示すように、各
削孔Pが互いに隣接する端部でオーバーラップするよう
に(図の斜線部分参照)各貫入軸の配置がなされてい
る。 例えば図8(a)は、3本の貫入軸A1〜A3を
用いて削孔を行う場合を示している。各貫入軸A1〜A
3は、その軸本体Bの周囲に掘削用もしくは撹拌用の回
転翼Cとからなり、互いに隣接する貫入軸A1〜A3は
互いに逆方向に回転駆動されるようになっている。ま
た、各貫入軸同士は図略の連結部材でそれぞれ独立して
回転可能な状態で配列方向に連結されている。同様に、
図8(b)に示すように4本の貫入軸A1〜A4を用い
て削孔を行う場合にも、相隣接する貫入軸は逆方向に回
転駆動される。
【0003】ところが、近年、施工深さの増加等を目的
として長い貫入軸すなわち剛性の低い貫入軸が用いられ
るに伴い、各貫入軸下端の貫入方向に大きなずれの発生
が認められている。
【0004】具体的には、左右両端の貫入軸(図8
(a)では貫入軸A1,A3、図8(b)では貫入軸A
1,A4)に地盤抵抗によって貫入軸配列方向と直交す
る方向(前後方向)の力Fが作用し、これにより貫入方
向のずれが生じることが知られている。より詳しくは、
図8(a)に示すような奇数本の貫入軸A1〜A3の貫
入では、両端軸A1,A3に反対方向の力Fが作用する
ことにより、図9(a)に示すように柱体Pが施工ライ
ンLに対して傾斜し、偶数本の貫入軸A1〜A4の貫入
では、両端軸A1,A4に同方向の力Fが作用すること
により、図9(b)に示すように柱体Pが同一線上に並
ばなくなることが確認されており、この結果、柱体同士
の連続性を確保できず、連続壁の施工精度の低下を招い
ている。
【0005】そこで従来は、例えば図10に示すような
貫入方向修正装置により、各貫入軸の貫入方向を修正す
ることが検討されている。図において、91は各貫入軸
90をその配列方向に連結する中間軸受であり、この中
間軸受91は、各貫入軸90の下部を回転可能に外側か
ら保持するリング状の軸受部92と、各軸受部92同士
を連結する連結部93とからなっている。各軸受部92
の前後面(図10では上下面)には油圧シリンダ94が
外向きに固定され、各油圧シリンダ94のロッド95の
先端には押付けブレード96が固定されている。各押付
けブレード96は、貫入軸90の貫入により形成された
削孔98の内壁に沿う円弧状を有し、スプリング97の
弾発力で外向きに付勢されている。
【0006】このような装置によれば、例えば各貫入軸
90の貫入方向が前側(図10では上側)にずれた場
合、この前側に設けられている油圧シリンダ94を伸長
させてスプリング97の弾発力よりも強い力で前側の押
付けブレード96を削孔の内面に押付けることにより、
その反力で各貫入軸の貫入方向を後側に矯正することが
できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記装置において、各
油圧シリンダ94を作動させるためには、これらにその
動力源である油圧を供給しなければならない。ここで、
油圧源を地上に設置する場合には、この油圧源と、地中
内に貫入されている貫入軸下部の各油圧シリンダ94と
をホース等で接続しなければならないが、各貫入軸90
に取付けられた掘削用もしくは撹拌用の回転翼は互いに
一部オーバーラップした状態で回転しているので、上記
のようなホース等を配管することは事実上不可能であ
る。また、各貫入軸90の規模が非常に大きい場合に
は、その下部の内部に油圧源を収納することによって上
記配管を省略することが可能であるが、通常使用されて
いる貫入軸90内において油圧ユニットを収容するだけ
のスペースは到底確保することができない。
【0008】本発明は、このような事情に鑑み、特別な
動力源を要することなく、貫入軸の貫入方向を修正する
ことができる装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の貫入軸
を略左右方向に並べかつ立直させた状態で保持し、各貫
入軸を回転駆動しながらこれらを同時に地中へ貫入する
軸貫入装置において、上記複数の貫入軸の下部同士をこ
れらの貫入軸が相互独立して回転可能となるように連結
する軸連結部材と、この軸連結部材の前後部に前後方向
に移動可能に装着され、各貫入軸の貫入により形成され
た孔の内面に押付けられることにより貫入軸の貫入方向
を修正する貫入方向修正部材と、相隣接する2本の貫入
軸同士の間に上記軸連結部材に対して前後方向に移動可
能に設けられ、前後の貫入方向修正部材に連結された被
駆動部材と、この被駆動部材とこの被駆動部材を挾む両
側の貫入軸との間に設けられ、両貫入軸の回転力を上記
被駆動部材に伝達することにより両貫入軸の回転速度差
に対応する力で上記被駆動部材及び貫入方向修正部材を
前後方向に移動させる駆動伝達機構とを備えたものであ
る(請求項1)。
【0010】さらに、各貫入軸先端の正規位置からの前
後方向のずれ状態を検出するずれ状態検出手段と、検出
されたずれを修正する方向に上記被駆動部材及び貫入方
向修正部材を移動させるように上記被駆動部材を挾む貫
入軸の少なくとも一方の回転速度を制御する駆動制御手
段とを備えることにより、後述のようなより優れた効果
が得られる(請求項2)。
【0011】
【作用】請求項1記載の装置によれば、被駆動部材を挾
む貫入軸の間に差を設けることにより、これらの回転力
を利用して被駆動部材及び貫入方向修正部材を前方もし
くは後方に駆動することができ、この駆動力で前側もし
くは後側の貫入方向修正部材を削孔の内面に押し当てる
ことにより、その反力を利用して貫入軸の貫入方向を修
正することができる。
【0012】さらに、請求項2記載の装置では、ずれ状
態検出手段により貫入方向のずれ状態(例えばずれ量や
ずれ速度等)が検出され、ずれが検出された側の貫入方
向修正部材を削孔に押付けるように回転駆動制御手段が
貫入軸の回転速度を制御することにより、貫入方向のず
れが自動的に修正されることとなる。
【0013】
【実施例】本発明の一実施例を図1〜図6に基づいて説
明する。
【0014】図4に示す掘削機(軸貫入装置)は地盤1
上を走行する走行体2を備え、この走行体2は、左右一
対のクローラ4及びアウトリガジャッキ5を備えてい
る。この走行体2の本体上端には水平方向に延びる基台
9が固定され、この基台9上に、ターンテーブル7を介
して垂直軸G回りに旋回可能に旋回フレーム8が設置さ
れている。この旋回フレーム8には、上方に立直するリ
ーダ10が装着され、このリーダ10の背部(図1では
左側部)は、伸縮可能なロッド11を介して旋回フレー
ム8に支持されている。
【0015】上記リーダ10には、図略のガイドレール
を介して昇降フレーム12が昇降可能に支持されてい
る。リーダ10の上端にはシーブ支持部材15が設けら
れ、このシーブ支持部材15の前後両端部及び上記昇降
フレーム12の上部にシーブ13a,13b,13cが
それぞれ回転可能に取付けられており、各シーブ13a
〜13cにワイヤ14がかけられている。このワイヤ1
4の端部は、上記旋回フレーム8に搭載された昇降ウイ
ンチ16のドラムに巻き付けられており、この昇降ウイ
ンチ16の作動により昇降フレーム12がリーダ10に
沿って昇降駆動されるようになっている。
【0016】図5にも示すように、上記昇降フレーム1
2には、その幅方向(図1の奥行き方向;図2の左右方
向)に一列に並んだ状態で複数本(図例では4本)の回
転軸18が自軸回りに回転可能に支持されている。各回
転軸18の上端には、その回転軸18を回転駆動する掘
削モータ17A,17B,17C,17Dが連結され、
下端には、貫入軸6A,6B,6C,6Dの上端をそれ
ぞれ着脱可能に把持するチャック19が設けられてい
る。そして、これらのチャック19で貫入軸6A,6
B,6C,6Dが把持された状態で、掘削モータ17
A,17B,17C,17Dの作動により上記回転軸1
8と一体に貫入軸6A,6B,6C,6Dが回転駆動さ
れ、この回転駆動と同時に昇降フレーム12が下降する
ことにより、貫入軸6A,6B,6C,6Dが地盤1へ
貫入されるようになっている。
【0017】図5に示すように、各貫入軸6A,6B,
6C,6Dの下端部には掘削刃をもつオーガ3が、中間
部には掘削用もしくは撹拌用の回転翼が設けられ、各オ
ーガ3及び掘削用もしくは撹拌用の回転翼による削孔の
一部同士が互いにオーバーラップするように各貫入軸6
A,6B,6C,6Dが配列されている。各貫入軸6
A,6B,6C,6Dの中間部同士及び下部同士は、そ
れぞれ中間軸受22,24により配列方向に連結され、
かつ各貫入軸6A,6B,6C,6Dが相互独立して回
転できるように保持されている。
【0018】次に、下側の中間軸受24及びこれに設け
られる貫入方向修正装置の具体的な構造を図1〜3に基
づいて説明する。
【0019】上記中間軸受24は、各貫入軸6A,6
B,6C,6Dの下部(オーガ3よりも少し上側の部
分)を外側から保持するリング状の軸受部26と、各軸
受部26同士を貫入軸6A,6B,6C,6Dの配列方
向に連結する連結部28とからなり、各軸受部26に対
して貫入軸6A,6B,6C,6Dはそれぞれ回転可能
となっている。
【0020】各軸受部26の前部及び後部には、それぞ
れ前向き及び後向き(すなわち外向き)に上下一対のシ
リンダ30が固定され、各シリンダ30内にピストン3
2が前後方向に移動可能に収容されている。各ピストン
32からは外向きにロッド34が延び、このロッド34
の先端に押付けブレード36が固定されている。各押付
けブレード36は、図1に示すように、上記オーガ3の
貫入による削孔35の内周面に沿う円弧状の平面形状を
有している。各押付けブレード36とシリンダ30との
間にはスプリング38が圧入されており、このスプリン
グ38の弾発力で各押付けブレード36が外向き(すな
わち上記削孔35の内周面に押し当てられる向き)に付
勢されている。
【0021】さらに、この構造の特徴として、左から1
番目の貫入軸(以下、左からn番目の貫入軸を第n貫入
軸と称する。)6Aと第2貫入軸6Bとの間の連結部2
8、及び第3貫入軸6Dと第4貫入軸6Dとの間の連結
部28には前後方向に延びる長孔39が貫設され、この
長孔39に前後方向に移動可能に被駆動軸(被駆動部
材)40が挿通されている。
【0022】この被駆動軸40は、前後左右に相隣接す
る押付けブレード36に支持フレーム42を介して連結
されている。この支持フレーム42は、上記被駆動軸4
0を回転可能かつ昇降不能に保持する筒状の保持部43
と、この保持部43を各押付けブレード36に連結する
連結部44とからなり、各連結部44の一端は上記保持
部43の外周面に固定され、他端は各押付けブレード3
6の裏面において上下のロッド34が連結されている部
分同士の中間の位置に連結されている。
【0023】連結部28の上面において、上記長孔39
の縁部であって貫入軸6A,6Cに近い側の縁部には、
前後一対のプーリ46,47が回転可能に取付けられ、
これらのプーリ46,47及び貫入軸6A(6C)にベ
ルト48が掛けられている。また、同じく連結部28の
上面において、上記長孔39の縁部であって貫入軸6
B,6Dに近い側の縁部に前後一対のプーリ50,51
が回転可能に取付けられるとともに、貫入軸6B,6D
の近傍の部分にもプーリ52が回転可能に取付けられて
おり、これらのプーリ50,51,52にベルト54が
掛けられ、かつ各ベルト54の外周面が貫入軸6B,6
Dの外周面に接触した状態となっている。
【0024】従って、図1矢印に示すように各貫入軸6
A,6B,6C,6Dが互いに隣接する貫入軸と逆向き
に回転駆動されることにより、貫入軸6A(6C)の回
転力がベルト48を介して被駆動軸40に伝達され、か
つ貫入軸6B(6D)の回転力がベルト54を介して被
駆動軸40に伝達されることとなり、この被駆動軸40
が回転駆動されるとともに、ベルト48,54の周速が
異なる場合には、その速度差に対応する力で被駆動軸4
0及びこれに連結された押付けブレード36全体が中間
軸受24に対して前方もしくは後方に駆動されるように
なっている。すなわち、上記プーリ46,47,50,
51,52及びベルト48,54により、各貫入軸6
A,6B,6C,6Dの回転力を利用して被駆動軸40
及び押付けブレード36を前後に作動させる駆動伝達機
構が構成されている。
【0025】一方、この軸貫入装置には図6に示すよう
な深度計57及び傾斜計58が設けられている。深度計
57は各貫入軸6の貫入深度を検出し、傾斜計58は、
各貫入軸6の正規の貫入方向(すなわち鉛直方向)に対
する傾斜状態を検出するものであり、この傾斜計58に
ついては例えば実開昭62−72345号公報や実開平
2−97484号公報に示されるもの等、公知のもの等
が適用可能である。そして、これら深度計57及び傾斜
計58の検出信号が同図に示す演算制御装置60に入力
されるようになっている。
【0026】この演算制御装置60は、ずれ量算出手段
62、ずれ速度算出手段64、及びモータ駆動制御手段
66を備えている。
【0027】ずれ量算出手段62は、貫入作業中におけ
る上記深度計57及び傾斜計58の検出結果に基づき、
貫入軸6の先端の正規の位置からの前後のずれ量を時々
刻々算出するものである。ずれ速度算出手段64は、上
記ずれ量算出手段62により演算されるずれ量の時間変
化率(すなわちずれ速度)を時々刻々算出するものであ
る。すなわち、これらずれ量算出手段62及びずれ速度
算出手段64と、上記深度計57及び傾斜計58とによ
り、各貫入軸6先端の正規位置からのずれ状態を検出す
るずれ状態検出手段が構成されている。
【0028】モータ駆動制御手段(駆動制御手段)66
は、上記ずれ量算出手段62及びずれ速度算出手段64
の算出結果に基づき、各掘削モータ17A〜17Dの単
位時間当たりの回転数(以下、単に回転数と称する。)
を制御する(すなわち各貫入軸6A〜6Dの回転数を制
御する)ものである。具体的には、各貫入軸先端の前方
へのずれ量やずれ速度が大きくなるほど、より大きな力
で軸先端を後方に引き戻すように各回転数を制御し、逆
に、各貫入軸先端の後方へのずれ量やずれ速度が大きく
なるほど、より大きな力で軸先端を前方に引き戻すよう
に各回転数を制御するように構成されている。その具体
的な動作については後に詳述する。
【0029】この回転数制御に関しては、上記ずれ量や
ずれ速度をパラメータとするフィードバック制御を行っ
てもよいし、ファジィ制御を行うようにしてもよい。フ
ァジィ制御を行う場合、ずれ修正力のテーブルについて
は、例えば次の表1に示すようなものが好適である。
【0030】
【表1】
【0031】次に、この装置の作用を説明する。
【0032】まず、地盤1上で走行体2が走行し、所望
の貫入位置に位置決めされる。その後、各チャック18
aが各貫入軸6の上端を保持した状態で各掘削モータ1
7A〜17Dが作動し、これにより各貫入軸6が自軸回
りに回転駆動されながら、昇降ウインチ16が巻出し方
向に作動して下降フレーム12全体を下降させることに
より、4本の貫入軸6が一方向に並べられた状態で地中
へ同時に貫入されることとなる。
【0033】ここで、各貫入軸6A〜6Dの回転方向
は、これに相隣接する貫入軸の回転方向と逆向きになる
ように設定され、具体的には、図1の矢印に示すように
貫入軸6A,6Cの回転方向が時計回り方向、貫入軸6
B,6Dの回転方向が反時計回り方向に設定されている
ので、これらの回転力がベルト48,54を通じて被駆
動軸40に伝達されることにより、この被駆動軸40は
同図反時計回り方向に回転駆動されることになる。この
とき、原則として、ベルト48と被駆動軸40との接触
部分の周速と、ベルト54と被駆動軸40との接触部分
の周速とが等しくなるように(すなわち被駆動軸40に
前後方向の駆動力が働かないように)各掘削モータ17
A〜17Dの回転数が制御される。
【0034】一方、この実施例では図1に示すように4
本の貫入軸6が同時貫入されるので、一般にその左右両
端の貫入軸6には前記図8(b)に示すように同じ向き
の力Fが作用し、これにより各貫入軸6の先端が同じ向
き(前方もしくは後方)にずれようとする。
【0035】このずれ量及びずれ速度は、深度計57に
より検出される軸貫入深度及び傾斜計58により検出さ
れる軸貫入傾斜角に基づいてずれ量算出手段62及びず
れ速度算出手段64により演算され、その結果に基づ
き、モータ駆動制御手段64により各掘削モータ17A
〜17Dの回転数が制御される。
【0036】具体的には、各貫入軸6先端が後方に大き
くずれるほど、またそのずれ速度が大きいほど、掘削モ
ータ17A,17Cによる貫入軸6A,6Cの駆動回転
数が上げられるとともに、掘削モータ17B,17Dに
よる貫入軸6B,6Dの駆動回転数が下げられる。これ
により、ベルト48と被駆動軸40との接触部分の周速
が上昇する一方、ベルト54と被駆動軸40との接触部
分の周速が下降し、その速度差によって被駆動軸40に
は後向きの力が作用することとなる。この力により、被
駆動軸40及びこれに支持フレーム42を介して連結さ
れている各押付けブレード36が後方に移動し、後側の
押付けブレード36が削孔35の内周面に押付けられ
る。その反力は、中間軸受24及びこれに連結されてい
る各貫入軸6A,6B,6C,6Dを前方へ押し戻す力
として作用する。逆に、各貫入軸6A,6B,6C,6
D先端が前方に大きくずれるほど、またそのずれ速度が
大きいほど、掘削モータ17A,17Cによる貫入軸6
A,6Cの駆動回転数が下げられるとともに、掘削モー
タ17B,17Dによる貫入軸6B,6Dの駆動回転数
が上げられ、これにより被駆動軸40には前向きの力が
作用し、この被駆動軸40及び各押付けブレード36が
前方に移動する。そして、前側の押付けブレード36が
削孔35の内周面に押付けられ、その反力が各貫入軸6
A,6B,6C,6Dを後方へ押し戻す力として作用す
る。このような動作により、貫入軸6A,6B,6C,
6Dの貫入方向が自動的に修正されることとなる。
【0037】以上のように、この実施例では、前側の押
付けブレード36もしくは後側の押付けブレード36を
適宜削孔35の内周面に押付けることにより、その反力
で各貫入軸6A,6B,6C,6Dの貫入方向を修正す
ることができる。しかも、特別な動力源を用いることな
く、各貫入軸6A,6B,6C,6Dの回転力を被駆動
軸40の前後方向の移動力に変換することにより押付け
ブレード36の駆動を行っているので、各押付けブレー
ド36を支持するシリンダ30に油圧配管等を施す必要
がなく、上記修正動作を容易に実現させることができ
る。
【0038】なお、本発明は以上のような実施例に限定
されるものでなく、例として次のような態様をとること
も可能である。
【0039】(1) 本発明では、貫入方向のずれを監視し
ながら掘削モータ17A〜17Dによる各貫入軸6A,
6B,6C,6Dの駆動回転数を適宜手動調節するよう
にしてもよい。ただし、上記実施例のようにずれ量やず
れ速度に基づいて各貫入軸6A,6B,6C,6Dの回
転数を自動制御するモータ駆動制御手段64を備えるこ
とにより、人手を要することなく、より正確に貫入方向
を自動修正することができる利点がある。
【0040】(2) 上記実施例では、同時に貫入される掘
削軸6を完全な一直線上に並べたものを示したが、本発
明では、各掘削軸が必ずしも一直線上に並んでいなくて
もよく、例えば前後方向に僅かずつ位置をずらして同時
貫入するようにしてもよいし、各貫入軸6を曲率半径の
大きな円弧状に並べて同時貫入するようにしてもよい。
【0041】(3) 本発明では、同時に貫入する貫入軸の
本数を問わず、奇数本の貫入軸を同時貫入する場合にも
適用が可能である。この場合、図8(a)に示すよう
に、一般に左右両端の貫入軸の先端には互いに逆向きの
力Fが作用するので、左右両側において上記力Fと逆方
向の修正力をそれぞれ与えるように貫入軸回転数を制御
することにより、良好な貫入作業を確保することができ
る。
【0042】(4) 本発明では、駆動伝達機構の具体的な
構成を問わず、上記実施例に示すようなプーリ46,4
7,50,51,52及びベルト48,54に代え、ス
プロケット及びチェーンを用いてもよい。この場合、貫
入軸の外周面にもスプロケットを設け、これにチェーン
を係合すればよい。
【0043】(5) 上記実施例では、全ての貫入軸6A,
6B,6C,6Dの回転数を制御するものを示したが、
本発明ではこれに限らず、被駆動部材を挾む2本の貫入
軸のうちの少なくとも一方の回転数を制御すれば、その
効果を得ることができる。例えば図1に示す装置では、
貫入軸6A,6Cの回転数を固定しておき、これと対に
なっている貫入軸6B,6Dの回転数を増減することに
より、被駆動軸40及び押付けブレード36に前後方向
の力を与えることができる。
【0044】(6) 本発明は、複数本の軸を並列状態で同
時貫入するための装置に広く適用できるものであり、地
盤改良装置、ボーリング装置等、種々の貫入装置にその
効果を発揮することができる。
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明は、複数の貫入軸同
士を連結する軸連結部材の前後部に貫入方向修正部材を
設ける一方、この貫入方向修正部材に連結された被駆動
部材に駆動伝達機構を介して上記貫入軸の回転力を伝達
することにより、両貫入軸の回転速度差に対応する力で
上記被駆動部材及び貫入方向修正部材を前後方向に移動
させるようにしたものであるので、特別な動力源を用い
ることなく、各貫入軸の回転力を利用して貫入方向修正
部材を削孔の内面に押付けることができ、その反力を利
用して各貫入軸の貫入方向を修正することができる効果
がある。
【0046】さらに、請求項2記載の装置では、各貫入
軸先端のずれ状態を検出するずれ状態検出手段と、検出
されたずれを修正するように各貫入軸の回転速度を制御
する駆動制御手段とを備えたものであるので、人手を要
さず、より正確に貫入方向を自動的に修正することがで
きる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における掘削機の貫入方向
修正装置を示す一部断面平面図である。
【図2】上記貫入方向修正装置の正面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】上記掘削機の全体側面図である。
【図5】上記掘削機に保持された貫入軸の配列状態を示
す正面図である。
【図6】上記掘削機に設けられる演算制御装置の機能ブ
ロック図である。
【図7】多軸工法を説明するための水平断面図である。
【図8】(a)は3本の貫入軸を用いた場合、(b)は
4本の貫入軸を用いた場合に各貫入軸に作用する力を説
明するための水平断面図である。
【図9】(a)(b)は上記力により発生する問題点を
説明するための断面平面図である。
【図10】従来の貫入方向修正装置の一案を示す断面平
面図である。
【符号の説明】
1 地盤 6A〜6D 貫入軸 12 昇降フレーム 17A〜17D 掘削モータ 24 中間軸受(軸連結部材) 36 押付けブレード(貫入方向修正部材) 40 被駆動軸(被駆動部材) 46,47,50,51,52 プーリ(駆動伝達機構
を構成) 48,54 ベルト(駆動伝達機構を構成) 57 深度計(ずれ状態検出手段を構成) 58 傾斜計(ずれ状態検出手段を構成) 60 演算制御装置 62 ずれ量算出手段(ずれ状態検出手段を構成) 64 ずれ速度算出手段(ずれ状態検出手段を構成) 66 モータ駆動制御手段(駆動制御手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の貫入軸を略左右方向に並べかつ立
    直させた状態で保持し、各貫入軸を回転駆動しながらこ
    れらを同時に地中へ貫入する軸貫入装置において、上記
    複数の貫入軸の下部同士をこれらの貫入軸が相互独立し
    て回転可能となるように連結する軸連結部材と、この軸
    連結部材の前後部に前後方向に移動可能に装着され、各
    貫入軸の貫入により形成された孔の内面に押付けられる
    ことにより貫入軸の貫入方向を修正する貫入方向修正部
    材と、相隣接する2本の貫入軸同士の間に上記軸連結部
    材に対して前後方向に移動可能に設けられ、前後の貫入
    方向修正部材に連結された被駆動部材と、この被駆動部
    材とこの被駆動部材を挾む両側の貫入軸との間に設けら
    れ、両貫入軸の回転力を上記被駆動部材に伝達すること
    により両貫入軸の回転速度差に対応する力で上記被駆動
    部材及び貫入方向修正部材を前後方向に移動させる駆動
    伝達機構とを備えたことを特徴とする軸貫入装置の貫入
    方向修正装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の軸貫入装置の貫入方向修
    正装置において、各貫入軸先端の正規位置からの前後方
    向のずれ状態を検出するずれ状態検出手段と、検出され
    たずれを修正する方向に上記被駆動部材及び貫入方向修
    正部材を移動させるように上記被駆動部材を挾む貫入軸
    の少なくとも一方の回転速度を制御する駆動制御手段と
    を備えたことを特徴とする軸貫入装置の貫入方向修正装
    置。
JP31732192A 1992-11-26 1992-11-26 軸貫入装置の貫入方向修正装置 Pending JPH06158664A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5730713A (en) * 1993-03-16 1998-03-24 Rhone-Poulenc Rorer Pharmaceuticals Inc. Removal of selected factors from whole blood or its components
JP2013040527A (ja) * 2011-08-19 2013-02-28 Gecoss Corp 削孔曲がり修正機能を備えた多軸掘削機

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