JPH0615857Y2 - 液体吐出容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、シャンプーやリンス等を収納した液体吐出容
器に関するものである。

「従来の技術」 上記のような液体吐出容器として、従来、シリンダ上部
に付設した外向きフランジを、容器体口頂面と容器体口
頚部に嵌合した装着筒上端の内向きフランジとで挟持さ
せて、シリンダを容器体内へ垂設し、かつ該シリンダ内
へ、上端にノズル付き押下げヘッドを付勢に抗して押下
げし、更に該ステム上端部に形成した雄ねじ部を、シリ
ンダ上端に付設した雌ねじ筒内へ、着脱自在に螺合させ
たものがある（本出願人による実開昭60-168567号公報
等参照）。

「考案が解決しようとする問題点」 ところで、上記の容器を使用する際は、雄ねじ部を雌ね
じ筒から螺脱した後、押下げヘッドの押下げと押下げ開
放を繰り返して行うことになるが、上記押下げ開放時に
おける外気導入（容器体内の負圧化を防止する）は、ス
テムと雌ねじ筒との間の若干の周間隙と、該周間隙に連
通するシリンダ上部の小孔とを通して行っていた。

そのため、上記雄ねじ部が雌ねじ筒から離脱した状態で
容器が浴室等に置かれて、容器の雌ねじ筒回りに水がふ
りかかった場合に、上記周間隙内へ水が浸入し、この水
がやがて上記小孔より容器体内へ浸入するという問題点
があった。

そこで本考案は、雌ねじ筒とステムとの間の周間隙内へ
の水の浸入を効果的に防止するようにした液体吐出容器
を提案することを目的とする。

「問題点を解決するための手段」 上記目的を達成するために、本考案に係る液体吐出容器
は、シリンダ上部に付設した外向きフランジ２を、容器
体３口頂面と容器体口頚部４に嵌合した装着筒５上端の
内向きフランジ６とで挟持させて、シリンダ１を容器体
３内へ垂設し、かつ該シリンダ内へ、上端にノズル付き
押下げヘッド13を嵌着する作動部材14のステム15を付勢
に抗して押下げし、更に該ステム上端部に形成した雄ね
じ部16を、シリンダ上端に付設した雌ねじ筒17内へ、着
脱自在に螺合させた液体吐出容器であって、上記押下げ
ヘッド13より垂設するとともに、ステム15及び雌ねじ筒
17を被覆して下端を装着筒の内向きフランジ上面へ圧縮
状態に当接させた下端面開口の蛇腹筒21を設け、該蛇腹
筒21は、作動部材14上昇時に、その下端縁が雌ねじ筒17
外周に垂下する長さを有する如く構成した。

「作用」 例えば、雄ねじ部16を雌ねじ筒17へ螺合させた容器を保
管する状態では、第１図に示す如く、防水用蛇腹筒21は
その下端を装着筒５の内向きフランジ６上面に圧縮され
た状態で当接させて雌ねじ筒回りを被覆しているので、
外から液が容器体内へ浸入することはない。

また、容器を使用する際は、第２図に示す如く、雄ねじ
部16と雌ねじ筒17の螺合を外せばスプリング20の作用で
作動部材14及び押下げヘッド13が上方へ押し上げられ
る。

この状態からヘッド13を上下動させれば容器体３内の液
が公知のポンプ作用でノズル12より吐出される。この作
動部材14の上昇状態では、自由端である蛇腹筒21下端縁
が雌ねじ筒17外周に垂下し、これによりステム15外面及
び雌ねじ筒17外周面が蛇腹筒21で被覆されて防水が図ら
れる。尚、該状態では蛇腹筒21下端が装着筒５の内向き
フランジ６上面から離間して雌ねじ筒17外面と蛇腹筒21
下端縁間に若干隙間が生ずるが、この隙間は下向きであ
り、しかも、雌ねじ筒17外周上端縁より少なくとも下方
にあるため、ここからの水の浸入は殆ど無視出来る。

また、該状態から作動部材を上下動させる際に、蛇腹筒
21下端が装着筒５の内向きフランジ６上面から離間して
いるので、ステム15と雌ねじ筒17との間の周間隙からシ
リンダ１の小孔８を介して容器体３内へ至る外気導入路
を通り置換空気が容器体内へ導入される。

「実施例」 以下添付図面に基づいて、本考案の容器の一実施例を説
明する。

第１図及び第２図に示すように、シリンダ１上部に付設
した外向きフランジ２を、容器体３口頂面と該容器体口
頚部４外面に螺合した装着筒５上端の内向きフランジ６
とで挟持させて、シリンダ１を容器体３内へ垂設してい
る。

図示例では、上記容器体３口頂面と外向きフランジ２下
面との間にパッキン７が介在されている。また、シリン
ダ１の上部には外気導入用の小孔８が穿設されると共
に、シリンダ１下部には玉弁形の吸い込み弁９が内設さ
れている。なお、図中10は吸い上げパイプで、11はシリ
ンダ１容積を縮小させるための棒状内装部材である。

そして、上記シリンダ１内へ、上端にノズル12付き押下
げヘッド13を嵌着する作動部材14のステム15を付勢に抗
して押下げして、該ステム15上端部に形成した雄ねじ部
16を、シリンダ１上端に付設した雌ねじ筒17内へ、着脱
自在に螺合させている。

図示例では、上記雄ねじ部16が押下げヘッド13の下部外
面に形成されている。また、上記雌ねじ筒17は、ねじ付
きの内筒17aと嵌合用外筒17bとが頂板17cで連結されて
なり、上記外筒17b内面がシリンダ１の上部外面に嵌着
している。更に、上記ステム15の上部には玉弁形の吐出
片18が内設されている。なお、図中19はステム15下端に
付設した筒状ピストンで、20は作動部材14上方付勢用の
コイルスプリングである。

ここまでの構成は、従来の液体吐出容器と同様で、第２
図の状態からの押下げヘッド13の上下動によるポンプ作
用で容器体２内液体がノズル12より吐出されるのであ
る。

本実施例の特徴は、上記押下げヘッド13の中間部外面か
ら、ステム15と雌ねじ筒17とに対する防水用蛇腹筒21
を、該蛇腹筒21下端を装着筒５の内向きフランジ６上面
へ圧縮状態に当接させ垂設した点にある。上記蛇腹筒21
の筒部にける最小内径は雌ねじ筒17の嵌合用外筒17bの
外径より若干大きく選択され、また蛇腹筒21の自由長は
押下げヘッド13の上限位置で蛇腹筒下端部が上記嵌合用
外筒17bの外面に達するように選択される。

上記実施例にて、各部は適宜合成樹脂材で成形製作され
る。

「考案の効果」 以上説明した如く本考案容器は、押下げヘッドより垂設
するとともに、ステム及び雌ねじ筒を被覆して下端を装
着筒の内向きフランジ上面へ圧縮状態に当接させた下端
面開口の蛇腹筒を設け、また、この蛇腹筒は、作動部材
上昇時に、その下端縁が雌ねじ筒外周に垂下する長さを
有する如く構成したので、非使用時の作動部材の押下げ
螺合時はもとより、容器使用時の作動部材上昇時にも蛇
腹筒の存在で外気導入路からの容器体内への水の浸入を
防止でき、内容液が希釈される等の不都合を防止するも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案容器の一実施例を示す断面図、第２図は
その作用状態を示す断面図である。 １……シリンダ、13……押下げヘッド 17……雌ねじ筒、21……蛇腹筒

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】シリンダ上部に付設した外向きフランジ２
   を、容器体３口頂面と容器体口頚部４に嵌合した装着筒
   ５上端の内向きフランジ６とで挟持させて、シリンダ１
   を容器体３内へ垂設し、かつ該シリンダ内へ、上端にノ
   ズル付き押下げヘッド13を嵌着する作動部材14のステム
   15を付勢に抗し押下げし、更に該ステム上端部に形成し
   た雄ねじ部16を、シリンダ上端に付設した雌ねじ筒17内
   へ、着脱自在に螺合させた液体吐出容器において、上記
   押下げヘッド13より垂設するとともに、ステム15及び雌
   ねじ筒17を被覆して下端を装着筒の内向きフランジ上面
   へ圧縮状態に当接させた下端面開口の蛇腹筒21を設け、
   該蛇腹筒21は、作動部材14上昇時に、その下端縁が雌ね
   じ筒17外周に垂下する長さを有することを特徴とする液
   体吐出容器。